自己PRは書き出しで命運が決まる! 人事を惹き込むコツを大解剖

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/弁護士

    Hideki Yamada〇弁護士兼キャリアコンサルタント。一般社団法人日本キャリア法務協会の理事長を務め、日本キャリア教育学会,法と教育学会会員に所属。企業の研修講師を担当。キャリア面談にも携わる

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  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Takeo Matsuda〇新卒・若手・管理職・経営者のキャリア等の相談を1万件以上受けた実績。一般企業では主にサービス業を中心に幅広い職種のキャリア支援に携わる

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  • キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級

    Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施

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この記事のまとめ

書類選考で自己PRを書こうとしても、何から書くべきか手が止まってしまう就活生も多いのではないでしょうか。「自己PRで言いたいことはなんとなく決まっているけど、書き出しがわからない」「自己PRの書き出しを工夫して、他の就活生と差別化をしたい」と自己PRの書き出しについて就活生から悩みの声が寄せられています。

書類選考で問われることの多い自己PR。自己PRの書き出しが単調になってしまうと、人事担当者に中身をすべて読んでもらえない可能性も出てきます。自己PRの書き出しは少しの工夫をするだけでグッと印象が残りやすくなるため、必ず力を入れて対策をしましょう。

この記事では、キャリアアドバイザーの山田さん、松田さん、隈本さんのアドバイスを交えつつ解説します。自己PRの書き出しで他の就活生と差別化をしたい人はぜひ実践してみてくださいね。

次の記事では、自己PRの締め方について詳しく解説しています。こちらの記事も併せて読んで、完璧な自己PRを作成してみてくださいね。

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目次

自己PRの書き出しで差別化することが読まれるカギ

自己PRで自分の強みや経験をアピールして書類選考を突破しようと多くの就活生が意気込んでいますよね。せっかく自己PRに熱い思いを込めても、人事担当者に読まれない自己PRになっていませんか。

あなたにとっては渾身の自己PRであったとしても、人事担当者は1日に何十枚、何百枚もの履歴書やエントリーシート(ES)に目を通すこともあります。自己PRは書き出しのコツを押さえて、他の就活生と差別化をすることが読まれる書類を作るカギとなるのです。

記事では、自己PRの書き出しが大切な理由や自己PRの書き出しの基本ルールを徹底解説。そのあとアピールしたい強み別で自己PRの書き出し例文を14選紹介しているため、書き出しがわからなくて不安な学生は必見です。

また、他の就活生から一歩リードしたい学生のために、自己PRの書き出しで差別化するコツも紹介。自分らしい自己PRの書き出しを作成できるような内容になっているため、ぜひ参考にしてください。

履歴書の自己PR欄に何を書けばいいのかわからないと悩んでいる人は以下の記事を参考にしてください。履歴書の自己PRの作り方を例文と共にまとめています。

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自己PRが問われる2つの理由

自己PRが問われる2つの理由

  • 人柄を知るため
  • 入社後も活躍できるか再現性を見出すため

履歴書やESで設問として用意されていることが多い自己PR。自己PRの書き出しを考える前に、まずは企業が自己PRを問う理由を理解することが必要です。

いくら自己PRの書き出しを工夫しよう、差別化しようと思っていても、企業が自己PRを求める理由を知らなければ、意図に沿っていないものとなり良い評価は得られません。

まずは、自己PRが問われる理由を押さえていきましょう。

①人柄を知るため

自己PRでは、自分が過去にどんな経験を通してどんな強みを得たのかを伝えます。そして強みだけでなく、どんな状況で頑張ってきたのかなど価値観や性格も表現することとなります。

そういった自己PRに含まれる「価値観」「性格」といった要素から、企業は学生の人柄を知りたいと考えています。学生の人柄が自社の求める人物像や社風に合っているかを確認しているのです

まずはAI作成ツールを使って、
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②入社後も活躍できるか再現性を見出すため

新卒就活はポテンシャル採用とも言われています。そのため学生に即戦力となるようなスキルが無くても、今後成長していく見込みがあるかどうかで合否が分かれることもあります。

企業は、自己PRで学生の強みを問うことで、入社後にその強みを活かして企業で活躍や成長ができるか、再現性を見出す目的があります。

学生が過去の経験から得た強みは仕事でも活かせるものなのか、どのような状況でその強みを発揮できるのか、将来の成長につながる強みかどうかを見たいと考えていますよ

アドバイザーコメント

自分の可能性を表現することがカギ

自己PRは、過去の経験からどのような強みを持っているのかをアピールしますね。企業は自己PRから「仕事を通じて成長していく人材であるか」「未知の問題にも協力して立ち向かっていける人材であるか」を見ています。そのため、入社後に成長し、活躍をするイメージを企業と共有できる書き方だと魅力的に映ります。

以前の日本は、重工業主体の産業構造でした。製品をモデルチェンジしていく仕事が多く、技術革新のスピードも現在ほど早くなかったため、各企業で将来必要となる「技術」が予測しやすい環境であり、自社の求める「技術」を持った人材や、「組織に適合しやすい」人材を採用したいといった視点を企業は持っていました。

しかし、現在は産業構造が変化し、企業は自社で将来必要な「技術」が何か予測が難しくなり、どのような「技術」をもった人材を採用すれば良いかがわからなくなりました。

活躍できる人材であること示そう

そのような理由で、「技術」を重視する採用ではなく、「ポテンシャル」を重視する採用が多くなっています。つまり、企業は「これまで自分で壁を乗り越えた経験をもつ人材」をポテンシャル採用することで、企業が未知の問題に遭遇したときに協力して乗り越えらていけると考えているのです。

企業にはこのような視点があることを踏まえて、協力して未知の問題を乗り越えられるポテンシャルを持っている事をイメージしながら、自己PRを作成してみてくださいね。

自己PRの書き出しが大切な理由

自己PRの書き出しが大切な理由

  • 内容を読まれるかどうかが決まるため
  • 文章全体に影響を及ぼすため
  • 人事担当者が抱く自分への印象に影響するため

自己PRを聞く企業の意図からもわかるように、自己PRは選考において重要な質問です。そしてその自己PRの書き出しは最も力を入れるべき超重要事項とも言えます。

しかし、自己PRの書き出しではなく、強みやエピソードの内容で他の就活生と差別化をしようと考えている人も多くいます。

自己PRの書き出しで工夫をする就活生が少ないからこそ、書き出しは就活生同士の差が大きくなる部分です。自己PRの書き出しが大切な理由を知り、力を抜きがちになる書き出しに全身全霊を込めて合格に一歩近付きましょう。

内容を読まれるかどうかが決まるため

自分にとっては渾身の自己PRであっても、書類の合否を決める人事担当者は1日に何十枚、何百枚もの履歴書やESに目を通すこともあります。

そのため、いくら自己PRの中盤のエピソードや強みを工夫しても、書き出しで人事担当者が興味を持たなければ読んでもらえない可能性も。文章の書き出しによって、その後の自己PRの文章、さらには書類全体を読んでもらえるかどうかまで決まるときもあります。

就活生のみなさんも、漫画や小説で序盤に魅力を感じず読み進めなかったという経験があるかもしれません。自己PRも同じです。書き出しを魅力的に工夫することで、書類に目を通す人事担当者に「続きを読みたい」と思ってもらえるようになります。

人事担当者は1日にたくさんの書類を見ると聞きました。人事担当者はどんな基準で読む書類と読まない書類を判断しているのですか?

山田 英樹

プロフィール

形式と内容の2つの観点から判断される

「①形式面」と「②内容面」から読み手が読みやすいか否かが「読む」、「読まない」の基準です。

まずは形式面、「①読みやすい文章で書かれているかどうか」というのが重要です。主語と述語が対応しているか、主語と述語が複数重なっていないかといったポイントに注意して書くと読みやすい文章になります。

次に内容面、「②内容が読み手に伝わるものになっていること」です。たとえば、「両親がその仕事をする姿を見て、感銘を受けたことがきっかけです」という文章では、書き手の書きたい内容が読み手に伝わるものではありません。

書き手は両親が仕事をする姿を長く見ていて、当然の前提として書いていますが、読み手にはそれがわからず、一番重要な部分が「なぜ」で終わる文章になってしまっています。

文章全体に影響を及ぼすため

自己PRの書き出しがうまく書けないと、基礎的な文章力が身についていないと判断されてしまいます。その結果、文章全体にまとまりがなくなるという悪い影響を及ぼすこともあります。

たとえば、自己PRの書き出しで結論がわからないと「何が言いたいのかわからない」と人事担当者に感じられてしまいます

また「この自己PRはあまり良くなさそうだな」という先入観から、仮に書類を読み進めてもらえたとしても強みに根拠がないように感じられたり、事実関係がわかりづらいものとなり文章全体として良い印象にはなりにくいです。

人事担当者が抱く自分への印象に影響するため

初頭効果

自己PRの書き出しのインパクトは非常に大きいです。「初頭効果」が示す通り、最初に与えられた情報を元に人は印象付けをします。

初頭効果とは?

最初に与えられた情報や印象が記憶に残りやすく、後の相手の印象を決める際に大きな影響を与える効果

そのため、自己PRの書き出しによって人事担当者は「この学生はこんな感じの人物だろう」と印象を抱き、その印象がその後の情報にも影響するのです

ES全体の自己PR対策をしたい学生は以下の記事を参考にしてくださいね。差別化のコツを解説しています。

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自己PRの書き出しの基本ルール

自己PRの書き出しの基本ルール

  • 結論(強み)を書く
  • 1文を端的に書く
  • 断定の形で言い切り表現にする

人事担当者は1日に何枚もの書類に目を通すため、読みづらい文章やインパクトの弱い文章は目を通さないこともあります。そのような事態を避けるために、自己PRの書き出しの基本ルールを押さえることが重要です。

「とにかく他の就活生と差別化をしたい」と考える人もいるかもしれませんが、基本ができていないと採用担当者からマイナス評価を受けてしまうかもしれません。自己PRの書き出しの基本ルールを押さえることで、大きな失敗を避けることができますよ。

まずは自己PRの書き出しの基本ルールを押さえて、人事担当者に読んでもらえるような自己PRを作成しましょう。

自己PRの作成で悩んでいる人はこちらの記事も参考にしてみてください。簡単に書けるコツをプロが詳しく解説しています。

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結論(強み)を書く

自己PRの書き出しでは、結論である自分の強みを明確に書きましょう。この強みが人事担当者に最も伝えたいアピールポイントです。自己PRの書き出しで結論を最初に書かないと、何をアピールしたいのかわかりづらくなってしまいます

最初にアピールポイントを明確にすることで、書き出し以降の文章もグッと書きやすくなりますよ。

自己PRの基本的な構成

  1. 結論:経験から学びえた強みを述べる
  2. 補足:どういう強みなのかわかりやすく補足する
  3. エピソード:具体的なエピソードで根拠を持たせる
  4. ビジョン:仕事への活かし方を伝える

山田 英樹

プロフィール

結論の強みをさらに目立たせる方法として、文章の先頭に結論となる強みの内容を箇条書きにして見やすく示すことが挙げられます。

また、強みの内容にかっこを付けると、視認性が上がり目立たせることができますよ。

1文を端的に書く

数多くの応募書類に目を通す人事担当者にとって、一つひとつをじっくりと考えて読む時間はありません。だからこそ1文が冗長でわかりにくいと、十分に内容を理解されない可能性があります。

要点を掴み、正しく理解してもらうためにも1文を端的に書きましょう。

1文に1つの意味のみを持たせるという意識を持つと、端的な文章になります。最も伝えたいことは何か、要点は何かと考えてみることが大切です。

NG例文

大学では人気の高かったテニスサークルに所属し、幹事長を務めて、合計100人のメンバーをまとめてイベントを毎月開催した経験から、私には統率力があると考えています。

OK例文

私の強みは統率力です。大学時代はメンバー100人を超えるテニスサークルの幹事長を務めました。

松田 竹雄

プロフィール

「1文を端的に」とは、あなたを知らない人が、その文章を理解するために必要な最低限な文字数です。

たとえば、文章ではなく、口頭で伝えてみて、相手がおうむ返しできるくらい要約ができているとベストです。

断定の形で言い切り表現にする

自己PRの書き出しは文章全体に影響を及ぼすこともあります。そのため、書き出しでは言葉選びも自己PRの良し悪しを左右する要素の1つです

たとえば、「私の強みは責任感だと思います」「自分の中では責任感が強みだと考えています」などとあいまいに伝える学生と、「私の強みは責任感です」と断言する学生とではどちらの方が印象に残るでしょうか。

自己PRは自分をアピールする場面です。そこで自信の無さを感じられると良い印象には残りにくいため、断定の形で言い切るようにしましょう。

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自己PRの書き出しで差別化するコツ

自己PRの書き出しで差別化するコツ

  • 強みを具体的に伝える
  • キャッチフレーズを使う
  • 数字や結果を示す

ここでは、最低限の読んでもらえる自己PRの書き出しにするだけでなく、他の就活生と差別化をしてより良い印象を抱いてもらうためのコツを紹介します。

自己PRの書き出しで差別化をしないと、他の多くの就活生のアピールの中に埋もれてしまうことがあります。せっかく高評価につながる強みや経験を書いても、書き出しで差別化ができていないと読み進めてもらえません。

差別化をするコツを押さえて、より印象に残る自己PRの書き出しを攻略していきましょう。

強みを具体的に伝える

基本的に自分と人事担当者はこれまでの接点がなく、考え方や価値観も異なります。だからこそ、漠然とした強みを伝えると、あなたが伝えたいこととは異なる解釈をされる可能性があります

強みを結論として端的に述べることのできる就活生は多くいますが、どんな強みなのかを具体的にわかりやすく伝えられる就活生はそう多くはありません。この強みを具体的に伝えることで、内容にオリジナリティが出て面接官にどんな強みなのかをイメージしてもらいやすくなります。

たとえば、多くの就活生がアピールする「コミュニケーション能力」。この「コミュニケーション能力」を、「人の考えを的確にくみ取る力」「利害関係の異なる人たちと物事を進めていける力」など具体的に伝えてみましょう。

自己PRの書き出しでは、強みによって得られた結果まで簡潔に伝えましょう。

たとえば、「リーダーシップを発揮して〇〇という問題を解決しました。」など、具体的な結果を添えると面接官の興味を惹きやすくなります。

キャッチフレーズを使う

自己PRの書き出しでキャッチフレーズを使うと、インパクトがあり人事の印象に残りやすくなるためおすすめです。また、キャッチフレーズは他の就活生とかぶりにくいため、差別化をすることができますね。

キャッチフレーズを用いることで、「○○って具体的にどういうことだろう 」という人事担当者の興味を惹くことにつながります

キャッチフレーズの例

  • 痒い所に手が届く孫の手です
    →気が回る、気配り上手
  • 四輪駆動車のような人間です
    →不利な状況でも前へ進むことができる
  • 暗いところでこそ輝く人間です
    →裏方作業を率先しておこなえる
キャッチフレーズを考えるのが難しいです。どういう風に考えたら良いですか?

松田 竹雄

プロフィール

キャッチフレーズを考えるには次の3ステップが有効です。

①自身の主観で考える強みと弱みを書き出す
まずは家族や友人からみた客観的な強みと弱みをヒアリングし、書き出してみましょう。

②強みを文章で具体的にする
「私の強みは持続力です」と伝えたいとします。そうであれば、「持続力」という単語と20文字前後の具体的なフレーズを書き出していきましょう。たとえば、継続力を「同じことをやり続けることができる力 」と具体的にすることができますね。

③具体的なフレーズを比喩的な表現や相反する表現の組み合わせで文章する
言い換えた具体的なフレーズを、面接企業のサービスや商品と関連づけるとインパクトが大きいキャッチフレーズにできますよ。

キャッチフレーズは就活で印象づけるテクニックの一つです。キャッチフレーズの作り方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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数字や結果を示す

先を読み進めたいと思ってもらうには、数字や結果を示してみましょう。たとえば、「コミュニケーション能力」をアピールする就活生は多くいるため、差別化が難しいかもしれません。

しかし、「私の強みはコミュニケーション能力です。お客様満足度アンケートでNo.1を取りました」など数字や結果を示すことであなただけのオリジナリティが出てきます。また、面接官が興味を持って読み進めることにつながります。

要するに、ありきたりな強みのアピールで書き出しを終わらせるのでなく、書き出しこそ自分ならではの経験を表現していきましょう

アドバイザーコメント

自己PRは書き出しで他の就活生と差別化を

企業側(採用者)の潜在心理を活用して書き出しを工夫してみると他の就活生とは差別化した自己PRを書けますよ。

「①ドキッとする書き出し」
たとえば「私は子供の頃は、御社の商品が大嫌いでした……」から始まる書き出しには、「えっ、子供の頃に何があったの」と気になり、採用担当者は先を読んでみたくなります。

「②ギャップを活用した書き出し」
たとえば「私の見た目は小さくて大人しく見えますが、大学では教授から小さな巨人だねと良く言われました」。このようにギャップを使って「どんな点が巨人なの」と知りたいと思ってもらう場合、読み手は少し誇張気味に感じるケースもあるため、友人や家族(時に権威のある人は効果的)の推薦といった客観的な視点を載せてみると落ち着いたインパクトのある自己PRになります。

「③ストーリー性を持たせた書き出し」
たとえば、「すべての始まりは…」「信じてもらえないかもしれませんが」の書き出しであれば、自己PRという限られた文字数の中でストーリー性を持たせることができます。嘘や誇張はNGですが、採用側も通りいっぺんの自己PRには飽きていますので、自分らしさを意識したPRは他の就活生との差別化になります。

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自己PRの書き出しの注意点

自己PRの書き出しの注意点

  • ネガティブな表現は避ける
  • 書き出しとアピール内容がズレないようにする
  • 工夫しすぎて意味が伝わらない内容はNG

自己PRの書き出しは文章全体の印象や自分の印象を左右するため重要です。

そのため、自己PRの書き出しを間違えてしまうと、自己PR全体はもちろん自分の人物像としても人事担当者からマイナス評価を受けてしまうこともあります。

自己PRの書き出しの注意点を理解して、自分が作成したものと照らし合わせてみてください。また、これから自己PRの書き出しを作成する人は、これらの注意点を避けて考えましょう。

ネガティブな表現は避ける

自己PRの書き出しの印象は、そのあとの文章のイメージに大きく影響します。

そのため、書き出しでネガティブな表現をすると、その後にポジティブな表現をしたとしてもネガティブなイメージの方が色濃く残るかもしれません

自己PRの書き出しではネガティブな表現は避けましょう。自己PRはその名の通り、自分をアピールする場面です。自分の良いところを書き出しで印象付けることが合格への近道です。

ネガティブな表現の例

  • トーク力には自信がありませんが、その分傾聴力が私の強みです
  • コミュニケーションは得意ではなりませんが、裏方作業は人一倍力を発揮します
  • 社会人としては当たり前かもしれませんが、計画力に自信があります
  • 八方美人と思われてしまうかもしれませんが、コミュニケーション能力に自信があります

書き出しとアピール内容がズレないようにする

自己PRの書き出しでは、まず結論である強みを書きます。その強みについてさらに書き進めたときに、書き出しの強みとアピール内容がズレていないか必ず確認しましょう

たとえば、「私の強みは、価値観が異なる人とも親睦を深めることのできるコミュニケーション能力です」と書き出しに書いたとします。しかしアピール内容で「留学先のインターンシップに参加をした際に、誰よりも結果を出すことを意識した」とすると、目標達成力のアピール内容となってしまっていますね。

自己PRは書き出しで人事担当者を惹き付けるからこそ、アピール内容とズレがないようにしましょう。

山田 英樹

プロフィール

文章の内容のズレをきちんとチェックする方法は、実は簡単です。それは、とにかく自分以外の人に読んで指摘してもらうことです。

そして、読んで貰う人は、就活の専門家に限らず、まずは身近な家族や友人にお願いしてみましょう。

工夫しすぎて意味が伝わらない内容はNG

他の就活生と差別化をしたいばかりに、工夫しすぎて意味が伝わらない内容は避けましょう。

たとえば、「私は、アナログとデジタルを掛け合わせたハイブリッド人間です」などではその後に展開するエピソードと大きく乖離してしまったり、人事担当者が深く考えないと意味が伝わらない内容になってしまっています。

また、他の就活生よりも秀でていることをアピールしたいあまり、誇張しすぎた表現は避けましょう。本来伝えたい内容が伝わらないだけでなく、程度によっては「嘘を書いている」「信憑性がない」と信頼を損なうことにもつながります

自己PRで悩んだらまずは作成ツールを使ってみよう!

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強み別! 自己PRの書き出し例文14選

それでは実際に自己PRの書き出し例文を紹介します。同時に、それぞれの強みに対して人事担当者がどのような印象を抱くのかを解説します。

自己PRの書き出しはどのような強みを書くのか、どのような印象を人事担当者に抱かれるのかを確認していきましょう。自分自身が作成した自己PRの書き出しと見比べて、ブラッシュアップを重ねてくださいね。

①働きかけ力

例文

私の強みは「働きかけ力」です。利害関係の異なる人からも協力を得ることを得意としています。

「働きかけ力」を自己PRの書き出しで使うことで、主体性のある人物として印象づけることができます。自分の過去の経験で、自らアクションを起こしてきたことを主張するのに便利なフレーズです

この書き出しでは、人事担当者からリーダーシップも期待されます。自分が周囲に影響を与えたことは何かをエピソード部分で書きましょう。

注意点としては、独りよがりな印象にならないようにすることです。自分の考えを押し付けたのではなく、周囲の意見を聞いた結果の「働きかけ力」となるようにしましょう。

松田 竹雄

プロフィール

あえて影響力と書かず「働きかけ力」という少し抑えた表現と利害関係の異なる人からの協力というフレーズは一貫性を感じるため好印象です。

また、リーダー的な役割だけでなくマネジメントにおける能力も期待が持てます。

②主体性

例文

私は周囲にとって「痒い所に手が届く」ような存在です。「主体性」という強みを発揮し、常に先回りをして物事を遂行することができます。

この自己PRの書き出しでは「痒い所に手が届く」という比喩表現で主体性をアピールしていますね。周囲に対する思いやりの気持ちや、状況把握力がある人物と見なされます。

自分が率先して周囲を先導する主体性もありますが、この文章のようにサポートをする主体性も自己PRでは有効なアピールポイントです

この書き出しは、派手な結果が無かったとしても、地道だけれどもチームのためになる能力を主張する際に便利なフレーズです。

最初に比喩表現があることで、採用担当者も先を読みたくなります。

ただし、比喩だけではイメージすることが難しいため、先回りして主体的に行動した具体的な経験をこの後に添えることで説得力が増します。

③チャレンジ精神

例文

私は常に視座を高く持つ「チャレンジ精神」が強みです。自分の力を120%発揮するための目標を定め、達成してきています。

この自己PRの書き出しでは、現状維持では満足せず、妥協せずにより高い目標に向かって努力を続けられる人物として印象付けることができます。

一度達成しただけでは納得せずに、より高い目標を定めて努力をしてきたという内容をアピールする際に便利なフレーズです

この書き出しでの注意点は、チャレンジ精神をアピールしたいあまりに複数のエピソードを話して内容が薄くなってしまわないようにしてくださいね。

山田 英樹

プロフィール

この例文のような書き出しから書くのであれば、その後に自分ならではの具体的なエピソードを書くことが重要です。

同時に、あまりたくさんのエピソードを書きすぎず、書き出しと関連性の強い具体的エピソードを効果的に書くのが良いでしょう。

④協調性

例文

私は暗い場所を明るくすることができる人間です。どんな困難な状況であっても、周囲の人が力を発揮できるように、そして私自身の力を発揮できるように物事を遂行する「協調性」があります。

この書き出しは「暗い場所を明るくすることができる」と「協調性」を掛けたキャッチフレーズです。困難な状況で、暗い雰囲気になっていても協調性を発揮して事態が好転していくことがうかがえますね。

自分の今までの経験の中で、人と協力をして困難な状況を乗り越えてきた内容をアピールする際に便利なフレーズです。人に合わせるだけでなく、自分自身の意見を持っていることも忘れずにアピールしましょう。

松田 竹雄

プロフィール

今の表現もキャッチーで良いですが、「私は静まり返った闇夜さえ明るく照らす太陽のような人間です」といった表現にするとさらに良くなります。

後半の困難な状況における「協調性」がさらに説得力のある流れにつながりますよ。

⑤発想力

例文

私はアイデアマンです。強みである「発想力」を活かして、アルバイト先の来客数を前年対比で10%アップさせてきました。

「アイデアマン」という書き出しから、発想力があるだけでなく、率先して動き出せる人物や物怖じせずに意見を言える人物として印象付けられます。

自分が物事をリードしてきたことや自分のアイデアで結果につながったことをアピールする際に便利なフレーズです

この自己PRの書き出しでは、入社後も積極的に意見を発言することや硬直した現状を打破することが期待されます。

「問題解決が得意なアイデアマンです」など、どのようなアイデアマンかを添えるとさらにわかりやすいでしょう。

具体的な数値があるのは、その先を読みたくなる興味がわくので良いですね。

⑥思考力

例文

私は暗中模索をいとわない人間です。どんな困難なことに直面しても考えることをあきらめずに行動をした結果、「思考力」という強みを手に入れました。

この「暗中模索をいとわない人間」という書き出しでは、思考力という強みをアピールできるほか、粘り強い人物という印象を抱かれます。

困難な状況を乗り越えてきた経験をアピールする際に便利なフレーズです。この書き出しでは、入社後も愚直に課題に取り組むことが期待されます

この書き出しの後でエピソードを伝える際には、自分一人だけで考える思考力のアピールにならないように注意が必要です。周囲とどのように関わり、考えたのかコミュニケーションの部分も書くようにしましょう。

山田 英樹

プロフィール

困難に直面して諦めず行動して成長するというのは、ポテンシャルを示せる効果的なアピールになります。

他の就活生もアピールしがちなアピールポイントなため、内容がその人独自の具体的な経験に裏打ちされているかが特に重要になってきますよ。

⑦ポジティブ

例文

私の強みは「ポジティブシンキング」ができるところです。挫折をしても好機と捉えて、宅地建物取引士とマンション管理士の資格を取得しました。

この書き出しでは、挫折をした後に2つの資格を取得していることから「どんなポジティブシンキングなのかな」と人事担当者に興味を持ってもらいやすくなります。

特に挫折をした経験や忍耐力を発揮した経験をアピールする際に便利なフレーズです。入社後に挫折経験などをしても、前向きに取り組む姿勢が期待されます。

ここでも1人で努力をするイメージにならないように注意をしましょう。自分のポジティブシンキングが周囲に与えた影響なども合わせて伝えることがおすすめです。

松田 竹雄

プロフィール

挫折という経験をどう意味付けし、乗り越えたのか興味を持ってもらいやすいですね。

他に「ピンチはチャンス」「挫折を学び」など面接企業も業種によって使い分けると良いですよ。

ポジティブさをアピールするコツは、以下の記事でさらに詳しく解説しています。例文6選付きなのでぜひ参考にしてみてください。

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⑧目標達成力

例文

私の強みは「目標達成力」です。1度決めた目標を達成するための努力を怠りません。

この「目標達成力」という書き出しでは、成し遂げるための強い意思や忍耐がアピールできますね。高い目標を定めて、達成した経験をアピールする際に便利なフレーズです。入社後も、目標に向かって努力を続けてくれるであろうという再現性が見出せます

「目標達成力」を強みとする際には、誰が見ても高い目標を達成したとわかる結果が求められるため注意が必要です。

たとえば、「アルバイトで無遅刻無欠席を目標として達成した」と「アルバイトで売り上げランキング店内No.1を目指して達成した」では後者の学生の方が納得感がありますよね。

目標達成能力をアピールする際には、目標設定能力も同じくらい重要です。

100%達成することをアピールするよりも、具体的にどのような目標を設定して行動したのかを、事例を交えて伝えることを意識しましょう。

目標達成に向けて困難な場面でも辛抱強く努力できた人は、忍耐力をアピールすることも可能です。忍耐力の自己PR方法はこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

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⑨傾聴力

例文

他者と向き合い信頼関係を築く「傾聴力」という点においては誰にも負けません。自分の主張とバランスのとれた傾聴で、相手の本音を引き出すことができます。

この書き出しでは、「誰にも負けません」という言い切り表現がされています。傾聴力と言う強みから、人とのコミュニケーションがうまく取れる人物と言う印象を抱かれます。

人との信頼関係を築いてきた経験をアピールする際に便利なフレーズです

傾聴力はややもすると自分の意見がない人としても捉えかねられません。そのため、自分の主張をしたうえで、傾聴力をもってコミュニケーションをしたと伝えられるように心掛けましょう。

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山田 英樹

プロフィール

この例文では、「傾聴力」を挙げて書き出していますね。コミュニケーション力というのは、まずは「話せる」よりも「聞ける」ということが非常に重要です。

「聞ける」ことに関する具体的なエピソードを加味してアピールできたら、非常に効果的になります。

⑩推進力

例文(自動車メーカーの場合)

私は四輪駆動車のような人間です。どんな不利な状況であっても強みである「推進力」を活かして目標達成に向かいます。

この書き出しでは、「四輪駆動車のような人間」という比喩表現が使われています。「四輪駆動車」の雪道や舗装されていない道路でも走りやすいという性能から、「推進力」という強みをアピールにつながっていますね。

困難を乗り越えた経験や力強く物事を推し進めた経験をアピールする際に便利なフレーズです

他の就活生と差別化をできるキャッチーさがありますが、その後に展開するエピソードとうまく結びつかない場合は無理に使うことは避けましょう。

松田 竹雄

プロフィール

比喩を使ったインパクトのある表現ですね。

悪路でも前に進める四輪駆動車のイメージが後半の不利な状況であってもからの推進力と一貫性を感じて、具体的なエピソードを聞いてみたいと思わせます。

⑪柔軟性

例文

私には「柔軟性」という強みがあります。凝り固まった視点からではなく、新しい視点から物事を見ることで困難な状況を打破してきました。

「柔軟性」という強みが端的にわかる書き出しです。臨機応変な対応や多角的な視点から物事を見ることのできる人物として印象付けられます

困難な経験を新たな視点から乗り越えてきた経験や、予測不能な事態になったときに対処してきた経験をアピールする際に便利なフレーズです。

「柔軟性」だけでは、どんな対応ができる人か判断するのが少し難しいです。

その柔軟性が、「人への配慮力なのか」「突発的なトラブル対応力なのか」など、自分が特にどういった局面で柔軟性を発揮できるか忘れずに書きましょう。

柔軟性の自己PRの作り方、伝え方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。

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⑫社交性

例文

私には、幅広い世代や異なる境遇の人とも仲良くなれる「社交性」があります。

「社交性」をアピールする書き出しは、入社後も周囲の社員と、そして社外の関係者ともうまくコミュニケーションが取っていける人物であると感じられます。

学生同士だけでなく、年代やバックグラウンドが異なるさまざまな人とかかわってきたエピソードをアピールしたいときに便利なフレーズです

山田 英樹

プロフィール

社交性があるというのは、コミュニケーション力や話題(知識)の豊富さ、初めて経験する場での適応力といった、複合的なスキルをアピールできるワードという印象です。

複合的なスキルについて具体的に触れて、具体的なアピールができればより素晴らしくなりますよ。

社交性のアピール方法はこちらの記事で詳しく解説しています。差別化のコツもまとめているので参考にしてみてください。

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⑬発信力

例文

私の強みは周囲を熱狂させる「発信力」です。ブランディングを意識した発信力でYouTube登録者数1万人を突破しました。

この書き出しでは、周囲を熱狂させる発信力という強みが端的に、そしてそれを裏付けるYouTube登録者数を1万人を突破という結果が数字とともに表されています。

発信力があるほか、努力を続けられる姿勢や試行錯誤をする思考力を感じられる書き出しです

この例文の場合、YouTubeで手に入れた発信力を今後どのように仕事に活かすことができるか抽象化して話せるようにすることが大切です。

松田 竹雄

プロフィール

周囲を熱狂させる発信力という表現は、力強いキラーフレーズですね。

YouTubeのチャンネル登録1万人という数字で証拠を示し、さらに「突破」という表現から、どのような動画を発信しているのか聞きたくなります。

また、まだまだ伸び代のある人物といった印象も感じさせますね。

⑭課題発見力

例文

滞りがない状況であっても一度立ち止まって考える「課題発見力」が私の強みです。

「課題発見力」が強みだとアピールする書き出しでは、現状維持に満足しない人柄やより高い成果を求める人物として印象付けられます。また、責任感のある人物としてのイメージも抱かれやすいです。

課題発見力を活かして、事前に問題を防いだ経験や混乱が起きる状況の中で問題を解決した経験をアピールする際に便利なフレーズです

「課題発見力」は非常に重要であり、採用担当者の興味を引きます。ただ、課題を発見できても、実際に周囲に伝えて改善に活かせなければ意味がありません。

発見力だけでなく、人と共有して改善したエピソードなどをこの後に説明すると、なお良いでしょう。

自己PRの書き出しで差別化して書類選考を通過しよう

自己PRの書き出しは、ただ「強みをアピールする」と単純に考えてしまう就活生が多いからこそ、差別化をできるポイントです。

自己PRの書き出しはたった数行ですが、この書き出しの良し悪しによってその後の自己PRの文章の印象はもちろん、書類全体に影響を及ぼします。

強みを具体的にわかりやすく伝えることで、自己PRの書き出しを差別化しましょう。自分がどのような強みがあるのかを人事担当者に伝え、書類合格を掴みとってくださいね。

アドバイザーコメント

自己PRの書き出しであなたのイメージは決まる

採用担当者は、限られた短い時間で応募書類を確認しています。自己PRは、応募者のイメージを掴むために重要な箇所です。その中でも、書き出しは印象に残りやすく、読み手である採用担当者のことを考えた行動ができているかの判断材料にもなります。自己PRは、必ず結論から記載することを意識しましょう。
 
自分をアピールする言葉が思い浮かばない人は、この記事で紹介した14例文を参考に、自分の経験を強みとして言語化してみましょう。書き出し部分は、後に続く具体的な経験やエピソードと関連させる必要があるため、経験やエピソードから先に考えてみるのもおすすめです。

自分らしく、でも堅実にアピールしよう
 
また、あまりにも採用担当者の興味を引こうとして、突飛な書き出しをすることは控えましょう。最初にアピールする結論に対して、エピソードの関連性が低かったり内容が弱かったりすると、印象に残らないだけでなくマイナスな印象を抱かれてしまいます。
 
応募書類に記載した自己PRは、面接でも口頭で回答する場面が多くあります。書き出しに続くエピソードには、事実を書くのはもちろん応募先の会社で予想される業務と関連させられると、さらに良くなりますよ。あなたらしい自己PRの書き出しで、まずは書類選考を突破しましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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