この記事のまとめ
- 自己PRの作り方の3ステップを理解しよう
- 経験強み別の例文11選を参考に自己PRを作成しよう
- 評価される自己PRや注意点などをイメージしておこう
これから本格的に就活に取り組む人のなかには「自己PRの作り方」に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。自己PRは書類選考や面接の場で欠かすことのできない非常に重要な質問です。自己PRを作り込むことで、他の就活生と差別化を図り企業から高評価を得ることができます。
本記事ではキャリアアドバイザーの、求職者支援だけでなく企業の事業運営にも携わる野村さん、専門的な業界知識、公務員などの経験もある山田さん、人事企画などの人事領域の知識が豊富な馬場さんのアドバイスを交えながら自己PRの作り方を詳しく解説していきます。
過去の事例をもとに紹介していくので、ぜひ最後まで読んで自己PR作りに役立ててください。
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自己PRの作り方を簡単3ステップで解説!

自己PRは、ただ「自分の強み」を述べるだけでは十分に自分のことをアピールすることができません。 企業から高評価を得る自己PRを作成するためには、論理的に説明できる構成を知っておく必要があります。
これから解説する3ステップに沿って進めることで、抜け漏れのない自己PRを作ることができます。 まずはこれまでの経験を振り返り、整理をするところから始めます。次にその経験の深掘りをすることで自分の強みを見つけていきましょう。
最後に企業に対し効果的にアピールするために、入社後の活躍イメージを伝える文章構成に当てはめていきます。 PREP法という基本の構成もあわせて、それぞれの手順を詳しく解説していくので、強みが明確に伝わる自己PRを完成させましょう。
自己PRは感覚的に書くほど伝わりにくくなります。過去の経験を丁寧に振り返り「なぜそう行動したのか」「そこから何を学んだのか」を整理することで、言葉に一貫性と説得力が生まれます。構成を練ることは、自分の強みを相手に正確に届けるための土台となります。
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(リーダーシップが強みの場合)
ステップ①これまでの経験を振り返ってみよう!
自己PRを作っていく中で欠かせないものが、過去の経験とその時のエピソードです。過去のさまざまな経験から掘り起こすエピソードが自己PRの内容の大枠となる部分になります。
このエピソードから学べたこと、企業の業務で活かせるスキルなどを掘り下げていき自己PRを完成させていきます。
まずはステップ①で3段階の掘り起こしを実践してみましょう。
自分史を作成して過去の経験を書き出す
まずは今までの経験を書き出します。経験の中でも「頑張ったと思う経験」「挑戦してみた経験」「失敗挫折した経験」「チームで動いた経験」「やりがいを感じた経験」「感謝された経験」というカテゴリーに分けて考えると過不足なく振り返ることができます。
この段階では、より多くの経験を洗い出すことが重要なので、下記のフォーマットを使用しながら書き出していきましょう。

特に高校生以降のエピソードは重点的に振り返っていきましょう。自己PRの内容で企業は「入社後に同じような成果が出せるか」という部分を確認しています。そのため、小学校、中学校時代のエピソードの場合、年齢の幼さにより入社後の活躍をイメージしにくくなってしまう可能性があります。
ただし一部例外もあり、継続してきた経験がある場合は、長く続けているということを示すために高校生以前の振り返りをしてもかまいません。
たとえば、小学校3年生から大学3年生の現在までの約13年間サッカーを続けているとします。このように幼少期から現在まで継続して取り組んできたエピソードは、途中で投げ出さず最後まで業務をやり遂げられる人材という印象を与えることができるので、企業への有効なアピールになります。
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(リーダーシップが強みの場合)
熱中した趣味や楽しかった経験を洗い出す
これまでの経験のなかで、熱中した趣味や印象に残っている楽しかった思い出はありませんか? そうした経験を振り返ることで、あなたがどのような場面で達成感や楽しさを感じるかを発見でき、仕事にもつながる「価値観」を明確にすることができます。
特に趣味などの経験は、続けていくうえで熱量や粘り強さが求められることが多く、自分の強みを見つけるきっかけになります。
趣味の例
中学生から筋トレにハマり大学3年生の現在まで続けており、最近では大会などにも出場している
このエピソードの場合、継続力に加え大会出場などの実績もともなっており、入社後にしっかりと成果を出していけるところまで想像することができます。
楽しかった経験の例
文化祭の運営が非常に楽しかった。運営方針を考える中で、クラスメイトと意見を出し合い、よりクオリティの高いものを作り上げることが達成感あった。
このエピソードの場合、チームワークや課題解決力などのアピールにつながっています。一見すると、自分では何気なくやっていたことかもしれませんが、強みにつながる可能性を秘めていることも多いです。
周囲に自身との印象深い思い出を聞く
意外と自分では気づいていない自分の強みというものも多くあります。
改めて、家族や親しい友人から自身の印象深い話を聞いてみることも、エピソードの掘り起こしでは有効な手段となります。
特にこの方法では客観的にみた自分の印象を知ることができるので、自身では気が付くことのできなかった新しい強みを見つけることができます。
友人から聞く印象深い思い出の例
友人からは責任感があると言われることが多い。学園祭の出店の際、経理担当を担っていた。細かい費用の管理などが必要なため、なかなかやる人がいなかったが学園祭を成功させるためには必要不可欠な役割だと考え積極的に立候補した。
このエピソードは企業としても客観的な印象で納得感があります。
自己PRでは、偶然の成功を話すだけで終わらせず「そこから何を学び、どう行動を変えたか」まで伝えることが大切です。
たとえば、たまたま試合で活躍できた経験なら「その後も練習を重ねて再現できる力をつけた」といった成長を語ると説得力が増します。
テンプレを活用すれば受かる自己PR文が作れます
自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。
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(リーダーシップが強みの場合)
ステップ②経験の深掘りをして強みを探そう!

ここまでで過去の経験を振り返ることができました。次のステップではステップ①で振り返ったエピソードをさらに深掘っていきます。
深掘りをおこなうことで、自己PRの核となる自分の「強み」を見つけることができます。この強みは自己PRを構成するうえで最も重要な要素の一つであり、企業に対して自分がどのように活躍できるかを具体的に示す根拠になります。
そのためまずは自分の経験をしっかりと深掘り、根拠のある強みを明確にしておくことが大切です。企業との相性を具体的に示す説得力のある自己PRを作成するために実践していきましょう。
なぜやってみたのか?
やってみた理由やきっかけを聞かれると意外と答えに困る人もいるのではないでしょうか? 何をしていたかを話せる人は多いですが、「なぜ?」と聞かれると答えに困ってしまう項目ですよね。
この「なぜ」という部分に自身の行動に対する原動力となる強みが隠されており、入社後の活躍の源泉となり得る項目になります。思い返してみることで、当時の心境なども振り返ることができるでしょう。
サークルで考えた例
もともと興味があり進学を機に新しいことに挑戦してみた。
このエピソードだと挑戦心や意欲的な姿勢が強みだということがわかります。
趣味の料理の例
幼いときから、料理好きな両親の影響で身近な存在ではあった。家族を越え極めたいという思いがあり、気づいたら熱中していた。
このエピソードだと、きっかけとしては身近という受動的な理由ですが、そこから成長意欲や集中力を感じることができます。
自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう
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作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
周囲から褒められたことは何か?
思い返して見ると些細なことから大きな出来事まで、周囲からなにかしら褒めてもらったり称賛を受けたことはありませんか?
ポイントは「褒められた」という事実を具体的な強みに置き換えるというところです。
例:いるだけで場が和むと褒められた
このケースだと、傾聴力や共感力などの強みにつながります。
例:あなたのおかげで部活の大会で優勝することができたと褒められた
目標達成意欲や企画力、分析力、協調性などの強みが感じられます。
このように「褒められた」経験を深掘りをしていくことによって、具体的な自身の強みを見つけていくことができます。そしてこの強みは客観的に見たものなので、自分が思い込んでいるわけではなく、他者から認められているもの、つまり企業としても納得感を持ちやすい強みになるのです。
苦に思わず努力できたことは何か?
周囲が避けがちなことを抵抗なく続けられた経験はないでしょうか?
多くの人がやりたくないと避けてしまいがちなことからあなたが意欲的に取り組めていたことを深く掘り下げることで、あなたならではの強みをみつけることができます。
苦に思わず努力できた例
バイト先の清掃などを継続的に進めることができた。現在飲食店でバイトしており、ゴミや汚れなども多い環境だった。
他のスタッフは清掃を避ける人も多く、締め作業の時間帯にはシフトを避ける人もいた。ただ運営するうえで必要な業務になるため、わたしは抵抗なく業務をこなした。
結果として環境を整えることで、来店されるお客様やスタッフ共に居心地のいい店舗になり清掃という業務にやりがいを感じた。
この場合、ホスピタリティ精神の高さや責任感の高さなどの強みにつながります。この例文のように避けがちなことなどを、続けられた経験を考えてみましょう。
そこから深く掘り下げることであなたならではの強みが見つかり、経験をもとにして効果的にアピールすることができます。
工夫したことは何か?
目的を達成するために試行錯誤した経験はないでしょうか?
ここを掘り下げていくことで、あなたの行動の背景から強みを考えることができます。
工夫したことの例
資格取得のために効率よく勉強を進めた。具体的には隙間時間の活用や優先順位を明確にし無駄なく進めていけるように工夫した。
この例だと目的の資格取得を達成するため時間の活用、優先順位付けによるタスクの細分化をおこなっていることから、課題解決能力や行動力などの強みが感じとれます。
自己PRで悩んだらまずは作成ツールを使ってみよう!
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どのようなことに達成感ややりがいを感じたか?
この深掘り質問ではプロセスが重要になります。ただ成果が出たから達成感を感じたという掘り下げだと経験の振り返りとの差がないので過程についてもう少し考えてみます。成果までの過程で実施した取り組みなどが見えてくると、強みが見えてきます。
具体的なNG例とOK例を紹介します。
NG例
アルバイトで責任者を任せられたとき
アルバイトで責任者をできたことが、達成感ややりがいを感じたという内容です。もちろん間違いではないですが、もう一歩踏み込んで考えてみます。
OK例
アルバイトでは後輩の育成などを任せられていた。業務のイメージを掴んでもらうために業務マニュアルの制作などをおこなった。その結果後輩の離職率も低下し、お店全体の売上も大幅に向上した。この動きを評価され責任者を任せていただいた。
同じアルバイトで責任者を任せていただいたというエピソードですが、業務マニュアルの作成などの取り組みをしてみた結果、評価をいただけ責任者となったという、達成感ややりがいにつながった理由の振り返りができています。
業務マニュアルの作成から実施までおこなう課題解決力などの強みがみえてきます。このように達成感ややりがいを掘り下げることで、「成果を出すためにあなたがどう動くか」という行動心理から強みを見つけることができます。
周りに貢献できたと実感したことは何か?
この深掘り質問の特徴は自分自身の自己満足では終わらず、周りにポジティブな影響を与えた経験を掘り下げてみるという点です。ここで組織やチームに対してのあなたの役割を考えることができます。
ポイントとしてはあなたが手伝ったということ、相手にどのような変化を与えることができたかという考え方をしてみましょう。
周りに貢献できた例
学校の講義でチームで発表するプレゼン資料を作成する際に、趣味で画像編集などをおこなっていたので、見やすいように画像編集の方法やツールなどをチームメンバーへ教えた。 その結果教授からの評価も高く、チーム全体で講義内で最高評価を得ることができた。
自身の画像編集などのスキルと併せて、チームのメンバーへ展開しチームメンバーも新しいスキルを得ることができていますよね。結果として全体の評価も上がるというポジティブな結果につながっています。
この例だと主体性や影響力の高さなどの強みがみえてきます。 上記のように、他者に向けて変化を与えることができたかという視点で考えてみましょう。あなたが他者にどのような影響力を与えるのか、他人に対して発揮する強みを見つけられます。
どのような成果を出せたか?
「成果」を聞かれると、身構えてしまう人も多いのではないでしょうか? 成果というものを細分化して考えてみると意外と簡単で身近なものも多くあります。成果を定量的成果、定性的成果の2つに分けて考えてみましょう。
定量的成果
数字やデータなどの数値で示せる成果
定性的成果
行動や姿勢などで示される成果
2種類の成果の例
定量的例:売上目標を120%達成することができた。
定性的例:売上目標を達成するためにメンバー間でミーティングを実施し信頼関係を強めた。
このように、定量面ではあなたの能力面、定性面ではあなたの人柄を伝えることができます。例文からは定量面では達成意欲の高さ、定性面では統率力の高さという強みがみえてきます。この2つを掘り下げることで、あなたの成果面、影響力といった部分につながる強みを探すことができます。
- 私は部活や学業など頑張ってきたつもりですが特別な成果を出した経験などはありません。それでも自己PRは作成できますか?
特別な成果よりもどのようなプロセスを歩んだのかが重要
もちろん作成できます。自己PRは「特別な成果」ではなく「自分がどう考え、どう行動したか」に価値があります。
たとえば部活で地味な裏方を続けた経験でもチームのために何を工夫し、どう支えたかを具体的に語れば立派な強みです。企業は「結果」より「プロセス」を見ています。困難を前に諦めずに続けたこと、仲間の意見をまとめた経験、目標達成のために努力した工夫など、あなたの誠実さや成長が伝わるエピソードを選びましょう。
特別な実績がなくても、あなたらしい取り組み方を丁寧に伝えれば、十分に魅力的な自己PRになります。
経験から学んだことは何か?
経験からの学びを掘り下げることで、スキル面でのアピール材料と人物面でのアピール材料を発見しやすくなります。なお、学び振り返る際は、必ずしも成功体験である必要はありません。失敗や挫折経験などからも考えてみましょう。
失敗から学んだこともアピールに非常に有効な強みとなることが多いです。失敗や挫折経験を掘り下げるときは、失敗したというところで終えずに、そこからの学びまで振り返ることが重要です。
成功体験を元にした例
文化祭での集客に注力し、昨年の来場人数から120%ほど向上させることができた。特にSNSを用いた集客に注力し、目に入りやすいショート動画の作成などに注力した。このことからトレンドを意識し計画立てて動いていく重要性を学べた。
失敗経験を元にした例
文化祭の集客に注力したが、結果として昨年の来場者数を下回ってしまった。ポスターなどを作成し、近隣の店舗などに貼ってもらったりと動いていたが、思うように認知度が伸びず、失敗に終わってしまった。初めて来られる人も知りやすいようにSNSなども活用し集客すべきだったと、反省し今後に活かしていこうと考えている。
2つの例は同じエピソードを元にしていますが、それぞれしっかりと学べた点を振り返ることができており、計画性と改善推進力といった強みを見つけることができるようになっています。このように成功・失敗体験を掘り下げると学びに対しての強みが見つかります。
失敗経験は「成長の証」として捉えることができます。うまくいかなかったとき「次にどう工夫したか」「誰に相談したか」「何を続けたか」を思い出すと、自分の得意な行動パターンや踏ん張れる場面が見えてきます。完璧よりも「諦めずに行動した自分を振り返る」ことが大切です。
ステップ③PREP法に当てはめて自己PRを完成させよう!
ここまでは自己PRの材料となるエピソードの掘り起こし、そしてその深掘りから強みを明確にすることを説明してきました。ここからはその材料を自己PRの構成に当てはめて形にしていきます。
自分の強みとそれを裏付けるエピソードがわかったからといって闇雲に書き始めてしまうと、伝えたいことがうまく伝わらずあなたの魅力が伝えきれない可能性があります。それを防ぐために今回は「PREP法」というビジネスなどでもよく使う文章構成を使用し組み立てていきましょう。

PREP法はpoint(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の頭文字をとっています。ここからはそれぞれのパーツに何を当てはめていくのか詳しく解説していくので、自分の自己PRを想像しながら確認してみてください。
今回はよりイメージを掴みやすくするために、ペルソナを設定して解説していきます。
ペルソナ像
- 現在大学3年生
- 高校生から居酒屋でのアルバイトを約5年続けている
- 後輩育成なども経験し現在はバイトリーダーを任せられている
- 強みとしては提案力とリーダーシップだと考えている
P:Point「結論」
自己PRの初めの結論として重要なのは曖昧に答えずしっかりと言い切るということです。最初に結論から伝えていくことで簡潔に話の要点をアピールしていくことが可能です。また初めに結論を伝えることで企業からの質問に対する回答がずれず、また企業も強みを念頭に置いたうえで話を聞けるので理解しやすいというメリットもあります。
自己PRの初めの結論として重要なのは曖昧に答えずしっかりと言い切るということです。「私の強みは〜だと思う」 といった思いを伝えるのではなく「私の強みは〜です」と言い切りましょう。下記でペルソナに当てはめてみます。
結論の例
例:私の強みは○○です。
私の強みは高い提案力とリーダーシップです。
このように結論から端的に伝えていくことがポイントです。
R:Reason「理由」
続いては理由や根拠を伝えていきます。ここでは、先ほどPointで伝えた結論に至った理由を簡単に説明していきます。理由を伝えるときは、結論を筋が通った根拠をしっかり支えられているかを意識しましょう。
理由を伝えるときは、結論を筋が通った根拠をしっかり支えられているかを意識しましょう。わかりやすく説明するには聞き手の立場になって「なぜやってみたのか? 」「なぜその結論に至ったのか」と考えることで、結論を支える理由を考えることができます。下記でペルソナに当てはめてみます。
理由の例
例:発揮されたエピソードとしては~です。
こちらは現在まで続けているアルバイトで発揮することができました。
E:Example「具体例」
続いて具体例を伝えていきます。この具体例で、Reason「理由」の部分をより詳しく説明していきましょう。
ここではSTAR法を活用するのがおすすめです。STAR法とは「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(成果)」というこの4つで構成される文章構成のフレームワークです。

STAR法を活用し伝えることで話の一貫性が生まれ聞き手が理解しやすいというメリットがあります。また具体的な行動とその結果を伝えることで説得力を持たせることができる点も特徴です。
具体例を伝えるときは必ず「結果や学んだこと」を忘れないようにしましょう。結果が抜けていると何をしたかの報告で終わってしまい、実際の活躍イメージがつきづらくなってしまいます。下記でペルソナに当てはめてみます。
STAR法を使った具体例
Situation(状況)
約5年間居酒屋でアルバイトをしています。当初メンバーの入れ替わり頻度が高くピークタイムでは店舗の運営がままならない状況でした。
Task(課題)
そのため新人のスタッフの戦力化と定着率の向上が課題だと考えました。
Action(行動)
そこで私は、まずは業務フローを整える為業務マニュアルの作成、また先輩スタッフを入社から間もないスタッフの教育担当としてOJTでついてもらうという流れを作りました。
Result(成果)
その結果後輩スタッフの離職率を50%ほど低下させることができ、店舗の売り上げを前の月と比較した際に30%程上げることに成功しました。この取り組みを評価いただき、現在ではバイトリーダーも任せていただいております。
P:Point 「結論」
そして最後に再度「Point」結論を伝えてまとめます。ここでは結論に加え、あなたを採用するメリットを企業内でイメージしてもらうため、どのように貢献していくかの姿勢も示していきます。下記でペルソナを当てはめて完成させてみます。
結論の例
私には高い提案力とリーダーシップがあると考えています。
御社では、若手の社員でも正当に評価していただける環境が整っていると思います。 私の提案力を元にユーザーのニーズに合わせた最適な提案をしていき、売上に貢献していきたいと考えています。
またリーダーシップを活かし早期にマネジメントなどにも挑戦していきたいと考えております。
事前に自己PRで必要な要素を揃えておけば、当てはめるだけで完成します。ステップ①で振り返ったどの経験を選ぶかで、さまざまなパターンの自己PRを作ることができるので、志望業界や企業に合わせて作成してみてくださいね。
アドバイザーからワンポイントアドバイス伝える内容を整理し聞き手の心に届けよう!
野村 芳克
プロフィールを見る自己PRはPREP法を使用して500文字程度で作成しよう
PREP法(Point→Reason→Example→Point)は、自己PRを論理的に伝えるうえで非常に有効な構成ですが、型に当てはめるだけでは印象が淡白になりがちです。大切なのは、構成の中に「あなたらしさ」と「感情の温度」を込めることです。
まず文章量の目安としては、全体で400〜500文字程度が理想です。冒頭の結論(Point)は1〜2文で簡潔に強みを示し、理由(Reason)はその強みが培われた背景を3〜4文程度で説明します。
エピソード(Example)は全体の半分ほどを使い、どんな課題にどう向き合い、どんな工夫をしたかを具体的に描写しましょう。最後の再結論(Point)は、「入社後どう活かすか」を1〜2文で示すと、印象が締まります。
自分らしさと入社への熱意を込めることが大切
淡白な印象を防ぐには、「感情の動き」を短い言葉で加えるのが効果的です。たとえば最初は不安でしたが、失敗をきっかけに、チームで喜びを分かち合えたといった一言を入れるだけで、文章に温かみが生まれます。
また~を意識しました、~を大切にしましたといった主体的な表現を選ぶと、行動に説得力が増します。
PREP法は「伝える順序」の型であり、「自分の想い」を込める器でもあります。論理と感情のバランスを意識することで、聞き手の心に届く自己PRになります。
自己PRを作成する際に企業によっては文字数制限を設けていたり、履歴書などに書ける文章量が決まっているケースも少なくありません。こちらの記事では文字数制限がある場合の記載方法について詳しく解説しているのでぜひ確認しておきましょう。
経験別で紹介! 参考例文6選
作成手順を把握できたところで、ここからは例文を紹介していきます。今まで解説してきたことの復習も含まれているのでぜひ最後まで確認してみてください。
今後の自己PR作りに活かせるものも多いと思うのでぜひ活用ください。
まずは経験別で6つ紹介していきます。
①アルバイト
例文
私の強みは状況改善のための行動力です。この強みは高校から続けているアルバイトで伸ばすことができました。現在約5年ほどスーパーでアルバイトをしているのですが、店舗全体の課題としてシフトに入る人数が少なく業務が回らないという問題がありました。
そこで私は出勤したくなる環境をつくるため、鮮魚や生鮮など今までかかわりの少なかった部署間の交流会を増やし、店舗一丸で売上という共通目標を追う体制を整えました。
またレジなどの混雑を解消させるため、混雑しているレジに優先的にヘルプに入り2人体制でレジ打ちと袋詰めをする分業体制を整えました。店内でのユーザー対応に備え商品位置などを把握し従業員同士でロープレ練習も実施しました。
その結果店舗としても他部署間の交流が増えたことにより、シフト希望者が増え人手不足問題の解消につなげることができ、売上も向上しました。
この経験を活かし御社では私の強みである、状況改善のための行動力で課題点を改善し売上貢献に努めていきたいと考えております。また早期で実績を積み将来的にはマネジメントなどの業務に携わっていきたいと考えています。
- アルバイトを題材に自己PRをする学生は多いと思うのですが、評価の高い内容に共通点はありますか?
どんな工夫をこらしてどのように成長したかを明確に伝えよう
アルバイト経験の自己PRで評価が高い学生に共通しているのは「業務内容」ではなく「工夫や成長の過程」を具体的に語っている点です。
たとえば、接客でクレーム対応をした。ではなく、ユーザーの不満の背景を丁寧に聞き、改善策を提案してリピーターにつなげた。
といったように、「問題をどう捉え、どんな行動を取ったか」を明確に語ることが大切です。 また仲間とどう協力したか、周囲からどんな評価を得たかまで触れると、主体性と協働性が伝わり、面接官の印象に残る自己PRになります。
②留学
例文
私の強みは目標完遂力です。 大学時代に経験した2年ほどの語学留学で身に着けることができました。アメリカへの留学中、日本と異なる文化に困惑することも多かったです。
私自身英語が得意ではなく、語学力を身に着けたいという理由で留学に挑戦したのですが最初はかなり苦戦しました。日常会話で問題なく使用できるレベルを目指すため、現地のホストファミリーの店で仕事をさせていただきながら語学力を身に着け、積極的に現地の人との交流を実施しました。
その結果ビジネス英語を学ぶことができ、TOEICでも850点取ることができました。この目標に対して達成するまで努力し続ける目標完遂力を活かし、御社の海外企業との取引や事業拡大に貢献していきたいと考えています。
語学力を身につけるためアメリカ留学に挑戦し、ホストファミリーでも積極的に仕事を通して学びを深めるというのは素晴らしいエピソードです。
面接本番では、そのエピソードを流暢な英語で語れるように練習しておけると良いですね。
③部活
例文
私の強みは分析力です。試合で勝ち進めていくために、必須となる力であり敗因などを分析しチーム全体で勝利を勝ち取ったときに大きな達成感を感じることができるからです。
現在私はラグビー部に所属しており、部長を任せていただいています。 私の所属するラグビー部は、元々上位常連校でしたがここ数年思うように成果を残せていませんでした。要因として一番大きかったのは敗戦後の振り返りが足りていないということでした。
そこで私は特に分析へ力を入れ、競合のフォーメーション、点数を取られた要因などを徹底的に分析しました。また分析後チームに展開し再現性を高めるという動きを徹底しました。
その結果勝率は20%以上向上しリーグ戦でも準優勝という功績を残すことができました。御社ではマーケティングに力をいれていると思います。私の分析力を生かし最大限貢献していきたいと考えています。
部活の自己PRでは、結果よりも“考えて動いたプロセス”を語ることが大切です。
実績だけでなく、課題をどう見つけ、どう工夫し、どう仲間に影響を与えたかを伝えると、主体性と成長力が伝わり、「入社後も周囲を動かして成果を出せる人」として評価されやすくなります。
④サークル
例文
私の強みは提案力と責任感です。 現在所属するオールラウンドサークルでの活動で実感することができました。このサークルでは、イベントやスポーツなど活動内容は多岐に渡っており、所属するメンバーはそれぞれやりたいことがあるといった状況でした。
活動によっては参加率が低いという問題もあり、活動費の管理などもしっかりと管理ができていないませんでした。そこで私は所属するメンバーの好きなこと、サークルでおこないたい活動内容、現在の不満などを聞き、代表に活動内容の提案をおこないました。
また活動費の管理なども私が責任をもって担当しました。その結果活動の参加率も40%ほど向上し、楽しみながら活動をしてくれるメンバーも増えました。活動費などもしっかりと管理したことで、余った分のおよそ10万円ほどを他の活動に回せたりと活動の幅も広がりました。
御社の事業でも私の提案力を生かし、顧客の潜在的なニーズに対してのアプローチそして責任感を生かしあきらめずに粘り強く業務に取り組もうと思います。
自身の働きかけの結果サークルの参加率が上昇したこと、また活動費に余裕が出たことについて、パーセンテージや金額の数値を持って記述できているところが素晴らしいですね。
このような数値化は、自己PRを読む側に対して非常にわかりやすく伝わります。
⑤ゼミ活動
例文
私の強みは企画力です。この強みは所属する経済学ゼミでの活動で学ぶことができました。私の所属する経済学のゼミでは地元の企業と協力し新しい事業を作るという活動をしています。 私は新しく立ち上げる事業での売り上げを年間500万と目標立てて活動しました。
「新しい働き方の提案」というテーマを決め国内外での成功事例を調べたうえで、誰もが自分で独立できるようなスキルを身に着けられる支援をする事業を提案しました。
その結果事業化に成功し、現在売上も目標の半数ほどまで積み上げることができています。私のゼミ活動で学ぶことができた企画力を生かし御社の事業に貢献していきたいと思います。
ゼミ活動を通じて、構想だけでなく実際に事業化まで結びつけた点が素晴らしいです。
企画力を「成果創出までのプロセス」で示しており、構想力と実行力の両面が伝わる自己PR担っていますね。その結果、入社後も課題発見から実行まで一貫して推進できる人材として期待してもらえる可能性が高いと言えます。
⑥ボランティア活動
例文
私の強みはホスピタリティ精神です。 学生時代のボランティア活動にて人から感謝された際、自身の介在価値を実感することができました。
高校生の頃大きな震災があり、そこから自分ができることは何かと考えるようになりました。 そこでまずは生徒会の方と一緒に震災募金活動に参加し、寄付金を送った際被災地の人から感謝の言葉をいただけることで、非常にやりがいを感じることができました。
そこからは実際に被災地に赴き活動をしたり、ごみ拾いなどの活動もおこなってきました。また避難所の方々はどこか不安そうな人が多く、一人ひとりと話をし現状抱えている不安の相談に乗ることで情報が入ってこないことへの不安が大きいという要望にも気づけました。 そこで正しい情報を正確に届けることで安心感につながる人も多かったです。
この小さな行動が大きな成果に結びつくことを経験し達成感を感じることができました。 この経験から一人ひとりに寄り添うホスピタリティ精神の大切さを学ぶことができました。御社ではこの強みを生かし、顧客の期待を超えるサービスを提供していきたいと考えております。
避難所の方々と一人ひとり話をして不安の相談に乗ったというエピソードは非常に心に響くでしょう。
その後、あなたがどのように被災者に対して働きかけ、正しい情報を正確に届ける事ができたのかも書いてみてほしいです。
アドバイザーのリアル・アドバイス!特別な経験がなくても大丈夫! 企業が魅力に感じる特性を考えよう
山田 圭佑
プロフィールを見る自分で考えどんな困難も乗り越えられる力が重要視されている傾向にある
現代において、多くの企業が就活生に求めてやまないものは、「自主性」と「ストレス耐性」なのではないかと私は考えています。かつてもこの2つの特徴は、就活において高く評価されるものだったのですが、特に最近はその希少価値が高まっています。
親や先生など、目上の立場の人間に命じられる前に、自分の興味によって考え行動をすること。また厳しい状況に置かれたとしても、へこたれずに自分の目標に向かって工夫をしながら進んでいくことができる力があると自己PRを通じて伝えることができれば、高い評価が期待できるでしょう。
何気ない活動からも企業に自分魅力をアピールできる
自主性やストレス耐性に限らず、企業に求められる特性を手に入れるためには、何か特別な経験をしなければならないということはありません。
学生ならば誰もが経験している、勉強や部活、家事の手伝いやアルバイトなど、何気ない活動の中でも、企業が魅力を感じる特性を発揮したり鍛えたりする機会はあります。
特に年上の社会人とやり取りをして、交渉などをする場面を経験しているのであれば、その経験を深く思い出してみましょう。
強み別で紹介! 参考例文5選
「自己PRの作り方」の強み別例文5選
ここまでは経験別での自己PR例文を紹介してきました。ここからは強み別で5つの参考例文を紹介していきます。こちらも併せて参考にしてみてください。
①リーダーシップ
例文
私の強みはリーダーシップです。 これまで、幅広い世代の意見をまとめ計画を立て成功できた経験があります。
私の地元では昔から続く、神輿の祭りがあります。私はそこで実行委員会として高校一年生から現在までの約6年間運営に携わっています。非常に歴史のある祭りであり、私も幼少期から毎年欠かさず参加していました。
自分が運営に参加したのは企画する側に挑戦したいという思いと併せてより祭りの魅力を多くの人に知ってもらいたいという思いがあったからです。
昔ながらの伝統を大事にしたいベテラン層と集客や話題性を意識したい若手の意見が対立しており、ベテラン層は伝統を重んじるために集客よりも練習を重要視していました。
その結果近隣の地区が集まる狭いコミュニティとなっていました。 ここを私が取りまとめ、練習の時間も早い段階で予定を組み確保したうえでSNSの集客やゲストの招待を実施し過去一番の大盛況を記録しました。
御社でも共通の目標のもと私のリーダーシップを活かして貢献していきたいと考えています。
- リーダーシップをアピールするときに自己中心的だと思われないようにするためのコツはありますか?
リーダーシップと自己中心的の言葉の意味を切り分けよう
何か誤解しているのかもしれませんが「リーダーシップ」を持ち、発揮できる人は、自己中心的な人ではありません。
自分の思い通りになるように強引に他人を操ろうとする人は、ただ自己中心的なだけでリーダーシップからは最も遠い人です。
リーダーシップとは、個人的な利害が絡む多くの人の意見を聞き交渉し、それでも一つの目標に向かってメンバーの心を一つにできる力です。
メンバーの意見を強引にまとめた経験でなく、メンバーのなるべく全員が「妥協」できるような案を出し、受け入れられた経験などが、本来のリーダーシップをアピールできるポイントなのです。
②傾聴力
例文
私の強みは傾聴力です。 現在も続けている家具の小売り店でのアルバイトにて発揮できました。 アルバイト先では、家具は欲しいけどどういった家具がいいかは決まっておらず、とりあえず見に来るというユーザーが多くいました。
家具が欲しいというニーズはあるものの、何が欲しいという真のニーズにスタッフとユーザー自身が気づけていないということが原因だと気づきました。 そこで私は接客対応の際ユーザーと一緒に理想の部屋を作り上げるということを意識しました。
具体的には、ユーザーの好きな部屋のテイストを聞き、そこに合わせて商品をチョイスしていきトータルコーディネートをしていく方法、またユーザーの家族構成などから今後のライフスタイルを考えた提案をしニーズに答えていくということを実践しました。
その結果顧客満足度アンケートで店舗1位を獲得することにつながり、他の社員からの評価も得ることができました。 この真のニーズを掴む傾聴力を活かし、御社の営業職でもユーザーに向けて最善の選択肢を届けていきたいと考えています。
家具販売というリアルな現場での具体的な行動が描かれており、傾聴力が単なる性格特性ではなく“行動として発揮されている”ことが伝わります。
具体的な接客エピソードと成果を通して、傾聴力が行動として伝わる点が非常に良いと思います。 さらに営業職への活かし方も明確で、自己PRとして読みやすく完成度が高い内容になっています。
③コミュニケーション能力
例文
私の強みはコミュニケーション能力だと考えています。 私は常にグループの中心になることが多く、友人からもコミュニケーション能力を褒められることが多いです。 この力は特に学園祭運営で発揮することができました。
学祭の出店などでは地域の店の人と親しくなり出店の際に商品や機材の利用を協力していただき、例年では実現できなかった飲食の提供や、物販の販売をできることになりコミュニケーション能力を活かし運営を良い方向へ進ませることができました。
その結果昨年までは来場されなかった年齢層の方々も足を運んでいただき、多くの人から翌年も楽しみにしているとの声をいただきました。
また昨年の来場者数と比較し20%アップさせることにつながっており、さまざまな人を巻き込み推進することのできる私の強みを活かし、御社での新規顧客獲得などに貢献していきたいと考えています。
学園祭の来場者を20%アップさせたという実績が、この自己PR文の一番大きなポイントでしょう。来場者アンケートなどを取っていればそちらを分析し、どのような満足感を来場者が得られたのかを説明してみるのも良いですね。
④協調性
例文
私の強みは協調性です。これは学校での授業で発揮することができました。 学校でプログラミングの授業があり、チームで一つのアプリを作成するというものがありました。私達のメンバーは経験者と未経験者がおり、意見の対立が生じることが多くありました。
そこで私は最終的な完成品を共通目標として目指すためそれぞれの得意なことに合わせデザインが得意な人にはレイアウト、プログラミングが得意な人にはアプリのデバック作業などの役割分担を依頼し、結果として全員が満足できる成果物を作り上げることができました。
授業内でも評価をいただき完成度1位という評価をいただきました。私のこの協調性を御社の部署間連携や他社との業務連携で発揮させていきたいと考えています。
- 上記の例文を読んでいただいたうえで協調性と聞くと一見受け身のように聞こえる気もするのですが、そうならないようにするポイントはありますか?
協調性と主体性のバランスを考えて伝えることがポイント
に変更
確かに協調性という言葉は、受け身の印象を持たれることがあります。ですが、実際の選考で評価されるのは「周囲と連携して成果を出すためにどんな行動を取ったか」という主体性の部分です。
たとえば、チームの意見が対立したときに調整役として自ら提案した。全員の強みを活かすよう役割を割り振った。といった能動的な行動を具体的に伝えると良くなると思います。
協調性を「人に合わせる力」ではなく「チームを前に進める力」として表現することで、主体性とリーダーシップの両面が伝わりますよ。
⑤挑戦心
例文
私の強みは挑戦心です。趣味で続けているマラソンの経験が大きいです。 中学時代から陸上部で活動をしており、趣味としてもマラソンを継続しています。
陸上競技の魅力としては、自分の頑張りが結果としてしっかりと反映されることだと考えています。競技中は辛いことも多いですが目標を設定し達成するための練習を計画、目標を達成したときの達成感は非常にやりがいを感じます。
最近では個人でも、大会に出場しており自身でPDCAを回していくことにより昨季のタイムより20分以上タイムを短縮することもできました。
今後は国際フルマラソン大会などにも出場を考えて日々努力しています。 私の挑戦心を活かし、御社の業務でも失敗を恐れずに成果を引き上げていきたいと考えております。
目標達成のためにPDCAを自らの考えで回し、記録を大幅に更新した点がとても素晴らしいです。
挑戦心を「継続力と改善力」という具体性で示しており、困難な課題にも粘り強く挑める人材として、仕事でも着実に成果を積み上げていける印象につながります。
キャリアコンサルタントに聞く! 他の求職者と差別化する自己PR作りのコツとは
前述した通り、自己PRは就職活動においてほぼ必ず聞かれる質問される項目の一つです。面接官は数多くの就活生の自己PRを聞いているため、ありきたりな内容では印象に残らない可能性があります。
では、自分の魅力を十分に伝え、良い印象を与える自己PRとはどのようなものでしょうか? ここでは、自己PRの基本的な作り方を踏まえたうえで、他の就活生より一歩リードするためのコツを、キャリアコンサルタントの視点から解説します。
差別化のポイントをしっかり押さえ、あなたならではの唯一無二の自己PRを作り上げていきましょう。
プロのアドバイザーはこう分析!小さな工夫が印象を残す! 等身大の強みを自分の言葉で伝えよう
馬場 岳
プロフィールを見る物事への考え方や行動の工夫には一人ひとりの色が出る
自己PRで他の学生と差をつけるポイントは「何をしたか」よりも「どう考え、どう行動したか」を伝えることです。
理由は経験そのものは似ていても、考え方や工夫の仕方には一人ひとりの個性が表れるからです。それが他者との差別化に繋がります。
たとえば、同じアルバイト経験でも、忙しい時間帯をどう乗り越えたか。チームで意見が割れたときどうまとめたか。を語るとあなたの思考力や人柄が浮かび上がります。
ありのままの経験から自分らさを表現しよう
以前印象的だった学生は、コンビニの深夜シフトを題材にし「来店の流れを分析し、品出しの順番を変えた結果、売上を上げた」と話してくれました。
特別な経験ではなくても、主体的な工夫や視点が伝わると、面接官の印象に残ります。
大切なのは、等身大の経験を通して「自分らしい行動パターン」を言語化することです。
小さな気づきの中にこそあなたの強みが隠れていますし、自分の経験を誰かと比べる必要は全くありません。 自分なりの視点を信じて、素直に伝える姿勢こそが最大の魅力になりますよ。
NG例文付き! 自己PRでよくあるNGパターン
ここまでは自己PRの作り方と例文を紹介してきました。自己PRを作成するうえでは、ただ流れに沿って書くだけでなく、内容や伝え方に注意すべきポイントもあります。
ここからは自己PR作りでやりがちなNGパターンを取り上げ、それぞれの例文をもとに改善のポイントを解説します。失敗例を事前に把握して、自分のPRが当てはまらないか確認していきましょう。
経験を伝えるだけで終わってしまっている
自己PRでは、自分がどんな経験から何を学んだのか、そしてその学びを企業でどのように活かせるのかを明確に伝えることが大切です。
この2点が欠けてしまうと、採用担当者があなたの入社後の姿を具体的にイメージしにくくなってしまいます。 説得力のある自己PRにするために、次に紹介する例文を参考にしながら改めてPREP法に当てはめて作るという基本に立ち返って実践してみましょう。
①アルバイトを題材にした事例
NG例文
私の強みは継続力です。 高校生から現在まで約5年間ほどアルバイトを継続しています。 現在コンビニで働いているのですが、最初は覚えることが多く苦労しました。
しかし効率よく覚えていくために、積極的にシフトに入り難しい業務もまずは経験させてもらい行動量を増やすということを常に意識していました。
その結果1年後にはバイトリーダーにも選ばれ現在では新人の教育担当なども任せられており、責任感ある仕事を経験することができました。
「行動量を増やした」という表現を「自ら課題を見つけ主体的に行動した」に変えると成長意欲が伝わります。さらに「後輩指導で得た学び」を加えると、リーダーシップと周囲への貢献姿勢も伝わり、好印象につながります。
②留学を題材にした事例
NG例文
私の強みは挑戦心です。 大学3年の春から留学に参加し、勉強をしてきました。海外にいくことが初めてだったので、最初は文化の壁や雰囲気に馴染めず苦労しました。
しかし状況を変えるため積極的に留学先で友人作りをし、異文化に触れられる機会を自分から増やしました。その結果さまざまな知見と語学力を高めることができました。この経験を活かし御社に貢献していきます。
この2つの例文だと企業に対し、どのように貢献していくことができるのかという部分が抜けてしまっているので、必ず伝えるように意識しましょう。
結論から話さず伝えたいことがわかりづらい
最初に結論を伝えず、経験や背景から話し始めてしまうと、聞き手は話の全体像を予測しながら聞く必要があり、話の要点がつかみにくくなってしまうことも多いです。
また強みが薄れてしまい勿体ない文章になってしまいます。あらためて結論から伝えるというのは徹底していきましょう。
①リーダーシップを題材にした事例
NG例文
私は現在サッカー部の部長をしています。
大会での優勝を目指すため日々の練習メニューの考案から、メンバーのモチベーション管理の実施、また試合結果の振り返りなどもおこなっていき次の試合でも活かしていけるように動いています。
このリーダーシップを活かし御社でも活躍していきたいと考えています。
リーダーシップという強みが最後にあり、わかりづらい文章になってしまっています。 この場合「私にはリーダーシップがあります。現在任せていただいているサッカー部の部長としての活動で発揮できています」と最初に伝えていく方が簡潔でわかりやすい自己PRになります。
②傾聴力を題材にした事例
NG例文
私は現在携帯ショップでアルバイトをしています。
機種変更の相談から料金プランの相談まで幅広い業務を担当しています。
老若男女多くのユーザーが来店され、ユーザーからの感謝の声が非常にやりがいにつながっており、このアルバイトで身に着けた傾聴力を御社の業務でも活かしていきたいと考えています。
どちらの例文も、経験している内容はとても素晴らしいです。しかし学んだことが一番最後に置かれているため、経験から身に付けた強みとそれを企業にどう活かせるのかが伝わりにくく、自己PRとして不十分な内容になっています。
自分をアピールする場面で、過去の経験や強みが伝わらないのは非常にもったいないので、必ず結論を最初に伝えるようにしましょう。
企業評価の高い自己PRの特徴は?
企業評価の高い自己PRの特徴は?
皆さんが企業の担当者だった場合どういった自己PRだと評価するでしょうか。ここで改めて企業目線に立って考えてみます。
覚えておいて欲しい点は企業は自己PRから「入社後活躍できるか」「企業とのマッチ度」を評価していることが多いです。
上記を念頭において、ここからは具体的なポイントをみていきましょう。
入社後のイメージが湧きやすい
企業は就活生の自己PRから入社後のイメージができると、実際の業務での活躍可能性や、企業に対しての利益も想像することができます。 採用をすることが企業へのメリットへつながる場合、評価は高くなります。
企業には求める人物像があり、ここに合わせて強みや経験をアピールしていくことでより企業には魅力的に映っていくことが多いです。
企業の求める人物像などはホームページ(HP)などを参考にするほか、説明会などでも話しているケースは多いのでぜひ参考にしてみてください。
企業とのマッチ度が感じられる
あなたの性格や価値観などが企業の社風や働き方と合っているかどうか、これは他の社員にも影響するので非常に重要な評価項目となります。もちろん新しい変化を生む可能性から今まで採用していなかった層を採用するケースも考えられます。
しかし明らかに周りにマイナスな印象を与えてしまう自己PRは避ける方が無難です。
上記のような例では、企業が求める人物像との乖離がおきてしまっています。
混同しやすい「自己PR」「強み」「長所」の違いとは

「自己PR」「強み」「長所」の3つの意味を混同してしまう学生は非常に多いです。
正しく理解しておくことで、しっかりと使い分けができるので、企業の質問の意図に合った回答ができるのでしっかりと覚えておきましょう。
長所はあなたの性格や特性や人柄、強みは長所を発揮し成果につなげることのできる能力です。長所と強みの性格面、能力面を整理して、仕事でどう活かせるのかをアピールすることが自己PRになります。
こちらの記事でより詳しくそれぞれの特徴について解説しているので併せてチェックしておいてください。
就活のプロに聞いた! 自己PRの作り方に関するQ&A
自己PRの作成にあたり作り方や使用するエピソードについて、同じような悩みや不安を持っている人の質問にキャリアアドバイザーが回答してくれています。
こちらのQ&Aも参照しながら進めてみてください。
自己PRの作り方を身に付けて自信を持って企業にアピールしよう!
今回はエピソード経験の見つけ方から実際の作成方法のポイントまで解説してきました。自己PR作成は、最初何から手をつければいいか悩む人も多いです。
しっかりと順を追って深堀りをすることで経験を見つけることができるようになります。そしてPREP法に当てはめていくことで考えやすく、あなただけの自己PRを作成することが可能です。
今回の記事を参考に自己PRの作り方を身に付けて自信をもって企業にアピールしましょう。
アドバイザーからあなたにエール特別なことを伝えなくても大丈夫! あなたならではの強みを伝えよう
馬場 岳
プロフィールを見る行動の原点を考え自分らしさを伝えよう
自己PRを作るときに大切なのは「特別な経験を語ること」ではなく「自分らしさを伝えること」です。
たとえアルバイトや授業など身近な出来事でもどんな課題に直面し、どう考え、どう行動したのか。を具体的に描くことで、あなたの人柄や価値観がしっかり伝わります。企業は完璧な成果よりも、挑戦や工夫のプロセスを通じた成長に注目しています。
何を書けばいいかわからないと感じたら、まずは昔から熱中してきたことを思い出してみてください。スポーツ、趣味、部活動、好きな教科などなんでも良いので、続けてこられた理由の中に、あなたの強みや行動の原点が隠れています。 それを起点に深掘りしていくと、自分でも気づいていなかった魅力が見えてきます。
焦らずに前向きに取り組むのが大切
最初から完璧な文章を目指す必要はありません。小さな気づきでも言葉にすることで、自己理解が進み自信が育っていきます。
自己PR作りは、他人に自分をよく見せるための作業ではなく「自分を知る旅」のようなものです。ぜひ焦らず自分らしさを大切に、一歩ずつ前向きに取り組んでくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi








3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
国家資格キャリアコンサルタント/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
Keisuke Yamada〇沖縄県職員として18年間務めた後、キャリアコンサルタントに転身。お金や仕事に関するセミナーや個別指導などで、のべ3,000人を超える受講者や学生のキャリア支援をおこなう
プロフィール詳細国家資格キャリアコンサルタント
Gaku Baba〇製造メーカーやITベンチャーの企業人事に従事する傍ら、キャリアエージェントとして数多くの転職希望者の支援も実施。幼児教育事業も展開するなど、幅広い年代のキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
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