仕事に行けないときはどうすればいい? 転職も含めた対処法5選

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  • キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー

    Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/公認心理師

    Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント

    Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味

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この記事のまとめ

  • 「仕事に行けない」と感じるときは自分を見つめ直すタイミング
  • できるだけ早い原因の特定と対処が心身を壊さないための鍵
  • 仕事に行けない経験は理想のキャリア実現に必ず役立つ

大きなストレスを抱えながら仕事を続けていると、急に仕事に行けなくなってしまうことがあります。仕事内容や人間関係が複雑化している現代では、精神状態が不安定になりやすいため、仕事に行けなくなることは珍しくありません。

仕事に行けないと感じた際は「甘えだ」ととらえず、なるべく早く的確な対処を施すことが肝心です。この記事では吉野さん、古田さん、高尾さんとともに仕事に行けないと感じる理由や具体的な対処法を解説します。

記事を読んで自分が仕事に行けない原因を明確にし、つらい状況を無理なく解消する方法や、ストレスなく働ける方法を見つけましょう。

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目次

仕事に行けないのは甘えではなく自分のキャリアを考え直すサイン

結論、仕事に行けないのは甘えではありません。仕事に行けないのは仕事や職場環境が自分に合っていないことの表れで、自分のキャリアを考え直すべきというサインです。

ただ、仕事に行けなくて困っている状態ですぐにキャリアを考え直すのは難しいでしょう。

そこで、まずは自分が仕事に行けない理由やどこに原因があるのかを明確にしましょう。その具体的な方法を、記事前半で解説します。

仕事に行けない理由やその状態に陥った原因を明確にできたら、次はつらい現状を打破する方法をキャリアのプロと共に解説します。少しでも早くつらい状況を改善する方法を記事後半で解説するので、「仕事に行けない」と悩みを抱える人はぜひ参考にしてみてください。

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。

仕事に行けなくなる5つの原因

仕事に行けない状況は、実は仕事や人間関係だけでなく、一時的な変化や他のストレスに起因する可能性もあります。

この様に、要因はさまざまであるため、まずは自分が仕事に行けなくなってしまった要因を明確にすることが大切です。なんとなく気持ちが晴れない状態を解消すれば、やるせない気持ちを軽減できます。

そこで、ここからは仕事に行けなくなる代表的な要因を5つ解説します。仕事に行けなくなる主な5つの原因をチェックして、自分のケースと照らし合わせてみましょう。

①仕事内容への不満がある

仕事内容に価値を感じられなかったり、自分の適正に合っていない仕事に取り組んでいたりすると、ストレスが溜まって仕事に行けなくなることがあります。

たとえば、以下のような仕事への不満があると、仕事に行けなくなる要因となることが考えられます。

仕事内容に不満がある場合の例

  • 人と話すのが苦手なのに営業ばかりさせられている
  • 頭を使った仕事をしたいのに単純作業ばかり任される
  • 細かな作業が苦手なのに経理やバックオフィス業務を担当している

特に意欲の高い人や自分のキャリアについてしっかり考えている人ほど、仕事内容への不満を強いストレスと感じる傾向があるため注意が必要です。理想と現実のギャップが大きな精神的負担となり、仕事に行けなくなるのです。

自分の力が発揮できず、苦手な業務ばかり任されていると、ストレスが溜まって仕事に行けなくなる人も多くいます。仕事に対する不満や愚痴を誰かに相談したいと感じている人は、以下もあわせてチェックしておきましょう。

自分のやりたい仕事をするための下積みが本当につらく、仕事に行きたくないと感じます。この場合、どのように対処すべきでしょうか。

古田 文子

プロフィール

結果に焦らずできていることに目を向けよう

やりたい仕事をするための下積みなのに「つらい」と感じてしまう原因の一つとして、結果に焦りすぎていることが考えられます。理想の将来像に届いていないことに焦ると、つらくなりがちです。

まずは目標を再確認し、できていないことに目を向けるのではなく、できていることに目を向けて、自分を労うことも大切です。

次に、最終的な目標に対して、小さいステップを踏むための小さい目標を設定すると良いでしょう。

そうすることで、できていることに目を向けやすくなるので、確実に一歩ずつ、自分の成長を感じることができるようになり、焦る気持ちが和らいでいきます。

同時に、しっかり睡眠をとり、ストレス解消に努めましょう。

②職場の人間関係に関して精神的なストレスを感じている

一日の大半の時間を過ごす職場の雰囲気が悪いと、常に精神的な緊張に晒され続けるため仕事に行きたくないと感じやすくなります。

特に以下のような人間関係が見られる場合、強いストレスにつながりやすい要因となるのです。

人間関係の不和の具体例

  • 上司や同僚によるハラスメント
  • 一緒に仕事する相手との相性の不一致
  • 所属する部署内の悪い雰囲気
  • 連携部署や取引先との軋轢

人間関係に起因するストレスは、仕事内容と並ぶ仕事に行けなくなる大きな原因の一つと言われています。

人間関係のストレスは仕事内容への不満とは異なり、自分だけではどうにもならない場合がほとんどです。対処法がわからず、仕事に行けなくなるまで一人で抱え込んでしまう人も多く見受けられます。

吉野 郁子

プロフィール

身体症状を確認してみましょう。ベッドから起き上がれない、吐き気がするなど、体からのサインはありますか。

人間関係の悩み、仕事への意欲低下といった精神的な問題は、他者からは気づかれにくいものです。まず身体症状を伝えることで、周囲の理解や協力を得ることが助けになるでしょう。

仕事がきつい人や職場の人間関係に悩んでいる人は、以下もチェックしてみてください。きついまま働くことへの対処法や、職場の人間関係が楽になる方法を具体的に解説しています。

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③拘束時間や仕事量による肉体的な疲労がたまっている

仕事内容や人間関係が良好でも、労働条件が自分に合っていなければ肉体的な疲労から仕事に行きたくないと感じることがあります。具体的には、以下のようなケースが考えられます。

肉体的な疲労の具体例

  • 業務が力仕事で体を酷使しすぎている
  • 残業などによって拘束時間が長い
  • 通勤時間が長すぎる・通勤に手間がかかりすぎる
  • 自分の生活リズムと勤務スケジュールが合っていない

これらの理由で自分にとって十分な睡眠・休息の時間が取れないと、仕事に行きたくなくなることがあります。これは、体からのSOSのサインです。

また、自覚しないうちに肉体的な疲労が溜まって、それによって出勤を体が拒否している場合があります。

仕事に行きたくないと感じたら、思考能力や注意力の低下、食欲減退や睡眠障害など肉体的な疲れを示すシグナルかどうか見極めることが大切です。

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

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④新しい環境・慣れない環境によるストレスを抱えている

職場環境が急に変わって仕事に行きたくないと感じ始めた場合、その環境の変化がストレスの大きな要因の可能性があります。慣れた環境・仕事内容と異なる業務には、予想以上の精神的負担がかかるためです。

具体的には以下のような変化がおきた場合、大きなストレスを感じることがあります。

ストレスを感じやすい変化の例

  • 上司やチームメンバーが入れ替わって仕事環境が大きく変化した
  • 異動や転職で職場が変わった
  • 新たに慣れない仕事を任されている

特に慣れない仕事や新しい環境で思うような結果が出ていないときに、強いストレスを感じがちです。仕事に行けないほどの強いストレスを感じた場合は、無理せず上司にその旨を伝えましょう

ただし、環境変化によるストレスは一時的な場合もあります。慣れるまで仕事を続けてみてから判断するのも一つの方法です。

今仕事に行けないのが慣れていないからなのか、恒常的なものなのかわかりません。時間で解消される悩みなのか、どのように見分ければ良いのでしょうか。

高尾 有沙

プロフィール

ストレスの要因を具体的に書き出して原因を分析しよう

まずは原因を丁寧に分析することが重要です。そのために、1~2週間、自身の感情や体調をなるべく細かく記録し、ストレスの要因を明確にしましょう。

特に「どの場面で強いストレスを感じたか」「仕事のどの部分が負担に思えるか」を具体的に書き出すことで、問題の原因がはっきりします。

次に、タスクの優先順位を見直したり、苦手な業務を同僚に助けてもらうなど、業務の進め方を変えるなど小さな調整を試し、改善が見られるか確認します。

また、信頼できる人や専門家、職場の上長などに相談し、客観的な意見を得ることも有効です。

一時的なものであれば、これらを通じて徐々に状況が改善するはずです。強い拒否感や健康への影響が続く場合は、異動や転職など、具体的な環境の変更を検討しましょう。

⑤プライベートに起因するストレスがある

仕事に行けなくなるほどのストレスの要因は、必ずしも仕事にあるとは限りません。プライベートに起因するストレスのせいで仕事に行けないと感じる場合もあります。

プライベートに起因するストレスは家族とのトラブルなどの目に見える出来事だけではありません。なかには不眠などのような生活習慣の積み重ねや、家族との軋轢といった小さなストレス要因の積み重ねで急に精神を患うこともあります。

仕事にもプライベートにも原因が見当たらない場合でも、うつ病や自律神経失調症などにかかる可能性はある点には留意しておきましょう

仕事に行けないと感じた際は、仕事だけでなくプライベートでも精神的な負担要因がないかチェックしてみてください。

最初に明確にしよう! 仕事に行けない原因の特定方法

最初に明確にしよう! 仕事に行けない原因の特定方法

  • ①仕事と職場のどちらかが変われば解決するか想像してみる
  • ②友人や知り合いに相談して原因を特定する
  • ③相談窓口や医療機関に相談してみる

ここまで説明したように、仕事に行けなくなる原因にはさまざまな要因があります。仕事自体ではなく、人間関係や環境の変化、プライベートのストレスも体調に大きな影響を及ぼす可能性があるのです。

ただ、原因がわからないままでは自分のなかのモヤモヤが解消されず、状況を改善するのは難しいです。ここからは自分が仕事に行けない原因を特定するための具体的な方法を解説していきます。

できるだけ早く仕事に行けない原因を特定し、適切な対処を施せば、つらいと感じる期間を短くできます。

①仕事と職場のどちらかが変われば解決するか想像してみる

自力で原因を特定する方法は「何が変われば解決するか」を想像することです。具体的には以下のステップで何が仕事に行けない原因かを特定しましょう。

仕事に行けない要因を特定する方法

  • 仕事に行けない要素を思いつくだけ書き出す
  • 書き出した要素のうち一つをピックアップして、「それ以外の要素が同じで
  • ピックアップした要素が改善されたらどうなるか?」を想像する
  • 書き出した要素すべてを網羅するまで②を繰り返す

仕事に行けない要素を思いつくだけ書き出し、「これが解消されたら、仕事にいけるようになりそう」と思えるものがあったら、それが仕事に行けない原因の一つだとわかります。障害となっている要素を見つけるまで、上記のステップを繰り返しましょう。

なお、仕事に行けない原因は複数存在する可能性もあります。手間に感じても、仕事に行けない要因が明確になるまでは上記のステップを繰り返してみてください。

古田 文子

プロフィール

自分のなかのモヤモヤを言葉にするのが苦手な人は、同じ状況にいる同僚と昼食をとりながら相談してみましょう。

同僚の視点や言葉のなかに、自分が気づかなかった原因を発見できる可能性があります。試してみてください。

②友人や知り合いに相談して原因を特定する

自力で原因を特定するのが難しい場合は、自分をよく知る友人や知り合いに協力してもらうのも有効な方法の一つです。客観的な視点を入れて現状を分析することで、原因を特定できる場合があります。

また、原因や具体的な解決策が見つからなくても、人に話すだけで心の荷が降りて、ストレスが軽減される場合もあります。仕事に行けない理由を自分だけで見つけられないときは、信頼できる相手に悩みを打ち明けてみましょう

また、仕事に行けない原因が直接仕事に関連していそうな場合、上司や同僚に相談してみるのも方法の一つです。職場での自分の姿を知っている相手や職場の人間関係を把握している上司に相談することで、自分でも気づかなかった原因が見つかることがあります。

解決に向けて尽力してくれる場合もあるため、信頼できる上司や同僚がいる場合は相談してみてください。

③相談窓口や医療機関に相談してみる

自分の弱みを見せるのが恥ずかしい人や相談するのが億劫に感じる人は、相談窓口や専門の医療機関に相談するのがおすすめです。プロに相談すれば、自分の現状や有効な対処方法を的確に教えてくれる可能性が高いです。

「仕事には行きたくないけど、病気でなかったら恥ずかしい……」と感じる人もいるかもしれません。ただ、大抵の精神疾患は自覚症状がない場合も多く、病気でなかったとしてもまったく恥ずかしいことではありません

どうしても医療機関を受診するのが難しい場合は、国や地方自治体が運営する相談窓口や、精神保健福祉センターに相談してみてください。カウンセラーに相談すれば、病院に行くべきかを的確に指示してくれます。

高尾 有沙

プロフィール

まずは無料で利用でき、電話やメールでも対応してもらえる精神保健福祉センターや自治体の相談窓口の活用があります。次に、職場に産業医やEAPがある場合は、それらを活用するのも良いでしょう。

また、民間のオンラインカウンセリングなら匿名で気軽に相談でき、落ち込みやすい夜の時間帯などでも相談可能なこともあります。

うまく話せないことが心配な場合は、相談前に悩みを紙に書き出して整理しておくと、スムーズに進みます。

仕事に行けない状況を脱却する5つの方法

ここまで、仕事に行けないと感じた際のよくある原因とその特定方法を解説してきました。ここからは、仕事に行けない状況を脱却するための具体的な方法を解説します。

仕事に行けない状況を抜け出すためには、原因にあった適切な対処が必須です。以下でそれぞれの原因と対処法の組み合わせをチェックして、自分にとって効果的な対処法を見つけましょう。

なお、自分が仕事に行けない理由を明確にしないままでは、逆効果の対処法を選んでしまうリスクもあります。まずは仕事に行けない理由を明確にして、焦らず着実に状況を改善しましょう。

①人間関係が原因の場合は部署異動させてもらう

仕事に行けない原因が職場の人間関係の場合、部署異動を願い出てみましょう。部署異動は原則従業員からも依頼できるのが一般的です。

部署異動を願い出る場合は、上司や部署の同僚に失礼がないよう、以下のステップでおこなってください。

部署異動の手順

  • 面談を依頼する
  • 異動を希望する理由・希望先を伝える
  • 引き継ぎのプランや、引き継ぎに協力する意向を伝える
  • 上司に感謝の気持ちを述べる

仕事のパフォーマンスに支障が出ていることを伝えれば、企業側も迅速に対応してくれる可能性が高いです。

ただし、異動には各部署の人員配置や必要な手続きなど、複雑な要素が関係します。必ずしも希望通りの対応をしてもらえるとは限らず、対応スピードも状況によって大きく異なる点には留意しておきましょう。

吉野 郁子

プロフィール

「人間関係のトラブルによって○○が起きて困っている」と、具体的な困りごとを相談してみましょう。

そうすることで、人事異動以外にもどのような対策が考えられるか、一緒に検討することができます。異動は解決案の一つではありますが、一従業員が自分で決められるものではありません。

②働き方を変更してもらう

②働き方を変更してもらう

  1. 在宅勤務
  2. 時短勤務
  3. フレックスタイム制度
  4. 時差出勤制度

仕事に行けない理由が職場の人間関係や労働条件、労働環境などにある場合は、働き方を変更してもらうのが有効です。自分にとって負荷の少ない働き方にしてもらうことで、精神的な負担を軽減しながら働けます。

ただし、働き方を変更してもらう場合は、自分にとって何がストレスなのかを明確にして、適切な対処をおこなう必要があります

自分にとって負担に感じることとその対策方法の例は、以下のとおりです。

負担に感じること別の対策

  • 出社自体・人間関係が負担な場合:在宅勤務
  • 勤務時間が負担な場合:時短勤務
  • 会社の勤務スケジュールが負担な場合:フレックスタイム制度の活用
  • 朝の通勤や勤務スケジュールが負担な場合:時差出勤

以下でそれぞれの働き方の特徴やメリットを詳しく解説します。自分が負担に感じている要素を見極めて、適切な方法で対処しましょう。

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。

これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。

また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。

既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。

在宅勤務

在宅勤務はリモートワークとも呼ばれる形態で、職場の人間関係や出社自体を負担に感じる場合に有効な対策です。必要なとき以外は出社せずに仕事ができるため、出社による負担を気にせず業務に取り組めます。

在宅勤務の場合、自分が集中できる環境やストレスのない環境で作業できるため精神的な負担を軽減できます。子育てや介護との両立もしやすいため、仕事と家庭の両立が負担要因になっている人にもおすすめの対処法です

2024年7月12日~16日に実施されたパーソル総合研究所の調査によると、正規雇用における2024年7月のテレワーク実施率は22.6%となっています。

コロナ禍を経て導入を決めた企業も多いため、出社が難しいと感じる人は一度在宅勤務が可能か企業に問い合わせてみてください。在宅ワークを導入している職種を探している人は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。

時短勤務

時短勤務は長時間の勤務が負担に感じる人におすすめの対処法です。子育てをしている人、もしくは介護をしている人が、一定の要件を満たした場合に利用できます。

時短勤務を利用できる条件は、以下のとおりです。

時短勤務を利用できる条件(子育て中の場合)

  • 3歳に満たない子を養育する労働者であること
  • 1日の所定労働時間が6時間以下でないこと
  • 日々雇用される者(日雇い労働者)でないこと
  • 短時間勤務制度が適用される期間に現に育児休業をしていないこと
  • 労使協定により適用除外とされた労働者でないこと

    参考:厚生労働省「改正法の下での短時間勤務制度について①

子育て以外にも、介護をしながら仕事を続けている人も時短勤務を利用できます。

時短勤務を利用できる条件(介護中の場合)

  • 要介護状態(2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態)の家族を介護していること
  • 上記で指す家族が配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫に該当すること

    参考:厚生労働省「短時間勤務等の措置ついて

上記以外にも、企業が独自に時短勤務の条件を設けている場合があります。上記を満たさない場合でも時短勤務を許可してもらえることがあるため、一度会社に確認してみるのがおすすめです

古田 文子

プロフィール

企業によりますが、時短勤務制度は仕事に行けないと悩む人でも利用しやすいように設計されています。

例として、入社後半年間以上の勤務実績があること、健康上の問題がある場合は診断書を提出するなどがあります。

フレックスタイム制度

フレックスタイム制度は、企業の勤務スケジュールが負担に感じる人におすすめの対処法です。フレックスタイム制度を活用すれば、仕事とプライベートのバランスを重視したい人にとっては効率よく働くことができます。

フレックスタイム制度

従業員が一定期間の総労働時間を定められた範囲内で、自由に設定できる制度。出勤する必要がある「コアタイム」以外の「フレキシブルタイム」には自由に出退勤できる。

フレックスタイム制度を活用すれば、一般的な企業の勤務スケジュールに沿って働く必要がなく、自由度高く勤務時間を設定できます。

体調の良い日は長めに働き、体調の優れない日は早めに退勤するなども可能です。仕事に行けないと感じた人でも、フレックスタイム制度を使えば無理なく仕事を続けられるかもしれません

ただし、自分で勤務時間を管理する必要がある点には留意しておく必要があります。

時差出勤制度

時差出勤フレックスタイムはどちらも企業の勤務スケジュールや通勤のストレスを解消できる有効な制度ですが、実は似て非なる制度です。

時差出勤は11時から19時など、決められた範囲のなかで出退勤時間を選べる制度で、もともと通勤ラッシュの混雑解消のために作られました

時差出勤制度フレックスタイム制度
出退社時間は自由に変更できるが、一日の業務時間は決まっている決められた期間の所定労働時間さえ守れば、出退社時間に加えて1日の業務時間も変更できる
時差出勤制度とフレックスタイム制度の違い

フレックスタイム制度がより自由度は高く、企業の勤務スケジュールにとらわれずに仕事しやすいといえます。企業がフレックスタイムと時差出勤を両方採用している場合は、できるだけフレックスタイム制度を利用しましょう。

さまざまな働き方に興味がある人は以下の記事もチェックしてみてください。一般的な企業とは異なる働き方ができる仕事やその特徴を解説しています。

時間に追われない仕事
時間に追われない仕事10選! 理想の働き方を実現させる方法も解説

週四日勤務
週4日勤務が可能な仕事12選! リアルな働き方を就活のプロが解説

③心身の疲労を感じている人はしばらく休職して気分転換する

肉体的な疲労や精神的な負担の蓄積で仕事に行けない人は、しばらく休職して心身を休めるのも方法の一つです。一度仕事から離れてみることで、気分転換もできます。

しかし、求職中は給料を得られないことに不安を感じる人もいるかもしれません。そこで活用するのがおすすめなのが保険制度です。休職に際して利用できる保険制度の詳細は、以下のとおりです。

保険名金額支給期間条件
休職手当(傷病手当金)直近12ヵ月間の標準報酬月額平均額÷30日×2/3相当額最長1年6ヶ月・業務外の病気やケガで働けなくなったこと
・会社を休んだ日が連続して3日間あったこと
・健康保険に加入していること
・診断書の提出
・待期期間が満了していること
・休業中に給与が支給されないこと
労災保険給付基礎日額 ×(休業日数 – 3日)× 80%種類によって異なる・業務に起因する病気や怪我で治療中であること
・上記のために労働ができず休業していること
・会社から賃金が支払われていないこと
休職時に利用できる保険

業務外の病気やケガで働けなくなった人は休職手当を、業務内の病気やケガで働けなくなった人は労災手当を利用しましょう。

制度を活用すれば、生活に困窮することなく休職できます。仕事に行けない理由や自分のキャリアなどをゆっくり見つめ直せるため、心身の疲労を感じる場合はしばらく休職することも選択肢に入れてみてください。

高尾 有沙

プロフィール

休職手当(傷病手当金)は、医師の診断書を取得し、会社を通じて健康保険組合に申請し、通常1~2ヶ月で給付されます。

労災保険は、業務に起因する病気や怪我の場合、労働基準監督署に申請し、審査には1~3ヶ月かかることが一般的です。

書類の不備が遅延の原因になるため注意が必要です。

どちらも初めての申請は複雑に感じるかもしれませんが、会社の人事担当者や窓口に相談することで、サポートを受けながら進めることが可能です。

休職に関する疑問や不安がある場合は、以下の記事をチェックしてみてください。よくある不安や勘違いを解消できるように詳しくそれぞれの内容を解説しています。

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休職のデメリット
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休職中の転職活動がばれる原因7選|リスクをキャリアのプロが解説

既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう

既卒の就活では、限られた選択肢の中から自分に合った仕事を見つけることが重要です。しかし、本当に自分に合った仕事とは何か、見つけるのは簡単ではありませんよね?

そこでおすすめなのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの個性や強みに最適な仕事、そして、あなたが就活でアピールできるポイントが分かります。

自分に合った仕事を見つけ、自信を持って就活を進めるためにも、 ぜひ就活を始める前に「適職診断」を試してみてください。

④職場自体に原因がある場合はストレスの少ない仕事を見つけて転職する

人間関係を含む職場環境や労働環境に原因がある場合、現職にこだわらず転職を検討するのも有効な手段の一つです。転職も選択肢の一つと知っておくだけで、対処法を考える際の視野を広げられます。

特に人間関係が仕事に行けない原因の場合、短期間での解決が難しいケースが多いです。無理に現職に就いたまま解決しようとすると、より精神的なストレスが大きくなる可能性もあります。

仕事に行くのが難しく、勤務形態の変更や部署異動もかなわない場合は無理せず転職を検討しましょう。一度休職して気分転換した後、精神状態が安定してから転職活動に取り組めば、精神を患うリスクを抑えて解消に向けて対処できます。

転職への漠然とした恐怖がある人は、以下もあわせてチェックしてみてください。転職で抱きやすい不安な気持ちを解消する記事を集めました。

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⑤会社に属さずに収入を得る方法を見つける

必ずしも会社に属することだけが収入を得る手段ではありません。収入を得る方法には、個人事業主や会社経営といった手段もあります。

仕事に行けず、部署異動や勤務形態の変更も難しい場合、会社に属さずに収入を得る方法を見つけるのも方法の一つです。具体的には、以下のような方法があります。

会社に属さずに収入を得る方法の例

  • 投資
  • アフィリエイトブログ
  • せどり
  • デジタルコンテンツ販売
  • 動画配信

ただし、実際には働かずに収入を得るのは難しいのが現状です。働かずに収入を得る方法には元手が必要なものが多く、かつ収益発生までに時間がかかるものが多いためです。結果として、働く以上に労働条件が悪いこともあります。

会社に属さず収入を得るには、相応の自己管理能力やマーケティング能力などが必要な点には留意しておきましょう。

ただ、会社に属さず収入を得る方法を実現できれば人間関係のトラブルから開放されたり、自分のやりたい仕事を中心に生活を組み立てたりできます。

挑戦する場合は、時に仕事よりもハードに感じられることもあると知ったうえで、慎重に判断してください。

無理は禁物! 仕事に行けない状態を軽視してはいけない3つの理由

無理は禁物! 仕事に行けない状態を軽視してはいけない3つの理由

  • ①ストレスが溜まり続けてうつ病になる可能性がある
  • ②仕事のパフォーマンスが下がり仲間に迷惑をかける可能性がある
  • ③自分でも予想していない行動をとってしまう可能性がある

ここまで、仕事に行けないと感じるおもな原因や各要因への対処法を解説してきました。

ただ、精神状態が不安定ななかで冷静に状況を分析するのは大変だと感じる人もいるかもしれません。しかし、面倒だからと仕事に行けない状態を放置していると、思わぬ事態を引き起こす可能性があるため要注意です。

ここからは、仕事に行けないと感じたらなるべく早く原因を特定して対処するべき理由を解説します。

無理し続けると自分でも意図していない悪い結果につながる可能性があります。事前に仕事に行けない状態を軽視する危険性をチェックして、素早い対処に活かしてください。

①ストレスが溜まり続けてうつ病になる可能性がある

ストレスによって精神的な負荷がかかり続けた場合、うつ病になる可能性があります。うつ病とは、気分の浮き沈みとは明確に区別された「病気」の一種です。

うつ病

精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、脳が正常に働かなくなる病気。物事の方や考え方が否定的になり、精神的・身体的な不調を引き起こす。日本では、100人に約6人が生涯のうちにうつ病を経験しているとも言われている。

重症化すると、「何もかも投げ出してしまいたい」「生きているのが苦痛」と感じることもあります。日常生活を送れなくなったり、身体的にも危険な状態に陥ったりするため、早めの対処が欠かせません

仕事に行けないほどの強いストレスを感じたら、無理せず休養をとって心身の回復に努めましょう。

自分がうつ病になりかけているのか、ただメンタルが落ち込んでいるだけなのかわかりません。どのように見分ければ良いのでしょうか。

吉野 郁子

プロフィール

医療機関を受診して医師の判断を参考にしよう

不調時には、自分を客観的に評価する力が低下し、正しい自己判断が難しくなります。

うつ病のサインとして「眠れるか」がよく挙げられますが、十分な睡眠が取れないと、病気でなくても健康状態が悪化します。

また、食欲不振やめまいなどの身体症状がある場合は、まず内科を受診してみましょう。その際、必要に応じて精神科や心療内科の受診を勧められることもあります。

もしすぐに受診するのが不安であれば、厚生労働省が提供しているストレスセルフチェックも活用してみてください。登録不要・無料で、3〜5分ほどで簡単に実施できます。

②仕事のパフォーマンスが下がり仲間に迷惑をかける可能性がある

仕事に行けないと感じているにもかかわらず無理に出勤し続けると、通常時に比べて思考力や判断力などのパフォーマンスが低下します。結果、チームメンバーや上司に迷惑をかける可能性が高まってしまうのです。

仕事に行けないと感じた際は自分の身を守るためだけではなく、仲間の負担を増やさないためにもすぐに適切な対策を講じる必要があります

おすすめなのは、仕事に行けないほどのストレスを感じた段階で、仕事の一部を仲間に委任することです。仕事量が減ることでストレスが軽減される可能性もあります。

また、早い段階で仕事を委任しておけば、万が一の休職・時短勤務の場合も仲間にかかる負担を最小限に抑えられます

ただ、仕事の委任には勇気が必要です。上司や同僚に相談できそうな人がいる場合、まずはその人に状況を説明し、助力してもらいましょう。

③自分でも予想していない行動をとってしまう可能性がある

仕事に行きたくないのに出勤し続けると、予想外にストレスが溜まり自分でも予想外の行動を取ってしまう可能性が高まります。ストレスが限界に達した場合、以下のような行動を無意識に取る可能性があるのです。

ストレス過多により引き起こされる無意識行動

  • 時間を守れない
  • 業務中に居眠りをする
  • 暴言や悪口が増える
  • 感情の起伏が激しくなる
  • 相手に手を出してしまう

加えて、強いストレスはパニック障害を引き起こす可能性もあります。パニック障害とうつ病は併発しやすいともいわれているため、早めの対策が欠かせません。

パニック障害

突然、なんのきっかけもなく動悸、呼吸困難、吐き気などのパニック発作が起こる病気。強烈な不安や恐怖感で上記の反応が起きるだけでなく、「またあの感覚が襲ってくるかもしれない」という不安に常に苛まれる。

重症化を防ぐためにも、仕事に行けないと感じたら無理せず、すぐ上司に相談してみましょう。

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無理して仕事を続けるとどうなる? キャリアのプロがその危険性を紹介

ここまで仕事に行けない理由や対処法、仕事に行けない状態を軽視するリスクを解説してきました。仕事に行けない状態の人はどれほどのストレスがかかっているか、放置するとどうなるのかを理解できたと思います。

ただ、それでもまだ「自分は大丈夫だろう」と考えている人もいるかもしれません。

ここでは、キャリアのプロが無理して仕事を続けるとどうなるのか、その危険性を解説します。解説を聞いて自分の状態を正しく理解し、どのような行動を取るのがベストなのかを今一度考えてみてください。

アドバイザーコメント

仕事のストレスが限界に達すると日常生活にも支障をきたす可能性がある

仕事を無理して続けると、身体的にも精神的にも深刻なダメージを受ける可能性があります。

私は新卒入社でコンサル業界というかなりハードに働く業界に身を置いていたのですが、仕事を無理に続けた同僚が適応障害やうつ病になるのを何度も経験しました。

別の業界の友人は社会人になってからパニック障害を発症し、当初は動悸や息苦しさ程度の軽い症状だったものの、無理を重ねるうちに症状が悪化してしまい、電車や職場で突然パニック発作を起こし、電車通勤が困難になってしまいました。

医師からは「この障害は一生付き合っていく必要がある」と診断され、自宅近くで働ける職種への異動を余儀なくされました。

ストレスが限界に達すると、うつ病やパニック障害を引き起こすリスクが飛躍的に高まります。

特に、長期間のストレスは脳や神経系に影響を与え、症状が慢性化しやすくなるため、一度こうした障害を発症すると日常生活のあらゆる場面で支障をきたす可能性があります。

少しでも限界を感じたら心身の状態を整えることを最優先に行動しよう

それでも「自分は大丈夫」と思う人には、まず自分の体や心の状態を客観的に見る努力をしてほしいと思います。

たとえば、次のような質問を自分に対して投げかけることです。「十分な睡眠が取れているか」「食欲はあるか」「感情のコントロールができているか」。これらがすでに乱れている場合、心身は限界に近づいているサインかもしれません。

仕事は人生の重要な要素ではありますが、人生の一部に過ぎないともいえます。無理を続けることでキャリアを守れるどころか、人生そのものを失ってしまう可能性もあります。

危険を感じたらまずは医療機関や信頼できる人に相談し、心身の状態を整えることを最優先してください。適切なサポートを受ければ、必ず状況は好転します。

仕事に行けないときに考えたい! 自分に合った働き方を見つける方法

仕事に行けないときに考えたい! 自分に合った働き方を見つける方法

  • ①仕事に行けなくなった理由を振り返り今後の職場選びに活かす
  • ②働き方を柔軟にとらえて今後の選択肢を広げる
  • ③新しい環境で気持ちをリセットし再スタートする

ここまでの解説から、仕事に行けない状態を放置することがいかに危険かが理解できたと思います。仕事に行けないときには早急に原因に応じた対処を施すことが重要です。

ただ、時短勤務やフレックス制度の活用は、あくまでその場のストレスを軽減する対症療法にすぎません。自分に合った働き方を見つけなければ、本質的な改善は不可能です。

ここからは気持ちが落ち着いたら取り組んでもらいたい、自分に合った働き方を見つける方法を3つ紹介します。

すぐに取り組む必要はありません。将来的に自分に合う仕事を見つける際の参考情報として、気軽にチェックしてみてください。

吉野 郁子

プロフィール

業務以外のことをする元気があるかどうかを判断基準にしましょう。

転職活動や自己探求はかなりの労力が必要です。友達に会って相談する、ハローワークに行ってみる、といった行動の気力もなければ、新しい働き方を考えるのは時期尚早でしょう。

①仕事に行けなくなった理由を振り返り今後の職場選びに活かす

仕事に行けない状態がある程度改善されたら、仕事に行けなくなった理由を振り返って原因を見つめ直してみましょう。問題を本質的に改善するには、仕事に行けなくなった理由を正確に把握して再発を防止する必要があるためです。

仕事に行けなくなった理由を明確にする際は、以下の方法が有効です。

仕事に行けなくなった理由を把握する方法

  • どの要素が変われば仕事に行ける状態になったかを想像してみる
  • 当時の自分や周囲の状況を知る人物に尋ねてみる
  • 医療機関や相談窓口を訪れて、客観的な視点で要因を分析してもらう

主観的な分析と客観的な分析の両方をもとに考えてみると、仕事に行けなくなった理由が明確になりやすいです

理由が明確になったら、同じ状況に陥らないように今後の職場選びの際に必ずチェックしましょう。

②働き方を柔軟にとらえて今後の選択肢を広げる

仕事に行けなくなった経験を糧にして、自分に合った働き方を見つけておくのも有効な対処法の一つです。従来的な働き方にとらわれず、自分に合う働き方を知っておくことで、ストレスなく実力を発揮し続けられます。

また、分析によって自分が仕事に行けなくなった理由を明確にできたら、ストレスを感じた際にでた兆候と有効だった対処法も思い出してリストアップしておきましょう。

ストレスのサインとそれに対する有効な対処法を理解しておけば、事前に働き方を変えて精神的な負担を軽減できます

一つの働き方にとらわれず、自分に合うスタイルやその時の精神状態にあった働き方を柔軟に選択して、キャリアの選択肢を広げられる状態を目指しましょう。

③新しい環境で気持ちをリセットし再スタートする

仕事に行けなくなった理由を分析して、それをもとに自分に合った働き方を明確にできたら、実際に新しい環境で新たにキャリアを再スタートしましょう。入念に過去の経験を分析しておけば、安心して再スタートを切れます。

キャリアを再スタートする際は、転職するかどうかは大きな問題ではありません。自分が仕事に行けなくなった理由を明確にして、その問題を根本から解消できていれば、現職のままでも問題ないためです

ただし、入念な自己分析と企業分析をおこなって転職すれば、問題を解消しやすいのは事実です。

まずは転職なしで問題を解消できるのかを上司とも話し合いながら精査して、難しそうであれば転職を検討しましょう。

転職に踏み出したい人は以下の記事もチェックしてみてください。転職を成功させるのに役立つ記事や、転職の不安を取り除ける内容について解説しています。

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仕事に行けない理由を特定したら無理せずに自分に合った対策を講じよう

この記事では仕事に行けないと感じる場合によくある理由とその対処法から、その状態を放置するリスクを中心に解説しました。

仕事に行けないと感じたら無理して出勤せず、なるべく早く原因を特定・対処することが重要だと理解できたと思います。

また、仕事に行けないと感じたら心身の休息を最優先することも肝心です。精神的な安定をある程度取り戻したら、仕事に行けないと感じた理由や自分に合った働き方を少しずつ明確にしていきましょう。

無理せず、仕事に行けない経験を糧に今後のキャリアを考えることで、理想のキャリアを実現できます。

アドバイザーコメント

一人で抱え込まず周りと相談しながら自身の体調を整えよう

私のところにご相談に来てくださる人にいつも最初にお伝えしていることですが、仕事に行けない自分を責めないでください。

自立するとは、自分一人で何でもできるようになることではなく、必要に応じて助けを求められることだと思います。すべてを一人で抱えて親やまわりが求める一人前の立派な大人になろうとしなくても良いと思います。

人生は自分の思い通りになることばかりではありません。困難な場面で立ち止まることが必要な時期もあります。まずは休息し、体調を整えるところから始めましょう。

体調が悪いと、どんなことでも冷静に考えることが難しくなります。しっかり睡眠、食事、入浴などをして心と身体の回復を優先しましょう。

周りと比べず自分のペースを大切にして自身の成長を重視しよう

また、まわりと比べて「自分の歩みは遅い」と感じたとしても、「人は人、自分は自分」と割り切り、自分のペースを大切にしましょう。

自分の成長を感じられずにイライラしてしまう時は、他人ではなく過去の自分と比較し、小さなことでも「前進できた」「成長している」と感じられるようにすることをオススメします。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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