この記事のまとめ
- 心配性はポジティブに変換して長所として伝えよう
- 心配事は分類ごとに言い換えればアピール材料になる
- 長所としてアピールするコツと例文も紹介
- 自己分析ツール
たった3分で面接で使える"あなたの強み"がわかる!
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誰しもがマイナスのイメージを持ってしまう心配性ですが「心配性を長所にできないものか」「心配性を長所としてうまくアピールしたい」と悩んでいませんか。
心配性を長所に変えるには、伝え方の工夫が重要です。あなたの心配事はどのような内容かを理解して、表現を変えることで面接官へのアピール材料になりますよ。
この記事では、キャリアアドバイザーの秋田さん、吉野さん、谷所さんのアドバイスを交えつつ、心配性を長所に変える方法をまず最初に解説します。そのあとに心配性を長所としてアピールするときのコツと例文も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
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心配性を長所としてアピールするには伝え方の工夫が重要!
一般的に心配性はマイナスのイメージを持つもので、学生の多くは短所として捉えています。しかし心配性とは「細かい部分まで気にかけてしまう」つまり「物事に対して慎重で丁寧に考えられる」という性質でもあります。
周りの学生が短所に捉えがちな心配性を、ものの見方を変えて強みにすることでほかの学生との差別化が図れるのです。
記事では最初に、企業がなぜ応募者の長所を確認するのかを説明します。次に心配の分類ごとにポジティブに変換した言い換え方を説明するので、あなたの性格がどのような長所になるのかを確認しましょう。
その後に紹介する心配性を長所としてアピールするコツを実践すれば、企業へのアピールにつながります。さらに、長所に変換した例文も紹介するので、あなたの心配性の性格が当てはめられないか参考にして面接対策をしていきましょう。
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就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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そもそも企業が長所を確認する理由はなぜ? 3つの理由を知ろう
そもそも企業が長所を確認する理由はなぜ? 3つの理由を知ろう
- 自身を客観的に自己分析できているか知りたい
- 長所をどのように活かすのかを確認したい
- 自社に合っている人材かどうかを見極めたい
企業が応募者の長所を確認する理由は、単に能力を評価するためだけではありません。自身の性格を理解し自己分析がおこなえているか、分析から見つけた強みをどのように職場で活かしたいと考えているのかを見極めるためです。
さらに、応募者の人柄やスキルが自社に適しているのかどうかを確認する目的もあります。
まずは、企業が長所を確認する3つの理由を説明するので、心配性を長所に変える前に企業側の意図を理解しておきましょう。
①自身を客観的に自己分析できているか知りたい
企業は、自身を客観的に見つめ、そのうえで自己成長につなげられる人材を求めています。長所を聞くことで自己分析ができているかを判断し、強みや弱みを正確に把握しているかを見極めます。
これは、入社後にどのような環境下で活躍していけるのかを判断する指標となり、応募者が自社にマッチしているか、入社後に成長していけるのかを具体的にイメージできるのです。
また、面接で自己分析ができていることが伝われば、自己管理能力が高いと評価してもらえる可能性もありますよ。
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エゴグラム診断など、ネット上で無料でできるものがいくつもあります。その結果をすべて信じるのではなく、「当たってると思った長所表現をキーワードとして活用する」のがおすすめです。
②長所をどのように活かすのかを確認したい
面接で応募者の長所を尋ねるのは、入社後活躍してくれる人材を採用したいからです。応募者が入社後、その長所をどのように活かし活躍するのか、イメージできるかどうかが重要です。
そのため、ただ長所をアピールするだけではなく、入社後にどのように役立てていきたいかを明確にする必要があります。長所を職務に活かす具体的な方法を示して、自身の能力がどのように職場で発揮できるかを説明しましょう。
このとき大事なのは、長所が仕事内容に合っているかどうかです。合っていない場合「仕事内容を理解していないのでは?」と判断される要因になります。
企業理念や業界分析をきちんとおこない、自身の長所を活かしてどのように企業に貢献できるかを事前に考えて話せるようにしておきましょう。
面接で長所の活かし方について話す際は、仕事内容や応募企業が求めている人材の企業研究をしたうえで、仕事で長所がどのように活かせるか具体的に伝えるようにしましょう。
採用担当者は、応募者が長所を活かして自社でどういったことができるかを企業側の視点で見極めています。
面接での長所と短所の回答の仕方がわからない人はこちらの記事を参考にしてみてください。言い換え表現もまとめています。
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③自社に合っている人材かどうかを見極めたい
企業は応募者の長所から自社の文化や価値観に合っているかどうかも確認しています。自社の雰囲気と合っていれば、社員同士のコミュニケーションも円滑で仕事もスムーズにこなせるでしょう。
また、このマッチ度が高ければ高いほど入社後の企業とのギャップを感じることも少なくなります。結果として、居心地の悪さを感じたり早期退職したりするリスクが回避できるのです。
このように企業は、長期的に自社に貢献できる人材を確保するため長所を確認します。応募者は、単に長所を聞かれているのではなく、企業に溶け込めるかの人間性も評価されていると理解しておきましょう。
アドバイザーコメント
秋田 拓也
プロフィールを見る応募者が応募者自身をどこまで理解しているのかも企業は重要視している
マイナス面だと捉えてしまっている「心配性である自分」を受け入れ、自分の特性としてどのような場面で活躍ができるのかをきちんと理解できているということは、自己分析ができている証しです。
自分のマイナス面だと捉えている部分を修正しようとすることも大切ではありますが、むしろ受入れて「自分らしさ」として前向きに取り組んで行く姿勢の方が、これから待ち受ける困難にも打ち勝つことができる人材だと評価されるのではないでしょうか。
長所を伸ばしていけるかという点も大事な確認項目
長所を確認した時、入社後にどこまで長所を伸ばしていけるのか、そこもポイントになってきます。「平均的なタイプの人材」や「万能的なタイプの人材」も必要ですが、「個性的なタイプの人材」も必要です。
個性的なタイプの人材には、将来何かやってくれるのではないか、という期待があります。特徴的な長所があるのであれば、そこを伸ばしていくことをアピールしてみましょう。「ジョハリの窓」のように、自分では認識していない長所もあるはずです。
周囲の人の協力も得ながら、長所の部分については自己分析を継続する必要があります。
そもそも、どのような考え方を長所として扱って良いのか悩んだ人は、こちらの記事で詳しく解説しています。自身の長所が見つかるので参考にしてくださいね。
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キャリアコンサルタントに聞く! 心配性をポジティブに変換してアピールは可能なのか
企業が長所を聞く理由は理解できても「実際に心配性を長所に変換することは可能なのか?」と疑問に思う人もいますよね。たしかに心配性はマイナスのイメージが強いため、ポジティブに捉えるのは難しいものです。
疑問を解決するためにも、キャリアコンサルタントの谷所さんに心配性をポジティブに変換してアピールは可能なのかを聞いてみました。あなたの心配性な性格をアピールポイントに変えるには重要なポイントになるため参考にしましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る心配性をアピールするためには短所を長所に言い換える練習をしてみよう
心配性を短所として自覚しているからといって、マイナスなイメージを持つ必要はありません。心配性だとダイレクトに伝えればマイナスの印象を持たれるかもしれませんが、心配性をポジティブに変換することで、長所としてアピールすることが可能です。
ネガティブな面とポジティブな面があれば、ポジティブな面を伝えるようにしましょう。
たとえば「丁寧に物事を進める」「リスクを想定できる」「計画的に進められる」「気配りができる」「細かいチェックがおこなえる」などは、仕事で活かせる長所になります。
長所は必ずしも評価されるわけではないことも知っておこう
企業がどういった人材を求めているかを見極めたうえで、心配性を変換した長所と合致しているか考えてみることが大切です。
たとえば、営業職など積極的にチャレンジする姿勢を評価する企業で丁寧に物事を進めるといった長所だと、採用担当者は自社では合わないと受け取る可能性があります。
一方で経理などの事務職であれば、心配性を長所として変換して細かくチェックがおこなえると伝えれば、仕事で活かせるアピールになります。
仕事内容や企業が求めている人材を見極めて、心配性を変換した長所がどのように活かせるか考えてみましょう。
心配の分類ごとに言い換えよう! 心配性が長所になる5つの伝え方
心配の分類ごとに言い換えよう! 心配性が長所になる5つの伝え方
心配性は、表面的に見るとマイナスなイメージを持ってしまうものです。しかし、心配している考え方ではなく、心配事から来る行動に焦点を当てればプラスへの転換が可能です。
ここからは、心配性の性格を長所に変える5つの伝え方を紹介します。 あなたの心配性はどの分類に入るのか確認して、強みとして面接でアピールできる要素にしていきましょう。
①慎重すぎてしまう:丁寧に物事を進められる
心配性なあまり、行動が慎重すぎてしまい何事も時間がかかる人の場合「丁寧に物事を進められる」と捉えることができます。
たしかに、慎重のあまり時間がかかりすぎてしまう人もいますが、それは細心の注意を払いながら丁寧に進めている結果でもあります。決してすべてをマイナスに考える必要はありません。
丁寧に物事を進められる人は、考えなしの行動をしないため、リスクを最小限に抑えたり起こりうる問題を想定したりしながら仕事ができます。
とくに、金融関係や品質管理など業務では、考えなしの行動が大きな損失を及ぼす可能性があるため、丁寧に物事を進められる慎重すぎるくらいが良いといえます。
- 丁寧に物事を進められると説明しても「時間がかかって仕事が遅い」と感じ取られることはないのでしょうか?
業務内容によって感じ取られ方が異なる場合がある
心配性であるがゆえに間違いたくない気持ちが強くなり、何度も確認することで時間がかかりすぎることがあると思います。
仕事の内容にもよりますが、スピードを求められている場合は「時間がかかって仕事が遅い」と感じ取られてしまいます。
間違いが許されない仕事に関しては「丁寧に進めることができる」ことをアピールしてはどうでしょうか。
どこまで丁寧にするかは人それぞれに違いはありますが、自分の物差しだけで仕事を進めてしまうと仕事が円滑に回らないこともあります。
心配になってしまうことは理解できますが、仕事をしていくうえで臨機応変に対応することを意識するように心掛けてほしいと思います。
自身の慎重な性格について、より深掘りして知りたい人は下記の記事を参考にしてください。
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②失敗を恐れている:リスクを想定して動ける
ミスや失敗を恐れて、考えすぎてしまい手が止まってしまう人は「リスクを想定して動ける」と捉えることができます。
ミスを恐れる人は「失敗したくない」の思いが動機になり、リスクを最小限に抑えるため、事前準備と対策をしっかりとおこないます。そのため、予期せぬトラブルが起きても事前に想定しているので、柔軟な対応が可能です。
また、トラブルが起きなくても、事前に対策パターンをいくつか練って行動ができるため、今後の問題発生のリスクも減らせます。失敗を恐れている性格を、悪いと捉えずあらゆるリスクに対応できる人物だと考えると良いですよ。
ミスをすることが怖いという人は、安全・品質・正確・管理などがキーワードに入る業界や職種が性格に合うかもしれません。
製薬会社の採用ページには、まさにこの言葉が多用されていました。職種では、検査・品質管理・点検といったキーワードも気質に近そうです。
③周りの目を気にする:気配りができる
周りの目が気になるあまり相手の顔色をうかがったり、意見が言えなかった経験がある人は多いのではないでしょうか。周りの目が気になるのは「気配りができる」という長所でもあります。
他人の感情や反応に敏感な人は、相手の状況を理解できるため、その場で適切な行動が取れます。また、視野が広く周りをよく見ているので細かな変化にも気付ける人が多いです。
たとえば、同僚が困っている雰囲気を読み取れたとしたら、真っ先にサポートをすることができます。周りの目を気にしているがゆえに、相手の立場を理解して適切な行動をとることができるため、周りの目を気にする人は気配りができるのだと言い換えるようにしましょう。
- 周りの目を気にすることが原因で意見が言いづらいと感じることがあります。積極的に意見を共有する方法はありますか?
相手の意見を肯定してから発言すると積極的になれるはず
周りの目を気にしすぎて自分の意見が言いづらいときは、いきなり自分の意見を言うのではなく「たしかにそういった考えに共感できます。さらに……」と、相手の意見を肯定したうえで、自分の意見を伝えるようにしてみましょう。
意見を否定すると人間関係が悪くなってしまう可能性がありますが、気配りができる心配性の人だからこそ、最初に相手の意見に共感した姿勢を示したうえで、さらに良い考えを示すと良いですね。
気配りのできる性格について、効果的にアピールしたい人は下記の記事を参考にしてください。
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④先読みしすぎる:計画的に準備ができる
心配になって何事にも先読みした結果、頭の中の考えがまとまらない人は「計画的に準備ができる」と捉えられます。
仕事では、現状の作業だけでなく数年後や先の未来を見通して行動する場面があります。先読みは、あらゆるパターンを想定できることにつながるため、綿密な計画を立てて準備ができるのです。
とくに、プロジェクト管理やイベントの企画、品質管理などの業務では、この特性が価値を生み出します。計画段階で問題を先読みし、それに対する準備をおこなうので、スムーズな運営と成果の達成が期待できますよ。
先読みして不安が頭によぎる人は、行き当たりばったりな仕事をせず、計画的な仕事ができることをアピールをすると良いですね。
先読みしすぎる性格の人は、プロジェクトや業務を進めるうえでのリスクを想像しながら、失敗しないための準備をしたりリスク回避の方法を考えたりすることに長けています。
そのため、失敗の許されないプロジェクトや業務では欠かせないメンバーです。
⑤細かいことが気になる:細かくチェックができる
細かいことが気になり、手が止まったり何度も確認したりしてしまう心配性な人は、それだけ細かくチェックができている証拠です。
細部にまで注意が払えるのは、悪いことではなくむしろ評価につながります。ミスの発見や予防に直結し、作業の精度向上になるのです。
たとえば、モノづくりの品質管理やデータ分析など、細部の正確さが直接製品の品質に影響を与える分野で評価されます。細かいチェックができる人は、高品質な製品の提供が可能であり、顧客やクライアントからの信頼を獲得しやすくなりますよ。
営業職は、細かいチェックより顧客とのコミュニケーションや売上達成を重視する傾向があるため、心配性な人にはあまり向いていないかもしれません。
また、プロジェクト全体の視点で管理・進行をおこなうプロジェクトマネージャーの仕事や、クリエイティブで柔軟性が求められる音楽・映画・演劇といったエンタメ業界も慎重に考えてみるべきでしょう。
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心配性を長所としてアピールするときの3つのコツ
心配性を長所としてアピールするときの3つのコツ
- 心配面からの具体的行動を話に盛り込む
- 行動からつながった良い結果に焦点を当てる
- 長所を入社後にどう活かしたいかを説明する
せっかく心配性を長所に変換できても、うまく伝えられないのはもったいないですよね。ここからは、実際に心配性を長所としてアピールするときの3つのコツを説明します。
面接では、ただ長所をつらつらと面接官に説明するだけでは、ほかの応募者との差別化にはつながりません。説明だけでなく具体的なエピソードも交えることで、長所の価値が伝わりやすくなります。
長所をわかりやすく伝えるためにも、参考にして面接官へのアピールにつなげましょう。
①心配面からの具体的行動を話に盛り込む
面接官は、応募者が長所をどのように業務に活かして、自社に貢献できそうかを見極めたいと考えています。
長所を尋ねられたとき、ただ「丁寧に物事を進められることです」や「計画的に準備ができることです」と伝えても、抽象的で面接官の印象には残りにくいものです。
そのため、心配性の性格がゆえに起こした具体的行動を話に盛り込むのが良いでしょう。具体的な話により、面接官は応募者の行動が業務へプラスの影響になりそうかイメージすることができます。
心配性からの具体的行動の例文
私の長所は計画的に準備を進められることです。高校時代、大学入試に向けて試験の一年前から勉強計画を立て、毎日の学習内容を細かく決めました。
とくに数学が苦手だったため、毎朝60分の時間を確保し勉強をおこなってきました。
- 心配面から具体的な行動例を話すときは、どのようなエピソードが面接官には効果的なのでしょうか?
「仕組み化」したエピソードを伝えてみよう
他者やアイテムを活用した仕組み化したエピソードは、根性や心掛けだけの精神論より、再現性が高いことが伝わります。
アイテム活用は、ノート・ペン・タイマーといった平凡なことでも、凡事徹底習慣は仕事の能力として使えます。
また、ほかの人に助けを求められることは仕事を進めていくうえでも役立ちます。人に助けを求めるには、自分の弱さを認めることが必要です。弱さを認める強さがあるのは、素敵な個性ですよ。
②行動からつながった良い結果に焦点を当てる
次に、心配面から起こした行動がどのような結果に結びついたのかを説明します。あなたの行動が良い結果につながり、長所を裏付けられるようなエピソードを話しましょう。
たとえば、毎朝の勉強時間を計画的に確保したのであれば「勉強の結果、入試で高得点を獲得することができ、目標としていた大学に合格しました」と成功体験を話します。
ただ行動したことを伝えるだけでは、面接官はあなたの能力や成果を評価できず、ほかの応募者との差別化は難しくなります。
良い結果を話すことで「きちんと行動に移して実現できる人」という好印象を与えられるので、行動からつながった成功体験を話に盛り込んでくださいね。
行動と良い結果を直接的に関連付ける際は、逆説で考えてみましょう。結果から行動を振り返る方法です。
良い結果のエピソードを思い出して、良い結果に至った行動を振り返っていくことで、行動の連鎖が見つかるはずです。最後に、初めの行動に結びつけることも忘れずにしましょう。
③長所を入社後にどう活かしたいかを説明する
最後に、長所を企業でどのように活かしていきたいかを説明しましょう。企業で活躍できる姿を具体的にイメージしてもらい、自分を雇うことで企業側が得られるメリットを理解してもらうためです。
大事なのは、応募企業の業務に合った活かし方を説明することです。どんなに良い長所でも、企業の業務に合っていなければ意味がありませんよね。
業務に合った活かし方を伝えるためにも、ホームページ(HP)を見て企業理念や社風を理解しておきましょう。企業が求める人物像を理解し、長所を入社後にどのように活かしていきたいか話して、面接官にアピールしましょう。
長所を入社後にどう活かしたいかの例文
入社後は、計画性を活かして、プロジェクトの管理に携わりたいです。プロジェクトの目標設定やスケジュール管理までをおこない、効率的に進行を進めてチーム全体の成果を最大化することを目指します。
あなたが受けない方がいい職業を確認して下さい
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
面接で役立つ! 心配性を長所にした例文5選
面接で役立つ! 心配性を長所にした例文5選
心配性を長所に変換して伝え方のコツを押さえたら、次は実際に面接で伝えるときの例文を紹介します。紹介する例文5選は長所ごとに記載しているので、自身の考え方に近いものを参考にして、面接で話すイメージを固めましょう。
また、どのようなエピソードを盛り込み、良い結果につながったのかも見てみましょう。面接官に「この人は入社後に活躍できそう」と感じてもらうためにも、長所をどう活かすかを考えながら読み進めてくださいね。
例文①丁寧に物事を進められる
長所:丁寧に物事を進められるの例文
私の長所は、どんなタスクにも丁寧に取り組むことです。
学生時代、私はセミナーで発表者として選ばれたので、資料の作成と発表の準備に細心の注意を払いました。
まず発表する論文の要点を理解し、内容を聞き手にわかりやすく伝える方法を考えました。具体的には、資料のデザインに視覚的な工夫を取り入れ、聞くだけでなく見てわかりやすい資料にしたことです。
発表内容を友人や先生方に見てもらい、プレゼンテーションの練習を積み重ね、フィードバックを反映させて改善していきました。その結果、発表当日は聞いていた人から「内容がわかりやすかった」と高評価を受けました。
正直時間がかかってしまったと感じていましたが、時間をかけたことで細部にまで注意が払えて、全体の成果を向上できたと思っています。
入社後は、この能力を活かし日常業務の中で、細部に注意を払ってミスを減少させ、効率的な作業をしたいと思っております。
聞いていた人からの評価を交えている点が、わかりやすくて良いですね。
しかし、冒頭の「どんなタスクにも」という表現は大げさに感じました。「私の長所はタスクに丁寧に取り組む習慣があることです」というように修正すると、より良くなるでしょう。
例文②リスクを想定して動ける
長所:リスクを想定して動けるの例文
私の長所は、事前にリスクを分析し対策を立てられることです。大学でのチームプロジェクトでは、私がリーダーとして活動してきました。
このプロジェクトは技術的に困難な面があり、どのチームも初期の段階でスケジュールの遅延が懸念されていました。そのため、進行中に予期せぬ障害が発生することを考慮して、いくつかの代替案を事前に準備しておきました。
この準備のおかげで、実際に問題が発生したときも、AプランやBプランといった代替案で調整してプロジェクトを予定通りに完了できたのを覚えています。
また、ほかのチームでも類似の問題が発生し、スケジュールの遅延が起きていたため、リスク管理の重要さを改めて感じました。
入社後は、このリスク管理能力を活かして、貴社のプロジェクトがスムーズに進行するようサポートしたいと思っております。とくに、プロジェクトの初期段階でリスクを特定し、適切な対策を先に練っておくことで、予期せぬ問題にも対応しプロジェクトの成功確率を高めていけるよう尽力します。
大学でのプロジェクトのリスク管理の経験と成果について、具体的に伝えている点が良いですね。
「スムーズに進行するようサポートしたい」という内容について、サポート業務でなければ仕事内容を理解していないと受け取られる可能性があります。
「スムーズに進行するように、予期せぬ問題にも……」と具体的な内容を追記してみるとより良くなるでしょう。
例文③気配りができる
長所:気配りができるの例文
私の長所は、周りへの気配りができることです。
学生時代、アルバイト先のカフェで接客業務をしていました。私はお客様の細かなニーズに対応できるように注意を払い、それに応じた対応を心掛けました。
たとえば、急いでいる様子の人には迅速に対応し、リラックスを望む人には落ち着いた会話を提供したことです。すると常連客の方も増えて、お店の雰囲気も良くなり売上が前年より20%向上しました。また、店長からは「お客様の満足度向上に大きく貢献している」と評価も受けました。
入社後もこの長所を活かして、チームのコミュニケーションを活性化し、より円滑な作業を実現したいと考えています。私の細やかな気配りから、信頼関係を構築してチーム全体の効率と成果を高めていきたいと思っています。
どのような気配りを実践しているかがわかりやすく説明されていて、伝わりやすいエピソードになっています。
サービスとして顧客に気配りをするのは前提なので、スタッフに対する気配りのエピソードを追加しても良いでしょう。
例文④計画的に準備ができる
長所:計画的に準備ができるの例文
私の強みは、計画的に物事を進められることです。
大学受験のとき、私は試験科目ごとに詳細に学習計画を立てて実行しました。とくに苦手科目だった英語は、通学時のバスの中で英会話を聞いたり単語帳を見たりして、体に英語を叩き込ませたのを覚えています。
この行動により、私は英語科目で高得点を達成して、目標としていた大学にも合格することができました。
その後、大学在学中にはTOEICのスコアを上げるための計画を立てました。具体的には毎朝1時間のリスニング練習と、英語のニュース記事の読み進めです。
また、定期的に進捗を確認して計画を立て直すことで、効率的に学習を進められたと思っています。
その結果、TOEICスコアが最初は600点でしたが800点にまで上げることができました。
入社後は、貴社のプロジェクトやイベントの計画に携わり、顧客に向けて高品質な製品を納品していきます。タイトなスケジュールだったとしても、効率的に作業を進められるように計画を立てて取り組んでいきたいと思っております。
「通学時のバスの中で英会話を聞いたり単語帳を見たり」という具体的なエピソードが、説得力を持たせていて良いと思います。
サボりたくなったときにはどうやって乗り越えたのか、計画立てでミスったことはないのか、などさらに聞いてみたくなりました。
例文⑤細かくチェックができる
長所:細かくチェックができるの例文
私の長所は、細部にわたりチェックを徹底できることです。
大学時代の研究では、実験データの正確性と信頼性を保証するために、データ収集と分析結果を細かくチェックしていました。
具体的には、実験のセットアップ時の精密な調整をすることや、使用する薬品量の正確な計量を毎回必ずチェックしデータに残したことです。その結果、私たちの研究は高い評価を受け、大学の学会発表で賞をもらえました。
この経験から細かいチェックがいかに正確性と結果に結びつくのかを実感させられました。入社後は、この能力を活かして貴社の研究開発部門で、製品開発の精度を高めていきたいと考えております。
チェックを徹底できるといった長所を製品開発の精度を高めていくことに活かせると伝えられているため、活躍する姿がイメージできます。
大学の研究で毎回必ずチェックしデータに残したことで、どういった点が高い評価を受けたのか説明するともっと良くなるでしょう。
心配性が長所として働きにくいケースも知っておこう
心配性は、見方を変えれば長所に言い換えて企業にアピールできます。しかし、必ずしもすべての業界でアピール要素になるわけではありません。企業が求める人物像や掲げている社風によっては、心配性の性格は逆効果になる可能性があります。
ここからは、心配性を長所に言い換えたとしてもアピール要素にはなりにくい2つのケースを紹介します。面接官に適切なアピールができるように、どのような環境下では長所として話さない方が良いかを覚えておきましょう。
スピードと効率が重視されている
丁寧な仕事や細かいチェックが長所である場合、スピードと効率が重視されている企業では活かしにくい可能性があります。スタートアップやベンチャーなど、高成長を目指す企業ではスピードと効率性が重要だからです。
心配性な性格では、次の行動に移るまでの時間がかかり、業務スピードを遅らせたり顧客獲得のチャンスを逃したりする原因になるかもしれません。
とくに、時間との競争が激しい業界では、迅速な意思決定と行動が求められるので、心配性を長所としてアピールするのは逆効果になります。
下記の業種と職種では、スピードと効率を重視しているため、心配性を長所としてアピールするのではなく別の長所を考えましょう。
スピードと効率が重視されている業種と職種
- スタートアップ企業
- ベンチャー企業
- 接客業
- コールセンタースタッフ
- 金融のトレーディング企業
- 生産管理職
- スピードと効率を重視する企業では、丁寧な仕事や細かいチェックのスキルは活かせないのでしょうか?
品質を担保するために丁寧さ・細かなチェックのスキルは必要
スピードと効率だけを重視していると、ミスや品質が落ちてしまいます。従って、丁寧な仕事や細かいチェックは必要です。
しかし、丁寧さが必要な箇所とそうでない箇所の見極めも重要となります。どうしても心配になって丁寧にしてしまうのであれば、「準備に時間をかける」のも一つの方法です。
仕事をうまくやるコツの一つに「段取り八分」という言葉があります。準備の段階で八割を済ましてしまうのです。そうすることで時間的な余裕ができるので、残りを丁寧に仕上げられるでしょう。
チャレンジ精神が求められている
心配性な性格からミスや失敗を恐れている人は、チャレンジ精神が重視される業界では長所として働きにくいでしょう。リスク回避や過剰な慎重さはチャレンジ精神を抑制する可能性があるためです。
チャレンジが求められる業界では、試行錯誤を重ねて成功へと近づきます。しかし、心配性から手が止まる場面が多くてはチャレンジはできず、革新的なアイデアも湧かなくなります。
面接官は、慎重な性格だと理解はしてくれても「自社に合っていないのでは」と判断して選考に通らない可能性があるでしょう。
とくに、下記の業種と職種では失敗を恐れず積極的に新しい試みに挑戦できる人を求めています。心配性は長所になりにくいので、別の良い面を伝えてくださいね。
チャレンジ精神が求められている業種と職種
- スタートアップ企業
- ベンチャー企業
- 研究開発
- マーケティング
- 企画
- 営業
心配性は強みに言い換えて長所として就活に役立てよう
心配性は心配する考え方ではなく、それを回避しようとする行動に焦点を当てれば長所に変換できます。まずはその性格の理解が重要です。
自身がどのような考えで心配事を抱えているのかを把握したうえで、今回紹介した「 心配性が長所になる5つの伝え方」を参考に強みに言い換えて、企業へどのようにアピールできるか考えましょう。
心配性をマイナスなイメージを持つのではなく、ポジティブに変換して自信を持って就活に役立ててくださいね。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る短所は欠点ではなく個性だと理解しよう
「心配性な性格がばれたら、どこにも受からないのでは……」なんて、心配性っぷりを発揮しているあなた。決して、「心配性も長所に言い換えて、欠点のない人間に見せよう!」と言いたいのではありません。
人の性格は、どうしたってデコボコがあります。それを「個性」と言います。個性が良い方に働けばそれは「長所」、悪い方に働けば「短所」です。
自分に見合う仕事は必ずあることは忘れずにしておこう
個性が良い方に活用できる仕事のことを「向いている仕事」と言います。大切なのは、自分の「個性」を把握して活用のイメージを言語化し、初めて会う人にも伝えられることです。そのためには、自分の特性の良い面/悪い面の両方のクセを知っておく必要があります。
個性は使いよう。仕事は適材適所。向いていない仕事もあり、そういった求人に落ちるのは仕方がないのです。
「自分は心配性でダメだ」と思う必要はありません。そういった自分と向き合い、心配性の自分だからこそできることを見つけていきましょう。一緒に働きたいと思ってくれる会社は、あなたが「個性」を丁寧に伝えてくれることを求めていますよ。
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執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Takuya Akita〇人事・採用の責任者として7年間、新卒・中途採用を担当。To Be Myselfを起業後、企業内のキャリアコンサルティング、新卒・中途の就職をサポートしている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細