この記事のまとめ
- 短所「マイペース」は伝え方次第でマイナスな印象を与えてしまうので要注意
- 短所「マイペース」の言い換え表現でポジティブにアピールしよう
- マイペースな短所をアピールにつなげる例文7選を紹介
- 面接力診断ツール
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面接で短所を聞かれた際、回答としてよく使われる「マイペース」。しかし、学生の中には「面接でマイペースが短所だと答えていいのか」「マイペースと答えてマイナスイメージを持たれないだろうか」と迷ってしまう人もいるでしょう。
短所をマイペースと伝える際は、マイナスイメージが先行しやすいです。そのため、マイナスイメージを持たれないような伝え方を心掛ける必要があります。
この記事では、キャリアアドバイザーの隈本さん、鈴木さん、遠藤さんのアドバイスを交えつつ、短所「マイペース」でマイナスイメージを与えず、好印象に変えるコツや伝え方を解説します。
短所「マイペース」は好印象に変換してアピールしよう!
マイペースは、第一印象としてマイナスイメージを持たれやすいです。そのため、面接の質問で短所をマイペースと答える際には、良い印象を与えるためのコツや伝え方を理解しておくことが重要です。
この記事では、まず企業が短所を聞く理由やどんなイメージを持たれるのか解説します。そのうえで、マイペースのマイナスイメージを解消しつつ、良い印象を与えられるコツや伝え方を解説します。
また、伝え方を活用した例文も7つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「そもそも短所がわからない……」という人は、こちらの一覧表をチェックするのもおすすめです。就活で使える短所60選を紹介しているので、自分に当てはまりそうなものを見つけましょう。
短所一覧と例文60選|面接の印象をぐんと上げる短所の伝え方のコツ
自分の長所・短所があいまいな時は、自己分析ツールを活用してください
短所を聞かれた時に上手く答えるには、自分の短所を正確に理解しておく必要があります。ただ、「何が自分の本当の長所か、短所か」自信を持って答えるのは難しいですよね。
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企業の意図を知ろう! 企業が選考で短所を聞く理由
そもそも、企業はどのような意図で短所を聞いてくるのでしょうか。疑問に感じている人もいるでしょう。
企業は、学生へのさまざまな質問を通して、その人がどんな人生を送ってきたのか、どんな人柄や価値観があるかを知り、自社に合った人材か判断しようとしています。その質問の一つが短所なのです。
ここからは、企業が短所から何を知りたいと思っているのか、その理由について解説していきます。理由を踏まえて、短所を良い印象に変えていきましょう。
人柄や性格を把握したい
就職みらい研究所の就職白書によると、企業が選考で最も重視するのは人柄となっています。人柄から判断しているのは、自社の社風や仕事内容にマッチしているかという点です。
たとえば「対外的なコミュニケーションをおこなう営業職」に、短所をコミュニケーションだと伝えるのは、仕事内容にマッチしていないといえそうですよね。
このように、短所の質問でわかる人柄や性格から、自社に合う人材かどうかの判断をしているのです。
短所を確認することで、学生がどれだけ自分を客観的に自己分析できているかを判断します。また、短所を踏まえたうえで、どのような行動を心がけているか確認し、ポジティブな志向性を持っている人材かどうか見極めます。
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自分を客観視できているか見極めたい
短所という自分のマイナスポイントを正確に理解するには、自分を客観視してマイナス面も受け止めるところから始まります。自分を客観視するのは難しいことですが、自分は何ができて何ができないのか判断する能力は、社会人に求められる能力の一つです。
だからこそ、企業は短所の質問を通して、学生が自分自身を俯瞰して見る能力があるのか見ているのです。
自己理解を深めるためには自己分析が必須です。詳しい自己分析の方法はこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
短所との向き合い方を把握したい
社会人になると学生のときとは違い、困難な仕事に直面することもあります。そのような状況では、真摯に仕事と向き合い、こなしていく能力が求められています。困難なことから逃げていては、会社の仕事が円滑に進みませんよね。
つまり、企業は仕事と向き合う姿勢を短所の質問から判断しようとしています。自分のマイナス面といえる短所と向き合い、どのように改善しているのかという部分から、入社後の仕事の向き合い方を見ているのです。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る正しく自己理解できていることをアピールしよう
企業が就職面接で短所を聞く理由のうち重視しているポイントとしては、特に就職後の業務上で問題が起きないかという点です。就活生の自己認識や自己理解を面接前までに準備してきているか、自分の短所を的確に把握しているかを見ています。
短所の回答では、自分自身を客観的に見ることができるかできないかで、採用に大きく影響することがあります。
自分の短所を正確に把握していないと業務に支障をきたすと思われてしまう
たとえば、自分の短所を正確に把握しておらず、自己を過大評価してしまっている就活生の場合、採用後の業務で支障をきたすことが考えられます。
また、就活生の能力や人物を正確に判断するために必要な要素でもあります。長所だけが備わっている人はおらず、長所と短所の両方があります。この両方を総合的に見て学生の全体像を把握し、評価して採用につなげることが企業の面接官の役割でもあります。
このことから、自己認識・自己理解を面接前までにはきちんとおこなっておくことが重要です。
企業はどう感じる? 短所「マイペース」が与える3つのマイナス印象
次に、「短所はマイペースです」と伝える学生に対して、企業側が抱く印象を解説します。企業側がどんな印象を抱くのか把握しておくことで、選考でどのような点に注意すればいいのか判断しやすくなります。
また、注意点を理解しなければ、マイナスな印象を抱かせないような対処の方法もわからないですよね。そこで、企業が抱く3つのマイナス印象について、理解を深めていきましょう。
①協調性がない
マイペースと聞くと、「協調性がなく周りと協力できない人なのでは?」というイメージを持たれやすいです。自分のペースで物事を進めてしまい、周りの意見に聞く耳を持たないという印象につながってしまうのです。
社会人になると、チームで協力する仕事や外部の人と調整しながら進める場面が多くあります。そのため、協調性がないと「会社の仕事が円滑に進まないのでは」という懸念につながります。
仕事は自分一人で完結するものは少なく、周囲と連携して進めていくものがほとんどです。協調性がなさそうな人は、同じ目標に向かって協力し合っていくことが難しい印象を持たれ、一緒に仕事をしたいと思ってもらえなくなってしまいます。
②時間にルーズ
マイペースな人は、自分の時間軸で生きているという印象から時間にルーズなのではないか、というイメージを持たれやすいです。
社会人は、遅刻をしないのは当然のこと、会議や打ち合わせなど、1日あたりのスケジュールが決まった中で仕事を進めていきます。仮に社外の人との打ち合わせで遅刻してしまっては、会社の信頼を失いかねません。
このように、マイペースな性格から時間を守らず、周りに迷惑をかけてしまうのではないかというマイナスイメージを持たれてしまうのです。
時間にルーズだと決まり事や約束事を守れない人物と評価され、社内外での信用を得られません。そのため、複数人がかかわるプロジェクトでも重要な仕事は任せられず、結果的に人事評価も下がってしまうというデメリットがあります。
③指示されたことをやらない
入社後は、まず上司や先輩から仕事の指示を受けて、その仕事に対して一生懸命取り組む姿勢が大切です。なぜなら、指示された仕事を通して社会人の経験を積み、会社へ貢献することが求められているからです。
しかし、マイペースと聞くと「自分勝手で指示されたことをやらないのではないか」というイメージが先行してしまいます。指示されたことをやらなければ、会社全体に迷惑がかかってしまうため、マイペースな人材はできるだけ避けたいと企業側は考えるのです。
業務遂行上、指示されたことをやらないことで、企業における業務進捗に大きな悪影響を与えてしまうことが大きなデメリットとして挙げられます。企業の仕事では、タスクを正確にこなしていくことが求められるのです。
短所「マイペース」がマイナスな印象になる2つのNGパターン
短所「マイペース」がマイナスな印象になる2つのNGパターン
- マイペースがマイナスイメージにつながる仕事で伝えてしまう
- マイペースのマイナス面だけを伝えてしまう
短所「マイペース」がマイナスイメージを与えやすいのは先述したとおりですが、マイナスイメージをさらに膨らませてしまうNGな伝え方にも注意が必要です。
NGな伝え方のパターンを理解しておかなければ、自分では気づかないうちに、さらに悪い印象を与えてしまうことにもなりかねません。
そこで、短所がマイペースだと伝える際のNGパターンについても解説します。これから解説する伝え方をしていないか、確認してみてください。
①マイペースがマイナスイメージにつながる仕事で伝えてしまう
企業は、自社に合う人材かという観点で短所を聞いていると解説しました。つまり、マイナスイメージにつながるような仕事で、短所がマイペースだと伝えてしまうと、その時点で良い印象に変えるのが難しくなります。
たとえば、チームで大きなプロジェクトに取り組むような仕事で、短所がマイペースだと伝えてしまうと、「チームに悪い影響を与えてしまうかも」と思われてしまいますよね。
そのため、応募する企業の社風や仕事内容によっては、そもそも短所をマイペースだと伝えるのを避けたほうが良い場合があります。
- マイペースな短所を伝えない方が良いのはどんな業界・職種ですか?
幅広い業界や職種で注意しよう
チームで進めていく業務はどの業界にもあります。たとえば、メーカーで商品開発のプロジェクトにかかわる場合や、コンサルティング会社で一社のクライアントの案件にかかわる場合などです。メンバーが連携してゴールを目指していく中で、1人だけマイペースに仕事を進められては予定通りに物事が進まなくなります。
また、職種としては、たとえば営業職は顧客の状況に合わせて動くことが必要なので、マイペースな人はきちんとした対応ができるか心配になります。
②マイペースのマイナス面だけを伝えてしまう
マイナス面だけを伝えて終わってしまうと、改善の姿勢を感じられず「入社後もできないことを改善しようとしないのかな」と思われてしまいかねません。
短所の質問は、あなたの短所を純粋に知りたいだけではなく、短所を改善する取り組みや姿勢を知りたいのだという点を理解しておきましょう。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る社外とかかわる仕事でマイペースを伝えるのは超注意
最もマイナスイメージにつながってしまうのは、マイペースであることが職場はもちろん社外に対しても悪い印象を与えてしまう業界・業種です。特に、接客や営業など社外の人とかかわることが多い業種では、マイペースであることが悪い評価につながりやすくなります。
もちろん、マイペースを短所として伝えただけで、改善する意思がないと思われるような答え方もマイナスイメージにつながります。必ず改善に向けて取り組んでいることや、マイペースだからこそ備わっている自分なりの長所を添えることは忘れないようにしましょう。
マイペースの受け取り方によってマイナスイメージを持たれることも
また、マイペースという言葉自体にさまざまな意味があり、面接官によって言葉の受け止め方が異なるため、言葉を聞いただけでマイナスな印象を持たれてしまうこともあります。
そのため、自分にとってのマイペースがどのような意味なのか理解してもらうことが大切です。自分のマイペースの意味を具体的に説明する、言い換えた表現で伝える、エピソードで判断できるような伝え方をする、といった対応が必要です。
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短所「マイペース」を伝えないほうがいい仕事は?
先ほど解説したとおり、マイナスイメージにつながる仕事で、短所がマイペースだと伝えるのは避けたほうが良いです。
しかし「どんな仕事で短所をマイペースだと伝えるのはNGなの?」と迷ってしまう人もいるでしょう。
そこで、短所がマイペースだと伝えるのは避けた方が良い仕事内容について解説します。該当する仕事内容の会社については、短所がマイペースだと伝えないように注意しましょう。
チームワークが重要視される仕事
チームワークが重要視される仕事では、マイペースが短所だと伝えないように注意しましょう。マイペースな人が入ってしまうと、チームの和が乱れてしまうと捉えられてしまいます。
チームの和が乱れてしまうと、全体の仕事の進捗に影響が出たり、チームのモチベーションに影響が出たりしてしまいます。特に以下のような職種はチームで動くため、短所がマイペースだと伝えるのは、注意が必要です。
チームワークが重要視される仕事
- 介護・看護系職種
- エンジニア系職種
他に短所がマイペースだと伝えないほうがいい仕事としては、生産管理をおこなう仕事が全般的に挙げられます。特に工場などで生産効率に影響を与えてしまう仕事においては、非常に敬遠されやすいです。
時間や規則に厳しい仕事
時間や規則に厳しい会社でも、短所がマイペースだと伝えるのは注意が必要です。
時間や規則を守ることは、会社の信用につながる重要な要素です。たとえば、仕事をするうえで制服をだらしなく着ていては、顧客に悪い印象を与えてしまいます。これは一例ですが、会社の規則を守らないことで、会社や顧客に迷惑をかけてしまうことになりかねません。
たとえば、以下のような時間や規則に厳しい仕事に該当します。
時間や規則に厳しい仕事
- 金融系職種
- 公務員
仕事内容が時間や規則に厳しい会社なのか確認したうえで、短所がマイペースだと伝えて問題ないのか判断するようにしてください。
決められた業務をきっちりやる仕事
会社によって仕事の進め方はバラバラです。大きな裁量を持って自分の判断で進めていける仕事もあれば、法律や法則に則って決められた業務をこなしていく仕事もあります。
後者の決められた業務をきっちりこなす仕事では、マイペースな印象がマイナスに働きます。
たとえば、以下のような仕事が決められた業務をきっちりこなす仕事に該当します。
決められた業務をきっちりやる仕事
- 事務系職種
- 公務員
上記のような、前例を参考にしたり、ルーティン業務をメインでおこなったりする仕事では、短所をマイペースだと伝えないように注意しましょう。
決められた業務=やるべきことを遅れやミスなくおこなうことが求められる仕事には、秘書や事務職など、他の人をサポートするような仕事があります。アポイントの調整や、契約書類の作成など、自分のペースではなく依頼者のペースに合わせることが必要です。
短所「マイペース」を伝えても大丈夫! 良い印象に変えるコツ3選
短所「マイペース」を伝えても大丈夫! 良い印象に変えるコツ3選
- マイペースが改善されていることを伝える
- マイペースを克服するための過程を伝える
- マイペースの良い面を伝える
短所「マイペース」のマイナスイメージを払拭し、自分の魅力をアピールするには、良い印象に変えて伝える必要があります。
しかし、言い換えれば良いことはわかっても、どのように良い印象に変えればいいのかわからない人もいるのではないかと思います。そこで、短所「マイペース」を良い印象に変えるコツ3選を解説します。
自分の魅力を最大限伝えるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
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①マイペースが改善されていることを伝える
マイペースは短所であるものの、改善傾向にあることを伝えると、改善する努力の姿勢をアピールできます。たとえば以下のように伝えると、改善しようと努力していることが具体的に伝わります。
マイペースが改善されていることを伝える例
- マイペースでのんびり屋な性格ですが、スケジュール表を活用し、時間を管理することで改善傾向にあります
- マイペースで自分から積極的に行動できない性格ですが、一歩踏み出してアルバイトを始めました
改善前と改善後を比較して説明することで、取り組みの結果をアピールできるので、入社後も改善する努力ができる人材だというアピールにつながります。
- まだ短所を改善しきれていません。そのような場合でも、改善したことを伝えるのは有効ですか?
改善に向けた過程をアピールすれば評価につながる
短所を改善しようと行動していて、未だ達成できていない場合は、伝え方を工夫しましょう。このような場合は、自分の短所を自己分析で発見し、その原因を改善させるために新しく取り組み始めたことを伝えることがおすすめです。
その中から少しの改善の変化について触れ、回答としてまとめましょう。
このような伝え方をすると、客観的に自己分析ができていて改善することができる就活生という評価につながりやすいです。結果はもちろん大事ですが、どのような過程で結果につながるのかが、評価のポイントになります。
②マイペースを克服するための過程を伝える
短所は人間だれしも持っているものです。その短所をどうにか克服しようとする過程や取り組みは、努力する姿勢を伝えられます。
努力の過程によって改善されたというエピソードは、入社後も同じように改善できる再現性をアピールできます。
たとえば、以下のように具体的な過程を伝えると、克服に向けて努力する姿勢をアピールできます。
マイペースを克服する過程を伝える例
- マイペースを改善するため、家族に勉強のスケジュールを共有し、テスト勉強を3週間続けました
- マイペースを克服するため、合唱サークルに参加してチームでの練習に取り組みました
マイペースな人は、組織において「非協力的で個人主義」という印象を持たれやすいので、部活やサークル、アルバイトなどの集団活動の中で、周囲の人の存在を意識しながら改善に努めたことを重点的に伝えた方が良いでしょう。
③マイペースの良い面を伝える
マイペースな性格を、短所だから克服しなければいけないと感じる人もいるかもしれません。その姿勢は素晴らしいですが、マイペースをマイナスに捉えるのではなく、プラス面を取り上げると、面接官への印象を変えることができます。
たとえば、以下のように言い換えることで、マイナス面だけでなく、あなたが持っているマイペースのプラス面もアピールできます。
マイペースの言い換え表現例
- 落ち着いている
- 自分の意思を持っている
- おおらか
- 目の前のことに集中できる
- 自分のペースで進める
- 強いメンタルを持っている
- 向き不向きがはっきりしている
それぞれの言い換え例の詳しい解説は後述しているので、そちらも参考にしてみてください。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見るマイペースのポジティブな側面をアピールして好印象を残そう
マイペースを良い印象でとらえてもらうためには、マイペースという言葉のポジティブな側面を伝えると良いです。この場合には、自分のマイペースさが表れる具体的な事例やエピソードを交えて伝えることが最適です。
好印象につなげるには自己分析がカギ
たとえば、
自分の集中力がある時間帯を知っているため、その時間に集中しなければいけないことを優先的に取り組み効率的にものごとを進めています。また、自分がストレスに感じるような場合は、少し休憩をとってリフレッシュすることを意識して実施することで、すぐに集中してものごとに取り組むことを意識しています。
とマイペースを良い印象に変換できます。自分のマイペースについて自己分析を徹底におこなって自己理解したからこそ表現できる方法です。
マイペースは決して悪いことではありません。自己分析をおこなって良い印象の側面を見出せば、逆に自己アピールポイントにもなります。
短所「マイペース」でプラスの印象を与えるエピソードの見つけ方
マイペースを良い印象に変えるには、過程を伝えることが重要です。
しかし、過程となるエピソードが見つからず「どんなエピソードを話せばいいのかわからない」と悩んでいる人もいるでしょう。
そこで、短所「マイペース」をプラスの印象に変えられるエピソードの見つけ方を解説します。エピソードから自分の短所を長所に変えてアピールするための参考にしてみてください。
第三者に聞いてみる
印象に残ったエピソードは、自分よりも他人の方がよく覚えているケースがあります。そのため、家族や友人など、身近な第三者に聞いてみると、エピソードが見つかるかもしれません。
たとえば、以下のように、自分では気付いていないプラスの印象につながるエピソードが見つかるかもしれません。
第三者からマイペースのエピソードを聞いた例
- 試合前でとても緊張していたけど、○○さんのマイペースな姿と声掛けで緊張がほぐれた
- 自分のペースで勉強を続けていたのにテストで良い点数を取っていて驚いた
できるだけ多くの人から話を聞き、マイペースでもプラスの印象を与えるエピソードがないか探してみましょう。
たとえば、家族や友人など付き合いの長い人に聞く場合は、「昔からどんな場面でマイペースぶりを発揮していた?」というように聞いてみると、小さい時から今に至るまでの自分の傾向が見えてきます。
自分の経験や性格を周囲に聞く自己分析方法を、他己分析と呼びます。詳しいやり方はこちらの記事で解説しているので、エピソードが浮かばない人は参考にしましょう。
他己分析の質問例20選|やり方から選考への活かし方まで徹底解説
マイペースを深掘りしてみる
マイペースといっても、「のんびり屋」「自分勝手」「協調性がない」など、さまざまな意味に捉えられます。
そこで、マイペースの意味を深掘り、より具体的なエピソードを見つけ、その意味の良い点を見つけ出してみるのも効果的です。たとえば、以下のように深掘りするイメージです。
マイペースの深堀りからエピソードを見つける例
- マイペース→自分勝手→親の言うことを聞かずに自分で進路を決めた→自分の意思で決めた→意志の強さをアピール
- マイペース→自分のペースで進める→自分のペースで勉強を進めた→自分のペースで勉強を進めて良い点数を取れた→自分のペースで成果を出せた点をアピール
マイペースをより具体的なイメージとして捉え、深掘りすることで、プラスの印象を与えるエピソードが見つけられますよ。
- マイペースの意味を深掘りしようとしても具体的なイメージが思いつきません……。
類義語を辞書や広辞苑などを使って確認してみよう
マイペースという言葉の類義語を辞書や広辞苑などを使って確認し、その中から自分の普段の行動と近い言葉を選んで深掘りするのがおすすめです。
採用担当者は言葉の意味を特別に詳しく知っている訳ではなく、一般的な意味から相手の人柄などを連想します。そのため、マイペースと近い言葉の中から自分の短所と一致する言葉を選び、それを実感するようなエピソードを振り返ります。
また、改善のための取り組みについては、その言葉の反意語を調べて深掘りしていくと進めやすいです。
ポジティブな表現で好印象! 短所「マイペース」の言い換え例7選
ポジティブな表現で好印象! 短所「マイペース」の言い換え例7選
- 落ち着いている
- 自分の意思を持っている
- おおらか
- 目の前のことに集中できる
- 自分のペースで進める
- 強いメンタルを持っている
- 向き不向きがはっきりしている
マイペースはマイナスなイメージを持たれがちですが、視点を変えればポジティブな表現で表すこともできます。ポジティブな表現であれば、企業にあなたの良い面を伝えられ、好評価につなげられます。
そこで、マイペースをポジティブな表現に言い換える例を解説します。自分に最も当てはまるものを参考にして、面接対策に役立ててくださいね。
短所を長所に言い換える方法はマイペース以外の短所でも有効です。基本的な考え方や言い換え例はこちらの記事を参考にしてください。
言い換え例35選|短所を長所に変える方法と選考への役立て方を解説
①落ち着いている
マイペースな人は、周りがどのような状況でも自分のペースを持っている点が特徴です。
上記の特徴は、視点を変えれば「周りが焦るような状況でも落ち着いている」とも捉えられます。落ち着いて冷静に対処できる能力は、マイナスイメージを与えることなく、むしろ良い印象を与えられます。
これまでの経験を振り返って、自分のペースを崩さず、落ち着いて冷静に対処できた経験がないか思い出してみてください。
②自分の意思を持っている
マイペースな人の中には、周りの意見に耳を傾けられず、自分の意見を優先しすぎる点が短所だと感じている人もいるでしょう。しかし、それは「周りの意見に流されず自分の意志を持っている」とも言い換えられます。
周りの意見に従うだけでなく、自分の頭で考え、自らの意思を持って行動できる力は社会人に求められている能力の一つです。
自分の意思を貫いた経験がある場合は、その経験を伝えることでポジティブな印象を与えることができますよ。
企業は、自分の意思を持っている就活生に対して、しっかりとした芯がある人物であるという印象を持ちやすいです。ただし、イメージは良い面と悪い面の両面があることから、事例やエピソードを必ず伝えてください。
③おおらか
マイペースな人の中には、周りの人に振り回されず、余裕を持った振る舞いができる人もいるでしょう。そのような人は、穏やかな性格の意味を持つ「おおらか」な人だとも言い換えられます。
おおらかな性格と聞くと、優しく何でも包み込んでくれるようなイメージを与えられます。小さなことは気にせず、感情的にならないという落ち着いた印象を相手に抱かせることができるので、該当するエピソードがある人は、アピールに活用してみてください。
④目の前のことに集中できる
マイペースな人は、周りの環境を気にせず、自分の世界に入り込める性格であるともいえます。つまり、目の前のことに集中する能力が高いとも捉えられます。
たとえば「周りがうるさい中でも何時間も集中して勉強できる」「趣味に没頭して時間を忘れる」などの経験は、マイペースな人だからこそできるといえます。マイペースがゆえの集中できるという面もぜひアピールしてみてください。
集中力がある人は、短い時間で成果を上げられる可能性を感じます。時間を忘れて没頭できる人は深く極められる人という印象ですし、集中力に時間管理力が加わると、物事にだらだらと取り組まず、効率よく仕事を進められる人という印象を持ちます。
⑤自分のペースで進める
マイペースな性格は、自分のペースでコツコツ進めるとも言い換えられます。
自分のペースで物事を進められる能力は、周りのペースに流されることなく、一定以上の成果を出しやすいという印象につながります。
たとえば「試験本番で周りの雰囲気に流されることなくいつも通りの力を発揮できる」などの経験は、自分のペースで取り組みながら成果を出せる、という能力をアピールできるでしょう。
⑥強いメンタルを持っている
マイペースな性格は、強いメンタルを持っているとも言い換えられます。
人間は感情を持っている生き物なので、さまざまなことに不安を抱えて心が弱ってしまう場面もあるでしょう。特に社会人になると、初めての経験ばかりで不安に感じてしまう事柄も増えてきます。
しかし、強いメンタルを持っている人であれば、さまざまな困難にも屈せず乗り越えているというアピールにつながります。
マイペースだからこそ、強いメンタルで何かを乗り越えた経験がないか、ぜひ振り返ってみてください。
強いメンタルを持っている就活生に対して、企業イメージとしては、入社後の業務遂行の中でいろいろな課題に立ち向かうことができるのではないかと推測します。根拠としてどのようなエピソードがあったかが重要なポイントです。
⑦向き不向きがはっきりしている
マイペースな人の中には、自分の得意なことは積極的に取り組める一方、不得意なことは気乗りせずに取り組めないという人もいるでしょう。
このような人は、視点を変えれば向き不向きがはっきりしているとも言い換えられます。
一見、向き不向きがはっきりしているのは良い印象を与えられないと感じてしまうかもしれません。しかし、自分の向き不向きを正確に把握し、その現状を分析できているのであれば、その能力は長所といえます。
面接官に向き不向きを伝えることで、自分のことを客観視できるというアピールにつなげましょう。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る「人のペースに巻き込まれない」もポジティブな言い換え表現となる
「人のペースに巻き込まれない」は、「我が道を行くタイプ」とも言えます。
たとえば、部活動で上達するために、他の人と違うやり方でアプローチしたケースとして、テクニックの向上に集中した同期の伸び方とはペースが違ったものの、焦らずに自分を信じて急がば回れ方式で基礎練習に励んだ結果、最終的には目標の水準に達することができたというエピソードがあるとします。
途中経過はマイペースでしたが、チームの和を乱していなければポジティブな印象になります。
「物事に動じない、慌てない」人も入社後の好印象につながる
「物事に動じない、慌てない」人は、他の人なら慌ててしまう場面でも落ち着いて冷静に動くことができるイメージです。
たとえば、レジ係のアルバイトで、顧客の列が長くなった時にペースを上げて対応できればベストですが、自分としてはそうするとミスをしてかえって時間がかかってしまうと自覚しているので、焦らずに一つひとつ丁寧に確認して仕事を進めている、というエピソードの場合、一見マイペースですが、着実に正確に仕事を進めることを意識している人という印象になります。
面接でマイペースな短所を伝える構成4ステップ
面接でマイペースな短所を伝える構成4ステップ
- 結論から伝える
- なぜマイペースが短所なのか伝える
- 具体的なエピソードを伝える
- 克服するためにとった行動を伝える
ここまで、マイペースの言い換え例を解説しました。これらの言い換えをより効果的に伝えるには、正しい伝え方を理解することが重要です。
伝え方を理解しないままでは、うまく言い換えができても伝わりづらく、良い印象を与えられない可能性もあります。
そこで、短所を伝えてもポジティブなイメージを与える構成を4ステップで解説します。面接官に伝わる構成を活用することで、マイナスイメージで終わることなく、ポジティブなイメージを与えられるので、ぜひ参考にしてみてください。
①結論から伝える
始めに、「自分の短所はマイペースです」という結論から伝えましょう。
相手に何かを伝えるとき、わかりやすい構成として挙げられるのが、結論→理由→具体例→結論の順に説明をしていく「PREP法」という手法です。
PREP法
PREPとは「結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)」の頭文字で、この順番で述べるコミュニケーションの方法
結論から話すことで、聞き手は話の主題を理解できます。その後、理由と具体例を添えて主張に説得力を持たせ、最後に改めて結論を伝えるというものです。
最初に結論を説明することで、話を読む人や聞く人は、あなたにどんな短所があるのかをイメージした状態で具体的な話を聞くことができます。
また、結論を先に伝えることで今後の展開が気になり、より集中して話を聞けるので内容が印象に残りやすくなります。
②なぜマイペースが短所なのか伝える
次に、短所がマイペースな理由を簡潔に伝えましょう。たとえば、以下のように伝えるとこれから具体的な話が始まるのだなと理解してもらえます。
短所がマイペースな理由を伝える例
- 部活動の経験からマイペースな点が短所だと感じました
- 短所がマイペースだと友人から言われて気付きました
このように、エピソードのさわりの部分を伝えることで、その後の話の内容が気になり、エピソードをより深く理解してもらえるようになります。
③具体的なエピソードを伝える
次に、マイペースだと感じたエピソードを説明します。できるだけ具体的に説明することで、エピソードに説得力を持たせることができます。
マイペースだと感じた経験の示し方
- NG:部活動にてマイペースな性格のせいでチームに迷惑をかけてしまった
- OK:部活動にてマイペースな性格のせいでキャプテンの指示と異なる動きをしてしまい、そこから守備が乱れて試合に負けてしまった
具体的なエピソードはあなたにしか話せない差別化ポイントになるので、特に力を入れて考えてみてください。
- 具体的な失敗エピソードを伝えてしまうとマイナスな印象を抱かれてしまいそうで怖いです……。
自分が成長できた失敗エピソードを選ぼう
そのエピソードが自分を成長させることができるエピソードかどうかの視点で選ぶことをおすすめします。
失敗することは誰にでもあることです。その失敗から何を学んだか、気付けたのかという展開ができるものを選びましょう。選んだエピソードの文章構成をしっかり考えてから伝えることによって、アピールにつなげることもできます。
④克服するためにとった行動を伝える
最後に、マイペースで失敗してしまったところから、どのように克服しようとしているのか、マイペースを長所にした取り組みなどを伝えるようにしましょう。
たとえば以下のように伝えると、改善の姿勢や取り組みから「できないことでも積極的に取り組んでくれそうだな」と印象付けられます。
克服するためにとった行動の伝え方
- チームに迷惑をかけてしまったことを反省し、チーム全体の意見をもとに行動するよう心掛けました
- 自分の意思を貫き通すだけではうまくいかないことがあると知り、周りの意見を聞いてからやるべきことを決めるようにしています
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る見方によっては良い面もあることをイメージさせよう
短所とは、自分の中で「直したい」と思うところです。マイペースな自分でいいと思っているならばそれは短所ではなく長所になります。
短所として伝えるのであれば、「これは長所でもある」という直接的な言い方ではなく、言い換えのイメージを具体的な説明の中で伝えることで、「見方によってはいい面でもある」と感じてもらえるようにしてください。
短所を改善するための努力や姿勢を伝えるのも効果的
致命的な欠点としてではなく、フォローできそうだというレベル感で伝えることも工夫の一つです。仕事の場面で起こってもリカバーできそうな軽い失敗のエピソードであれば、聞く側も理解を示すことができます。
克服策については、現在進行形で伝えましょう。克服しきってしまったらそれは短所ではなくなりますね。
本当はこうあるべきだと思うので、それに近づくためにこういう工夫をしている、あるいは、こうありたいとわかっているけれどまだそこに到達していないのでさらに努力をしているというように伝えると、向上心を持って短所の改善策を考えていることがわかります。
言い換え別! 面接で短所「マイペース」を伝える例文7選
言い換え別! 面接で短所「マイペース」を伝える例文7選
- 落ち着いている
- 自分の意思を持っている
- おおらか
- 目の前のことに集中できる
- 自分のペースで進める
- 強いメンタルを持っている
- 向き不向きがはっきりしている
ここからは、良い印象を与えるコツや伝え方を活用した短所「マイペース」を伝える際の例文を紹介します。これまで解説した構成の組み立て方や、どのように言い換えすると効果的にアピールできるのか確認してみてください。
また、例文を参考にしながら、これまでの経験と照らし合わせて、自分ならではの短所の回答を作成してみてください。
①落ち着いている
①落ち着いている
私の短所はマイペースであることです。
私がマイペースであると自覚したのは中学生のときです。部活の大会で、私は試合前でも緊張することなく、座ってゆっくりお茶を飲んでいました。このとき、顧問の先生から「もっと緊張感を持って臨みなさい」と注意され、私がマイペースであることを知りました。
それからの生活では、マイペースを直すにはどうしたらいいのかと悩むようになりました。
しかし、あるとき友人から「○○さんはマイペースではなく落ち着いているんだ」と言ってもらい、自分の長所に気が付くことができました。それからは、落ち着いているポジションとして、自分をアピールできるようになりました。
しかし、社会人になれば、マイペースで落ち着いていればいいわけではなく、急がなければいけない状況もあると思います。そのため、最近は周りの状況を見ながら行動することを心掛けています。
自分がマイペースと感じた理由を、わかりやすいエピソードを交えて説明しているため、面接官も具体的なシーンをイメージしやすいでしょう。また、最終的に長所と関連づけることで、ポジティブな印象で終わらせている点がいいと思います。
②自分の意思を持っている
②自分の意思を持っている
私の短所はマイペースであることです。周りの意見よりも自分の意見を優先してしまうことがあります。
大学受験のとき、先生から指定された勉強法ではなく、自分のペースで勉強を進めていました。成績がなかなか上がらず、先生から「皆と合わせなさい」と注意され、自分の短所はマイペースなのだと自覚しました。
この経験から、まずは周りの意見を受け止めること、そのうえで自分の行動を決めることを心がけています。
一方で、自分の意思を優先するのが大事な場面もあると思っています。そのため、自分の意思を持った行動をとる際は、周りに迷惑をかけないか考えてから行動するように気を付けています。
自分のマイペースがどのようなものであるか、エピソードを通して伝えることができており意思が伝わる点が非常に良いです。また、自分を客観視してそこから反省を通して改善することができています。
③おおらか
③おおらか
私の短所はマイペースであることです。みんなが怒ったり、間違いを指摘するような場面でも、自分はそれを伝えられない傾向があります。
たとえば、私が中学生のとき、友達に悪口を言われても、それを伝えられず、ただニコニコしていました。母親にその話をすると「悪口を言われたのなら謝るように伝えるべきだ」と怒られました。
その後も、多くの人が感情的になるような場面でも、私は相手にその感情を伝えることができずに悩むようになりました。
そこで、自分の感情を伝えられるようになりたいという想いから、高校で接客業のアルバイトを始めることにしました。アルバイトでは、お客さまへ感謝の気持ちを伝えたり、ときには対応が難しい旨を伝えたりする経験を通して、自分の想いを前よりも伝えられるようになりました。
この経験から、私生活でも必要な場面では間違いを指摘したり、お礼の気持ちを伝えたりする意識を持って過ごすようにしています。
このエピソードから、単に寛容なのではなく、自分の感情をきちんと持っていて、それを人に伝えられる人になりたいという意欲を感じることができました。この特徴を表す言葉が「マイペース」なのか他の言葉なのかもう一度検討してみてください。
④目の前のことに集中できる
④目の前のことに集中できる
私の短所はマイペースであることです。
私は大学生の頃、授業終了後に一番最後に教室を出ることが多々ありました。その理由はノートをまとめることに集中して、授業が終わったことに気づかないことがあるからです。次の授業に遅刻ギリギリになることもありました。
一方で、このマイペースさは目の前のことに集中できる強みとも言えると思っています。
そこで、強みは残しつつ短所を改善するために、いったん周りを見渡して、状況を把握してから目の前のことに集中して物事に取り組むようにしています。これにより、今までよりも計画的に行動できるようになりました。
自分がマイペースと捉えられるような行動をした理由が、ノートをまとめて集中していたという必ずしもマイナスと言い切れないことを伝えていて、長所として言い換えることができている点がいいと思います。
⑤自分のペースで進める
⑤自分のペースで進める
私の短所はマイペースであることです。
私は中学生から高校生まで塾に通っていたのですが、塾で教わっている内容通りに勉強を進めるのではなく、自分のペースで勉強したい箇所を毎日1時間ほど勉強をしていました。
そのため、周りと勉強のペースが合わず、テストの直前に友達から勉強を教えてもらい、相手の時間を奪ってしまうことがありました。
それからは、自分のペースで行動して、相手の時間を奪ったり、周りに迷惑をかけたりしないか考えてから行動するようにしています。しかし、自分のペースで進めるのは、良い面もあると感じるので、状況を見て、自分のペースで進めていいか判断していくように心がけています。
自分のマイペースのせいで友人の時間を奪ってしまい迷惑をかけてしまったという自己反省ができており、その後、改善できていることがわかる構成で良いと思います。
⑥強いメンタルを持っている
⑥強いメンタルを持っている
私の短所はマイペースであることです。
私は大学時代にダンスサークルに所属していたのですが、公演前にメンバーが講演への不安から最終チェックをする中、一人だけ別の部屋でリラックスしていました。チームのメンバーからは「大丈夫か」と不安に思われてしまい、チームの和を乱してしまったと反省しました。
それからは、周りが不安だと感じる場面では、相手を見ながら察知して行動するように気を付けています。
このように、マイペースな私ですが、私自身は強いメンタルを持っているとも言えると思っています。
そのため、自分の強いメンタルはそのままに、相手のメンタルも気遣えるようなチーム全体で動いているという意識を持つように心がけています。
マイペースである自分のいいところと悪いところをはっきり認識できていることがうかがえます。人に迷惑をかけてしまうところは直しつつ、緊張しすぎないという強みはそのままにというバランスがとてもいい印象です。
⑦向き不向きがはっきりしている
⑦向き不向きがはっきりしている
私の短所はマイペースであることです。具体的には、向き不向きがはっきりしていて、向いていないと感じたことはなかなか興味を持てない傾向にあります。
実際に、大学入学後、10個以上のサークルに入ったのですが、その中で継続できたのはカメラサークルの1つだけで、ほかのものには興味を持てず、すぐにやめてしまいました。
しかし、社会人は「これは私に向いていない」といって投げ出すわけにはいかないと感じています。そのため、最近は向いていないと判断したことも、誰かに任せることなく、自分でも取り組み、さまざまな経験を積むようにしています。
一方で、向き不向きをはっきりさせることは、自分の適性を見極めるためにも重要だと感じています。自分の適性をいち早く見つける能力は残しつつ、たくさんの経験を通して、成長していきたいと思っています。
自分のマイペースという短所の意味を冒頭で補足説明できている点が良いです。また、社会人としての自覚を持って克服を目指しているというストーリーなので、面接官にとっては入社後も短所を意識した行動ができそうだと印象づけることができるでしょう。
面接で短所「マイペース」を伝えるNG例文
面接で短所「マイペース」を伝えるNG例文
- ネガティブな内容だけ伝える
- 短所と長所に一貫性がない
- 改善に向けた取り組みを実施していない
次に、短所「マイペース」のNG例文を紹介します。自分では良い回答ができたと思っていても、知らず知らずのうちにNGポイントを含めてしまうことはよくあることです。
特に悪い印象を与えてしまう3つのNGポイントから例文を作成しているので、自分の回答は問題がなさそうか確認してみてくださいね。
①ネガティブな内容だけ伝える
①ネガティブな内容だけ伝える
私の短所はマイペースであることです。
団体行動が苦手で、すぐに自分勝手な行動を取ってしまいます。高校の修学旅行の際は、一人で行動してはぐれてしまい、大学の友人と旅行に行った際も自分勝手な行動をしてみんなに迷惑をかけてしまいました。
短所であるマイペースとそのエピソードのみを伝えているのでネガティブな印象で終わってしまっています。自分のマイペースで迷惑をかけてしまった後に、どのように改善に取り組んだかを組み込むことが必要です。
②短所と長所に一貫性がない
②短所と長所に一貫性がない
私の短所はマイペースであることです。
私は周囲に合わせることが苦手で、いつも一人で行動してしまいます。高校時代、運動会や文化祭などクラスで協力しなければいけない場面でも、私は教室に残って読書をしていたということもあります。
しかし、このマイペースさは目の前のことに集中できるという長所とも言えると思っています。
社会人になっても目の前のことに集中して、ほかの人に迷惑をかけないよう行動したいと考えています。
全体として、人とのかかわりを敬遠するような内容になっており、協調性を持って働く意識がないと受け止められかねません。
入社後は人と協調して働くことが求められるので、苦手なりにもどのように人とかかわりながら前向きな行動をしたいかを語りましょう。
③改善に向けた取り組みを実施していない
③改善に向けた取り組みを実施していない
私の短所はマイペースであることです。
私はのんびりした性格と言われることが多々あり、自分でも自覚しています。皆が急いで電車に乗ろうとしているときも、私だけ歩いていたり、テスト期間で緊迫感がある中で、私だけテストがない教科の勉強をやっていたりしたという過去もあります。
一方で、このマイペースな性格は落ち着いているとも捉えられると思っています。
社会人になっても、常に落ち着いて冷静な対応を取れるようにしたいと考えています。
全体としてマイペースな自分をポジティブに捉えているので、短所としての表現になっていませんね。のんびりした性格が短所だと思うならば、どのように変えていこうとしているのかもぜひ伝えてください。
短所「マイペース」は良い印象に変えるコツと伝わる構成で好評価を得よう!
マイペースは、多くの学生に当てはまりやすい短所です。だからこそ、面接時に短所をマイペースだと伝える際は、注意が必要です。何も考えずに、短所はマイペースだと答えてしまうと、マイナスイメージのまま、面接が終わってしまう事態にもなりかねません。
そのため、マイペースが与えるマイナスイメージを理解して、どのように伝えれば良い印象に変えられるかコツを知ることが重要です。コツを理解したうえで、正しい伝え方でマイペースを伝えることで、好印象を残すことができますよ。
マイペースをただの短所ではなく、効果的なアピールにつなげて選考を突破しましょう。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る短所「マイペース」を伝える際は克服するための行動も伝えよう
企業側は採用選考で学生の基礎的なスキルなどはもちろん、入社後に職場に馴染めるか判断するために人柄を重視します。
そのため、自分を客観視して短所を把握できているのかはもちろん、克服のために行動できるポジティブな志向性のある人物なのか面接内で確認します。
マイペースにはさまざまな意味があり、面接官からは「時間にルーズ」「協調性がない」「行動が遅い」「指示を聞かない」などの評価をされがちです。
短所として伝える際には、具体的な特徴を補足したりエピソードを添えてわかりやすく伝えたりするなど、本文を参考にしながら誤解を与えないような回答を考えましょう。
短所だけを伝えて終わるのは避けた方がいい
また、面接官は入社後にも短所を意識した行動ができるのかを知りたいため、短所だけを語って終わるのは避けた方がいいです。
これまで自分がマイペースという短所の改善に向けて取り組んだこと、マイペースだからこそ活かされている長所への言い換えなどを伝えたうえで、入社後も引き続き成長を目指すポジティブな志向性があることをアピールしてみてください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
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