この記事のまとめ
- コミュニケーション能力の3つの形を理解しよう
- 自己PRでコミュニケーションをアピールする手順を解説
- 3つの力に合わせた自己PR例文を参考に自分だけの自己PRを作成しよう
就活の自己PRでコミュニケーション能力を強みとして伝えたい場合、「具体的にどのようにアピールすれば良いのか」「企業に評価される方法はあるのか」などと悩む人は多いのではないでしょうか。
コミュニケーション能力は企業が学生に強く求めている能力であるため、うまく伝えることができれば、志望先の企業から評価をされる可能性が高まります。ほかの学生と差別化できる伝え方を覚えて、志望企業の内定をつかみましょう。
この記事では、キャリアコンサルタントの柴田さん、吉田さん、横山さん、高尾さんとコミュニケーションの自己PRのコツを解説します。
採用経験がある高尾さんからは、コミュニケーション能力をアピールする際に外せない5つのポイントや、実際に採用現場で評価した納得感が高かったアピールの例を紹介しているので、コミュニケーション能力をアピールしたい人は必見です。
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コミュニケーション能力を自己PRするなら3パターンを押さえよう
コミュニケーション能力は仕事をしていくうえで役立つ場面が多いため、正しいアピール方法で自己PRすることができれば企業に好印象を残すことができます。
ただし、コミュニケーション能力を自己PRとして使う学生は多いため、具体的で説得力のある内容でないと、面接官の記憶に残るのは難しいでしょう。そのため、ほかの学生との差別化のためには、どのようなコミュニケーション能力なのかを具体的に示す必要があるのです。
この記事では、まずコミュニケーション能力を細分化して理解できるように、コミュニケーション能力の3つのタイプを解説した後、高評価につながる自己PR方法について説明します。コミュニケーション能力への解像度が低い人は、ここから理解していきましょう。
その後、3つの力それぞれの自己PR例文を12選、NG例文を2選紹介します。どのようにコミュニケーション能力を自己PRすれば良いかイメージが湧かない人は、例文を参考にしてあなたならではの自己PRを作成しましょう。
最後に、コミュニケーション能力が役立つ場面や評価されやすい職種についても解説しているので、どんな仕事が向いているのか知りたい人は、読んでみてくださいね。
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企業が学生にコミュニケーション能力を求める理由
企業が学生にコミュニケーション能力を求める理由
- 社内外の人と良好な関係を築きやすくなる
- 仕事がスムーズに進みやすくなる
そもそもなぜ企業は学生にコミュニケーション能力を求めるのでしょうか。おもな理由は上記の2つが考えられます。
たとえば、社内で円滑なコミュニケーションを取ることができれば、信頼関係が構築され、気軽に相談や意見交換がしやすくなります。一方、社外であっても同様で、顧客との円滑なコミュニケーションは強固な信頼関係を築く基礎となるのです。
また、コミュニケーション能力に長けている人は、報告・連絡・相談のいわゆる報連相が徹底できている傾向にあり、そうした人がいる職場は業務がスムーズに進み、チーム全体の生産性も高まります。
このようにコミュニケーション能力はどの企業でも活かせる強みの1つといえるのです。そのため就活の場でも、コミュニケーション能力の高さを魅力的にアピールすることができれば、高い評価につながるといえます。
ただし、抽象的な内容では企業に伝わらず評価されない場合もあるため、具体的な内容で伝えることが不可欠です。次の章では、コミュニケーション能力の3つの力を解説しているので、自身のタイプに当てはまるものはどれなのか確認していきましょう。
「コミュニケーション能力」は3つある! 自分の強みの形を理解しよう
コミュニケーション能力がある人=「話がおもしろい人」「友達が多く社交的な人」というようなイメージを持っている人は多いと思いますが、社会人に求められる要素はそれだけではありません。
社会人に求められるコミュニケーション能力は大きく分けて、伝える力、聞く力、質問する力の3つがあり、これらを具体的に自己PRできると企業に評価されやすくなります。
ここからは、社会人に求められる3つのコミュニケーション能力を具体的に解説していくので、どんな能力が大切なのかを理解しておきましょう。
仕事は1人でできないものがほとんどであり、基本的にチームや組織で動いていきます。ですので、コミュニケーション力が高い人は企業にとって評価されやすいといえるでしょう。
ただ、その分面接やエントリーシート(ES)でしっかりと伝えられていないと「この学生は本当にコミュニケーション力が高いのかな」と疑われてしまうので、注意が必要です。
①伝える力
社会人は自分の意見を言葉に変換するのに必要な語彙力や、わかりやすく端的に伝えるために要約する力も重要にです。 伝える力が欠如していると、自分の意図しない形で相手に伝わってしまい、業務に支障がでる恐れがあります。
また、相手のレベルに合わせて伝えることも大切です。たとえば、システムエンジニアの人が違う業界で働いている営業の人に専門用語を多用して説明しても、ほとんど意味が伝わりません。
人は理解できない言葉が多いほどストレスを感じる生き物なので、わかりやすく物事を伝える力は重要になります。
②聞く力
聞く力とは、相手の言葉に耳を傾け、その考えを正しく理解する力です。
聞く力が高い人は、まず相手の話を最後まで聞いたうえで、自分の意見を伝えたり質問をしたりします。相手が話している最中に会話をさえぎったり否定的な意見を言ったりはしません。
話している側からすると、途中で話をさえぎられ否定的な意見を言われれば、当然良い気持ちはしませんし、「この人は自分の話に興味がないのかな?」とマイナスなイメージを与え、相手が自分の意見を伝えづらい雰囲気にしてしまいます。
聞く力は相手の伝えたいことを理解する力であるため、理解しきれない場合は、適宜質問をしていくなどの工夫が大切です。
聞く力についてもっと具体的に知りたい人は、以下の記事でより詳細に解説しているので、参考にしてみてください。
③質問する力
仕事をするうえで、わからないことを放置するのは避けなければならず、疑問点を質問する力が求められます。仕事の疑問を解消するために適宜質問をしていくことで、相手が求めるものが明確になりますし、間違った方法で業務を進めるリスクを減らすことにもつながるのです。
また、取引先や顧客とのコミュニケーションで質問を上手く使うことで、相手の潜在的なニーズを汲み取ることができるようになります。
多く質問をすることで相手は「この人は自分に興味を持ってくれている」と感じるため、信頼関係の構築にも質問する力は生きてくるのです。
アドバイザーからワンポイントアドバイス集約する力・書く力・言葉遣いなども重要なコミュニケーション能力
柴田 登子
プロフィールを見る社会人として必要なコミュニケーション力には、ほかにも以下のようなものがあります。
集約する力
会社にいる人材は学校とは違い、世代も背景もさまざまな人が集まって物事を議論します。そのため、なかなか結論がまとまらない、見解の相違や理解の差などの問題が発生しがちです。
関係者の声を隅々まで聞き取り、それらを整理して論じる点はどこかを示すなど、意見の取りまとめる力、すなわち集約する力も重宝されます。
書く力
ちょっとしたメモ書きもそうですが、メールでのやりとり、報告書など、「書くこと」は働くうえで避けられません。また、話したことは録音しておかないと消えて流れていってしまうため、あらゆる出来事を記録に残しておかないと、あとでトラブルになることも少なくありません。
そのため、書く力はとても大切なのですが、普段から文章を書くことに慣れていないと、話すよりも難しいと感じることでしょう。困らないように普段から意識して書く力を身に付けておいてください。
ボキャブラリー・言葉遣い
人の話に耳を傾け興味を引く話題を提供できても、言葉遣いが適切でなかったり、いつまでも学生言葉を用いたりしていては、相手はコミュニケーションを進んで取ってくれません。
ビジネスにふさわしい言葉で話せることも、コミュニケーション力の一部だと考え、普段から身に付けるよう意識しましょう。
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3ステップで完結! 自己PRでコミュニケーション能力を伝える手順

先のコミュニケーション能力のタイプの解説によって、自分が強みとするコミュニケーション能力がどんな力なのか、イメージできたはずです。では次に、自分のコミュニケーション能力の形がしっかり伝わるような自己PRを実際に作ってみましょう。
ここからは、コミュニケーション能力の自己PRの伝え方を3つの手順で解説していくので、参考にして自分だけのコミュニケーション能力としてアピールにつなげていってくださいね。
コミュニケーション力を自己PRで伝える場合は、「コミュニケーション力」をどう認識しているかがポイントです。
「コミュニケーション力」と一言でいっても、伝える力、聞く力、質問する力をはじめさまざまな要素があります。
コミュニケーション力のなかのどんな能力があるのかを言語化することが大切です。
①自分のコミュニケーション能力のタイプを簡潔に述べる
コミュニケーション能力は大きく分けると以下の3つになるので、自分のコミュニケーション能力もマッチするタイプを1つ選んで自己PRを作成しましょう。
3つのコミュニケーション能力
- 伝える力
- 聞く力
- 質問する力
コミュニケーション能力はいろんな意味で使われる言葉であるため、一言で「コミュニケーション能力があります」と伝えても、企業側は「具体的にどんな能力なのだろう?」と考えてしまいます。
「私の強みはコミュニケーション能力で、伝える力が優れていると考えます」というように、何のコミュニケーション能力が優れているのかを自己PRをしていくと、より印象に残りやすくなります。
3つの能力からどれを選んで良いかわからない人は、まだ自分の強みを把握しきれていないので、自己分析を一度やってみてから選ぶようにしてください。
コミュニケーション能力の「聞く力」がある人のなかで、人を巻き込む力をアピールしたいと思っている人は次の記事を読んでみてください。人を巻き込む力のアピール方法について解説していますよ。
②能力が発揮されたエピソードを具体的に説明する
自己PRする能力が決まったら、その能力が活かされた場面を具体的なエピソードに落とし込んでください。具体的な内容を伝えられれば、会社で活躍する場面を相手もイメージしやすくなるため、印象に残りやすくなります。
具体的なエピソードを作る際は以下3つの要素を入れるようにしてください。なぜなら、この3つの要素を意識して自己PRを作ると、話に説得力がでて企業側に伝わりやすい構成になるからです。
- コミュニケーション能力を自己PRする際、エピソードをどこまで具体的に書けば良いかわかりません……。
誰もが情景を思い浮かべられるレベル感を意識しよう
具体的なエピソードを書き込むときには、その場にいない人がそれを読んで(または聞いて)頭のなかに再現ドラマのシーンが思い浮かべられる程度に物事を述べると良いでしょう。
何か困りごとや課題が起きた場面設定を説明し、それに対してあなたがどのようにコミュニケーションを取ったのか、行動を示します。
それによって何らかの解決や成果が見られるはずなので、それを描写して、結果としてどのようなメリットが得られたかで締めくくれば、その状況を見たことがない人でもなんとなく想像ができます。
最後に示すメリットが、応募先企業の仕事で再現性があるものだと結論付けられると効果的です。
なぜその行動をしようと思ったのか
なぜその行動を取ったのか、理由をまず伝えるようにしましょう。
アルバイトの接客を例にあげると、「商品を見て迷っている様子の顧客がいたから」「顧客に役立つ商品を伝えたかった」など、コミュニケーションを取ろうと思ったきっかけを明確にすることで、自分がどんな場面で長所を発揮できるのか相手に伝えることができるからです。
実際にどんな工夫をしたのか
次にコミュニケーション能力を発揮する際に、どのような工夫をして相手と話したのか伝えるようにしましょう。
「顧客の不安を取り除くためにまずは現状の悩みを聞くことに専念した」「顧客にこの商品がどんな場面で役立つのか具体的に説明した」など、コミュニケーションを取るうえで意識した点を明確にしてください。
その経験から得られた成果
コミュニケーションを工夫して得られた成果も書きましょう。数字や成績などを使うとより明確なイメージを伝えられます。
たとえば、「接客の顧客満足度が店舗で1位になった」「顧客が自分のリピーターになって何度も店舗に来てくれるようになった」など具体的に加え、その経験から得られた成果合わせて伝えられると、より印象に残るエピソードになります。
- コミュニケーション能力の自己PRでは、やったことに対する実績が大きいほうが評価されるのでしょうか?
実績も大切だが自信を持って自己PRすることのほうが大事
「実績が出ていなくて不安」「他人と差別化できているかわからない」と悩んでいる人も多いでしょう。もちろん、ビジネスの場において結果を出すということは非常に重要です。
そのため、実績が大きいほうが、実績の出ていない人よりも評価されやすいという一面はあります。
ですが、安心してください。社会には、学生時代に結果が出ていなくても社会に出てから活躍している人や、結果を出す人をサポートするといった形で結果を出している人もたくさんいます。
あなたのコミュニケーション力が発揮できる場は必ずあります。自信を持って自己PRを伝えられるようにしましょう。
③コミュニケーション能力を仕事でどのように活かすのかを伝える
入社後に自分のコミュニケーション能力はどのような場面で役立つと考えているのか伝えてください。志望する職種の仕事内容と結びつけられると、より説得力が増す自己PRとなります。
コミュニケーション能力は幅広い意味で使われるので、より具体的なエピソードに落とし込む必要があります。入社後に活躍できる人材と思われるように、志望先の企業に合ったエピソードを準備しましょう。
プロのアドバイザーならこうアドバイス!コミュニケーション能力のアピールには5つの対策がおすすめ
高尾 有沙
プロフィールを見るコミュニケーション能力は、面接官が直接評価するため、客観性と再現性を示すことが重要です。以下の5つの対策を準備しておくと、説得力のあるアピールにつながります。
①型の言語化
日頃から実践している工夫を「目的設定→相手理解→合意形成→フォロー」といった具体的なプロセスとして言語化し、自分のコミュニケーションの型を確立します。
②定量化
顧客満足度や課題解決率、返信時間など、数字で成果を示せるエピソードを用意します。これにより、コミュニケーションによる効果を具体的に証明できます。
③客観的な証拠
上司や同僚、先輩からの評価コメント、表彰歴などを提示し、第三者からの評価を添えます。
④ロールプレイ準備
「相手が自分の意見や提案に反対してきたときの対応」「異なる目的や意見を持つ人の調整」「相手にとって不都合な情報の伝達」といった難しい場面での対応方法を事前に考え、具体的な言い回しのテンプレートを用意しておきます。
⑤練習
面接での質疑応答では、「相手の質問を10~15秒で要約→自分の回答→確認質問」というループを意識的に実践します。これにより、相手の話を正確に理解し、適切に返す能力を証明できます。
これらの準備は、面接官に「この話し方なら、顧客とも良好な関係を築けるだろう」と納得させるために不可欠です。
小手先のテクニックではなく、普段からこれらの点を意識してコミュニケーションをとることで、説得力のある自己PRが可能になります。
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自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。
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コミュニケーション能力の自己PR例文12選
コミュニケーション能力の自己PR例文12選
先ほど説明したコミュニケーション能力を自己PRに落とし込む3ステップがわかったら、次は実際に自己PRを作成してみましょう。
「伝える力」「聞く力」「質問する力」に分けて例文を作成したので、自分の自己PRと見比べながら参考にしてみてください。まだ自己PRの内容が固まっていない人は、例文を見て、どのコミュニケーション能力を自己PRに落とし込むか決めてみてください。
伝える力の自己PR例文
伝える力を自己PRする際は、誰に向けて工夫したのか、というターゲット層を決めておいてください。販売のエピソードを使うのであれば、どんな顧客相手に工夫をしたのかという点を必ず盛り込むと、話の内容が具体的に伝わりやすくなります。
また、志望企業の顧客ターゲットとエピソードを関連付けるのも一つのテクニックです。たとえば、ご年配向けの商品やサービスを提供している企業に応募する場合は、ご年配の人相手に接客した話を自己PRとして使うと、再現性を感じられる効果的なエピソードになりますよね。
伝える力をアピールするときに、単に会話のテクニックを強調するのではダメです。
相手が興味関心を持てるようなトピックを選び、理解できる言葉を用いて話すなど、相手目線を意識しながら伝えられる点を強調しましょう。
伝える力の例文①アルバイト
例文①アルバイト
私の強みはスポーツ用品店の接客で培った伝える力です。3年間接客業を続けたことにより、顧客が求める商品を適切に販売できる力を身に付けられました。
始めたばかりのころは商品のメリットばかりを伝える接客で、押し売りのような形になっていました。商品知識も乏しかったので、具体的な説明もできずなかなか商品を売ることができませんでした。
このままでは良くないと思った私は、商品知識を身に付けるために勉強をし、店舗で一番売上実績を残していた先輩社員に接客のコツを聞いて、一から自分を見つめなおしました。先輩から「メリットだけでなくデメリットも説明して、ほかの商品と何が違うかまで言えると納得感が増すよ」とアドバイスをいただきました。
その後、バスケットボールのシューズを選んでいる顧客の接客をした際に、そのシューズの具体的なメリットやデメリット、ほかの商品との違いをわかりやすく説明ができて、商品を購入していただけました。その顧客から「〇〇さんに相談して良かったです」といっていただけたのが本当にうれしかったです。
この経験で自信をつけられた私は、接客で商品がどんどん売れるようになり、結果としてアルバイトのなかで一番売上を上げることができました。
貴社で営業する際も、顧客に納得していただける提案をしていきたいと思います。
上記の例文は、製品知識をしっかり身に付け、的確な情報提供をおこえるという点で優れたコミュニケーション能力のアピールになっています。
加えてこのケースでは相手の視点に立つ接客もできているように感じますので、顧客に対するねぎらい、気配り、感謝、尊敬など自分自身のマインドをアピールできるのではないでしょうか。
伝える力の例文②ゼミ
例文②ゼミ
私の強みは人に物事を伝えることです。私が所属していたゼミでは毎年プレゼンテーション大会に出るのが恒例でした。
私は「フードロス削減に向けてできること」というテーマで出場することが決まり、練習をしていました。しかし、本番に向けて友達や教授の前で発表の練習をしたら、「何を伝えたいのかイマイチわからない」と言われてしまいました。
そこで私は何がいけなかったのか原因を探るために、YouTubeでプレゼンについて調べ、同じ大学生が参加しているプレゼンテーション大会の会場に足を運び、優秀な成績を納める人と自分は何が違うのかを研究しました。
研究して自分に足りないと思った要素は、「結論から話せていない」ことと「声のトーンが変わらない」部分でした。この学びから、結論を最初に持ってきて、一番伝えたい部分を話す際は声のトーンを上げるようにしました。
結果として、ゼミ内のプレゼンテーション大会で優勝することができ、教授からも「ここ数年で一番良いプレゼンテーションだったよ」といっていただけました。
貴社に入社したらこの伝え方に磨きをかけて、商品を魅力的に提案できる販売員として成果を出していきたいと思います。
上記の例文にある、教授からの声のような第三者からの評価は、客観的な意見としてとてもgoodです。相当クオリティの高いプレゼンテーションをしたのだなとイメージできます。
プレゼンテーションがより良くなるためのアクションも素晴らしいと思いますが、なぜそこまで力を入れて頑張ることができたのか、そのモチベーションの源泉にまで言及できると、再現性が強調でき企業にとってより良い自己PRになるでしょう。
伝える力の例文③サークル
例文③サークル
私の強みは複雑なことでもわかりやすく伝えられることです。私はバスケットボールサークルでサークル長をした経験があり、その期間に身に付けました。
私は幼少期から本や新聞を読むのが好きで、そのなかで語彙力も養えました。しかし、聞き手のことをまったく配慮せず、本や新聞で出てくる難しい言葉をそのまま使っていました。その結果、サークルのメンバーからは「難しい言葉ばかりを使って、何を言っているかわからない」と指摘されました。
そのような状況で、「論理的思考力」を本で知り、複雑なことを簡潔にする能力を学びました。「メンバーに自分の考えが伝わるようにするにはこれを活用するしかない」と考え、普段から論理的思考力を意識して、難しい言葉でも噛み砕いて説明するようになりました。
そこからは、どんな難しい言葉でも簡単に伝えられるようになり、聞き手にストレスをかけずに話せるようになりました。
貴社に入社後、専門分野がまったく異なる顧客と話す機会があるかと思います。その際、自身の伝える力を活かして、簡単かつわかりやすく伝えられるようにしたいと考えております。
上記の例文は、わかりやすくかみ砕いて伝えるという相手本意の視点が描かれていて素晴らしいです。そのために「論理的思考力」が必要だということに気付いたのだと思います。
ただし、つながりが弱いように感じられるため、双方が補完しあい、より高いコミュニケーション力を獲得したと伝えられると良いですね。
伝える力の例文④部活
例文④部活
私の強みは、どんなことでも丁寧に伝えられることです。私は大学でサッカー部に所属しており、主務という事務周りを担当する役割を担っておりました。
主務は部費の調整や、大会の参加手続きなど、部を運営するにあたって重要な役割を果たします。そして、100名ほどいるメンバーに向けて、部費を徴収したり、大会参加の同意書を書いてもらったりするなど、メンバーに向けてメッセージを送る機会が多々ありました。
最初は皆内容を理解しているだろうと思い、簡単な文章だけを添えてメッセージを送っていました。その結果、まったく伝わっておらず、結局一人ひとりに直接言いに行ったという経験がございます。
そこから、本で社会人のメールの書き方を学び、何をどのように書けば伝わるのかを学びました。結論ファースト、箇条書きの活用、必ず期限を伝えるなどを学び、実践したところ、期限内に対応してくれる部員が増えました。
貴社に入社後もメールを書く機会が多々あるかと思います。わかりやすい文章を書いて、スムーズにプロジェクトが進められるよう、貢献したいと考えております。
「丁寧に伝える」ようになったきっかけのエピソードは、社会人なら誰でも経験した壁でもあります。
このような「あるある」と相手に思わせる具体例は、相手の興味関心を惹き、そしてその解決策を述べることで「そうそう、そうすれば良いんだよね」と想いを共有できるので、採用担当者の印象に残りやすく書けているでしょう。
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聞く力の自己PR例文
聞く力の自己PRを作る際は、受け身のエピソードで終わらないようにすることが大切です。
聞く行為は必然的に受ける側となってしまうため、「話を聞くときにこんな工夫をしました」で終ってしまうと、自主的に動いてないイメージを受ける可能性がでてきてしまうのです。そのため、自ら動いて聞いたエピソードを盛り込むのが重要になってきます。
聞く力を自己PRする際に意識しておくべきこととして、話を聞いた結果どうなったかまでセットで伝えることです。
話を聞くだけではなく、その結果どうなったかがわからないと、あなたの聞く力が本当に仕事で役に立つのかが判断できません。
忘れずに結果もセットで伝えるようにしましょう。
聞く力の例文⑤アルバイト
例文⑤アルバイト
私の強みは人の話をひたすら聞けることです。私はコンビニのアルバイトで接客をしていました。
コンビニにはさまざまな人が来店し、お客様とコミュニケーションを取ることになります。そのなかには、いわゆるクレーマーと呼ばれる人もいました。
ある日、「商品の陳列がわかりにくい」と直接クレームをいただきました。私はそこで一切反論はせず、真摯にひたすら話を聞きました。その結果、その人の深層心理には「コンビニに来る前に家族と喧嘩してイライラしていた」という原因があることがわかりました。
この経験から、話を聞き続け、適度に質問を投げかけると、その人の本当に気持ちに辿り着けることがわかりました。
貴社に入社後は営業職を希望しております。得意の聞くことと質問を活かして、真の要望を聞き出して、適切な提案ができるように貢献いたします。
聴くことは相手の本心を理解することですが、そのうえで的確な問いをすることで相手の気持ち(と行動)を変化させなければなりません。
どのような問いで相手に踏み込んだのか記述できるとより説得力のあるPRになりそうです。
聞く力の例文⑥ゼミ
例文⑥ゼミ
私の強みは人の話を聞き、本当にやりたいことを引き出せることです。私はゼミに所属していました。
私が所属していたゼミは比較的自由で、ゼミ長が主体となってメンバー全員で何をするかを決めることがよくあります。
しかし、「やりたいことがわからない」という状態になっているメンバーが多く、意見を積極的にもらえないことが多々ありました。そこで、メンバー一人ひとりと話す時間を設け、「どんなことがやりたいか」「自分の興味のある分野は何か」「最近の関心ごと」などを聞くことにしました。
その結果、皆やりたいことを持っていることがわかり、ゼミの活動が徐々に活発的になっていきました。
貴社に入社後は聞く力や質問を活かして、顧客のやりたいことを引き出し、本当に合った提案をして、顧客と自社の売上に貢献したいと考えております。
やりたいことがわからない人に「どんなことがやりたいか」と問いかけて回答が返ってくる可能性は低いため、興味関心を持ってもらうためにどんな質問をしたか、具体的な掘り下げ方法ついてもう少し詳しく述べておくと説得力がUPします。
聞く力の例文⑦サークル
例文⑦サークル
私の強みは、他者の意見を聞いてそこから問題を解決できるところです。私は落語研究サークルの部長として活動してきました。
落語好きが集まるサークルだったのですが、私を含めて人数は4人しかおらず、このままだと活動ができなくなる恐れがありました。私は人を増やすためにどうするべきなのかを考えましたが、なかなか良い案が浮かばなかったため、ほかのサークルがどのように人数を集めているのか、聞いてみることにしました。
結果、サークルに人数が集まらない一番の原因は、落語に興味のある人だけにアプローチをしていたことだとわかりました。つまり、落語に興味がない人に入ってもらう取り組みが何もできていなかったのです。
それからは、落語をよくわからない人に興味を持ってもらえるように、専門用語は使わずに落語の魅力を伝えるポスターを作ったり、落語初心者向けイベントを企画して落語を披露してみたりと、今までやってこなかった取り組みをしてみました。
このような取り組みを続けると興味本位で話を聞いてくれる人が増え、結果として4人から12人までメンバーを増やすことができました。
この経験から私は周りの人の話をヒントにして、問題を解決できる力を身につけることができました。
貴社に入社したら、顧客の意見を柔軟に聞いて良いシステムを作れるシステムエンジニアになっていきたいと思います。
うまくいっているサークルにヒアリングをおこなうというアクションをした結果、メンバーが4人から12人と3倍も増えているのはとても素晴らしいですね。
なぜほかのサークルに聞きにいこうとしたのか、そのきっかけがあるともっと良くなると思います。もしかすると、行動力や課題解決力といった別の強みもアピールできるかもしれませんよ。
聞く力の例文⑧部活
例文⑧部活
私の強みは、相手の話を聞いて適切な改善策を立てられることです。私はサッカー部のキャプテンとして50人の部員をまとめていました。
私たちのチームは守備型のチームであったため、練習内容もディフェンスの練習が多い状況でした。しかし、一部の部員から「もう少し攻撃的なサッカーがしたい」「ディフェンスの練習ばかりでつまらない」などの声が聞かれ、監督と部員の間に少し溝ができていました。
このままではチームが分裂してしまうと思った私は、部員全員を集めて話し合う機会を設けました。上級生、下級生問わず一人ひとりに話を聞くと、「もう少し攻撃の練習をしたい」と考える部員が圧倒的に多いことがわかったため、私は話し合いで出た意見をまとめて、監督に伝えました。
私は監督の意見も尊重しつつ、攻撃の重要性も話して練習内容の改善を提案したところ、監督は意見をくみ取ってくれて攻撃の練習時間を増やしてくれました。それにより、部員のモチベーションも上がり、チーム全員が同じ方向を向くことができたのです。
結果としてリーグ戦を無敗で優勝することができ、監督と部員から感謝の言葉をいただいたため、あのときみんなの意見をまとめられて良かったと思えました。
貴社で働く際は、チームメンバーで協力して業務を進めていく形になると思うので、この部活の経験を活かして、メンバーの話を聞いて適切な対処法を提案できる人材になっていきたいと考えています。
もう少しアピールポイントを整理すると良くなりますね。
相手の話を聴いてその内容から、有効な解決策を導く論理的思考によって課題を解決した事をアピールできると、コミュニケーション力のアピールとは少し異なりはしますが、非常に良い自己PRになるでしょう。
質問する力の自己PR例文
質問する力を自己PRする際は、相手に質問をしようと思った背景や、質問をする際に意識した点を具体的に落とし込み、そこからどんな改善策を考えたのかまで考えるようにしてください。
「こう思ったからこんな質問をした」で終わるのではなく、質問をした結果どんな変化があったのか、具体的に盛り込むようにしましょう。
質問の内容が相手に的確に伝わっていなければ、聞かれた内容を理解してもらえずに的外れな回答を引き出してしまいます。
そのような誤解を生じさせないためにも、複数解釈を引き起こさないよう簡潔でわかりやすくなるように心掛けていることが、質問力のアピールにつながります。
質問する力の例文⑨アルバイト
例文⑨アルバイト
私の強みは相手のニーズを引き出す質問ができる力です。
私は携帯販売のアルバイトをしていたのですが、料金プランが複雑だったこともあり「どのプランが自分に合っているかわからない」という悩みを持った顧客の接客をするケースが多くありました。
そういった顧客に私は専門用語を使わず、誰にでもわかるような言葉選びを意識して悩みを聞き出すようにしました。プラン名をだして案内をすると頭が混乱してしまうため、質問項目を事前に自分で用意して1つずつ質問に答えてもらい、最終的にその人に合うプランを紹介するようにしたのです。
その結果、顧客に褒めていただけたのはもちろん、店内の接客満足度で1位をとることができました。
社会人になった際は、この強みを活かして、顧客の悩みや不安を適切に引き出し、顧客のニーズに合った最善の改善策をご提案したいと考えています。
質問する力がアルバイトという実際のビジネスの現場で活かされている点はgoodです。今後のビジネスのシーンにおいても再現性がありそうだと評価してもらえる可能性は高いでしょう。
店内の接客満足度1位をとったという、せっかくの良い結果がでているので、それがどれくらいの結果なのかもっと具体的に伝えたほうが良いと思います。何人中の1位だったのか、月間なのか年間なのか、よりわかりやすく伝えるようにしましょう。
質問する力の例文⑩ゼミ
例文⑩ゼミ
私の強みは、本当の気持ちを引き出す質問力です。私はゼミに所属しており、ゼミ長を勤めていました。
私はゼミ長として、新しく加入したメンバーに「ゼミを通して何をやりたいか」「どんな状態で卒業したいか」などを聞く1on1のようなものを実施しました。
最初は会話が弾まず、気まずさから自分のことを話す時間が多くなり、結局何も聞けていないということが多々ありました。このようなことを教授に相談したところ、「コーチングを学ぶのはどうか」と提案を受け、スクールに通うことにしました。
スクールに通った後の1on1では間が開くことが怖くなくなったり、適切な質問ができるようになったりして、メンバーの本音を引き出せるようになりました。
貴社に入社後は営業職への配属を志望しております。顧客の本音を引き出して、課題を解決できるような提案をして貢献したいと考えております。
得られたものをもう少し具体的に伝えられると良くなりますよ。やった行動は記述されていますが、「その行動からどのように変化したか」まで書かれていないので、もう少し深堀りをしてみましょう。
行動変容についてアピールし、それが営業職に役立つことを伝えてみてください。
質問する力の例文⑪サークル
例文⑪サークル
私は大学のボランティアサークルで地域の児童館で子どもとの交流を通して、質問力を身に付けました。
私は子どもたち全員が楽しめるように、みんなで参加できる鬼ごっこやドッジボールなどを企画して遊んでいたのですが、あまり楽しめていない様子の子がいたのが気になりました。
そこで本人に話を聞いてみると、「部屋で遊ぶゲームもしたい」「運動が得意じゃないからおもしろくない」というような意見がでました。私は「子どもは外でみんなを遊ばせてあげるのが一番喜ぶ」と勝手に決めつけていたので、この出来事をすごく反省をしました。
そこからは子どもたちにどんな遊びをしたいか個別に質問をしていき、外遊びでなく室内での遊びも取り入れるようにして、みんなが平等に楽しめる環境を作ることができました。
このサークルでの経験を通して、自分の先入観で決めつけることはなくなり、周りの人がどう感じているのか質問するようになりました。
この姿勢を入社後も続けていき、顧客に満足してもらう提案力を身に付けていきたいと思っています。
具体的にどんな質問をしたのかまで詳細に伝えたいですね。質問力を強みとして挙げるなら、聞き方に工夫をしてより率直で詳細な回答を得た、という内容が望ましいです。
提示されたエピソードは、どちらかといえば出てきた意見をうまく取りまとめた、という要素のほうが強いように感じます。
質問する力の例文⑫部活
例文⑫部活
私の強みは、目標達成に向けた行動ができるようになる質問力です。私は大学で柔道部に所属しており、昨年4年生が抜けてから最高学年として活動しています。
最高学年となった段階で同期で今後の方針を話し合ったところ、「このチームには明確な目標がないことが問題」という結果になりました。そこで、改めて目標を設定し、目標達成に向けた練習をしようと話をしました。
しかし、我々が目標を決めるのは一方的な押し付けになります。そこでチーム全員で目標を決めることにしました。
メンバー一人ひとりとの対話をし、そこで出た意見を抽出して、全員で話し合うということをやりました。一人ひとりとの対話は私が担当し、さまざまな質問を通して、それぞれの目標やチームで達成したいことなどを聞き出しました。
その結果、団体で全国大会入賞という目標を掲げて活動したところ、練習がこれまでよりも活発になり、現在も目標達成に向けて練習をしています。
貴社にもさまざまな目標があるかと思います。まずは自分に質問を投げかけて、どのようにしたら目標達成できるかを考え、実績を残して貢献したいと考えております。
部活動の仲間全員を巻き込んでいく姿勢はとても素晴らしいと思います。社会でも、このようにチームを巻き込みながら目標達成に向かっていくことが大切です。
1点、注意したい点は、あなたがどういう立場だったのかという点が描かれていません。リーダーなのか、一部員なのかで印象が変わってきますので、そこまでしっかりと伝えられるようにしましょう。
コミュニケーション能力を自己PRするNG例文2選
「良い例文はわかったけど逆にNGの自己PRはどんな文なの?」と気になった人もいるのではないでしょうか。
そんな人に向けて、コミュニケーション能力を正しく自己PRができていない例文も合わせて作成したので、参考にしてください。
例文①具体例なエピソードがない
コミュニケーション能力は、計画力や継続力などのように数値で示すことが難しいスキルの1つです。
そのため、ついつい具体的なエピソードを省きがちになってしまいます。しかし、具体的なエピソードがないと、本当にコミュニケーション能力があるのかが企業に伝わりません。
なるべく具体的に、コミュニケーション能力を発揮したことで向上した数値などについて触れるようにしましょう。
例文①具体例なエピソードがない
私の強みはスポーツ洋品店の接客で培った伝える力です。
私はスポーツ用品店でアルバイトをしており、始めたばかりのころはなかなか商品が売れなかったのですが、最終的には月間の売上実績でトップになることができました。
この経験を貴社の営業にも活かしていきたいです。
具体的な内容が希薄です。伝える力とはどのような力で、なぜ最終的には売上実績がトップになったのでしょうか。
本文案ではたまたま好成績だったと言う印象で、営業に活かしたい能力が伝わりません。
例文②抽象的なエピソードになっていないか
コミュニケーション能力は幅広い意味を持つ単語であるため、「私にはコミュニケーション能力があります」といった抽象的な表現を使うと、相手に伝えたい内容が適切に伝わりません。
コミュニケーション能力について自己PRする学生は多いため、抽象的なエピソードにしてしまうと、ほかの学生と差別化できず印象に残りづらいのです。
抽象的な表現は避けて、どのようなコミュニケーション能力が備わっているのかを明確に伝えるようにしましょう。
例文②抽象的なエピソードになっている
私の強みはテニスサークルで培ったコミュニケーション能力です。
所属していたテニスサークルでは、一人ひとりに話しかけてメンバーを理解して、友達をたくさん増やすことができました。さらに、率先していろんなイベントの企画をしてメンバー全員を楽しませることができたのもよかったです。
また、方向性の違いからメンバーの仲が悪くなった際には、メンバー全員を集めて話し合う機会を設けました。納得するまで話し合いができて、結果としてまたメンバー全員同じ方向を向けたので、とても良い機会を作れたと思っています。
貴社に入社したら、この学生時代に得たコミュニケーション能力を活かして、接客していきたいです。
最後に強調している「学生時代に得たコミュニケーション力」が具体的に何を指すのかよくわかりません。メンバーを楽しませたこと、良い機会を作れたことが、どのようなコミュニケーション力と言えるのか、具体的に提示しておくと良いでしょう。
面接中の言動や態度でもコミュニケーション能力は伝わる
そもそも面接は、採用担当者との対話、すなわちコミュニケーションをおこなう場であるため、自分のコミュニケーション能力は面接中の言動や態度でも面接官には伝わります。
たとえば、質問の意図を瞬時に理解して正しい回答ができているか、簡潔に自分の言葉で話せているか、硬くなりすぎず自然な表情で話せているか、などから面接官は応募者のコミュニケーション能力を見抜いているのです。
とはいえ、面接官が見ているのはあくまで面接中のあなたでしかないため、実際にどのような場面でコミュニケーション能力を発揮したのか、入社後に活かせる再現性のあるスキルなのかという、具体的な部分まではわかりません。
そのため、コミュニケーション能力をアピールしたい人は、自己PRを活用して改めてのアピールをおこないましょう。面接中の態度で示し、そのうえで自己PRで具体的なエピソードを伝えることで、面接官に納得感を持たせることができます。
アドバイザーからワンポイントアドバイス志望職種でのコミュ力の必要性が高い場合は自己PRで示すことが有効
高尾 有沙
プロフィールを見るあなたのコミュニケーション能力は、自己PRにしなかったとしても面接における立ち居振る舞いだけでも十分に伝わります。
しかし、その能力が営業やカスタマーサクセス、PM、人事などの職種で、業務上の成果指標と明確に結びつくのであれば、自己PRの強力な武器として積極的に語るべきです。
その際、自身の主張に説得力を持たせるために、下記の5つの点に注意しましょう。
まずもっとも重要なのは、面接中のあなたの振る舞いと、自己PRの内容を一致させることです。相手の言葉を一度受け止めて要約してから回答する、話が長くなりすぎないよう要点を絞る、結論から先に話すといった、コミュニケーション能力の高さを感じさせる振る舞いを面接全体を通して実践しましょう。
次に、エピソードは具体的な成果指標とセットで語ることが肝心です。たとえば「顧客との会話からメニューの改訂やサービス内容を改良した結果、高評価の口コミの割合が10%向上した」というように、数字で語ることで客観性と貢献度が明確になります。
そして、コミュニケーション能力が「意見の対立」「難しい顧客への対応」「短納期の交渉」といった困難な状況でこそ発揮されたことを示すエピソードを選べば、スキルの価値はさらに高まるでしょう。
ただし、能力を過剰に表現するのは避けるべきです。「誰とでもうまくやれます」というアピールは、不特定多数を相手にする接客業などでは有効ですが、多くのビジネスシーンでは「どのような相手と、どういった状況で」と対象や条件を特定するほうが、むしろ信頼感を与えます。
逆質問も有効活用! 自己PRでは納得感が重要となる
最後に、逆質問の機会を使い、能力の裏付けをしましょう。
「この職務において、もっとも成果に良い影響を与えられる対話はどのような場面ですか」「ここで活躍されている方のコミュニケーションには、どのような特徴がありますか」といった質問を投げかけることで、あなたが自身の能力をどう活かそうとしているのか、その戦略性まで示すことができます。
もちろん、職務内容が高度な専門性を求められるものであれば、自己PRの軸は分析力や実行力に置き、コミュニケーション能力は前面に出さず、面接中の洗練された「所作」と「対話」で見せるという戦略も有効です。自身の状況に合わせて、最適なアピール方法を選択してください。
強みを活かす姿をイメージ! 3つのコミュニケーション能力が役立つ場面
強みを活かす姿をイメージ! 3つのコミュニケーション能力が役立つ場面
- 伝える力は商談やプレゼンテーションに活きる
- 聞く力は商談や接客に活きる
- 質問する力は人の関係構築に活きる
ここまでの解説で、コミュニケーション能力の自己PRの作成方法については大枠理解できた人が多いと思います。ですが、「実際の仕事でコミュニケーション能力がどう活かせるのかがいまいちイメージできない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
仕事での活かし方がわかると、より具体的に入社後の活躍イメージを面接官に共有することができます。
ここからは、コミュニケーション能力が、具体的に仕事のどのような場面で役立つのかを解説するので、どんなシチュエーションで活かせるのかを理解していきましょう。
伝える力は商談やプレゼンテーションに活きる
伝える力が具体的に必要となるシーンは商談やプレゼンテーション、会議などです。たとえば、商談では自社の製品・サービスの魅力や特徴を説明するだけでなく、相手の状況や立場を踏まえて適切に顧客や取引先に伝える必要があります。
ここで相手の状況からメリットなどを考えて、魅力的な伝え方ができれば、商品を売ることができ会社に大きく貢献することにつながります。
聞く力は商談や接客に活きる
聞く力が活きる具体的な場面は、相手の悩みを聞ける商談や接客などです。悩みを聞いたうえで、相手が求めるものを紹介できれば、信頼関係の構築にも貢献できます。
商談や接客は、相手のニーズを正しく理解して、悩みを解決したり要望に正しく答えたりすることが大切です。話していくなかで、「この人にはどんな悩みがあるのか」「どの商品が合っているか」など適切に判断していくことが求められます。
質問する力は人の関係構築に活きる
質問する力は、上司や同僚、社外の人との関係構築をしていく際に必要となります。仕事を一緒にする人がどういう人なのか、把握することは非常に重要です。
業務以外にも、アイスブレイクをうまく活用して、相手の趣味や興味のあることを質問したりするとお互いの理解が深まり、商談しやすい雰囲気になったり、悩みを相談しやすくなる関係になっていけます。
コミュニケーション能力は対人関係を構築するうえで最も重要な信頼を得るための重要かつ必須の能力です。
コミュニケーションは言葉で伝えるという事だけではありません。人と接する状況すべてにおいてコミュニケーションのスキルが必要となります。
コミュニケーション能力が評価されやすい職種

コミュニケーション能力の高い人は良好な人間関係を築きやすいといえます。そのためどの職種にもコミュニケーション能力は求められますが、特に活かせるのが上記の職種です。
これらの職種になぜコミュニケーション能力が活きるのか、具体的に見ていきましょう。
営業職
営業職は会社が取り扱う商品やサービスを売って、利益を生み出していくことが求められる職種であるため、顧客と信頼関係を築いていかなければいけません。
相手の悩みを聞いたうえで適切なサービスを提案していくことはもちろん、自社サービスの魅力を伝えるプレゼンテーション能力も求められます。また既存顧客だけでなく、新規顧客とも商談するケースもあり、初対面の人と親睦を深めていく必要もあるため、営業職にはコミュニケーション能力が必要になります。
単に明るいとか元気があるとかだけでは、そのコミュニケーション力が仕事でどう役立つのか伝わりません。
「初対面でも物おじせず自身の考えを述べられる」「相手のニーズを読み取りながら会話を展開できる」など、持ち前のコミュニケーション力をどう営業職で活用するかを具体的に述べましょう。
営業職と一口にいっても非常に幅広い職種が存在します。下記は、営業職について解説している記事となるため、気になる人は参考にしてみてください。
btob 営業
BtoB営業ってどんな仕事? 魅力から大変な部分までまるごと解説
反響営業
反響営業とは? 入社後のイメージを膨らませるポイントを徹底解説
代理店営業
代理店営業が丸わかり! 隠れた3つの魅力や適性の見極め方も紹介
リテール営業
リテール営業とは? 仕事内容や5つの必須スキルを専門家と解説
IT営業
IT営業の仕事内容や魅力をプロと解説! 業界経験者による生の声も
企画営業
企画営業とはどんな仕事? 就活のプロが解説する働き方のリアル
住宅営業
住宅営業を知ろう! 業務の流れ・魅力・就職や転職のコツまで解説
販売職
販売職は自社で用意した店舗に顧客を招き、商品を選んでもらうスタイルであるため、購買意欲がある人に対して接客するケースが多くなります。
取り扱う商品やサービスが多いと、来店する顧客のニーズも多種多様になるため、適切に悩みを聞き出してその顧客に合った商品を提案しなければいけません。
さらに販売員は接客する際の挨拶や言葉遣いも重要になります。無表情で挨拶をしてこない店員と、明るく笑顔で元気よく挨拶をしてくる店員どちらに接客をされたいかとなったら後者を選びますよね。「またこのお店に来たい!」と思ってもらえるような接客力が販売職には求められるのです。
販売職は不特定多数の人とかかわり購買をうながしていくことになるので、初対面の人とでもコミュニケーションを取れる社交性も大事だといえます。
ただそれだけだと売り上げにつながらないので、相手のニーズを聞き出す質問力や信頼関係構築力、提案力などが求められるでしょう。
自分はそのなかでもどういった強みを活かして貢献ができるのか、しっかりと考えてアピールしていくことが大切です。
販売職の具体的な業務内容は以下の記事で説明しているので、販売職を検討している人はこちらも併せて読んで参考にしてみてください。
事務職
事務職は、電話・メール対応や来客対応、他部署との連携など、他者とかかわる場面が多い職種です。たとえば営業事務であれば、顧客からきた電話の取次や営業資料を作成するなどの業務があります。
営業職や販売職と違い顧客と直接会ってやり取りするより、電話やメールでコミュニケーションを取るケースが多いため、声のトーンや言葉遣いなどに気を付けなければいけません。資料作りを頼まれた際は、相手が求める資料はどんなものか細かくヒアリングしていく必要があるため、質問する力も求められます。
事務職で要求されるコミュニケーション力とは、相手を説得するような側面よりも、相手に対する気遣いや配慮といったホスピタリティが大切です。自分の思いよりも相手への気配りを中心にアピールしてください。
事務職の業務内容を知りたい人、自分に適性があるかどうか気になる人は以下の記事を読んで、就職活動に役立ててみてくださいね
エンジニア職
エンジニアは、自社や顧客から求められたシステムを開発していくのがおもな業務です。システム開発は一人ではなくチームでおこなっていくプロジェクトが多いため、メンバーの進捗確認や情報の伝達など、コミュニケーションを細かく取っていくことが求められます。
エンジニアは顧客とも細かくやり取りしていかなければいけません。相手が求めているシステムになっているかどうか都度確認していき、認識の齟齬が起きないようにしていく必要があるからです。また、顧客はエンジニアの専門的な知識がないケースもあるため、相手のレベル感に合わせて説明する力も必要となります。
エンジニア職にはプレゼンテーションの機会が多くもたらされます。ここが一番の腕の見せ所ですから、プレゼンテーションにおける成功事例をしっかり挙げておきましょう
学会やゼミでの発表などで、過去にどのようなプレゼンテーションをおこない、それに対してどのような高評価を得られたのかをアピールすることが大切です。より仕事に直結したコミュニケーション力があることを示すようにしましょう。
エンジニア職について下記の記事で詳しく解説しています。仕事内容などが知りたい人はこちらも参考にしてみてください。
コミュニケーション能力に関するQ&A!
自己PRのテーマとしてコミュニケーション能力を選ぶ人は非常に多いです。そのため、「ほかの言い方で伝えるべき?」「企業に伝える際のポイントは?」といろいろな疑問を抱えている人もいるでしょう。
ここからは、コミュニケーション能力に関するさまざまな疑問をQA方式で紹介していきます。就職活動や転職活動のリアルな悩みに、キャリアコンサルタントが回答しているため、疑問を解消して自信を持ってコミュニケーション能力をアピールしていきましょう。
コミュニケーション能力の良い言い換えはある?
コミュニケーション能力を言い換えて伝えたい人はこちらを参考にしてみてください。
「コミュニケーション能力」の言い換えに関するよくある質問をQ&A形式で紹介していきます。あなた自身の経験に合った、より魅力的な表現を見つけていきましょう。
コミュニケーションについて履歴書や面接で伝えるには?
コミュニケーションを書類や面接で伝える際のポイントを知りたい人向けのQAを紹介します。
「コミュニケーション能力を効果的に伝えるには?」というテーマに焦点を当て、皆さんが抱える疑問をQ&A形式で一つひとつ丁寧に解説していきます。
採用担当者に刺さるアピール方法が知りたい人は、参考にしてみてくださいね。
大切なことを聞かれた場合の答え方
「コミュニケーションを取るうえで大切なこと」を聞かれたとき何と答えるべきですか?
面接の自己PRで好印象を得る方法
面接の自己PRでコミュニケーション能力をアピールして好印象を得る方法を知りたいです。
転職の自己PRでのアピールについて
転職の自己PRでコミュニケーション能力をアピールしても良いですか?
ガクチカで話すことについて
学生時代頑張ったことで「コミュニケーション」について話すのはありですか?
コミュ力と協調性を同時にアピールする方法
自己PRでコミュニケーション能力と協調性をアピールするには?
3ステップで強みを的確に示して企業の印象に残る自己PRを作ろう
ここまで、コミュニケーション能力を自己PRするときの具体的な手順、例文、注意点を解説してきました。コミュニケーション能力はどの職種でも活かせる強みではありますが、自己PR方法を間違えてしまうと、企業にマイナスのイメージを抱かれてしまう可能性もあります。
また、コミュニケーション能力は幅広い意味を持つ単語であるため、抽象的な表現では企業に魅力が伝わらず、ほかの学生との差別化が難しいです。過去を振り返り具体的なエピソードを用いて、強みをアピールする必要があります。
コミュニケーション能力は企業が学生に強く求めている要素なので、この記事で紹介したポイントと例文を参考にして印象に残る自己PRを作って選考に臨みましょう。
アドバイザーからあなたにエールコミュニケーション能力はビジネスにおいて必須の能力
吉田 隼人
プロフィールを見るコミュニケーション能力は、社会人において必須能力となります。チームや顧客を巻き込みながら商品やサービスを提供していくうえで、あなたのコミュニケーション力は必ず武器になるでしょう。
しかし、上記で何度も説明している通り、コミュニケーション力と一概にいってもさまざまな要素が複合的に絡んでいます。どんな内容を話すかも大事ですが、非言語のコミュニケーション力(態度、顔つき、喋り方、声、姿勢)も重要です。言語・非言語両方のコミュニケーション力を意識しましょう。
事実だけを話す自己PRにならないようにしよう
また、自己PRをするうえでの落とし穴は、「私は〇〇をしました」という事実を淡々と話しているだけになってしまっていないかという点です。面接官によっては、「コミュニケーションがうまくできていたのは、その環境が良かっただけなのでは?」と勘ぐってしまう人もいます。
コミュニケーション力を自己PRする際は、「なぜコミュニケーションが得意なのかという理由」と「その背景やきっかけ・環境」という2点をセットで考えるようにしましょう。
そうすることによって、コミュニケーション力がたまたま発揮されたわけではなく、会社に入っても再現性高くコミュニケーション力を発揮してくれそうだと面接官に印象付けることができます。
面接のときこそあなたのコミュニケーション力の真価が問われる瞬間です。落ち着いて、自分のコミュニケーション力が100%発揮できるように準備していきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
4名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/インテグラルキャリア研究所所長
Keiichi Yokoyama〇20歳後半からカウンセリングの勉強を始め、キャリアに比重をおくコンサルティング、人材育成を企業内で推進。独立後は大学のキャリアセンターで学生の就職支援にもかかわる
プロフィール詳細就活塾「我究館」副館長/キャリアコンサルタント
Hayato Yoshida〇東証一部上場の人材会社で入社2年半で支店長に抜擢。これまで3,000名以上のキャリアを支援。現在はベストセラー書籍「絶対内定」シリーズを監修する我究館で副館長として従事
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味
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