SPI非言語の推論「正誤」を解くには、発言同士の矛盾や整合性を見極める力が必要です。与えられた条件のうち、成り立たない例(反例)を見つけることが、効率良く解くためのポイントです。
この記事では、専門学校でのSPI指導経験を持つ田中さんとともにSPIの推論「正誤」の解き方について解説していきます。テストセンターやWebテスティングで出題頻度が高い単元なので、これらの形式で受験する人は事前にチェックしておくのがおすすめです。
記事の後半には、練習問題を5問用意しています。それぞれの解き方とともに解説しているので、SPI選考を突破するために対策しましょう。
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問題を解く前に確認! 推論「正誤」の解答のコツ
SPIの推論「正誤」の概要
- 問題パターン:複数の条件から正誤を判断する問題
- 1問当たりの時間:40~60秒
- 出題頻度:テストセンター(高)ペーパーテスト(中)Webテスティング(高)
- 推論「正誤」の解き方をわかりやすく教えてください!
定義をとらえて正しく整理することがコツ
推論(正誤)は、複数の発言から論理的に正しいものを選ぶ、SPIの頻出パターンです。知識よりも「情報の整合性」を見極める柔軟な思考が求められます。
①基本の解き方
各発言が「かつ(両方)」なのか「または(少なくとも一方)」なのか、言葉の定義を正確にとらえましょう。包含関係(Aが正しければBも必ず正しいか)を図で整理するのが基本です。
②解き方の応用編
条件が複雑な時は、一人を正しいと仮定して矛盾を探す「背理法」や、◯✕表での整理が有効です。「嘘つき」や「不確定要素」が含まれる場合でも、表を使えばパズル感覚で確実に正解へたどり着けます。
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SPI推論「正誤」練習問題5問|田中さんによる解き方の解説付き!
ここからは、SPI非言語 推論「正誤」の練習問題を専門家の解説付きで5問紹介します。与えられた条件から正誤を読み解くための判断力が試される問題なので、解説を読みながら解答のコツを身に付けていきましょう。
推論「正誤」を初めて解く人は、「問題を解く前に確認! 推論「正誤」の解答のコツ」を読んでから、練習問題に取り組むようにしてください。
問題1(難易度:★★☆☆☆)
問題
ある事柄について数名が発言している。ただし、全員が本当のことを言っているとは限らない。このとき、論理的に必ず正しいといえる推論を一つ選びなさい。
ある製品の機能について、A、B、Cの3人が次のように発言した。
A:この製品には防水機能がある。
B:この製品には防水機能、または耐衝撃機能の少なくとも一方は備わっている。
C:この製品には耐衝撃機能がある。
このとき、推論ア、イ、ウのうち正しいものはどれか。
ア.Aが正しければ、Bは必ず正しい。
イ.Bが正しければ、Cは必ず正しい。
ウ.Cが正しければ、Aは必ず正しい。
選択肢
正解:A
アについて、Aが正しいとき、防水機能が備わっているため「少なくとも一方」という条件を満たし、Bは必ず正しくなる。イについて、Bが正しいとき、防水機能のみが備わっている可能性もあるため、Cが正しいとは限らない。ウについて、Cが正しいとき、耐衝撃機能はあるが防水機能があるとは限らないため、Aが正しいとは限らない。したがって、アのみが正しい。
Bの「防水または耐衝撃」という発言は、両方備わっている場合も含まれます。そのため、Aが正しい(防水がある)なら、もう一方がどうであれBは自動的に正しくなります。
Aという円がBという大きな円の中にすっぽり入っている図をイメージしてください。Aが真なら必ずBのエリア内に入りますが、逆はいえません。
このように、発言の包含関係を意識することで、矛盾や整合性を素早く見極められます。
問題2(難易度:★★★☆☆)
問題
ある事柄について数名が発言している。ただし、全員が本当のことを言っているとは限らない。このとき、論理的に必ず正しいといえる推論を一つ選びなさい。
昨日の天気について、P、Q、Rの3人が次のように発言した。
P:昨日は雨が降った。
Q:昨日は雨も風も両方あった。
R:昨日は雨か風の少なくとも一方はあった。
このとき、推論ア、イ、ウのうち正しいものはどれか。
ア.Pが正しければ、Qは必ず正しい。
イ.Qが正しければ、Rは必ず正しい。
ウ.Rが正しければ、Pは必ず正しい。
選択肢
正解:B
アについて、Pが正しいとき、雨は降ったが風が吹いたかどうかはわからないため、Qが正しいとは限らない。イについて、Qが正しいとき、雨と風の両方があったことになるため、「少なくとも一方」という条件を満たし、Rは必ず正しくなる。ウについて、Rが正しいとき、風だけが吹いた可能性もあるため、Pが正しいとは限らない。したがって、イのみが正しい。
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問題3(難易度:★★★☆☆)
問題
ある事柄について数名が発言している。ただし、全員が本当のことを言っているとは限らない。このとき、論理的に必ず正しいといえる推論を一つ選びなさい。
あるレストランのメニューについて、店員、客、オーナーの3人が次のように発言した。
店員:このコースにはデザートがついている。
客:このコースには前菜、かつデザートがついている。
オーナー:このコースには前菜がついている。
このとき、推論ア、イ、ウのうち正しいものはどれか。
ア.客が正しければ、店員は必ず正しい。
イ.店員が正しければ、客は必ず正しい。
ウ.オーナーが正しければ、店員は必ず正しい。
選択肢
正解:A
アについて、客が正しいとき、前菜とデザートの両方がついているため、店員の発言は必ず正しくなる。イについて、店員が正しいとき、デザートはあるが前菜があるかどうかはわからないため、客が正しいとは限らない。ウについて、オーナーが正しいとき、前菜はあるがデザートがあるとは限らないため、店員が正しいとは限らない。したがって、アのみが正しい。
問題4(難易度:★★★★☆)
問題
ある事柄について数名が発言している。ただし、全員が本当のことを言っているとは限らない。このとき、論理的に必ず正しいといえる推論を一つ選びなさい。
試験の結果について、三つの発言がある。
発言1:英語と数学がどちらも合格である。
発言2:英語、または数学の少なくとも一方が合格である。
発言3:英語が合格である。
このとき、推論ア、イ、ウのうち正しいものはどれか。
ア.発言1が正しければ、発言3は必ず正しい。
イ.発言2が正しければ、発言1は必ず正しい。
ウ.発言3が正しければ、発言2は必ず正しい。
選択肢
正解:E
アについて、発言1が正しいとき、英語も数学も合格であるため、英語が合格であるという発言3は必ず正しくなる。イについて、発言2が正しいとき、片方の科目が不合格である可能性があるため、両方合格とする発言1が正しいとは限らない。ウについて、発言3が正しいとき、英語が合格しているため「少なくとも一方が合格」という発言2の条件を満たし、必ず正しくなる。よって、アとウが正しい。
この問題は、かつ(共通部分)と、または(和集合)の包含関係の整理がポイントです。
発言1の「両方合格」は、発言3の「英語合格」という条件を含んでいます。
このように、一方が正しければもう一方が自動的に正しくなる関係を、ベン図のような図解で整理する癖を付けましょう。
また、発言2の「少なくとも一方が合格」が正しいからといって、発言1の「両方合格」が正しいとは限りません。
一方が不合格であるという「反例」が1つでも思い浮かべば、その推論は誤りだと即座に判断できます。
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問題5(難易度:★★★★☆)
問題
ある事柄について数名が発言している。ただし、全員が本当のことを言っているとは限らない。このとき、論理的に必ず正しいといえる推論を一つ選びなさい。
ある会議の出席者について、受付担当、司会者、議事録係が次のように発言した。
受付担当:部長、または課長の少なくとも一方は出席した。
司会者:部長、および課長の両方が出席した。
議事録係:部長が出席した。
このとき、推論ア、イ、ウのうち正しいものはどれか。
ア.司会者が正しければ、受付担当は必ず正しい。
イ.司会者が正しければ、議事録係は必ず正しい。
ウ.受付担当が正しければ、司会者は必ず正しい。
選択肢
正解:D
アについて、司会者が正しいとき、両方が出席しているため、少なくとも一方という条件は満たされ、受付担当は必ず正しい。イについて、司会者が正しいとき、両方が出席しているため、部長が出席したとする議事録係も必ず正しい。ウについて、受付担当が正しいとき、課長のみが出席した可能性もあるため、両方の出席を主張する司会者が正しいとは限らない。したがって、アとイが正しい。
複数の発言がある場合、どの発言が最も条件として厳しく、どの発言が最も緩いかという強弱を見極めるのがコツです。
司会者の「両方出席」という発言は、3人の中で最も条件が厳しいものです。
これが正しいと仮定すれば、それより条件の緩い「少なくとも一方は出席(受付担当)」や「部長が出席(議事録係)」は自動的に正しいことになります。
司会者の発言を最小の円、受付担当の発言を最大の円として、入れ子構造の図を頭の中に描いてみましょう。
背理法を使うまでもなく、包含関係(AならばB)を視覚的にとらえることで、計算時間を大幅に短縮できます。
SPI推論「正誤」を対策する際のポイント
SPIの非言語に関する記事
◇非言語の対策
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推論「正誤」以外の練習問題も解いてみよう!
SPIは多くの分野に分かれています。練習問題を繰り返し解いて、苦手を攻略しましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi





アドバイザーからワンポイントアドバイス背理法をマスターすることが第一! 5時間程度で身に付けよう
ジョブカード作成アドバイザー
田中 直香
プロフィールを見る推論(正誤)は、断片的な発言から「絶対に正しいこと」を導き出す、高度なパズル要素を含んだ単元です。
①練習方法と対策時間
おすすめは、問題文を読んで「Aが正しいならBも必ず正しいか?」という矢印図を描くことです。対策時間は3〜5時間程度で十分ですが、短期間に集中して「論理の型」を叩き込みましょう。
②重点的に練習すべき問題
「かつ(AND)」と「または(OR)」が混在する発言問題を重点的に練習してください。特に「少なくとも一方は~」という表現が出た際に、集合図をイメージできるかが得点の分かれ目になります。
苦手意識が強い人は、まず「背理法(もしAが正しいと仮定したら矛盾するか?)」という考え方一つに絞って演習してみてください。あれこれ悩むより、誰か一人を「正解」と仮定して検証するほうが、道筋がスッキリ見えます。
よくある失敗は、自分の「常識」や「推測」を論理に混ぜてしまうことです。あくまで「問題文に書かれていることだけ」を根拠にする、ドライな視点を忘れないでください。