書類選考の際に提出が求められる履歴書の写真ですが、必ず貼らなければならないのか疑問に思ったことがあるかもしれません。
顔写真は履歴書のメインの項目ではないため選考には影響しないと考える人がいるかもしれませんが、顔写真の有無や質は選考の結果に影響を与える可能性があります。
この記事では、キャリアアドバイザーの杉原さん、吉野さん、古田さんのアドバイスを交えつつ、履歴書を顔写真なしで提出した際の4つのリスクや、質の高い履歴書に仕上げるための顔写真のポイントを解説します。
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顔写真なしの履歴書は選考の結果に影響を与える可能性がある
履歴書の顔写真は、企業によっては採用・不採用にもかかわる重要な要素です。履歴書に適した顔写真を用意するにあたって、顔写真なしで履歴書を提出した際に生じるリスクをしっかり把握しておきましょう。
併せて、履歴書で顔写真を求める企業の意図を理解しておけば、顔写真を貼る際に注意すべき点がわかります。顔写真一つで志望企業の内定を逃すことのないよう、チェックしておいてください。
また最後に、履歴書用の写真撮影における4つのポイントも解説します。どういった点を重視し写真を撮れば良いか、キャリアコンサルタントによる企業目線でのアドバイスも紹介するので、よく確認しておきましょう。
履歴書で空欄を作ると、顔写真だけでなく、その他の項目でも採用に影響するかもしれません。次の記事で、空欄を作らないよう項目別書き方のコツを解説しているので、チェックしてみてくださいね。
履歴書の空欄はNG? 採用担当が印象や合否への影響を徹底解説
履歴書は顔写真なしで提出しても良い?
履歴書に写真欄がある場合は、顔写真を貼って提出するのが一般的です。しかし、企業や団体によっては、特定の理由から写真は不要と指示する場合もあります。
以下では、写真の有無に関する基本的な考え方やその理由を詳しく解説します。どのような場面で写真を載せるべきか、または載せなくて良いかの判断基準としてください。
基本的には顔写真を載せるべき
履歴書に顔写真を載せるおもな目的は、企業が応募者の本人確認をすることです。顔写真を載せていないと面接時に応募者本人かどうか判別できないため、書類選考の段階で落とされかねません。
またWebの履歴書提出の際にも、データ化した顔写真の添付が求められるケースは多いです。
履歴書は公式な書類であり、顔写真の欄が用意されていれば漏れなく埋めるのがマナーだと理解しておきましょう。
証明写真をデータ化する方法は、こちらの記事を参考にしてみてください。
証明写真をデータ化する方法4選! 活用方法や注意点など徹底解説
- 顔写真を載せずに履歴書を提出してしまったのですが、落ちてしまう可能性が高いでしょうか?
仕事でもミスをするだろうと思われて落ちる可能性が高い
その可能性は高いと思います。これは、提出時にきちんと確認していれば防げるミスです。
「とりあえず提出すれば良い」といった甘い認識が見え隠れします。または期限ぎりぎりで慌てて出したとも考えられます。
仕事は、「最後にしっかり確認し、防げるミスは起こさない」が基本です。こうした基本行動が身に付いていない人は入社後も失敗を繰り返す可能性があるので、書類選考の段階で「見送り」になるのが一般的です。
売り手市場で採用に困っている企業でも、基本的な行動ができない社員を採るのはリスクが高いのです。
しかしうっかりミスは誰にでもあるので、自己PRや志望動機などに光るものがあれば、書類選考を通過するかもしれません。
だからと言って安心せず、履歴書を提出する際は何度も見返しましょう。
顔写真なしでOKと指示があれば載せなくて良い
もし企業から履歴書への顔写真の添付は不要という指示があれば、顔写真なしで提出しても問題ありません。
顔写真の添付を必須としていない企業には、外見からではなく応募者のスキルや経験のみを客観的に評価したいという意図があると考えられます。見た目にもとづく偏見が採用を左右することのないよう、あえて顔写真の添付を任意としているのです。
特に多様性を重んじる企業は、比較的顔写真を必須としていない傾向にあるといえます。
ただし、「顔写真を載せなくても良い」という表現の場合は、顔写真を載せても載せなくても良いと解釈できます。顔写真を載せることで誠実さが伝わるというメリットもあるので、基本的に履歴書は顔写真を載せて提出するものだと認識しておきましょう。
応募書類の中で、言語以外で自分を伝えることができる数少ない手段が顔写真です。
言語だけでは、文章力・語彙力・国語力の差が出てきます。一方で写真は言葉にしなくても雄弁に伝える力があります。できるだけ活用していきましょう。
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書類選考通過率が落ちる? 履歴書を顔写真なしで提出する4つのリスク
書類選考通過率が落ちる? 履歴書を顔写真なしで提出する4つのリスク
- 常識がないと思われる
- ケアレスミスだと勘違いされる
- 書類の不備として扱われる
- 熱意や志望度が低いと判断される
履歴書は選考を左右する重要な書類です。フォーマットに沿ってすべての項目を正しく埋めなければ、通過率が落ちてしまう可能性があります。
以下では履歴書を顔写真なしで提出することで発生する4つのリスクを解説します。顔写真一つで志望企業への内定を逃してしまわないよう、しっかり確認しておいてください。
リスク①常識がないと思われる
履歴書の顔写真は、長らく日本の就活の慣習として存在しており、多くの企業でも顔写真を載せることを常識としている側面があります。そのため、顔写真がなければ基本的なマナーや常識を守れない人だと判断されかねません。
社会人として最低限の仕事をこなせないと評価を受ければ、それだけで書類選考に落ちてしまう可能性があるので注意しましょう。
リスク②ケアレスミスだと勘違いされる
履歴書に写真が抜けていると、貼り忘れだと勘違いされる可能性があります。人生を左右する就活の提出書類でケアレスミスをするような人は、「実際の仕事の中でも重大なミスをするのでは……」と思われかねないのです。
仮にケアレスミスではなく意図的に写真を貼らなかったとしても、書類だけではその意図は採用担当者には伝わりません。企業によっては顔写真の有無一つで不採用となる可能性もあると認識しておきましょう。
履歴書を貼り忘れる学生は、印象は良くないです。大事な履歴書で「忘れる」こと自体、応募を軽く考えている感じがします。
企業は真剣に採用活動をおこなっているので、その分余計に印象は悪くなります。企業からすればこのような初歩的なミスはあり得ないことだと理解しましょう。
リスク③書類の不備として扱われる
履歴書は公的書類のため、必要事項は漏れなく記入されていなければなりません。顔写真も氏名や住所などと同様に必要項目の一つのため、顔写真がない場合は書類の不備として処理されることがあります。
履歴書の顔写真は、おもに学生の本人確認に用いられる重要な要素です。そのため、顔写真がなく書類の不備と判断された場合は、ほかの条件を満たしていても無条件で不採用となる可能性が高くなってしまうのです。
リスク④熱意や志望度が低いと判断される
履歴書はエントリーシートとならぶ重要な書類の一つです。その履歴書に顔写真がなければ、本気度が伝わらず入社への志望度が低いと判断されかねません。
どうしても入社したい企業であれば、提出書類は力を入れて作成するはずです。細かいミスで不採用となることのないよう、提出前に見直しを重ねることもあるでしょう。そのため、肝心の顔写真がない場合は、履歴書作成で手を抜いていると判断されても仕方ありません。
履歴書の写真は、熱意を伝える有効な手段の一つになり得ます。裏を返せば、写真なしで提出すると熱意が低いと受け取られかねないことを覚えておいてください。
アドバイザーコメント
古田 文子
プロフィールを見る履歴書の写真は企業にとっては当たり前の審査対象の一つ
会ったことがない応募者を書類だけで判断し、ある程度の数に絞り込まなければならない企業側にとって、履歴書に貼られている写真は判断材料の一つです。
そのため写真がないと判断材料不足となるため、「アピールする気がない=そこまで本気ではない」と判断され、見送られても仕方がありません。
ほかの応募者と同じ土俵に上がることさえできなくなってしまうので、企業から指示がない限り、写真は必ず準備しましょう。
単なる写真と思っても熱意を伝える役割がある
表情が暗い、体調が悪そうに見える、前髪で目元が隠れてよく見えない、清潔感がないなど、まるで寝起きで撮ったような写真を貼られていても、印象は良くありません。
採用担当者も人間です。乱れた髪で顔がよく見えない人より、すっきり明るくてやる気がありそうな印象を受ける人と一緒に仕事をしたいと思うものです。
ルッキズムだと批判する人もいるかもしれませんが、担当者が判断しているのは、印象に滲み出る「熱意」や「本気度」です。写真には重要な役割があることを忘れないでくださいね。
選考によっては写真を使った自己PRが求められる場合もあります。どのような写真を選んだら良いかわからない人は、以下の記事を参考にしてみてください。
あなたらしい自己PR写真とは? 合格を引き寄せる1枚の選び方
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履歴書に顔写真が求められる理由や企業の意図
履歴書に顔写真が求められる理由や企業の意図
- なりすまし受験を防ぐため
- 仕事へ取り組む姿勢をイメージするため
- 外見の印象も判断基準の一つであるため
ここまでで履歴書を顔写真なしで提出するリスクを説明しました。これほどまでに顔写真が重要視されることには、いくつか理由があります。
以下では、履歴書に顔写真が求められる理由や企業の意図を詳しく解説します。企業の意図がわかれば注意すべき点も見えてくるため、しっかり確認しておきましょう。
なりすまし受験を防ぐため
なりすまし受験とは
他人の身分を偽って受験を受けること
なりすまし受験は、応募先の企業だけでなく応募元の大学の信頼問題につながる、れっきとした犯罪行為です。
実際に、経歴や資格を偽って就活をおこなった求職者が後に発覚し、企業の信頼を大きく損ねる事態が生じた事例もあります。
またなりすまし受験に関与すると、5年以下の懲役や50万円以下の罰金が課せられる可能性があります。メディアに取り上げられれば企業の信頼も落ちるため、企業はこうしたリスクを未然に回避する手段として履歴書の顔写真を用いているのです。
「入社したい熱意から」「軽い考えで……」など、背景にどんな気持ちがあろうと、なりすましは認められません。
社会的信用を失い、自分自身も傷つき、自分を嫌いになるというように、良いことは何一つありません。したがって、本人証明である顔写真は選考で大切なのです。
仕事へ取り組む姿勢をイメージするため
顔写真含め履歴書をミスなく作成することは、丁寧に仕事をこなせることの証明にもつながります。顔写真欄も必要項目の一つと捉えられるため、規定のルール通りに書類を作成できる学生かどうかを企業は判断しています。
また、単に写真が貼られているだけでなく、見栄えの良い写真かどうかも大切なポイントです。
たとえば写真の品質が低くぼやけていると、細部にまで気を配れない人と思われてしまいます。写真が貼り付け枠から外れていたり斜めに傾いていたりしていれば、大雑把な人という印象を持たれかねません。
履歴書の顔写真は、仕事に対する丁寧さを示す指標でもあるのです。
両面テープではなく液体のりがはみ出していたりすると、「細かい作業は苦手なのかも」と思うことはあります。
しかし身だしなみが綺麗でもマナーを知らない人もいるので、写真だけで深く分析することはありません。
外見の印象も判断基準の一つであるため
多くの場合、人の第一印象は見た目から判断されます。そのため書類選考では、履歴書の顔写真を見てその人が企業に合っているかをある程度直感で評価するケースもあります。
特に顔の表情や清潔感、感じ取られる雰囲気は、採用の判断で大切なポイントです。入社後は社員の一員として取引先とかかわる場面も考えられるため、第一印象の良い人材は評価されやすいのです。
企業は、履歴書の顔写真から読み取れる雰囲気もある程度考慮しながら、採用するかどうかを判断していると認識しておきましょう。
- 容姿にあまり自信がないのですが、履歴書に顔写真を載せると選考が不利にならないでしょうか?
容姿は関係ない! 大事なのはにじみ出る内面
美人やイケメンしか入社できないなら、日本中に失業者が溢れます。
仕事は顔でするものではないですね。資質・能力・人柄が選考対象です。企業は顔の造作ではなく、その人が醸し出す人柄を写真で確認しています。
だらしない人が写真用に身だしなみを整えても、普段だらしないので身だしなみをきちんと整えられません。普段から快活で明るい人はやはり笑顔の写真になります。
一時期、プロにメイクをしてもらうことが流行りましたが、面接時に写真とは似ても似つかない人が現れたといった例もありました。
写真はその人の一面を切り取っています。容姿に自信がなくても、〇〇なら負けない、△△の努力をしてきた、など自分の内面に自信を持ちましょう。
選考に容姿は関係ないと聞いても、「結局は顔採用もあるんじゃないか」と疑ってしまうこともあるでしょう。顔採用の実態は以下の記事で解説しています。
顔採用の実態は? 誰でも自信を持って選考に臨める4つの対策法
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(リーダーシップが強みの場合)
写真がないなら撮りに行こう! 履歴書の顔写真を撮る際の4つのポイント
写真がないなら撮りに行こう! 履歴書の顔写真を撮る際の4つのポイント
- 写真を指定のサイズに合わせる
- 3カ月以内に撮った写真を使う
- 就活に適した髪型や服装で撮る
- 写真専門店かスピード写真で撮影する
顔写真が手元にない人は今からでも撮りに行くことをおすすめします。その際、顔写真の最低限のルールを知っておかないと、かえってマイナスの印象を与えかねないので、注意が必要です。
以下では、履歴書の顔写真を撮る際の4つのポイントを解説します。顔写真の出来栄え一つで志望企業への内定を逃さないためにも、顔写真を撮りに行く前にチェックしておいてください。
履歴書やESの写真の撮り方は、以下の記事でも詳しく解説しています。
好印象が残せるES用の写真の撮り方|注意すべき身だしなみも解説
①写真を指定のサイズに合わせる
履歴書の写真のサイズ
縦40mm×横30mm(ただし履歴書による)
履歴書の顔写真のサイズは一般的に、縦40mm×横30mmです。指定されたサイズからずれた写真を提出した場合、正確に仕事をこなせない人だと判断されてしまう可能性が高まります。
履歴書のフォーマットによっては指定のサイズが異なることもあるため、顔写真を撮影する前にしっかりと確認しておきましょう。
②3カ月以内に撮った写真を使う
履歴書に貼る写真の期限の目安
3カ月以内を推奨(ただし外見が大きく変わらないこと)
履歴書の写真は、原則として3カ月以内に撮ったものを使用しましょう。期限が設けられているのは、企業が履歴書の写真をもとに面接時の本人確認をおこなうためです。
もし対面での印象と写真の外見が大きく異なると、昔の写真を用いているのではないかと疑われる可能性もあります。
履歴書の顔写真を添付する際は3カ月以内に撮影し、かつ就活を終えるまで大きく外見を変えないことを想定しておきましょう。
- 履歴書の顔写真は、必ず厳密に3カ月以内の写真でなければならないのでしょうか?
容姿の変化が少ないなら3カ月以上前でもOK
必ず厳密に3カ月以内の写真でなければならないという決まりはありません。
履歴書の写真は、応募書類と面接に来た人が同一人物であることを確認するためのものでもあるため、変化が少ない3カ月以内のものが理想というだけです。
体重にあまり変化がなく、顔つきも髪型も特に変わっていないのであれば、半年前の写真でも問題ありません。
ただし1年以上前の写真や、加工アプリなどで加工した写真はやめましょう。罰則があるわけではありませんが、年齢が変われば自覚がなくても印象が変わって見えることもあります。
面接で写真と印象が違いすぎると、評価に影響しないとも限りません。
③就活に適した髪型や服装で撮る
履歴書は公的書類の一つであり、学生の第一印象を決定づける大切な要素です。そのため、履歴書の写真を撮る際は就活に適した髪型や服装を意識しましょう。
髪型で気を付けてほしいポイント
- 髪は基本的に染めない
- 長髪の場合はポニーテールやハーフアップにする
- 落ち着いたデザインのヘアゴムやヘアピンを使う
- パーマやロン毛は避ける
- おでこや耳を出す
- 適度にワックスを使って整える
派手な髪型やカジュアルすぎる服装で写真を撮影してしまうと、TPOをわきまえた行動ができない人だと判断されかねません。
TPOとは
時(Time)と場所(Place)と場面(Occasion)に合わせて服装や行動を使い分けること
社会人に必要な最低限のマナーが身についていることを示すためにも、履歴書の顔写真には就活に適した髪型や服装のポイントをチェックしておいてください。
証明写真を撮る際にどのようなシャツを着るか迷っている人は、以下のQ&Aも参考にしてみましょう。
写真を撮る際の服装に関しては以下の記事も参考にしてみてください。面接時の服装についての記事ですが、就活に適した服装のポイントがわかりますよ。
面接の服装に迷う就活生必見! 基本マナーから私服対策まで完全網羅
④写真専門店かスピード写真で撮影する
履歴書の顔写真の出来栄えは合否にかかわる可能性があるため、できるだけ高品質な写真を用意するのが好ましいです。スマホで撮った写真を用いる人もいますが、可能な限り写真専門店で撮影してもらいましょう。
写真専門店では、就活用の写真として適切な形に照明や背景を調整してもらえます。時間が足りず写真専門店に行く余裕がない人は、スピード写真もおすすめです。写真専門店よりもやや品質は落ちますが、その場で撮影しプリントアウトできます。
高品質な写真を希望する人は写真専門店を、時間を節約したい人はスピード写真機を利用してみてください。
データで写真をもらう際は容量と解像度に注意
Web履歴書用の写真サイズの例
- 560pixel × 420pixel
- 600pixel × 450pixel
(ただし2MB以内)
Web履歴書だと、写真をデータで送付する場合があります。その際、画像の容量が大きすぎると送付エラーが発生する可能性があります。写真の容量オーバーで応募に失敗することのないようにしましょう。
また、解像度が低すぎると写真が荒く見えてしまい、本人確認ができない可能性があります。顔の輪郭や表情が鮮明な写真を撮るよう心がけましょう。
- 写真専門店ではなくスピード写真にすることで、選考が不利になることはありますか?
スピード写真でも問題ないが専門店の方が仕上がりが確実
スピード写真を使用したことで選考が不利になることはありません。公的書類としての必要要件は満たすからです。
ただ、写真専門店でカメラマンに撮影してもらうと、写真のクオリティが上がります。
首の角度が曲がっている、シャツの襟が乱れている、といったことは撮影時にカメラマンが注意してくれます。それだけでもきちんとした印象になります。
また自分が納得いかない写真を使うことで、自信が持てない書類になるともったいないです。できれば準備に余裕をもって、自信が持てる証明写真を用意しておきましょう。
併せて確認! 履歴書の顔写真を提出するときの注意点
ここまで履歴書の顔写真を撮る際のポイントを解説しましたが、プラスアルファで注意点も理解しておきましょう。
以下では、履歴書の顔写真を提出する際に押さえておきたい注意点を2つ説明します。
スマホで撮った顔写真は画質を確認してから送る
近年のスマホはカメラ機能が高性能となっており、簡単に高品質の写真を撮影できるようになりました。しかし撮影環境やカメラアプリの設定などによっては、履歴書の写真として十分な画質で撮影できない可能性もあります。
特に自宅では就活写真に適した十分な照明を確保できなかったり、色味が不自然になったりする恐れがあります。
画質の悪い写真を履歴書に載せてしまうと、第一印象が悪くなるだけでなく、書類作成で手抜きをしている可能性を疑われかねません。
やむをえずスマホで証明写真を撮る際は、顔が明るく鮮明に写っていて、手ぶれしていないことを必ず確認してから提出してください。
スマホだろうとプロに頼もうと、ちゃんとした写真なら問題はなく、その「ちゃんとした」が肝心なのです。
スマホだと手軽に済ました分、背景色、身だしなみ、表情などがどこか雑な感じがします。手抜きは禁物です。
写真と面接時の印象が大きく変わらないようにする
履歴書の顔写真と実際の姿が大きく異なると、本人かどうかを判別できず企業側からの信頼を失うこともあります。
特に昔の写真を使用したり過度な加工を施した写真を用いると、なりすまし受検を疑われる可能性もあるのです。
面接時に不信感を抱かれないためにも、顔写真が実際の印象とおおむね同等かを確認してから提出しましょう。
写真と実物があまりにもかけ離れていると、「等身大の自分で勝負しないのはフェアではない」と不信感を持たれてしまうばかりか、最悪の場合「詐称」と判断されます。
選考にも悪い影響を及ぼすのは間違いないでしょう。
履歴書で顔写真なしは原則NG! ルールを守って質の高い履歴書に仕上げよう
履歴書の写真欄は基本情報の一つであるため、基本的には最新の写真を貼って提出しましょう。採用担当者によっては、顔写真が貼られていないだけで不採用とするケースもあります。
顔写真はなりすまし受験のリスク回避や仕事能力の判断指標として用いられます。顔写真一つで書類選考が不利にならないよう、今回説明したポイントを押さえて質の高い履歴書に仕上げて、志望企業への内定を勝ち取りましょう。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る写真を貼ることに抵抗を感じるのは内面に原因があるかも
就活中の学生の中には、自分の顔写真を見ることにとても抵抗感を覚える人もいます。自分の容姿に自信が持てない、他人に自分を見られるのがイヤ、本音は社会人になるのが怖いなど、背景にいろんな感情があるのかもしれません。
心理学用語で「セルフハンディキャッピング」という言葉があります。たとえばテスト前に部屋の掃除を熱心にして「昨日はちっとも勉強できなかったから、テストに落ちても仕方ない」とあらかじめ自分に不利な要因を作るなど、失敗したときに自尊心を守ろうとすることです。
・志望企業に落ちたのは、写真を貼り忘れたからだ。
・不採用になったのは、写真写りが悪いせいだ。
・容姿で人を判断する社会が悪い……。
というように、「なんとかして顔写真を見せることから逃げたい」という思いから来る心理的理由があるのかもしれません。
等身大の自分を受け入れて成長する機会にしよう
就職活動期はなにかと、なりたい自分と現実の自分のギャップに苦しみます。写真を見て「これが自分か……」とがっかりした気持ちになることもあるかもしれません。
等身大の自分を受け入れる。その自分で他人と出会っていく。就活は、そんな精神的成長の時期です。
その過程として、写真添付の履歴書作りをしっかりやっていきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
プロフィール詳細