就活のエントリー数で間違うと悲惨! あなたに合った選び方を解説

この記事にコメントしたアドバイザー

  • 上原 正光

    上原コンサルティングオフィス代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号20038717)/2級キャリアコンサルティング技能士(第21S17400467号) SNS:Twitter/Facebook

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  • 三好 真代

    atWill代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号18023800)/2級キャリアコンサルティング技能士(第19S17405736号)/メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種 SNS:note/Twitter/Facebook

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  • 横山 慶一

    インテグラルキャリア研究所所長 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント/1級キャリアコンサルティング技能士 SNS:Twitter/LinkedIn

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この記事のまとめ

  • 就活において企業へのエントリー数の平均は20社程度
  • 自分に合ったエントリー数は人それぞれ異なる
  • 就活ではエントリーで大切にするべき考え方や効率的に進めるコツがある

就活を進めるうえで気になるのがエントリー数。「就活でのエントリー数って普通どれくらいなのかな」「就活のエントリー数が少なすぎると全落ちしないか不安……」といった悩みの声が多くの学生から寄せられます。

「たかがエントリー数。大切なのは書類選考と面接」と考え、エントリー数について深く考えないまま就活を進めてしまうと、企業の持ち駒が0になってしまったり、反対に選考を詰め込みすぎて対策に時間を避けなかったりと、後悔の原因になり得ます。自分に合ったエントリー数を押さえていきましょう。

この記事では、キャリアアドバイザーの上原さん、三好さん、横山さんのアドバイスを交えつつ解説します。就活のエントリー数で悩んでいる人はぜひ参考にしてみてくださいね。

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目次

就活のエントリー数は平均を気にするよりも自分に合っていることが重要!

就活のエントリー数は少なすぎても多すぎても不安に感じるもの。エントリー数の平均を知りたいという学生も多いですが、大切なのは「自分に合ったエントリー数」です。人に合わせた就活をしてしまうと、本来自分が目指すべき姿から遠ざかってしまいますよ。

記事では、まずエントリー数の平均と傾向について解説。そのうえで、エントリー数が少ないときや多いときのメリット・デメリットを紹介していきます。一般論を踏まえて自分にとってどのメリットやデメリットが大きく影響するのか考えてみてください。

そして、就活のエントリーで大切な6つのことやエントリー数が多くても就活を効率的に進めるコツ5選を徹底解説します。就活を成功させるためにも正しい自己理解と状況理解をして、希望の内定をつかみましょう。

就活で「エントリー」とはどういう意味?

エントリーとは?

学生がその企業に対して「興味がある」という意思表示であり、個人情報を登録し、選考に関する資料や情報を入手できるようになること

エントリーは資料請求や連絡先の登録をする段階であり、学生が企業に対して「興味がある」という最初の意思表示をすることです。あくまでもエントリーは、説明会や選考スケジュール、面接予約など選考に必要な情報を得るための行為であり、「選考への応募」とは異なります

エントリーをして選考に必要な情報を集め、エントリーシート(ES)の提出や筆記試験を受けることで応募が完了するということです。そのため、エントリーをした企業に必ずしもESを提出する必要はありません。

なお、就活サイトによってはエントリーのことを「プレエントリー」、実際にESを提出して選考へ応募することを「本エントリー」などと呼ぶことがあります。

上原 正光

プロフィール

エントリーして個人情報を入力すると企業との接点が生まれ、さまざまな情報のやりとりができるようになります。

企業によっては単なる説明会の案内だけでなく、選考に直接的に関係のあるリクルーター面談の案内が来ることもありますよ。

またOB・OG訪問の案内やES提出の催促など一社からでもかなりの数のメールが来ます。志望している企業からのメールが埋もれてしまい、見落としてしまわないように注意してくださいね。

夏休みのうちに、あなたが受けないほうがいい職業をチェックしよう

就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。

平均はいくつ? 学生のエントリー状況

自分に合ったエントリー数が大切とはいえ、周囲の学生がどのくらい企業へエントリーをしているのか、実際のエントリー数は気になりますよね。

学生のエントリー数の平均はもちろん、文系学生・理系学生の平均エントリー数も解説していきます。また、エントリー数にはどんな傾向があるのかも紹介するため参考にしてくださいね。

なお、エントリーの開始は一般的に大学3年生の3月1日からです。もちろんそれ以前にエントリーできる企業もあるため、就活サイトなどで情報収集をしてくださいね。

学生のエントリー数は例年平均20社程度

卒年度エントリー数平均
2023年卒19.6
2022年卒23.3
2021年卒21.6
学生のエントリー数の平均

キャリタス就活2023によると、2023年卒の学生1人当たりのエントリー数は平均19.6社で、2020年卒までの過去3年のエントリー数は平均21.5社です。もちろん志望業界や企業が定まっていない人は平均以上のエントリー数になるため、参考程度にとどめてくださいね。

また文系・理系でもエントリー数には差があるため、その違いについて解説していきます。

文系は平均24.7社にエントリー

対象平均エントリー数
文系男子23.1
文系女子22.2
文系全体22.7
2023年の文系学生の平均エントリー数
対象平均エントリー数
文系男子26.2
文系女子27.2
文系全体26.7
2022年の文系学生の平均エントリー数

2023年卒の文系学生の平均エントリー数22.7社、2022年卒の文系学生の平均エントリー数26.7社です。文系学生は2023年と2022年の平均として24.7社エントリーしていることがわかります

過去4年の文理問わない全体平均21.5社と比較して、文系学生はエントリー数が多い傾向です。また2023年はエントリー数の絞り込みが進んでいる様子がわかります。

三好 真代

プロフィール

理系学生と比べて文系学生は就活にかける時間が多く取れることがエントリー数に影響しています。

また文系学生はどのような組織でも活躍できる職種があるため、選択肢が多いことからもエントリー数が多くなりがちです。とはいえ、自己分析を進める学生が増えていることで数の絞り込みが進んでいると考えられます。

理系は平均16.2社にエントリー

対象平均エントリー数
理系男子13.6
理系女子14.7
理系全体14.2
2023年の理系学生の平均エントリー数
対象平均エントリー数
理系男子14.9
理系女子21.3
理系全体18.1
2022年の理系学生の平均エントリー数

2023年卒の理系学生の平均エントリー数14.2社、2022年卒の理系学生の平均エントリー数18.1社です。理系学生は2023年と2022年の平均として16.2社エントリーしていることがわかりますね

全体平均エントリー数の21.5社、文系平均エントリー数の24.7社と比較して理系学生の平均エントリー数は少ないです。なぜなら、理系は文系とは異なり、以下のような推薦を利用する学生が多いためだと考えられます。

就活における推薦の種類

  • 学校推薦:学校が企業からの求人を受けて推薦する形式
  • 教授推薦:研究室や就職担当の教授が推薦状を書く応募形式
  • 後付け推薦:自由応募で選考に進んだあと企業から推薦状の提出を求められる形式

上原 正光

プロフィール

理系学生のエントリー数が少ない理由は「推薦」以外にも、「専門性」という理由が挙げられます。

たとえば理系学生の場合専門分野や研究に関連した業界や企業に焦点を絞ることが多いため、エントリー数が少なくなる傾向があります。

エントリーをしてもES提出をしない人も多い

マイナビのマイナビ 2022年卒 大学生 活動実態調査 (10月中旬)によると、2022年卒の10月時点での平均選考受験社数は16.1社です。

就職先が決まらずに10月以降にエントリーする人もいますが、多くの学生が10月の内定式までに就活を終えていることを鑑みると、20社程度にエントリーするものの実際にES提出など選考を受ける企業は16社程度であることがわかります

エントリーをしたからといって必ずしもESを提出する必要はありません。反対に、たくさんエントリーをしても時間がなければすべての企業にES提出することは難しくなります。あくまでエントリー数とES提出数は別物として捉えましょう。

3年生の3月までにエントリーする企業を選定している人も多い

マイナビの「採用市場の変化からみる2022年卒新卒採用の展望について」によると、約7割の学生は大学3年生の2月までに、3月以降にエントリーする企業を検討しています。

つまり、多くの学生は就活の情報解禁となる大学3年生の3月までに就職候補先企業を探しているということです。

「大学3年生の3月までにどの企業にエントリーするかを決めておこう」という気持ちを持ち、就活に出遅れないようにしましょう

就職先の決め方で悩んでいる人は以下の記事を参考にしてくださいね。
就職先の決め方決定版|学生が見落としがちな視点と注意点を徹底解説

アドバイザーコメント

3月のエントリーに向けて2月までにやっておくべきこと

エントリーが始まるまでにやっておくべきことは大きく2つ。本エントリーや選考が進んでも焦らず落ち着いて進めていくために、しっかり取り組んでおきましょう。

①自己分析と伝え方の練習
自己分析で自分の強みや特性を知ることに加え、それを相手に伝える自己表現ができるようになることが大切です。一朝一夕でできることではないため、エントリーで忙しくなる3月以前にじっくりと取り組んでおきましょう。

また、エントリー後はどの企業も魅力的に思え「自分にとって大切なこと」を見失いがちになることもあります。自己分析で「譲れないこと」や「働くことで何を実現したいのか」など価値観を明確にしておくと、多くの選択肢から企業を絞る際に納得感のある判断につながりますよ。

②現実的な就職先としての企業の情報収集
大学の就職課(キャリアセンター)などで、卒業生の就職実績を確認しておきましょう。「実際に自分の大学から就職できる道」を知ることで、就職がより具体的にイメージできます。

気になる企業があった場合はOB・OG訪問をしておくと良いですね。就職課のほか、所属ゼミや部活、サークル、SNS活用など自分の人脈を使って広く探してみましょう。

夏休みのうちに、あなたが受けないほうがいい職業をチェックしよう

就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。

売り手市場によりエントリー数は減少傾向

2023年卒の就活向けWebサイト主要大手3サービス(マイナビ・キャリタス・リクナビ)でも掲載企業数は増加傾向であり、売り手市場であることがわかります。

また、リクルートワークスのワークス大学求人倍率調査2022年卒で、2022年卒の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.50倍台を維持し、売り手市場であることが示されています。

企業の採用意欲が高く、学生の立場では内定を得るまでの難易度が比較的低下した状況であるといえるため、エントリー数が減少傾向にあると推測されます

三好 真代

プロフィール

売り手や買い手など市場がどのようであれ、大切なことは「人生でたった一度きりの新卒就職の機会を後悔のないものにする」という心構えです。

「難易度」の捉え方も非常に主観的なものが多いのも現実で、何が難しく、何が簡単かは人により異なります。最終的に信頼できるのは市場の動向そのものではなく自分自身。信念をもって活動しましょう。

4月以降に追加で10社程度エントリーする学生が多い

対象平均追加エントリー数
文系男子14.2
文系女子13.1
理系男子7.7
理系女子8.3
文理男女10.8
4月以降に追加エントリーを予定する平均企業数

キャリタス就活2023によると、2023年卒の学生が4月以降に追加でエントリーする予定の企業数は10.8社です。就活情報解禁となる3月以降も追加でエントリーする学生が多いことがわかります。

3月以降にエントリー数を増やす学生が多いことからも、自分の選考状況に合わせて、選考を受けられる企業の数が減るなどしたら積極的に追加エントリーをしていくことが大切です

なお追加エントリー数においても、文系は理系よりもエントリー数が多い傾向です。

エントリー数が少ないときのメリット・デメリット

エントリー数が少ないときのメリット

メリット①一つひとつの企業の対策に集中できる
メリット②軸が一貫するため就活を効率的に進められる

エントリー数が少ないときのデメリット

デメリット①視野が狭まりやすい
デメリット②内定ゼロの可能性が高まる

就活はやるべきことが多いからこそ、エントリー数を絞り効率的に進めたいと考える学生も多いのではないでしょうか。とはいえ効率ばかりを求めすぎても、選考を受けられる企業がなくなってしまうなどうまく就活が進められなくなる危険性が潜んでいます。

今から解説するエントリー数が少ないときのメリット・デメリットを押さえることで、自分はエントリー数を絞るべきか否かを見極めていきましょう。

メリット①一つひとつの企業の対策に集中できる

当たり前ですがエントリー数を絞ると、その分ESを提出する数も必然的に絞られてきます。そのため、エントリー後の業界研究や企業研究をする幅が狭まり一つひとつの企業の対策に集中することが可能です。

そして一つひとつの企業に対する理解が深まれば、ESの完成度が高くなります。

自己PRや学生時代に力を入れたことはある程度使いまわして書類に記載することもできますが、志望動機は「その企業ならではの内容」を意識することが大切です。そのため一つひとつの企業に集中して深い企業理解をすることで、志望動機に説得力と納得感が増すことが期待できます

メリット②軸が一貫するため就活を効率的に進められる

自分の中でどの企業に行きたいかがある程度決まっているからこそ、エントリー数を減らしているのかと思います。これは企業選びの軸が定まっているということであり、あれこれ興味のない業界に寄り道をせずに効率的に就活を進めることが可能です。

また、エントリー数が少ないと目標を絞ることができます。興味のない受けたくもないような企業の選考があると惰性で就活を進めてしまうこともあるかもしれません。

しかし、エントリー数を絞ることで志望度の高い企業ばかりの選考を受けることになるため、モチベーションを維持して就活を進められるメリットもあります。集中して自分の希望の企業の選考を受けるため、その意欲が企業にも伝わりやすくなりますよ。

デメリット①視野が狭まりやすい

大学3年生の3月というとまだまだ自己分析や業界・企業分析が不足していることが十分ありえます。そんなまだ自分のことも企業のことも理解が浅い状態でエントリー数を絞ってしまうと、視野が狭いまま企業を選んでしまう危険性があります。

なんとなく興味のないと思っていた業界でも、情報を調べたり選考を受ける中で第一志望の業界に変わったという人もいます。また、自分が知らないだけで自分の希望にマッチする業界や企業が案外隠れているものですよ。

横山 慶一

プロフィール

就活の初期段階は企業研究が進んでいないのと同様に自己分析もまだ浅いといえます。

「自分が何をやりたいのか」「自分は何が得意か」など自分自身を十分に把握できていない段階ですね。この段階で志望先を絞り、視野を狭めてしまうことは自分の可能性を狭めることになります。

初期段階では広く浅くエントリーしてリサーチをおこない、段階的にエントリーした企業や業界について深堀りをしていってください。

デメリット②内定ゼロの可能性が高まる

エントリー数が少ないと、当然選考を受けられる企業の母数も少ないため、内定ゼロの可能性が高まります。また視野が狭くなりやすく自分をうまくアピールできなかったり、うまくアピールができたとしても自分の適性が企業にはなく不採用となることもあります。

またミスマッチに気づいた際には、エントリーはもちろん企業研究などもできていないため、就活が一から再スタートとなり、焦りや不安を抱くことになるでしょう。時期によってはエントリー締切を過ぎていて、そもそも応募に至れないなんてこともありえます。

アドバイザーコメント

エントリーは企業や自分自身についての理解を深める重要なプロセス

就活を開始することですでに仕事人生というプロセスがスタートしています。そういった意味では就活のゴールは内定(一つの企業に就職すること)をつかむことではなく、幸せに働けるようになることです。

エントリーとは単に「申し込む」という作業ではなく、自分のやるべき仕事にミスマッチングを起こさないために、企業や自分自身についての理解を深める重要なプロセスとなっています。一社ごとに理解を深められれば良いのですが、時間には限りがあり難しいですよね。

エントリー数を絞り込みすぎないことは就活成功のための必須事項

就活初期の段階は、自分に合わないと感じる企業にはエントリーする必要はなく、単に興味があるといった視点だけでエントリーしても構いません。就活を進めていくと次第に「新たにエントリーしたい」と思う企業が出てくるため、自分のキャパシティに合わせた範囲でどんどんエントリー数をアップデートしましょう。就活を進める中で自分にとって適切なエントリー数が見えてきます。

最初からエントリー数を意識して絞り込みすぎることは、「チャンスを見逃すリスク」という非常に大きなデメリットとなり得ます。新卒の一括採用枠は、自分の可能性を最大限広げるための有利なチケットであり、これを活用しない手はありませんよね。

エントリー活動そのものがセルフマネジメントのスキルを磨く試金石になるため、試行錯誤しながらマネジメントスキルも向上させましょう。エントリーの数にこだわりすぎず、臨機応変にチャレンジしてみてください。自分のキャパシティに用心してエントリー数を最初から絞り込むことが一番のリスクといえますよ。

夏休みのうちに、あなたが受けないほうがいい職業をチェックしよう

就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。

エントリー数が多いときのメリット・デメリット

エントリー数が多いときのメリット

メリット①選考過程で自分にマッチした業界や企業を発見する可能性がある
メリット②場慣れする機会が多くなる
メリット③選考に落ちてもチャンスが残っているという安心感がある

エントリー数が多いときのデメリット

デメリット①スケジュール管理が難しい
デメリット②1社に割ける企業研究の時間が少なくなる

エントリー数が少ないときにメリット・デメリットがあるように、もちろんエントリー数が多くてもメリット・デメリットは存在します。

「まだ業界を絞れていないから……」「とにかく全落ちは避けたい」といった理由でエントリー数を多くする前に、エントリー数が多いときにはどんなことが起こりえるのかを確認して自分に合った判断をしていきましょう。

メリット①選考過程で自分にマッチした業界や企業を発見する可能性がある

エントリーを多くすることで、その分企業を調べたり情報を入手できる機会が増えます。自分で調べるだけでなく企業から情報が送られてくることもあるため、視野を広げることが可能です

「とりあえず」といった気持ちでエントリーをしていたとしても、詳しく企業について理解をする中で自分では自覚できなかった合う企業・合わない企業が見えてくるメリットもあります。

メリット②場慣れする機会が多くなる

上原 正光

プロフィール

就活において場慣れすることは非常に重要です。企業そのものや担当する面接官が違っても、面談での話題や質問される内容は似通ったものになる傾向にあります。

場慣れをすれば社会人とどう接すれば良いのか自然にわかるようになるため、数を重ねるほど対応はうまくなりますよ。

企業や学生によって異なりますが、エントリーをするだけでもOB・OG訪問やリクルーター面談の案内が来ることがあります

そのためエントリー数を増やすことで、こういった企業との接触機会を得る可能性を高め、場慣れする場面を増やせるメリットがあります。

また、書類選考に通過すれば面接の回数も増え、本命企業の面接前に腕試しとしてほかの企業で面接を受けることも可能です。

メリット③選考に落ちてもチャンスが残っているという安心感がある

もしも選考に落ち続けてしまうと、「このまま内定は取れないのではないだろうか」と不安が大きくなるものです。

しかしエントリー数が多ければ「まだ他にも企業はたくさんある」という気持ちを持つことができ、精神的に余裕が生まれやすいメリットがあります

もちろん「選考に落ちてもほかの企業が残っているから良いや」と安易に考えるのではなく、気持ちの余裕を生むための保険程度に考えてくださいね。

三好 真代

プロフィール

もちろん人によって異なりますが、エントリー数が少ない場合はエントリー数と比例して通過数は少なくなり、1社通過しなかったときのダメージはその分大きくなります。

むやみにエントリー数を増やす必要はありませんが、1社の選考結果に対する心理的負荷を分散させられる程度のエントリー数を目指しましょう。

デメリット①スケジュール管理が難しい

エントリーをすると企業から採用に関する情報がメールなどで送られてきます。当然、エントリー数が多いと企業から送られてくる情報も多いものです。そして企業にはさまざまな締切が設定されており、スケジュール管理が難しくなるというデメリットが挙げられます。

「この企業のES提出の締切はいつだっけ……」とわからなくなったり、メールが多すぎて流れてしまい見落としてしまうなんてこともありえます

横山 慶一

プロフィール

エントリー段階では、「本命企業」から「取りあえずエントリーしておこうという保険の企業」などそれぞれ想い入れの違いが出てきます。

「本命」以外は企業研究を進める中で優先度が変化していくため、優先度が下がった企業についてはESを出さないといった自ら放棄するということも問題ありません。そのため、エントリー段階でESはそこまで気にしないでも良いといえます。

デメリット②1社に割ける企業研究の時間が少なくなる

必ずしもエントリーをした企業すべてにESを提出するわけではありませんが、エントリー数が多い人はES提出数も多いはずです。

そのため、一つひとつの企業に割ける時間は必然的に短くなってしまうデメリットがあります。企業研究の時間が短いと浅い理解しかできないままES提出となり、完成度の低いESでは書類選考を突破することが難しくなってしまうかもしれません

また浅い理解のまま書類選考を突破できたとしても、その後の面接では志望動機などを深掘りされるため、面接で苦戦してしまうこともありえます。

アドバイザーコメント

エントリーすることで知らなかった企業の魅力に気づくこともある

エントリーしないと企業への応募はできないため、とりあえずでもエントリーをしておくことがおすすめです。一度エントリーするとマイページが設置され、企業説明会に参加できたり社員と面談が設定されるなどさまざまな情報のやりとりができるようになりますよ。このように企業からの情報を入手しやすくなることで視野が広がり、企業選びの幅が広がります。

最初はそれほど興味がなくても情報や人に触れることにより、知らなかった企業の魅力に気づくことが多いもの。困ったことにエントリーには締め切りがあるため、エントリーが締め切られた後はESすら提出できなくなってしまいます。エントリー数が多ければ、就活後半になって「書類提出できる企業がなくなった……」といった事態を防ぐメリットがありますよ。

スケジュール管理をしたうえで積極的にエントリーをしよう

エントリー数が多いデメリットは、エントリーすると大量のメールなどが企業から送られてくるほか、LINEへの登録を促されたりもします。情報量が膨大で本当に見逃したくない企業の情報が埋もれてしまい見つけにくくなってしまうことがあります。

エントリー数が多いとさまざまなイベントや面談に出ることが可能なため非常にメリットは大きいですが、スケジュール管理もその分大変になります。「どの企業が何を話したのか」「自分がどこでどんな話をしたのか・聞いたのか」を整理しておかないと、混乱してしまうことになるでしょう。就活の初期段階では業界や企業を絞りすぎずに多めにエントリーすることが大切ですが、スケジュールと情報管理には注意が必要といえます。

就活のエントリーで大切な6つのこと

就活のエントリーで大切な6つのこと

周囲に流されたり、自分の凝り固まった考えだけでエントリーを決めてしまうと、後悔する原因ともなりえます。

エントリー数が少ない・多いどちらのケースを選ぶにしても、自分に合っているかが大切です。今から具体的にどんなことを大切にするべきかを解説するため、ぜひ参考にしてくださいね。

①エントリー数ばかりにとらわれないようにする

基本的に多くの学生にとって就活は初めての体験であり、わからないことが多いもの。そのため「普通」が気になったり、周囲の学生の様子が気になってしまう人も多いのではないでしょうか。

しかし、平均よりエントリー数が少ない・多いなどとエントリー数ばかりに気をとらわれないようにしましょう。エントリーはあくまでも自分にとって就活を滞りなく進めるための手段に過ぎません

エントリー数が少なければ「集中した対策ができる」=「必ず内定がもらえる」ということはありません。また「エントリー数が多い」=「内定数が増える」とも限りません。「内定を取れる確率」は人と受ける企業の組み合わせによってまったく異なるものと理解し、自分はどのように就活を進めたいのかを考えることが大切です。

②気になる企業はとりあえずエントリーする

就活サイトを利用するとボタン一つでエントリーが完了することも多く、エントリー自体はそこまで手間ではないことが多いです。そのため、気になる企業はとりあえずエントリーするという意識を持つことが大切です。

気になる企業にエントリーをしておけば、あとから「やっぱりあの企業の選考を受けたい」となったときに、「エントリー期限が過ぎていて応募できなかった」という事態を防げます

エントリーをしてもESを提出しなければ、時間を割く必要もないため、安心材料程度に考えて気軽にエントリーしてみましょう。

気になった企業にエントリーしようと思うと、まったく絞り切れずエントリー数が膨大になってしまいそうです。どのように考えれば良いのでしょうか?

三好 真代

プロフィール

エントリーしたい企業を価値観で比較する作業を繰り返そう

興味関心が広がり「気になるアンテナ」が立っている状態ですね。情報をキャッチしやすく、エントリーの第一段階として好ましい状態といえますよ。

ただしその気軽さから「なぜエントリーしたんだろう」と後で疑問を招きがちになるものです。エントリー数が多くなりそうなときは、エントリー前に以下の工夫をしてみましょう。

①エントリーしたい企業を5~10社程ピックアップして一覧にする
②その中から自分の価値観で比較をして数を半分程度に絞りエントリーする

この2つの作業を繰り返しおこなってみてください。他社と比較すると振り落とされてしまうものの、どうしても気になって何度もピックアップされる企業が出てきたら、エントリー対象とします。

特別目立つ魅力はないけれど、何となくフィットする部分を感じる企業です。検討の余地が十分にあるといえるでしょう。

③エントリーする業界や企業を絞りすぎない

企業選びの軸が定まっているからエントリー数を絞るという人もいるかもしれませんね。しかし、1つの業界や少なすぎる企業に固執せずに視野を広げて考えることが大切です。なぜなら、3年生の3月時点ではまだ自分の知らない業界があったり、自己分析が浅い可能性があるため間違った絞り方をしてしまう危険性があるからです。

絞る業界の数に明確な決まりはありませんが、選択肢を狭めすぎないという観点から3つ程度の業界に絞ることをおすすめします

また人気の高い企業や採用人数の少ない企業は就職難易度が高いため、すべて落ちてしまう可能性も0ではありません。ある程度企業規模などに幅を持たせて複数社エントリーするようにしましょう。

業界の絞り方で悩んでいる人は以下の記事を参考にしてくださいね。
業界の絞り方で就活失敗? 後悔しない絞り方7選と必須の準備を解説

特に大企業の場合はエントリー数が少なすぎるのは危険だとわかりました。大企業だけにたくさんエントリーするのも戦略としてありでしょうか?

横山 慶一

プロフィール

大企業という名前にこだわりすぎるのは避けよう

大企業だけにたくさんエントリーする戦略はおすすめできません。就活の基本は自分にあった仕事(職種)を選択することです。業界や大手企業の中にさまざまな仕事(職種)があるため、業界や企業名にこだわり過ぎると自分に合った仕事を見失ってしまいます。

しっかりと業界や企業研究をすることでその中に自分にマッチする仕事ができる企業を発見できるでしょう。大企業は採用後に配置を検討するケースもあり、自分が望む仕事に就けないケースもある一方で、中小企業は自分が望む仕事に就ける可能性が高いといえます。また、自分の裁量で活躍できる可能性も中小企業の方が高いでしょう。

エントリー数に関する戦略としては、自分の望む仕事(職種)をしっかりと押さえて企業選びをしたうえでエントリーしてください。大手企業でも、その中でどのような仕事をしたいのかしっかりと意識してエントリーをすべきですよ。

④エントリーのタイミングを逃さない

一般的に就活情報解禁となる大学3年生の3月からエントリーをすることになります。そのため3月にはエントリーをして、エントリーのタイミングを逃さないようにしたいものです。

企業によっては企業説明会や選考会が定員で埋まってしまう危険性もあるため、エントリーができる3月になったらできるだけ早くエントリーをして選考に関する情報をゲットしましょう

また、ES提出には一次締切、二次締切、三次締切など複数回締切日が設けられていることもありますが、志望度の高さをアピールするためには一次締切でES提出をすることが望ましいです。ESの提出期限を勘案してもエントリーはできるだけ早めにしてくださいね。

上原 正光

プロフィール

3月以前からエントリーを受け付けている企業もあるため、よく注意しておきましょう。

たとえばベンチャー企業、外資系企業のほか、IT業界や不動産業界、人材関係業界などの企業は3月以前からエントリーを受け付けているようです。

また、プレエントリーという形で多くの企業が3月以前から登録を受け付けています。これも実質的には採用に直結するものと捉えましょう。

⑤自分のキャパシティを考えたうえでES提出に進む

エントリーした企業すべてにES提出をする必要はありません。たとえば、エントリーした30社すべてにESを提出しようとすると作成だけでもかなりの時間が必要です。また、仮にすべての書類選考を突破して面接に進めば企業分析などでさらに多くの時間を要します。

もちろん、人によっては複数社を同時並行して就活を進められる人もいるかもしれませんが、自分のキャパシティや状況をよく考えたうえでES提出に進むようにしましょう。

またすべての企業にまんべんなく時間を割こうとしてしまうと、どの企業の対策も不十分で良い結果が得られない可能性が高まってしまいます

三好 真代

プロフィール

ES提出を複数する場合は、もちろんすべての企業の書類選考が突破できるわけではありませんが、すべて進む想定をしておきましょう。

10社なら10社、最終面接対策まで並行しておこなっていくという認識です。業界や職種により重複する対策もあるため「ESを提出する企業数」を決めることにはあまり意味はありません。「自分がやり切ることができるES提出」と考えてみましょう。

⑥選考を受けられる企業が少なくなったら追加エントリーも視野に入れる

エントリーをしてES提出に進んだものの、その後の選考が思うように通過せず不合格となってしまうこともありえます。その場合、新たに追加でエントリーをすることを視野に入れましょう。

時期によってはエントリー締切が過ぎてしまっている企業もあるかもしれません。しかし、優良企業でも知名度の低い会社では学生の採用に苦戦し、エントリー募集を継続している企業もありますよ

たとえば、BtoB企業や成長中のベンチャー企業などを追加でエントリーできないか考えてみましょう。以下で選定されている企業を見てみることもおすすめです。

どうしても大手企業に行きたいという学生は、4年生の6〜7月ごろであれば大企業でも二次募集をしていることもあります。また9月〜11月ごろに秋採用をする企業もあるため注視してみてくださいね。

書類選考で落ち続けてしまい、選考を受けられる企業が少なくなってしまうのは悲しいですよね。書類選考を突破するためにも、以下の記事で書類選考に落ちる原因を解消してください。
書類選考で落ちる学生必見! 現状を打破する5つの基本を徹底解説

横山 慶一

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採用側としてはやはり早い時期にエントリーしている学生の方が、志望度が高いと判断することが多いです。

そのため追加エントリーの場合は、志望動機をより明確にしておく必要があります。就職活動をしている過程で「やっと見つけた自分の適職」といった自己努力の結果であっても構いません。

追加募集する優良企業は、安易に妥協せず志望動機のクオリティの高い学生を探しているため、本気で取り組まないと内定は得られませんよ。

エントリー数が多くても就活を効率的に進めるコツ5選

エントリー数が多くても就活を効率的に進めるコツ5選

  • スケジュール管理を徹底する
  • Webセミナーなどを利用して移動時間を短縮する
  • ESにかける時間を工夫する
  • 比較的早い段階で面接を受けてみる
  • 大学のキャリアセンターやキャリアアドバイザーに相談をする

エントリー数が少ないときと多いときのメリット・デメリットを踏まえて、エントリー数を多くしたいと考える人も多いのではないでしょうか。

エントリー数が多いとその分時間を多く要するため、今から解説する「就活を効率的に進めるコツ5選」を参考にしてくださいね。

①スケジュール管理を徹底する

エントリーをした企業のES締切を意識して、応募し忘れがないようにしましょう。また、エントリー数が多いとその分情報収集に時間が必要です。

あらゆる情報をを均一に調べようとするのではなく「絶対受けたい業界・企業の情報収集」を優先的におこない、次に視野を広げるために、関連企業などそのほかの業界や企業の情報収集をするという意識でスケジュール管理をしてくださいね

内定を持っていない状態だと「どこか1社の内定を取ること」に意識が行きがちですが、「自分が本当に入社をしたい企業はどこか」を忘れずに優先順位をつけましょう。

ESの提出期限など具体的にどうやってスケジュール管理をすればいいですか?

上原 正光

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紙の手帳で管理することがおすすめ

スマホで管理できるアプリもありますが、紙の手帳をおすすめしています。

紙の手帳であれば電話で選考日程の連絡が来たときに、いつでもどこでも通話しながら日程を確認できるためです。

また説明会や面談記録などのメモを記入することで、就活中のさまざまな情報をまとめて管理することができるメリットもあります。

②Webセミナーなどを利用して移動時間を短縮する

企業の情報についてはネットで調べただけではわからないことが多くあります。そのため、企業説明会やOB・OG訪問などを活用することになるでしょう。エントリー数が多いと情報収集をする企業数が増え、時間もかかります。

そんなときはWeb説明会やWeb上でOB・OG訪問をすることで移動時間を短縮するように心掛けましょう。移動にかかっていた時間を自己分析やES作成の時間に使ってくださいね

OB・OG訪問のやり方が不安な人は、以下の記事を参考にしてくださいね。
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅

③ESにかける時間を工夫する

ESにかける時間を工夫する方法

  • よくある質問の回答の骨子を作成しておく
  • 自己分析と企業分析で提出数を絞る
  • ES不要の企業を受ける

「ESで何社か落ちてもエントリー数が多いからどこかしら内定を取れるだろう」といった甘い考えでは、非効率的で結果として自分の首を絞めることにつながってしまいます

エントリー数が多くても、効率的に進めるためには1社ごとのESの精度を高める意識を持つことが大切です。

とはいえ、精度を高めるために時間をかけすぎるのも効率的とは言えませんよね。今からESにかける時間を工夫する方法を紹介するため、参考にしてください。

よくある質問の回答の骨子を作成しておく

ESでは似通った質問をされることも多いです。そのため、よくある質問の回答の骨子を作成しておくことで、使いまわすことが可能です。

とはいえ完全に同一の回答ができるとは限らず、企業の求める人物像に合わせて内容を微調整する必要はありますよ。

複数の企業で使いまわせる質問の例

  • 学生時代に力を入れたこと
  • 自己PR
  • 長所と短所
  • 就活の軸
  • 趣味・特技

また就活情報サイトのリクナビで提供している機能「OpenES」は、一度書いた内容を複数の企業に使いまわすことが可能です。OpenESを導入していない企業には提出できませんが、自分の受けたい企業が導入していたら時間削減になりますよ。

OpenESの記入項目

  • 氏名、現住所、休暇中の連絡先
  • 学歴
  • 保有資格・スキル、趣味・特技など
  • 学業、ゼミ、研究室などで取り組んだ内容
  • 自己PR
  • 学生時代に最も打ち込んだこと

どんな質問が就活でよくされるのか気になる人は、以下の面接の質問について解説している記事を参考にしてくださいね。
面接の質問150選! 回答例から答え方まで質問対策を完全網羅

履歴書は一度作成しておけば使いまわせる部分が多いです。履歴書の書き方がわからない人はこちらの記事で詳しく解説していますよ。
新卒用履歴書の書き方完全版|よくある失敗や受け渡しのマナーも解説

できれば志望動機も使いまわしたいのですが、どうすれば良いのでしょうか?

三好 真代

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「志望動機」が「何」を志望する動機なのかを明確にしよう

「業種・業界」「職種」「業態」「働き方」「働く環境」「福利厚生」「社会貢献」など、企業のどのような部分に志望する動機があるのかをカテゴリに分けておくと、同じカテゴリに属する企業に同じ動機を使うことができます。

たとえば「風通しの良い社風」という働く環境に志望動機がある場合、「風通しが良いことにどうして魅かれるのか」について自己分析で深めた内容を書きますね。それは同様の環境を持つ企業で同じように使えます。

ただし「使いまわす」「同じ内容を使う」は、あくまでES作成効率化の工夫として捉えましょう。選考が進んだら、同じ表現でも一社一社異なるところに意識を向けて自己表現することが大切です。

自己分析と企業分析で提出数を絞る

自分史のフォーマット

繰り返しになりますが、必ずしもエントリーした企業すべてにESを提出する必要はありません。自己分析と企業分析を深くおこなうことでESの提出数を絞ると効率的に就活を進められます。

自己分析では自分史を作成して、自分が頑張れる環境やモチベーションのあがる環境を押さえていきましょう

自分史の作り方

①ノートとペン、もしくはwordなどまとめられるものを用意する

②以下の内容を参考に小学校から現在までの出来事を年代別に洗い出していく
 一番頑張ったこと
 一番辛かったこと
 一番うれしかったこと
 当時、熱中していたこと
 大きな失敗や挫折
 困難を乗り越えたこと
 自分から率先しておこなったこと

③過去の経験を喜怒哀楽などで考え方が似ているエピソードをまとめる

④まとめた内容が自分の価値観を表す

企業研究は、その企業ならではの強みや社風、また年収や福利厚生などの待遇を押さえていきます。社風は調べただけではわかりづらいかもしれませんが、求める人物像から想像することもできますよ。

たとえば、求める人物像で「チームワークを大切にできる人」を挙げていたら協調性を大切する社風が想像でき、「物事をやり遂げ成果を挙げられる人」を挙げていたら成長を後押しする社風が想像できますね。

企業研究のやり方

  • 就活四季報を見る
  • 企業ホームページを見る
  • インターンシップに参加する
  • OB・OG訪問をする
  • 会社説明会に参加する

求める人物像の研究方法

  • 採用HPや求人票を見る
  • 企業に関連する書籍を調べる
  • 企業が取り上げられている記事をネットで調べる
  • 企業HPにある「社長メッセージ」などを読む
  • 中期経営計画など今後の企業方針から考える
  • 社歴から企業の事業に対する姿勢を見い出す
  • 企業HPにある「社員紹介」などを読む

自己分析をして導き出した自分の価値観と企業研究をして導き出した特徴に企業がマッチするかを考えて、ESを提出する企業を絞り込んでみましょう。

自己分析と企業研究をしたうえで、どうすれば自分にマッチした企業を探せますか?

横山 慶一

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各企業ごとに引っ掛かりを感じるところを明確にしよう

企業分析はその企業が自分の持つ価値観にあっているかどうか、具体的には会社のビジョンや風土文化に共感でき、その会社で働きたいと感じるかどうかを判断するためにおこないます。

また、自己分析は自分の持っている適性(強み)や志向性をしっかり見極めるためにおこないます。そのうえで、自分がその企業の中で強みを活かせるかどうか判断することがマッチングとなりますよ。

マッチングの際、企業へ媚びたり妥協を感じるようであれば何かしらマッチしない部分があると思って良いでしょう。心から共感でき、完全にマッチするケースは少ないかもしれませんが、各企業ごとに引っ掛かりを感じるところを明確にし、その違いをもとに志望優先順位を決めていくのも失敗しない絞り込みの手段です。

ES不要の企業を受ける

ES不要で面接に進める企業も存在します。ESを作成する手間が省けるため、その分面接対策を先んじてすることができますよ。

就活サイトの検索欄で「エントリーシート なし」と検索をすると、ES不要で面接に進める企業を見つけることができます

ESが不要とはいえ、面接で志望動機を聞かれることもあるため企業研究はおこない、「なぜその企業を志望するのか」を言語化しておくことが大切です。

面接での志望動機を考えたい人は以下の記事を参考にしてくださいね。
面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG

上原 正光

プロフィール

ESにかける時間を工夫するには、自己PRや学生時代頑張ったことを200字と400字であらかじめ作っておくと効果的です。

また最初に結論を書くことで文章を書きやすくする工夫ができます。さらに企業研究でわかったことと、自分がやりたいことの関連を見つけておいたり、自分史をまとめておくと、短時間で漏れなく自分をES上で表現することに役立ちます。

④比較的早い段階で面接を受けてみる

基本的に多くの学生にとって就活は初めての体験であり、わからないことや対策が不十分なことがあるものです。そのため初めての就活でいきなり志望度の高い本命企業の面接を受けてしまうと、失敗する可能性があります。

自分の面接準備がまだ万全でないとしても、まずは本命企業の面接よりも早い時期に面接を受けてみましょう。最初は緊張で言いたいことが言えなかったり、Web面接の話すタイミングがつかめなかったりなど失敗したと感じることも多いかもしれません。

実際の面接を通して、自分が失敗したと感じる点や改善できそうな点を見つけてみましょう。1人で就活対策をすることも必要ですが、面接を通して企業からの質問に答えることで自分に足りない部分を理解でき、書類選考や面接など就活対策がはかどるようになります。

⑤大学のキャリアセンターやキャリアアドバイザーに相談をする

多くの学生にとって就活は初めての経験であり、わからないことだらけです。いくら自分で自分の就活の進め方を見直しても、どこが良いのか悪いのかが見えてこないこともあります。そんなときは、第三者に相談すると就活の大きな失敗を防ぐことにつながります

両親や社会人の先輩、友人などに相談をすることも間違いではありませんが、就活に対する知識が浅く、効率的なアドバイスがもらえるとは限りません。そこでおすすめしたい相談相手は大学のキャリアセンターやキャリアアドバイザーです。

大学の就職状況を理解して的確なアドバイスがもらえたりES添削や選考対策をしてもらえるため、ぜひ活用してみてくださいね。

アドバイザーコメント

エントリー数が多くてもコツを押さえれば効率化できる

エントリー数が多いことで最も懸念すべき点は「訳がわからなくなること」だといえます。たとえば50社エントリーしたとしても、1社エントリーと同じように選考の過程をしっかりと進めることができるなら問題ないわけです。

少しでも自分の選考過程におけるキャパシティを拡げるためには、以下の3つのコツを参考にしてくださいね。

①就職活動記録の作成
A4横一枚で20企業ほど一度に確認するイメージで、エントリー状況を一覧で管理しましょう。1行1企業で、「職種」「エントリー日」「選考日時」「合否結果」などを書き込める列を作ります。

エントリーごとの今の状況が一目瞭然となり、エントリー数が多くなっても進捗を管理できます。また業界や職種ごとの通りやすさなど、傾向を把握しやすくなります。

②企業ごとの情報収集フォルダ作成
企業説明を受けたりOB・OG訪問などで情報収集する機会を得たら、できるだけ早いうちに記録を残しましょう。

「この情報はどこの企業で何をしているのだっけ」となってしまってはもったいないですね。資料なども一緒にファイリングします。

③企業一覧のスペック表作成
②で収集した企業ごとに独立した情報を「比較」できるように、自分が大切にしたい価値観に基づき「オリジナルスペック比較表」を作成しましょう。

比較したい項目をあらかじめ決めておき、情報収集した内容を企業ごとに埋めていくことが大切です。さまざまな角度から比較検討ができますよ。

自分に合ったエントリー数で就活を進めて志望企業の内定をつかもう!

ここまで解説してきたとおり、就活のエントリー数は少ないときと多いときのメリット・デメリットを正しく押さえて自分に合った選択をすることが大切です。とはいえ、エントリー数を絞りすぎてしまうと視野が狭くなるだけでなく内定0の可能性が高まるということを忘れてはいけません。

自分の使える時間や状況を踏まえて、エントリーをしてくださいね。エントリー数が多かったとしても今回紹介した就活を効率的に進めるコツ5選を実践すれば、選択肢の幅を広く持った就活を進められますよ。

後悔しないためにも、そして志望企業から内定を得るためにもあなたに合ったエントリー数で就活を進めていきましょう。

アドバイザーコメント

エントリーはあなたの視野を広げてくれる

「エントリーはいくつ以上はしなければならない」「エントリーした以上はESを必ず提出しなければならない」という決まりはありません。エントリーという行為はあなたを拘束するものというよりも、企業情報を集めるなどあなたの視野を広げていくものとなります。

もちろんエントリーをすることによって、あなたの興味が深まる企業に出会うことが重要です。しかし、自分の思いとは違う企業に出会うことも少なくありません。そういった場合はエントリー後であってもESを提出する必要はないということを念頭に置いて、最初は少しでも興味関心がある企業には積極的にエントリーしていきましょう。

エントリー数が多くても取捨選択をすることで適切な行動がとれる

就活は、「選択」や「意思決定」という社会に出てから必須のスキルを知らず知らずのうちに実行しています。「エントリーした企業をどこまで調べるか」「ESを出すかどうか」「フェイドアウトするのか」「辞退の連絡をするのか」「それはいつがよいのか」など判断の連続です。

このような「選択」や「意思決定」を意識すれば多くの企業にエントリーしていたとしても、本命となる企業にはしっかりと採用担当者の心に届くようなメリハリのある行動がとれるようになっていきます。

エントリーの数は悩む本質ではありません。少しでも興味を持った企業には積極的にエントリーしましょう。そのうえで取捨選択という行動を通して自身の人間力を成長させ、本当に行きたい企業へのアプローチをしてくださいね。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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