Q
企業分析に便利なフレームワークを教えてください。
就活の準備として、企業分析を進めています。ネットで調べていると、企業分析はフレームワークを使うと効率的にできると書いてありました。
私は、これまでフレームワークを使ったことがないので、企業分析でフレームワークがどう役立つのか、いまいち想像がつきません。
また、フレームワークについて調べてみると、いろいろな種類のフレームワークがあることもわかりました。ただ種類が多すぎて、企業分析をする時にどのフレームワークを使うべきかがわかりません。そのため、専門家の人がおすすめするフレームワークと、フレームワークの使い方について教えていただきたいです。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
ベストアンサー
SWOT分析やPEST分析などさまざまなフレームワークを使い分けることが大事
企業分析におけるフレームワークの利用は、情報を整理し、分析を効率的に進めるための非常に有用な手法です。フレームワークを使うことで、企業の全体像を把握しやすくなります。それ以外にも、重要な要素を見落とすことなく、組織の強みや弱み、機会や脅威を理解することが可能になります。
フレームワークの種類は確かに多いですが、企業分析においては「SWOT分析」や「PEST分析」、「ポーターの5力モデル」などがよく用いられます。これらのフレームワークはそれぞれ異なる視点から企業を分析するためのもので、適切に使い分けることでより深い理解を得ることができます。
たとえば、「SWOT分析」は企業の内部環境(強み・弱み)と外部環境(機会・脅威)を分析するフレームワークで、企業の現状を把握するのに有効です。
一方、「PEST分析」は政治・経済・社会・技術の4つの視点からマクロ環境を分析し、企業が直面する可能性のある外部環境の変化を予測します。
「ポーターの5力モデル」は業界の競争状況を分析するためのフレームワークで、新規参入の脅威、代替品の脅威、買い手や供給者の交渉力などから企業の競争優位性を確認します。
自分自身の視点も加えて網羅的に企業理解を深めよう
これらのフレームワークを使う際は、まず企業の公式ウェブサイトやニュース記事、業界レポートなどから情報を収集し、それぞれのフレームワークに従って情報を整理します。そのうえで、フレームワークが示す視点から企業を分析し、企業の特性や業界環境、将来の展望などを考察すると有効です。
ただし、フレームワークはあくまでツールの一つであり、すべての情報を網羅するわけではありません。フレームワークを用いた分析結果を踏まえたうえで、自分自身の視点や感想も加えて、企業への理解をより深めていくことが重要です。
SWOT分析は自己分析に応用させることもできます。こちらの記事を参考にして分析の仕方をチェックしてくださいね。
財務分析とSWOT分析を上手く使い分けよう
企業分析にフレームワークを使うと、企業の特徴を理解し自分に合う企業かどうか見極めることができます。
フレームワークを作る際は、まずは就職四季報や企業IR、就職情報サイト、業界地図などから必要な情報を収集します。同じ業界であっても複数の企業の情報を整理してください。企業の強みだけでなく企業の弱みを分析してみることも必要です。
押さえておくべき情報は、会社名、設立年月日、従業員数、資本金などの基本情報です。加えて、事業内容、企業理念やビジョン、ビジネスモデル、働く環境、採用情報、業界における立ち位置、他社との比較、IR情報を見ておくとより精度の高い企業分析をすることができます。
財務分析は企業の経営状況や成長性、SWOT分析は企業の強み・弱みがわかる
どういった情報で分析したいかによって使うフレームワークは異なります。企業の経営状況や成長性を分析する財務分析は、企業が公開しているIR情報から分析でき、SWOT分析は、企業の強みや弱点を客観的に知ることができるので、どちらもおすすめです。
財務分析(企業の経営状況や成長性の分析)は、財務諸表を用いて企業の経営の状況や成長性を分析する方法です。財務諸表には損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書の3つがあります。
損益計算書は企業の利益、貸借対照表は財政状況、キャッシュフロー計算書はお金の流れがわかります。財務分析をすることで、企業の売り上げや利益などから、客観的に経営状況や成長性を分析することができます。
SWOT分析(網羅的に企業を分析)は企業の外部環境と内部環境のプラス面とマイナス面をそれぞれ分析する方法で、強み、弱み、機会、脅威に分けて分析するので、良い面だけでなく弱い点や悪い点についても知ることができます。
内的要因としての強みと弱み、外的要因としての機会と脅威といったテンプレートを作成し分析してください。
たとえば、強みは企業の技術力とブランド力、弱みは技術者の人材不足、機会は法改正による変化、脅威は海外企業との価格競争力など、さまざまな要素を書き出すことで企業の強みや弱点を客観的に判断することができます。
企業分析をしている人は企業研究ノートを作ると、自分に合う企業を見つけやすくなります。詳しい作り方はこちらで解説しているので、気になる人は参考にしてください。
企業分析をする際は「就職四季報」が役立ちます。以下の記事で解説しているのでチェックしてみましょう。
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