- すぐに問題を解きたい人はフェルミ推定の例題14問をチェック
- まずは概要を知りたい人は「問題を解く前に確認! フェルミ推定解答のコツ」をチェック
フェルミ推定は、正確なデータがない状況でも、論理的な思考と概算によって答えを導き出す手法のことを指します。
就活のケース面接やグループディスカッションで問われるだけではなく、コンサルティングや商社・金融といった業界では実際の業務でも活用される実践的なスキルです。
この記事では、就活の専門家の野村さんとともにフェルミ推定の解き方を解説します。フェルミ推定の体系的な解法パターンを理解してから問題に当てはめる練習を積むことで、短期間で実力を伸ばしていきましょう。
記事の後半には、ストック問題・フロー問題・複合問題の7つの解法パターンを例題14問で用意しているので、解法の型を意識しながら取り組んでみてください。
問題を解く前に確認! フェルミ推定解答のコツ
フェルミ推定の概要
- 問題パターン:ストック問題(所有・空間)、フロー問題(市場規模・売上)
- 1問あたりの時間:5~10分程度
- 出題頻度:筆記(あり)面接(高)ディスカッション(高)
- 「フェルミ推定」を解くコツを教えてください!
分解する力が大切! 大まかに仮定する力を身に付けよう
フェルミ推定では、正確な知識よりも「どのように分解して考えるか」が重要です。人口・世帯数・面積・店舗の需要と供給など、問題に合った切り口を選び、仮定を置いて計算しましょう。
今回の例題は、所有物、インフラ、施設売上、店舗数など出題パターンが幅広く、練習に適しています。
就活生は、まず大きな式を作り、必要に応じて年代・地域・時間帯などで補正する流れを身に付けましょう。
本番で焦らないために!WEBテスト模試を試してください
書類の準備や面接対策に時間を割いて、WEBテストの対策まで手がまわらない人は多いです。
「WEBテスト模試」なら、スマホやパソコンで簡単に頻出問題の対策をすることができます。言語と非言語の問題を網羅的に出題。テストを受け終わったら、解説を見ながらすぐに復習して苦手分野の対策が出来ますよ。
WEBテストの対策は効率的に進めながら、他の対策に力を入れて選考を突破しましょう!
フェルミ推定を活用する際に知っておきたい数値と頻出業界
フェルミ推定には基本の解法があるため、どんな問題でも流れに沿って考えることで、論理的に答えを導けます。推定の精度を上げるためにはいくつかの基本数値を頭に入れておくことが重要です。
また、企業がフェルミ推定を選考に取り入れる理由は、受験者の論理的思考力・問題解決能力・仮説の立て方を見ることで、業界や職種への適性を判断しているからです。そのため、多少数値がずれていても、プロセスが筋道立っていることのほうが評価されます。
ここでは、フェルミ推定の基本解法・覚えておきたい数値・頻出業界の3つを紹介します。
さらに詳しく数値を押さえたい人は下記の記事も参考にしてください。
フェルミ推定で覚えておくべき数字72選! 業界経験のある専門家の解説付き
①フェルミ推定の基本の解法
フェルミ推定は下記の5つのステップで整理していくのが基本です。
| Step①前提確認 | 定義と範囲をはっきりさせる |
| Step②方針決定 | 推定に使う式を決める |
| Step③構造化 | 必要なデータは何か洗い出し、要素を細分化する |
| Step④数値代入と計算 | 実際の数値を計算式に代入する |
| Step⑤検証 | 出た数値が現実から離れ過ぎていないか検討する |
②フェルミ推定で使われる数値
フェルミ推定では、事前に数値を把握しておくことが非常に重要です。よく使う数値を下記にまとめています。
フェルミ推定で使われる数値
- 人口:1億2,000万人
- 世帯:約5,000万世帯
- 面積:約38万平方キロメートル
- 平均寿命:約80歳
- 1年に生まれる子供の数:約70万人
- 学校数:約5.8万校
- 大学進学率:約60%
- 労働力人口:約7,000万人
- 法人数:約300万社
- 大企業の数:約1.2万社
- 中小企業の数:約340万社
③フェルミ推定が頻出の業界
フェルミ推定が出題される可能性が高い業界は大きく4つです。自身の志望する業界が該当するか確認しておきましょう。
フェルミ推定が頻出の業界
- コンサルティングファーム
- 投資銀行・金融
- 総合商社
- 広告業界
フェルミ推定の例題14問|野村さんによる解き方の解説付き!
ここからは、フェルミ推定の例題を野村さんによる解説付きで14問紹介します。
ストック問題とフロー問題の6パターンを2問ずつ、さらに番外編としてストックとフローを組み合わせた複合型問題を2問出題しているため、実際の選考で出題される幅広い問題形式を練習できます。
フェルミ推定の解法や覚えておくべき数値をまだ確認していない人は、「フェルミ推定を活用する際に知っておきたい数値と頻出業界」を読んでから問題に取り組みましょう。
ストック問題:所有アプローチ(個人・世帯ベース)【傘の所有数】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
日本に傘はいくつあるか?
正解:約4億1,400万本
【前提確認】
対象を個人が所有する傘に限定し、店舗の在庫や法人が所有する貸し出し用の傘などは除くこととする。また、傘には長傘、折りたたみ傘、ビニール傘などが含まれるが、ここでは区別せずすべて合算して計算する。
【方針決定】
日本における傘の数は、日本の人口×平均所有率 × 一人あたりの平均所有数で求めることができる。
【構造化】
傘の所有数や所有率は、年代や性別によって異なると考えられるため、日本の人口を年代と性別の2つの軸で分ける。年代はライフスタイルの変化に合わせて、0~15歳、16~25歳、26~60歳、61歳以上の4つに分類する。
日本の総人口をおよそ1億2,000万人とし、各年代の人口をそれぞれ1,500万人、1,200万人、5,300万人、4,000万人と仮定する。また、男女比はすべて1:1とする。
次に、各セグメントの所有率と一人あたりの所有数を設定する。
男性の所有率と所有数:
・0~15歳(750万人):所有率80%、一人あたり2本
・16~25歳(600万人):所有率90%、一人あたり3本
・26~60歳(2,650万人):所有率95%、一人あたり4本
・61歳以上(2,000万人):所有率90%、一人あたり3本
女性の所有率と所有数:
・0~15歳(750万人):所有率80%、一人あたり2本
・16~25歳(600万人):所有率90%、一人あたり4本
・26~60歳(2,650万人):所有率95%、一人あたり5本
・61歳以上(2,000万人):所有率90%、一人あたり4本
【数値代入と計算】
各セグメントの傘の数を計算していく。
男性:
・0~15歳:750万人×0.8×2本=1,200万本
・16~25歳:600万人×0.9×3本=1,620万本
・26~60歳:2,650万人×0.95×4本=1億70万本
・61歳以上:2,000万人×0.9×3本=5,400万本
男性合計:1億8,290万本
女性:
・0~15歳:750万人×0.8×2本=1,200万本
・16~25歳:600万人×0.9×4本=2,160万本
・26~60歳:2,650万人×0.95×5本=1億2,588万本
・61歳以上:2,000万人×0.9×4本=7,200万本
女性合計:2億3,148万本
総合計:1億8,290万本+2億3,148万本=4億1,438万本
【検証】
一人あたり平均して約3~4本の傘を持つ計算になる。日本は雨が多く、日傘の普及やビニール傘の消費も多いため、この数値はおおむね妥当であると考えられる。また、外出先で急な雨に降られたときに購入するビニール傘が家にたまっていく状況などを考慮すると、現実の感覚とよく合っている。
人口を元に一人あたりの所有本数を掛けて推定する基本型のフェルミ推定です。考え方自体はわかりやすく、就活生にも取り組みやすい問題でしょう。
ただし、年代・性別で細かく分けすぎると、所有率や本数の根拠が感覚的になりやすい傾向にあります。
まずは「日本人口×平均所有本数」で大まかに推定し、その後に性別・年代・日傘・ビニール傘などで補正する流れにしましょう。そうすることでより論理が追いやすくなりますよ。
もうWEBテストは受けた?模試で実力をチェックしよう!

問題集だけで対策すると、本番の時間制限などに慣れず焦る場合もありますよね。
「WEBテスト模試」なら、簡単に本番を想定した対策が出来ます。スマホやパソコンで、実際のテストを想定した模試を受けることが出来ますよ。
今すぐWEBテスト模試を受けて、自分の実力をチェックしてみましょう。
ストック問題:所有アプローチ(個人・世帯ベース)【腕時計の所有数】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
日本に腕時計はいくつあるか?
正解:約1億3,925万個
【前提確認】
現在個人が所有している腕時計に限定し、時計店やメーカーの在庫は除外する。また、近年の普及を考慮し、スマートウォッチも腕時計の一つとして扱うこととする。
【方針決定】
日本における腕時計の数は、日本の人口×平均所有率 × 一人あたりの平均所有数で求めることができる。
【構造化】
スマートフォンの普及により、若年層を中心に腕時計を持たない人が増えている一方で、社会人はビジネス用途で持つことが多い。さらに、時計は趣味の要素も強いため、一部の層は多数所有している。したがって、年代、性別、および就業状況を反映させるため、年齢層を4つに分ける。
総人口1億2,000万人を、0~18歳:2,000万人、19~25歳:1,000万人、26~60歳:5,000万人、61歳以上:4,000万人と仮定する。男女比はすべて1:1とする。
次に、各セグメントの所有率と所有数を設定する。
男性の所有率と所有数:
・0~18歳(1,000万人):所有率20%、一人あたり1個
・19~25歳(500万人):所有率50%、一人あたり1.5個
・26~60歳(2,500万人):所有率70%、一人あたり2個
・61歳以上(2,000万人):所有率60%、一人あたり2個
女性の所有率と所有数:
・0~18歳(1,000万人):所有率20%、一人あたり1個
・19~25歳(500万人):所有率60%、一人あたり1.5個
・26~60歳(2,500万人):所有率80%、一人あたり2個
・61歳以上(2,000万人):所有率70%、一人あたり2個
【数値代入と計算】
各セグメントの腕時計の数を計算していく。
男性:
・0~18歳:1,000万人×0.2×1個=200万個
・19~25歳:500万人×0.5×1.5個=375万個
・26~60歳:2,500万人×0.7×2個=3,500万個
・61歳以上:2,000万人×0.6×2個=2,400万個
男性合計:6,475万個
女性:
・0~18歳:1,000万人×0.2×1個=200万個
・19~25歳:500万人×0.6×1.5個=450万個
・26~60歳:2,500万人×0.8×2個=4,000万個
・61歳以上:2,000万人×0.7×2個=2,800万個
女性合計:7,450万個
総合計:6,475万個+7,450万個=1億3,925万個
【検証】
国民一人あたり約1.1個の腕時計を持つ計算になる。スマートフォンで時間を確認できる現代において、この平均値は現実の感覚とよく合うと考えられる。また、一部のコレクターが平均を引き上げる可能性もあるが、全体からみれば誤差の範囲内にとどまると推測できる。
この問題は「人口×所有率×平均所有数」で考える基本型であり、フェルミ推定としては取り組みやすい設問です。
スマートフォンの普及により腕時計を持たない層がいる一方、社会人や高齢層、趣味として複数持つ人もいるため、所有率と所有数の置き方が重要になります。
解釈では年代・性別で丁寧に分けていますが、就活生の皆さんは、まず「持っている人の割合」と「持っている人の平均個数」を大きく仮定し、後からスマートウォッチやコレクター分を補正するようにしてみましょう。より解きやすくなるはずです。
ストック問題:所有アプローチ(法人ベース)【テレビの設置台数】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
日本にあるテレビの台数はいくつか?
正解:約7,420万台
【前提確認】
テレビの設置場所を2つに分類し、①法人ベース、②世帯ベースで考える。
・法人(会社、宿泊施設など):会議室のモニタやホテルの客室に置かれているものを想定する。
・世帯:3人以上の大世帯と1〜2人の小世帯に分けて推定する。
【方針決定】
①法人ベース:(会社の数×会社あたりの台数)+(宿泊施設の部屋数×部屋あたりの台数)
②世帯ベース:(小世帯数×小世帯あたりの台数)+(大世帯数×大世帯あたりの台数)
【構造化】
①法人ベース
・会社数:生産者人口6,000万人÷平均人数20人=300万社
・会社あたりのテレビ台数:2台(会議室や休憩室にあると仮定)
・宿泊施設の部屋数:全国の観光需要や出張需要からおよそ100万部屋と仮定
・部屋あたりのテレビ台数:1台
②世帯ベース
・全世帯数:1.2億人÷2.5人=4,800万世帯
・小世帯(60%):2,880万世帯、テレビ1台
・大世帯(40%):1,920万世帯、テレビ2台
【数値代入と計算】
①法人:300万社×2台+100万部屋×1台=700万台
②世帯:2,880万世帯×1台+1,920万世帯×2台=6,720万台
合計:7,420万台
【検証】
世帯当たりに必ず1つから2つあるという現代の実感に合う。また、宿泊施設や会社などの法人利用も加味されており、総務省のデータなどと比較しても大きくずれていないと推測できる。
この問題は、個人所有ではなく「世帯」と「法人」に分けて考える点が重要なフェルミ推定です。
解説では、家庭用テレビに加えて、会社や宿泊施設のテレビも加算しており、妥当な方向性だといえますね。一方で、「生産年齢人口÷平均人数=会社数」という計算をするかは場合によって判断しましょう。会社数や法人利用台数の仮定が結果に影響しやすいためです。
就活生は、まず世帯数×世帯当たり台数で大枠を出し、ホテル・会社・病院などを補正する流れで計算してみましょう。
ストック問題:所有アプローチ(法人ベース)【トイレの便器数】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
日本にあるトイレの便器の数はいくつか?
正解:約7,610万個
【前提確認】
トイレの便器の設置場所を3つに大別し、①法人ベース、②公共施設ベース、③世帯ベースで考える。
・法人(会社、学校など)
・公共施設(役所、駅、公園、商業施設など)
・世帯(3人以上の大世帯、1〜2人の小世帯)
【方針決定】
①法人ベース:(会社の数×会社あたりの数)+(学校の数×学校あたりの数)
②公共施設ベース:(施設の数×施設あたりの数)
③世帯ベース:(小世帯数×小世帯あたりの数)+(大世帯数×大世帯あたりの数)
【構造化】
①法人ベース
・会社数:生産者人口6,000万人÷平均人数20人=300万社
・会社あたりの便器の数:5個(小規模オフィスから大規模ビルまで平均して設定)
・学校数:学生人口1,500万人÷平均400人=37,500校
・学校あたりの便器の数:40個(各階に男女トイレがあるとして設定)
②公共施設ベース
・施設数:全国の駅や商業施設などをおよそ10万カ所と仮定
・施設あたりの便器の数:20個
③世帯ベース
・全世帯数:1.2億人÷2.5人=4,800万世帯
・小世帯(60%):2,880万世帯、便器1個
・大世帯(40%):1,920万世帯、便器1.5個(戸建てなどで2つ持つ家を考慮して平均化)
【数値代入と計算】
①法人:300万社×5個+37,500校×40個=1,650万個
②公共施設:10万カ所×20個=200万個
③世帯:2,880万世帯×1個+1,920万世帯×1.5個=5,760万個
合計:7,610万個
【検証】
日本の人口1.2億人に対して、およそ1.5人に1つという割合になる。世帯ごとの普及率と、外出先でのアクセスを考慮すると、おおむね妥当な数値といえる。また、大世帯において2つ持つケースを1.5個として平均化したことも良い設定であると考える。
この問題は、世帯・法人・公共施設に分けて考える必要があり、単純な人口ベースだけでは推定しにくい設問です。解説で設置場所を分けている点を参考にしましょう。
ただし、「会社数=生産年齢人口÷20人」とする計算においては、法人分の便器数が大きくなりやすい点に注意が必要です。
また、学校・駅・商業施設・公共施設の分類が重なる可能性もあります。対策の際は、まず世帯分を大枠として計算し、その後に会社・学校・商業施設などを補正するようにしましょう。
ストック問題:存在アプローチ(面積ベース)【電柱の本数】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
日本に電柱はいくつあるか?
正解:約4,277万本
【前提確認】
電柱は日本の各地域に広く設けられているため、面積ベースで考える。対象は電力や通信のために設置されている一般的な電柱とする。
【方針決定】
日本の電柱の数は、
日本の面積÷電柱1つあたりの面積
で求められる。
【構造化】
日本の面積約38万km2のうち、4分の3を山地、4分の1を平地とする。
さらに山地を無人と有人に分ける。人が住んでいない場所と住んでいる場所について分けて計算する。
・山地:無人(1/3)、有人(2/3)
・無人山地:送電塔が点在するため、2km四方に1つ=4㎞2に1本
・有人山地(田舎):住宅や施設が点在しているため、200m四方に1つ=0.04km2に1本
・平地(市街地):住宅や商業施設が密集しているため、50m四方に1つ=0.0025km2に1本
【数値代入と計算】
・無人山地の面積:38万×3/4×1/3=9万5,000㎞2
・有人山地の面積:38万×3/4×2/3=19万km2
・平地の面積:38万×1/4=9万5,000km2
電柱の数=(9万5,000÷4)+(19万÷0.04)+(9万5,000÷0.0025)=2万3,750∔475万+3,800万=4,277万3,750本
【検証】
国土交通省などのデータによると、日本全国の電柱の数は約3,600万本といわれている。山間部における密度の偏りなどで多少の誤差はあるものの、面積と人口分布の傾向をつかんだ推定精度はおおむね妥当であるといえる。
この問題は、人口ではなく「面積」と「地域ごとの密度」で考える点が特徴的なフェルミ推定です。
山地・有人地域・市街地に分ける発想は良いものの、電柱は人が住む場所や道路沿いに集中するため、国土面積全体で割ると誤差が出やすい点には注意しましょう。
さらに、面積ベースに加えて「道路の長さ×一定間隔」という別解もあるので、この計算でも導き出せるようにしておけると安心です。
ストック問題:存在アプローチ(面積ベース)【マンホールの個数】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
日本にあるマンホールの数はいくつか?
正解:約1,007万個
【前提確認】
道路上にある下水道や通信のマンホールを対象とする。これらは日本の各地域にインフラとして張り巡らされているため、面積ベースで考える。
【方針決定】
日本のマンホールの数は、
日本の面積÷マンホール1つあたりの面積
で求められる。
【構造化】
日本の面積約38万km2のうち、4分の3を山地、4分の1を平地とする。
マンホールは地下インフラに付随するものであるため、山地を無人と有人に分けたうえで、インフラの整備状況から密度を設定する。
・山地:無人(1/2)、有人(1/2)
無人エリアにはインフラはないと考えられるため、除外する。
・有人山地(田舎):下水道などのインフラ整備が限定的で浄化槽が多いことも考慮し、500m四方に1つ=0.25km2に1個
・平地(市街地):地下インフラが発達しており、道路に沿って一定間隔で配置されているため、100m四方に1つ=0.01km2に1個
【数値代入と計算】
・有人山地の面積:38万×3/4×1/2=14万2,500km2
・平地の面積:38万×1/4=9万5,000km2
マンホールの数=(14万2,500÷0.25)+(9万5,000÷0.01)=57万+950万=1,007万個
【検証】
日本グラウンドマンホール工業会のデータによると、全国の下水道マンホールの数は約1,500万個といわれている。通信用や上水道のバルブなどを含めると実際はさらに増えると考えられるが、面積の分割とインフラの密集度にもとづく思考プロセスはおおむね現実の構造をとらえているとわかる。
この問題は、電柱と同様に面積ベースで考えられます。ただし、マンホールは道路・下水道・通信設備などの地下インフラに沿って設置されるため、単純に国土面積で割るだけでは誤差が出やすいことには注意しましょう。
山地・市街地で密度を変える発想に加えて、下水道普及地域、道路延長、都市部の密度をどう仮定するかも重要になります。
解説にもあるように、対策の際は検証で実データとの差にも触れて推定値の妥当性を確認する姿勢を身に付けましょう。
「道路の長さ×設置間隔」で考える別解もありますので、そちらでもぜひ解いてみてください。
ストック問題:存在アプローチ(国・自治体・駅ベース)【海水浴場の数】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
日本に海水浴場はいくつあるか?
正解:約520カ所
【前提確認】
海水浴場は海に面している都道府県にしか存在しない。したがって、都道府県ベースで算出する。
【方針決定】
日本における海水浴場の数は、
グループごとの都道府県あたりの平均数×該当する都道府県の数
で求めることができる。
【構造化】
日本の47都道府県のうち、海に面していない内陸県は8県(栃木、群馬、埼玉、山梨、長野、岐阜、滋賀、奈良)である。したがって、海に面しているのは39都道府県となる。
これらの都道府県を海岸線の長さや観光地としての特性で3つに分類する。
①島国や半島など海岸線が非常に長い、あるいは観光地として有名な都道府県(5県):北海道、千葉、静岡、沖縄、長崎。各都道府県に30カ所あると仮定する。
②標準的に海に面している都道府県(20県):各都道府県に15カ所あると仮定する。
③海岸線が短い、または海水浴に適した砂浜が少ない都道府県(14県):各都道府県に5カ所あると仮定する。
【数値代入と計算】
①5県×30カ所=150カ所
②20県×15カ所=300カ所
③14県×5カ所=70カ所
合計:150+300+70=520カ所
【検証】
環境省のデータなどによると、全国の海水浴場はおおむね1,000カ所強あるといわれている。推定値は実際の約半分となった。誤差の原因としては、各都道府県における小さな海水浴場の数を過小評価していたことが挙げられる。しかし、内陸県を除外して海岸線の特性で分類するというアプローチ自体は妥当であるといえる。
この問題は、人口や面積ではなく「海に面した都道府県数」と「海岸線の長さ・観光特性」で考える点が重要です。内陸県を除外し、都道府県を分類して平均数を置きましょう。
解法は良いものの、検証での実数約1,000カ所強に対して520カ所はやや過小推定とされることもあります。小規模な海水浴場や地方の砂浜を見落としやすい点に気を付けてください。
都道府県単位だけでなく「海岸線の長さ÷一定間隔」で考える別解もあります。さまざまな解法を持っておくと、想定と違う値が出た場合の推定の幅が広がりますよ。
WEBテスト本番まで余裕がない方は、頻出問題を必ず押さえておこう!
志望度の高い企業にWEBテストで落ちるのは本当にもったいないですよね。でも、何冊も問題集を解く時間はありませんよね。
そこで「WEBテストパーフェクト問題集」を使えば、重要なポイントを絞った解説で効率的に学べます。さらに本番形式の模試で実践力を磨けるので、限られた時間で最大の成果を得られます!
ぜひこの問題集を活用して、WEBテストを突破してください。
ストック問題:存在アプローチ(国・自治体・駅ベース)【温泉地の数】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
日本に温泉地はいくつあるか?
正解:約2,820カ所
【前提確認】
温泉地は火山国である日本全国に広く分布しているが、地熱や火山の分布状況、観光資源としての開発度合いによって都道府県ごとに偏りがある。したがって、都道府県ベースで分類して算出する。
【方針決定】
日本における温泉地の数は、
グループごとの都道府県あたりの平均数×該当する都道府県の数
で求めることができる。
【構造化】
全国47都道府県を、火山帯の有無や有名な温泉街の密集度によって4つに分類する。
①日本有数の温泉県・火山地帯(5県):北海道、群馬、静岡、大分、鹿児島。大小さまざまあると考え、各県に150カ所あると仮定する。
②温泉地が多い都道府県(15県):長野、新潟、福島など山地が多く温泉が豊富な地域。各県に80カ所あると仮定する。
③標準的な都道府県(20県):各県に40カ所あると仮定する。
④都市部や平野が多く温泉地が少ない都道府県(7県):大阪、埼玉など。各県に10カ所あると仮定する。
【数値代入と計算】
①5県×150カ所=750カ所
②15県×80カ所=1200カ所
③20県×40カ所=800カ所
④7県×10カ所=70カ所
合計:750+1,200+800+70=2,820カ所
【検証】
環境省のデータなどによると、全国の温泉地の数は約2,900~3,000カ所といわれている。火山や地形の特性にもとづくグループ分けと平均値の設定が、現実にきわめて近い数値を導き出せたと推測できる。
この問題は、単純な人口や面積ではなく、火山・地熱・観光資源の分布という地域特性から考える必要があります。
都道府県を温泉の多さでグループ分けし、平均数を掛ける方法で解いてみましょう。
ただし、どの県を「温泉県」「標準的な県」に分類するかで結果が大きく変わります。分類の際は、分類基準を明確にするとより近い数字が導けるはずです。
対策の際は、有名温泉地だけでなく小規模な温泉地も含めて考えてみましょう。
フロー問題:マクロ売上推定【映画館のポップコーン売上】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
映画館(シネコン)の1施設における休日のポップコーンの売り上げは?
正解:約52万円
【前提確認】
郊外にある一般的なシネマコンプレックス(10スクリーン)の1日(休日)におけるポップコーンの売り上げを推定する。
【方針決定】
1日の売り上げ=時間帯ごとの上映回数×1上映あたりの売り上げ
①上映回数:スクリーン数×時間帯ごとの回転数(上映回数)
・朝(8~12時):1スクリーンあたり2回上映とし、10スクリーンで20回
・昼(12~18時):1スクリーンあたり3回上映とし、10スクリーンで30回
・夜(18~24時):1スクリーンあたり3回上映とし、10スクリーンで30回
②1上映あたりの売り上げ:座席数×占有率×購入率×単価
休日のため、昼の時間帯は家族連れや友人同士の来場が多く、占有率と購入率が高まると仮定する。
【構造化】
それぞれの要素に数字を代入していくと以下のようになります。

【数値代入と計算】
・朝:20回×(150席×30%×10%×500円)=4.5万円
・昼:30回×(150席×80%×20%×500円)=36万円
・夜:30回×(150席×50%×10%×500円)=11.25万円
合計:51.75万円(約52万円)
【検証】
映画館の飲食売り上げはチケット売り上げの半分程度といわれている。この施設の来場者数は6,750人という計算になるため、入場料を1,000円とすれば、一日の入場料売り上げは、675万円となる。ポップコーンは、飲料、食品を含めた販売の5分の1程度を占めると考えれば、飲食売り上げは52万円×5=260万円程度となるので、ほぼ入場料収入の半分近くになると考えられ、この数値はおおむね妥当であるといえる。
この問題は、「来場者数×購入率×単価」で売上を推定する典型的なフェルミ推定です。時間帯別に上映回数・占有率・購入率を分けると、休日の混雑差を反映できます。
ただし、ポップコーンは一人1個ではなく、カップルや家族で共有するケースも多いです。そのため、より近い数値を導きたい人は「購入率」を人数単位で置くか、グループ単位で置くかを明確にしてみましょう。
フロー問題:マクロ売上推定【ホテルラウンジのケーキセット売上】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
都内の大型ホテルのラウンジにおける1日(休日)のケーキセットの売り上げは?
正解:約76万円
【前提確認】
都内にある高級大型ホテルのラウンジ(50テーブル)における、休日1日のケーキセットの売り上げを推定する。
【方針決定】
1日の売り上げ=時間帯ごとの総回転数×1テーブルあたりの売り上げ
①時間帯ごとの総回転数:テーブル数×時間帯ごとの回転数
滞在時間を考慮し、以下のように設定する。
・朝(8~11時):1時間滞在と仮定し1時間あたり1回転、3時間で3回転
・昼(11~17時):2時間滞在と仮定し1時間あたり0.5回転、6時間で3回転
・夜(17~21時):2時間滞在と仮定し1時間あたり0.5回転、4時間で2回転
②1テーブルあたりの売り上げ:定員×占有率×注文率×単価
昼はティータイムのため注文率が高く、夜はお酒を飲む客が増えるため注文率が下がると仮定する。
【構造化】
それぞれの要素に数字を代入していくと以下のようになります。

【数値代入と計算】
・朝:50卓×3回転×(4人×30%×10%×2,000円)=3.6万円
・昼:50卓×3回転×(4人×90%×60%×2,000円)=64.8万円
・夜:50卓×2回転×(4人×50%×20%×2,000円)=8万円
合計:76.4万円(約76万円)
【検証】
1日を通じて約400組(のべ約1,600人)が来店し、そのうち全体の約25%にあたる400人弱が2,000円のケーキセットを注文すると考えると約80万円となる。休日のホテルラウンジの稼働状況として、この規模感はきわめて現実的であるとわかる。
この問題は、「席数・回転数・占有率・注文率・単価」から売上を推定する、飲食店系フェルミ推定の典型問題です。
時間帯別に朝・昼・夜で分け、昼のティータイムに売上が集中すると考えると、より近い数値が導けます。さらに近い値を追求するなら、「定員」ではなく「平均利用人数」の観点を採用しましょう。ホテルラウンジでは1テーブル4人満席とは限らず、2人利用も多いためです。
また、ケーキセット以外の飲料利用やアフタヌーンティーとの違いも補足すると、確固たる推定に近づきます。
フロー問題:ミクロ売上推定【ボウリング場1店舗の休日売上】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
都内の繁華街にあるボウリング場1店舗の休日の売り上げは?
正解:約88万円
【前提確認】
都内の繁華街に位置する中規模のボウリング場1店舗における、休日の1日の売り上げを推定する。対象はプレイ料金と貸し靴代などの基本料金のみとする。
【方針決定】
1日の売り上げ=時間帯ごとの総回転数×客単価
総回転数=レーン数×レーンあたりの人数×稼働率×回転率
これらを時間帯別に算出して合算する方針で求める。
【構造化】
レーン数を30レーン、営業時間を10時から24時までの14時間とする。休日の客層の変動をとらえるため、時間帯を3つに分ける。
①午前(10~12時、2時間):稼働率40%、1レーン3人、滞在2時間(回転数1)、単価1,500円(2ゲームと靴代を想定)
②午後(12~18時、6時間):稼働率90%、1レーン4人、滞在2時間(回転数3)、単価1,500円
③夜(18~24時、6時間):稼働率70%、1レーン3人、滞在2時間(回転数3)、単価1,800円(夜間割増料金を想定)
【数値代入と計算】
時間帯ごとに売り上げを計算していく。
①午前:30レーン×3人×0.4×1回転×1,500円=5万4,000円
②午後:30レーン×4人×0.9×3回転×1,500円=48万6,000円
③夜:30レーン×3人×0.7×3回転×1,800円=34万200円
合計:5万4,000+48万6,000+34万200=88万200円
【検証】
1日の利用客数を計算すると約550人となる。繁華街の休日という条件を踏まえると、客数および約88万円という売り上げの規模はおおむね現実的であるとわかる。
この問題は、「レーン数×稼働率×人数×回転数×客単価」で考える、施設型ビジネスの売上推定問題です。
解説では、午前・午後・夜で稼働率や単価を変えており、休日の利用実態を反映しています。
対策の際は、滞在2時間を基準に回転数を置く発想を応用して解きましょう。
フロー問題:ミクロ売上推定【ファミリーレストラン1店舗の休日売上】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
都心にある大型ファミリーレストラン1店舗の休日の売り上げは?
正解:約94万円
【前提確認】
都心に位置する大型ファミリーレストラン1店舗における、休日の1日の飲食売り上げを推定する。
【方針決定】
1日の売り上げ=客単価×(テーブル数×テーブルあたりの人数×稼働率×回転率)
時間帯によって客層や利用目的(食事、カフェ利用など)が大きく変わるため、営業時間を5つに細分化して算出する。
【構造化】
テーブル数を40卓(約160席)、営業時間を7時から23時までの16時間と設定する。
①朝(7~11時、4時間):稼働率30%、1卓2人、滞在1時間(回転数4)、単価600円(モーニングセットを想定)
②昼(11~14時、3時間):稼働率100%、1卓3人、滞在1時間(回転数3)、単価1,200円(ランチ利用を想定)
③午後(14~18時、4時間):稼働率50%、1卓2人、滞在2時間(回転数2)、単価800円(カフェ利用で滞在が長いと想定)
④夜(18~21時、3時間):稼働率90%、1卓3人、滞在1.5時間(回転数2)、単価1,500円(ディナー利用を想定)
⑤深夜(21~23時、2時間):稼働率40%、1卓2人、滞在1時間(回転数2)、単価1,000円(軽食やアルコールを想定)
【数値代入と計算】
時間帯ごとに売り上げを計算していく。
①朝:40卓×2人×0.3×4回転×600円=5万7,600円
②昼:40卓×3人×1.0×3回転×1200円=43万2,000円
③午後:40卓×2人×0.5×2回転×800円=6万4,000円
④夜:40卓×3人×0.9×2回転×1,500円=32万4,000円
⑤深夜:40卓×2人×0.4×2回転×1,000円=6万4,000円
合計:5万7,600+43万2,000+6万4,000+32万4,000+6万4,000=94万1,600円
【検証】
ファミリーレストランの平均的な日商は30~50万円程度といわれている。しかし、都心の大型店舗における休日の稼働状況を想定すれば、約100万円近い売り上げを記録することも十分にありえると考えられるため、妥当な数値である。
この問題は、「席数・稼働率・回転数・客単価」で考える飲食店売上の基本型です。時間帯を朝・昼・午後・夜・深夜に分けると、客層単価の違いが反映されます。
ここでは40卓すべてを基準に計算していますが、より現実的な数値にしたい人は、2名席・4名席の構成や、待ち時間・片付け時間による回転ロスも考慮してみましょう。
まず、「席数×回転数×客単価」で大枠を出し、時間帯別に調整する流れがおすすめです。
時間がない人におすすめ!
WEBテスト対策問題集&模試が受けられます
志望度が高い企業にWEBテストで落ちてしまうのは本当にもったいないです。しかし何冊も問題集を解くのは時間が足りないですよね。
そこで「WEBテストパーフェクト問題集」を活用しましょう。この問題集を使えば、解くうえで重要なポイントの解説を見ながら、効率よく勉強することができます。
また本番形式の模試も付いているので、前もって本番の感覚をつかむことができますよ。
ぜひ活用してWEBテストを突破しましょう。
ストック問題:マクロ需要÷ミクロ供給【全国のパン屋の店舗数】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
日本にパン屋はいくつあるか?
正解:約2万8,000店
【前提確認】
日常でパンを購入する小売りの店舗(スーパーなどの併設を含む)を対象とする。「全需要÷一店あたりの供給」で算出する。
【方針決定】
店舗数=(日本の総人口×平均パン購入頻度×パン屋選択率)÷一店あたりの平均客数
【構造化】
①全需要(客数/日)
人口セグメント別に週当たりのパン購入頻度を以下のように仮定する。
・学生以下(2,000万人):週1回
・社会人(6,000万人):週2回
・専業主婦や無職(1,000万人):週3回
・高齢者(3,000万人):週4回
これらを加重平均すると、1日のパン購入者は(2,000万人×1+6,000万人×2+1,000万人×3+3,000万人×4)÷7日≒4,140万人となる。
そのうち、コンビニやスーパーの袋パンではなく専門の「パン屋」を選択する割合(パン屋選択率)を20%と仮定する。
1日の総客数はおよそ4,140万人×0.2=約828万人(計算しやすく830万人とする)。
②ミクロ供給(一店当たりの客数)
一店舗の1日あたりの客数を時間帯別に設定する。
・朝(7-10時):通勤や通学の需要で1時間あたり30人×3時間=90人
・昼(11-14時):昼食需要のピークで1時間あたり50人×3時間=150人
・夕方(15-18時):翌日の朝食用などの需要で1時間あたり20人×3時間=60人
一店あたりの1日の客数は合計300人となる。
【数値代入と計算】
830万人÷300人/店≒2万7,666店
約2万8,000店
【検証】
総務省などのデータによると、全国のパン屋の数はおよそ3万店といわれている。全需要と一店舗当たりの客数から算出した推計値はおおむね妥当であるといえる。
この問題は、「需要側の人数」と「一店舗あたりの処理客数」から店舗数を推定する、店舗数推定の基本型です。
人口を属性別に分け、パンの購入頻度を置いたうえで、専門店を選ぶ割合を掛けて解くとわかりやすいでしょう。
解説の「1日のパン購入者」が4,140万人でやや多く感じる人は、週当たりの購入回数から日ごとの需要に直して考えてみてください。
また、スーパー併設ベーカリーを含めるかどうかによっても数は変わります。対策の際は、前提を明確にしましょう。
ストック問題:マクロ需要÷ミクロ供給【全国の美容院の店舗数】
以下のフェルミ推定の問題を読み、論理的な思考プロセスを用いて、妥当な推定値を導き出せ。
日本に美容院はいくつあるか?
正解:約25万店
【前提確認】
日常的に髪を切ったり手入れしたりする美容院(理容室は除く)を対象とする。「全需要÷一店あたりの供給」で算出する。
【方針決定】
店舗数=(日本の総人口×平均利用頻度×美容院選択率)÷一店あたりの平均客数
【構造化】
①全需要(客数/日)
日本の人口1億2,000万人の年間利用頻度を平均6回(2カ月に1回)とする。
1年間の総需要は1億2,000万人×6回=7億2,000万回となる。
1日あたりの需要は7億2,000万回÷360日=200万人となる。
ここで理容室ではなく美容院を選択する割合を、女性は100%、男性は50%と仮定し、全体の美容院選択率を75%とする。
美容院の1日の総客数は200万人×0.75=150万人となる。
②ミクロ供給(一店当たりの客数)
美容院は施術に時間がかかるため、1日に対応できる客数はスタッフ数による上限がある。
個人経営の小規模な店舗が多いことを考慮し、一店舗当たりの平均スタッフ数を1.5人と仮定する。
スタッフ一人ひとりが1日に担当できる客数を、カットやカラーなどの平均時間を加味して4人と設定する。
一店あたりの1日の客数は、1.5人×4人=6人となる。
【数値代入と計算】
150万人÷6人/店=25万店
【検証】
厚生労働省のデータによれば、全国の美容所の登録数はおよそ25万店である。需要側から算出した数値と非常に近い結果となっており、仮定や推計の妥当性がきわめて高いことがわかる。
この問題は、「年間利用回数から総需要を出し、一店舗あたりの対応可能人数で割る」店舗数推定の典型問題です。美容院は利用頻度が比較的イメージしやすく、就活生にとっても取り組みやすい設問と考えます。
解説では男性の美容院選択率を50%、全体を75%と仮定していますが、理容室との違いや年代差を意識するとさらに近い数値を導けるでしょう。
また、一店舗あたりスタッフ1.5人・1日6人対応という供給側の仮定も欠かせません。需要側と供給側の両面から考えて数値を導きましょう。
フェルミ推定を対策する際のポイント
フェルミ推定に関する記事
例題10選でフェルミ推定を完全攻略! 誰でも解ける簡単4ステップ
フェルミ推定に関するQ&A
フェルミ推定の対策に本は効果的ですか?
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー






アドバイザーのリアル・アドバイス!答えの暗記はNG! 推定する数値を基準に考えよう
キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
野村 芳克
プロフィールを見るフェルミ推定の対策では、答えを暗記するのではなく、問題を「何を基準に推定するか」で分類して練習することが大切です。
たとえば、傘や腕時計は「人口×所有率×所有数」、テレビやトイレは「世帯・法人・公共施設」、電柱やマンホールは「面積・道路・インフラ密度」、飲食店や施設売り上げは「席数・回転数・稼働率・単価」、パン屋や美容院は「全需要÷一店舗あたり供給力」で考えます。
まずは1日30分の対策を1週間! 式の立て方を身に付けよう
練習時間は、まず各パターンを1日30分程度、1週間ほど反復するだけでも効果があります。
苦手な人は、細かい数値にこだわる前に、最初の式を立てる練習を優先してください。前提が曖昧なまま計算する、セグメントを細かくしすぎて根拠の弱い数字を増やしてしまう、検証をしないなどは間違いにつながりやすいので注意しましょう。
最後に「一人あたり」「一店舗あたり」「実感と合うか」で見直す習慣を付けると、説得力のある回答になります。