営業職の6つのキャリアプランとは? なりたい将来像を想像してみよう

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  • キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー

    Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める

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  • キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表

    Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績

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  • キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表

    Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう

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自分が将来どうなっていくのかを中長期的に考える「キャリアプラン」。キャリアプランは働き方にも大きくかかわるため、就活の面接でもよく聞かれる内容です。

なかでも、営業職のキャリアプランは選択肢が幅広くありますが、営業として働いたことがない人は「なかなか思いつかない……」と悩んでいるのではないでしょうか。

営業職のキャリアプランを立てるコツは、仕事を通して身に付くスキルを理解して「理想の自分」を想像すること。自分の将来の姿を想像し、そこから逆算して作成することで、説得力のあるキャリアプランが完成します。

キャリアアドバイザーの渡部さん、谷所さん、古田さんとともに解説するので、キャリアプランに悩んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。

営業のキャリアプランは具体的に設定することが重要!

営業職といっても、志望業界や配属部署によって仕事内容はさまざまです。そのため、ただ「営業職として一流になりたい」というようなキャリアプランでは、曖昧なものになってしまいます。

面接においても、キャリアプランが明確でないと、面接官からは「企業研究・業界研究がしっかりできていない」「働いている姿が想像できない」とマイナス評価をされるかもしれません。

そこで、この記事ではまず営業職で身に付くスキルや、目指せるキャリアについて紹介します。スキルについて理解すると、自分に向いているかも見極めやすくなるでしょう。

また、キャリアプランを作成するコツについても解説するので、自分のなりたい将来像を想像しながら作成してみましょう。

後半では、選考で営業でのキャリアプランを聞かれた際の回答例も紹介するので、具体的に回答を作成する際に参考にしてみてくださいね。

他業種にも転職できる? 営業職から目指せる6つのキャリア

営業職から目指せる6つのキャリア

営業職は自社の商品について詳しくなるのはもちろんのこと、さまざまな業界の企業とかかわることになるため、幅広い知識が身に付きます。

その知識を活かして他業種に転職することも可能であり、選択肢は豊富です。

キャリアプランを練っても、仕事をしたり社会人として過ごすうちに考え方や価値観は変わっていくので、ほかの選択肢について知っておいて損はありませんよ。

まずは、営業職から目指せるおもなキャリアについて理解しておきましょう。

①営業のプロフェッショナルになる

まずは、志望先企業で営業のプロフェッショナルを目指す道があります。プロフェッショナルというと昇進が見えないため良くない印象を持つ人もいるかもしれませんが、収入や待遇はほかの営業職と比べる良い傾向にあります。

一般的に、一定以上優秀で経験を積んだ営業職は、マネージャーに昇進してチームを任されます。つまり、その道ではなく営業のプロフェッショナルになるのは、「チームとしてより個人として活躍してほしい」と会社から高い評価を得ているということです。

「特定の分野に特化したスペシャリスト」は会社にとっても顧客にとっても貴重な人材です。信頼も厚く、業績も上げられるので、それに見合った収入を得られます。

プロフェッショナルを目指すなら、説得力を持たせるために目指す理由を明確にしておきましょう。たとえば、「新規開拓のプロフェッショナルになってより多くの人の悩みを解決したい」というような理由を言えれば説得力があるでしょう。

谷所 健一郎

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営業職のキャリアプランは、管理職だけではなく営業のプロフェッショナルとしてキャリアを築いていく道もあります。専門的な知識や顧客とのつながりを活かして、営業職として高額なインセンティブや歩合を得られる企業もあるでしょう。

②管理職になる

営業職の一般的なキャリアプランは、経験を積んで管理職になることです。一般的な日本の企業では、マネジメント職から管理職へと昇進していきます。

管理職と呼ばれるのはおもに課長からですが、明確な決まりはなく、企業によって異なります。昇進すると責任は重くなりますが、基本給に加えて役職手当がつくので、収入は大きく上がるでしょう。

管理職を目指すというキャリアプランは「長く働く意思がある」とのアピールにもなるため、採用担当者からは好印象です

キャリアプランを作成する際は「管理職になりたい」という思いを具体的にするために、どんなチームを作りたいのか、どんな成果を上げたいのかを想像しましょう。具体性があることで企業研究の深さを示し、熱意をアピールすることも可能です。

また、管理職を目指すなら、業務遂行能力・コミュニケーション能力・スケジュール管理能力など、管理職ならではの必要スキルについても確認しておくとキャリアプランを想像しやすくなります。

③より条件の良い企業に転職する

転職という選択肢を取るなら、スキルを磨いてより条件の良い企業に転職するのが一般的です。その場合、営業職で身に付くスキルはもちろんのこと、応募先の業界・企業で身に付くスキルも調べておきましょう。

転職して条件の良い企業に入るなら、入れるだけの市場価値がある人材になることが重要です。入りたい企業を目標として設定し、そこから逆算して何が必要なのかを考えてみてください。

また、面接の際は「転職したいから志望しました」というわけにはいきませんよね。転職のことを考えるのも重要ですが、就活の選考を突破するなら、まずは社内で成長し「長く働く」ということをアピールしましょう

転職を見すえる場合、1社目はどんな会社で営業経験を積むのがおすすめですか?

渡部 俊和

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将来的にどんな営業形態を選ぶかで最初のキャリアを決めよう

転職を前提とするのであれば、将来的に法人営業を志すのか、個人への営業スキルを身に付けたいのか、また単価の高いものを特定顧客に売るのか、単価の低いものを不特定多数に売るのかで、得られるスキルと経験も変わってきます。

自分の決めた目標や志向に合った商品・サービスを扱う業界や企業を選ぶのが良いでしょう。

法人営業であればMRや不動産のような特定業界の営業よりも、人材系や教育系の営業の方が、顧客の業種が幅広いのでいろいろな業界知識が得られると思います。

個人営業だと外資系の保険会社などは初期教育のプログラムがしっかりしていますよ。

しかし、ここは若いうちは非常に優遇してくれますが、社歴が長くなるほど成果報酬型になっていくため、人気な業種とはいえませんね。転職前提であれば最初の就職先として選ぶのは良いといえるでしょう。

④他業界の営業職に転職する

営業職として転職するキャリアプランの一つとして、他業界の営業職に転職する方法もあります。

これまで培ってきた知識は活かせないかもしれませんが、コミュニケーション能力やプレゼン力など、営業としての能力はほかの職種でも汎用性が高いため、キャリアとしてマイナスになる可能性は低いでしょう。

また、他業界に転職すると、営業として新たな知識が身に付くメリットもあります。近い業界に転職すれば、前職の知識も活かしながら活躍できるので、重宝されるかもしれませんね。

まったく異なる業界でも、さまざまな知識を身に付けた営業職として、人材の価値は上がるでしょう

⑤他職種に転職する

まったくの他職種に転職するという方法もあります。営業職はさまざまなスキルや経験を培えることから、他職種への転職がしやすいというメリットを持っています。

専門知識が必要な業種は難しいかもしれませんが、コミュニケーション能力を活かせる販売や人事、プレゼン力を活かせる企画職など、選べる職種は豊富です

ただし、現在よりも収入が落ちてしまう可能性がある点には注意しましょう。

未経験ではその職種のスキルがないため、価値を高く評価してもらいにくく、収入が落ちてしまうかもしれません。収入を落とさずに転職するなら、相応のスキルやマネジメント経験などが必要です。

営業職から他職種に転職するなら、どのような選択肢がありますか?

古田 文子

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接客業は営業で必須のスキルを磨ける仕事の一つ

営業職は仕事とはいえ初めて会う人ともそれなりにコミュニケーションを取らなくてはなりません。顧客のニーズを引き出し、それらに応えることにやりがいや喜びを感じていたなら、接客業という選択もあります。

接客業はあらゆる業界に幅広く展開されているため、選択肢はかなり増えるでしょう。顧客の顔を見ながら話すことが好きなら、販売業、介護職、サービス業などがあり、それぞれの分野でもさまざまな担当業務があります。

相手の顔を見ての接客に抵抗があるなら、コールセンターのオペレーターといった仕事もあります。契約を取ることが目的のコールセンターもありますから、営業職で身に付けたスキルをそのまま活かすこともできるでしょう。

接客業については以下の記事を参考にしてみてください。接客業の実態や職種、自分に合った適職の見つけ方を解説しています。

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⑥独立・起業する

営業職として独立・起業するという方法もあります。独立すると固定の収入はなくなりますが、自分の頑張り次第でいくらでも収入を伸ばせるのが魅力です。

営業職のスキルを活かしてして起業するなら、おもに次の2つの方法があります。

営業のスキルを活かして独立する方法

  • 営業代行
  • 営業コンサルティング

営業代行は、営業体制がなかったり、人数が少なかったりして販路拡大が難しい会社に需要があります。営業コンサルティングは、おもに顧客の営業組織を見直す仕事です。

ただし、いきなり独立して稼ぐのはリスクが大きいので、まずは副業として開始し、人脈を広げてから独立するのがおすすめです

アドバイザーコメント

営業は経済活動のあらゆる場面に必要な仕事のため豊富な選択肢がある

価値のある商品やサービスを提供し対価を得るというのは経済活動の根本的な要素です。営業のスキルはどんな仕事をするうえでも必須のものと考えて良いでしょう。

たとえば皆さんの就職活動も、自分自身を売り込むという点では一種の営業活動ととらえることもできます。そう考えると、実は誰もが無意識のうちに営業のスキルやセンスを使って多くの活動をおこなっているのです。

営業の正しい意味合いを理解し目指すキャリアに向けてスキルを磨こう

営業は自分が良いと思う価値のあるものを相手のために提供することですが、それに対して、自分が価値を感じないものを、自分の利益のために言葉巧みに売りつけるのは営業ではなく詐欺に近い行為です。

この2つの違いは勘違いして欲しくありません。商材の価値を信じていること、自分のためでなく相手のためにおこなうことが営業であり、そこが詐欺とは異なる部分です。

転職や独立の場合は営業スキルがそのまま活かせるのはイメージしやすいですが、たとえば社内の管理部門やサービススタッフの場合でも同じように考えることができます。

社内の他部署が顧客のポジションになり、自分が他部署をサポートすることが価値を生み出すと考えてください。営業スキルが必要な場面はほぼすべての仕事に存在しているので、意識して磨いていけば必ず活かすことができるでしょう。

キャリアプランを考えるうえで役立つ! 営業職で身に付くスキル

キャリアプランを考えるうえで役立つ! 営業職で身に付くスキル

  • 課題発見力
  • コミュニケーションスキル
  • ヒアリング力
  • 情報収集力
  • プレゼンテーション力
  • スケジュール管理力
  • さまざまな業界への知見

キャリアプランを考えるうえでは、営業職で身に付くスキルを把握しておくことが重要です。

スキルからどのような選択肢を選ぶことができるのかわかるため、将来像を想像しやすくなります。

また、身に付くスキルを把握することは、同時に「企業に求められている人材」を理解することにも役立つでしょう。自分の長所と合致していたら、そのポイントを重点的にアピールすることで、営業職への適性を示せます。

以下でそれぞれのスキルについて詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

課題発見力

課題発見力とは、ヒアリングなどによって顧客から得た情報をもとに、顧客の抱える悩みを見つけ出すスキルです。顧客は悩みを抱えて相談してくるわけですが、すべての顧客が自社の悩みについて気づいているわけではありません。

可視化されている課題以外にも、潜在的課題があります。営業職はその潜在的課題を見つけて、一番適切な解決方法を提案します。

ただし、課題発見のためには課題発見力を磨くだけでなく、発見に至るまでのコミュニケーションスキルやヒアリング能力、情報収集力を磨くことも重要です

日々の積み重ねや経験が課題発見力を養うことになると覚えておきましょう。課題発見力があれば、将来的に管理職になった際、部下の悩みやチームの抱える問題を発見し、効率的に解決できるようになります。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルはどの職種においても必要なものですが、営業職は自社の人だけでなく取引先の人と接する機会が多いので、より磨きがかかります。

さらに、かかわる人も経営者や役員から若い社員、アグレッシブな人から冷静な人まで、さまざまな役職、性格の人がいます

中には性格の合わない人もいるかもしれませんが、そういった人ともうまく付き合うことで、あらゆるタイプの人に合わせたコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

コミュニケーション能力が高まれば、社内外に多くの協力者を得られるようになるため、たくさんの人を巻き込んで大きなプロジェクトを動かせるようにもなります。独立・起業する際も人脈を確保する手段として役に立つでしょう。

ヒアリング力

ヒアリング力とは、相手の話を聞いたり、情報を引き出したりする力です。営業は顧客の課題解決のため、顧客にヒアリングをおこないます。

ヒアリング力の高い営業マンは、相手の話だけではなくしぐさや態度など、行動も踏まえて分析しています。また、顧客に対して共感や関心を示すことができるため、顧客からは信用されやすい傾向です。

信頼関係を構築することでより深い情報を聞き出すことができるため、課題解決にも近づきます。

また、ヒアリング力は昇進した際の部下のマネジメントにも活かせます。指示を出すことも大事ですが、部下の意見をしっかり汲み取ることで、円滑なチーム作りができるでしょう。

普段からどのようなことを意識するとヒアリング力が身に付くのか教えてください!

古田 文子

プロフィール

自分よりも相手の話に集中することを意識してみよう

ヒアリング力と言われるとピンとこない人がいるかもしれませんが、「傾聴」というと理解しやすいかもしれません。

傾聴とは、相手の話に耳だけでなく「心」も傾けるという意味です。人と話すことが好きな人の中には、無意識に自分が話すことに集中してしまい、相手の話が半分ほどしか聞き取れていない人もいます。

傾聴は自分の話よりも相手が話すことに集中し、会話の半分以上、相手の話を「聴く」側に徹するようにします。自分はあいづち程度にとどめておくように意識すると、相手は「聞いてくれるから話やすい」と感じてくれるようになります。

自分が話すより相手の話を優先することを意識してみましょう。

情報収集力

情報収集力は、課題解決能力にもつながる重要なものです。顧客とのミーティング前に顧客の情報を調べたり、提案書作成のために情報を調べたり、顧客に役立つ情報を調べたりと、情報収集力が問われる場面は多くあります。

営業は、限られた時間の中で正確な情報を収集する必要があるため、場数を踏むごとに能力は高まっていくでしょう。また、ヒアリング力と併せて現在はインターネット上に多くの情報が出回っているため、収集がしやすい反面、正確な情報を取捨選択できる能力も重要です

上記以外にも、時代に沿った人材の価値や必要なスキルの知識が身に付くため、昇進や独立など、さまざまなキャリア形成に役に立つでしょう。

プレゼンテーション力

営業職は、自社の商品を顧客に売り込むため、プレゼンテーション力がなければ業績を上げられません。

顧客に商品を売り込むためには、自社の商品の魅力について説得力のある説明ができるだけでなく、顧客が何に悩んで何を求めているかを把握して、適切な商品を紹介できることも重要です。

また、プレゼンテーション力は話し方だけでなく、資料作成能力も必要になります。持っている能力を総動員して、顧客に「契約したい」と思わせられる説得力のある提案を目指しましょう

プレゼンテーション力は最初からあるわけではなく、社内での会議や顧客へのプレゼンなど、場数を踏むことで培われる能力です。転職の面接や顧客の開拓にも使えるため、どんなキャリアを選んでも役に立つでしょう。

渡部 俊和

プロフィール

プレゼンの成功の秘訣は「納得」と「共感」です。普段から「なぜそういえるのか」を考え、結論と根拠をセットにして話すことで論理的思考を鍛えておきましょう。また相手から好感を得られるような言動を意識しておきましょう。

スケジュール管理力

営業職は同時に多くのタスクを抱えることが多いため、スケジュール管理力が身に付きます。営業職のおもなタスクは、取引先とのアポイントメントや提案資料の作成、社内の企画や納品・請求の手続きなどがあります。

そのため、マルチタスクが苦手な人は営業職の適性が低いかもしれません。

逆に、スケジュール管理能力が高くなると、業務のミスや遅れが少なくなり、生産性が上がります。仕事が早く終わるようになるので、ワークライフバランスも取りやすくなるでしょう。

より上級者になると、顧客をコントロールすることもできるのです。たとえば、修正があっても顧客に先に進行してもらっておいたり、業務が滞らないようなスケジュールを組んだりと、スムーズな進行管理につながります。

スケジュール管理能力は、どんなキャリアにおいても仕事を効率的に進行するために必要です。

スケジュール管理が苦手です……。どのように克服すれば良いでしょうか?

谷所 健一郎

プロフィール

仕事の時間配分と優先順位を決めることがポイント

スケジュール管理が苦手な人は、それぞれの仕事に時間配分をせずに進めていくことで、スケジュール通りに終わらない状況になっている可能性があります。

最初に仕事を細かく分解して、それぞれかかる時間について考えてみましょう。次に何をしたら目的が達成するのか考えたうえで、優先すべき仕事を決めて進めていきます。

完璧にこなすことを考え過ぎると、時間が間に合わなくなることもあるので、100%の成果を追求すべき仕事でなければ、納期を守ることを優先しても良いでしょう。

さまざまな業界への知見

営業職をしていると、自社の商品についてはもちろんのこと、さまざまな業界への知見が身に付きます。

その知識は自社で企画やプレゼンをする際や、顧客との面談で役立つでしょう。たとえば、顧客の業界の知見があれば、顧客が必要としている商品がわかるため、より的確な提案ができるのです。

また顧客に商品を提案する営業は、どんな職種よりも自社商品への理解が深くなる傾向にもあります。つまり、自社の業界や関連業界への理解が深まるのです。

また、他業界の営業職に転職する際は、その業界に関する知見を少しでも持っていると、「即戦力になりうる人材なのではないか」と思ってもらえるため好印象を得られます。他業界への知見は営業職をしているだけでも身に付きますが、より顧客に興味を持って情報収集すると効率的です。

営業職のスキルについて理解すると、「自分は営業職の適性がないかも……」と自信がなくなってしまう人もいるかもしれません。向いているかどうか不安になったら、自分の適性を客観的に見つめてみましょう。以下の記事を参考にして、不安を解消してくださいね。

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営業に向いてない人の16の特徴|不向きな人におすすめの道も解説

古田 文子

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顧客のニーズを引き出せなければ応えることもできないため、相手の立場になって「何を必要としているか」を探る能力や、お互いがwin-winになるにはどうすれば良いかを考えて実行できる能力が圧倒的に磨かれる気がします。

自分なりの将来を描こう!  キャリアプランを作成する3つのコツ

自分なりの将来を描こう!  キャリアプランを作成する3つのコツ

  • 自分の理想像を考える
  • 具体的な目標を設定する
  • 目標達成のための手段を考える

キャリアプランを作成するためには、まず営業職の業界や職務内容、身に付くスキルについて理解しておく必要があります。

知識が身に付いたら、自分なりの将来像を描けるでしょう。

キャリアプランを作成するには、コツを押さえておく必要があります。コツを押さえておくことで、自分が想像しやすいだけでなく、選考での説得力も上がるでしょう。

逆に、キャリアプランの作成が中途半端だと入社後のミスマッチにつながり、「こんなはずじゃなかった」と後悔しかねません。

ここからは、キャリアプランを作成する3つのコツについて順番に解説するので、ぜひ一緒に自分のなりたい将来像について想像してみてくださいね。

谷所 健一郎

プロフィール

仕事でかなえたい理想像を考えると、仕事を前向きに捉えることができますが、理想像だけでは、いつまで経っても実現しない可能性があります。

具体的な目標を設定したうえで、目標を達成するためにやるべきことをキャリアプランとして作成し、実践していくことが大切です。

自分の理想像を考える

その年齢で自分はどうなっていたいのか、どんな職業・役職に就いていたいのか、どんな暮らしがしていたいのかについて考えてみましょう。考えをまとめやすくするために、まずは紙に書き出してみるのがおすすめです。

たとえば、自分の理想像を考えてみましょう。どこまで考えるべきかというと、就活の面接でよく聞かれるのは「10年後」です

より先の理想像を考えても問題ありませんが、面接用に準備するなら10年後までを細かく想像してみてくださいね。10年後というと、大卒では30歳前後になります。30歳は、役職でいえば主任・係長クラスです。

10年後の自分の考え方は以下の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしておきましょう。

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就活の「10年後の自分」の答え方! 採用経験者のアドバイス付き

古田 文子

プロフィール

自分が持つ理想像に近づくことができると、自己肯定感がアップし、毎日が楽しく過ごせます。「10年」は、積んだ経験やスキルにもある程度納得でき、理想像に近づくのにちょうど良い期間なのではないでしょうか。

具体的な目標を設定する

理想像を考えたら、より具体的にしていきましょう。

たとえば、年収でいえば具体的な数字を考えることで、応募先の企業で達成可能なのか、または転職すべきなのかが見えてきます。

年収を設定するに当たっても、「結婚したいから平均年収以上を目指したい」「5,000万円のマンションを買いたい」といった具体的な目標があれば逆算できるでしょう。

面接においても具体的な数字や役職を出すことで、採用担当者にあなたが活躍する姿を想像してもらいやすくなります

特に目標がなくて、具体的に考えるのが難しいです!

渡部 俊和

プロフィール

目標は目的達成のために必要に応じて変わってしまってもOK

目標は仮の目標で構いません。目標を変えてはいけないと思うと難しくなるのです。目的と目標は違います。やってみて違う道が見えたなら、その都度目標を変えても良いと考えてください。

上記の例の「理想のライフスタイルを得るために5000万円のマンションが欲しい」という場合ならば、目的は「理想のライフスタイル」であってマンションではありません。マンションは目安となる道しるべ=目標です。

しかし、マンション以外にも「理想のライフスタイル」はあるかもしれない、と気づけば、目標は一瞬で変わることもあるでしょう。

目標があるから目的が明確になるという面もあるので、まずは仮の目標を気軽に立てることが効果的です。目的に至る道は何通りもあるので、行動しながら目標を変えていけば良いと思います。

目標達成のための手段を考える

目標を具体的に設定したら、そこから逆算して目標達成のための手段を考えましょう。

社内で昇進を目指すなら、営業で実績を残す必要がありますよね。自分の強みを活かしてどのように活躍するのかを考えましょう。

また、身に付けたいスキルや資格も考えるべきです。スキルや資格があれば昇給や昇進、転職に役立つだけでなく、自分の能力をわかりやすく証明する手段にもなります。志望業界や転職したい業界に合わせたスキル・資格を洗い出しておきましょう。

また、汎用的な資格は転職でも昇進でも役立ちます。営業におすすめの資格には、以下のようなものがあります。

営業におすすめの業界別資格

  • メーカーや商社:TOEIC
  • 不動産:宅建、普通自動車免許
  • 金融:FP、簿記
  • IT:ITパスポート

独立、起業したい人は日々の業務以外にも準備が必要になるので、入念に計画を立てましょう。

就活のプロが解説! 納得感のあるキャリアプランを練るためには?

納得感のあるキャリアプランを練ることができれば、採用担当者を納得させるだけでなく、自分の将来を考えるうえでも大いに役立つでしょう。

納得感のないキャリアプランだと、何度も練り直すことになってしまうだけでなく、将来的に間違った選択をしてしまう危険性もあります。

ここでは、営業のキャリアプランを練る際のコツについて、谷所さんに質問しました。キャリアプランを練るうえで意識すべきことをチェックしましょう。

アドバイザーコメント

キャリアプランは自分の理想像に応じて加筆修正できる計画のこと

キャリアプランを難しく考えず、仕事で目指す理想像(キャリアビジョン)を達成するための行動計画だと考えてみましょう。

理想像は、ただ仕事をおこなっていくだけでは実現できないものです。理想像を実現するための目標、スキル、経験などについて、逆算して時系列で計画を立てると、やるべきことが明確になります。

たとえば、10年後に営業職のマネージャーを目指すならば、マネージャーになるためのキャリアプランを実践していく必要があります。営業職として売上目標を達成するためのキャリアプランに加えて、マネジメント力を高めていくためのキャリアプランも必要になるでしょう。

新人スタッフの育成やチームのなかでリーダーシップを発揮するなど、目指す理想像から逆算したキャリアプランを考えてみてください。キャリアプランを作成したら、今やるべきことを実践し、経験やスキルを積み上げていくことが大切です。

絶対こうでなければいけないと難しく捉えずに考えてみよう

キャリアプランを実践していく中で、将来像が変われば、キャリアプランも修正でき、進捗状況によって計画を変更することもできます。

完璧を求めすぎると、うまくいかないときに進めなくなることがありますが、できなければキャリアプランを修正すれば良いという柔軟な考え方で取り組んでいきましょう。

面接でキャリアプランを聞かれたときの回答例4選

面接でキャリアプランを聞かれたときの回答例4選

  • 管理職を目指す際の例文
  • 営業職のプロフェッショナルを目指す際の例文
  • 営業の人材育成に携わりたい人の例文
  • 他部署で活躍したい際の例文

営業職の面接では、応募者の成長する姿を想像するため、キャリアプランについて聞かれることがよくあります。

その際、どのようなキャリアプランを回答すれば面接官の印象が良いのか、イメージが付きにくいといった人もいるかもしれません。

そこで、ここからはキャリアプランを聞かれたときの回答例を、プランごとに4つ紹介します。キャリアコンサルタントのアドバイスも参考に、採用担当者に響くキャリアプランを考えてくださいね。

渡部 俊和

プロフィール

企業での仕事をしっかり研究していれば、事業内容や会社の特徴に基づいたキャリアプランが回答に表れてくると思われます。回答によって企業研究をしっかりおこなっているかどうかがわかり、それは志望意欲を測る判断材料にもなります。

管理職を目指す際の例文

管理職を目指す際の例文

将来は、貴社の営業部門でリーダーとして活躍したいと考えています。

まずは、営業職として経験を積み重ね、貴社の商品について精通する人材になりたいです。また、顧客に商品と私自身について知っていただき、その後は新規顧客を開拓して貴社の商品をもっと多くの人に広めたいです。

数年後は培ったノウハウを体系化して後輩に伝えることで、より多くの優秀な人材を育成することで、貴社に貢献したいと考えています。

また、部下の意見も積極的に汲み取り、アップデートを忘れないよう心掛けたいと思います。

谷所 健一郎

プロフィール

入社後営業職として実践していくことを伝えたうえで、どういった管理職を目指していくのかを具体的に説明している点が評価できます。管理職を目指すというアピールだけでは、実績がないため採用担当者は評価しません。

営業職のプロフェッショナルを目指す際の例文

営業職のプロフェッショナルを目指す際の例文

私は貴社で営業職の売り上げナンバーワンを達成し、営業のプロフェッショナルを目指したいです。

私は学生時代、テレアポのアルバイトで売り上げナンバーワンを取った実績があります。貴社でもそのときの経験を活かし、コツコツと努力を積み重ねたいと思います。もちろん、最初はうまくいかないことも多いと思いますが、失敗してもへこたれない粘り強さには自信があります。

入社後は積極的にノウハウを学び、トライアンドエラーを繰り返しつつ、貴社の商品について誰よりも理解を深めたいです。

その後は、より積極的に新規顧客の開拓を目指し、貴社の掲げる業界1位の目標に貢献したいと考えています。

古田 文子

プロフィール

「なぜナンバーワンになりたいのか(こだわるのか)」「具体的にどのくらいの期間で達成できるのか」「ナンバーワンを達成した後のこと(維持し続けることが可能なのか)」といった質問がくる可能性が考えられます。

営業の人材育成に携わりたい人の例文

営業の人材育成に携わりたい人の例文

将来は、営業職で培ったノウハウをもとに、営業の人材育成に積極的に携わりたいと考えています。

営業職は、多くの顧客の課題を解決する役割を担う重要な職種です。しかし、人材不足が深刻化するこれからの時代、生産性を維持するには営業部門の一人ひとりのスキルアップがこれまでよりも重要になると考えています。

そのためまずは営業のスペシャリストを目指し、1位の成績を獲得したいです。その後はノウハウを後輩に伝えることで、優秀な人材を増やし、互いに高め合う環境を作ることで業績アップに貢献したいと考えています。

渡部 俊和

プロフィール

自らが成果を上げるという短期的な視点だけでなく、人材不足という時流にも触れながら、その後の育成やノウハウの共有にも言及しています。他者に視点を向けたり、時間軸を変えたりして視野を広げているのが良い点です。

他部署で活躍したい際の例文

他部署で活躍したい際の例文

私は営業職を経験後、経理部門に異動して、貴社の経営に貢献したいと考えています。

経営にかかわる経理部門は魅力的ですが、真に生産性の向上や販路拡大を目指すなら、サービスの提供や販路拡大の知識は欠かせません。

特に貴社の営業部門は海外への事業展開を推進していることから、私の英語力で貢献できると考えます。

まず入社して数年は、営業で貴社の商品について理解を深めながら、商品の可能性や流行について知見を広げたいと思います。経験を十分に積んだのち、ゆくゆくは経理部門に挑戦して貴社の中核を担うことで、将来はさらなる発展に貢献したいです。

谷所 健一郎

プロフィール

他部署へのキャリアパスがあることが前提になります。他部署に就くために仕方なく営業をおこなうという姿勢ではなく、営業で実績を積むことの重要性を説明したうえで、営業経験を活かして他部署で貢献していきたいと伝えるようにしましょう。

営業職のキャリアプランは「なりたい自分」を想像して設定しよう!

営業職のキャリアプランを立てるイメージはできたでしょうか。重要なのは、まず将来の「なりたい自分」を想像することです。

将来像を具体的に想像することで、そこから逆算して必要なスキルや経験がわかります。

また、面接においてキャリアプランを具体的に説明できると、採用担当者は応募者の成長していく姿やが想像でき「この人なら活躍してくれそうだ」と思えるため、選考通過率が上がるでしょう。

営業は、さまざまな選択肢を取ることができる魅力的な職種です。ぜひ理想的なキャリアプランを描いて、働くモチベーションアップにつなげてくださいね。

アドバイザーコメント

営業職のキャリアプランは「自分の理想像をどう実現していくか」で考えよう

営業職に就くことで身に付くスキルは多くありますが、営業職に就くに当たり、なくてはならない国家資格などはあまりないため、スキルアップという点では具体的なキャリアプランを立てるのは難しいでしょう。

営業職に限ったことではありませんが、キャリアプランを立てる際に見落としがちなのは、求められる仕事は変化していくということです。

同じ会社で営業成績がトップだとしても、勤続年数が増えることで昇進・昇格していき、中間管理職になれば部下を育てることが仕事になり、自身が取引先に訪問したり新規開拓担当になったりすることが減ってしまうでしょう。

常に同じ業務はできるわけではないため長期的なキャリアを考えることが重要

どんなに営業の外回りが楽しくても、いつまでも同じ業務に就き続けることは難しいといえます。もちろん、いつまでも前線に立ちたいのであれば、独立する方法もあるでしょう。大切なのは、「どうすれば自分の理想像を現実のものにできるか」を考えることです。

可能な限り情報を集め、キャリアプランと一緒にライフプランの5年後、10年後についてもどうなっていたいかを考えてみてくださいね。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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