この記事のまとめ
- 6パターンの自己分析シートから自分に合うものを見つけよう
- 自己分析シートは活用方法を工夫することが重要
- 5つのポイントに注意して作成するとより役立つシートになる
自己分析のやり方のなかで、非常に役立つツールのひとつが自己分析シート。いざ挑戦してみようと思っても「フォーマットがないから作り方がわからない」「役立て方がわからない」となかなか一歩を踏み出せない人も多くいます。
自己分析シートは、スピーディーかつ簡単に自分を理解できるだけでなく、分析結果がとても見やすいので、大変活用しやすいツールです。選考対策にも、キャリアビジョンの明確化にも役立つので、ぜひ1枚シートを完成させましょう。
キャリアアドバイザーの富岡さん、田邉さん、永田さんとともに自己分析シートの作り方を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
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自己分析シートは手軽かつ有効! 自分に合うシートを選び取り組んでみよう
自己分析のやり方はたくさんありますが、中でも自己分析シートを使った方法は手軽かつ多くの情報を把握できるため大変有効です。自分に合う自己分析シートを選んで、選考前に完成させましょう。
記事では、まず自己分析の目的やパターンを解説します。それを参考に、自己分析シートの作成をどう進めるべきか、方向性を定めましょう。
そのうえで、自己分析シートの6つのパターンを解説します。手順を丁寧に説明するので、参考にして就活の心強い味方になる自己分析シートを作成しましょう。
自分の強みがわからない時は、自己分析ツールを活用してください
就活では、自分の強みを理解しておく必要があります。ただ、就活が進むにつれ「これは、本当に自分の強みなのかな?」と悩み出してしまう人が多いです。
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そもそも自己分析って何のため? 自己分析の3つの目的
自己分析の3つの目的
- 自分の適性や強みを知るため
- 今後のキャリアを明確にするため
- 選考の通過率を上げるため
「そもそも就活に自己分析ってどれくらい重要なのだろう?」そう考える人もいるかもしれませんね。自己分析をやらずに就活を進める人もいますが、いつか必ず行き詰まってしまいます。
ここからは、自己分析の目的を3つ解説します。ここから解説する内容を参考に、そもそもなぜ自己分析をするべきなのかを明確化して、自己分析シートを作成する目的意識を持ちましょう。
自己分析については以下の記事で詳しく解説しています。就活での活用法もまとめているので参考にしてみてください。
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自己分析はノートを使ってやることもできます。以下の記事では自己分析ノートのやり方と就活での活用法をまとめているので参考にしてみてください。
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①自分の適性や強みを知るため
就職活動とは、自分に合う会社を見つけ、入社するための活動ですよね。自分に合う会社を見つけるには、まずは自分のことを理解する必要があります。
自分の適性や強みを理解していなければ、本当に自分にマッチしているのかわからないまま入社することになり、後悔するかもしれません。
就職活動をはじめ、人生は選択の連続です。たくさんある選択肢の中から自分が納得し、幸せになる選択をするためには自分自身の適性や強みを知っていることが重要となります。
人に決めてもらうのではなく自信を持って自己決定するために自己分析を進めていきましょう。
②今後のキャリアを明確にするため
自己分析とは、過去や現在の自分から将来の自分を描くものです。つまり、どんな社会人になりたいのか、今後のキャリアを明確にすることができるといえます。
なりたい社会人像がわかれば、どんな会社に入社すべきなのか、入社後は何を目的に業務をするべきなのかが見えます。
現在は終身雇用制度を見直したり、導入しない企業も増えており、会社の判断に任せるのではなく、自身でキャリアを考え、主体的に構築する必要があります。
今後のキャリアを明確にするなら、まずは自分自身を理解したうえで、方向性を定める必要があるのです。つまり、今後のキャリア構築のためには自己分析が最重要であるわけです。
自己分析を通してキャリアを明確にすることで、自分のキャリア選択への納得感が生まれます。
実現したいことが明確になると、壁を乗り越える原動力になり、大きく成長するきっかけにもなりますよ。
キャリア形成の重要性はやり方は、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
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③選考の通過率を上げるため
選考では、自己分析ができていなければ説得力のある回答ができません。たとえば以下の質問です。
自己分析ができていなければ回答できない質問の例
- 自己PRをしてください
- 志望動機を教えてください
- 学生時代力を入れたことは何ですか
- 長所・短所は何ですか
そしてこれらの質問は、面接で必ずと言って良いほど聞かれます。たとえこの質問自体にはうまく答えられたとしても、その後の深掘り質問に対応できずに、納得感を残すアピールができなくなってしまうでしょう。
選考通過率を上げ、希望の企業に就職するためにも、自己分析は重要なのです。
ただ、自己分析がうまくできていなくとも、真摯に向き合おうと努力した姿が見られれば、大きく印象が変わらない時もあります。
自己分析ツールで年内に自己分析を終わらせてください
自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「これ、本当に強みって言えるのかな?」と悩んでいる多いはず。
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2つの視点から分析してみよう! 自己分析のパターン
自己分析=自分を分析するということですが、分析の着眼点がわからなければ効果的な結果は得られません。
自己分析に重要なのは2つの視点であり、これを意識することで、偏りなく自身を分析することができます。
ここからは、その2つの視点を解説するので、これを念頭に自己分析シートを作成していきましょう。
他者との比較
客観的な視野で分析するために、他者との比較が有効になります。周囲から褒められること、周囲よりも得意だと思うことなど、他者と比較し、自分がどのような人間か考えてみましょう。
自分を多角的に分析できるよう、あらゆる人を思い浮かべることがポイントです。距離感が近い・遠い人、異性・同性、昔・今の親友などバラエティを持たせ、10人程度と比較すると自分のさまざまな面が見えてきます。
そしてあらゆる他者と比べる中で、共通する自分の特徴が見つかるのではないでしょうか。たとえば、行動力が誰よりもあると思えば、それがあなたの強い個性です。
- 他人と比較して優れていると思うところが一個もありません……。
周囲から影響を受けていることを洗い出してみよう
日本の子どもの自己肯定感は先進国最下位と言われているので、自分には優れているところがないと感じる人も多いかもしれません。しかし、それはあなただけではなく日本人の特徴とも言えます。
優れている点が思い浮かばないのであれば、周りの人から影響を受けて実践していることを考えてみましょう。
どんなところが素敵だと思ったか、どうして自分も真似してみようと思ったかを深掘りしていくと自分という人間が大切にしたいもの、ありたい姿が見えてきます。
自分の中での比較
他人との比較のみでは、見つけられない自分の特徴は多々あります。そこで、自分の中で特徴を比較することも重要です。
たとえば、「人と何かをするよりも1人でコツコツと取り組むことが得意だ」「1つのことに集中するよりもマルチタスクの方が合っている」など、これまでの経験から、自分の中で比較しましょう。ここでは、他人よりも優れているかなどは考える必要はないのです。
そして、自分の中での比較と、他人との比較を組み合わせることで、多面的に自分を理解することができます。
- 器用なタイプで、何でもできるので逆に自分の中で比較して強み弱みを見つけるのが難しいです。
過去の成功体験から強みを考えよう
自分の中での比較が難しいと感じる就活生は、過去の成功体験から自己分析することがおすすめです。成功をするためには強みを発揮しているため、あなたがアピールできる強みを見つけるきっかけになります。
たとえば、TOEICで高得点を取った成功体験があるのであれば、「コツコツと継続すること」や「学習の計画を立てること」などが見つかりますよね。
このように過去の経験を比較することで自己分析することも良い方法です。
自己分析をするなら性格診断を使って簡単に済ませましょう
自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「これ、本当に強みって言えるのかな?」と悩んでいる多いはず。
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自己分析にはシート作成がおすすめ! 自己分析シートのメリット
自己分析にはさまざまな方法がありますが、中でも自己分析シートの活用が非常におすすめです。
ここからは、自己分析シートを使う2つのメリットを解説します。ここで説明する内容を把握すれば、納得感を持ってシート作成に励むことができ、かつ目的意識も持てるようになります。
自分のことを簡単に整理しやすい
自己分析シートの魅力は、なんといってもその整理しやすさにあります。
ただ自己分析するだけでは、後から見直しにくく、分析を重ねたり追記したりするのが難しくなることがあります。
自己分析シートを活用すれば、ぱっと見ただけで整理しやすく、かつ比較的スピーディーに作成できるので、効率的に就活を進めるためにおすすめなのです。
思いもよらなかった視点を持てる
自己分析シートの穴を埋めていくと、今まで考えてこなかったことにも思考を巡らせるようになることから、思いもよらなかった視点を持てるのもメリットです。
また、完成したシートを見て、「こういうことが言えるのではないか」などとさらなる分析視点を持つこともできます。
今まで見えていなかった部分も含め多角的に分析し、そこからぶれない軸を見つけ出し、納得間のある自己分析につながるのです。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る自己分析シートを作成することで自分を客観視できる
就活生の中には、自己分析にはシートを使わずに整理をしても同じと考えている人がいるかもしれません。たしかに、自己分析シートを使わなくても過去の経験を整理できる人もいます。
しかし、基本的に自己分析にはシートを使うのがおすすめです。すでに多くの就活生が使っていて、就活に必要な情報を無駄なく整理ができます。自分を客観視することも可能です。
自己分析をすると、常に自分と向き合うため客観的な視点が欠けてしまうことがあります。客観的な視点が欠けると、自己分析の内容に一貫性がないことや具体性がないことに気づけません。すると、アピールしたいことが伝わらずにESや面接で選考落ちになってしまうケースがあります。
自己分析シートは就活の相談にも活用することが可能
また、OB・OG訪問や面接練習をするときにも自分の経験をシートで簡単に伝えることができ、つまりシートを作成するだけで就活の相談に活用することもできるのです。
自分の経験やアピールしたいことを客観視するためにも、自己分析シートを活用しましょう。
OB・OG訪問の特徴ややり方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。有効な情報を引き出す質問例80選も掲載しています。
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面接練習のやり方で悩んでいる人はこちらの記事を参考にしてみてください。プロが面接のコツを詳しく説明しています。
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6つのパターンを紹介! 自己分析シートの作り方
6つのパターンを紹介! 自己分析シートの作り方
- 自己分析シート①自分史
- 自己分析シート②モチベーショングラフ
- 自己分析シート③ライフラインチャート
- 自己分析シート④SWOT分析
- 自己分析シート⑤will・can・must
- 自己分析シート⑥ikigaiチャート
では、いよいよ自己分析シートの作成に取り掛かりましょう。自己分析シートには6つのパターンがあり、そこから自分に合うもの、取り掛かりやすそうなものから挑戦してみてください。
ただ、自分はどのパターンが合っているかわからないという人もいるかもしれません。そこで、シートの特徴や作り方とともに、各シートに合っている人の特徴も解説するので、ぜひ参考にしてください。
各シートの画像をダウンロードまたは参考にして、シートを埋めてみましょう。
自己分析シート①自分史
幼少期から振り返り、自分の特性を見出す自分史の自己分析シートがあります。徹底的に自分を見つめる方法であり、一度も自己分析をしたことがない人、時間に余裕がある人におすすめです。
また、多くの要素から自分の特徴を導き出す論理的思考力も必要になります。
ここから具体的な作り方を説明するので、参考にして取り組めそうか考えてみてください。
①時系列に沿ってエピソードを書く
自分史という名の通り、自分の歴史を表すもの、つまり年表を作るイメージです。まずは時系列に沿って起きた出来事を書きます。
そしてその中から、大変だったこと、頑張ったこと、気づいたことをそれぞれ書き出しましょう。
心を動かされた経験は覚えているものです。特に印象的であった出来事を思いつくまま書きましょう。
②エピソードの共通点を見つける
エピソードを洗い出したら、共通点を見つけます。たとえば、以下のように見つけ出しましょう。
ポジティブな出来事から共通点を見つける例
・クラスの文化祭リーダーとして準備をとりまとめ、その結果自分のクラスが表彰されたことが嬉しかった
・大学で成績優秀者として表彰されたことが嬉しかった
→共通点:自分の努力が評価されることが嬉しい
ネガティブな出来事から共通点を見つける例
・高校時代親友と喧嘩し、1年くらい口を聞かない時期があり、ストレスだった
・大学のサークルで人間関係に悩まされ、4年間続けたもののストレスの種だった
→共通点:人間関係がうまくいかないとストレスになりやすい
エピソードの共通点を見つけ出すことで、自分がどんな人間なのか、根本的に知ることができるのです。
③共通点から根底にある価値観や強み・弱みを見つける
共通点を見つけ出したら、根底にある価値観や強み、弱みは何かを抽象化して考え、キャリア選択に活かしましょう。
ポジティブな出来事の共通点として、「自分の努力に評価を与えられることが嬉しい」と感じたのであれば、つまり、他者からの評価を重視する価値観があると考えられます。
仕事選びにおいては、個人の努力が結果に反映されやすい環境を重視すべきだと考えられますね。反対に、年功序列でどんなに頑張っても評価が一定である企業は向いていないといえます。
共通点から、根底にある価値観や強み、弱みを見つけ出し、そこからどのような仕事が合っているのか、どんなキャリアを描くべきかなどを考えましょう。
項目に沿って自分史を作っていくと、思考が巡り今まで忘れていた経験を思い出すことができます。
今までの出来事は、いろいろなことを学び、気づいた貴重な学習経験です。急いで完成させることを目指さず、じっくりとその時の様子、感情を思い出し、抽象化していきましょう。
ここまで自分史の作成方法と自分史を作成してわかることを解説しました。以下の記事では自分史を就活で最大限活かせる方法をまとめているので参考にしてみてください。
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自分史のテンプレ3選! 例文付きで当てはめるだけで自己理解が深まる
自分史を作成することで自己理解が深まり、自分に合った企業の見分け方が明らかになったり、選考での質問にも備えられます。キャリアコンサルタントとともに自分史の作り方や活かし方を徹底解説します。
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自己分析シート②モチベーショングラフ
モチベーショングラフといい、これまでの人生をモチベーションの高低とともに振り返る方法があります。感覚的に物事を捉えたい、直感を大事にしたいと考える人に向いている方法です。
モチベーションの高低から、自分に合う環境や条件を見出し、それにマッチするキャリアを考える方法になります。
一目で分析結果がわかり、内容を振り返りやすいメリットがあります。
①モチベーションが上がる際の共通点を見出す
まずは横軸に年齢を設定し、出来事を書き出しましょう。そしてモチベーションの高低を出来事に合わせて記載します。プラス、マイナスそれぞれモチベーションの波が見えたのではないでしょうか。
そこで、プラスの出来事の共通点、マイナスの出来事の共通点を見出しましょう。
モチベーションが高い出来事の共通点を見出す例
・中学時代に家族に海外旅行に行き、初めて触れる文化に刺激を受けた
・マーケティングゼミで現場に実地調査に行き、多くのことを学び刺激的だった
→共通点:新しいこと・刺激あること
モチベーションが低い出来事の共通点を見出す例
・中学時代の野球クラブチームで、厳しいながらも意味を見出せない練習が嫌になり辞めた
・高校時代、非効率な教師の指導に納得がいかず、学校に行かなくなる時期があった
→共通点:非合理で納得感がないことを強制されること
②共通点から仕事に求めることを見つける
モチベーションが高い出来事と低い出来事の共通点を見いだせたら、そこから仕事に求めることを見つけ出しましょう。
モチベーションが高い出来事の共通点が「海外に携わり、多くの刺激を受けられること」ならば、海外に挑戦する機会があったり、成長度合いが高く刺激を受けられる環境が合っているといえますね。
また、モチベーションが低い出来事の共通点が「非合理で納得感がないことを強制されること」であれば、細かいルールが多いものの合理性に欠ける古い体質の企業は避けるべきといえます。
モチベーション高く働ける環境を見つけ出すために、モチベーショングラフの共通点から仕事に求めることを見つけてみましょう。
モチベーショングラフは、「落ち込んでいて何とかモチベーションを保ちたい時」にも活用すると良さそうです。
頭の中だけで考えていると、自分の人生のどんな出来事の時に気持ちの浮き沈みがあるのかということはわかりにくく、視覚化して分析することで合理的にモチベーションを保つことができるようになります。
以下の記事ではモチベーショングラフのさらに詳しい書き方をまとめています。就活への活かし方も解説しているので併せて参考にしてみてください。
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テンプレ付き|モチベーショングラフを駆使して自己分析を深めるコツ
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自己分析シート③ライフラインチャート
モチベーショングラフと似ていますが、ライフラインチャートと言い縦軸に満足度、幸福度、横軸に時間を設定して、幸せを感じた瞬間や反対に落ち込んだことなどをグラフで表すものがあります。
自分の感情の揺れ動きを見て、どんな時に満足するのか一見して捉えることが可能です。
モチベーショングラフはモチベーションの高低にフォーカスしたものですが、ライフラインチャートであればモチベーションの有無にかかわらず、充実感を感じているときを分析でき、満足度の高い仕事探しにつながります。
①幸福度が高い経験の共通点を見出す
出来事に沿って、満足度が高い経験をグラフで表します。そのうえで、幸福度が高い経験の共通点を見出してみましょう。
幸福度が高い経験の共通点を見出す例
・吹奏楽部でコンクール金賞という1つの目標に向かって皆で頑張っていた時に充実感を感じ、実際に金賞を獲れた時はとても幸せだった
・大学時代、短期留学に行き、海外に多くの友達ができ、幸福感を感じた
→友人と切磋琢磨したり、楽しい時間を過ごせることが幸せ
また、幸福度が下がる環境を避けるために、幸福度が低い経験も分析しておくことが重要です。
幸福度が低い経験の共通点を見出す例
・中学時代、周囲と価値観が相容れず、信頼できる友人がいなかった
・大学時代のアルバイトで、社員の接し方がきつく、精神的な負担だった
→周囲の人と良い関係を築けない時に不幸を感じる
②共通点から仕事に求めることを見つける
幸福感を感じるときとそうでないときの共通点を見出したら、社会人になってから充実感を感じられるように、それぞれの共通点を見出しましょう。
たとえば「友人と切磋琢磨したり、楽しい時間を過ごせることが幸せ」と感じるのであれば、気の合うと感じられる社員が多い会社であればのびのびと幸福感を持って過ごせそうですよね。
そして充実感を感じられないケースの共通点として「周囲の人と良い関係を築けない」があるのであれば、OB・OG訪問などをおこなって良い関係を構築できる社員が多いのかを確かめたうえで入社する必要があります。
ライフラインチャートを作成することで、入社後のミスマッチを防ぐことにつながります。過去に経験した幸福度が下がるエピソードと同じような経験をしそうな企業は、就職先として選ぶと幸福度が下がるため避けるべきです。
自己分析シート④SWOT分析
SWOT分析とは、元々は企業が経営戦略を立てるために使う方法で、「SWOT」とは以下の頭文字をとった言葉です。
企業が経営戦略を立てるためにおこなうSWOT分析
- 「S=strength」→自社の強み
- 「W=weakness」→自社の弱み
- 「O= opportunity」→自社のチャンスとなる外部要因
- 「T=threat」→脅威となるもの
SWOT分析は自己分析に応用させることが可能で、自分を多角的に知ることができます。このシートを作成することで選考でよく聞かれる質問の回答を考えやすくなるため、選考対策にもなります。選考の通過率が低く悩んでいる人におすすめのシートです。
①「SWOT」の4つの視点から自分を分析する
企業が経営戦略を立てるためにおこなうSWOT分析を、自己分析用に活用すると、以下の通りになります。
自己分析でおこなうSWOT分析
- 「S=strength」→自分の長所
- 「W=weakness」→自分の短所
- 「O=opportunity」→自分にとってプラスの機会
- 「T=threat」→自分にとってマイナスの機会
opportunityやthreatは、それぞれ自分にプラス、マイナスに働く環境要因であり、自分次第ではどうにもならないことを考えます。ニュースなどで就活状況の情報収集をしてから考えるとより見つけやすくなります。
4つの視点は、それぞれ思いつく限り書き出してみましょう。たとえば以下を参考にしてください。
自分の長所の例
・気配りができる
・創造力がある
・チャレンジ精神がある
・明るい
・真面目
・コミュニケーション能力がある
・計画力がある
・芯がある
こちらの記事では、長所一覧表60選を紹介していいます。効果的なアピール方法も解説しているので参考にしてみてください。
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長所一覧表50選|見つけ方から効果的なアピール方法まで徹底解説
就活で伝える長所が見つからない人必見の、長所一覧表50選です。長所は自分の魅力を伝える重要なもの。キャリアコンサルタントと自分に合う長所の見つけ方や、評価されやすい長所を解説するので参考にしてください。
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自分の短所の例
・融通が利かない
・楽観的すぎる
・単純作業が苦手
・優柔不断
・指示をされるのが苦手
・集中力がない
短所はこちらの記事で見つけ方を解説しているので、併せて参考にしてください。こちらの記事を読めば、短所から長所を見つけることもできます。
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言い換え例35選|短所を長所に変える方法と選考への役立て方を解説
短所を長所に言い換えることは多くのメリットがあります。具体的なメリットや言い換える方法などをキャリアコンサルタントが解説します。短所を長所に言い換える例も紹介しているので、長所がわからない人は参考にしましょう。
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自分にとってプラスの機会の例
・売り手市場で内定が出やすくなっている
・副業が解禁されはじめている
・海外進出が増えている
・リモートワークが普及している
・志望する企業は新卒採用でスキル重視の傾向にある
自分にとってマイナスの機会の例
・志望職種がAIの発達により採用人口が少なくなっている
・志望企業の業界に他企業が参入している
・志望業界の市場が縮小している
・終身雇用が崩壊している
・変化が激しい時代になった
②4つの視点から合っている仕事を考える
4つの視点を組み合わせ、企業に貢献できる方法を考え、キャリア選択の一助にしましょう。たとえば以下の通り考えます。
SWOT分析から合っている仕事を考える例
- 長所:チャレンジ精神がある×プラスの機会:海外進出が増えている
→海外でチャレンジできる環境にある仕事が合っている - 長所:行動力がある×短所:単純作業が苦手
→事務職などのルーティンワークを強いられる環境は避ける - 長所:創造力がある×マイナスの機会:変化が激しい時代
→変化が激しい時代にも活躍できるクリエイティブな仕事を選ぶ
広い視野を持ち、さまざまな要因を組み合わせた自己分析ができるので、入社後に後悔するリスクも減るのです。
SWOT分析はマーケティング戦略として使われることが多くあります。まず、最終的な目的や目標があったうえで分析していくことが大事になってきます。
自己分析として使う際にも「自分が望む姿」を念頭においたうえで各項目を洗い出すことでより明確になるでしょう。
自己分析シート⑤will・can・must
あなたのやりたいことや好きなこと、社会から求められていることから今後のキャリアを見つける方法があり、これをwill・can・mustといいます。
will・can・must
- will:やりたいこと=欲求や動機
- can:できること=経験や能力、スキルや強み
- must:やるべきこと=社会が必要としていること
SWOT分析と似ているように感じるかもしれませんが、自分の「心が動くこと」に焦点を当てる分析で、仕事にやりがいや楽しさを求める人に向いています。
- 「will」のやりたいことがそもそもない場合はどうしたら良いのでしょうか。
canから考えてみよう
人には生まれつき自らの意志がありますが、成長するに連れて他人の意図を読むようになり、自分の意志に気づかなくなってしまうことが多々あります。
そんな時は、やりたいことを無理に探すのではなく、自分ができること、身につけてきたこと、強みを思い浮かべてください。
人にとっての天職はwill、can、mustの重なった部分と言われています。まず、canを考え自分の仕事の条件として何があるかを把握した後、その中で「できるけどやりたくないこと」は除外するようにしてください。消去法でやってもいいこと≒willが見えてきます。
天職については以下の記事で詳しく解説しています。天職に就きたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
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天職の本当の意味|仕事を生きがいにすることと幸せをつかむ秘訣
「天職」という言葉の本来の意味、適職との違い、さらに天職と出会う方法について、キャリアコンサルタントの体験談を交えながら詳しく解説。天職を追い求めることはリスクも伴うため、記事を参考に仕事との距離感を測りながら、自分がもっとも幸せになれる方法を見極めましょう。
記事を読む
①「will・can・must」の3つの視点から自分を分析する
will・can・mustそれぞれを、思いつく限り書き出しましょう。以下の例を参考にしてください。
will・can・mustの例
- will:人を笑顔にする仕事がしたい、好きなデザインの小物に携わりたい、音楽に携わりたい、気の合う人と楽しく過ごしたい
- can:料理、裁縫、幅広いジャンルの音楽の見識がある
- must:グローバル化への対応、変化への対応、AIにとってかわられないスキルの習得
mustはSWOT分析でいうopportunityやthreatにあたるもので、社会が必要としていることを思いつくまま書き出しましょう。
②共通点から仕事に活かせることを見つける
will・can・mustを思いつくまま書き出したら、そこからどのような仕事が合っているか、要素を組み合わせて考えましょう。たとえば、先ほど洗い出した要素の中から、特に重視する項目を一つずつ選び、それを網羅する仕事を考えます。
will・can・mustの共通点から合っている仕事を見つける例
- will:人を笑顔にする仕事がしたい、好きなデザインの小物に携わりたい、音楽に携わりたい、気の合う人と楽しく過ごしたい
- can:料理、裁縫、幅広いジャンルの音楽の見識がある
- must:グローバル化への対応、変化への対応、AIにとってかわられないスキルの習得
→料理研究家、料理メディアのライターやWEBマーケター、料理番組のディレクター
will・can・mustを満たす仕事を見つければ、得意かつ好きなことに携わり、社会からのニーズもあるためやりがいを感じるので、満足感を持って働くことができます。
canだけでなくcannotも考えることがポイントです。cannotを把握すると「自分の課題・足りないことを自覚している学生」と高評価が得られます。
未経験で就職できる新卒だからこそcan以上にcannotを重視しましょう。
自己分析シート⑥ikigaiチャート
ikigaiチャートの4つの項目
- 好きなこと
- 得意なこと
- 得たい報酬
- 社会貢献になること
充実感を持って、生き甲斐だと感じながら働ける仕事を探すための「ikigaiチャート」というものがあります。「生き甲斐」という日本語が海外で流行し、生き甲斐を見つけるための自己分析の方法が「ikigaiチャート」として逆輸入されました。
近年では、仕事と私生活をそれぞれ充実させる「ワークライフバランス」という言葉が話題になって久しいですが、ワークとライフを切り離すのではなく、生きがいとなる仕事は何か、「ワークイズライフ」と考える人に有効な自己分析の方法です。
①「生き甲斐」を見つける4つの視点から自分を分析する
分析の手順はwill・can・mustとほぼ同じです。まずは以下項目について、思いつく限り洗い出します。
ikigaiを考える例
- 好きなこと:運動すること、スポーツ観戦、漫画を読むこと、人と話すこと、市場分析
- 得意なこと:人とのコミュニケーション、交渉、計画を立てる、人を楽しませる
- 得たい報酬:毎年2回は海外旅行に行きたいため、30代で最低でも年収500万円
- 社会貢献になること:人を笑顔にすること、人々の資産形成
仕事に関連しそうなものでも、そうでなくても、思いつく限り書き出していきましょう。
②共通点から仕事に活かせることを見つける
4つの視点から分析できたら、そこからそれぞれの要素を組み合わせて、網羅できそうな仕事を考えましょう。各項目の中で特に重視するものを選び、それをまっとうできる仕事を考えます。
4つの視点から仕事に活かせることを見つける例
- 好きなこと:運動すること、スポーツ観戦、漫画を読むこと、人と話すこと、市場分析
- 得意なこと:人とのコミュニケーション、交渉、計画を立てる、人を楽しませる
- 得たい報酬:毎年2回は海外旅行に行きたいため、30代で最低でも年収500万円
- 社会貢献になること:人を笑顔にすること、人々の資産形成
→高収入が期待される証券会社などでの営業職
ikigaiの4つの項目を網羅する仕事を見つけることで、長期にわたってやりがいを感じながら働ける仕事を考えることができます。
このようなikigaiチャートを活用して細かく書き出すのはとても重要なことです。
深く考えれば考えるほど煮詰まってよくわからなくなってしまうので、直感的に頭に浮かんだものをどんどん書き出していくことが大切になってくるかと思います。
自己分析と併せて他己分析もおこなうことで、より正しく自己理解を深めることができます。こちらの記事を参考にしてくださいね。
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他己分析の質問例20選|やり方から選考への活かし方まで徹底解説
就活ではよく自己分析の重要性が取り挙げられますが、他己分析をすることで自己分析の精度を上げることができます。記事では、キャリアコンサルタントの解説を交えながら、他己分析をおこなう具体的な方法や質問例、面接への活かし方などを解説するので、ぜひ参考にしてください。
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あなたが受けない方がいい職業を確認しよう
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
作った後が重要! 自己分析シートの就活での活かし方
自己分析シートは作成すると満足してしまうかもしれませんが、作成後にしっかりと就活に活かすことが肝心です。ここからは、自己分析シートの就活での活かし方を解説します。
ここで解説する内容を参考に、分析して終了にはせず、自己分析シートを就活の心強い友と言えるような存在にしましょう。
自己分析シートから就活の軸を見出し企業を選ぶ方法
自己分析シートを作成すると、いくつかのゆずれない条件が浮かび上がってくるのではないでしょうか。それは「就活の軸」といえ、それをもとに企業選びをおこなうと納得感のあるキャリアを見つけることができます。
「自己分析シートは使ったものの結局軸がわからない」「譲れない条件が何個もあって選べない」などと、自分で就活の軸を見つけるのが難しい人は、キャリアアドバイザーに相談してみましょう。完成した自己分析シートを見せることで、あなたの企業選びの軸を一緒に考えてくれたり、それに合う企業を紹介してくれます。
就職エージェントに登録したり、大学のキャリアセンターに行き、キャリアアドバイザーに相談してみてくださいね。
おすすめの就職エージェント
- キャリアパーク! 就職エージェント
年間1,000名以上に面談をおこなうアドバイザーが、豊富な経験をもとに、キャリアサポートをおこなう
もしくは、インターネットで、自己分析シートの結果に基づき条件を絞って検索するのも一つの手です。以下の就職サイトなどで条件を絞って検索してみましょう。
おすすめの就職サイト
自分に合う企業を相談したいなど、就活の相談先についてはこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
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自己分析シートから選考対策をする方法
自己分析シートの結果から、選考対策につなげることも可能です。たとえばSWOT分析では、以下の質問対策に活用できます。
SWOT分析を活かせる質問例
- 自己PR
- 志望動機
- 長所・短所
- 学生時代力を入れたこと
自己分析シートで自分の特徴やそれに付随するエピソードを洗い出しますが、それを踏まえれば選考では以下のようにアピールできます。
SWOT分析を自己PRに活かす例
SWOT分析
長所:チャレンジ精神がある×プラスの機会:海外進出が増えている
→海外でチャレンジできる環境にある仕事で貢献できる
→自己PRにすると……
私の強みはチャレンジ精神があることです。
私は大学時代、英語が苦手だったのですが、克服してさまざまなバックグラウンドを持つ人と話したいと考え、英語力を克服することを決意しました。
ただ、部活動が忙しく留学ができなかったため、留学生が参加している大学の授業に積極的に参加することにしました。
留学生の授業に参加する日本人は初めてということで、最初は教授から拒否されましたが、何度も依頼し参加させてもらうことができました。
そして留学生と積極的に交流することで、授業外の時間も一緒に過ごすことになり、最終的にTOEICの点数を400点から730点に伸ばすことができました。
御社に入社後も、チャレンジ精神と培った語学力を活かして、御社が積極展開されている海外進出などに貢献し、成長をけん引する存在となりたいです。
SWOT分析の結果から見つけた強みと機会をうまくストーリーとしてつなぎ、組み立てられていますね。
「留学生が参加している大学の授業」という表現が抽象的すぎるためもう少し授業の内容を補足できるとさらに良いです。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る自己分析シートを活用して就活の軸を考えミスマッチを防ごう
就活の軸は、就職活動の成功を左右すると言っても過言ではないほど重要です。就活の軸が明確であれば、エントリーすべき企業だけでなく内定を承諾する企業の判断もできます。
しかし、就活の軸の考え方を教わる機会はないため、自信を持って考えることができない就活生も多いですよね。そのときに活用するものが自己分析シートです。シートを活用して自己分析ができていると、自分が重視したい環境や風土、ビジョンなどを簡単に把握することができます。
エントリー企業・入社する企業を選ぶ際に活用しよう
また、自己分析シートは重視したいことの優先度を考えやすい特徴もあります。
たとえば、自己分析シートから「1人で取り組んだ受験よりも、チームで取り組んだ部活の方が幸福度が高い」などとわかった場合、チームで働く体制があることを就活の軸に設定した方が良いですよね。
エントリー企業だけでなく入社先を決めるときにも自己分析シートを活用しましょう。
まずは自己分析ツールで自分の強み・弱みを確認しよう!
「自己分析って時間がかかるし、正直面倒だな」と思っていませんか。
「自己分析ツール」を使えば、たった3分であなたの強みに合った適職を見つけられます。
自己分析を億劫に感じるときは、ツールを使って効率化しましょう。
- 自分の強みや弱みが分からない人
- 自己PRや志望動機に使える長所を知りたい人
- 自分にあった仕事を知りたい人
自己分析シートを作るときの5つの注意点
自己分析シートを作る5つの注意点
- 一度作成して終わりにしない
- 企業が求める人物像を意識しすぎない
- 短所もしっかりと見つけ出す
- 業界・企業研究も同時におこなう
- 分析結果を具体的な言葉で語れるか咀嚼する
自己分析シートは簡易的に自分のことを分析できるシートですが、あることに注意しなければ役立ちにくいどころか、あなたの足を引っ張る存在にもなりえます。
ここからは、自己分析シートを作る際の注意点を5つ解説するので、参考にして気を付けつつ、効果的な自己分析シートを作成しましょう。
①一度作成して終わりにしない
よくあるのが、自己分析シートを作ったことに満足して、その後一切見ないというものです。自己分析シートの作成は就活を成功させる手段であり、活用しなければ意味がありません。
一度作成して終わりにはせず、選考対策や長期的なキャリアを考えることに活かしてくださいね。
自己分析シートは面接本番で活用することを意識しましょう。自己分析が甘いと、面接で質問された時にしどろもどろになってしまう可能性があります。
作成後は何度も読み返したり、友人に見せてフィードバックをもらったりなどして自己理解を深めると良いでしょう。
②企業が求める人物像を意識しすぎない
選考対策に活かすことを意識するあまり、企業の求める人物像に沿った内容にしてしまう人も多くいます。
たとえば、企業がチャレンジ精神がある人を求める人物像に設定している場合、自分の長所もチャレンジ精神があるとして書いてしまうケースです。
自己分析シートは自分のことを理解し、それをキャリア選択に活かすためのものであり、企業が求める人物像から逆算して作っているのでは本末転倒です。
納得感を持って企業を選び、入社するためにも、まずは企業のことを意識せず、素直な気持ちで自分を見つめましょう。
企業に気に入られたいがために相手の求める人物像を演じてしまうと、仮に内定をもらえたとしても入社後にミスマッチが起こり、お互いが苦しくなってしまいます。
内定をもらうことがゴールではありません。長い目で見て、幸せに働くためにも自分軸を見つけてください。
③短所もしっかりと見つけ出す
自己分析シートでよくあるのが、長所や強みなど選考でアピールになることに集中して分析してしまうことです。
もちろん長所なども重要ですが、短所も把握したうえでキャリア選択をしなければ、苦手なことを強いられる職場でつらい思いをするかもしれません。
また、選考でも「短所は何ですか」と聞かれることがあります。自分のことを客観視できる人材なのかを確かめるため、長所以上に重視する企業もあり、短所もしっかりと見つけ出しておくことが重要なのです。
短所を分析していないと、リスクを管理できない人材と判断されてしまい選考結果に影響する可能性もあります。
反対に短所を把握していることで、仕事上でのリスクも事前に把握できそうな人材というイメージになり、好印象です。
自己分析で悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
ChatGPTなどの生成AIは、就活準備にも非常に役立ちます。
「就活準備プロンプト集」では、就活のプロが考えた、生成AI用の命令文を豊富に用意していますよ。
このプロンプト集を活用すると、性格と経験を入れるだけで、AIが5つの強みを判断してくれます。プロンプト集で就活準備を効率化しましょう。
- 自己PR、ガクチカ、志望動機作成プロンプト
- チャットを使用した、模擬面接プロンプト
- 自己PRで使える強み診断プロンプト
④業界・企業研究も同時におこなう
企業が求める人材像を意識しすぎないことが重要と解説しましたが、一定自己分析を進めたら、どんな業界や企業が合うのかを同時に調べていくことも重要です。
人はさまざまな面を持っているので、自己分析には終わりがありません。企業研究を進めるうえで、違和感を感じたり、わくわくしたりとさまざまな感情を持つのではないでしょうか。そこで、新たな自分を発見し、さらなる自己理解につながるのです。
さらに、業界、企業理解を進めたうえであれば、自己分析シートも効率的に作成できます。たとえばSWOT分析やikgaiチャート、will・can・mustでは、それぞれ社会から求められていることを分析すると解説しましたが、これを「志望業界・企業が社会から求められていること」とすると、考えやすくなりますよね。
- 業界・企業研究と自己分析はそれぞれどんなタイミングでやっていけばよいのでしょうか。
ある程度企業調査してから自己分析をすると精度が高まる
業界・企業研究と自己分析、どちらが先でなければいけないということはないと思います。
ですが個人的には、興味がある企業をある程度先に調査しておくと良いのかなという印象です。
会社説明会やOB・OG訪問などで、会社の人から直に聞いた情報が頭に入った状態で自己分析にとりかかった方が、自分に本当にあっている企業がどこなのかということがイメージしやすくなるのではないかと思っています(自己分析するなかで「自分の長所はこうだからあの会社が良いかもな」といった具合に)。
すぐに誰でも知ることができる企業理念や給与などのデータよりも、生の声や意見を聞いてからの会社選びでは自己分析および職業選択の質も変わってくることでしょう。
⑤分析結果を具体的な言葉で語れるか咀嚼する
自己分析シートの作成を通して企業選びの軸が見つけられますが、そこで満足せず、具体的な言葉にかみ砕くことが重要です。たとえば以下の通り考えましょう。
自己分析の結果を具体的にかみ砕く例
- 軸:海外に携わり、多くの刺激を受けられること
→具体的に何がしたいのか
→継続力が強みなので、何らかの研究をしつつ、海外の業界著名人とも意見交換をし、刺激を受けながら業界の成長に貢献したい
自己分析シートは選考対策にも活かせると解説しましたが、あいまいな分析結果では会社で活躍している未来が見えにくく、「自社でなくても良いのでは」と採用を懸念されてしまいます。
また、抽象的な言葉であるということは、キャリアビジョンもまだ明確にはなっていないということです。具体的な言葉にできればできるほど、描くキャリアの解像度が上がります。具体的な言葉で言い換えられるまで考えてみましょう。
面接でキャリアビジョンを聞かれてうまく回答できない人は多いと思います。以下の記事ではキャリアビジョンについて詳しく解説しているので参考にしてみてください。
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キャリアビジョンとは|就活のプロが意義と描き方を徹底解説!
キャリアビジョンは自分らしく就活を進めるために考えておく必要があります。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、キャリアビジョンの意味や必要性を解説します。また、キャリアビジョンの描き方や企業への回答方法も説明するので役立ててください。
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自分を客観的に知るなら他己分析シートも使ってみよう
自己分析シートは、あくまで自分の視点から自身を分析するものであり、客観性に欠けるところがあります。そこで、他己分析も併せておこなえば、自分を多角的、客観的に知ることができます。
他己分析は、上の他己分析シートを使っておこないましょう。ジョハリの窓といい、以下4つの視点から分析します。
ジョハリの窓
- 開放の窓ー自分も他人も知っている自分の特徴
- 盲点の窓ー自分は気づいていないものの他人は知っている自分の特徴
- 秘密の窓ー自分は知っているものの他人が気づいていない自分の特徴
- 未知の窓ー誰からもまだ知られていない自分の特徴
友達や家族に、自分はどういう人だと思うか聞いてみましょう。できるだけたくさん伝えてもらいます。そのうえで、他者から言われた特徴と、自分が思っている自分の特徴をジョハリの窓の4つに分類してみてください。
ジョハリの窓で重要なのは、「開放の窓」にある項目を増やすことです。「盲点の窓」や「秘密の窓」が多い人は、上手く自己開示できておらず、日々葛藤を抱いている可能性があります。
仕事探しにおいても、開放の窓をたくさん開けるような環境に身を置ける場所を探すことで、居心地の良い職場環境を手に入れられるのではないでしょうか。
アドバイザーコメント
富岡 順子
プロフィールを見る自己分析結果を他人に聞いてもらうことも有効な他己分析になる
あなたのことを知っている人に他己分析をお願いするときは上記のように、「私の強み、弱みはどこだと思う?それはなぜ?」と具体的なエピソードとセットで聞くようにしてください。自己PRでは必ず面接官を納得させる具体的な経験が必要になるので、ここで聞いた第三者の発言を含めることができると説得力が増します。
今まであまり一緒に何かをしたことがないという人にも他己分析をしてもらうことは可能です。
自分史や、モチベーショングラフ、ライフラインチャートを作成した後に第三者に自分の人生の物語を話し、聞いてもらいます。その後聞いてもらった人から再度あなたの人生を語り直してもらい、強みや弱みについて感想をもらいます。
第三者の視点から自分の人生に新たな気付きを得ることができる
こうすることで、自分では気づかなかったけれど、第三者の視点で感じた自分についてフィードバックをもらうことができます。
どうして語り直しをしてもらうかというと、人生を語る際にはたくさんある小さな出来事をつなぎ合わせて大きなストーリーを作るため、出来事の間に筋書きを加えています。
自分で語ることであなたが感じている自分の人生の意味に気づくことができ、語り直されることで相手が感じたあなたの人生のストーリーに気づきをもらうことができるからです。
6つの自己分析シートの中から自分に合うものを選び就活に活かそう
就活に欠かせない自己分析ですが、自己分析シートを活用すれば手軽かつ効果的に自分を知ることができます。
自己分析シートには6つの種類がありますが、自分に合うもの、すぐ使えそうなものをいくつか試してみて、自分がどういう人間なのか考えてみましょう。
そして、それをもとにキャリア形成をおこなったり、選考対策に役立てたりして、就活を成功させましょう。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見るシンプルに「自分のことを深く知る」視点で工夫して自己分析しよう
自己分析シートには難しいフォーマットもあり、特に初めて取り組む人は混乱してしまうかもしれませんが、自己分析とは言わば「自分のことをもっと深く知りましょう」ということです。それほど難しく考える必要など全然ありません。
自分でできそうであればオリジナルな方法で自己分析しても良く、上記で紹介している方法を取り入れて全部試してみるのもありだと思います。
分析結果はあくまで参考であり前向きに就活を進めよう
よく自己分析の結果を通して落ち込んでしまう人もいます。ですが、注意すべき事は「今の自分の姿」であり、分析結果があなたの全てではありません。
その結果を踏まえてこれから成長し、全く違う価値観や心のあり方に出会う事だってあります。また、自身のこれからのキャリアに変化をもたらすことだってできます。
学生の皆さんにはまだまだどんな可能性だって広がっています。
自己分析結果に一喜一憂せずに、まずは今の自分と向き合って就職活動に取り組んでほしいと思います。
忙しい日々の生活の中での自己分析は大変かと思いますが、満足のいく自己分析ができることを祈っております。頑張ってください!
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Junko Tomioka〇南箕輪村のキャリア教育推進コーディネーターに就任後、独立。現在は地方中高生やベトナム人留学生の就活支援、企業内キャリアコンサル、地方就職のサポートをおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細