就活の必須アイテムといえば、まず最初にスーツを思い浮かべる人も多いはず。しかし「面接のスーツは何色が正解?」「柄物のスーツはあり?」とスーツ選びに迷ってしまう学生も多いでしょう。
悩んだ結果「とりあえず黒にしておこう」と思っている人もいるかもしれませんが、それはもったいない選択かもしれません。
面接の場において、スーツの色はあなたの印象を左右します。企業のカラーにもよりますが、スーツ選びに成功すればほかの学生と一歩差をつけた状態で面接に臨むこともできるのです。
この記事では、キャリアアドバイザーの若林さん、遠藤さん、杉原さんのアドバイスを交えつつ、企業が学生のスーツに抱く色別の印象から、着こなしのポイントを解説。面接対策としてのスーツ選びのポイントを網羅的にチェックできるので、ぜひこれからスーツを選ぶ学生は準備に役立ててくださいね。
身だしなみの中でも特にスーツの色は面接の印象を左右する!
最初に与えられた情報がその後の情報にも影響を及ぼすという現象を「初頭効果」と呼びますが、相手の内面を知らない初対面の場である面接でもこの初頭効果は大きく作用します。
面接の成功は学生のスキルや経験だけで決まると考えられがちですが、実際には服装や身だしなみも同じくらい面接官に見られている要素です。面接で第一印象を大きく左右するのは服装、つまり多くの場合はスーツです。そのため、面接に適したスーツを用意することは重要な面接対策といえます。
この記事では、まずは面接で一般的に着用可能とされているスーツの色を解説します。併せてそれぞれの色が与える印象や避けるべき色についても触れています。
また、ほかの学生と差をつけたい人のために、ビジネスシーンで使える柄の種類も具体的に解説しているので、スーツ選びにおいて無地以外の選択肢を知りたい人にもぴったりです。
さらに、中盤で解説するスーツ選びの3つの鉄則を頭に入れておけば、実際のスーツ選びでも困ることはありません。記事の最後には、リクルートスーツの正しい着こなしも紹介しているので、面接に臨む前にぜひこの記事を一読して、準備の参考にしてくださいね。
面接における服装は、マナーと清潔感を意識して準備しましょう。次の記事では面接の服装選びの基本を解説しています。
面接の服装に迷う学生必見! 基本マナーから私服対策まで完全網羅
印象と合わせて解説! 面接でOKなスーツの色は?
面接でOKなスーツの色と与える印象の組み合わせ
- 黒:誠実なイメージ
- ネイビー:爽やかなイメージ
- グレー:落ち着いたイメージ
面接における自己表現は、言葉だけで完成するものではありません。服装もまた、あなたが伝えたい印象に大きく影響を与えます。そして特にスーツの色は、面接官に対して強い印象を与えることができます。
ここではスーツの色として無難な3色とそれぞれの印象を解説します。
黒:誠実なイメージ
就活時のスーツの色といえば、まずは黒をイメージする人が多いでしょう。黒のスーツは冠婚葬祭などのフォーマルな場で着用されることも多いため、面接官に真摯で誠実なイメージを持ってほしい人に適しています。手軽な白のシャツを合わせることで、簡単に就活スタイルが完成する点も黒のスーツの便利さが際立つ理由です。
しかし黒は学生のほとんどが選ぶ無難な色でもあり、個性を出したい学生にとっては差別化が難しい側面も。またフケや埃が目立ちやすいため、清潔感を意識したクリーニングも欠かせません。
注意点もいくつかありますが、スーツ指定の業界をメインに受ける人なら、まずは黒のスーツを一着持っておきたいところです。
- 黒のスーツで被るのが嫌なのですが、個性を出すなら黒以外の方が良いですよね?
個性を出す方法はスーツの色を変えることだけではない
「黒のスーツで被るのが嫌」とは、ほかの人と一緒は嫌ということですね。しかし服装だけでなく受け答えからも、その人の個性は伝わります。
外見はたしかに大事です。服装はセルフプレゼンテーションといわれ、その場をどのように考えているかを示します。それは自分の価値観を伝えているのです。
そもそも個性とは何でしょうか。個性とはその人固有のものの考え方、価値観です。自分自身の価値観をきちんと伝えられないなら、「黒以外のスーツ」を着ても、没個性になる可能性があります。
もし「個性を出す」=「人より目立ちたい」と捉えているなら、極端なことを言えばピンク色のスーツなどをおすすめすることになってしまいます。そうではなく、自分らしさをまず理解し、自分らしいスーツ、自分にフィットしたスーツにしましょう。
ネイビー:爽やかなイメージ
ネイビーは、知性を備えた爽やかな印象を与えます。この色は堅実さと親しみやすさを両立させることができるため、多くの面接に適しているでしょう。ネイビーのスーツは、明るめのシャツや柄のあるネクタイと組み合わせることで、個性をアピールすることもできます。
ただし、一口に紺色といっても明るめの紺色は派手な印象につながる可能性もあるため、避けた方が良いとされています。就活には黒より少し明るいレベルの濃紺が適しています。
実は私も初めてのお客さまにお会いするときや学生などの年下に会うときは、意図的にネイビーのスーツを着ることが多いんです。
友人のカラーコーディネーターから「紺色は落ち着いたイメージで安心感を与える」とアドバイスをもらい実践しているのですが、黒よりはマイルドなやさしい印象になるため、就活にも有効だと思います。
以下のQ&Aコンテンツでも、紺色のスーツの印象についてキャリアコンサルタントが解説しています。
グレー:落ち着いたイメージ
グレーは、その控えめな印象から落ち着きを演出できます。適度にエレガントな印象を与えつつ、フォーマルな印象も兼ね備えたスーツを探している人におすすめです。
グレーのスーツは、白や淡いブルーのシャツと組み合わせることで、清潔感と知性を強調することができます。さらに、柄のあるポケットチーフや腕時計などのアクセサリーを取り入れることで、個性を打ち出すことも可能です。
とはいえ、グレーの場合、企業のタイプによっては派手な色だと捉えられてしまう場合もあります。私服可能な業界やオフィスカジュアルも問題ない選考の場合に、検討してみてください。
黒一色の学生の中にチャコールグレーなど落ち着いたグレーのスーツの学生がいると、個性を大事にしている、自分をしっかり持っているという第一印象を持ちます。
受け答えにおいても自分の意見をきちんと伝えることができれば、さらに好印象です。
ライトグレーやベージュなど明るい色は避けた方が無難
明るい色は緊張感を欠いた印象を与える可能性があるため、一般的には面接では避けるべき色です。しっかりとした落ち着いた印象を与えるためには、深みのある暗い色を選ぶと失敗を避けられます。
「必ずしもこの色でなければならない」というルールはありませんが、不安な場合は、黒・濃紺・ダークグレーの3色の中から選択すると良いでしょう。
スーツの中にはライトグレーやベージュなどの明るい色を貴重としたデザインのものもありますが、面接での第一印象を重視する場合は、明るすぎる色のスーツは避けるのがおすすめですよ。
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キャリアコンサルタントが解説! 就活では結局黒のリクルートスーツが好印象なの?
企業によって、「スーツ着用」「私服可能」などの服装の指定があるケースはあるものの、「リクルートスーツは黒でなければならない」と指定されるケースはあまりありません。それでも就職活動では、多くの学生が黒のスーツを選ぶ傾向にあります。
実際のところ、就活では結局黒のリクルートスーツが好印象なのか、気になる学生も多いはず。黒のリクルートスーツに対して、キャリアコンサルタントの見解を聞いてみました。
アドバイザーコメント
杉原 美佐子
プロフィールを見るスーツの色だけが面接の印象を決める要素ではない
普段着しか持っていない学生にとって、黒のリクルートスーツは着回しができて便利です。就活にも良し、生地によっては葬祭などフォーマルな場面にも着用できます。たとえば中学生はどのような場面でも制服が許されるので、制服の代用品みたいなイメージですね。
このように、黒のリクルートスーツは学生にとって一着目のマストアイテムであり、それで皆が黒のスーツを着ているというわけです。
面接では身だしなみをトータルで見られている
そもそもスーツの色で採用を決める企業はありません。身だしなみがきちんと整っていて、清潔感があって、明るくハキハキと受け答えできればそれで良く、スーツの色が黒だろうと紺だろうと関係ありません。そのうえで、その人の能力や考え方、将来の伸びしろを勘案し内定を出します。
そのため「黒のリクルートスーツなら好印象」は少々短絡的です。まずは体のサイズにあったスーツを正しく着ましょう。ヨレヨレしわしわの上着やインナー、ボロボロの靴などは、たとえ黒のスーツ姿でも印象はマイナスです。
これを機にスーツの正しい着方・選び方を学んでください。就活のためだけのスーツと考えるのはもったいないですよ。
スーツ選びに迷ったときは見せたい印象をイメージしよう!
スーツ選びに悩んだ際、まず考慮すべきは自分が面接官に見せたい印象です。たとえば、黒や濃紺などのベーシックな色合いは、真面目で誠実な印象を強調したいときに適しています。
逆に柔軟性や創造性をアピールしたい場合には、少しアクセントのある色や柄を選ぶことも検討しましょう。自分の中でイメージが定まらない場合には、企業の社風や実際に社員が着用しているスーツの雰囲気がヒントになるかもしれません。
社内の雰囲気を知るためには、OB・OG訪問やインターンの機会が役立ちます。インターネットで調べる場合には、企業の公式ホームページ(HP)のほか、広報が運営するnoteやWantedlyに写真が上がっている場合もあるので調べてみましょう。
OB・OG訪問は社会人の生の声を聞ける貴重な機会です。有意義な時間にするためにも記事を参考に念入りに準備して臨みましょう。
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
インターンも直接社員とかかわれるチャンスです。インターンに関する基本情報は、以下の記事で確認しましょう。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
- 社員の服装が割と派手だった場合、逆に無難に黒だとマイナスな印象になるのでしょうか?
黒のスーツが評価を落とす要素になることはまずない
黒はスタンダードな色を選んだ印象であり、マイナスの印象にはならないでしょう。
社員はすでに企業で働いて何らかの実績をあげている人であり、働くときのスタイルということで服装は自由です。
一方学生は、選考を受けるというビジネスシーンに臨んでいるので、目上の人と話す場面で失礼にあたらないこと、フォーマルな服装であることが基本です。
それを踏まえて、どこまで個性を出していくかは受ける企業ごとに社風を見ながら、自分で判断していくことになります。
スーツは色だけでなく柄も重要! 無地以外のスーツが与える印象
スーツの柄といえば、無地・ストライプ・チェックの3つが一般的によく知られていますよね。汎用性の高さから無地を選ぶ人は多いですが、ビジネスシーンでも着用できる柄物のスーツもあります。
ここからは、無地以外のスーツが与える印象について解説します。
ストライプ柄
ストライプ柄のスーツは、ラインの太さや間隔などによって雰囲気が異なります。
はっきりとしたストライプの「ペンシルストライプ」や少しにじんだ輪郭が特徴の「チョークストライプ」など、さまざまな種類がありますが、共通する特徴は「スマート・誠実・信頼感」を与えるようなイメージがあることです。
たとえばピンのように極細いラインを描いた「ピンストライプ」は、ラインの間隔が狭いものが多く、ストライプの中でも特にスマートな印象を与えます。ストライプの中でも落ち着いた印象を与える「シャドーストライプ」であれば、ビジネスにふさわしい品格が演出できるでしょう。
チェック柄
チェック柄には大まかに、「大判」と「小判」の2つのデザインがあります。幅が狭いものは上品で控えめな印象を与えますが、幅が広いものはカジュアルで個性的な印象を与えます。
特にビジネスシーンにおすすめなのは「シャドーチェック」です。はっきりとした柄ではなく、見る角度や光の当たり具合によってチェック模様が浮かび上がる特殊な織り柄です。チェックの中では目立たない柄なのでビジネススーツにも適していて、品格・洗練さをイメージさせます。
また暗めのチェック柄も、派手すぎずにチェック柄を楽しみたい人におすすめです。ビジネスの場では、一般的にはカジュアルすぎない柄がよく選ばれますが、ダークトーンのチェック柄ならば問題なく着用できる場合が多いでしょう。
- 結局のところ、就活で柄物のスーツはありなのでしょうか?
スーツは柄物以外にして小物でオシャレをするのがおすすめ
正直、個人的には柄物のスーツは派手かなと思います。スーツ自体を着こなせてないのに、柄物となると目立ちたがり屋か自意識過剰かと疑ってしまう面接官もいるでしょう。
スーツ初心者であれば、やはりオーソドックスなスーツをおすすめします。オシャレをしたいなら、インナーやネクタイなどでアレンジをしていた方が好感が持てます。
オーソドックスなスーツを着こなせるようになったら、柄物スーツにチャレンジしましょう。
ただ柄物といっても、たとえば大きなストライプは派手ですが、細いストライプはわからない場合があり、一概に柄物すべてがNGではありません。要は学生として相応しい柄であるか、だと思います。
39点以下は要注意!
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・面接でなぜ落ちたかわからない人
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面接のスーツ選びの3つの鉄則
面接のスーツ選びの3つの鉄則
- 体のサイズにフィットしている
- TPOに合わせた清潔感のあるスーツである
- 小物も合わせてトータルバランスがとれている
スーツは面接の服装において「顔」ともいえる要素です。正しいスーツの選び方は、あなたの個性を引き立てるのに役立ちます。
次の3つの鉄則を頭に入れてスーツを選んで、面接に臨みましょう。
①体のサイズにフィットしている
最も重要なのは、スーツが自分の体に適切にフィットしていることです。シワや余計なゆるみがないか、肩幅や袖丈、パンツの丈などが自分の体に合っているかをチェックしましょう。スーツが体にぴったりとフィットすることで、自然と堂々とした印象を与えることができます。
また、お店のスタッフによる調整が必要な場合は、受け取りの日程が面接前に間に合うように事前にしっかりと調整しておきましょう。
- 体のサイズにフィットしていれば、自前のジャケットでの代用も可能でしょうか?
上下バラバラになるなら避けよう
ジャケットだけ代用ということは、上下がそろっていないスタイルになりますよね?
もちろんサイズがフィットしている点は重要なのですが、スーツの上下がバラバラだとカジュアルな印象になってしまい、就活には適しません。
企業によっては、そういった服装でも問題視されないケースもありますが、あくまでも少数派という点を理解しておきましょう。服装でマイナス評価を得てしまうのはもったいないので、スーツは上下そろったものを用意してくださいね。
②TPOに合わせた清潔感のあるスーツである
清潔感のある服装は、社会人としての最低限のマナーです。そのため面接の際には、清潔感を重視してスーツを着こなさなくてはなりません。
購入時には、手入れのしやすさも踏まえてスーツの生地を検討してみてください。シワや汚れがないか、しっかりとアイロンがけされているかだけでなく、衿や袖口、ポケットなどに埃や汚れがないかもチェックしましょう。
さらに、TPOに合ったスーツの選択も重要です。クラシックな色合いのスーツは多くの場面で使えますが、業界や企業によってはよりファッショナブルなスーツが適していることもあります。不安であれば、事前に企業のサイトなどで社員の服装を確認しておくと安心ですよ。
③小物も合わせてトータルバランスがとれている
就活においては、スーツを選ぶだけでなく、靴やベルト、そしてネクタイや鞄などの小物選びも重要です。これらの小物はスーツ全体の印象を左右する重要な要素となります。たとえば、スーツ自体は体にしっかりフィットしていても、小物に統一感がないと、全体的にまとまりのない印象を与えてしまうことがあります。
また、派手な時計やベルトなど、過度にブランドロゴが目立つようなアイテムの使用は控える方が望ましいとされています。スーツのアクセントになるような、トータルバランスを考えた小物を選ぶようにしましょう。
ネクタイピンはひらひらするネクタイを止めるアイテムで、アクセサリーではなく実用品なので付けても問題ありませんが、付ける位置には気を配りましょう。
シンプルで上品な、シルバーやグレー系のタイバーなどが良いですね。
スーツに合わせる鞄も小物の一種です。就活の鞄でリュックを検討している人は、こちらの記事もあわせて読んでください。
就活でリュックはOK? 好印象を残すための鞄の選び方を徹底解説
可能な場合はネクタイやインナーで自分らしさを出そう
スーツで個性を出すとなると難しそうに感じる人もいるかもしれませんが、ネクタイやインナーの色一つでも、あなたの個性を表現できます。たとえば、ネクタイの色によっても次のように与える印象が変わります。
ネクタイの色と印象の例
- ブルー系:真面目・知的・爽やか
- レッド系:情熱・やる気・積極性
- グレー系:知性・落ち着き・勤勉
- イエロー系:明るい・親近感・協調性
インナーにおいても、シャツの襟元や袖口から覗く色使いにも注意を払い、トータルコーディネートの一部として自分らしさを打ち出しましょう。
どの色でも良いのですが、明るすぎる色味は軽薄な印象を与えかねないため、なるべく避けた方が良いでしょう。また、一目でどこのブランドかわかるデザインのものもあまり良い印象は持たれません。
こだわり派なら、受ける業界によってどう見られたいかを意識して色を選ぶのがおすすめです。もし悩んだなら、個人的にはグレー系が無難だと思います。
リクルートスーツの正しい着こなしも併せて確認しておこう!
リクルートスーツには、正しい着用方法が存在します。適切なスーツの着用方法を知らないと、優れたスキルや経験を持っていても、最初の印象が損なわれることで評価が下がってしまうこともあります。
また、スーツによって着用マナーが異なる点もあります。特にボタンの数や留め方は、細かな点にも注意が必要です。事前に就活スーツに関する情報を整理し、確認しましょう。
レディーススーツの着こなし方
レディーススーツの正しい着方
- ボタンはすべて留める
- ジャケットの着丈はヒップの真ん中あたり
- ブラウスは袖口から見せない
- スカートの長さは膝にかかるくらい
おもな着方は画像の通りですが、レディーススーツの場合、ボトムスの丈を適切に調整することが特に重要です。就職活動ではしばしば立ったり座ったりする場面があるため、ボトムスがスカートのときは想像以上に丈が短くなってしまうこともあります。実際に座ってみて、長さを確認するのを忘れないようにしましょう。
また、パンツがフレアタイプの場合は靴を履いた状態でヒールの半分が隠れる長さ、ストレートタイプの場合はヒールがわずかに隠れるくらいがちょうどいい長さです。立ったときにヒールが少し隠れ、座ったときにはくるぶしが見えないくらいの長さが適しています。
スカートタイプのスーツを選ぶ人は、以下の記事でスカート丈の注意点について事前に確認しておきましょう。
スーツのスカート丈は油断禁物! 就活で好印象を残すマナーと選び方
- スーツを選ぶ時、スカートとパンツのどちらにした方が良いのか迷ってしまいます。
どう見られるかは気にせず自分の着たい方を選べば良い
スカートでもパンツでも、好きな方を着てください。
「〇〇業界はタイトスカートでなくてはいけない」ということもないですし、「この職種はパンツスーツの方が望ましい」ということもありません。
歩きやすさや暖かさという点ではパンツスーツが良い人もいれば、自分の体形や好みに合うのがスカートという人もいます。サイズが合っていて、清潔であればどちらでも構いませんよ。
メンズスーツの着こなし方
メンズスーツの正しい着方
- ボタンは一番下を外す
- ジャケットの着丈はヒップが隠れるくらい
- シャツは袖口から少し出す
- パンツの着丈は靴の甲にかかるくらい
- 黒や紺の長い靴下にする
メンズスーツの着こなしでレディーススーツと大きく異なる点は、ネクタイの有無でしょう。通常の襟スタイルであるレギュラーカラーに適したネクタイの結び方は、プレーンノットとして知られる結び方です。ワイドカラーシャツには、ダブルノットやウィンザーノットと呼ばれる結び方がよく似合います。
結び終えたら、ネクタイの先がベルトのバックル部分に軽くかかるように調整します。シャツの襟が正しく留まっていること、歪みがないこと、緩みがないことを確認してください。
スーツの色だけが決め手じゃない! 髪型や立ち振る舞いも意識して面接に臨もう
ここまでスーツの色について解説してきましたが、面接での印象を左右するのはスーツだけではありません。
髪型や清潔感、そしてTPOにあわせた立ち振る舞いも重要です。自分の魅力を最大限に引き出すためには、外見だけでなく内面からも自信を持てるかどうかがカギになります。
どんなに外見を整えたとしても、企業への熱意や誠意のなさは人事に見抜かれます。過度に緊張する必要はありませんが、面接の時間を有意義なものにできるよう、努力する気持ちは持ちあわせておくべきです。気を引き締めて、丁寧な言葉遣いや相手への敬意を示すマナーも忘れずに意識しましょう。
受付から退室後までの一連のマナーを押さえることは合格への第一歩です。次の記事では面接前にマストで覚えてほしいマナーを解説しています。
絶対に落とせない面接のマナー! 「即不合格」にならないための作法
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る見た目はもちろん大事! しかし中身がともなってこそ効果がある
「人は見た目じゃない」と言われることもありますが、メラビアンの法則によると、話をするときに相手に印象付ける要素は「見た目が55%」で、最も大きな要素となっています。
つまり、身だしなみに気遣っていると、それだけで相手に好印象を与えることができるわけです。ただし、これはあくまでも第一印象の話です。
質疑応答の質を高めたりマナーを身に付けることにも注力しよう
ここまでスーツの色合い、選び方などを解説していますが、あくまでも服装はメインディッシュではなく前菜のサラダのようなもの。
最初の取っ掛かりが好印象であったとしても、その先の質疑応答や立ち振る舞いがきちんとできていなかったら、相手が受け取る印象はどんどん悪くなってしまいます。その結果、希望する会社から内定がもらえないとなると本末転倒ですよね。
肝心なのは間違いなく中身なので、外見ばかりを気にして企業研究や自己理解を進めていない人は就活も苦戦してしまいます。せっかく合うスーツを着ているなら、面接の際のマナーもしっかりと身に付けておきましょう。
基本のマナーを押さえながら自分らしさを出せるスーツを探そう
人柄は、言葉だけでなく服装にも滲み出るものです。第一印象で面接官の心をつかむには、自分らしさを大切にしたスーツ選びが欠かせません。基本のマナーやビジネスルールを守りつつも、自分の個性や特徴を表現できるスーツを見つけましょう。
自信を持って着用できるスーツは、面接でのアピールをより引き立たせる武器になります。志望する企業の社風を研究しつつ、自分らしさを出せるスーツを探して内定への一歩を踏み出しましょう。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見るTPOをわきまえたうえで自信が持てる服装で面接に臨もう
いつの間にかリクルートスーツは黒が主流になり、冠婚葬祭にも使えるため大学の入学式で黒いスーツを購入する人も増えてきました。その一方で、学生全員が白シャツと黒いスーツを着ているのに違和感を覚えるという声も多く聞かれます。
就活スーツの色で悩む人は、「黒は無難とわかっているけど、ほかの人と同じで埋もれてしまうのはちょっと……」と思っている場合もあるでしょう。採用面接に臨む企業側からすると、面接時のスーツが黒だから採用する、もしくは不採用にするということはありません。
ビジネスマナーとしてTPOをわきまえていること、つまりビジネスシーンであるということを理解して、その場にふさわしくきちんとした格好をしていれば良いのです。
自分が最大限のパフォーマンスをできる服装を選ぼう
学生が集められた控え室などで、自分だけが違う色のスーツで「浮いているのでは」と不安になるのであれば黒を、「人と違うことで元気が出る」という人は紺やグレーを選ぶと良いと思います。
スーツの色とともに大切なのは、サイズが合っているか、シャツやスーツにアイロンがかかっているか、ボタンが取れかけていないかなど身だしなみを整えること、そして何よりも面接官との対話の中で堂々と落ち着いて話せるかということです。自信を持てる服装で面接に臨んでくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
プロフィール詳細