働くことに向いていない10の原因|悩みを解決する方法を解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー

    Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう

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  • キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事

    Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修

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  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう

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この記事のまとめ

  • 働くことに向いていないと考えるのは10の原因がある
  • 本当は向いているかも? 働くことに向いていないと考える人は3つの罠に陥りがち
  • 4つの作業と2つの行動で働くことに向いていない不安から脱却できる
  • この記事を読んでいる人に
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一定期間働く中、仕事でミスばかりしてしまったり、組織になじめなかったりとミスマッチを感じ「自分は働くことに向いていないのではないか……」と悩んでいる人もいますよね。誰しも仕事で落ち込むことはありますが、その回数が多いと「働くこと自体辞めるべきではないか」と考えてしまうこともあると思います。

ただ、働くことに向いていないというのは自分の考え方次第で、実際は向いている人もたくさんいます。まずは自分を必要以上に責めないようにしてください。そのうえで本当に働くことに向いていないのかを見極め、不安がなくなるような今後の方向性を見つけましょう。

記事では、キャリアアドバイザーの永田さん、若林さん、柴田さんとともに、働くことに向いていないと思う人の対処法を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

働くことに向いていないと考える人は3つの罠に陥りがち

働くことに向いていないと考える場合、それは本人が考え過ぎてしまっているなど、思考の罠にはまっていることが多くあります。働くと一言で言っても、仕事も働き方も多様な現代、今の状況だけを見て「働くことに向いていない」と諦めるのはもったいありません。

記事では、まず働くことに向いていないと考える原因を解説します。自分がどの状況から働くことへのミスマッチを感じているのか確かめてみましょう。

そのうえで、不安を解消し前を向けるような作業や行動を解説するので、参考にして悩んでいる現状から脱却しましょう。

「どうしても働きたくない」と悩む人は、こちらのQAコンテンツを見てみましょう。キャリアアドバイザーが悩みにアドバイスをしています。

そもそも働く意味がわからないという人は、こちらの記事で働く意味を解説しているので参考にしてください。
働く意味ってあるの? 納得して就活を進める考え方を解説

なぜ働かないといけないのか、と思うこともありますよね。以下の記事では働くとはどういう意味かをまとめているので参考にしてみてください。
働くとは? 社会人のリアルな声から働く意味を考えよう

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働くことに向いていないと考える原因

働くことに向いていないと考える原因

仕事でミスをしたり、怒られたりした際は落ち込みますよね。その際「働くことに向いていないのではないか」と悩むのも無理はありません。

働くことに向いていないと感じるまでに悩むあなたは仕事に対して真剣に向き合っている証拠であり、まずは「働くことに向いていない」と自分を責めるのではなく、ここまで頑張った自分を褒めてあげましょう。

永田 修也

プロフィール

落ち込んでいる時というのは必要以上に自分を責めてしまいがちですが、誰しも思うようにいかない時があります。あの一流アスリートのイチロー選手でさえも不振に悩む時期もあるくらいなので、まずは「自分だけ」という思い込みから解放してあげましょう。

ただ、不安な気持ちをそのままにしてはストレスが溜まるばかりなので、まずは本当に働くことに向いていないのか、なぜそう思うのか原因を突き止め、不安を解消しましょう。

働くことに向いていないと不安に思う状況には、3つのパターンがあると考えられます。まずは自分がどのような原因から働くことに向いていないと感じたのかをチェックし、解決に向けて動きましょう。

仕事がつらいと感じている人は、こちらの記事で原因や対処法を解説しているので、ぜひチェックしてくださいね。
仕事がつらいときに自分を責めないで! 心が楽になる10の対処法

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①能力不足を感じている

能力不足を感じる原因

  1. 会社が求める成果を出せていない
  2. 第三者から向いていないと言われた
  3. 仕事でミスが多い

働くこと自体に意欲は感じるものの、能力不足を感じていて、働くことに向いていないのではないかと悩むパターンがあります

自分が思うような成果を残せていないケースです。具体的には以下より解説するので、自分に当てはまるものがないかチェックしましょう。

会社が求める成果を出せていない

売上目標など、会社が求める成果に到達していない状況が続くと、働くことに向いていないのではないかと不安に思うケースがあるでしょう

会社が求める目標に到達しなければ、上司から厳しい口調で原因を聞かれたり、査定が下がってしまったりとつらい状況が生まれてしまうことが多くあります。

特に、やる気があるにもかかわらず成果を出せていない場合は、「こんなに頑張っているのに成果を出せていない自分はなんてダメなのだろう……」と落ち込み、働くことに向いていないと悩んでしまうかもしれません。

若林 宏美

プロフィール

営業の仕事をしている人から、「上司から営業目標を達成できないと締め付けが厳しい」という話を聞くことがあります。営業目標を達成できなかった場合、上司の立場からすれば指導しなくてはいけません。

決して頑張りを認めていないわけではなく、立場が違うと仕事に対しての見方も変わるので、あまり思いつめすぎないでくださいね。

第三者から向いていないと言われた

同僚や先輩、上司などから「仕事に向いていないよね」などと言われたことで、働くことに向いていないと落ち込む人もいると思います。特に、自分では頑張っているつもりでも思うように成果が出ず、他者からその成果を指摘されることで落ち込むことは多いのではないでしょうか

他者から評価されていないと感じ、その結果働くことに対して億劫になることが考えられます。

仕事でミスが多い

細かいミスが多い場合、一緒に仕事をする人からはなかなか信頼されにくく、迷惑を掛けてしまうことが多くあります。人から注意をされたり、人に迷惑をかけている罪悪感で、働くことに向いていないと自分を追いつめて考える人もいるのではないでしょうか

特に、自分では気を付けているつもりの場合、努力をしてもミスをしてしまうという自分の至らなさから、これ以上迷惑をかけないよう、働くこと自体諦めた方が良いのではないかと思う人もいると思います。

永田 修也

プロフィール

過去に、発達障害を持っている人が「物事を順序立てて考えるのが苦手」と言っていました。そういう苦手な領域のタスクであったとしても、職場仲間に理解してもらう行動や、自分なりに工夫して業務を単純化するなどして乗り越えたケースがあります。

「働かなくてはと思うものの本音では働きたくない……」と悩む人は、こちらのQAコンテンツでその悩みにキャリアアドバイザーが回答しているので、ぜひ参考にしてください。

アドバイザーコメント

成功体験の少なさ・やりたいことのなさからも能力不足を感じる人が多い

これまで何かを実行した時に、そこから成功した経験を積み重ねることができずにいた人は、得てして自分の能力を信じることができずにいます。

その結果「自分は何をやっても成し遂げることができないから、働くことに向いていない」というネガティブ感情を持ってしまいがちです。

自分に自信をつけるためにも、まずは低めの目標設定をして「うまくできた」と思える体験ができるよう工夫しましょう。

たくさんの成功を手にすることができれば「働くことに向いていない」という気持ちは払しょくできるはずです。

誰でも最初は初心者! まずはやりたいことを見つけてみよう

やりたいことがわからない人というのは、これといった特技や専門知識がないケースが多いです。

だからこそ、就活でアピールするものがない=能力が不足している=働くことに向いていない、と考えてしまうのです。

しかし、特別なスキルや知識がなくても「やりたい」という気持ちさえ持てば、そこからさまざまな能力を積み重ねられます。

そもそも最初は誰でも初心者なのです。自分の好きなこと、興味のあることは何か、自分に繰り返し問いかけてみて、「やりたい」を見つけておきましょう。

次の記事では、働きたいの叶え方について解説しています。少しでも働きたい気持ちがある人はぜひチェックしてみてくださいね。
専門家に聞く「働きたい」の叶え方| 即効5ステップを実践しよう!

やりたいことがわからない人は、こちらの記事でやりたいことの見つけ方を解説しているのでぜひ参考にしてください。
やりたいことがわからない人必見! 隠れた本心を見つける思考・行動

②仕事にマイナスなイメージがある

仕事にマイナスなイメージを持つ原因

  1. 仕事の責任が重く感じる
  2. 仕事にやりがいを感じられない
  3. 仕事上の人間関係が面倒に感じる

働くことが嫌い、働きたくないという気持ちから、働くことに向いていないと感じる人もいるのではないでしょうか。

人によって働くことの嫌悪感を感じるポイントはさまざまです。ここからは、働くことに向いていないと感じる人が抱きがちな仕事へのマイナスイメージを解説するので、自分がどの思考を抱いているのか、マッチするものを探して自己理解を深めましょう。

働きたくない・人とかかわりたくない……と悩んでいる人は以下の記事を参考にしてみてください。働きたくないと思う原因と改善策をまとめています。
働きたくない・人とかかわりたくない人向けの仕事10選&改善策も

仕事の責任が重く感じる

仕事には必ず責任がつきます。たとえば営業であれば、目標の売り上げを果たす責任、顧客に商品内容を正確に伝える責任などがあります。

また、上司に仕事状況やトラブルを報告する責任、社内ルールを守る責任など、日頃から守らなければならない細かい責任も多くあります

特に責任感が強い人は、一つひとつの責任を重く感じ、仕事に対して嫌悪感を感じる人も多いと思います。

永田 修也

プロフィール

ある程度仕事の手を抜いたり、仕事とプライベートですぐに気持ちを切り替えれるような人は抱えるストレスは軽くなります。

一方で、「〇〇でなければならない」というように真面目に考えすぎてしまう人は責任感が強く悩みやストレスを抱えやすい傾向にありますね。

責任感が強い人は、それが強みだとも言えるので、ぜひ就活や転職をする際は自己PRしてみましょう。責任感の自己PRの作り方・伝え方はこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
責任感の自己PRは要注意! 失敗例と絶対響く6例文で徹底差別化

仕事にやりがいを感じられない

仕事に楽しさややりがいを感じず、虚無感を抱いてしまうことから、働くことに向いていないと感じる人も多いと思います。特に周囲の人がやりがいを持って前向きに頑張っていると、頑張ることができない自分に嫌気を感じ、働くことに向いていないと落ち込むこともあるかもしれません

たとえどんな仕事であっても「仕事は仕事」と割り切り、その分やりがいを感じられない人は、前向きに取り組むやる気を持てず、働くことに向いていないと落ち込むのではないでしょうか。

仕事のやる気がなくなったと感じている人は以下の記事を参考にしてみてください。年代別の悩みと対処法をまとめています。
仕事のやる気がなくなったときに必須の要因分析|年代別の悩みと対処法

仕事上の人間関係が面倒に感じる

多くの仕事はチームで進めるものであり、人間関係を構築することは不可欠です。仕事でかかわりがあれば苦手な人とも話さなければならず、そのような仕事上の人間関係が面倒に感じ、働くことに向いていないと悩む人もいるのではないでしょうか

また、特定の人が苦手というよりも、人とかかわることそのものが苦手であり、基本的に人とのかかわりが発生する仕事自体向いていないと考える人もいると思います。

③性格が仕事にマッチしていない

性格が仕事にマッチしていないと感じる原因

  1. 人に合わせたり協力するのが苦手
  2. 物事を続けるのが苦手
  3. 非合理的なことが苦手
  4. 社会人として求められる基礎的なことが苦手

働くこと自体には意欲があったり、能力が高かったりしても、性格が仕事にマッチせず居心地の悪さを感じ、働くことに向いていないと悩む人もいるのではないでしょうか

ここからは、仕事にマッチしていないと悩む人に多い性格を解説するので、自分に当てはまる特徴がないか確認し、どこでミスマッチを起こしているのか原因を突き止めましょう。

人に合わせたり協力するのが苦手

自分の思い通りに物事を進めたい、ほかの人の気持ちを考えるのが苦手、集団行動が苦手、プライドを高く持っていて他者を寄せ付けないなど、人に合わせたり協力するのが苦手な人は、働くことに向いていないと感じる人が多くいます。

繰り返しになりますが、会社ではチームワークを発揮して仕事を進めることが基本です。人に合わせたり協力するのが苦手な人は、自分のペースで仕事を進められないことにストレスを感じ、働くことに向いていないと悩む人もいるのではないでしょうか

若林 宏美

プロフィール

「一人の方が効率が良い」「自分より先に入っただけで、仕事ができるわけじゃないのに」などと感じたことはありませんか? 

意外とこう感じる人は多く、長く働いている人の中にも以前はそう感じていたという声も聞かれます。特に新人の時には活躍を焦ってしまって、心に余裕がなくなり「働くことに向いていない」と感じる理由になっているようです。

物事を続けるのが苦手

同じ部署に所属している間は、仕事内容が大きく変わることはあまりありません。そのため、一つの物事を続けるのが苦手な人は、一定期間が経つと仕事に飽きてしまい、その後仕事をしたくないと考えてしまうのではないでしょうか。

特に誰かの指示でこなす仕事には一定のパターンがあるので、たとえルーティンワークでなくても一定期間を経ると飽きてしまい、やる気を持てず、働くことに向いていないのではないかと悩むことがあります

非合理的なことが苦手

たとえば押印や電話番のためのみに出社を強要されたり、長時間生産性がない会議が開かれたりなど、非合理的な仕事に嫌気がさすケースもあるでしょう。

たとえば近年では企業のデジタル化が推進されていますが、完全にデジタルに移行できていない会社では、非合理な作業が残っている場合もあります

非合理的で誰のためにもならない環境にストレスを感じ、組織に合っていない、働くことに向いていないと感じる人も多いと思います。

社会人として求められる基礎的なことが苦手

朝決まった時間に起きる、会議の時間に忘れず出席する、上司に報告や連絡、相談をするなどの社会人として求められる基礎的なことができない場合も、働くことへの苦手意識を持っているケースが多くあります

基礎的なことができなければ、どんなに仕事で成果を出していても人に迷惑がかかり、いわゆる社会不適合者なのではないかと自分を追い詰め、働くことに向いていないと考えてしまうことがあります。

アドバイザーコメント

正解が一つではない社会に恐怖心を抱いてしまうケースが多い

「働くことに向いていない」と感じる人の多くに、過度に失敗を恐れるという傾向が見られます。

学生のうちは、試験で良い点を取れば良い、部活動の大会で上位に入ればいい、生徒会の活動を進んでやる、課題を忘れずに提出する、など正解や評価されるポイントは非常に明確で、ある程度努力すれば何とかなる、失敗せずに済むことがほとんどでした。

しかしひとたび社会に出ると、正解は一つではありません。

同じ結果を出しても評価する人、タイミング、項目が違うだけで成功とみなされることもあれば失敗の烙印を押されることもあります。

失敗しても次に上手くやれば良いと思えば苦手意識を払拭できる

実際に社会に出てみると、「正解は1つだけでない。さまざまな成功のカタチがある」と感じると思います。ただ点数を取っていればそれで良かった学生生活よりも、とても奥が深くて楽しいものです。

しかし失敗を恐れる人にとってみると、会社社会は失敗が何かわかっていないのにそれを回避しなければならないという、到底理解のできないコミュニティに感じてしまいます。

正解は1つではないので、失敗しても次にうまくやればそれでいい、そのようなマインドを持っていれば「働くことに向いていない」という思い込みも、少しは軽減されるのではないでしょうか。

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就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。

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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

本当は向いているかも! 働くことに向いていないと考える人が陥る3つの罠

働くことに向いていないと考える人が陥る3つの罠

  • 自分のスキルや得意なことを発揮できていない
  • 自己理解が不足している
  • 着眼点が偏っている

働くことに向いていないと感じる原因を解説しましたが、これらはある事柄によって生じた一面により「仕事ができない」「働くことに向いていない」と感じているに過ぎないケースが多くあります。

ここからは、働くことに向いていないと考える人が陥りがちな3つの罠を解説します。ここまで解説したどのパターンの人も、働くことが本当に向いていないのか、深く考えるきっかけになるはずです。そして見方を変えられる可能性もあるので、ぜひチェックしてください。

①自分のスキルや得意なことを発揮できていない

仕事で成果を出せずに働くことに向いていないと悩んでいる人は、自分が得意なフィールドにいない可能性があります。自分のスキルや得意なことを発揮できない仕事では、成長速度が遅くなり、評価されにくいのです。

たとえば研究職では、コツコツと1つのことに向き合うことが得意な人と、さまざまなことに着手して器用に立ち回ることが得意な人とでは、前者の方が研究職の仕事に合っていて成果を出しやすいです。対して後者の人は研究職の仕事で成果を出しにくいことから、働くうちに自己評価が下がり、「働くことに向いていないのではないか」と悩むことがあります。

持っている強みや長所を発揮できる仕事に就いていない場合、成果を出しにくいことから、働くことに向いていないと思い込んでしまうことが多いのです。

このような罠に陥らないためには、まず自分の強みや特技をしっかりと把握したうえで、それを活かせる職場を選ぶ必要があります

新卒入社で、同期とスタートは一緒なのに仕事ができないと感じるのは努力不足でしょうか。

永田 修也

プロフィール

努力不足と決めつけず自分の中の葛藤にしっかり向き合おう

もちろんライバルが努力していた場合には多少差がついてしまうこともあるとは思いますが、スタートが同じで入社から間もない場合には、それほど大きな差がつくことは考えにくいです。

にもかかわらず、同期入社の人間に差を感じたり劣等感を感じているとするならば、それは自分の内面に何か問題を抱えている可能性があります。

もともとその業界や業務内容にモチベーションを感じなかったり、最近自分の周りで気分が落ち込む出来事があったり。何かしら自身を落ち込ませる要因があるかもしれないので、まずはその問題にしっかりと向き合って自分の気持ちを確認することが大事ですね。

②自己理解が不足している

自己評価を低く見積もり過ぎていたり、反対に高すぎる自己評価をつけていたり、自分の性格をしっかり把握していない場合も、働くことに向いていないと考える罠に陥る傾向にあります。

たとえば「自分は人と話すことが苦手」と思い込んでいると、交渉の場で自信がないまま臨むことになり、結果うまく交渉できず、失敗体験を積み重ねてしまうという悪循環が発生します。しかし、交渉の内容をしっかり振り返れば、コミュニケーション自体は上手くできていて、誰が担当しても上手く進まない交渉の場であったかもしれません。

また、条件を選べば成果を出せることがあります。たとえば「朝起きることが苦手だから働くことに向いていない」と考えている人は、時間を拘束されなければ高い成果を残すことができるかもしれません。

自己理解の不足により、一つの視点に捉われすぎてしまい、その結果働くことに向いていないと判断していることがあるのです。この罠から抜け出すためには、多角的に自己分析をして正しく自分を理解する必要があります。

柴田 登子

プロフィール

自己理解が不足していることから苦手なことがわかっておらず、なんとなくイメージで選んだ仕事に就いた結果「自分は働くことに向いていないのかも」と勘違いしてしまう人がいます。

自己分析によりやりたいこと、得意なことをしっかり見極めて、そのような誤解を回避するようにしましょう。

③着眼点が偏っている

特に、仕事に対してマイナスな印象を持っている人は、着眼点が偏っているケースが多くあります。たとえば「仕事の責任に耐えられないため働くことに向いていない」と感じる人は、仕事の「責任の重さ」にばかり目が向いているといえます。そうではなく、「自分の責任でさまざまな挑戦ができる」と考えると前向きに捉えられるのではないでしょうか。

特に若い皆さんは、経験している会社は1、2社だと考えられます。数少ない就業経験から、働くことに向いていないと考えるのは早計かもしれません

仕事に対しての着眼点が偏っている場合、働くことに向いていないと考えてしまうことが多くあるため、この罠から抜け出すためには、自分には見えていない仕事の側面があると意識し、リサーチすることが重要なのです。

働くことに向いていないと感じる人におすすめの4つの作業

働くことに向いていないと感じる人におすすめの4つの作業

  • ikigaiチャートで仕事選びの軸を見つけ出す
  • 自己分析・他己分析で自分を正しく認識する
  • 仕事への着眼点を変えてみる
  • 長期的な目線で仕事を捉える

働くことに向いていないと感じる人は3つの罠にはまりがちだと解説しましたが、そこから抜け出すためにおすすめの作業があります。

ここからは、働くことに向いていないと不安に感じている人にまずはやってほしい4つの作業を解説します。スマートフォンのメモ帳やノート、ペンがあれば今すぐにでもできるので、ぜひ隙間時間を見つけてやってみてください。

まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。

そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。

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①ikigaiチャートで仕事選びの軸を見つけ出す

ikigaiチャートのフォーマット

ikigaiチャートとは

好きなこと、得意なこと、得たい報酬、社会貢献になることの4つの項目の共通部分から生き甲斐になる仕事を見つけ出すチャート

働くことに向いていないと感じる人は、自分の好きなことや得意なことを発揮できていない可能性があると解説しました。そこで、特技などを発揮できる仕事を探すために、ikigaiチャートを作成しましょう

まず、好きなこと、得意なこと、得たい報酬、社会貢献になることそれぞれを書き出します。

ikigaiチャートの項目を書き出す例

  • 好きなこと:野球、スポーツ観戦、人と話すこと
  • 得意なこと:人とのコミュニケーション、交渉、人を楽しませる
  • 得たい報酬:いつか家族を持ちたいため、30代で最低でも年収500万円
  • 社会貢献になること:人が困ったときに支えになること

そしてそれぞれの要素を組み合わせ、網羅できる仕事を探します。たとえば以下の太字の項目を組み合わせるのであれば、以下の通り仕事選びの軸を見つけ出すことができます。

ikigaiチャートの項目を書き出す例

  • 好きなこと:野球、スポーツ観戦、人と話すこと
  • 得意なこと:人とのコミュニケーション交渉、人を楽しませる
  • 得たい報酬:いつか家族を持ちたいため、30代で最低でも年収500万円
  • 社会貢献になること:人が困ったときに支えになること

    人が困ったときにコミュニケーションを通して手を差し伸べられる仕事

好きなこと、得意なこと以外にも、将来的に得たい報酬を考えることで、生活面でも満足感のある仕事を選べます。また、仕事のゴールは誰かの役に立つことです。そのため、どのような社会貢献をしたいかを考えることで、最終ゴールも意識した納得感のある仕事を見つけ出すことができるのです。

企業選びの軸の見つけ方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてください。新卒向けの内容になりますが、既卒・第二新卒にも役に立ちます。
意欲が伝わる「企業選びの軸」の回答例50選|見つけ方も解説

②自己分析・他己分析で自分を正しく認識する

働くことに向いていないと感じる人には、自己理解が不足しているケースが多いと解説しました。自分を低く見積もり過ぎていたり、可能性を狭めてしまっているケースです。

自分の強み・弱み、得意なこと・苦手なこと、仕事に対する価値観を正しく認識したうえで、それらにマッチする会社を見つけられれば、働くことに対する苦手意識は払拭できると考えられます

多様な自己分析のやり方はこちらの記事で詳しく解説しています。フォーマットを使った簡易的なやり方になるため、時間がない人もまずはこちらの記事のやり方を参考に自己分析しましょう。
簡単15分! 自己分析シートのフォーマット6選

自己分析はつい主観的な考えに偏りがちです。無意識に自分の理想に近づけようとしてしまったり、真の短所には目をつぶってしまったりすることがあります。そのため、自己分析だけでなく、第三者からも自分の強み・弱みや合っている環境などを聞いて、できるだけ多面的な自己理解をしましょう。

他己分析のやり方はこちらの記事で詳しく解説しています。他己分析を頼む相手別の質問例も紹介していて大変役に立つので、ぜひ参考にしてください。
他己分析の質問例20選|やり方から選考への活かし方まで徹底解説

アドバイザーコメント

他己分析はキャリアコンサルタントに依頼するのがおすすめ

じっくりと今の自分を分析したいなら、キャリアコンサルタントに相談してみるのもおすすめです。

キャリアコンサルタントは、就職や転職の支援だけでなく、今の仕事に不安を抱えている人の相談にも乗り、守秘義務があるので相談内容が漏れることもありません。

大きな会社なら、人事部などにキャリアコンサルタントが在籍していて、社員の相談に乗ってくれたり、定期的にキャリアコンサルタントが来社して相談の時間を設けていることがあるます。

キャリアカウンセリングの利用も視野に入れて客観的に自分を整理しよう

会社にそうした制度がない時は、個人で依頼する方法や、市町村やハローワークが主体となって定期的に開催しているキャリアカウンセリングも良いですね。もちろん、個別相談に乗るキャリアコンサルタントもたくさんいるので、サイトなどで見つけてみるのも良いでしょう。

初回の相談だけで問題が浮き彫りになって、解決に動き出すこともあれば、何度か面談を重ねるうえで見えてくる課題もあります。

第三者に話すことで、自分の気持ちや置かれている状況が整理でき、今後自分がどのようなキャリアプランを築きたいのかも見えてきますよ。

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③仕事への着眼点を変えてみる

働くことに向いていないと感じる人が陥りがちな罠に、着眼点が偏っていることがあると解説しました。そこで、仕事への着眼点を変えてみることで、働くことに前向きな感情を抱くことができ、働くことに向いていないという不安を和らげることができます。

仕事に対するネガティブな印象を書き出し、それをプラスの言葉に言い換えてみましょう。そうすることで、仕事へのマイナスな印象の見方を変えられ、前向きに取り組めるようになります。

仕事への着眼点を変える方法

  • 仕事の責任が重い→自分の責任でさまざまなことに挑戦できる
  • 仕事にやりがいを感じられない→短期的にはやりがいを感じられないものの、長期的に見れば自己成長につながりやりがいを感じられる
  • 非合理的な作業に嫌気がさす→合理的な提案をして活躍の場を得られるチャンスがある

自分だけでは現在の仕事の良さに気付けないことも多いです。そのため、先輩社員など、同じ仕事をしている人のモチベーションなどを聞いてみましょう。自身が携わる仕事の新たな魅力に気づけるかもしれません

④長期的な目線で仕事を捉える

今はネガティブな面しか見えていなくても、長期的な目線で仕事を捉えると、前向きに頑張れるケースも多くあります。たとえば今は怒られることが多く苦痛に思えても、年を重ねるにつれて怒ってくれる人は減ってしまいます。現在怒られていることのすべてを改善するようにすれば、多くの人の期待に応えられる社会人へと成長することができるのです。

今の仕事に前向きになれなくても、がむしゃらに努力をして成果を残せば、「〇〇部署で成績を残した人」との印象を周囲に残し、いつかやりたいことができたときにチャンスをつかめる可能性もあります

短期的なネガティブな印象に捉われず、長期的な目線で仕事を捉えることでモチベーションが上がり、働くことに前向きになれると考えられます。

長期的なキャリアを考えられない人は、こちらの記事でキャリア形成のやり方を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
キャリア形成とは? 4ステップでこの時代を生き抜く方法を考えよう

今仕事があまりにもつらいので、長期的な目線を持つ余裕がありません。

永田 修也

プロフィール

身体的なサインが出ているのであれば無理をしないようにしよう

一つの目安として、「身体的にもネガティブな影響が出てくるくらいつらいのであれば環境を変える」という考え方をしても良いかと思います。

まだ自分が耐えられるうちは、気持ちが少し下がったとしても次の日にすぐに切り替えて出社できたり笑って過ごせたりできますが、本当に苦しい時は朝起きられなかったり、仕事のことを考えると吐き気がしたり涙が出てきたり。

そうなると黄色信号なので、自分から発せられるシグナルをしっかりキャッチすることが大切です。

今を変えよう! 働くことに向いていない人におすすめの2つの行動

ここまで解説した内容で作業をしてみると、実際自分は働くことに向いているのではないかと思えたり、仕事を変えれば活躍できるのではないかと考えたりした人もいるのではないでしょうか。

環境を変えるか、今の仕事を頑張るか、選択肢は2つです。そこでここからは、その2つの選択肢の具体的なやり方を解説します。

行動を起こすことに躊躇する人もいるかもしれませんが、若ければ若いほどチャンスが広がっているため、不安を解消するためにもまずはここから解説する内容で行動してみましょう。

①自分に合う仕事への異動や転職を考える

まずは異動や転職など、自分に合う仕事に携わるために環境を変える方法です。

環境を変化させるには勇気がいるため、躊躇してしまいがちです。「また失敗したらどうしよう」「環境を変えても働くことに向いていないと感じないか心配」と不安になるかもしれませんが、たとえ失敗しても、今後挽回のチャンスはたくさんあり、失敗を必要以上に恐れる必要はありません

ikigaiチャートや自己・他己分析などで、自分に向いていそうな仕事がわかり、それが現職と異なるのであれば、将来後悔しないためにもぜひ転職や異動を検討してみてください。

第二新卒の転職の方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてください。
第二新卒の転職必勝法|納得のいくキャリアを見つける3つのコツ

就業経験がなく、大学を卒業している人のことを既卒といいます。既卒の就活のやり方はこちらの記事で解説しているので、併せてチェックしましょう。
既卒の就活を確実に成功させる5箇条! ストレスなく進める秘訣

自分に合う仕事の見つけ方はこちらの記事で解説しています。ここまでの段階でまだしっくりくる仕事が見つかっていない人は、併せてこちらもチェックしましょう。
自分に合った仕事を簡単4ステップで発見! 後悔しない方法を解説

アドバイザーコメント

希望を叶えられるよう異動のシステムを把握しておこう

社内の異動にはいろいろなケースがあることを知っておきましょう。

「自己申告制度」は日本の約8割の会社で採用されていて、社員からの希望は聞くものの、あくまでも会社全体のバランスを考えて人員配置がされるため、希望が叶わないケースもあります。

「社内公募制度」は、社内の需要がある部門が社内で募集をおこなうので、自己申告制度より社員の希望が叶うことが多いようです。

最後に「社内FA制度」は、資格のある社員がFA(フリー・エージェント)宣言をし、自ら希望部署に働きかけたり、スカウトを待つシステムで、最も本人の希望が叶いやすい制度です。

自社ではどの制度が導入されているのかを知り、異動を希望する時には活用してくださいね。

転職をするならキャリアコンサルティングを受ければミスマッチを防ぎやすい

転職をするなら、転職サイトや転職エージェントに登録することが一般的ですが、ミスマッチを防ぐためにキャリアコンサルティングを受けるのも効果的です。

最近は、登録すればキャリアコンサルティングを活用できるサイトなども増えているので、選ぶ際にこのようなフォロー体制も確認しておきましょう。

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おすすめの仕事①人とのかかわりが少ない仕事

働くことに向いていないと感じる人の中には、人間関係に悩まされている人も多いのではないでしょうか。そこで、自分に合う仕事が見つからない人は、人とのかかわりが少ない仕事をまず検討してみてください。

ただし、人とかかわらない一人で完結する仕事は、多くの人と協力して成し遂げる仕事よりも、得られる成果が小さかったり難易度が低い傾向があり、その分高給を狙いにくかったり、将来性が見えにくい面があるので注意しましょう

また、会社は組織である以上、人とのかかわりがまったく発生しない仕事はないので、その点にも注意が必要です。

人とかかわらない仕事の例や見つけ方、就職の方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてください。
人とかかわらない仕事35選! 求める条件別におすすめの職種を紹介

柴田 登子

プロフィール

働くことに向いていない人にもさまざまなタイプがいるはずです。人とのかかわりが苦手だから働きたくない人は、かかわらずに済む仕事に就くのはメリットも多いでしょう。

しかし、単純に働きたくない、遊んで暮らしたいという人にとって、人とかかわらないで済む仕事はかえって「仕事=苦痛」と考えるようになってしまうので注意してください。

おすすめの仕事②個人主義の仕事

組織の非合理的なことに耐えられず働くことに向いていないと感じる人は、個人主義の仕事に就くことで納得感を持って仕事を進めることができるため、働くことに前向きになれる可能性があります。

個人主義の仕事とは、チームワークというよりも一人ひとりが確実に成果を出すことを望まれている仕事で、裁量権の大きいベンチャー企業や、職人、フリーランスなどになります。

仕事が自分次第となるため、つまり成果により給与が変わりやすく不安定な傾向にありますが、自分のペースで仕事ができたり非合理的な仕事が減るため、特に「性格が仕事にマッチしていない」と考える人は、個人主義の仕事が合っているといえます

②環境は変えず自分の考え方と行動を変える

仕事への着眼点を変えたり、自己分析などをしてみたところ、やはり今の仕事が合っていると感じられた場合は、自分の考え方と行動を変えて、それを忘れずに働きましょう

たとえば、仕事にやりがいがないと感じる人は、今はやりがいを感じられなくても現職でスキルをつけ、将来関心のある仕事に役立てるなど、現職ではできるだけストレスを感じないように工夫するなどと心を決めて働きましょう。

成果を出すことに集中する

環境を変えない場合に心掛けたいのは、成果に集中することです。やりがいを感じられなかったり、性格的なミスマッチや能力不足を感じる面があったとしても、それを乗り越えて成果を出すことに集中します。

たとえば同期の中で1位を獲ることを目指すなど、他者からも明らかにわかる成果を出すことがおすすめです。その場合、周囲の目が変わり、それが自己評価の高さにもつながり、やりがいを感じられるようになることもあります。

成果を出すまでには多くの苦労がありますが、それを乗り越えると達成感を感じられ、やればできるという自信もつきます。すると働くことに前向きになれるので、まずは必死に目の前の仕事に取り組み、成果を得ることを目指しましょう。

アドバイザーコメント

尊敬する人のやり方を徹底的に真似をすると成果を出しやすい

成果を出すために一番最初にやるべきなのは、「すでに成果を出している人のやり方を徹底的にパクる(盗む)」ことだと私は思っています。

学ぶの語源はまねぶ(真似ぶ)と言われています。このことから見てもわかるように、真似をするからこそ多くのことを学びに転換し、実践することで成功体験を得られます。

最初は小さくわずかな成功体験や実績から始まり、それをいくつも積み重ねていくことでやがてその人ならではの大きな実績へと姿を変えていきます。

これは、どんな業界や仕事においても変わることのない原理原則だといえます。

自分に合っているやり方をしている人かは見極めて真似しよう

ただ一つ注意しなければいけないことは、「自分に合っているかどうか」ということです。

「周囲の同僚が皆尊敬しているから」「先輩に言われたから」と、自分に合っているかどうかを考えずに判断してしまうと、後から自分とは相性が良くない方法だと気付いても、方向転換できなくなってしまう可能性があります。

まずは自分が良いと思った上司や身近で尊敬できる人を探してみて、「この人だ!」と思ったら迷わず飛び込んでスキルを学んでいくことで、成果も早く出ると思います。

働かずに生きていくのはデメリットが多くあるため注意

働くことに向いていないと感じている人には、環境もしくは自分の考えや行動を変えることを解説しましたが、いずれも面倒に感じる人も多いと思います。しかし、面倒だからといって働かずに生きていくのはデメリットが多く注意が必要です。

働かずに生きていくことのデメリット

  • 経済的に不安定になる
  • 金融や不動産関係の審査に通らなくなる
  • 人間関係や社会生活で信頼を得にくい
  • いざ就職しようとしても無職経験が影響し採用されにくい

不労所得があったり養ってくれる人がいる場合は生きていくことは可能かもしれませんが、次第に社会に所属したいという欲求が芽生えることも考えられます。

もちろん働くことが必ずしも正解ではありませんが、特段やりたいことも決まっていない人は、まず働くことを前提に今後の道を定めることがおすすめです。

柴田 登子

プロフィール

日本に住んでいれば働かなくてもどうにか生きていけます。親元にいれば衣食住に困らず、公的機関の支援もさまざまな形で提供されます。

しかし人は働かずにいると、周囲に対する後ろめたさや将来の不安に押しつぶされそうになります。

そして時間はたくさんあるはずなのに、なぜか不自由さを感じるようにもなります。働かなくて良い環境にいても、結局は働かずにいられないのが人間なのです。

働かずに生きていくというのは、案外窮屈で苦しいものだと思います。

無職で不安を感じている人は以下の記事を参考にしてみてください。就職のコツを解説しています。
無職期間は工夫次第で武器になる! 仕事探しと市場価値アップのコツ

将来に不安を抱いている人はこちらの記事を参考にしてみてください。不安に感じる要素と解消法をまとめています。
将来の不安を解消したい! 人生を豊かにするキャリア形成のコツ

苦しいなら無理をしないで! 働くことに向いていないと深く悩んだ時の対処法

働くことに向いていないと感じる人の中には、現職でのストレスを強く感じ、「何もかも辞めたい……」と追いつめられている人もいると思います。

働かずに生きていくのはデメリットが多くあるため注意すべきと解説しましたが、精神・肉体的に限界を迎えそうならば、まずはあなた自身を大切にすることが優先です。

その場合は、まずは働くことを考えるのを辞めて、ここから解説する2つの行動に取り組み、自分をいたわりましょう。

若林 宏美

プロフィール

私の周りにも、さまざまな理由から仕事が辛くなり、休職や退職をする人がいます。

今は、精神的に辛くなった時のサポート体制も充実しています。

何より自分の心と体の健康が一番大切です。

休んだり辞めることは、自分にとってプラスになることもあるので、辛い時は人生の小休止だと思って頑張りすぎないようにしてくださいね。

第三者に相談してみる

「働くことに向いていない」という悩みを人に打ち明けられず、一人で抱え込んでしまっている人もいるかもしれません。しかし、悩みを一人で解決しようとすると、どんどん悪い方に悩んでしまうことがあるので、まずは第三者に相談してみることがおすすめです

仕事に悩んでいるなら、まずは信頼できる同僚や先輩、上司に相談してみましょう。「今の仕事に向いていないと思っています」と正直に打ち明けてみると、普段のあなたの働きぶりから、客観的に見た適性を伝えてくれるかもしれません。

ただし、会社の人間関係に悩んでいる人は会社の人に相談するのは控えましょう。相談することでより厳しいことを言われるリスクがあるためです。

その場合は、友人や家族など、信頼できる人に働くことが向いていないのではないかと思っていることを伝えてみましょう。案外周囲も同じように悩んだことがあるかもしれません。同意を得られて安心したり、そこから納得のいく道を見つけられたりすることがありますよ。

就活の相談先はこちらの記事で解説しています。新卒向けの内容にはなりますが、既卒や第二新卒も参考になる部分があるのでぜひ参考にしてください。
就活の相談先14選! 良い決断ができる相談相手の選び方も解説

どうしても精神的につらい場合は、厚生労働省のまもろうよ こころを参考にしてくださいね。相談できるホットラインがまとめて掲載されています。

少し休職してみる

働くことに向いていないと考えるということは、仕事に対して思いつめすぎてしまっている可能性もあります。仕事に対して一定の距離を取ることで見方が変わってきたり、冷静な判断を下せるようになるため、まずは休職してみることもおすすめです。

給与面の懸念があるかもしれませんが、休職中も賃金が支払われる会社があったり、精神疾患があると診断されるなど支払い条件に合う場合は傷病手当金が支給されます

休職し、遠出をして気分転換をしたり、留学などに挑戦してみると、新たな視点を得られて働くことにも前向きになれるかもしれません。

休職するとキャリアに傷がつくのではないかと思えて、休職の勇気が出ません。

永田 修也

プロフィール

人間関係を構築しておけば休んでも復帰しやすくなる

休職とは少し違いますが、私は小学校2年生の時に不登校になったことがあります。実際、1年ずっと休んでいた学校に復帰するのはものすごくエネルギーが必要だったことを思い出します。

しかし、幸いなことに私の場合はクラスの友人が家に遊びに来てくれました。また、私自身夜な夜な学校に行き担任とマンツーマンで勉強したりと、復帰するためにいろいろ試行錯誤しました。そして3年生で復帰する時も皆優しく待ってくれていました。

話は逸れましたが、休職のことだけに捉われると少し怖いように思えます。しかし、一番は「人間関係の構築をしっかりしておく」ことが重要だと思います。休んでいたとしても「待っていたよ」と迎え入れてもらえるような信頼作りをしておくと、休職の恐怖も少し和らぐのではないでしょうか。

働くことに向いていないと感じたら自分または環境を変える行動をしてみよう

働くことに向いていないと感じたら、まずはその原因を探りましょう。人のタイプによって適性がないと感じる部分は異なるので、自分の不安の根源を突き止めることが重要です。

そのうえで、働くことに向いていないと感じる3つの罠にはまっていないか確認し、不安を解消するために視点を変えたり、行動を起こしてみましょう。

多くの仕事がある現代、現職の経験のみから「働くことに向いていない」と決めつけるのはもったいありません。まずは視野を広げられるよう、視点を変えて作業をし、環境や自分を変えられるよう行動してみましょう。

アドバイザーコメント

働くことへの不安から仕事に向いていないと考える人は多い

誰もあえて口に出さないだけで、自分に対して「働くことに向いていない」と思っている人は、実はかなりいると思われます。

働くことに向いていない、と考える理由はさまざまですが、大きな理由に「働くことに対する不安」があります。

学校と違い、多様な年齢や背景の人々とうまくやっていけるのだろうか。やったことがない仕事をうまくこなせるのだろうか。失敗ばかりしてしまうのではないか。

この不安を取り除くことができずに、挑戦する前から働くことをあきらめてしまい、結果いつまでも就職できない人が世の中にはたくさんいます。いわゆる、引きこもり状態に陥ってしまうのです。

不安を感じる=前を向いている! 一歩ずつ歩みを進めれば解決できる

私は公的機関で引きこもりの人の就職相談を受けていますが、引きこもり状態から脱出した人の多くは就職後にこう言います。「確かに仕事をしていて不安になることはよくあります。だけど、引きこもっていた頃の、この先自分はどうなるのかという不安に比べれば、それは大した問題ではないと思えます」。

実は「不安」というものは未来に対してのみ感じるものです。つまり不安だということは、あなたは前を向いている、先を見ているということです。決して後ろ向きなのではありません。まず1歩だけでも歩みを進めてみましょう。

引きこもり状態の人で、仕事をしたいと考える人は、こちらの記事で引きこもりの人の仕事探しのコツなど解説しているのでぜひ参考にしてくださいね。
引きこもりの人が不安なく仕事を見つける方法|おすすめの仕事22選

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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