この記事のまとめ
- プレエントリーとは企業理解を深めるための第一歩
- 就活におけるプレエントリーとエントリーの違いを理解しておこう
- プレエントリーのメリットと注意点も紹介
- 自己分析ツール
たった3分で面接で使える"あなたの強み"がわかる!
この記事を読んでいる人におすすめ
プレエントリーの言葉を聞いたことがあっても「実際何をするの?」や「本エントリーとの違いはなに?」と疑問に感じる人も多いのではないでしょうか。なんとなく違いは理解していても、そもそも自身に必要なのかわからない人もいますよね。
プレエントリーとは、興味のある企業情報を得るための手段です。すべての就活生に必要ではありませんが、プレエントリーしておけば企業のことをより深く知ることができます。
この記事では、キャリアアドバイザーの渡部さん、降幡さん、瀧本さんのアドバイスを交えつつ、プレエントリーとは何なのかを本エントリーと比較しながら解説します。また、メリットや注意点まで説明するので、自身がプレエントリーをすべきかどうかの判断材料として参考にしてみてくださいね。
プレエントリーとは企業を知るための第一歩!
就活が本格的にスタートする時期になると「プレエントリー」という言葉を耳にする機会が増えてきます。その際、本エントリーと似た名前のため違いは何なのか、そもそも何をすることなのかわからない人も多いでしょう。
プレエントリーとは、企業に対して採用情報や事業内容、社風などの企業情報を得るための資料請求ができる仕組みです。また、興味ある企業を知るための第一歩の行動にもなります。
記事前半では、まずプレエントリーと本エントリーの目的や手続きを説明します。違いを把握して、プレエントリーとは何なのかを明確にしましょう。
そして後半では、プレエントリーのメリットを解説するので、理解することで自分にとって必要かどうかを判断できるでしょう。実際にプレエントリーに興味が出た人は、最後に紹介する注意点やどこからプレエントリーするかを把握して、就活に踏み出して行きましょう。
面接が上手くいかないときは、面接回答集を活用してください
面接で聞かれる質問に答えられるか不安ですよね。ただ、何を質問されるか分からず対策しようにも出来ない人は多いはず。
そこで、活用したいのが無料の「面接回答例60選」です。この資料があれば、人気企業の面接でよく聞かれるような質問とその答え方60通りが一目でわかります。
どんな質問が来ても確実に回答できるようになれば、面接はもう怖くありません。今すぐ活用し、面接を突破するのに役立てましょう!
そもそもプレエントリーとは? 本エントリーとの違い
プレエントリー | 本エントリー | |
目的 | 企業情報を知るため資料請求をすること | 本選考の申込みをすること |
手続き | 応募ではなくサイトへの登録で済む | ESや自己PRなど応募書類が必要 |
締め切り | 情報解禁後で企業の採用活動期間中ならいつでも可能 | 企業ごとに提出期限がある |
辞退方法 | 辞退の連絡は必要ない | 必ず企業へ連絡が必要になる |
プレエントリーと言われても、そもそもどのような意味があり、本エントリーとの違いがわからない人もいるのではないでしょうか。結論から言うと、プレエントリーは気になる企業情報を集めるための手段です。
本エントリーとは目的や手続きに違いがあり、準備するものや何をすべきかが変わるため、まずは以下4つの違いを説明します。
プレエントリーすべきかどうかは、意味を理解しておくことで判断できるので、覚えておきましょう。
目的:企業情報を知るため資料請求をする
プレエントリーとは、興味のある企業の採用情報や社風などの企業情報を知るために、資料請求をすることを言います。これにより、企業からの案内や通知を受け取ることができて、企業説明会やインターンシップなどのイベント情報もいち早く知ることができるのです。
情報を得ることで、企業の雰囲気や文化を理解し、自分に合った企業かどうかを見極めたり、企業研究に役立てたりすることも可能です。
一方、本エントリーは選考に参加するための正式な申し込みを指します。エントリー後に書類選考や筆記試験、面接などを通過して企業からの内定を目指します。
つまり、本エントリーしたい企業を決める前の準備段階が、プレエントリーだと考えておきましょう。
プレエントリーは、企業との最初の接点作りであり、見ず知らずの企業の詳しい資料をもらえる機会でもあります。
人は知らない仕事や企業には関心が沸かないものなので、むしろ興味のない企業を知る唯一の機会がプレエントリーと考えても良いと思います。
就活では、エントリーもプレエントリーと同じ意味で使われることがあります。エントリーの意味や内容はこちらの記事で解説しているので参考にしましょう。
関連記事
就活のエントリー数で間違うと悲惨! あなたに合った選び方を解説
就活のエントリー数は平均を気にするよりも自分に合っていることが重要です。エントリー数ごとのメリットデメリットを理解しましょう。この記事では自分に合ったエントリー数の決め方をキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む
手続き:応募ではなく登録で済む
名前や大学名、連絡先など個人情報をサイトに入力し登録すれば、プレエントリーは完了します。企業によっては、簡単な志望動機の入力を求められますが、基本的に詳細な書類の提出は必要ありません。
本エントリーの場合は、企業の選考に正式に参加するための申込みです。履歴書やエントリーシート(ES)の書類提出が必要になり、企業側が求める人物像とは何かを考え、自己分析や企業研究をきちんとしたうえで作成しなければなりません。
もちろん、プレエントリーする場合も自己分析や業界研究は欠かせませんが、本エントリーでは書類作成があり、筆記試験の対策や準備時間がかかると理解しておきましょう。
ESの書き方について知りたい人は、以下の記事で紹介しているので参考にしましょう。
関連記事
エントリーシートの書き方完全版! 提出前の最終チェック項目も紹介
エントリーシート(ES)は9項目の書き方に注意することが大切です。記事では企業が見ているESのポイントをキャリアコンサルタントが解説。書き方の前提を確認したあとは、項目別に詳しく注意点を説明していきます。内容のブラッシュアップ方法や提出前の確認リストで提出の準備が整います。
記事を読む
締め切り:企業の採用活動中なら締め切りはない
選考が目的ではないプレエントリーでは、明確な締め切りがないのが特徴です。企業情報の解禁がされていて採用活動期間中であれば、いつでもプレエントリーの登録ができます。
そのため提出期限のプレッシャーを感じることなく、自分のペースで登録して必要情報を集められるのです。
一方、本エントリーは選考に進むための正式な申込みであり、企業側が設定した提出期限が決められています。期限を過ぎると応募できなくなるので、計画的なスケジュールを組んで準備しなければなりません。
ただし、プレエントリーに明確な締め切りがないとはいえ、採用活動期間中という期限はあるため、興味のある企業には登録し忘れがないようにしましょう。
- 締め切りがないとはいえ、採用活動期間のギリギリで登録するのは企業側に迷惑に感じられないでしょうか?
企業は迷惑に感じないが効率的な就活をするためには早めの行動が重要
プレエントリーには基本的に締め切りがなくいつでも登録可能ですが、採用活動期間のギリギリで登録することに対する懸念は理解できます。
実際には、多くの企業はプレエントリーのタイミングに対して寛容であり、締め切り間近でも大きな問題にはならないことが多いです。
しかし、プレエントリーを早めにおこなうことで企業からの情報を早く得られるメリットがあるため、効率的な就活が可能となります。また、説明会や選考の案内を見逃さないためにも、早めのプレエントリーが推奨されています。
プレエントリーのタイミングについては過度に心配する必要はありませんが、なるべく早めに行動することが情報収集や選考への対応をスムーズに進める鍵となります。
辞退の方法:企業への連絡は必要ない
企業への資料請求が目的であるプレエントリーでは、仮に本エントリーしないとしても辞退の連絡をする必要がありません。
あくまでも企業に興味を持って登録をしただけなので、連絡しなかったからといって企業側から評価が下がることもなく、自然に辞退扱いになります。
しかし、本エントリーを辞退する場合は企業への連絡が必要です。企業側は選考通過者を決めるために動き出しているからです。
筆記試験の用意や面接のスケジュールなど、通過者を決めるべく企業側が対応しているかもしれないため、辞退を決めたらきちんと連絡しましょう。
本エントリーで面接まで進んで辞退方法が気になる人は、以下の記事を参考にしましょう。失礼のない辞退方法について解説しています。
関連記事
失礼のない面接辞退の方法とは? すぐに使えるテンプレ8選
面接の辞退は問題ありませんが、失礼のないよう連絡をすることがマナーです。特に3つのマナーが不可欠。記事では、面接を辞退する方法や、今すぐ使える例文をキャリアコンサルタントと解説します。
記事を読む
会社説明会などのイベントへの参加予約をしている場合や、本エントリーへの打診をしていて採用担当者と直接メールのやり取りがあった場合には、メールでも構わないので辞退の連絡をしておいた方が良いでしょう。
時間を割いてくれた担当者への最低限のマナーです。
あなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
幅広く活かせる! プレエントリーするべき5つのメリット
幅広く活かせる! プレエントリーするべき5つのメリット
企業情報を得られるだけがプレエントリーの良さではありません。情報を集めたことで企業情報を比較できたり、自己分析や業界研究に役立てたりすることが可能です。
ただ登録して満足するのではなく、得た情報をどのように活かしていけるのかを理解しておきましょう。
ここからは、プレエントリーするべき5つのメリットを紹介します。活かし方を理解して、自身の就活に役立てられそうかを判断していきましょう。
①企業へのアピールになる
プレエントリーをしたことで「自社に興味を持っている」と企業側が感じる可能性があるため、場合によっては企業へのアピールになります。
特に中小企業では登録者数が大手企業よりも少ない傾向なため、プレエントリーした学生一人ひとりに対する注目度が高くなり、アピールできる可能性が高くなるでしょう。
ただし、大手企業の場合は登録者数が多いため、登録しても注目度が低くなりアピールにつながりにくいことは理解しておきましょう。
なお、企業側はプレエントリーをした学生に対して、積極的に採用情報を提供したり、説明会やインターンへの招待を提供したりすることがあります。アピールに感じ取ってもらえれば、ただの資料請求だけでなく、より深い情報を得られる可能性もありますよ。
プレエントリーの際に学生がメッセージを送ってアピールすることは、企業に対して自分の関心を示す良い方法です。
しかし、メッセージの内容は簡潔で具体的な質問や関心を示す程度にとどめ、相手に負担をかけないように配慮しましょう。
たとえば、会社の特定のプロジェクトや業界の動向について質問するのが効果的です。プレエントリー自体は企業に興味があることを示す段階であり、選考が始まるわけではないため、積極的に活用しましょう。
②企業情報が効率よく集められて比較できる
プレエントリーをおこなうと、企業から直接採用情報や会社案内が送られてくるため自身で情報を探す必要がなく、効率よく企業情報を集められます。
また、企業から直接情報を得ることで、就活サイトやエージェントを通して得られる情報よりも、より最新情報に触れられる可能性があります。
さらに、複数の企業から情報を一度に集めることで、似たような業界同士の比較にも役立つのです。
もし業界が決まっていても、どの企業にするかを迷っている人も多いでしょう。情報収集に時間をかけずに企業情報を集めて比較することで、自身のキャリアプランに合っているかや志望企業を見つけやすくなりますよ。
- プレエントリーで企業を比較する時、どのような点に注目して比較した方が良いでしょうか?
「自分が企業に求めるもの」を基準に比較してみよう
比較の際に注目すべき点は、自分が企業に何を求めているかによって変わります。
そのため、必要なのは事前の「自己分析」です。自分の興味、価値観、強み、やってみたい仕事などを把握し、優先順位をつけて考えてみると良いでしょう。
人によっては「給与」「福利厚生」「業務内容」「ワークライフバランス」「キャリアパス」「社風」など、求めるものも優先順位も違います。
自分が譲れるもの、譲れないものを見極め、企業ごとに比較してみることをおすすめします。
③企業選びの選択肢が広がる
前述のように、いろいろな企業情報を得られて比較ができるのがプレエントリーのメリットです。それに加えて、もともと興味の合った企業だけでなく、新しく興味が出た企業の情報も得られるので、企業選びの選択肢が広がります。
つまりプレエントリーを通じて効率的に企業情報を得ることで、自身の調べでは見逃しがちな企業にも出会えるのです。
たとえば、企業側からインターンや説明会の案内などを受け取り参加することで、自身では気付かなかった新たな業界に興味を持てるかもしれません。
まだ志望する企業が決まっていない人や複数の業界に興味がある人は、さまざまな企業に登録をして企業選びに役立ててみましょう。
④自分の興味関心を再確認して自己分析に役立てられる
プレエントリーを活用することで、集めた情報から自身のキャリアプランや興味関心と合っているかを確認できるので、自己分析へ役立てることも可能です。
企業の詳細な資料や情報を得ることで、実際の仕事内容や企業文化について具体的に知れて、自身の適性や興味と照らし合わせることができます。それによって、自身がどのような企業や業界に興味を持っているのかを明確にできるのです。
また、プレエントリーした企業からのイベントや説明会に参加することで、本当に志望する企業なのかの判断にも役立つでしょう。
もし興味関心と合っていなかったとしても、その後の自己分析で真に興味があることは何なのかや、なぜ自分に合っていないと感じたのかを再確認するきっかけにもなります。
⑤企業説明会やインターンでの質問に活かせる
企業説明会やインターンでは、企業側に質問する機会があります。その際にプレエントリーで事前に得た情報を基に、より深く知りたいことや具体的な質問をしてみましょう。
質問の例
- 御社の求める人物像は「〇〇」と拝見しましたが、特に重視しているスキルや特性は何でしょうか?
- プレエントリー資料で今後のグローバル展開について言及されているのを拝見しました。御社が今後5年間で特に注力する事業やプロジェクトがあればお聞きしたいです。
このように、企業側に質の高い質問をすれば「この学生はしっかりと自社について研究をしている」と印象付けることも可能です。
質問をするためにも、企業からの資料を事前に読み、企業理解を深めておきましょう。
質の高い効果的な質問をする際は、「それを聞いてどうするか」という目的や発展性のあるものを聞いてみると良いと思います。
答えを聞いて「そうですか」で終わるような質問ではなく、実際にぶつけるかどうかは別として、自分の行動や考えをぶつけるつもりで質問することを意識してみてください。
企業説明会で聞くべき質問に悩んだときは、以下の記事を参考にしましょう。いろいろな質問の中から適切な質問が見つかるはずです。
関連記事
企業説明会で絶対に聞くべき質問30選! 聞かない方が良い質問も
多くの企業説明会で、学生から企業側に質問ができる機会があります。しかし、「何を質問すれば良いかわからない……」という人も多いでしょう。この記事では、企業説明会で聞くべきおすすめ質問120選について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。
記事を読む
自己分析をするなら自己分析ツールが一番おすすめ!
自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「それ、強みって言えないよ」と思われたくない人も多いはず。
そんな時は「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば簡単な質問に答えていくだけで、あなたの強み・弱みが簡単にわかります。
無料で使えるので、自分の強みを確かめたい人は今すぐ診断しましょう。
自分の長所を分析するなら「自己分析ツール」がオススメ
診断スタート(無料)
・自己PRや志望動機に使える長所を知りたい人
・自分にあった仕事を知りたい人
やみくもに申し込むのはNG! プレエントリーする前の4つの準備
やみくもに申し込むのはNG! プレエントリーする前の4つの準備
- 自己分析と業界研究を徹底的におこなう
- キャリアビジョンを明確に決めておく
- 自己PRと志望動機を簡単に考えておく
- 実際の申し込みフローを確認する
ここまで紹介したプレエントリーのメリットから、早速登録しようと考えている人もいるはずです。
しかし、ただいろんな企業に登録していては、企業情報を得られはするものの、情報の整理ができません。結果、本当に興味のある業界や企業がわからなくなってしまう可能性があります。
そうならないためにも、以下4つの準備を整えてからプレエントリーする企業を決めることが大切です。自身が真に興味のある業界と企業を決めることにつながるため覚えておきましょう。
①自己分析と業界研究を徹底的におこなう
企業を絞ってプレエントリーするためにも、まずは自己分析と企業研究をおこなって、企業選びの土台作りから始めましょう。
自己分析をおこなうことで、自身が何に興味を持ち、どのような働き方が合っているのかを明確にできます。強みや弱み、価値観がわかれば自身が興味を持っている業界が見えてきます。
さらに業界研究をすることで、その興味や適性に合った業界から興味ある企業を見つけられるのです。
また、企業によってはプレエントリーの登録に自己PRや志望動機が必要になることがあります。事前に自己分析と業界研究をしておけば、見つけた強みや興味関心が素材になり、より内容の深い文章が書けるようになるでしょう。
業界研究のやり方に迷ったときは、以下の記事で詳しいやり方を解説しています。
関連記事
業界研究のやり方|業界全体を捉えたうえで気になる業界を研究しよう
「就活を始めたけど、業界研究のやり方がわからない……」という人は多いでしょう。この記事では、業界研究のやり方について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。志望業界を見つけるためにも、早めに業界研究をおこなってくださいね。
記事を読む
業界を絞ったあとは、気になった企業の分析も重要です。以下の記事では企業分析を3ステップ方式で紹介しているので参考にしましょう。
関連記事
企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も
企業分析には自分に合った企業が見つかるなどのメリットが多くあります。また集めた企業情報をうまく活用することで、就活を効率的に進めることができますよ。この記事では、企業分析の正しいやり方から効率化のコツまでキャリアコンサルタントとともに徹底解説します。
記事を読む
②キャリアビジョンを明確に決めておく
就活の方向性が定まり、効率的に企業選びを進めるためにもキャリアビジョンも明確に決めておきましょう。
キャリアビジョンが明確になれば、目指すべき目標がはっきりします。目標に向かって具体的な行動計画を立てやすくなり、自身の将来働きたい企業を選ぶための基準が明確になるでしょう。
もし、キャリアビジョンが定まらないでいると、登録するべき企業を絞れず、ミスマッチした企業を選んでしまうかもしれません。企業情報も多くなり、本エントリーする企業を決めるのに時間がかかってしまうのです。
やみくもにプレエントリーするのを防ぐため、志望企業を決めるべくキャリアビジョンを決めておきましょう。
キャリアビジョンについて考える際は、5~10年後の理想の生き方・働き方をイメージしましょう。
たとえば、「仕事ではプロジェクトを任され、プライベートでは自由に旅行を楽しむ」といった具体的なビジョンを持つことで、業界や職種などの方向性を見つけやすくなります。
そもそもキャリアビジョンとは何か、どのように決めればよいか悩んだときは以下の記事で解説しているので参考にしましょう。
関連記事
キャリアビジョンとは|就活のプロが意義と描き方を徹底解説!
キャリアビジョンは自分らしく就活を進めるために考えておく必要があります。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、キャリアビジョンの意味や必要性を解説します。また、キャリアビジョンの描き方や企業への回答方法も説明するので役立ててください。
記事を読む
③自己PRと志望動機を簡単に考えておく
企業によっては、登録時に自己PRや志望動機の入力も求められるので、プレエントリー前に簡単な内容で考えておきましょう。
簡単と言われてもどの程度かわからない場合は、以下のポイントに沿って考えてみてください。
自己PRと志望動機のポイント
- 100文字前後で考えておく
- 自己PRは自己分析で見つけた強みを一つ選んでおく
- 志望動機は企業の事業内容と自分のキャリアビジョンを盛り込む
簡単に考えておけば、実際に自己PRと志望動機が必要になったときにスムーズに入力が可能です。もし文字数が足りないときは経験からの具体的なエピソードを追加しましょう。
自己PRの例
「私はチームワークを大切にしています。大学のサークル活動では、イベントの企画と運営を担当し、メンバーと協力してサークルの研究を成功させました。この経験を通じて、協力して目標を達成する力を大事にしていきたいと思っています。」
志望動機の例
「御社の製品開発に魅力を感じて志望しました。私の目標は新しい技術を通じて、社会に貢献していくことです。大学のサークルの研究活動で得た技術力を活かし、御社の製品開発に貢献したいと考えています。」
- プレエントリーの短い文章で効果的にアピールするコツはありますか?
「無駄な言葉を極力削ること」と「結論と根拠をセットで伝えること」が重要
この2点を厳密にやろうとすると、エピソードも絞られて結論に関係ないことも省かれるので、書けることはおのずと限られてきます。
準備段階の手順としては、まず長文で書きたいことをすべて書き出し、そこから結論を一つと根拠をそれぞれ一つだけ選び出し、「自分が言いたいのは何か」と問い直しながらほかの要素を思い切って削っていくのも良い方法だと思います。
自己PRをスッキリまとめたい人は以下の記事を読んでみましょう。要点をまとめた書き方が知れて、参考になりますよ。
関連記事
自己PRを200字でまとめる要点整理術|ジャンル別15例文
履歴書やエントリーシートの自己PRで200字の文字制限が設けられることがありますが、「200字以内に収まらない」「要点がまとまらない」と悩む人もいますよね。この記事では自己PRを200字にまとめるコツをキャリアコンサルタントとともに解説します。
記事を読む
サイトに登録するときに自己PRで悩む人は多いものです。こちらのQ&AではキャリアコンサルタントがWeb応募の自己PRの書き方について解説しているので、併せてチェックしてみましょう。
④実際の申し込みフローを確認する
最後に、プレエントリーする前には企業の申し込みフローを確認しましょう。企業によって企業サイトや就活サイトからなど登録のルートは変わりますが、以下の項目を入力する必要があります。
申込み時に入力が必要になるもの
- 個人情報(名前、住所、連絡先、住所、大学名など)
- メールアドレス(就活用を新しく作成しておくと良い)
登録時には就活用のメールアドレスを用意しておくと安心です。私用のアドレスを登録すると、プライベートなメールと混同してしまい、重要な情報を見逃してしまうかもしれません。
申込みフローを確認し、できるだけ情報を見逃さないためにも就活用のメールアドレスを用意しておきましょう。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見るプレエントリーは企業に対して「興味がある」という意思表示をする行為
就職活動を進めるうえでプレエントリーは非常に重要なステップであり、就活をスムーズに進めるための情報を企業から受け取るための第一歩です。プレエントリーをすることで、企業の採用情報や選考スケジュール、会社説明会の案内などがスムーズに届くようになります。
多くの企業に興味を持ち、広く情報を収集したい学生にとって、プレエントリーは非常に有益です。気になる企業が開催する説明会やイベントに参加する機会を逃さず、就職活動を有利に進めることができるからです。
一方で、特定の業界や企業に強い志望を持っている学生や、自己分析が進んでいて志望企業が明確な学生は、必ずしもプレエントリーを多くおこなう必要はありません。
この場合、興味のある企業に絞ってプレエントリーをおこない、その企業に集中して準備を進めることが効果的です。
プレエントリーは就活の情報収集や企業との接点を持つための重要な手段
まだ志望企業が定まっていない場合や幅広い情報を収集したい場合は積極的にプレエントリーをおこなうことをおすすめします。
ただし、特定の企業や業界に絞って就活を進める場合は、必要最低限のプレエントリーに留めることも一つの戦略です。
いずれにせよ、プレエントリーは気軽におこなえるため、興味がある企業にはどんどんプレエントリーしてみると良いでしょう。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
就職支援のプロに聞く! プレエントリーは何社がベスト?
ここまで、プレエントリーのメリットや準備について紹介しました。しかし、実際にどれくらいの企業に対してプレエントリーすべきか判断が付かないものですよね。
そこで「実際にプレエントリーする企業は何社くらい?」という疑問を解決するため、キャリアコンサルタントの渡部さんにベストな登録企業数はどれくらいかを聞いてみました。
業界によって違うのか、何社以上は登録しない方が良いのかを理解して、登録数を判断していきましょう。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見るプレエントリーの応募数に決まりはないが多い方が知見が広がる
プレエントリーはナビサイトの登場で生まれた言葉です。ナビサイトができる前はそのまま「資料請求」と言われ、資料請求は自分がまだ知らない世の中のたくさんの業界、業種を知るために、できるだけたくさんしておくことが昔のセオリーでした。
しかし、今ではナビサイトやネットのおかげでプレエントリーもクリック一つで簡単にできるようになり、情報を取捨選択しないと大変なことになります。極力無駄な登録はしたくないという人も多いのでしょうね。
そこで一つ伝えておきたいのは、学生の皆さんにはピンと来ないかもしれませんが、社会に出てしまうと、知らない会社の資料をもらえる機会はほぼないということです。
採用に関する資料にはかなりの詳細な内容が載っていますが、取引もないのに「資料がほしい」などと言ったらライバル会社かと疑われかねないわけです。
最低でも3~4社の資料を集めて見聞を広げよう
資料をもらえるのは新卒学生の特権に近いこと。そのうえで、個人差があるので何社とは言えませんが、情報を消化できる範囲内であればやはり多くのプレエントリーをしてほしいと思っています。
志望するメインの業界に複数社エントリーするのはもちろんですが、知らない業界や会社でも3〜4社くらいは資料を見て見聞を広げられると良いでしょう。
実際にプレエントリーをするには? 3つのルートを紹介
特徴 | 向いている人 | |
企業のホームページ(HP) | ・企業独自の情報や採用イベント情報を得られる可能性がある ・企業ごとに登録する必要あり | その企業に対して興味関心が強い人 |
就活サイト | ・企業ごとに個別登録の手間がない ・気になる企業情報をまとめて得られる | 一度に複数の企業情報を得たい人 |
大学のキャリアセンター | ・登録の手順を聞きながら進められる ・就活に詳しい専門家から情報を得られる | 第三者に相談しながら進めたい人 |
プレエントリーの準備の大切さが理解できたら、どこから登録をおこなうのか気になる人もいるでしょう。
ここからは、プレエントリーができる3つのルートを紹介します。企業のHPや就活サイトが一般的ですが、大学のキャリアセンターでも登録は可能です。
気になる企業の情報を細かく知りたい人や、人に相談しながら進めたい人など自身の状況に合わせてプレエントリーするルートを選んでみましょう。
①企業のHP経由
企業のHPには、採用情報ページにプレエントリーのフォームが設置してあり、基本的な個人情報を入力するだけでプレエントリーできます。
興味関心が強い企業には、HPからのプレエントリーがおすすめです。企業のHP経由では社風や事業内容、採用情報などの情報が直接入手できて一括で把握できるため、より企業のことを細かく知れるでしょう。
また、就活サイトでは公開していない企業独自の情報や採用イベント情報を得られる可能性があります。企業ごとに登録する手間はあるものの、詳細情報を得るために興味の強い企業ではHP経由からのプレエントリーを検討しましょう。
- 企業サイトと就活サイトどちらからも情報を得られる場合はどちらが良いでしょうか?
状況によっておすすめの手段はことなる
企業サイトと就活サイトには、どちらにもそれぞれメリットがあります。
志望する気持ちが強く本エントリーも視野に入れているのであれば、企業サイトからの登録が良いでしょう。独自情報を得られるだけでなく、直接登録することで企業に対する熱意のアピールにもつながります。
一方、多くの企業を一度に比較検討をしたい場合や、管理のしやすさを重視する場合は就活サイトからの登録が良いでしょう。ぜひ、状況に応じて上手に使い分けてくださいね。
②就活サイト経由
就活サイト経由では、企業ごとの個別登録の手間はなく、一つのIDとパスワードで複数の企業に登録できて、効率的に企業情報を集められます。
就活サイトは複数の企業情報を提供しており、興味のある企業をいくつか選べば情報をまとめて入手できるので企業同士の比較も可能です。
一度サイトに個人情報を登録しておけば、追加で気になる企業が出ても追加情報の入力が不要な場合も多く手間もかかりません。
また、就活サイトによっては、企業の採用情報やイベント情報を随時更新し、通知するシステムもあります。最新の情報を逃さずにキャッチできるでしょう。
- 就活サイト経由の場合は、企業サイト経由のように細かい情報は得にくいのでしょうか?
就活サイトは企業サイトよりも細かい情報は少ないが周辺情報を集めやすい
内部的な情報が細かく掲載されているのは企業サイトの方だと思いますが、就活サイトは該当企業の情報だけでなく付随するサービスやイベントも活用できる強みがあり、大まかな情報で複数社の比較ができるのが良い点です。
一社を深く掘り下げたいという観点から見れば、確かに就活サイトでは細かい情報を得にくいということになります。
しかし業種の違う会社の比較や全体的な視点で会社選びを見直したいという場合は、むしろ就活サイトの方が情報を得られる場面もあるかもしれません。
そして、プレエントリーの段階ではそういう選び直しの場面がおそらく多いのではないかと思います。
目的と必要性に応じて使い分けてみてください。
③大学のキャリアセンター経由
いざプレエントリーをしたいと考えても、自身に合った企業や業界は何なのか明確になっていないなど、プレエントリーを第三者と相談しながら進めたい人は大学のキャリアセンター経由でおこないましょう。
キャリアセンターでは、準備に必要な自己分析や業界研究、志望動機など就活に必要な項目の相談を受けながらプレエントリーが可能です。
また、プレエントリーした企業にそのまま本エントリーしたい場合も、相談しながら就活を進められます。
大学に足を運ぶ必要は出てきますが、就活に詳しい専門家から企業情報を得られて、不明点が出ても質問できるため、大学のキャリアセンター経由のプレエントリーも検討しましょう。
注意! 本エントリーの条件にプレエントリーをしたかどうかを設定する企業もある
ここまで、プレエントリーは企業情報を得ることが目的と説明しましたが、企業によってはプレエントリーが本エントリーの条件になっている企業があります。
条件を付けている企業への登録を逃すと、本エントリーの機会を失ってしまうため注意が必要です。
すべての企業がプレエントリーを条件にしているわけではありませんが、興味のある企業はHPや就活サイトで応募条件を確認するか、大学のキャリアセンターで聞いておくと良いでしょう。
プレエントリーの適切な応募企業数は50社程度だと思います。多くの企業にエントリーすることで視野が広がりますが、スケジュール管理には注意しましょう。
また、プレエントリーは選考参加を意味せず、企業に興味を示す段階なので、しっかりと理解をしておくことが大切です。
プレエントリーで興味のある企業に登録して就活の方向性を決めよう!
プレエントリーとは、興味のある企業に対して採用情報や事業内容、社風などの企業情報を知るために資料請求することを指します。企業に対して「興味がある」や「くわしい情報を知りたい」の意味もあるため、アピールにもなるのです。
プレエントリーを就活の初期段階でおこない、企業情報を細かく得ることで、自身の興味関心が見えてきて将来のキャリアビジョンを明確に決めやすくなります。
また、本エントリーのような応募ではなく、あくまでも企業情報を得るための行動です。難しく考えずに興味のある業界や企業には、積極的にプレエントリーしてみましょう。
アドバイザーコメント
降幡 美冬
プロフィールを見る多くの企業にプレエントリーをすることで自分の可能性が広がる
少しでも気になったり興味を持ったりした企業には、ぜひプレエントリーをしてください。
最初から業界・職種を絞りすぎると、自分の可能性を狭めてしまうことになりかねません。納得のいく就活をするためにも、できるだけ多くの企業を比較してみることが重要です。
プレエントリーを通じて説明会やインターン等の詳細な情報を得られるため、初めはそれほど興味がなかった場合でも、徐々に魅かれたり自分が知らなかった業務や職種に出会えたりすることもあります。
また、情報収集が進めば、より興味の対象が深まり自己分析や業界研究の幅も広がってきます。本エントリーを見据えるだけでなく、自分に最適な企業や業界を見極めるための材料として、気負わずにプレエントリーを利用すると良いでしょう。
本エントリーの条件にプレエントリーが必要な場合もあるから注意しよう
プレエントリー段階で独自の選考プロセスが設けられていることもあるため、情報を取りこぼさないよう積極的に活用することをおすすめします。
また、「業界を絞りすぎて後々持ち駒がなくなり行き詰まる……」なんてことにならないためにも複数の企業に登録することが必須です。
就活で後悔しないために、しっかりと確実に進めてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Mifuyu Furihata〇23年間の企業勤めを経て、独立後は企業での採用・育成コンサルティングや研修に従事。個人向けの就活支援セミナーやキャリア相談における、個々の「強み」の掘り下げに定評がある
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細