
- すぐに問題を解きたい人は練習問題24問をチェック
- まずは対策のコツから知りたい人は「秘書検定」解答のコツをチェック
秘書検定は、単なる知識量だけではなく、相手を思いやる「秘書的な気配り」や、状況に応じた「立ち居振る舞い」が問われる試験です。特に準1級以上からは、記述式や面接試験が加わるため、事前の対策が合否を大きく左右します。
この記事では、専門家の木原さんとともに、秘書検定の対策方法を解説します。就活に向けて秘書検定の取得を検討している人や、準1級以上の記述問題や面接対策までおこないたい人は参考にしてみてください。
記事の前半で「各級で求められるスキルの違い」と「問題パターンごとの対策のコツ」を把握したうえで、後半の例題を通じて自分の現在の実力に合った級を見極めていきましょう。
例題を解く前に確認しよう! 「秘書検定」の解答のコツ
秘書検定とは?
- 問題パターン:3級・2級→選択問題、準1級・1級→選択問題、記述問題
- 1問あたりの時間:2級→3分、準1級→5分(記述)、1級→8分(すべて記述)
- 受験形式:テストセンター(あり:マークシート)ペーパーテスト(高:マークシート形式)Webテスティング(なし)
- 秘書検定対策のコツを教えてください!
秘書検定=ビジネスマナー! マナーと技能の対策から始めよう
秘書検定の問題は、実はビジネスマナーの常識問題が中心です。難易度で言えば、2級は高校生レベル、準1級は社会人1〜2年目レベルが目安です。
出題頻度が高いのは「マナー・接遇」と「技能(文書・スケジュール管理)」の2分野で、全体の約6割を占めます。時間が限られているなら、この2分野を最優先で対策してください。「理論」分野は暗記で対応できるため、直前の詰め込みも有効です。
解き方の基本は「上司・会社の利益を最優先に考える」視点を持つこと。迷ったときは「より丁寧で一層配慮がある選択肢はどれか」と問い直しましょう。
応用編として、選択肢を絞る際は極端な表現(「絶対に」「必ず」など)を含む選択肢は誤りである可能性が高いと覚えておくと得点アップにつながります。
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「秘書検定」の概要
秘書検定は、3級・2級・準1級・1級の4つの級に分かれています。3級は高校生や初学者向け、2級は就職活動を控えた大学生・短大生に一番人気です。
また、準1級は中堅社員や就活で強力な武器にしたい人向け、1級は現役のプロ秘書レベルの高度なスキルが求められます。
合格基準は、全級共通で「理論領域(必要とされる資質など)」と「実技領域(マナー・技能など)」のそれぞれで60%以上の正答が必要です。そのため、バランスの良い学習が欠かせません。
以下の比較表で、各級のレベルや面接試験の有無を確認してみましょう。
「秘書検定」練習問題24問|木原さんによる解き方の解説付き!
ここからは、秘書検定の練習問題を木原さんによる解説付きで24問紹介します。3級・2級で頻出の選択問題に加え、準1級・1級の合否を分ける「記述問題」や「面接の課題例」も集めているため、級ごとのレベル感の違いを体感できます。
どんな級から挑戦すれば良いか迷っている人や、記述問題の解答のコツが知りたい人は、「例題を解く前に確認しよう! 「秘書検定」の解答のコツ」や「秘書検定の概要」で秘書検定の特徴を理解してから練習問題に進んでみてください。
問題1(難易度:★★★☆☆)
問題
上司の不在時における電話応対と、機密情報の取り扱いに関する適切な判断力を問う以下の問題に答えよ。
秘書Aは、上司の外出中に「以前の職場で同僚だった」という人物からの電話を受けた。相手は「非常に急ぎの私用があるので、上司の個人の携帯電話の番号を教えてほしい」という。しかし、上司からは、私的な連絡先は一切教えないようにと言われている。このようなとき、Aの対応として最も適当なものはどれか。次の中から一つ選びなさい。
選択肢
正解:D
上司の個人的な連絡先は機密情報に該当するため、たとえ以前の同僚という間柄であっても、秘書の独断で教えることは適切ではない。一方で、「非常に急ぎ」という相手の状況も考慮する必要がある。
このようなときは、情報を守りつつ相手の要望に応えるため、秘書が仲介して上司へ連絡を取り、上司から相手に電話をしてもらうよう手配するのが最も良い対応である。嘘をついたり、一方的に突き放したりする態度は避けるべきである。
問題2(難易度:★★★☆☆)
問題
電話応対におけるマナーと判断力を問う以下の問題に答えよ。
秘書Aが外線電話に出たところ、相手は無言であった。Aが社名と氏名を名乗って「もしもし」と呼びかけたが、受話器からは物音一つせず、こちらの声が届いているのかどうかもわからない。このようなとき、Aの対応として最も適当と思われるものを次の中から一つ選びなさい。
選択肢
正解:C
無言電話への対応では、相手にこちらの声が届いている可能性や、電波の状態による不具合などを考慮する必要がある。無言だからといって何もいわずに切ったり、相手が話し出すまでいつまでも待ったりするのは適切ではない。
事務を滞らせないためにも、まずはお声が聞こえないという現状を伝え、一言断りを入れてから受話器を置くのが秘書として良い振る舞いである。これにより、仮に相手が再入電する場合でも、かけ直しやすくなる。
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問題3(難易度:★★★☆☆)
問題
次は、ビジネスで使われる用語とその意味(訳語)の組み合わせである。この中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:E
「プロトコル」の正しい意味は、外交儀礼や公的な手順、または通信規約である。「議事録」は英語で「minutes(ミニッツ)」というため、この組み合わせは不適当である。
秘書業務では国際会議や来客応対の場面でプロトコルを意識することが多いため、正しい意味を理解しておく必要がある。
選択肢Cのアジェンダ(agenda)は「議題」のほかにも「予定表・行動計画」の意味でも使われることがあります。
使用場面によって異なるビジネス用語のさまざまな意味を押さえておきましょう。
問題4(難易度:★★★☆☆)
問題
敬語の適切な使用に関して、以下の問題に答えよ。
次の「 」内は、鈴木部長の秘書Aが来客に言ったことである。この中から言葉遣いが不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:C
「おっしゃる」は相手や上司を高める尊敬語である。社外の人に対して自分の上司の動作を話すときは、自社側を低める謙譲語を用いるのがマナーである。したがって、この場合は「申しておりました」とするのが適切である。
そのほかの選択肢は、客に対する敬意や自社側への謙譲表現が正しく使われている。秘書は常に「内」と「外」を区別し、客の前では上司を一段下げて表現することを心掛けなければならない。
本来であれば「頂戴いたします」は厳密には二重謙譲にあたるものですが、名刺を受け取る際の慣用表現として広く定着しています。
秘書検定では適切な表現として扱われることに留意しておきましょう。
問題5(難易度:★★★☆☆)
問題
メールの作成とビジネスマナーに関して、以下の問題に答えよ。
秘書Aの会社で「国際事業戦略会議」がおこなわれた。それについてAは上司(常務)から、次回の改善点を話し合うための検討会をおこなうので、参加した関係者にメールで知らせるように指示された。次は、このような場合のメールの件名である。選択肢の中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:D
メールの件名は、受信者が内容を瞬時に把握できる簡潔なものにする。上司からの指示を受けて送信するものであっても、秘書の立場で送るメールの件名に「(指示)」といった強い権限を感じさせる言葉を添えるのは不適切である。
このようなときは、事実を伝える「(連絡)」や「(通知)」といった表現を用いるのが、秘書としての正しい配慮である。
問題6(難易度:★★★☆☆)
問題
現代の企業経営において頻繁に使われる用語の定義に関して、以下の問題に答えよ。
次は用語の説明である。この中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:B
「コーポレートガバナンス」とは、企業統治のことである。株主をはじめとする利害関係者が、経営陣の不正や暴走を防ぎ、透明性の高い健全な経営をおこなうよう監視する仕組みを指す。選択肢Bの説明は、従業員の健康増進を経営課題ととらえる「健康経営」に近い内容であり、不適当である。
秘書は自社の経営状況や社会的な責任を理解するため、こうした最新のビジネス用語を正確に把握しておく必要がある。
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問題7(難易度:★★★☆☆)
問題
慶弔マナーにおける水引と上書きに関して、以下の問題に答えよ。
次は秘書Aが、水引が「ちょう結び」の祝儀袋に書いた上書きである。この中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:E
「ちょう結び」の水引は、結び直せることから、何度あっても良いお祝いに用いる。出産や昇進、あるいは栄誉を受ける受章などはこれに当たる。
一方、病気見舞いや全快の報告である「御快気祝」は、病気が二度と起こらないようにとの願いを込めて、一度結んだらほどけない「結び切り」を用いるのがマナーである。
したがって、ちょう結びの祝儀袋に「御快気祝」と書くのは不適当である。
問題8(難易度:★★★☆☆)
問題
社交文書における時候の挨拶に関して、以下の問題に答えよ。
次は、社交文書などに用いる時候の挨拶の言葉である。その読み方と、一般的に用いる時期の組み合わせとして正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。
1)陽春の候
2)向秋の候
3)厳寒の候
選択肢
正解:A
「陽春の候」は、春の暖かな日差しを感じる4月に用いる。「向秋の候」は、秋に向かう時期という意味から、立秋(8月7日頃)以降、秋に向かう時期として8月中旬〜下旬に使われることが多い挨拶である。「厳寒の候」は、寒さが最も厳しい1月に用いるのが適当である。
秘書は、手紙を送る時期に合わせて、これらの言葉を正しく使い分けなければならない。読み方も含めて正確に覚えておくことが、相手への敬意を示すことにつながる。
辞書・文例集によって、「向秋」は秋に向かう=晩夏(8月)という解釈と、秋の初め(9月)という解釈があります。
「向秋の候」という表現を用いる季節をここでは8月としていますが、場合によっては9月にも使われることを覚えておきましょう。
問題9(難易度:★★★☆☆)
問題
企業の財務書類や経営指標に関して、以下の問題に答えよ。
次は経済や経営に関する用語の説明である。この中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:D
「自己資本比率」とは、総資産に対する「自己資本(純資産)」の割合のことである。返済の必要がない自己資本の割合が高いほど、企業の財務的な安全性や安定性は高いといえる。
選択肢Dのように負債の合計が占める割合を示すのは、一般的に「負債比率」などと呼ばれる指標であり、不適当である。
秘書は自社の経営状態を一目で判断するための基本的な指標を正確に理解しておく必要がある。
選択肢Dについて、割合の定義(負債÷総資産)と方向性(高いほど不安定)の両方が誤っているため、自己資本比率の説明として二重に不適当です。
問題10(難易度:★★★☆☆)
以下の【報告課題】を上司への情報を要約し報告すると想定し、適切な【報告要旨】を述べよ。
【報告課題】
20代から30代の若手社員の約30%がワーケーションを経験したことがあるそうだ。
一番の理由は、環境を変えることによる気分のリフレッシュと生産性の向上で、3泊4日の滞在につき平均5万円程度の予算をかけているという。地方自治体の支援プログラムや、高速Wi-Fiを完備した宿泊施設を利用することで、日中は業務に集中し、夕方以降は現地の観光を楽しむスタイルが定着しているようだ。
そのほか、有給休暇の取得促進にもつながっているという。
働き方の多様化やテレワークの普及とともに、ワーケーションは今後も標準的な選択肢の一つとして広がっていきそうだ。
正解:【報告要旨】
若手社員を中心に、リフレッシュと生産性向上を目的としたワーケーションが浸透中。3泊5万円程度の予算で地方プログラムなどを活用するスタイルが定着しており、働き方の多様化にともない、今後も普及が進む見通しです。
秘書には多量な情報を整理し、上司へ簡潔に報告する能力が求められる。この課題では「ワーケーションの普及率」「目的と予算」「具体的な利用形態」「将来の展望」という4つのポイントを落とさずに、短い文章にまとめることが重要である。事実関係を正確に維持しつつ、ビジネス報告として適切な語尾や表現を選択する技能を測定する。
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問題11(難易度:★★★★☆)
問題
上司の不在時における緊急の苦情対応に関する判断力に関して、以下の問題に答えよ。
常務秘書Aは上司の出張中に、取引先のK氏から電話を受けた。納品された製品に重大な不備があったとのことで、K氏は非常に立腹しており、直接常務に話をしたいという。上司の帰社は3日後の予定である。このようなとき、Aは上司が出張中であることを伝えたうえで、どのように対応するのが良いか。次の中から適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:C
苦情やトラブルなどの緊急性が高く、かつ上司本人の対応が求められている場面では、秘書が状況を判断して迅速に動く必要がある。上司の帰りを待つよう相手に求めるのではなく、秘書が仲介して出張先の上司へ連絡を取り、上司から直接相手に電話をさせるよう手配するのが、秘書として最も誠実で適切な対応である。
相手の心情を汲み取り、問題を放置せずに最善を尽くす姿勢を示すことが重要である。
選択肢Bは一見丁寧に見えるので、迷った人もいるかもしれません。
相手が常務本人との対話を求めている以上、秘書が代わりに話を聞くだけでは相手の要望に応えたことにならない点で誤りだと判断しましょう。
問題12(難易度:★★★★☆)
問題
ビジネスにおける連絡手段の適切な選択に関して、以下の問題に答えよ。
次は、常務秘書Aが電子メールで連絡をおこなった例である。この中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:D
電子メールは相手が開封するまで内容が伝わらないため、即時性や確実性に欠ける面がある。社内で来客応対中の上司が自席に戻ったとき、至急の用件をすぐに知らせたいのであれば、パソコンを起動してメールを確認する手間をかけさせるのではなく、応接室に直接メモを持参して静かに手渡すなどの対応が考えられる。
そのほかの選択肢は、一斉連絡や遠隔地への報告、電話が通じない場合の手段として、メールを有効に活用している。
問題13(難易度:★★★★☆)
問題
上司のスケジュール変更にともなう実務的な対応に関して、以下の問題に答えよ。
秘書Aが朝出社すると、午前中に海外出張から戻る予定の上司(常務)から、「入国審査の混雑で帰社が午後3時ごろになる」と電話があった。上司は今日、午後1時から新プロジェクトの推進会議、午後4時からは社外取締役への報告会、夜は業界他社との親睦会に出席の予定になっている。次は、このときAがおこなった対処の仕方である。不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:B
予定通りに出席できる場合は、わざわざ主催側に連絡を入れる必要はない。
秘書はスケジュール変更による影響を最小限に抑えるため、欠席せざるを得ない会議の連絡や、面談の延期、来客対応などの支障が出る部分の調整を優先すべきである。過剰な連絡は相手の手を煩わせることにもなるため、確実な状況判断にもとづいた効率的な対応が求められる。
選択肢Bについて、予定通り出席できる場合の確認連絡は、相手に不要な手間をかけるうえ、「何か問題があるのか」と不安を与える可能性もあるため避けるべきだと判断できます。
問題14(難易度:★★★★☆)
問題
上司の役職就任にともなう実務対応と機密保持に関して、以下の問題に答えよ。
秘書Aの上司が専務に昇進することになり、主要な取引先へ就任の挨拶回りをおこなうことになった。次はAが上司から準備を指示されておこなったことである。この中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:C
挨拶回りの巡回ルートや他社への訪問予定時刻は、自社の営業戦略や取引先との関係性にかかわる内部情報であり、外部に詳細に漏らすことは不適切である。取引先に伝えるのは、自社の上司がその会社を訪問する予定時刻のみにとどめるのが秘書の正しい実務である。他社をいつ訪問するかという情報は機密として扱うべきである。
そのほかの選択肢は、円滑な挨拶回りと不在時の業務維持のために必要な、秘書としての適切な振る舞いである。
問題15(難易度:★★★★☆)
問題
対人関係におけるマナーと実務的な判断に関して、以下の問題に答えよ。
佐藤常務秘書A(鈴木)が、自社の新社屋披露パーティーの受付で来場者を見送っていたところ、その中の一人から、「常務に、また近いうちにゴルフでもとお伝えください」と言われた。Aはその人の顔は覚えているが、名前をどうしても思い出せない。このような場合、Aの対応として不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:D
名前を忘れてしまったことへのお詫びや、名刺の再請求、芳名録への記入依頼などは、秘書としての正直かつ丁寧な対応として認められる。
しかし、Dのように「以前どこで会ったか」を詳しく問い質すことは、相手に非があるような印象を与え、かつ自身の記憶力のなさを棚に上げて相手を追及する失礼な振る舞いとなる。秘書は自らの不手際を認め、相手を立てつつ不快感を与えない方法で情報を再確認するべきである。
問題16(難易度:★★★★☆)
問題
社交文書や儀礼的な手紙における慣用表現に関して、以下の問題に答えよ。
次の「 」内は、社交文書などの手紙で使われる慣用的な言葉である。その中から、( )内の意味が不適当と思われるものを一つ選びなさい。
選択肢
正解:C
「ご令室(れいしつ)様」とは相手の妻を指す敬称である。相手の娘を指す言葉ではないため、この組み合わせは不適当である。
秘書は、社交文書において家族や親族を指す尊称を正確に使い分けなければならない。また、「万障お繰り合わせのうえ」や「ご清祥」などの表現も、ビジネスの儀礼的な文書では頻繁に用いられるため、意味を正しく把握しておく必要がある。
家族の尊称は秘書検定での頻出ポイントです。相手の娘には「ご令嬢様」、息子には「ご令息様」、夫には「ご主人様」を用います。
これらの尊称は社交文書で頻出のため、学習効果を高めるために併せて整理しておきましょう。
問題17(難易度:★★★★☆)
上司に対する報告の仕方に関して、以下の問題に答えよ。
AI(人工知能)を搭載した法人向けの会議調整ツールが完成した。
参加者の空き時間を考慮して最適な日時を提案するほか、会議室の予約も自動でおこなうという。この内容を、上司に簡潔かつ適切に報告しなさい。
お疲れ様です。AIを搭載した法人向けの会議調整ツールが完成いたしました。こちらは参加者の空き時間を考慮して最適な日時を提案するほか、会議室の予約も自動でおこなう仕様となっております。
上司への報告は、まず結果を簡潔に伝え、そのあとに詳細や特徴を付け加えるのが基本である。
本件ではツールの完成という事実を述べたうえで、「空き時間の考慮」と「会議室の自動予約」という2つの主要な機能を正確に伝える。語尾は「です・ます」調で丁寧に整え、ビジネスシーンにふさわしい言葉遣いを選択することが求められる。情報の要点を漏らさず、かつ簡潔にまとめることが重要である。
問題18(難易度:★★★★☆)
来客に対する不適切な表現を適切なビジネス用語や敬語に書き換えよ。
いらっしゃい。(お辞儀をする) (前傾姿勢で言う)中島さんだね。この前は、小林部長がごちそうになったそうだね。
正解:いらっしゃいませ。(お辞儀をする) (前傾姿勢で言う)中島様でいらっしゃいますね。先日は、小林がごちそうになったとうかがっております。
来客を迎え入れる際は「いらっしゃいませ」と語尾を整える。相手の名前を確認するときは「様でいらっしゃいますね」と尊敬表現を用いる。また、社外の人に対して自社の関係者のことをいうときは、役職名を付けずに呼び捨てにし、動作には謙譲語を用いるのがマナーである。
「ごちそうになった」のあとに「とうかがっております」と添えることで、秘書として状況を適切に把握していることを丁寧に伝えることができる。
問題19(難易度:★★★★☆)
秘書同士の相談や対人関係のアドバイスに関して、以下の問題に答えよ。
秘書Aは他部署の秘書Bから、上司が多忙を極めており、指示や確認を求めても後回しにされたり忘れられたりすることが多く、業務が滞って困っていると相談を受けた。このようなとき、AはBにどのようなアドバイスをすれば良いか。箇条書きで4つ答えなさい。
・指示や確認が必要な事項をリストにまとめ、一目でわかるようにして渡す。
・上司の手が空くタイミングを計り、短時間で簡潔に伝えられるよう準備しておく。
・用件の優先順位を明確にし、期限や遅れたときの影響を添えて相談する。
・口頭での確認が難しいときは、付箋やメモなどの視覚的な手段を活用する。
秘書には、上司の状況を的確に判断し、業務を滞らせないための主体的な行動が求められる。多忙な上司をサポートするためには、情報の可視化や優先順位の明確化、報告のタイミングの工夫など、相手の負担を軽減しつつ確実に意思疎通を図る姿勢が重要である。
自身の工夫によって上司の事務処理を助けることが、秘書としての本来の役割であることを理解する必要がある。
本番で焦らないために!
まずは気軽にWEBテスト模試を試そう
書類の準備や面接対策に時間を割いて、WEBテストの対策まで手がまわらない人は多いです。
「WEBテスト模試」なら、スマホやパソコンで簡単に、実際のテストを想定した模試を受けることができます。
また言語と非言語問題の頻出問題を中心に繰り返し受けることが可能です。ぜひ活用してWEBテストを突破しましょう。
問題20(難易度:★★★★☆)
機密保持と他部署との折衝に関して、以下の問題に答えよ。
秘書Aは、上司(常務)から指示された「新規プロジェクトの提携先選定」に関する極秘資料を整理していた。そこへ、他部署のM部長が訪ねてきた。上司は会議で不在であると伝えると、M部長は「例の提携先の件で常務に相談があるが、現在の進捗状況はどうなっているか」と聞いてきた。この件は一部の役員以外には伏せられているはずだが、M部長は詳細を知っているような口ぶりである。このような場合、Aはどのように対応すれば良いか。順を追って箇条書きで4つ答えなさい。
・提携先の詳細については、私どもではわかりかねると答える(機密保持)。
・用件を詳しく承っておき、上司が戻り次第伝えると応対する。
・上司が戻ったら、M部長の訪問と質問の内容を速やかに報告する。
・今後の情報開示の範囲について、上司にあらかじめ確認しておく。
秘書は情報の重要性を常に意識し、たとえ相手が事情を知っている様子であっても、独断で情報を話してはならない。機密保持を最優先し、まずは「わからない」という立場を貫くことが基本である。そのうえで、相手に不快感を与えないよう丁寧に応対し、上司には事実を正確に報告する。
情報漏洩のリスクを未然に防ぐため、あらかじめ情報公開の範囲を確認することも秘書として大切な役割である。
問題21(難易度:★★★★☆)
ビジネス用語の定義に関して、以下の問題に答えよ。
次の用語を簡単に説明しなさい。
1)コアコンピタンス 2)コーポレートガバナンス 3)ワーク・ライフ・バランス 4)ランニングコスト
1)他社に真似できない、その企業独自の核となる強みのこと。
2)企業統治。不祥事を防ぎ、健全かつ透明な経営をおこなうための監視の仕組みのこと。
3)仕事と生活の調和。仕事の責任を果たすとともに、私生活も充実させるという考え方のこと。
4)維持費用。設備やシステムを導入したあとに、継続的にかかる経費のこと。
秘書には企業経営や社会の動向に関する幅広い知識が求められる。特にカタカナ語は、上司の会話や会議の資料などで頻繁に用いられるため、正確な意味を理解しておく必要がある。
コアコンピタンスやコーポレートガバナンスのような経営用語は、組織の在り方を把握するうえで重要である。また、働き方やコストに関する用語も、実務を円滑に進めるうえでの共通言語として欠かせないものである。
ランニングコストと対になる概念として「イニシャルコスト(導入・購入時にかかる初期費用)」というものがあります。
より知識を深めたい人は併せて押さえておきましょう。
問題22(難易度:★★★★☆)
上司の不在時の電話応対と、機密情報の取り扱いに関して、以下の問題に答えよ。
秘書Aは、外出中の上司(専務)宛ての電話を受けた。上司の古い知人からで、「近くこちらに来る予定があるので、ぜひ食事でもどうか」との誘いがあった。上司に連絡したところ、「あいにく大規模なシステム改修に不備が見つかり、それどころではない。失礼のないように断っておいてくれ」と言われた。このような場合、Aが断る際のポイントを、言葉遣い以外で3つ答えなさい。
・多忙のため時間が作れないことは伝えるが、システム改修の不備といった具体的なトラブルの内容は伏せる。
・知人からの誘いに対する感謝と、上司が残念に思っているという気持ちを添える。
・状況が落ち着いたときに、改めて上司から連絡をさせる旨を伝える。
秘書には、上司の対人関係を円滑に保つ接遇技能と、社内の機密を守る情報管理能力が求められる。不快感を与えないよう、まず感謝と上司の心苦しい思いを伝えることが重要である。
一方で、具体的な多忙の理由は「急用」などにとどめ、詳細な事情を漏らさないよう配慮する。最後に、今後のフォローを約束することで関係の継続を図るのが適切な対応である。
問題23(難易度:★★★★☆)
スケジュール管理と上司への補助能力に関して、以下の問題に答えよ。
上司の行動が原因で、スケジュール通りに物事が進まないことがある。上司に原因があると想定したケースを2つ挙げ、それぞれの対応策を2つずつ答えなさい。
・ケース1:上司が打ち合わせや会議に熱中し、予定の終了時間を過ぎてしまう場合。
対策a:あらかじめ終了の10分前などに合図を送ることを約束しておく。
対策b:次の予定が迫っていることをメモなどで視覚的に伝え、中座や切り上げを促す。
・ケース2:上司が突発的な来客や電話を断らず、すべてその場で対応しようとする場合。
対策a:緊急でない用件は秘書が丁重に預かり、後ほど対応するように上司に勧める。
対策b:スケジュールに予備の時間を設け、不測の事態が起きても調整できるようにしておく。
スケジュール管理において、秘書は単に予定を記録するだけでなく、上司の行動特性を把握して状況をコントロールする役割を担う。
時間が守られない原因が上司にある場合は、上司の性格や仕事の進め方に合わせた補助が必要である。会議への熱中には合図やメモでの「視覚的な注意喚起」が有効であり、突発的な割り込みには「秘書によるフィルタリング」や「時間的な余裕(バッファ)の確保」が適切な対応策となる。
問題24(難易度:★★★★☆)
不意の来客に対して、秘書として適切な代替案を提示せよ。
【応対課題】
あなたは、常務秘書Aである。
常務は今、社内の定期面談をおこなっており、終了後すぐに別の来客の予定が入っている。そこへ、以前の取引先の担当者だったという人が、近くまで来たので挨拶をしたいと予約なしに訪れた。
「おそれいります。常務の鈴木はあいにく現在面談をおこなっておりまして、そのあともすぐにご来客の予定がございます。せっかくお越しいただきましたのに、お会いする時間が取れず申し訳ございません。よろしければ、わたくしがご用件を承りましょうか?」
秘書には、上司のスケジュールを正確に管理し、不測の事態においても円滑に事務を進める能力が求められる。予約のない来客に対しては、単に「面会できない」と断るのではなく、現在の状況と「次の予定」を具体的に伝えることで、物理的に時間が取れないことへの理解を促すのが正しい。
また、秘書が用件を預かるという代替案を自分から申し出ることで、相手の来訪を無駄にさせない誠実な姿勢を示すことが重要である。
「秘書検定」を対策する際のポイント
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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アドバイザーのリアル・アドバイス!段階的に準備しよう! 記述式への対策が明暗を分ける
キャリアコンサルタント/1級キャリアコンサルティング技能士
木原 渚
プロフィールを見るおすすめの練習方法は、過去問を繰り返し解くことです。公式の過去問題集を使い、同じ問題を最低3回は解きましょう。1回目は実力確認、2回目は解説を読み込む、3回目で定着確認という流れが理想です。
対策にかける時間は、2級なら総学習時間30〜50時間が目安です。週5時間確保できれば、試験2カ月前からのスタートで十分間に合います。
準1級は面接試験もあるため、筆記50時間+面接練習10時間程度を見込みましょう。
声に出して覚える練習法がおすすめ! 誤用やマナー問題を要チェック
重点的に練習すべき問題は「マナー・接遇」と「技能」の記述式問題です。選択式は勘でも答えられますが、記述式は部分点がないため正確な言葉で書けるかどうかが合否を分けます。敬語の言い換えや文書の書き出し表現は、声に出して覚えるのが効果的です。
苦手意識が強い人は、まず選択問題だけに絞って1周してください。全体像をつかむだけで正答率が大きく上がります。
間違いやすいポイントは、敬語の二重敬語と慶弔マナーの細かい使い分けです。「おっしゃられる」などの誤用や、香典・お見舞いのタイミングに関する問題は毎回出題されるので必ずチェックしましょう。