この記事のまとめ
- 新卒とは現役で学校に通っている人を指し、内定がないまま卒業すると既卒になる
- 既卒3年以内は新卒採用の対象となる可能性が高い
- 既卒は新卒採用のみに限定せず中途採用の求人も確認するのがベスト
就職活動でよく耳にする「新卒」というワード。「卒業しても就活を続ける人は新卒ではないのかな」「新卒枠で応募できるのはいつまでだろう」と定義があいまいな人は少なくありません。
20代の若手求職者を区分する用語には新卒のほかにも、既卒や第二新卒があります。これらの定義を整理して正しく認識しておくと、自分に適した求人情報を見つけやすくなりますよ。
この記事ではキャリアアドバイザーの谷所さん、田邉さん、大場さんのアドバイスを交えつつ、新卒の定義、新卒採用の対象となる求職者の条件や企業の採用実態を解説します。新卒の定義があいまいな人や、どの採用枠で応募するべきか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてくださいね。
【完全無料】
大学3年生におすすめの業界研究対策 資料ランキング
①適職診断
60秒であなたの適性を診断!就活のスタートは適職診断から始めてください。
②自己分析ツール
自己分析ツールであなたの強み・弱みを特定しましょう!
③自己PRジェネレーター
自己PRのエピソードで悩んだら、ツールを使うのが一番オススメ!
④面接力診断
39点以下は要注意!面接を受ける前に面接力を測定しましょう。
⑤ガクチカ作成ツール
自己PRと差別化できるガクチカを簡単に作れるようになります。
【大学3年生におすすめ】
就活を始めたての人におすすめの診断!
①就活力診断
これから就活を始める人へ!たった30秒であなたの就活偏差値がわかります。
②性格診断
60秒で診断!あなたが受けない方がいい業界・職種がわかります
知らないと損!? 新卒はいつまでか明確な定義を知り的確に就活を進めよう
就活をしたことがある人は「新卒採用」というワードを聞いたことありますよね。表記からして、企業がおこなう新卒者を対象とした採用のことだと予想できますが、対象となる求職者が新卒者だけなのか、そもそも新卒者とは誰のことを指すのか。正しく理解できている人は多くありません。
就活を的確に進めるには、「新卒」のような求職者を区分するワードの定義を正しく理解していることが前提となります。
この記事では、新卒の定義と併せて既卒と第二新卒の定義を解説します。混乱しやすいワードなので、整理して正しく理解しましょう。そのうえで、新卒採用の対象者について企業がどのように設定しているのか、データをもとに実態を説明します。
求職者の中には、新卒採用と中途採用、両方の対象となる人もいます。それぞれのメリットとデメリットを取り挙げるので、参考にして就活を進めてください。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
「新卒」とはいつまで? 既卒や第二新卒の定義も併せて理解しよう
求職者を区分する用語として、新卒のほかに、既卒と第二新卒があります。新卒と併せて、これら2つの定義についても正しく理解しましょう。いずれも対象者の年齢に絶対的な定義はありませんが、20代の若手を指していることがほとんどです。
混乱して認識してしまいやすいので、一つひとつ整理して理解し、自分の状況がどれに該当するのかを正しく認識するところから就職活動を始めましょう。
新卒の定義
新卒とは
大学や専門学校、高校に在籍しており、今年度中に卒業予定の人。
新卒は大学などの学校に通っている人の中で、今年度中に卒業予定の学生を指します。23卒や24卒というように、卒業年ごとに区分して称することも多くあります。ちなみに23卒は、2023年3月に学校を卒業して、同年4月に入社する人のことを指しています。
在学中であることが前提なので、卒業している人や学校に籍がない人は含まないのが一般的です。よって、新卒がいつまでかという問いに対しては、「社会人になる前に在籍している学校を卒業するまで」というのが答えになります。
ただ、新卒採用の対象者は新卒だけではありません。詳しくは後に解説するので、「新卒採用≠新卒者のみが対象となる採用」ということを覚えておいてくださいね。
高等学校、専門学校、大学などを卒業予定で、学校を卒業する年度に就職活動をおこなっている人を、一般的に新卒と呼んでいます。
在学中であることが前提になり、卒業している人は通常含みません。また卒業後内定した会社にすぐ就職する社会人も新卒と呼んでいます。
既卒の定義
既卒とは
学校を卒業して以来、就職していない状態が続いている人。学校卒業から3年未満。
新卒が現役の学生を指すのに対し、既卒はすでに学校を卒業している人のことを指します。卒業した後無職の状況が続いている人だけでなく、正社員経験がないフリーターとして働いている人も既卒に含みます。
既卒の人は、中途採用の求人を中心に見ている人が多いようです。しかし、新卒採用でも応募可能な場合があります。詳しい条件や方法についてはこれから解説していきます。
採用枠の条件については、既卒や新卒といったワードのみで判断せずに、一つひとつ条件を整理して理解しましょう。
既卒の定義や就活で注意するべきポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。既卒の人必見の内容なので、ぜひチェックしてくださいね。
既卒とは? 新卒・中途との違いや就活の必勝法を徹底解説
紹介されているとおり、すでに学校を卒業して無職の人、もしくはフリーターを既卒と考えることが一般的です。契約社員や派遣社員は社会人経験と見なされるため、既卒には含まれないと考えられています。
第二新卒の定義
第二新卒とは
大学や専門学校、高校を卒業後、一度就職したものの1〜3年程度で転職活動をおこなう人。
第二新卒も既卒と同様に、学校をすでに卒業している人を指します。既卒との違いは、職務経験の有無です。職務経験がない既卒に対し、第二新卒は短期間とはいえ職務経験がある人を指します。
第二新卒の存在は転職市場でも珍しくなく、中途採用の求人では「第二新卒歓迎」の文言を見かけることも少なくありません。そのため、中途採用をメインに転職活動を進めていくのが一般的です。
新卒採用での応募を可能としている企業もあります。ただ、募集要項からは職務経験がある第二新卒も受けられるのか、明確でない場合も多いです。そのため、第二新卒の人が新卒採用で受けたい企業がある場合は、応募可能なのか、電話やメールで企業に問い合わせてみるのが確実です。
第二新卒については法的に明確にされているわけではないので、企業によって捉え方の基準が違いますが、一般的には新卒入社後3年以内に転職活動をおこなう人を指します。
第二新卒とは、正社員としての就業経験がある若手と考えましょう。
第二新卒の定義や捉え方は企業によってさまざまです。こちらの記事で一般的な定義や、企業ごとに異なるポイントを確認してくださいね。
第二新卒に該当するのはいつまで? ベストな転職時期を見極める方法
新卒枠の範囲が拡大している社会的経緯
新卒枠の範囲が拡大している社会的経緯
- 平成22年「青少年雇用機会確保指針」の改正から新卒枠の拡大が始まる
- 令和3年「青少年雇用対策基本方針」では既卒者の応募の機会を増やす方針を明記
先に、新卒採用に応募できるのは新卒の人だけとは限らないと解説しました。新卒者に加えて応募できる可能性があるのは、既卒3年以内の人です。
この背景には、新卒採用の対象範囲を拡大しようという社会的な動きがあります。既卒として新卒採用に応募するのであれば、この社会的経緯を理解し、社会や企業が既卒者に期待していることや求めていることを把握して、選考に臨むのが必須です。
ここでは、既卒者を新卒採用枠で応募可能としようとしている厚生労働省の取り組みについて簡単に解説していきます。行政機関が発信している情報をもとに、新卒採用枠の定義を正しく理解しましょう。
3分でできる適職診断! あなたはどのタイプ?
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
①平成22年「青少年雇用機会確保指針」の改正から新卒枠の拡大が始まる
「青少年雇用機会確保指針」とは、正式には「青少年の雇用機会の確保などに関して事業主が適切に対処するための指針」のことで、平成19年に厚生労働省より告示されました。題目の通り、若手労働者の雇用機会を確保するために、事業主が取り組むべきことを示したものです。
当時、就職市場は氷河期と言われたほど内定を獲得するのが難しい状況で、世間から注目を集めていました。
内定を得られないまま就職浪人となる既卒者が数多くいたため、厚生労働省は平成22年に「青少年雇用機会確保指針」の一部を改正し、少なくとも卒業後3年間は新卒として応募できるよう事業主に求めたのです。このときから、新卒枠の範囲を拡大しようとする動きが社会全体に広がっていきます。
企業としては、今までに取りこぼしていた人材を採用するきっかけになるという観点で、メリットに感じていることも多いです。一方で、若い人材の採用を求めているため、ニーズとミスマッチになるというデメリットもあります。
②令和3年「青少年雇用対策基本方針」では既卒者の応募の機会を増やす方針を明記
令和3年には、新型コロナウイルス感染症の影響や働き方の多様化の進展による雇用慣行の変化など、若者を取り巻く環境の変化を踏まえて「青少年雇用対策基本方針」が策定されました。この方針の中でも、既卒者が正規雇用に応募する機会を広げようとする方針が示されています。
現在、厚生労働省としては、今後さらに既卒者が応募できる枠を増やそうとしている段階にあります。
アドバイザーコメント
大場 美由紀
プロフィールを見る既卒採用は多様化を受け入れる社会の動きの一環
これまでも、経済や社会環境に左右され、就職先が決まらないまま学校を卒業し、余儀なく無職の状態を強いられたり、フリーターとして働きながらも、正社員になる道を模索していた人は多くいました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、既卒の人はより多くなっています。業界によっては、新規採用を見送る事態に追い込まれました。たとえば、航空業界がそうです。
ANAは、新型コロナウイルス感染症の影響による航空需要の低迷の長期化に伴い、客室乗務員職の募集を3年間中止していました。
元々航空業界を強く志望していて、やむなく業界を変えて就職活動をしたものの、どうしても就職先が決まらなかった学生も多くいました。
既卒の優秀な人材や意欲が高い人材への期待値は高い
また、留学したことで、新卒一括採用に出遅れてしまった学生はこれまでも多く、多様化に逆行する日本独自の採用システムである新卒一括採用に柔軟性をもたらす必要性は今後ますます重視されてくるでしょう。
このような諸事情を鑑みても、卒業後3年間は新卒採用枠での応募を受け付けて、優秀でやる気に満ちた人の採用を考える企業は増えていくのではないでしょうか。
実態は? 既卒3年以内の人の企業の受け入れ状況
新卒枠の拡大に関して、厚生労働省が告示した指針や方針を取り挙げてきました。これらは、あくまで事業主に対して協力を求めるものであり、既卒の採用を強制するものではありません。
指針にしたがって、卒業後3年以内の既卒は新卒採用に応募可能としている企業もあれば、新卒のみを対象としている企業もあります。
では、実際どれほどの既卒が企業に受け入れられているのでしょうか。厚生労働省が年に1回のペースで、既卒の採用状況を調査しているので、その結果データをもとに、企業の実態を見ていきましょう。
既卒者を新卒枠で応募可としている企業は約70%
厚生労働省の労働経済動向調査で、企業における既卒者の新卒採用枠での応募可否を確認することができます。令和4年度新規学卒者、つまり23卒採用のときには、70%の事業所が既卒者を応募可能としていたようです。
既卒者を応募可能としている企業は少なくはありませんが、一方でやはり応募不可の企業も一定数存在することがわかります。
特に生活関連サービス業や医療・福祉業が既卒者の採用に積極的
産業 | 既卒者は応募可能だった | 採用にいたった | 採用にいたらなかった |
---|---|---|---|
調査産業計 | 74% | 38% | 62% |
医療、福祉 | 85% | 46% | 54% |
宿泊業、飲食サービス業 | 82% | 49% | 51% |
金融業、保険業 | 78% | 28% | 72% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 78% | 24% | 76% |
建設業 | 74% | 30% | 70% |
情報通信業 | 73% | 53% | 47% |
卸売業、小売業 | 72% | 33% | 67% |
学術研究、専門・技術サービス業 | 66% | 33% | 67% |
製造業 | 61% | 34% | 66% |
運輸業、郵便業 | 59% | 40% | 60% |
不動産業、物品賃貸業 | 57% | 33% | 67% |
サービス業(他に分類されないもの) | 56% | 32% | 68% |
上記の表は、労働経済動向調査より既卒者の応募可否及び採用状況(23卒採用時)から、採用可能な事業所の割合が高い順番に各産業を並べたものです。
もっとも割合が高い医療、福祉産業が85%であるのに対し、もっとも割合が低いサービス業(他に分類されないもの)は56%と、差がかなり大きいことがわかります。
既卒者が新卒採用で応募を検討している場合は、割合が高い産業からチェックすると、応募可能な企業を見つけやすいですよ。
既卒者が新卒採用枠で応募できる可能性が高い産業の内容
- 医療、福祉
⇒介護、医療事務など - 生活関連サービス業、娯楽業
⇒家事サービス、娯楽施設(映画館、ゴルフ場、遊園地)の運営など
IT系企業の技術職は、IT技術の急速な発展に伴い、新卒、既卒を問わず積極的に採用をおこなっています。また介護業界も高齢化に伴い需要が高まっているため、既卒も就職しやすい業界といえます。営業職もさまざまな業界で既卒を積極的に採用しています。
就活は、適職診断から始めてください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶことが大事です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する企業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。
簡単な質問に答えて、あなたの強み弱みを分析しよう
今すぐ適職診断してみる【無料】
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
新卒枠で採用に至った事業所の割合は約40%
既卒の採用に限った話ではありませんが、新卒枠で応募が可能だとしても内定が約束されるわけではありません。上記の表の中でも示されている通り、既卒者の応募を可能としている事業所のうち、採用に至った事業所は約40%です。
これは決して多いとはいえません。新卒枠に応募するのであれば、ライバルは新卒者たちです。既卒者が有利とはいえない状況で内定を勝ち取るには、新卒枠で応募するメリットとデメリットの両側面を理解して対策を立てることが必要なのです。
既卒者は新卒者と比べてスムーズに選考が進まないこともありますが、諦める必要はまったくありません。就活成功の秘訣をこちらの記事で解説しているので、チェックしてください。
既卒=人生終了じゃない! 既卒就活を成功させる人生逆転法とは
- 既卒は新卒に比べると採用に至りにくいのであれば、応募しても意味がないのではないでしょうか……。
既卒の新卒採用率は高くないが積極的に応募するのがおすすめ
たしかに採用率が高いとは言えません。しかし、経験者として応募すると即戦力が求められ、よりハードルを高く感じてしまうことがあります。
採用される可能性を広げるためにも、可能性が少しでもあるのであれば新卒枠に応募することがおすすめです。
また、あくまでも割合なので、あなたの経験によっては企業から高い評価を得られることもありますよ。結局は応募者次第なので、合格率の高さでチャレンジするかどうかを決めるのはやめましょう。
既卒者は新卒枠で応募するべき? 既卒が新卒枠で応募するメリットとデメリット
既卒が新卒枠で応募するメリット
①応募企業の選択肢が多い
②同じタイミングで入社する同期がいる
③研修や教育が充実している
既卒が新卒枠で応募するデメリット
①3~6月をピークにそれ以降求人の数が減る
②空白期間が長いと新卒者と比べて不利
ここまでで、既卒3年以内であれば、新卒採用枠で応募できる可能性があることがわかりました。一方で、新卒枠から応募したからといって内定を獲得できる確率が高くなるわけではないということも解説しました。
「結局、既卒者は新卒採用で応募した方が良いの?」と判断に迷う人もいますよね。ここでは、既卒者が新卒採用で応募するメリットとデメリットを解説します。メリットを念頭に置きつつ、デメリットへの対策を立てながら自分の就活の進め方を決めましょう。
メリット①応募企業の選択肢が多い
新卒採用を実施している企業はとても多く、業界や業種の選択肢も幅広いのが特徴です。人気の業界や大手も毎年新卒採用しているところが多いので、憧れの企業に応募できる可能性も高いでしょう。
ただ、繰り返しになりますが、既卒者の応募を受け入れているかどうかは企業によって異なります。募集要項の応募資格や応募対象を確認するようにしてください。
既卒者が応募可能な募集要項の記載例(25卒採用の場合)
- 応募資格
①2022年4月〜2024年3月までの間に4年制大学または大学院を卒業・修了されている方
②2024年4月〜2025年3月までの間に4年制大学または大学院を卒業・修了見込みの方
新卒枠の場合、職種も幅広く募集します。新卒枠の人材に即戦力は求めておらず、入社後に研修を受けてスキルを身に付けることが前提となっています。たとえば、IT企業でSEの募集に文系の学生が含まれていることも珍しくありません。
メリット②同じタイミングで入社する同期がいる
新卒採用枠で入社する場合、同じ選考に合格した内定者と4月に一斉入社することになります。同じタイミングで入社し、一緒に研修を受けたり、業務に取り組む同期は職場でも特別な存在になります。
同期がいることで、仕事への悩みややりがいを気軽に共有できてモチベーションが保たれたり、お互いをフォローし合って円滑に業務を進められることもあります。既卒者の場合、卒業年次は異なっても、新卒と年齢が近いうえに、新入社員としての環境は一致しているので、同期との仲も深めやすくなります。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
メリット③研修や教育が充実している
4月に一斉入社した新入社員は入社式後、研修期間に入ることがほとんどです。現場で業務に入る前に、社会人としての心得や基礎的なビジネスマナーを一から学習することができます。
現場としても、4月に入社してくる新人がいることは事前にわかっているため、あらかじめ担当者を決めたり、スケジュールを決めるなどして、教育体制を万全に整えておくことができます。
不定期に少人数を採用する中途採用と比較すると、研修や教育は充実しているといえるでしょう。
- 既卒でも新卒採用で入社したら、同じタイミングで入社した新卒の人たちと同じように研修や教育を受けられるのですか? 何か違うことを求められることはありませんか?
新卒者と同じ研修や教育を受け必要なスキルを身に付けられる
同期となる新卒者と一緒に研修や教育を受けられるので心配しなくても大丈夫です。
新入社員研修では、ビジネスマナーなどの社会人としての心構え、敬語の使い方、電話応対、名刺交換も含め、ヒューマンスキルから学ぶことができます。
また、その他の業務上特別なスキルが必要な場合も、研修で身に付けることができるでしょう。
しかし、前もって必要なスキルについては、自身で学んでおくくらいの積極性は持っておいてほしいものです。入社時期が出遅れたのは事実なので、スタート時の自信にもつながります。意欲的に準備をしておくと良いでしょう。
デメリット①3~6月をピークにして求人の数が減る
新卒採用のスケジュールはある程度決まっていて、多くの企業が一斉に選考をスタートし、続々と内定を出し、採用予定人数が確保できた時点で応募を締め切ってしまいます。
通常3月に求人情報を解禁し、説明会やセミナーがおこなわれ、6月から選考が開始されます。つまり3〜6月が求人募集の数はもっとも多く、それ以降は募集を締め切る企業が増え、求人の数は一気に少なくなります。
6月以降に就職活動をする既卒者は、豊富な求人の中から応募企業を決められるという新卒採用のメリットは感じにくくなるでしょう。新卒採用だけにこだわらず、中途採用の求人も並行して確認すると希望に合った求人を見つけやすくなるかもしれません。
こちらの記事では、新卒向けに一般的な就活スケジュールを解説しています。新卒採用での選考を受けるのであれば、スケジュールややるべきことは共通しているので、ぜひ参考にしてください。
就活はいつまで続く? 一般的な時期や長期化させない方法を解説
二次募集をおこなう大手企業や大手企業のグループ会社は、6月以降も募集を継続しているケースがあります。またIT系ベンチャー企業は、常に優秀な社員を採用したいと考えて募集を継続している企業もあります。
その他通年採用をおこなっている企業もあるので、新卒採用の求人は幅広く確認しましょう。
所要時間はたったの3分!
受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
デメリット②空白期間が長いと新卒者と比べて不利
既卒に対して、「働く意欲が低かったから新卒で就職しなかったのでは」「学生時代に就職活動を怠ったのでは」といったネガティブな印象を持っている採用担当者は少なくありません。
既卒者としては、その懸念を払拭するような説明を選考でおこなわなければなりません。選考で既卒になった理由を前向きに伝えられるように、あらかじめ対策しましょう。
また、卒業してから就職までの空白期間が長ければ長いほど、「なぜ就職しなかったのだろう」「ネガティブな理由があるのでは」という企業の懸念は大きくなります。就職活動をスタートできていない既卒の人は、早めに行動を起こしましょう。
既卒の就活の進め方や選考対策の方法は、こちらの記事で解説しています。特に、卒業後の経験や既卒になった理由の自己分析の仕方は要チェックですよ。
既卒の就活を確実に成功させる5箇条! ストレスなく進める秘訣
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る空白期間を前向きにアピールできるなら新卒枠に応募するのがおすすめ
既卒の中で、自分が新卒枠に応募すべきかどうか悩んでいる人がいるのではないでしょうか。たしかに、新卒枠を重視した結果、選考落ちが続いてしまうと精神的に不安になりますよね。
新卒枠への応募がおすすめの既卒の人の特徴は、空白期間をポジティブにアピールできることです。たとえば、「資格取得のために勉強をしていたこと」や「経験を積むために海外留学へ行っていたこと」などが当てはまります。
新卒枠は未経験採用なので、熱意や前向きな姿勢をアピールすることで、仕事を習得するスピードが早いと評価してもらえますよ。
後ろ向きな発言はなるべく控えよう
そのため、既卒の人が新卒枠へ応募するときの注意点として、自信がないマイナス発言はしないことが挙げられます。
たとえば、「目標としていた資格が取得できなかった」や「アピールする強みがない」などです。どんなにスキルがある人であっても、マイナス発言があると仕事を任せられないと判断されかねません。
空白期間を強みに既卒期間をアピールし、新卒採用のメリットを得られるようにしましょう。
新卒枠以外の方法も! 既卒が中途採用で応募するメリットとデメリット
既卒が中途採用で応募するメリット
①短期間で選考を進められる
②内定承諾後すぐに働き始められる
既卒が中途採用で応募するデメリット
①経験やスキルを重視する場合は不利
②求人の状況が不定期で変化する
先に少し触れましたが、既卒の選択肢は新卒採用だけではありません。新卒採用より中途採用の方が都合が良い点もあります。そのため、人によっては中途採用をメインに選考を受けた方が良い場合もあります。
ここでは、既卒が中途採用で応募するメリットとデメリットを解説します。応募する求人を決めるときや、選考を進めていく過程で役に立つ知識なので、新卒採用のメリットデメリットと併せて必ず理解するようにしましょう。
ESで悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
『就活準備をもっと効率よく進めたい...!』と思っていませんか?「就活準備プロンプト集」は、生成AIを活用して自己PRや志望動機をスムーズに作成できるサポートツールです。
簡単な入力でプロが使うような回答例が出せるため、悩まずに就活準備を進められます。生成AIを活用して効率良く就活準備を進めたい人におすすめです。
- 自己PR、ガクチカ、志望動機作成プロンプト
- チャットを使用した、模擬面接プロンプト
- 自己PRで使える強み診断プロンプト
メリット①短期間で選考を進められる
中途採用は新卒採用と比べて、選考にかかる期間が短い場合が多いです。新卒採用は全国の学生が一斉に動き出すため、企業にも求人が集まりやすく、選考にかかる時間も長くなります。
その点、中途採用では求職者が動き出すタイミングは人それぞれなので、求人に対して応募者が殺到する事態が比較的起こりにくいといえます。そのため、各フェーズの結果がスムーズに通知されやすく、面接などの日時も応募者に合わせて設定するパターンが多く見られます。
中途採用は、欠員や増員のための募集が多いので、新卒採用と比較をして選考期間が短いのですが、大学職員や定期的に募集をおこなっている企業は、比較的選考期間が長く、入社日も指定されていることが多いです。
メリット②内定承諾後すぐに働き始められる
「なるべく早く社員として働きたい」という人は中途採用を中心に就職活動を進めた方が良いでしょう。先に解説したとおり、新卒採用は4月に一斉入社が基本なので、仮に7月や8月に内定が出たとしても、入社するのは翌年の4月、約9ヶ月後になります。
中途採用であれば内定が出たら、すぐに入社して働くことが前提になります。早い企業では、内定を出してから2週間後に入社を可能としています。また、比較的入社時期は融通が利きやすく、面接や面談でいつから働きたいという希望を伝えることもできます。
すぐに働きたい人や希望する入社時期がある人、入社時期を調整したい人は、中途採用を中心に応募することをおすすめします。
正社員として少しでも早く安定した収入を確保し、会社の福利厚生の恩恵を受けながら働くことは、社会的な信用を得るだけでなく、経済的にも精神的にも、また将来的にも良い状態をもたらすことになると考えられます。
デメリット①経験やスキルを重視する場合は不利
新卒採用では在学中の学生がライバルだと述べましたが、中途採用でライバルになるのは、各企業で社会人経験を積んできた人たちになります。応募する企業が即戦力を求めている場合は、職務経験がない既卒は不利になります。
一方で、若くて吸収力が高く、意欲が高い未経験の人材を求めている企業も多くあります。既卒として応募するときは、求人情報に「未経験応募可」「未経験歓迎」などの文言が書かれている企業であれば、中途採用でも不利になりにくいといえます。
デメリット②求人の状況が不定期で変化する
新卒採用は3月に求人情報が一斉解禁されますが、中途採用の求人が解禁されるタイミングは企業によって異なります。
自分が就活を始めた段階で出ている求人の中から応募先を決めることになりますが、タイミングによっては希望に合った求人が見つからないこともありえます。また、興味を持った企業にはすぐにエントリーしなければ、翌日には応募が終わっていることも。
毎日ナビサイトなどで求人情報を確認し、自分の希望に合った求人が出ていないか確認し、興味を持った企業があったらすぐに応募するなどして臨機応変に就活を進めていく必要があります。
既卒の求人は日々変化するため、既卒者は求人サイトを見る機会を増やすことがポイントです。また、就活エージェントを利用するときには、キャリアアドバイザーの連絡にすぐ答えられるよう注意しましょう。
新卒の定義を把握して今の自分がやるべきことを見極めよう
新卒は大学や専門学校、高校に在籍しており、今年度中に卒業予定の人を指しますが、新卒採用の対象には既卒も含まれることがあります。既卒の人は、応募する前に募集要項で応募資格や応募対象を確認して、自分が対象となるかどうかを確認してください。
新卒採用と中途採用、どちらを受けるべきか迷っている既卒の人は、それぞれのメリットやデメリットを押さえたうえで、自分の状況や希望に適した方に応募しましょう。入社時期に特段希望がない人は、どちらの求人も幅広く確認するのがベストです。
一番危険なのは、理由なく既卒でいる時間が長引くことです。就職を希望するのであれば、ぜひ新卒採用の応募も可能な早いうちに、就職活動を進めましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る志望企業が既卒応募可としているのであれば積極的に応募しよう
新卒の定義は、学校を卒業見込みで就職活動をおこなう学生のことを指します。既卒とは学校を卒業し社会人経験を持たない人を指します。
新卒採用の対象範囲を拡大しようという社会的な動きから、厚生労働省が事業主に少なくとも卒業後3年間は既卒者も新卒枠で応募できるように求め、新卒枠の募集で既卒者が応募できる企業が、約70%(21卒採用)あります。
既卒者で卒業後3年以内の人は、新卒枠の募集をチェックして、既卒者の応募が可能な企業であれば積極的に応募すると良いでしょう。
ただし正社員として勤務した経験がある場合、既卒者ではなくなり新卒枠で応募できない企業があるので、予め企業に確認をしてみてください。
新卒採用と中途採用の両方をチェックしながら就活を進めよう
すべての企業が新卒枠で既卒者の応募を受け入れているわけではありませんし、応募はできてもなかなか採用につながらないケースもあります。
この点を考慮すれば、既卒者は新卒枠の求人募集だけに固執せず、中途採用の求人募集もチェックして積極的に就職活動をおこなうべきでしょう。
中途採用でも、社会人経験がない人向けや、第二新卒向けに積極的に採用している企業もありますよ。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー
Miyuki Oba〇大学などでカウンセリングや講義、企業や行政における新人研修・セミナーなどに多数登壇。ファイナンシャルプランナーおよび小論文講師としての知見も加味したアドバイスをおこなう
プロフィール詳細