例文15選|面接で第一志望を聞かれたときの回答法と企業の本音

例文15選|面接で第一志望を聞かれたときの回答法と企業の本音のサムネイル

この記事にコメントしたアドバイザー

  • 田邉 健

    なべけんブログ・よちきゃり派遣 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号19005362) SNS:X(旧Twitter)/Instagram

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  • 柴田 登子

    libero firm代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号16034907)/2級キャリアコンサルティング技能士(第21S17401472号)/公認心理師(登録番号:55348)/トーストマスターズインターナショナル日本語スピーチコンテスト全国1位(2013、2019年) SNS:Facebook

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  • 小峰 一朗

    保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号20009724) / トラストコーチングスクール認定コーチングスキルアドバイザー / システムエンジニア・プロジェクトマネジメント・品質保証コンサルタント SNS:ブログ/note/X(旧Twitter)

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この記事のまとめ

  • 「弊社が第一志望ですか?」という質問の意図は企業によって異なる
  • 「第一志望ですか?」への回答は志望度や選考状況に応じて決めよう
  • 第一志望かどうかを答えるときは企業選びの軸を押さえることが重要
  • この記事を読んでいる人におすすめ

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面接官から突然投げかけられて、学生が困惑しがちな「弊社は第一志望ですか?」という質問。「第一志望って言わなきゃ落とされるのかな」「理由を聞かれたら何て答えよう」と回答に迷う学生は多いですよね。

合否への影響が高そうな質問に思えるので、目の前の企業が第一志望だと答える学生は多いようです。しかし、その場しのぎの回答ではかえって印象を下げてしまうことも。

この記事では、キャリアアドバイザーの田邉さん、柴田さん、小峰さんのアドバイスを交えつつ、企業の意図や回答の考え方を解説します。これから面接に挑む学生は、ぜひこの記事を参考にして面接官からの「第一志望ですか?」という質問に備えましょう。

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第一志望ですか? の回答は企業選びの軸と整合性を持たせることが重要

「弊社が第一志望ですか?」のように、面接で志望順位や志望度を直接的に聞く企業は珍しくありません。そのため、自己PRや志望動機などの頻出質問と同様に、回答の方向性や伝え方を事前に用意しておくと堂々と答えられるようになります。

記事ではまず、この質問を投げかけた企業の意図を説明します。企業の本音や状況を踏まえて、次に解説する3パターンの中から回答のスタンスを決めてください。その後、各パターンごとの回答方法を解説します。

第一志望かどうかのアンサーだけでなく、なぜ第一志望なのか、もしくはなぜその志望順位なのかという理由や背景に説得力があるかどうかも面接官は重視します。例文15選も参考にして、自分なりの企業選びの軸に基づいた志望度の伝え方を習得しましょう。

単に第一志望と答えるかどうかで合否が決まるわけではありません。

もちろん熱意も大切ですが、入社後に活躍できるかを企業は重視しています。自分の希望を偽って企業に志望度を伝える必要はありませんよ。

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なぜ聞く? 企業が第一志望を聞く意図

企業が第一志望を聞く意図

  • 入社意欲を測るため
  • 自社への理解度を確認するため
  • 学生の他社を含めた選考スケジュールを把握するため

質問に対して的外れな回答をしないためにも、面接官がその質問をする理由や目的を押さえたうえで回答の方向性を決める必要があります。そのため、まずは「第一志望ですか?」という質問の意図を理解しましょう。

「第一志望ですか?」という質問に対して、「第一志望じゃない人を落とすために聞くのかな」と予測した人も少なくないでしょう。しかし、一概に合否を決めるための質問であるとは言えません。考えられる意図として3つ挙げられます。

入社意欲を測るため

企業にとっては、内定を出すまでにかかるコストをなるべく無駄にしたくないという思いがあります。たとえば、選考が進み、役員面接までおこなったのに、内定を出してから断られるとなると、企業側にとっては効率的とはいえません。

費用や労力をかけて選考をおこなう以上、入社する可能性が高い学生に絞って選考をおこないたいと考えるのは、企業側の事情を踏まえると自然なことです。

第一志望と第三志望の企業を比較すれば、当然第一志望の企業の方が学生の入社意欲は高いことがわかります。つまり、第一志望かどうかを問うことで、自社に対する入社意欲がどの程度なのかを測っています

内定辞退を避けようとして第一志望かを聞くのはどんな企業が多いですか? やはり採用人数が少ない企業でしょうか?

小峰 一朗

プロフィール

内定辞退が多発している企業

内定辞退を避けたい企業とは、逆にいうと内定辞退の多い企業かと思います。ただ、どんな企業でも内定辞退は極力避けたいと考えています。

第一志望か聞いてくる企業に対しては、否定的な回答は避けつつも、嘘をつくのではなく、誠実に肯定的な回答を用意しておくと良いと思います。

自社への理解度を確認するため

学生が第一志望と言うからには、企業の魅力を理解したうえで「この企業で働きたい」と思っているレベルに達しているはずです。そのため企業としては、第一志望かを問うことで、学生の自社に対する理解度を確認するという意図があります。

第一志望でないからといって興味が低いと切り捨てるというよりは、まだ伝わっていない自社の魅力があれば知ってほしい、不安や疑問点を解消して志望度を上げてほしいという目的の場合が多いです

柴田 登子

プロフィール

最近メディアで取り上げられて話題になった自社の製品やサービスがあると、学生に対してイメージのみで志望してきたのでは?という懸念があります。

特にそういった企業の場合は、表面だけではなく、事業内容や働く環境もしっかり理解してこその第一志望であるかどうかを確認したいものと思われます。

学生の他社を含めた選考スケジュールを把握するため

「第一志望ですか?」という質問は、「他にも選考途中の企業はありますか」「何社エントリーしていますか」のように学生の就活動向を問う質問とセットでされることも多いです。これには、内定を出す可能性が高い学生の就活スケジュールを把握しておきたいという背景があります

内定を出した場合、いつまでに承諾の返事がもらえるかによって、企業側はほかの学生の選考スケジュールを調整したり、応募を続けるかどうかという判断をしなければなりません。もし自社が第一志望であれば、内定を出したらすぐに承諾をもらえることが前提になります。

しかし企業としては、他社の選考結果によって内定を承諾するか決めたいという学生の状況も理解しています。そのため、スケジュールのすり合わせをするためにも、自社が第一志望かどうかを知りたいと考えるのです。

アドバイザーコメント

面接官は「入社意志の確認」のために第一志望かどうか聞いている

第一志望かどうかを面接官が聞く理由はいくつかありますが、主な目的として「入社意志の確認」が挙げられます。企業の採用担当者には、採用人数の目標がありますよね。

面接をした学生の入社意欲が低いときには、学生との接点を増やしたり、他の学生の採用を検討したりしなければなりません。面接時点で、内定を承諾するかどうかを判断するために活用しています。

学生に対して適切な接し方やサポートをする目的もある

また、入社意志を確認することで、学生に対してどのように接するかどうかの判断材料にもしています。たとえば、面接時点での志望度が低い学生に対して「最初は志望度が低かったけれども入社を決めた社員」との面談を設定することもできますよね。

このように、学生を採用するかどうかだけでなく、採用担当者が他の施策を検討するために活用もしています。そのため、志望度を偽ることなく質問へ回答することで、内定承諾するかどうか悩んでいるときに良いサポートを受けることもできますよ。

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つまずく学生多数! 第一志望を聞かれたときのNG回答

第一志望を聞かれたときのNG回答

  • 回答に言い淀む
  • 理由が言えない
  • 上から目線な言い方になる
  • まどろっこしい説明をする

不意打ちに「第一志望ですか?」と聞かれた学生の多くが、NG回答に当てはまる説明や話し方をしてしまいます。また、あらかじめ用意はしていても、企業への印象を下げる回答になってしまっている場合もあります。

企業から不信感を抱かれたり、マイナスな印象を持たれるような事態を避けるためにも、最低限ここで解説するNG回答は避けるようにしましょう。

回答に言い淀む

「大学での研究について教えてください」「アルバイトの経験で苦労したことは何ですか」のような質問であれば、回答する前に言い淀んだとしても、過去を思い出していたり、言いたいことをまとめる時間は必要なため多少は許容されます。

しかし「第一志望ですか?」という質問は、はいかいいえで答えられる質問です。すぐに回答できないと、第一志望ではないけど遠慮して回答に詰まっているのか、もしくは手当たり次第選考を受けていて志望順が決まっていないのかというように、いずれも良い印象とは言えません

特に第一志望と答えるのであれば、言い淀まずに「御社が第一志望です」と堂々と即答しなければ、企業からの信頼は得られないでしょう。

小峰 一朗

プロフィール

言い淀むということは、正直には答えにくいのかと捉えられるので、第一志望ではないんだなという印象を持つと思います。

また、言い淀むということに対しては、正直でない、とか誠実さがない、あるいは考えていない、といった印象をも与えかねません。第一志望ではないとしても、自身の考えとあわせて正直に誠実に答えたほうが、より良い印象が残りやすいと思います。

理由が言えない

仮に「第一志望です」と答えた場合、それだけでこの話題が終わることはほとんどありません。ほかにも選考を受けている企業がある中でなぜ第一志望なのかというように、理由を掘り下げられる可能性が高いです

特に志望順を聞かれるとは予想しておらず、咄嗟に御社が第一志望だと答えた人は、その後に理由を言えないパターンが多いです。面接官からすると「本当に第一志望なのか」と不信感を抱くことになります。

第一志望であれば、面接官から問われるより先に理由も併せて伝えられる方が、理想的な回答といえます。

第一志望と答えた後に理由が言えないと、志望する熱意がないと判断されてしまいマイナス評価にもなりかねません。採用担当者によっては「嘘をついているのではないか」と疑われてしまう可能性もあるため注意が必要です。

上から目線な言い方になる

第一志望かどうかというのは、学生が企業を評価して決めるものでもあるため、伝え方を誤ると面接官に不快な思いをさせてしまうリスクがほかの質問よりも高いです

たとえば、第一志望の理由として「インターンで接した企業の人が他社に比べて丁寧だったから」というと、受け身な姿勢で企業を採点しているように受け取られてしまいかねません。

そのため、志望度の理由は「自分がやりたいこと」に企業の仕事内容が一致しているという点に重点をおくなどして、受動的な内容は避けましょう。また、話し方にも気を配り、丁寧で優しい声で伝えられると、上から目線に見えることは回避できるでしょう。

他の企業と比較した説明をすると、自分の言い方が上から目線に感じられるのではないかと不安です。どのように気を付ければ良いでしょうか。

小峰 一朗

プロフィール

話す内容は客観的に! 話し方は丁寧かつ謙虚に!

確かに言い方や比較する観点に気をつけないと、上から見ているわけではないのに、相手からすると上から目線に感じるかもしれません。

言い方については、丁寧かつ謙虚な態度で、上からでも下からでもないフラットな視線を意識して話すと良いと思います。比較する観点については、事実や客観的な評価で比較するように気をつけたいですね。

主観的に良い悪いといった評価をしてしまうと、上から目線に伝わってしまうかもしれません。

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まどろっこしい説明をする

面接中の企業が第二志望以下であった場合、それを伝えるのは失礼なのではないかと不安になりますよね。だからといって、他社を第一志望しているにもかかわらず「御社が第一志望」ということもできない人は、まどろっこしい説明になりがちです。

「第一志望ですか?」と聞かれたのに対し、「御社への興味はとても高くて……」というように質問から逸れた回答になってしまっているパターンが見られます。まずは、質問に対し、第一志望かどうかという回答を端的にしましょう

柴田 登子

プロフィール

第一志望であると示した理由や根拠がその企業の特徴と合致していなければ、内定欲しさに適当に回答したと思われても仕方ありません。

第一志望ならその会社の特徴や強みを明確に把握していると会社側は期待しています。面接を受ける企業の特徴はいつでもスラスラ挙げられるようにしておきましょう。

企業が聞きたいのは本音! 必ずしも第一志望と答えるのが正解ではない

「第一志望ですか?」と問う企業の問いかけに対し、「肯定しなければ失礼に当たる」「第一志望と答えなければ落とされる」と考えている学生は多いようです。しかし、必ずしもすべての企業に第一志望と答える必要はありません。

学生のポテンシャルを重視する企業では、魅力的な学生に対しては第一志望でないと言われても「自社で働いてほしい」と企業側からアプローチをします。企業と本音でやり取りをすることにより、企業理解を深めたり、自身のキャリアについて考える判断材料を得られることもあり、結果的に自分が得することにもなります。

企業理解を充分に深めて、企業と本音でやり取りできるような対等な関係性を築いたうえで入社を決めるのが、入社後を想定した場合のベストな状態といえるでしょう。そのためにも、志望度を問われたときにはその場しのぎの回答ではなく、理由も含めて堂々と答える必要があるのです。

アドバイザーコメント

第一志望かどうか聞かれたときは素直に答えよう

自社が第一希望か聞かれたときに、絶対に肯定しなければならないと考えている学生が多いですよね。しかし、志望度が低いにもかかわらず偽って「第一志望です」と回答することはおすすめはできません。

もし、面接で「第一志望です」と答えて内定が出たあとで、「他の企業が第一志望だからそちらの結果が出るまで待って欲しい」とは伝えにくいですよね。

そのうえ本当の第一志望の選考に落ちてしまい入社をすることになれば、「志望度を偽って回答した学生」と思われてしまいます。すると、配属先を決定するときに影響が出てしまう可能性があります。

たとえば、「クライアントにも嘘をついてしまう」と思われてしまうと、営業職への配属希望をしていても別部署へ配属されてしまう可能性があります。

長期的に考えると正直に答える方がメリットが多い

また、社会人へなった後に偽って「第一志望です」と答えた企業がクライアントになる可能性があります。そのときに、「就活で志望度を偽って回答した人」と思われてしまい、社会人として仕事をするときにマイナス影響が出る可能性もあります。

内定を獲得することだけが目的になってしまうと、思いもよらないシーンでマイナス影響が出ることがあります。そのため、事実を偽らずに回答することがおすすめです。

答える前に押さえておきたい! 第一志望か堂々と回答する3つの準備

第一志望か堂々と回答する3つの準備

  • 企業選びの軸を明確にする
  • 企業の志望順を整理する
  • 就活の終了時期や終了条件を決めておく

NG回答として、回答に言い淀んだり理由が言えないパターンを取り挙げましたが、この場合、企業が抱くのは学生に対する不信感です。「嘘をついているのかな」「主体的に就活を進められていないのかな」というようなマイナスな評価につながってしまいます。そのため、質問に対してスムーズに返答するのが必須です

特に、面接中の企業が第一志望でない場合、回答しづらいということは企業も理解しています。そこで堂々と答えられれば、しっかりと軸を持って就活をしていることが伝わり好印象です。

スムーズかつ堂々と回答するためにも、まずは自分の選考状況や就活の方向性を自覚し、説明できるように準備をしましょう。

企業選びの軸を明確にする

企業選びの軸は、学生が企業を選ぶときの判断基準です。「ブライダル業界であること」「若手にも裁量がある仕事が任される」「家賃補助が支給される」というように、自分が企業を選ぶうえで外せない条件を言語化します。

企業選びの軸は自分の就活を効率的に進めるだけでなく、軸を決めてぶれずに行動を起こしているという意味で企業へのアピールとしても有効です。1つに絞るというよりは、業務内容、社風、労働条件というように多角的な視点から複数定めると、志望度が高い企業と自分のマッチ度を説明しやすくなりますよ。

選考では直接的に「企業選びの軸を教えてください」と質問される場合もあります。軸の決め方や、質問への答え方はこちらの記事で解説しているので参考にしてください。
意欲が伝わる「企業選びの軸」の回答例50選|見つけ方も解説

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企業の志望順を整理する

そもそも、選考中の企業の志望度順をランキングのように明確に決めていないという学生もいますよね。元々は決まっていても、選考を受けている過程で気持ちに変化が起こる場合もあるでしょう。

選考途中の企業にすべて順位を付ける必要はありませんが、ある程度志望順を整理しておくことは必要です。各企業に入社する可能性がどの程度あるかに応じて、第一志望かどうかの回答も変わってくるからです。

もし、どうしても第一志望を1つに絞るのが難しいのであれば、第一志望群というまとめ方もあります。入社意欲のレベルごとに企業を整理してみましょう。

それぞれの企業に違った良さを感じているので、志望順がなかなか決められません。どのように決めれば良いですか?

志望順は就活の軸を活用して決めよう

志望順が決められない学生は、就職先に求める価値観である「就活の軸」が決められていないことが多いです。

就活の軸が明確になっていることで、自分が「経営理念」や「仕事内容」「一緒に働く人材」「福利厚生や知名度」の何をどの優先度で重視するか判断できます。

志望企業の条件を比べるのではなく、まずは過去のエピソードなどから自分の価値観と向き合い、就活の軸を考えましょう。

「就活の軸がわからない……」という人は、以下の記事を参考に就活に軸を探していきましょう。
就活の軸一覧90選! 納得できる企業選びの基準の見つけ方も解説

就活の終了時期や終了条件を決めておく

第一志望かどうかを聞く面接官の意図に、スケジュールのすり合わせをしたいという目的があると解説しました。面接官がこの意図で聞いているのであれば、内定をもらえた場合はいつまでに返事をするかという期限を伝えられなければなりません

選考中の他社企業の中に第一志望がある場合は、その企業の合否がわかるまでは内定は承諾できないでしょう。

もし、不採用だった場合、そこで内定を承諾するのか、それともほかの企業を受け続けるのかというように、就活の終了時期や条件が明確でなければ、内定承諾の見通しが立てられません。

就活をいつまで続けるべきか悩む学生も多いですよね。こちらの記事で一般的な就活終了の時期や、終わらせる判断方法などを解説しているので参考にしてくださいね。
就活はいつまで続く? 一般的な時期や長期化させない方法を解説

志望度に応じて決めよう! 第一志望か聞かれたときの回答3パターン

志望度に応じて決めよう!第一志望か聞かれたときの回答3パターン

自己PRや志望動機を問う意図は、学生の熱意や業務への適性を測るためというようにほとんどの企業で共通していますが、「弊社が第一志望ですか?」という質問をする意図は、面接官や企業の規模、採用の方向性によって異なります。選考フェーズが一次面接か、あるいは最終面接かによっても異なるでしょう。

そのため、志望度や選考状況によって回答のスタンスを自分で決めるしかありません。回答は大きく3パターンに分かれます。各パターンのメリットやリスクを踏まえたうえで判断してください。

第一志望と伝える

絶対に内定が欲しいのであれば、第一志望と答えるのがもっともリスクが少ない答え方です。企業によってはその回答が採用につながる場合もあるでしょう。

他にも第一志望の企業がある場合でも、面接中は御社が第一志望という気持ちで臨めば、入社意欲が面接官にダイレクトに伝わり、有効なアピールになります。

内定辞退は可能

もし他社に入社することを決め、内定を辞退することになったときに、面接で第一志望と言ったことから後ろめたさや引け目を感じて断りづらくなると感じる人も多いでしょう。

しかし、面接で第一志望といったとしても内定を辞退することは可能です。他社の選考を受けていく過程で自分の気持ちに変化が起こったことを説明すれば、採用担当者も理解してくれるでしょう。

「第一志望といったからにはその企業に入社しなければならない」と重く考える必要はないので安心してください。

内定をもらっても辞退する可能性が高いのに、第一志望と言うのは無責任な気がします。でも内定が確実に欲しいときはどうすれば良いでしょうか。

柴田 登子

プロフィール

後ろめたさを感じる必要はない

内定を確実に欲しい、という気持ちは言い換えれば「そのときは第一志望」ということですよね。

面接で問われた「瞬間」だけでもそう思っているなら決して嘘ではありません。

また、仮に不動の第一志望があった場合でも、その会社の面接でやり取りをしているうちにモチベーションが下がったり、第二志望の会社の面接で相性の良さを感じ「やっぱりここがいい!」と思ったりすることは誰にでもあるはずです。

就職活動を手広くやっていれば第一志望は変動するものです。そのため、後ろめたさを感じなくても良いと思います。

第一志望群の1つであると伝える

内定をもらえても辞退する可能性があって、第一志望と答えるのには抵抗があるという人は、第一志望群の1つであると伝えるのもおすすめです。第一志望群であれば、入社意欲は高いことが伝わり、かつほかにも志望度が高い企業と迷っているというリアルな状況が伝えられます

リスクとしては、面接官によってはあいまいな回答に感じたり、優柔不断に受け取る場合が考えられます。

第一志望群の1つと言ってしまうと、「どうせどの企業でも言ってるんだろう」と志望度が低いと思われてしまいませんか?

「第一志望群の1つ」と答えても志望度が低いとは思われない

採用担当者が自社の志望度を聞くことで、何を判断しているのかを考えるとマイナス印象にならないことがわかりますよ。

採用担当者は、内定を出したときに承諾をするかどうかを判断するためや、どのような社員を面接担当にするかを判断するために志望度のヒアリングをしていることがあります。

「第一志望群」と答えることで、採用担当者が知りたい内容を把握できるため、マイナス印象になることはありません。ただし、入社をする気がまったくないにもかかわらず「第一志望群」と回答することは避ける方がおすすめです。

第一志望は他社であると伝える

就職活動をしていれば、第一志望ではない企業の選考を受けることも当然のようにあります。そして、面接官としても就活生のそういった状況は理解しており、自社が第一志望でないことは充分にあり得ると理解しています。

しかし、面接中の企業が第一志望ではないと伝える学生は多くないので、良くも悪くも印象に残りやすいと言えます。就活生の本音を打ち明けることで、かえって距離が近くなることもあります

最終面接は合否に影響しやすいので要注意

一方でリスクが大きいのも間違いありません。採用枠が限られている企業は、最終面接で自社が第一志望でないと答えられると、ほかの入社意欲が高い学生がいればそちらを選ぶ可能性が高くなります

単に第一志望は他社と伝えると、企業としては入社意欲は低いと捉えてしまうので、企業に対する興味や関心が高いことはセットで伝えるようにしましょう。

アドバイザーコメント

志望度や面接の雰囲気に応じて第一志望かどうかの回答を使い分けよう

「第一志望と伝える」場合

心の底から第一志望であればもちろん第一志望と伝えましょう。その際には、なぜ第一志望なのかをできるだけ詳しく述べます。

第一志望だと言い切っているのにその理由が曖昧だったり、企業の特徴を捉えられていなかったりすると「調子よく第一志望だと言っているだけだろう」と判断されるので気を付けましょう。

仮に知り合いの伝手で選考の場を用意してもらったのであれば、辞退する可能性があるにもかかわらず「第一志望」と答えるのは、知り合いに迷惑がかかってしまうので避けた方が良いでしょう。

それ以外の場合や大量採用の企業など、内定辞退をしても比較的問題はないケースであれば言い切っても良いでしょう。

「第一志望群の1つであると伝える」場合

他の企業も魅力的でまだ1つに絞り切れていない場合にはこの回答が適切です。また、指定校推薦や誰かの紹介など内定を断ると誰かに迷惑をかけることが想定される場合はこのように伝え、あまり言い切りすぎないようにします。

また、自分を曲げて「第一志望です」と言い切るとその後の面接で気になりすぎて調子を崩す人がいます。この伝え方なら嘘にはならないので楽に伝えられます。

「第一志望は他社であると伝える」場合

ほとんどの場合望ましくはないのですが、ベンチャー企業や変革を求める採用担当者でこういった素直な回答を好むことがあります。フランクでカジュアルな面接だったと感じる場合にはこの答え方もアリでしょう。

入社意欲が伝わる! 「第一志望です」と伝える場合の回答方法

「第一志望です」と伝える場合の回答方法

  1. 「御社が第一志望です」と即答する
  2. 他社と比較したうえで良いと思っている点を説明する
  3. 第一志望であることをもう一度伝える

ここからは、具体的な回答の方法を見ていきましょう。まずもっとも入社意欲がダイレクトに伝わる方法について解説します。前述したとおり、「第一志望です」と答えるのが、もっとも入社意欲が伝わりやすい回答です。

「第一志望です」と答えるだけでなく、その理由や根拠も堂々と説明しなければなりません。説得力がある回答を意識しましょう。

説明するときは始めに結論として、第一志望であることを述べて、理由を説明した後で、同じ結論を述べます。最初と最後に第一志望であることを伝えることで、入社する意志が強調されて伝わりやすくなります。

①「御社が第一志望です」と即答する

まずは質問に対し、「御社が第一志望です」と即答しましょう。ここで回答するまでに間ができてしまったり、言い淀んでしまうと説得力が半減します

スムーズかつはきはきと回答することで、回答の信頼性もアップしますよ。

小峰 一朗

プロフィール

「第一志望ですか?」と聞かれて、スムーズに回答できないということは、第一志望とは考えていない、もしくは、正直には言いにくいことがある、と見えてしまいます。

いずれにしても、良い印象は残らないので、普段から就活の軸を自分なりに考えておくことが重要です。

②他社と比較したうえで良いと思っている点を説明する

「第一志望です」と答える以上、企業に対しての理解が進んでいることが前提なので、踏み込んだ志望理由が必須です。この質問を投げかけられた時点で、志望動機は既に面接の最初の段階で伝えているパターンが多いです。

そのため、単なる志望動機の繰り返しではなく、選考中の他社と比較したうえで良いと思っている点を説明をしましょう

他社と比較したうえで良いと思っている点を説明する例

同じ業界であるA社の選考も受けていますが、チームワークを重視する御社の社風の方が自分に適した環境だと感じています。

小学生の頃から吹奏楽をしており、個人の技術を高めるだけでなく、ほかのパートとの調整や役割分担をおこないながら高いパフォーマンスを目指すことにやりがいを感じていました。

そのため、御社のようにチームとしての成果にこだわる環境の方が充実感を持って働けると考えています。

説明が思い浮かばないという人は、企業研究が不足している可能性が高いです。企業研究はノートにまとめることでより効率的かつ正確に進められます。こちらの記事を参考にして作成しましょう。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!

③第一志望であることをもう一度伝える

理由が言えたら、最後にもう一度第一志望であることを伝えてください。結論から始めて結論で締めるのは、社会人が意見を言うときや提案をするうえでの基本の文章構成です

特に、第一志望であることは強調することで入社意欲をより強くアピールできます。理由を説明できたら「よって、御社を第一志望としています」というように、第一志望であることを念押しで伝えましょう。

好印象をキープ! 「第一志望群の1つです」と伝える場合の回答方法

「第一志望群の1つです」と伝える場合の回答方法

  1. 「御社は第一志望群の1つです」と答える
  2. 企業選びの軸を説明する
  3. 第一志望群の企業がいずれも軸に一致することを伝える
  4. 入社へ前向きな気持ちを伝える

入社意欲を示しつつ、リアルな選考状況を伝える方法として「第一志望群の1つです」と答えるパターンがあると解説しました。無難な回答に思えますが、あいまいな内容だとマイナスな評価につながるリスクも高いです。

企業選びの軸を明確に伝えたうえで、どちらに対する志望度も高いということが伝わる説明にしましょう。

本文でも説明されているとおり、「第一志望群」である理由をわかりやすく説明できるかどうかがポイントです。理由の説明をするときにも、論理的に回答ができないとマイナス印象になるため、筋道立てて説明できるように準備しましょう。

①「御社は第一志望群の1つです」と答える

まずは、第一志望群の1つであることを伝えましょう。「実はもう1社、御社と同程度に志望度が高い企業があります」「御社を含める3社の中から入社する企業を決めたいと考えています」というように言い方は工夫しても構いません。

いずれも、その企業よりも志望度が高い企業はないということが伝わる言い方にしてください

柴田 登子

プロフィール

その企業が第一志望群の中でも有力候補であると感じさせるような選択理由を具体的に述べましょう。

自分のやりたいこととマッチしている、面接のときに相性の良さを感じた、などをできるだけ詳細に伝え、「だとしたらうちだな」と面接官に思わせるのがポイントです。

②企業選びの軸を説明する

第一志望群の場合、第一志望であることを裏付けるだけでなく、なぜ他にも入社する可能性が高い企業が存在しているのかという点を説明しなくてはなりません

説明をするにあたって有効なのが「企業選びの軸」です。第一志望群であることを伝えたら、理由を説明するために、自分の企業選びの軸を伝えてください。

③第一志望群の企業がいずれも軸に一致することを伝える

企業選びの軸に基づいて志望順を判断しているのであれば、軸をクリアする企業が複数存在するのは自然なことです。企業選びの軸を説明したうえで、第一志望群の企業がいずれも軸に一致することを伝えましょう。

ここでは、軸との一致性に慎重になる必要があります。「自社はその軸には一致しないけどな」と面接官から指摘される事態は避けなければなりません。繰り返しになりますが、企業研究は入念におこないましょう。

④入社へ前向きな気持ちを伝える

第一志望群であることを伝えられた企業としては、「その企業の中からいつ入社する企業を決めるつもりなのか」「どのような判断基準で決めるつもりなのか」という疑問が生まれます。

そのため、自ら「話を聞いて企業理解を深めたうえで判断したい」というように、今後の方向性を示せると良いです。そうすることで企業としても提供すべき情報や学生に対するアプローチの仕方を考えやすくなります。

小峰 一朗

プロフィール

第一志望群の1つであると前向きに検討している気持ちを伝えるには、企業選びの軸をいくつか示したうえで、その企業がクリアしている軸を説明しましょう。

そして、まだ判断しきれていない軸については御社を中心に検討していく意図がある、といった言葉で締めると良いでしょう。

前向きに伝えよう! 「第一志望は他社です」と伝える場合の回答方法

「第一志望は他社です」と伝える場合の回答方法

  1. 「正直に申し上げると現時点で第一志望は他社です」と答える
  2. 企業選びの軸を説明する
  3. 第一志望の企業が軸に一致することを伝える
  4. 面接中の企業への理解を深めて決めたい旨を伝える

3パターンの中でもっともリスクが高いのは一目瞭然ですね。そのため、正直に第一志望が他社であることを伝えるときは、失礼な表現にならないように充分気を配りましょう。

ただ、申し訳なさそうに話す必要はありません。上記の2つと同様に堂々と話すことを前提にして、説明の文章を考えましょう。

①「正直に申し上げると現時点で第一志望は他社です」と答える

面接官としては、学生が自社を第一志望といってくれることを期待している場合も多いでしょう。答える前に、「正直に申し上げると」や「正直なところ」というように前置きを置くと面接官も心の準備ができて、さらに相手に配慮された回答に聞こえます

志望順を直接的に聞かれない限り、自ら「第一志望ではなく第三志望です」というように答えるのは避けましょう。

もし「では自社の志望順は何番目ですか」と聞かれたら、正直に答えて良いんでしょうか。

柴田 登子

プロフィール

「決めかねている」というのも1つの答え方

何番目か、というのをあえて聞く意図にもよりますが、そう聞かれて第一志望なら素直に答えて問題はありません。しかしそれ以外の場合に正直に答えるのはリスクが高すぎます。

「実は他の会社と1、2を決めかねている」などと伝えるのが無難でしょう。その際には決めかねている要素を正直に伝え、企業側に詳細な説明を求めるなど積極的な姿勢を示すようにしましょう。

また、そこまで絞り込んだ選択肢に入れた理由も明確に説明すると良いでしょう。

②企業選びの軸を説明する

ここで説明するべきなのは、なぜ他社が第一志望なのかという点と、第一志望ではない企業になぜ応募したのかという2点です。これを説明するには企業選びの軸が複数あると説明しやすいです。

たとえば、軸が3つあるうちの2つをクリアしているから御社を応募したというように伝えられると、第一志望ではないとしても、しっかりと軸に基づいて就活をおこなえていることがわかります。

③第一志望の企業が軸に一致することを伝える

次に、なぜ他社が第一志望なのかという点を企業選びの軸に基づいて伝えてください。面接中の企業に対して、「その軸だったら他社の志望順位が高くなるのも仕方ないな」と思わせられるように回答しなければなりません

第一志望の企業が軸に一致することを伝える例

海外留学の経験を活かしたいとの想いから、「海外進出に注力している」ことを企業選びの軸としています。A社の商品は海外でのシェアが国内企業としてトップのため、A社を第一志望としています。

就活の軸と企業の特徴が一致していることを伝えると、キャリアに対して真剣に向き合っていることがアピールできます。そのため、企業も納得してくれるだけでなく、さらに好印象を与えることもできますよ。

④面接中の企業への理解を深めて決めたい旨を伝える

第一志望が他にあるとはいえ、面接中の企業にも興味があって応募していますよね。この前向きな気持ちは積極的にアピールしましょう。

面接は企業が応募者をジャッジするだけでなく、学生が企業を見極める機会でもあります。面接を通して企業への理解を深めたいという意志を示すことで、前向きな気持ちが伝わってきます

単にこれから企業理解を深めたいだけでは、「企業研究をしてから面接に臨むべき」と思われてしまいかねません。そのため、面接でしか聞けない質問などを用意したうえで、その旨を伝えると良いでしょう。

逆質問を考えるのが苦手という人も多いですよね。こちらの記事で最終面接の逆質問30選を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
最終面接の逆質問30選! 内定をつかむ必須準備と差別化のコツを解説

「第一志望ですか?」の回答例15選!

「第一志望ですか?」と問われたときは、第一志望であるかどうかだけでなく、その理由や志望度の背景を丁寧に説明することが重要であると解説してきました。ここまで説明してきた内容を踏まえた回答例30選を紹介します。

「どの回答にするべきか決めきれない」「回答のイメージが湧きづらい」という人はぜひ参考にしてください。

「第一志望です」と伝える場合の回答例

まず、第一志望ですと答える場合の回答例を紹介します。この場合、まず「御社が第一志望です」という結論をすぐに伝えましょう。そのうえで、他社と比較したうえで良いと思っている点を説明し、最後に第一志望であることをもう一度伝えるという構成で作成します。

単に志望動機の繰り返しにならないように、他社との比較やその企業ならではの良さを自分の言葉で伝えなければなりません。ぜひ、ここで紹介する回答例を参考にしてください。

例文①

「第一志望です」と伝える場合の回答例①

御社が第一志望です。私はブライダル業界で働くことを1つ目の就活の軸としており、現在選考を受けている企業もすべてブライダル企業です。

その中でも、2つ目の軸である社会問題を解決できる企業に御社がもっとも当てはまると感じています。

御社の事業の中でも、特に同性カップルの結婚式など多様な結婚式の在り方を早い段階から実現してきたという実績から、マイノリティにも視野を広げられる会社だと思いました。

ブライダルは人の幸せな瞬間に立ち会える仕事ですが、社会問題に向き合う姿勢も忘れずに、ブライダルを通してさまざまな人に幸せを届けるためにも御社の一社員として働きたいと思っています。

小峰 一朗

プロフィール

事業を通して社会問題に向き合いたいという素晴らしい回答ですね。素晴らしいので、どうしてそういう考えに至ったのか質問したくなります。

そのため、社会問題への意識が高まった経験などを少し補足するとより良くなると思います。

例文②

「第一志望です」と伝える場合の回答例②

御社が第一志望です。

私は現在商社を中心に就職活動を進めています。

いずれの商社も中国での取引を今後も事業運営の柱として考えておられます。

しかしながら、中国は人口減少やアメリカの特許が付属する製品を中国国内で製造できなくなる法律がアメリカで成立したことに加えて、人件費の高騰などを勘案すると、海外企業が中国から余儀なく撤退していくものと思われます。

そうすると、今後は人口成長が見込まれるインドやアフリカに市場がシフトしていくと見ています。

その点、御社は中長期計画の中で「アフリカ重視政策」にいち早く軸足を移すと表明されてます。

そのような他社にはない先を見通したビジョンに共鳴しましたので、御社の業容拡大と中長期計画の達成に向けて加勢したいと考えています。

例文③

「第一志望です」と伝える場合の回答例③

御社が第一志望です。

なぜなら、御社が「ギブの精神」を経営理念に掲げられているからです。

もちろん、企業の存続は利益の獲得にありますが、あまりにも「テイクの精神」が横行している昨今の風潮を見て胸が痛みます。

マスコミのニュースを見ても、詐欺や隠ぺい、汚職といった事件が跡を絶ちません。

それは「自分だけ良ければいい」「自分さえ儲かればいい」「他の人のことはどうなろうと知らない」といった独善的な心理が蔓延しているからだと痛感しています。

その点、御社の社長インタビューの中で「会社は社会の公器」という発言を目にし、私利私欲に走らず、信用を旨とする考え方に深く共鳴しました。

私は就職するなら、エゴ的な考え方ではなく、パブリックな思想で経営されている会社に決めたいと考えています。

ぜひ御社で、公の心を持ち、共同共栄の精神で邁進したいと考えています。

例文④

「第一志望です」と伝える場合の回答例④

御社が第一志望です。

なぜなら、世界で3社しか作れない御社の電子部品の高い技術力に関心があるからです。

私は大学で材料工学を専攻していますが、その中でもセラミックの界面現象について研究しています。

先日、御社のインターンシップで工場見学をさせてもらい、銅板とセラミックを接合する工程でミクロン単位を制御されている技術力の高さに驚嘆しました。

今後ますます小型化するモジュールに組み込まれる部品も、当然ながら小型化を要求されます。

そのためには、低背化、高強度化といった技術課題があり、私の研究分野で合致する点が多々あります。

そんな興味深い分野で自分の持てる力を存分に注ぎこみ、業界ナンバー1のシェアを目指す会社の一員になりたいと考えています。

例文⑤

「第一志望です」と伝える場合の回答例⑤

御社が第一志望です。

その理由は、御社の創業者の書籍を読んで深く感銘したからです。

書籍の中の「安定は固定。不安定はチャンス」や「変化はお客様から学ぶ」、「自分が変われば周囲が変わる」といった金言の数々が胸に突き刺さりました。

一方、円安で物価高騰という厳しい局面を迎えながらも、お客様のために価格を維持しつつも、毎年利益を増加させている結果を見て驚愕しました。

これは経営理念が単なる絵空事ではなく、実際に「混迷をチャンス」として捉え、有言実行するDNAが社員に刻みこまれている証だと承知しました。

このような経営理念が浸透している会社で、1兆円の売上を目指す小売企業の一員として、燃える集団の仲間入りを果たしたいと考えています。

「第一志望群の1つです」と伝える場合の回答例

次に「第一志望群の1つです」と伝える場合の回答例を紹介します。この場合も「御社は第一志望群の1つです」と最初に結論を伝えます。そして、自分の企業選びの軸を説明し、第一志望群の企業がいずれも軸に一致することを伝え、最後に入社への前向きな気持ちを示すという構成で作成します。

曖昧や結論を先延ばしにしたような回答と受け取られないように、第一志望が複数あることの理由をしっかりと伝えるようにしましょう

例文①

「第一志望群の1つです」と伝える場合の回答例①

御社は第一志望群の1つで、御社と同様に志望度が高い企業がもう1社あります。

私は人材派遣業界の営業職を就活の軸の1つとしており、さらにチームワークを大切にする社風の中で働くことを2つ目の軸としています。

インターンやOB・OG訪問を通して2つの軸に合致していると感じた企業が御社のほかに1社あります。

できたら、御社の業務の進め方や評価の方針についてさらに詳しくお聞かせいただき、自分の気持ちを固められたらと考えています。

柴田 登子

プロフィール

その企業を第一志望にした根拠をさらにしっかりと伝えると良いと思います。

人材派遣業界で必要なチームワークとはどのようなものを想定しているのかを示し、かつそれがその企業にどのような点で合致しているのかを伝えるようにしましょう。

例文②

「第一志望群の1つです」と伝える場合の回答例②

御社は第一志望群の1つです。

私は、BtoC企業で、見えるモノを売る営業職を就活の軸としています。

現段階では家電メーカーの御社と食品業界の会社に絞り込んでいます。

食品業界のもう1社は明後日に最終面接がありますので、最終的には経営トップの方の人材育成のお話をお伺いしたうえで決断したいと考えています。

そのために、御社の人の育て方や成長について、OJTとOFF-JTの両面から深く教えていただけると幸いです。

例文③

「第一志望群の1つです」と伝える場合の回答例③

御社は第一志望群です。

正直に申し上げますと、現在はIT業界に絞って就職活動を進めており、Webサイトやネットワークの構築に力を入れられている御社と、プログラミングの会社の2社で迷っています。

私自身、どちらも興味があり、どちらも今後需要のある業界だと考えています。

最終的には「活躍できる場」と「育つ環境」の2点で決めようと考えていますが、御社は若いうちから責任のある仕事を任せてもらえるとお伺いしています。

実際に入社してから何年目でどのような仕事ができるのか、それまでにどのような教育が施されるのかを具体的にご教授いただければと思います。

例文④

「第一志望群の1つです」と伝える場合の回答例④

御社は第一志望群です。

現在は御社を含め、海外で飲食の仕事に携われる会社を複数社受けています。

私は父親の転勤の関係で、中学生の3年間、イギリスに住んでいました。イギリスの日本食はほとんど中国人が経営していて、本当の日本食とは味が似て非なるものでした。

そこから、本場の日本食の味を世界に広めたいという強い動機が生まれ、その橋渡し役ができる総合商社と飲食業界を主として就職活動をおこなっています。

商社では世界中に飲食業を広めるお役には立てますが、実際に海外で飲食業を運営することができないので、どちらの立場で貢献すればいいのか、現在迷っています。

そういう意味で、御社で実際に海外事業で働く場合のイメージを膨らませたいと思っていますので、どのような立ち回りで、どのようにかかわれるのか、具体的にを教えていただけると幸いです。

例文⑤

「第一志望群の1つです」と伝える場合の回答例⑤

御社は第一志望群です。

現在は半導体業界で御社と競合する会社がもう1社あります。

「産業の米」と言われる半導体部門で、かつてはトップシェアを誇り、隆盛を極めていた日本企業が韓国や台湾メーカーから次々と追い抜かれ、陥落している姿を見るにつけ、いつも胸が痛みます。

今後はグローバリズムが終焉し、冷戦時代が再来することを踏まえると、半導体を自国で生産できるレベルを上げておくことが日本の生命線になると考えています。

先日、トヨタやNTTなど8社が共同出資する新半導体メーカーも設立されました。

私自身、日本の強い半導体メーカーの再起を願い、工学部に進学した経緯もあります。

そのため、どちらの半導体メーカーであれば、日本が半導体分野で反転攻勢できるのかといった観点から、最終的には決断したいと考えています。

「第一志望は他社です」と伝える場合の回答例

第一志望は他社であることを伝える場合も、最初は結論から述べます。次に、根拠となる企業選びの軸を説明し、第一志望の企業が軸に一致することを伝えます。

そして最後に、面接中の企業への理解を深めて最終判断をしたい旨を伝えるという構成で作成しましょう。

リスクが大きい回答ですが、「その軸だったらその志望順になるな」と相手に納得してもらえば、自分への興味や評価を高めてもらいやすくなります。軸と企業の関連性を丁寧に説明する方法を習得しましょう。

例文①

「第一志望は他社です」と伝える場合の回答例①

正直に申し上げると、第一志望は現在他社を考えています。

私は企業選びの軸として「地方創生に貢献できる仕事」と「長く働ける職場環境」を持っています。

この2つにもっとも沿った企業がA社であると思い、現在選考を受けています。

御社につきましても、1つ目の軸である地方創生については観光事業という事業内容からして間違いなく一致していますが、2つ目の軸である「長く働ける職場環境」かどうかについては、実際に働いている社員の方のお話を聞かなければ判断しかねると思っています。

できたら、御社の社員の方に働き方についてお話を伺えたらと考えています。

就活の軸を元に他社が優先であることが論理的に説明されている好印象な例文です。この例文を踏まえて、面接官は「長く働ける職場環境とは」について質問することが予想できます。この質問にも答えられるように準備しましょう。

例文②

「第一志望は他社です」と伝える場合の回答例②

正直に申し上げると、第一志望は他社を考えています。

父の認知症の発症により、在宅介護が必要なため、現在は母親と2人で介護をおこなっている関係で、家から通勤できる会社を就職の条件として活動をおこなっています。

本音を申し上げますと、御社の事業内容や仕事には大変興味があり、勤務地さえ合致すれば就職したいと考えています。

もう1社の方からは勤務地限定で就職しても良い旨の回答を頂いており、今のところ後ろ髪を引かれる思いでいます。

したがって、現段階では全国転勤が難しいため、御社で勤務地をご配慮いただけないか、お伺いしてもよろしいですか?

例文③

「第一志望は他社です」と伝える場合の回答例③

正直に申し上げますと、現段階で第一志望は他社を考えています。

理由としては、先方の会社がJOB型雇用を導入しているからです。

私は以前からデザイン職を嘱望しており、先方の会社ではデザイン職での採用が確定しているため、自分の望みが叶えられます。

一方で、御社の場合は総合職採用のため、決めかねている状態です。

ただ、御社の事業内容にとても魅力を感じていますので、御社のデザイン職へのキャリアパスなどの理解をさらに深めたいと思っております。

例文④

「第一志望は他社です」と伝える場合の回答例④

正直なところ、第一志望は他社を考えております。

現在、私は「裁量を持って働ける」「実績で評価される」「社会の負を解決する」の3本軸で就職活動をおこなっています。

この3本をクリアしていると思う企業がそのA社であり、現在選考を受けています。

御社もA社と同じく建設業で、人々の利便性を実現しており、「社会の負を解決する」という点で魅力を感じております。また、説明会でお話を聞いて、評価制度についても、個人の努力や実績を重視したものであることがわかりました。

ただ、「裁量を持って働ける」かどうかという点がまだ不明であり、20代の若手社員の方がどのように活躍されているかなどをお聞きできればと思っております。

例文⑤

「第一志望は他社です」と伝える場合の回答例⑤

正直に申し上げますと、第一志望は他社を考えています。

私は将来家庭や子供を持つことになっても活躍できる社会人を目指しています。その会社は出産・育児のケアが万全で、法定を超えた育児休業期間や社内託児所の開設など、出産後も女性が働きやすい環境が整備されています。

加えて、男性の育児休暇取得率も高く、育児に対して理解・支援されている姿に惹かれています。

御社でも、出産・育児制度をはじめとして福利厚生が充実しているとお伺いしていますが、制度の利用状況などが、採用ページなどでは確認できなかったため、気になっています。

ただ御社の事業内容や社風に大変魅力を感じていますので、可能であれば、出産・育児制度の利用のしやすさを含めた働き方についてもお伺いできますと幸いです。

「第一志望ですか?」の質問には軸を基準に堂々と答えて面接官の心をつかもう

面接官からの「第一志望ですか?」という問いかけは、企業の正確な意図が見えづらく、合否への影響も考えられるため、回答しづらい質問です。しかし、この質問に対して説得力ある回答ができれば、面接官の興味を一気に惹きつけることも可能です。

3パターンの回答方法を解説してきましたが、いずれも基準となる軸を持てているか、軸と志望順の整合性が取れているかという点が鍵を握ります。まずは、自分の志望順や選考状況を整理し、企業選びの軸が明確化できるか確認してください。

そのうえで、面接官に「その軸であれば学生が言う通りの志望順になるな」と思わせる説明を用意し、面接では堂々と答えましょう。

アドバイザーコメント

就活生の価値観や考え方といった志望度の理由が重視されている

「第一志望ですか?」と企業が問うことの意味は、ただ優先順位を知りたいということだけではなく、その順位づけに対する学生の考え方(就活の軸)を通して、仕事や企業に対する価値観を知りたいという要素が大きいと思います。

逆に言うと、自分の価値観と考え方をアピールできる最高の質問とも言えるのです。そのため「第一志望です」とか「第一志望群です」といった結論だけを答えるのではなく、その根拠となる考え方、そしてその考えに至った価値観をしっかり言語化して整理しておくと良いでしょう。

根拠の言語化が重要

「創造性のある仕事にやりがいを感じる(価値観)、なので自由にチャレンジできる風土であることを第一に考えたい(考え方)、それを会社理念として明確に表現している御社を第一志望として考えている」

というように自身が大切にしたい価値観と就活の軸となる考え方をしっかり述べたうえで、質問の答えとなる優先順位を説明していくと良いでしょう。

すべての質問に対して言えますが、大切なのは結論だけではなく、その結論に至るまでに考えた内容を併せて説明するということを普段から意識しておくと良いと思います。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了
全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-220824001-02942)
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