公務員試験「資料解釈」の練習問題10問と解き方! 元公務員が解説

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平野 裕一
国家検定2級キャリアコンサルティング技能士/国家資格キャリアコンサルタント
Yuichi Hirano〇主体的なキャリア形成にて代表取締役を務める。福商実務研修講座にて講師を担当するほか、人材サービス会社などで実践を重ねる。18年間で1万人以上の面談実績あり

公務員試験「資料解釈」は、教養択一試験の一般知能分野である「数的処理」に含まれる科目です。答えを出すまでに必要な計算が多いですが、解き方のコツをつかめば得点源にできるため、しっかりと対策することが重要です。

この記事では、元公務員の平野さんとともに公務員試験「資料解釈」の解き方を解説します。どのような問題が出るか知りたい人や、図表を読むことに苦手意識がある人は、頻出パターンや効率よく解く方法をチェックしておきましょう。

記事の後半では、資料解釈の練習問題を10問用意しています。一通り解いて、資料解釈で求められる効率よく情報を処理する能力を鍛えていきましょう。

問題を解く前に確認! 公務員試験「資料解釈」の解答のコツ

公務員試験「資料解釈」の概要

  • 問題パターン:実数、指数、累積、構成比、増加率減少率
  • 1問当たりの時間:3~4分
  • 出題頻度:テストセンター(なし)ペーパーテスト(高)Webテスティング(なし)
公務員試験「資料解釈」を解くコツを教えてください!

国家資格キャリアコンサルタント/国家検定2級キャリアコンサルティング技能士

平野 裕一

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細かい計算は不要! 概数を使いこなそう

公務員試験の「資料解釈」は、事務処理能力を測る重要な科目です。数学の試験ではなく、「情報を素早く見抜く」実務試験だととらえ直してください。

ポイントは、「概数(四捨五入)で比較する」です。一の位まで算出せず、概数(四捨五入)で比較するテクニックが不可欠となります。

また、選択肢を1つずつ解くのではなく、明らかに正誤がわかるものから消去法で絞り込みましょう。1問にかけられる時間は最大5分。時間をかければ解ける問題だからこそ、あえて「深追いしない」という主体的な判断が、試験全体の勝敗を分けます

公務員試験「資料解釈」の概要

公務員試験における「資料解釈」は、国家公務員から地方公務員まで、どの職種の試験においても毎年出題される科目です。

複雑な表やグラフから数値を読み取ることが必要ですが、出題される資料のパターンはある程度決まっています。パターンごとの解き方を身に付ければ得点源にできるため、しっかりと対策しましょう。

以下では試験区分ごとに「資料解釈」出題数の目安をまとめています。まずは、志望職種の試験における「資料解釈」の出題数を把握して、学習計画に役立てましょう。

「資料解釈」出題数の目安

試験区分全試験に占める出題数の目安
※2025年度の実績をもとに作成
国家一般職30問中3問程度
国家専門職30問中3問程度
裁判所一般職30問中1問程度
特別区Ⅰ類40問中4問程度
東京都1類B40問中4問程度
地方上級・全国型50問中1問程度(地方により異なる)

公務員試験「資料解釈」練習問題10問|平野さんによる解き方の解説付き!

ここからは、公務員試験「資料解釈」の練習問題を平野さんによる解説付きで10問紹介します。実数、指数、累積、構成比、増加・減少率などの頻出の資料パターンを2問ずつ用意しているので、資料解釈の出題範囲を網羅的に学習していきましょう。

公務員試験「資料解釈」を初めて解く人や、どう対策したら良いかわからないと感じている人は、「問題を解く前に確認! 公務員試験「資料解釈」の解答のコツ」で目安となる解答時間や解くポイントを理解してから練習問題にチャレンジしてみてください。

問題1(難易度:★★★☆☆)

問題

上記の表について、問いに答えなさい。

表は、A市における公立図書館および私立図書館の利用状況をまとめたものである。この表から判断できることとして、最も妥当なものはどれか。

選択肢


正解:B
各年度の数値を読み取り、比率や増減を計算して正誤を判断する問題である。選択肢Bについて、2023年度の利用者1人当たりの貸出冊数は、公立図書館が2,200÷420で約5.2冊、私立図書館が400÷75で約5.3冊となり、どちらも5冊を上回るため、Bが妥当だとわかる。
選択肢Dは、公立が440÷22で20千人、私立が80÷7で約11.4千人であり、2倍には届かないため誤り。
選択肢Eは、2022年度に蔵書冊数が増加、2024年度に私立の蔵書冊数と貸出冊数がともに増加しているため、誤りである。

平野 裕一

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資料解釈の正解を導く鍵は、「実数」を「比率」へと変換するスピードにあります。正解の選択肢B(利用者1人当たりの貸出冊数)を検討する際、すべての年度を細かく計算する必要はありません

たとえば2021年度なら、公立は約5.2冊(2,500÷480)、私立は約5.3冊(480÷90)と、概数で「当たり」を付けましょう。私立は分母(利用者数)が小さいため、わずかな数値の差が比率に大きく響く点に注目するのがコツです。

また、選択肢Dの「一貫して増加」といった極端な表現は、表を横に追い、一箇所でも減少しているのを見つければ即座に除外できる、時短のための選択肢です。限られた時間で正解をつかむには、深追いせず「大まかな傾向をつかむ」判断が合否をわけます。

問題2(難易度:★★★☆☆)

問題

上記の表について、問いに答えなさい。

表は、ある市が運営する5カ所の資源回収拠点における回収実績をまとめたものである。この表から判断できることとして、最も妥当なものはどれか。なお、総回収量は直接回収量、委託回収量および未処理量の合計とする。

選択肢


正解:B
表の数値を読み取り、割合や増加率を計算して比較する問題である。
選択肢Bについて、2021年の合計の割合は11,000÷14,700で約74.8%であり、75%以下となっている。一方、2025年は15,000÷19,000で約78.9%となり、75%を超えているため、Bが妥当である。
選択肢Eについて、拠点Cの増加率が(3,000-1,800)÷1,800で約66.7%であるのに対し、拠点Bは(5,800-3,200)÷3,200で約81.3%となり、拠点Bの方が大きくなるため誤り。

平野 裕一

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資料解釈での「割合」や「指数」の攻略は、実務のデータ分析にも役立つ大切なスキルです。

正解の選択肢B(直接回収量の割合)を考える際、筆算は必要ありません。基準となる「75%(4分の3)」を指標にするのがコツです。

たとえば、2025年の合計19,000に対して回収量が15,000の場合、19の4分の3は約14.2なので、15を超えている2025年は「75%を超えている」と判断できます。

また、選択肢Cのような指数の問題は、基準となる2021年を「100」とした時の倍率に注目しましょう。拠点Bは4,000から6,400へ「1.6倍(指数160)」になっていますが、1.7倍(170)には届かないことが暗算でわかります。

細かな計算にこだわらず、「基準となる数字と比較」して全体像をとらえることが、制限時間内に正解を導き出すための鍵となるのです。

問題3(難易度:★★★☆☆)

問題

上記の図について、問いに答えなさい。

図は、あるスポーツ施設における年間利用状況をまとめたものである。この図から判断できることとして、最も妥当なものはどれか。

選択肢


正解:B
グラフの数値を合算して比較する問題である。選択肢Bについて、各曜日の利用者合計は、火曜日4,800人、水曜日4,800人、木曜日4,200人、金曜日3,600人、土曜日8,500人、日曜日8,600人となる。したがって、最大は日曜日、最小は金曜日であり、Bが妥当である。
選択肢Dについては、個人利用の割合をみると、火曜日は約52%、日曜日は約52%と50%を超えるが、水曜日は約46%、木曜日は50%、金曜日は50%、土曜日は約49%となり、50%を上回るのは2つであるため誤り。
選択肢Cは、数値の矛盾ではなく条件そのものがグラフからは読み取れないタイプのもののため誤り。

平野 裕一

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積み上げグラフは、数値を足し合わせる前に「見た目のボリューム」で判断するのがコツです。まず、グラフの「高さ」を視覚的にとらえましょう。日曜日が最も高く、金曜日が最も低いといった差は、一目でわかります。

明らかに差があるものは見た目で優先順位を付ければ、合計利用者数を比べる選択肢Bなども素早く判断できるのです。

また、選択肢Aのような「合計300日」という問題は、基準となる数値(50日×6曜日=300日)を軸に考えます。グラフを見て、50日の線を下回る曜日が多いなら、わざわざ足し算をしなくても「300日には届かない可能性が高い」と推測できますよ。

問題4(難易度:★★★☆☆)

問題

図は、ある国の3つの主要な工業地帯における出荷額とその構成を示したものであり、表は、主要な工業地帯・工業地域が全国出荷額に占める割合を5つの工業種別に示したものである。これらから確実にいえることとして最も妥当なのはどれか。

選択肢


正解:A
Vの機械工業出荷額は「全工業地域の機械工業×3.0%」、化学工業は「全国の化学工業×2.0%」である。
図から各地帯の出荷額を算出すると、機械工業の規模(1,080+1,440+3,900=6,420兆円)は、化学工業の規模(600+720+900=2,220兆円)を大きく上回る。
母数である全国出荷額が「機械>化学」であり、さらに掛ける割合も「3.0%>2.0%」であるため、Vでは機械工業が必ず化学工業を上回る。
選択肢Bは、13.0%という数字が表の中で目立つものの、これは「全国の食品工業に対する割合」であり、地域内部の構成を示すものではない。
選択肢Dは、Cが3,900兆円、AとBの合計が2,520兆円であり、差は1,380兆円のため誤りである。

平野 裕一

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資料解釈で複数の図や表を読み取る鍵は、「分母(もとにする数)」を間違えないことです。

正解の選択肢Aを考える際は、まず図を見て「機械工業は化学工業より全体の規模が圧倒的に大きい」という全体像をつかみましょう。そのうえで表を確認すれば、割合でも勝る機械工業がV地域で上回ることは、細かな計算なしでわかります。

一方、選択肢Bには注意が必要です。表にある「13.0%」は、あくまで「全国でのシェア」であり、その地域での内訳(構成比)ではありません。

常に「この数字は何に対する割合なのか?」を自分に問い直すことが大切です。図で市場の大きさを、表でシェアを確認する「視線の往復」を意識しましょう。これで、実数と比率の混同を防ぎ、正答率を上げることができます。

問題5(難易度:★★★☆☆)

問題

資料を読み取り、各問いに答えなさい。

表は、ある国における2023年の菓子類の生産量と販売金額を示したものである。これから確実にいえることとして最も妥当なのはどれか。

選択肢


正解:C
生産量1t当たりの販売金額(単価)の前年増減は、販売金額の前年比が生産量の前年比を下回っているかで見分けることができる。洋菓子の各中分類について前年比を比較すると以下の通りである。
ケーキ、チョコレート、プリンは販売金額の前年比が生産量の前年比を上回っている。しかし、クッキーは販売金額100.5%に対し生産量102.0%、アイスは販売金額105.0%に対し生産量110.0%であり、ともに販売金額の前年比が生産量の前年比を下回っている。
したがって単価が減少しているのは2つ。ゆえに選択肢Cが正解となる。

平野 裕一

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資料解釈における「単価の増減」を攻略する鍵は、「比率の追いかけっこ」を視覚的にとらえることにあります。

正解の選択肢Cを導く際、前年度の実数を算出するのは遠回りです。単価(販売金額÷生産量)が下落するのは、「販売金額の前年比<生産量の前年比」という歪みが生じたときのみだからです。

クッキーとアイスはこの条件に合致するため、細かい計算なしで「単価減少」と判断できます。「売上は微増したが、供給過多で単価が落ちた」という構造を見抜く俯瞰力が求められます。

一方、選択肢Bのように前年の実数を問うものは、現在の実数を前年比で割り戻す手間がかかるため、後回しにするのが戦略的です。

「実数計算」を「比率の大小比較」に置き換える視点が、資料解釈を攻略する本質的な解決策となります。

問題6(難易度:★★★★☆)

問題

上記の表について、問いに答えなさい。

表は、B県における観光施設の運営状況をまとめたものである。この表から判断できることとして、最も妥当なものはどれか。

選択肢


正解:B
単位当たりの数値や増加率を精緻に計算して比較する問題である。選択肢Cについて、有料施設は920÷48で約19.2人、無料施設は480÷115で約4.2人である。19.2÷4.2を計算すると約4.57倍となり、5倍には達しないため誤り。
選択肢Aについて、2021年度は4,200百万÷2,800千で1,500円、2025年度は5,270百万÷3,100千で1,700円で約13.3%の増加となり、20%に届かないため誤り。
選択肢Eについて、有料観光施設の総収益の増加率は(5,270-4,320)÷4,320で約22.0%。無料観光施設の総収益の増加率は(2,124-1,840)÷1,840で約15.4%となり、有料観光施設の方が大きい。
選択肢Bについて、2023年度の有料観光施設は2,400千÷850で約2,823人、無料観光施設は7,800千÷460で約16,957人となり、5倍を超えている。他の年度も同様に5倍を超えるため、Bが妥当である。

平野 裕一

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正解の選択肢B(1日当たりの入場者数)を検討する際、すべての年度を細かく計算するのは得策ではありません。

たとえば2023年度なら、有料は約2.8(2,400÷850)、無料は約16.9(7,800÷460)と、上の2桁だけで大まかに計算すれば「5倍以上の差がある」とすぐに判別できます

正確すぎる計算の罠にはまらず、おおよその数で見当をつける戦略が、合格への最短ルートです。

問題7(難易度:★★★★☆)

問題

上記の表について、問いに答えなさい。

表は、B国における特定の4つの産業セクターの雇用状況をまとめたものである。この表から判断できることとして、最も妥当なものを挙げている組み合わせはどれか。なお、総求職者数は雇用者数、流出者数および失業者数の合計とする。

ア.総求職者数に占める失業者数の割合について、2020年と2024年のいずれもセクターDが合計を下回っている。
イ.総求職者数に占める雇用者数の割合について、合計では2020年は88%を下回っている一方で、2024年には88%を超えている。
ウ.雇用者数について、2020年を100とした場合に2024年が150を超えるセクターが1つ以上ある。
エ.総求職者数に占める流出者数の割合について、2020年はセクターBが最も高く、セクターAが最も低くなっている。
オ.2020年に対する2024年の雇用者数のセクター別の増加率について、セクターBはセクターCの5倍を上回っている。

選択肢


正解:B
表の数値を読み取り、割合や増加率を計算して比較する問題である。2020年の雇用者割合は18,000÷20,700で約86.96%であり、88%を下回る。2024年は21,650÷24,400で約88.73%となり、88%を超えているため、イは妥当である。
ウの指数については、増加の著しいセクターBでも(6,200÷3,800)×100で約163となり、150を超える。
選択肢オについて、増加率は、セクターBが約63%、セクターCが約16%であり、約4倍のため5倍を上回るという記述は誤り。

平野 裕一

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資料解釈の正答率を高める鉄則は、「基準値(ベンチマーク)」を使って比較し、計算量を最小限にすることです。

正解の選択肢イを検討する際、24,400の「88%」を正確に計算する必要はありません。まず、24,400の90%(1割引き)が21,960だと見当をつければ、21,650という数値が88%付近であると推測できます。

また、選択肢ウのような指数の問題では、「1.5倍」という境界線を意識しましょう。セクターBは3,800から6,200へ増えていますが、1.5倍である5,700を明確に超えているため、細かな計算なしに正しいと判断できます。

「おおよその数(概数)で本質をつかむ」力は、制限時間内に問題を解くための強力な武器です

問題8(難易度:★★★★☆)

問題

上記の図について、問いに答えなさい。

図は、ある美術館における曜日別入館状況をまとめたものである。この図から判断できることとして、最も妥当なものはどれか。

選択肢


正解:E
1日当たりの数値を計算して比較する問題である。選択肢Eについて、日曜日の1日当たり入館者数は22,540÷49=460人。金曜日は11,200÷40=280人である。460÷280は約1.64倍となり、1.5倍を超えているためEが妥当である。
選択肢Cは、1日当たりの常設展の入館者数は日曜日は8,200÷49で約167人だが、土曜日は8,500÷50で170人となり、土曜日の方が多いため誤り。
選択肢Bについて、企画展の入館者数はすべての曜日で総入館者数の50%を超えるため誤り。

平野 裕一

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資料解釈の図表問題を解く鍵は、「最小限の計算」で「違和感」を見抜くことです。

正解の選択肢Eを検討する際は、金曜日の280人を基準にしましょう。日曜日は総数が金曜日の2倍以上(22,540:11,200)です。開館日数の差はわずか9日なので、細かな割り算をしなくても、1日当たりが「1.5倍を超えている」と推測できます。

また、選択肢Aのような「いずれも〜」という記述は、最も数値が低い金曜日から確認する「逆引き戦略」が有効です。11,200÷40=280と暗算した瞬間に誤りと断定でき、大きな時短になります。

すべてを真面目に計算せず、「基準値との比較」で効率的に正解を射抜く視点を身に付けていきましょう。

問題9(難易度:★★★★☆)

問題

図は、ある国の3つの主要な工業地帯における出荷額とその構成を示したものであり、表は、主要な工業地帯・工業地域が全国出荷額に占める割合を5つの工業種別に示したものである。これらから確実にいえることとして最も妥当なのはどれか。

選択肢


正解:B
選択肢Bを検証する。Cの機械工業出荷額は5,000×0.7=3,500兆円。Aの機械工業出荷額は3,000×0.5=1,500兆円である。3,500兆円は1,500兆円の2倍(3,000兆円)を超えているため、正しい。
選択肢Aについては、Yの金属は「全国金属×6.0%」、機械は「全国機械×1.0%」となる。図より三地帯の金属合計(300+600+500=1,400)と機械合計(1,500+1,600+3,500=6,600)を比べると機械の方が圧倒的に大きいため、全工業地域ベースでも「全国機械 > 全国金属」である可能性がきわめて高く、5倍以上と断定することはできない。
選択肢Dは、表の三地帯の数値を足すと8.0+9.0+25.0=42.0%となり、50.0%を下回るため誤りである。

平野 裕一

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資料解釈の複数図表問題を攻略する鍵は、「計算の優先順位」と「分母の峻別」を正確に把握することにあります。

まず、図の数値のみで完結する選択肢を優先的に検討しましょう。たとえば、C地帯とA地帯の数値を比較する際、正確な算出をせずとも「2倍」という基準値を境界線として設定すれば解くことが可能です。

一方、表のシェアを地域内の構成比と錯覚する罠には注意が必要。パーセンテージが「全国」を分母にしているのか「地域内」なのかを疑う視点を堅持しなければなりません。

図で全体の規模感をつかみ、表で詳細なシェアを読み解く。この階層的なデータ活用術こそが、資料解釈における本質的な解決策となります。

問題10(難易度:★★★★☆)

問題

表および図について、問いに答えなさい。

表は、P〜U社の2024年の広報宣伝費およびその前年比を示したものである。また、図は、P、Q、R社の売上高に対する広報宣伝費の割合の推移を示したものである。この表および図から判断できることとして、誤りを含むものはどれか。

選択肢


正解:C
A. 2023年の広報宣伝費が最も少ないのはU社である。
各社の2023年の広報宣伝費を計算する。

P社:6,324 ÷ 1.02 = 6,200(億円)
Q社:4,200 ÷ 1.12 = 3,750(億円)
R社:3,120 ÷ 1.04 = 3,000(億円)
S社:2,800 ÷ 1.05 ≒ 2,666(億円)
T社:2,200 ÷ 1.10 = 2,000(億円)
U社:1,800 ÷ 1.20 = 1,500(億円)
計算の結果、最も少ないのはU社(1,500億円)となるため、この記述は正しい。

B. 2023年のP社の売上高は、2024年のQ社の売上高より大きい。
両者の売上高を計算して比較する。

2023年のP社の売上高
2023年の広報宣伝費:6,200億円(Aで計算)
2023年の割合:11.5%
売上高=6,200÷0.115≒53,913(億円)
2024年のQ社の売上高
2024年の広報宣伝費:4,200億円
2024年の割合:14.0%
売上高=4,200÷0.14=30,000(億円)
53,913億円>30,000億円 となるため、この記述は正しい。

C. 2024年のR社の売上高は、2023年のR社の売上高と比べて10.0%以上減少した。
R社の2023年と2024年の売上高を計算する。

2023年のR社の売上高
2023年の広報宣伝費:3,000億円(Aで計算)
2023年の割合:7.5%
売上高=3,000÷0.075=40,000(億円)
2024年のR社の売上高
2024年の広報宣伝費:3,120億円
2024年の割合:8.0%
売上高=3,120÷0.08=39,000(億円)
減少額は40,000−39,000=1,000(億円)。
減少率は1,000÷40,000=0.025(2.5%)となります。
「10.0%以上減少した」という記述は事実と異なるため、この記述は誤り。

D. 2023年のS社とT社の広報宣伝費の合計は、2023年のQ社の広報宣伝費より多い。
Aで計算した2023年の広報宣伝費を用いて計算する。

S社とT社の合計
約2,666億円(S社)+2,000億円(T社)=約4,666億円
Q社の広報宣伝費
3,750億円
約4,666億円>3,750億円 となるため、この記述は正しい。

E. Q社の2023年から2024年にかけての売上高の増加率は、5.0%未満である。
Q社の2023年と2024年の売上高を計算する。
2023年のQ社の売上高
2023年の広報宣伝費:3,750億円(Aで計算)
2023年の割合:12.5%
売上高=3,750÷0.125=30,000(億円)
2024年のQ社の売上高
30,000億円(Bで計算)

売上高は30,000億円から変化しておらず、増加率は0%。
「5.0%未満である」という記述を満たしているため、この記述は正しい。

平野 裕一

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資料解釈の応用である「実数と割合の併用問題」を攻略する鍵は、「数値の相関関係からアタリをつける」逆算の思考法にあります。

誤りである選択肢を見抜くには、計算前の「違和感」を察知する視点が重要です。

たとえばR社の広報費が3,000億から3,120億へ増加し、売上比率も7.5%から8.0%へ上昇している場合、分子が増えて比重も上がっていることから、分母である売上高が10%も激減することは論理的に考えにくくなります。この矛盾に気付くことで、精緻な割り算をせずとも正答を特定することが可能です。

複数の指標を掛け合わせ、数字の変化の方向に注目する戦略的な視点を持ちましょう。

公務員試験「資料解釈」を対策する際のポイント

アドバイザーのリアル・アドバイス!概算・基準の固定・判断力の3つが合否を左右する

国家資格キャリアコンサルタント/国家検定2級キャリアコンサルティング技能士

平野 裕一

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頻出資料は、棒グラフ・折れ線グラフ・円グラフ・表(クロス集計)・複合資料です。特に「割合+実数」「前年比」「構成比の変化」は定番で、ここを瞬時に読み取れるかが勝負を分けます。

回答のコツは以下の3つです。

①すべて計算しないこと。選択肢比較で大小関係だけ判断できる問題は暗算すら不要です。
②「基準」を固定すること(前年=100など)。
③難問は即飛ばす判断力が必要。満点ではなく「合格までの最短ルート」を取りにいく意識が重要です

2つの式は暗記必須! 過去問をうまく活用して対策しよう

対策は、誤差で切る訓練です。たとえば10%前後なら概算で比較し、明らかに差が出る選択肢を先に消しましょう。この癖を付けることで解くスピードが劇的に上がります。

そして、必ず覚えるべき基本は、「割合=部分÷全体」「増減率=差÷元」です。この2つの式を自在に使えるだけで大半は解けます。

必要な練習は、①時間制限付きで過去問演習、②解き直しで「どこまで計算せずに済んだか」を検証、③頻出パターンの反復です。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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