Q
履歴書を手書きで書くのってくだらないと思いませんか?
企業にエントリーしようとすると手書きの履歴書を求められる場合があるんですが、心底くだらないと感じてしまいます。
今いくつかの企業にエントリーしているんですが、そのうちの2社は履歴書が手書き指定でした。一応指示にしたがって手書きで書いてはいますが、今はどの会社でも手書きよりパソコン文化なのに、なぜわざわざ手書きで書かせるのでしょうか?
さっきも1枚書いていましたが、最後の最後に漢字を間違えて書き直しです。パソコンで書くよりもずっと時間や労力がかかるのに、なぜわざわざ企業は手書きにするのかわかりません。
「手書きの方が心がこもるから」「気持ちが伝わるから」とは聞きますが、そんな理由なら本当にくだらなくないですか? 手書きじゃなくても一生懸命志望動機とかを考えていれば、内容で熱意は伝わると思います。無駄な労力をかけて熱意をはかるなんて、時代遅れじゃないですか?
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
ベストアンサー
くだらないことにも応えなければならない場面がある
確かにパソコンで書く方が早いですし、手直しもできるので効率が良いですよね。熱意も書いてある内容で伝えられるのはおっしゃる通りです。
社会に出ると質問者さんがおっしゃるような「これなんの意味があるの」とか「くだらない」と思うようなことに直面することがよくあります。ビジネスは顧客の評価によって報酬が生まれるので、顧客の要求にいかに応えるかを考えて動くことになります。顧客の要求の中には「くだらない」と思うこともあるでしょう。
しかし、それに応えることがプロでもあるのです。そして信頼を積み重ねていく中で自分の提案や改革が相手に伝わり「くだらない」と思っていたことを変化させることがあり、それがやりがいとなったりもします。
いま就職活動で、評価をもらうべき相手は応募先の企業です。相手が手書きの履歴書を求めてきているのであれば、それを完璧な形にして提出してみてください。そうして相手の評価を勝ち取りましょう。それでこそ質問者さんの能力や人柄が伝わり、信頼につながります。
最後の一文字で書き間違った時の叫びそうになる気持ち、とてもわかりますが、ここが踏ん張りどころです。頑張ってください。
ちなみに、企業側の視点から手書きの履歴書を書かせる意図をお伝えすると、内容以外で、文字の書きっぷりがその人の人柄を表すと考えているからです。
まず文字にはその人の性格や人柄が出やすいのです。丁寧な性格の人は文字が小さくなりやすく、文字のとめ、ハネなどもきっちりする傾向があります。大胆な人は文字が大きく筆圧も強くなりやすいです。
また、文字の並び方、全体のバランスなどからも性格やその時の心理状態などが浮かび上がることがあります。
企業は色々なものを通して就活生のことを把握したいと考えているからゆえの手書きなのです。
せっかく履歴書を手書きするのであれば、書き直しを防ぐためにも、あらかじめ注意点を確認しておきましょう。こちらの記事で解説しています。
会社の価値観を認めるかどうかの選択権が委ねられている
たしかにとてもお気持ちは理解できるご質問ですね。企業が手書きを求めている理由として考えられることが少なくても2つありそうです。
1つは昔ながらのやり方を意味もなく踏襲しているケース。伝統を重んじる企業に多そうですね。もう1つは字は人を表すというような意図を持って手書きを要求しているケース。そこには思いや資質が現れやすいですからね。
そのどちらかはわかりませんが、あなたがそのどちらも心底くだらないと感じるのであれば、きっと入社しても価値観があわないので、ずっとくだらないと思うことが続くように思います。
人も会社もそれぞれの価値観があります。その価値観を認めて選択するのか、選択しないのかは、あなたの価値観に従えば良いと思います。ご参考まで。
最終的な判断は自分次第ですが、手書きの方がパソコンに比べて有効なケースはあります。こちらの記事で一度確認してみましょう。
効率の良さだけが優先すべきものではない
パソコン文化の現代において、手書きの履歴書を求められたことに納得がいかないご様子ですね。きっとあなたと同じように感じている方もいるでしょうし、素直に企業側の指示通り喜んで手書きで記入している人もいるでしょう。
手書きで書くことに対してくだらない無駄な労力、時代遅れと思ってしまうのは、どうしてなのでしょう?
時間がかかる、漢字を間違えるなど、パソコン入力に慣れてしまっている人たち、目に見えることや効率ばかりに思考を奪われてしまった人たちにとって、手書きに対する苦手意識があるからではないでしょうか?
企業によっては入社後すぐは、必ずしもあなたが希望する部署や仕事に携われるとは限りません。もしかしたら、最初のうちは非効率な仕事を任されたり苦手な仕事を任されることもあるかもしれません。将来の幹部候補生となれば、ジョブローテーションで、さまざまな部署を経験させられるかもしれません。
そのような時に、どのような態度で向き合うか? 採用担当者がそこまで考えているかはわかりませんが、履歴書をパソコンで入力するか手書きかだけで、エントリー企業を批判するようでは、きっと入社後もちょっと納得いかないことがあるとモチベーションを維持できなくなるのでは?と、そのような人を資料選考の段階で採用枠から外すよう事前にふるいにかけているのかもしれません。
人を大切にする企業ほど、採用活動には慎重です。なぜなら、一度採用してしまうと日本では解雇がとても大変だからです。海外のように、成績が至らないから明日からもう来なくていいよと、簡単にレイオフできないのです。
ですから、採用段階では、なんでこんなことしなきゃあいけないの?と思うようなトラップをかけて応募者の意識を確認しているということも考えられます。
あえて「手書きで」と指示されているからこそ、そのような採用側の意図(あっているかどうかはわかりませんが)にも注目する必要があります。
これまでも高校受験・大学受験など様々な試験を経験してきたと思います。しかし、なんでこんな問題出すんだよ、と思っても、評価するのは試験を出す側ですよね。文句を言っても点数は上がりません。
不採用になってから、「あの時こうしておけば、あーしておけばと」と後悔しないためにも、あなたが本気で入りたいと思っている企業ならば、素直に指示に従って履歴書を完成させてください。そして入社後に、あなたの力で採用方法を変えてください。
最後に、日本で複数の会社を経営している経営者でもあり、芸術家でもある私が尊敬している方が、会社で採用したい人はどのような人ですか?という質問に対して「優秀な人」ではなく「素直な人」と回答されていたのがとても印象的でした。
今後、効率をより求められる仕事はロボットやAIに任せていくことになるでしょう。そのような中で未来を見すえていた経営者は、人材選びは「心」だとおっしゃっていました。
本当に大切なことは目に見えないもの。効率ばかり追い求め、本当に大切な物(事)を見失わないように、この解答が少しでもあなたの未来にお役に立てると幸いです。
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