例文15選|エントリーシートの自己PRで人事を惹き込むコツを解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/Koyoriキャリアワールド代表取締役

    Chieko Kimura〇2度のアメリカ留学、20年以上の外資系IT企業勤務を経て、現在は留学生向け就職支援をおこなう。また、企業のキャリア支援や新入社員のクラウドコーチングなどにも幅広くたずさわる

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役

    Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級

    Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • ESの自己PRは文章構成が重要! わかりにくいと読まれないことも
  • ESの自己PRは限られた文字数で興味を惹く工夫が大切
  • ありがちな強みは言い換えや補足で差別化できる

エントリーシート(ES)で必ずといって良いほど求められる自己PR。「ESの自己PRってどうやって書いたら良いんだろう」「自己PRで書きたいことはあるけど、うまくまとまらない」という悩みの声が多くの学生から寄せられます。

採用担当者は1日に何十枚、何百枚ものESに目を通さなければいけません。そのため、内容自体は良い自己PRだったとしても、ESとしての書き方の基本が身に付いていないと、採用担当者には読んでもらえない可能性があります。

この記事では、キャリアアドバイザーの木村さん、鈴木さん、隈本さんのアドバイスを交えつつ、ESの自己PRの基本の書き方から差別化のコツまで解説します。ESの自己PRに悩んでいる就活生はぜひ参考にしてみてくださいね。

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目次

ESの自己PRは採用担当者に興味を持たせる意識が大切!

ESなどの書類選考は選考の初期フェーズであり、学生の人数をまだ絞れていない状況です。そのため、採用担当者は多くのESを読むことになります。そんな数多くのESの中で選考を通過するには、面接官の興味を惹くような書き方や内容にしなければなりません

記事では、まずはエントリーシートの自己PRの基本として、自己PRをわかりやすくする6つの必須事項を解説。それを踏まえて、数あるESの中でも採用担当者の目を惹くための5つのコツも徹底解説します。

さらに、ESの自己PRならではの例文を15選紹介しているため、自分の回答を作る参考にしたり、回答をブラッシュアップするために活用してくださいね。

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 ツールで作成した自己PR例文 
 (リーダーシップが強みの場合) 
私はリーダーシップを発揮できる人材です。学生時代にサークル長として運営に携わった際に、リーダーシップを養うことができました。サークル長を務めていたフットボールサークルでは、練習場所や時間が取れないことや、連携を取り切れていないことが問題でした。そこで、大学生側に掛け合い週に2回の練習場所を確保し、時間を決め活動するようにメンバーに声掛けを行いました。さらに週末明けに今週の活動の詳細をメンバーに配信することで連携強化に努めた結果、サークル加入率を前年度の3倍まで伸ばすことができました。問題にしっかりと焦点を当て、迅速に対応していき、周りを良い意味で巻き込んでいくリーダーシップを御社でも活かしていきたいと考えております。

ESの自己PRで採用担当者が見ている3つのポイント

ESに書かれた自己PRを読んだ採用担当者に、「ぜひともこの就活生と会ってみたい」と思ってもらうには、まず企業側がESの自己PRで見ているポイントを押さえることが大切です。

企業側がESの自己PRのどんなところを見ているのか知らないまま作成しても、意図に沿わない回答となってしまいます。企業側が知りたいことを整理して、答えるべき方向性を定めていきましょう。

自己PRの作成で悩んでいる人はこちらの記事を参考にしてみてください。簡単に書けるコツをプロが解説しています。

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例文20選|自己PRが簡単に書けるテンプレートで就活準備を効率化

就活中の学生の多くが自己PRを簡単に書き終えたいと思ったことがあるでしょう。効率的に就活を進めるにはテンプレートの活用が重要です。そのうえで周囲との差別化を図るコツをキャリアコンサルタントとともに解説するので、例文と併せて参考にしてください。

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①最低限の文章力があるか

木村 千恵子

プロフィール

自己PRでは、実は内容そのものよりもPRする言葉の選び方や文章力がよく見られています。

採用担当者が評価をしない自己PRというのは、アピール内容が良かったとしても、文章力が足りずに説得力のないものです。効果的な自己PRを作るには、表現力と文章力を磨いておくようにしましょう。

簡潔にわかりやすく自分の考えを伝える能力が備わっているかを採用担当者は見ています。新卒就活はポテンシャル採用であり、多くの就活生には即戦力となるようなスキルはありません。

そのため、実務で使えるスキルは求められないことが多い一方で、自己PRの内容以前に最低限の文章力が備わっているか「素質」の部分が見られているのです

②強みや経験が求める人物像とマッチするか

就活生のスキルや能力、人柄や性格などの価値観が、自社の求める最低限の水準を満たしているかを採用担当者から見られています。

自己PRはまさに自分を採用するメリットを企業に対してアピールすることです。自己PRでアピールした強みやスキルが、自社の求める人物像にまったく当てはまらない就活生はわざわざ面接に呼ぼうと思わないですよね。

特に人気企業では、何千枚ものESが企業に送られてきます。全員とは面接をする時間がないため、ESに書かれた自己PRを見て、自社の求める一定水準以上の就活生を絞り込んでいるのです。

③入社後の活躍をイメージできるか

自己PRには、学生がどのような思いでその経験に取り組んできたのか、どのような思いで課題や困難に立ち向かってきたのかなど、学生の過去の行動が表現されます。

そのため、ESの自己PRから学生の過去の取り組みを知り、自社に入社後も同じように努力をして成長を続けてくれるのかを確認したいと考えています

つまり、自己PRでアピールされた強みやスキルから再現性を見出し、仕事においても発揮し、活躍をすることができるのかを見られているということです。

ESではよく「自己PR」と「学生時代に力を入れたこと」が問われ、どちらも内容が似てしまいそうです。採用担当者が見ている観点に違いってあるのでしょうか?

鈴木 洵市

プロフィール

採用担当者は「ブレがない」ことを見ているため、似ていたとしても問題ない

ESに「自己PR」と「学生時代に力を入れたこと」を記載したとき、内容が似てしまうことはまったく問題ないと思ってください。

採用担当者の観点からすると、「自己PR」と「学生時代に力を入れたこと」に求める明確な違いはそこまでありません。この2つの質問からは、あなたという人物像に、ブレがなく嘘を書いていないかということを最も注視しています。

そのため、無理に違うことを書こうとせず、まずは自分の経験を整理して伝えたいことを記載してみてください。

自己PRを書く前に! まずはESの基本ルールを押さえよう

近年、ESを手書きではなくPCで作成できたり、郵送ではなくメールで送れたりするなど就活生がたくさんの企業にエントリーしやすくなってきています。

どのような形態でESの自己PRを作成するにしても、基本ルールがあることを忘れてはいけません。

ルールを守ることは選考を受けるうえでの最低限のマナーです。それさえできていなければ、せっかく自己PRの内容を考えても評価対象にならない場合もあります。

ESの基本ルール

  • 指定文字数の8割以上は書く
  • 文字数オーバーはしない
  • 話し言葉ではなく書き言葉を使う

ESは熱意を伝えるために、指定文字数の8割以上は書くようにすることが大切です。

また、文字数オーバーにも気を付け、無駄な情報や重複箇所は削除するなど添削をすることを忘れないでくださいね。これらの基本ルールが守れて初めて、評価対象の自己PRとなります。

ESなどの書類選考で落ちてしまう就活生は、意外と基礎的な部分が守れていないことがあります。書類選考で落ちたくない就活生は以下の記事を参考にしてください。

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書類選考で落ちる6つの理由|通過率が格段に上がる5つの基本を解説

鈴木 洵市

プロフィール

ESで学生がやりがちな失敗としては、自己PRで「強み」を挙げずに「経験」だけを伝えてしまうことです。

限られた文字数の中で経験を伝えることはもちろん大切ですが、どんな強みなのかを伝えなければ採用担当者は話を理解しづらくなってしまいますよ。

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 ツールで作成した自己PR例文 
 (チームワーク力が強みの場合) 
私は異なるバックグラウンドを持つメンバーをまとめ、成果を上げるチームワーク力に自信があります。大学時代、地域の高齢者支援ボランティア活動に参加した際、異なる学部・年齢層のメンバーが集まる中で意見がまとまらず、作業が滞りました。私は全員が意見を出しやすい環境を作るため、まず少人数グループで意見を整理し、その後全体で共有する形式を導入。さらに、メンバーの得意分野に応じた役割分担を行いました。その結果、当初予定より1週間早くプロジェクトを完了し、地域からの感謝状もいただくことができました。異なる意見をまとめ、全員で成果を出すチームワークを、御社でも活かしたいと考えています。

ESの自己PRで高評価を得るために必要な2つのこと

ESの自己PRで高評価を得るために必要な2つのこと

  • 論理的で伝わりやすい文章にする
  • 限られた文字数で興味を引く内容にする

当然ですが、ESの自己PRでは声や表情などで熱意を伝えることはできないため、文字のみであなた自身のことをアピールしなければなりません。つまり、文章のみで採用担当者から高評価を得る必要があるということです。

今から解説する、ESの自己PRで必要な2つの前提を押さえていきましょう。この前提を踏まえることで、作成するときに重要視すべき観点がわかり、自己PRを作成する際の方向性が見えてきます。

「そもそも自己PRできることがない」と悩んでいる人は、こちらの記事を参考にしてみてください。見つけ方や伝え方を解説しています。

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①論理的で伝わりやすい文章にする

特に人気企業など応募者が多い企業の場合、採用担当者は1人の就活生の自己PRをじっくりと読み込むことは少ないです。

採用担当者何百人もの就活生の自己PRを見なければいけないため、パッと見て内容がわかりづらいものは、「基礎的な文章力がない就活生」と判断して書類不合格としてしまうこともあります

そのため、あなたのバックグラウンドや価値観を知らない採用担当者が初見で読んでも、即座に理解できるようにしなければなりません。つまり、論理的で伝わりやすい文章の自己PRにすることが、採用担当者に読んでもらうために最低限必要です。

②限られた文字数で興味を引く内容にする

ESで自己PRを記載する文字数は限られています。たくさんの学生が決められた文字数の中で自己アピールをして、それを見て採用担当者は合否を決めることになります。

つまり、限られた文字数の中で、採用担当者に「面接でもっと話を聞いてみたい」と思わせる必要があるのです

経験や強みをアピールするにはそう多くない文字数の中で、いかに興味を引ける内容にできるかが重要だと言えます。

ESでは字数制限が設けられる場合も少なくありません。字数ごとに工夫できるポイントは異なります。自己PRで400字を指定された場合は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。

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アドバイザーコメント

採用担当者の手間を減らすことが評価につながる

ESは限られた文字数で採用担当者に自己PRしなければならないため、とにかく結論が重要。結論を伝えたうえで、論理的な展開で本文を書きましょう。

まず、文章の最初に結論がないと、採用担当者は学生が何を語るのか想定できないまま本文を読み進めることになります。最後に結論が書かれてあるとすると、また文章の冒頭に戻ってその理由を再確認する手間も生じてしまいます。

短い時間で話を理解してもらうためには「結論」が重要

採用担当者は他の学生のESも読む必要があるため、一人の学生にそれほど多くの時間は割けません。少しでも短い時間で話を理解してもらうためにも、結論ファーストを意識して、その後に理由やエピソードなどを論理的な展開で補足するという流れで書きましょう。

また、ESでの自己PRは、面接とは異なり、採用担当者の反応を見ながら追加情報を伝えることはできません。そのため、限られた文字数で自己PRを伝え切るためにも、余計な言い回しは使わずに、自分を表現するキーワードを過不足なく記入することを意識しましょう。文章の書き方が回りくどい学生は、面接でも回りくどい回答をする学生だと採用担当に判断されかねないため、注意が必要です。

論理的で伝わりやすい自己PRにするための6つの必須事項

論理的で伝わりやすい自己PRにするための6つの必須事項

採用担当者は何十枚、何百枚もの自己PRをチェックしています。そのため、慣れている採用担当者は、ESを一目見ただけで「これは通過させない自己PR」と振り分けることもあります。

自己PRを他の就活生と差別化をして、どうにか採用担当者から高評価を得ようと考える就活生もいるかもしれません。しかし、まずは自己PRの内容をしっかりと読んでもらうための必須事項を押さえましょう。

テンプレを活用すれば受かる自己PR文が作れます

自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。

そこで紹介したいのが「自己PR作成ツール」です。自己PR作成ツールなら、簡単な質問に答えるだけで誰であっても、分かりやすいテンプレであなたの強みが完璧に伝わる自己PRが完成します。

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 ツールで作成した自己PR例文 
 (主体性が強みの場合) 
私は主体的に課題を見つけ、解決に導く力を持っています。大学時代、所属していたダンスサークルでは、イベントの参加者が年々減少していることが課題でした。私はその原因を分析し、SNSを活用した広報戦略を提案。具体的には、ターゲット層である高校生や新入生向けに、YouTubeやInstagramでの練習風景やイベントの魅力を発信しました。その結果、イベント参加者が前年の2倍に増加し、サークルの存続危機を乗り越えることができました。課題に気付き、主体的に行動する力を、御社の新規事業やマーケティング活動で活かしたいと考えています。


①わかりやすい文章構成で伝える

ESの自己PRを読むのは、あなたの価値観や経験をまったく知らない採用担当者です。そのため、的確に情報を盛り込みわかりやすい伝え方をしなければなりません。

わかりやすい伝え方にするためには、今から解説する文章構成で自己PRを組み立ててみましょう。

自己PRのわかりやすい文章構成

  1. 結論:自分の強み
  2. エピソード:強みを発揮した具体的なエピソード
  3. 今後の活かし方:入社後に強みでどう貢献するか

結論:自分の強み

まず、ESの回答は基本的に結論ファーストを心がけましょう。自己PRで真っ先に伝えるべきことは自分の強みです。最初に結論である自分の強みを伝えることで、採用担当者は「今からこの強みの話が展開されるのだな」と心構えをすることができます。

強みを一言程度で伝えても、自分と採用担当者との間では認識の齟齬があるかもしれません。そのため自分の強みを伝える際には、できるだけ具体的に伝えられると良いですね

自己PRの結論である強みとしては、以下のような要素を盛り込むことをおすすめします。採用担当者に話を理解してもらうためにも、どんな強みであるかをわかりやすく具体的に書きましょう。

ESの自己PRで伝える具体的な強みの例

  • 個人での成果を挙げる力
  • 関係者と信頼関係を構築する力
  • リーダーシップで周囲を先導する力
  • 利害関係や価値観の異なる人と協力できる力
  • 新しい価値観を創造し周囲の協力を得られる力

NG例文:どんな強みかわからない

私の強みはコミュニケーション能力です。

OK例文

私の強みはコミュニケーション能力です。利害関係が異なる人ともかかわり、話の折り合いをつけることができます。

そもそも自分の強みがわからないという人は、長所と短所から考えていきましょう。以下の記事を参考にしてくださいね。

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エピソード:強みを発揮した具体的なエピソード

結論である強みを伝えたら、その強みの根拠となるエピソードを伝えます。このエピソードの部分で、自分ならではの経験を盛り込み、オリジナリティを表現しましょう

新しいことに取り組む姿勢や困難なことに取り組む姿勢、周囲を巻き込むような内容で、自分の人柄を伝えるイメージを持つことが大切です。

エピソードでは次のような、「課題」「改善策」「結果」を盛り込むと、強みに納得感を持たせることができます。

自己PRのエピソードに盛り込むべき内容

  • 課題:どのような課題や問題があったのか
  • 改善策:どのような対策や改善をしたのか
  • 結果:どのような変化をもたらしたのか

採用担当者はあなたの強みそのものよりも、どんな過程を経てその強みを手に入れたのかを注視しています。だからこそ、「課題」「改善策」「結果」を盛り込む必要があります。

たとえば、以下のような具体例がない例文では、採用担当者はあなたの強みに納得しづらくなってしまいますよね。

NG例文:具体的でない

私は学生時代、スポーツ用品店のアウトドア部門でアルバイトをしていました。

アルバイト先では、さまざまな問題があり、働くうえでの雰囲気が非常に悪かったです。しかし、私は改善をして良い雰囲気にすることができました。

エピソードの内容は、入社した後にもその強みが活かせることをイメージできるものが望ましいです。

口先だけではなく、実際に「強み」を活かした具体的な行動がわかるようなエピソードを伝えましょう。

今後の活かし方:入社後に強みでどう貢献するか

採用担当者は単にすごいエピソードや強みを見ているわけではありません。「入社後自社で活躍できる人材か」という点を判断しています。

つまり、自己PRで話した強みや経験が、入社後どう活かせるかを見ているのです。

そのため、自己PRの締めくくりでは、自分の強みを入社後にどのように活かして貢献ができるのかを伝えましょう。

今後の活かし方の例

  • 御社に入社後も、強みである傾聴力を活かしてお客様のニーズを汲み取り最適な提案をしていきたいです
  • 御社に入社後は、アルバイトで培った課題発見力を活かして貢献したいです

わかりやすい文章の構成について解説しましたが以下の記事では自己PRの構成について詳しくまとめているので参考にしてみてください。

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自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう

ChatGPTを使った自己PR作成ツールはもう試しましたでしょうか?

簡単な質問に答えていくだけでChatGPTが自動で魅力的な自己PRを作成します。

作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。

②1文を端的にわかりやすく表現する

ESの自己PRでは、採用担当者は全体の流れをつかむために、1文1文を丁寧に読むのではなくざっと目を通すように読まれる場合もあります。そのため、1文が冗長でわかりにくいと、内容を十分に理解してもらえません。

なくても意味がわかるような言葉をいれないことで、端的にわかりやすい表現ができるようになります。

たとえば以下の例文では、コミュニケーションは人と話すことが当たり前であるのに「人と話すコミュニケーション能力」など必要のない表現が盛り込まれていますね。

NG例文

私の強みは、人と話す際のコミュニケーション能力で、これは学生時代に一生懸命取り組んだカフェのアルバイトで培ったものなのですが、場の空気を非常に明るくする会話をすることができます。

OK例文

私の強みは、場の空気を明るくできるコミュニケーション能力です。これは、学生時代のカフェのアルバイトで培いました。

③手書きのときは綺麗な文字で書く

手書きの自己PRの場合、自分では文字を丁寧に書いているつもりでも、採用担当者から見ると汚いと感じられてしまう可能性は十分あります。文字が汚いと、自己PRの内容以前の問題で、採用担当者は読みづらく感じ、「読み進めたくない」と内容の評価に至らないかもしれません

そのため、一文字一文字をできるだけ綺麗に書きましょう。文字を同じ大きさにそろえると、丁寧な印象の自己PRになりやすいです。

文字の大きさとしては、次のような大きさを意識するとバランスの良い文字が書けるようになります。

文字の大きさの黄金比率

漢字10:ひらがな7:カタカナ8

また、鉛筆で下書きをしておくと、ミスなく書けるだけでなく、文字のバランスの良い綺麗な自己PRを書けるようになりますよ。

手書きの自己PRが求められていますが、もともと字が綺麗な方ではありません。その場合、それだけで不利になることはあるのでしょうか?

マナーが見られているため、不利にはならない

手書きのESの提出を求める採用担当者は、応募者の字の綺麗さなどを評価する訳ではないため、不利になることはありません。

字が綺麗ではなかったとしても、読み手のことを配慮できる人柄や社会人としてのマナーがあるかを知りたいのです。

そのため、走り書きではなく丁寧な文字で書かれているか、文字のサイズや文章の長さを意識しているかなど、読み手への配慮が感じられるならば問題ありません。

ESを手書きするべきかや、手書きする方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。

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④強みとエピソードにズレがないようにする

自己PRを考えるとき、自分の経験を思い返して、強みといえるエピソードを考えますよね。意外と多くの就活生がやりがちなのが、強みとエピソードにズレがあることです。

自己PRを書き進めていると、表現の仕方によっては、最初に考えていた強みと内容が一致しなくなってしまうこともあります。ズレがあると、あなたのアピールしたい強みが十分に伝わらないだけでなく、論理的思考力がないという印象にもなりかねません。エピソードと強みを考えた後に、「ズレがないか」という視点で必ずチェックしましょう。

たとえば、以下の例文では「コミュニケーション能力」を強みとしていますが、エピソードでは会話をしたことではなく「チラシを配る」ことになっています。これでは、強みとエピソードがズレていますね。

NG例文:強みとエピソードがズレている

私の強みはコミュニケーション能力です。場の空気を明るくする会話ができます。このコミュニケーション能力は学生時代のカフェのアルバイトで培ってきたものです。

アルバイト先のカフェではホールをしていました。しかし、来客者数の少ないカフェでした。私はこのままでは客数が減る一方だと危機感を覚え、店頭や駅前でチラシを配ることにしました。その結果、1か月後には来客者数が2割アップしました。

貴社に入社後も、コミュニケーション能力を活かして貢献したいです。

木村 千恵子

プロフィール

エピソードと強みがズレないようにするためには、「一貫性」や「継続性」のある強みを押し出すことを意識してください。

一貫性や継続性がある強みであれば、その時たまたま結果を出せたというわけではなく、ある程度の頻度でその強みを発揮しているため、エピソードが探しやすいです。その結果、適切な強みとエピソードを結び付けることができます。

⑤声に出して読んでみる

ESの自己PRでは、書いてチェックしたら終わりという就活生も多いかもしれませんね。しかし、目で文字を追っているだけでは、文章がおかしくなっているところや、句読点の違和感には気づきにくいものです

自己PRが完成したら、必ず声に出して読んでみましょう。声に出すことで、言葉に詰まったところが採用担当者が理解しにくい部分だと気づくことができますよ。

また、書類選考を突破したあと、実際に面接でもその自己PRを自分の口で語ることになります。話すエピソードの順番に違和感はないか、自分が伝えたい内容は盛り込んであるか、声に出しながら確認すると、ESだけでなく面接を見すえた対策ができます。

声に出して読む場合のチェックポイント

  • 意味が通っているか確認する
  • 文章構成がおかしくないか確認する
  • スラスラ読めるか句読点を確認する

⑥客観的な視点からチェックしてもらう

自己PRができたら、ESを提出する前に友人や家族など周囲の第三者から添削をしてもらいましょう。自分だけで自己PRを作成すると、見慣れてしまい、間違いやわかりづらい点に気づきにくいものです。

また、自分の価値観やバックグラウンドをあまり知らない人に見てもらうこともおすすめです。たとえば、大学のキャリアセンターや就活のプロであるキャリアアドバイザーに相談してみましょう。

自分ではよく書けた自己PRだと思っていても、あなたのことを知らない人が読んだら伝わらないなんてこともあります。読み手を意識した、かつ強みがわかりやすい自己PRを作り上げるために客観的な視点のチェックを欠かさないようにしましょう。

アドバイザーコメント

「声に出して読む」というひと手間でESの自己PRは変わる

上記で解説した論理的で伝わりやすい自己PRにするための6つの必須事項の中でも、学生がおろそかにしがちなものが2つあります。

まず1つ目が「文章を声に出して繰り返し読むこと」です。今までの人生経験の中で、自分自身を振り返る機会はあまりありません。そこから自分の強みであったり、自己PRであったりを整理し、書き出すことは一苦労しますよね。ESで自己PRを初めて作成しようとする学生にとって、自己PRを完成させることはもちろん、考えること自体が非常に大変なことです。

そのような中でよく陥るケースとして、自己PRを完成させた達成感から満足をして、読み返すことをせずに提出してしまうことがあります。学生は文章の基礎が備わっていないことも多いため、必ず声に出して読む必要がありますよ。

自己PRは恥ずかしがらずに人に読んでもらおう

2つ目が「第三者に自己PRをチェックしてもらうこと」です。人に自分の自己PRを読んでもらうのは恥ずかしいと感じる人もいるかもしれませんが、これも必要なことです。

あまりにも没頭して自己PRを作成したために、誰かに見せることを恥ずかしがって他人の評価を得ないことがありがちですが、誰かに読んでもらうだけで、あなたのESの自己PRはぐっと良くなりますよ。この2点は忘れずにおこなうようにしてください。

自己PRで悩んだらまずは作成ツールを使ってみよう!

「自己PRがうまく書けない」「どんな強みをアピールすればいいかわからない」…そんな悩みを抱えている方には「AI自己PR作成ツール」がおすすめです。

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短時間で、分かりやすく自分をアピールできる自己PRを完成させましょう。

ESの自己PRで採用担当者の興味を惹く5つのコツ

エントリーシートの自己PRで採用担当者の興味を惹く5つのコツ

  • 企業の求める人物像や社風と強みをマッチさせる
  • ありきたりな強みは避ける
  • キャッチコピーをつける
  • 第三者の評価や数字を盛り込む
  • 手書きのときは表現に工夫をする

人気企業など多くの就活生が応募する倍率の高い企業では、他の就活生と差別化をするためにも、今から解説する採用担当者の興味を惹く5つのコツを実践しましょう。

採用担当者から「とりあえず合格」ではなく「この就活生と会ってみたい」と思ってもらえるようにコツを解説していきます。

①企業の求める人物像や社風と強みをマッチさせる

採用担当者があなたの強みから再現性を見出すためには、過去の一時点でのみ活かせる強みではなく、今後の実際の仕事で活かせる強みにしましょう

仕事で活かせる強みを自分の過去のエピソードから探すには、企業の求める人物像や社風を押さえ、その特徴に自分の強みをマッチさせることが大切です。

求める人物像の研究方法

  • 採用HPや求人票を見る
  • 企業に関連する書籍を調べる
  • 企業が取り上げられている記事をネットで調べる
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再現性のある強みの探し方

自分史のフォーマット

仕事でも活かせる再現性のある強みを探すためには、まず自己分析をして自分の強みの特徴を整理しましょう。

再現性のある強みを探す自己分析としては「自分史」がおすすめです。複数の経験の中から強みを探し、強みが発揮できる共通の環境を理解することができます。

自分史の作り方

①ノートとペン、もしくはwordなどまとめられるものを用意する

②以下の内容を参考に小学校から現在までの出来事を年代別に洗い出していく
 一番頑張ったこと
 一番辛かったこと
 一番うれしかったこと
 当時、熱中していたこと
 大きな失敗や挫折
 困難を乗り越えたこと
 自分から率先しておこなったこと

③過去の経験の中で、困難を乗り越えたエピソードをまとめ、強みを抽出する

④強みを発揮した共通する価値観や環境を整理する

⑤まとめた内容が自分の強みや、強みを発揮できる環境を表す

そして、自分の強みが発揮できる共通の環境を整理できたら、企業のビジネスモデルや仕事内容、社風を整理して、強みが発揮できそうなシーンを考えていきましょう。

たとえば、「話し合いを大切にする社風の営業部」に向けて自己PRを書くとします。そうであれば、挙げるべき再現性のある強みは「相手の意見を尊重するコミュニケーション能力」などになります。

自己分析のやり方を詳しく押さえたい人は、以下の記事を参考にしてくださいね。自己分析のやり方と活かし方を解説しています。

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アドバイザーコメント

企業の情報があまりないときは部署で必要な強みに焦点をあてよう

企業にマッチした強みを見つけるにあたって、まずは企業が求める人物像や企業理念などに関する情報収集をしますよね。企業HPやその他のメディアなどから比較的わかりやすい方法で情報が入手できる企業は良いのですが、そうではない企業も多くあるでしょう。

そんなときは、希望する企業で、入社後に配属される可能性のある部署で必要となる強みに焦点を当てることがおすすめです。

自分の強みを活かせる職種を考えることが大切

もしあなたの強みが「一人でコツコツ」などのアピールのしづらい強みだったとしても、地道に取り組むという強みを活かせる職種は存在するものです。たとえば、生産部門や管理部門などでは歓迎される強みとなります。そのため、自分が応募する職種で活きる強みが何かをしっかり考えましょう。

そのためには、職種に求められるスキルや能力について、具体的にイメージできることが重要です。一般的に知られている営業、経理、マーケティング、総務といった部門以外の業務内容も調べたうえで自分の強みとマッチさせるようにしましょう。

②ありきたりな強みは避ける

自己PRでは多くの就活生がアピールしがちな強みもあります。たとえば、「強みはコミュニケーション能力です」「強みは協調性です」と伝える就活生は多いものです。

コミュニケーション能力や協調性自体は働くうえでも大切な強みですが、ありきたりな表現のため工夫をする必要があります。

また、一口に「コミュニケーション能力」といっても、「利害関係が異なる人とも仲良くなる力」なのか「場を和ます力」なのか解釈はさまざまです。そのため、どんな強みなのかを補足したりかみ砕いて表現をすることで、自分ならではの強みを伝えることができますよ

鈴木 洵市

プロフィール

ESの自己PRでありきたりな強みを見ると、採用担当者は「またこの強みか」と思ってしまいます。

ただし、強みの内容であったり、言い換えをおこなうことで他の就活生との差別化を図ることができますよ。

自己PRの書き出しで工夫をして、他の就活生よりもリードしたい人は以下の記事を参考にしてください。

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自己PRで悩んだらまずは作成ツールを使ってみよう!

「自己PRで伝えたいことはあるのに、言葉にできない」そんな悩みがある方には「自己PR作成ツール>」が強い味方になってくれます。

表現に悩んでいても、AIがあなたの考えを汲み取り、わかりやすく効果的なPR文にまとめてくれます。

ぜひ効率的に自己PRを仕上げ、選考の準備を整えましょう。

強みの言い換え一覧表

ここではよくある強みを、かみ砕いた表現にして、具体的に伝えるための強み言い換え一覧表を紹介します。

自分がアピールしようとしていた自己PRの強みは、どのように言い換えられるのかチェックしてみてくださいね

強み言い換え
調整力対人関係力、双方の橋渡し役、マネジメント力、対人関係力、状況把握力
主体性働きかけ力、前へ進む力、課題発見力、バイタリティ
想像力発想力、アイデア力、創造力
向上心ハングリー精神、探究心、自己開発意欲、情熱家
忍耐力どんな苦境にも耐えられる、気骨がある、持久力
コミュニケーション能力本質をくみ取る力、状況を正確に伝える力、ムードメーカー
責任感何事も本腰を入れられる、何事も自分事として捉える、最後まで投げ出さない
協調性互譲の精神、共感性 、親しみやすさ
発信力ネットワーク力、マーケティング力、自分の意見をわかりやすく伝える能力
柔軟性機転が利く、瞬発力
折衝力交渉力、駆け引き力、準備力
強みの言い換え一覧表

強み一覧はこちらの記事でも紹介しています。強みの見つけ方も解説しているので、自分にぴったりな強みがわからない人は参考にしましょう。

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③キャッチコピーをつける

他の就活生と少しでも差別化をして、採用担当者の目を惹きたいときは、キャッチコピーを使ってみましょう。

表現を工夫をすることで、「続きが気になる」「これってどういうことだろう」と採用担当者の興味を惹きつけることができますよ

キャッチコピーの考え方

  1. 自分の強みを一言で表す
    →「忍耐力」
  2. ①をかみくだいて具体化する
    →「どんな苦難があっても何度でも立ち上がることができる」
  3. ②の比喩表現を考える
    →「私は起き上がりこぼしです。どんな苦難があっても何度でも立ち上がる忍耐力があります」

キャッチコピーの例

  • 私はみんなを導く「標識」です
  • 私は「走りながら考える人」です
  • 私はさまざまな人の意見を整える「指揮者」です
自己PRのキャッチコピーがなかなか思い浮かびません。詳しい考え方を教えてください。

木村 千恵子

プロフィール

遊び感覚で身の回りにあるものにあだ名を考えてみよう

自分の自己PRではなく、身の回りにある商品やサービスにあだ名をつけるような遊び感覚で考え続けてみると、キャッチコピーを作るコツがつかめてきます。興味があれば、試してみるのも良いでしょう。

初めからベストのキャッチコピーを考えることを目標にすると、なかなかアイデアが出てきません。良いコピーも悪いコピーもどちらでもないコピーも、どれも1カウントとしてまずはたくさん数を出してみましょう。

友人にも協力してもらい、できるだけ多くコピーの案を出してみることもおすすめです。そのうち化学反応が起きて面白いキャッチコピーが生まれる可能性もあります。

④第三者の評価や数字を盛り込む

採用担当者は、強みを聞いただけで「この就活生の強みは忍耐力なのだな」とすぐに納得をするわけではありません。強みを学びえたエピソードを聞いたうえで、納得をしたり疑問を抱いたりするのです。

エピソードを伝えるときの「視点」が自分だけの視点では、説得力が足りません。周囲の第三者からの評価や、数字を盛り込むことで説得力を出しましょう。

第三者の評価の例

  • 顧客から「あなたがいるからお店に通っている」と言われました
  • チームメイトから「〇〇のおかげで練習に励める」と言われました

数字の例

  • 前年対比で10%売り上げがアップしました
  • 毎日10kmのランニングを1年間続けました
  • 県大会で3位入賞をしました

⑤手書きのときは表現を工夫をする

ESで自己PRを手書きするときは、綺麗な文字で書くことはもちろん、タイトルをつけたり、太字や下線で強調をすると見やすくなります。

ペンの種類ですが、タイトルを記載するときは1.0ミリ、下線を引くときは0.7ミリ、本文は0.5ミリがおすすめです

また、全体のバランスを見ながら改行を使い、「」で強調するとアピールポイントが視覚的にわかりやすくなるため、採用担当者の視覚を誘導することができます。

ESの自己PRを手書きするときのコツ

  • タイトルをつける
    →軽音楽サークルの発表を成功に導いた強み
  • 「」で強調する
    →私の強みは「協調性」です
  • 強みやエピソード、結果などを複数述べるときは箇条書きにする
    →全体対比で売上を10%UP・クレームを前年度より30%削減
  • 強調したいところで色ペン・太字を使う

強調するために同じ記号を何回も繰り返し使用するほか、複数の強調方式を使うのは「やりすぎ」な表現となります。

書き出しの結論部分のみ工夫をして、それ以降の本文では本当に強調したい部分のみに「」を使うなど、読みやすさへの意識を忘れないように注意しましょう。

アドバイザーコメント

自己PRはちょっとしたテクニックで採用担当者の目を惹くことが可能

上記で解説した内容以外にも、他にも採用担当者の興味を惹くためにやるべきことは以下の3つがあります。

​​①箇条書きなどで目立たせる
興味を惹くためには、ESの読みやすさも重要です。全体的に平坦な文章にならないように、箇条書きを盛り込むなどして抑揚をつけましょう。書類をひと目見たときに、他の表現と少し異なる表現がされている所は目に留まりやすいため、特に伝えたいところを箇条書きにすると効果的です。

②企業が特に重視する強みをアピールする
強みを書く際には、突飛なことを書く必要はありません。どうしても悩む場合は、企業で仕事をする際に求められる、以下のような力と関連づけるようにすることがおすすめです。

自己成長力:自分に足りないことを認識して、自ら学んで成長する力
コミュニケーション力:価値観が異なる人とも良好な人間関係を構築できる力
目標達成力:プロセスのみにこだわり過ぎず、しっかりと結果を出す力
課題解決力:仕事上で直面した課題に対して、臨機応変に対応する力
協働力(チームワーク):人と協力して1人ではできないような仕事に取り組める力

③実績の数などでアピールする
数字で示せるような大きな実績がなくても、強みに関連した小さな実績を多く記載することで、説得力を増すことができます。自分の経験に応じて、質より量で攻めることも効果的です。

チームワーク力については以下の記事で効果的にアピールする方法を解説しているので参考にしてみてください。

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ESの自己PR例文15選

ESで自己PRをするために必要なことや採用担当者の興味を惹くコツを押さえたところで、次は実際に例文を確認していきましょう。

どの例文も具体的な内容で紹介しているため、自分のエピソードが組み込めそうか、自分ならどのように表現するかなどを考えてみましょう。もし自分の例文をすでに作っている人は、ブラッシュアップをしながら読んでみてくださいね。

例文①協調性

例文①協調性

私の強みは協調性です。対立関係があるような環境でも、場を和ませ、人と人とをつなげることができます。

学生時代、イタリアンレストランのホールスタッフとしてアルバイトをしていました。人気店であるため、いつも顧客の数も多く、忙しい状況でした。顧客に丁寧な接客をしたいホールスタッフと、料理をすぐに配膳してほしいキッチンスタッフとの間では考え方の違いから、険悪な雰囲気が漂っていて、このままでは、顧客に最大限のサービスができないと私は考えました。

そのため、私は業務開始前や終了後にキッチンスタッフと積極的な会話を心掛け、まかないをホール・キッチンスタッフのみんなで食べられるようにしました。その結果、それぞれの考えを言語化する機会になり、周囲からは「あなたのおかげでスタッフ同士が本音で話せるようになった」と言われました。

貴社に入社後も、社内外関係なく人と人をつなぎ、良い成果物が出せるように貢献したいです。

木村 千恵子

プロフィール

協調性にもさまざまな解釈がありますが、自分の特長を捉えて説明できている点が良いですね。

強みとして自己PRに活かす場合は、そのような協調性を発揮した場面やエピソードがこの例だけではないことがわかるような説明を加えると、より強みに説得力が出てきます。

アルバイト経験を自己PRしたい就活生は以下の記事を参考にしてください。高評価を得るためのコツを解説しています。

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例文②継続力

例文②継続力

私の強みは継続力です。自分で決めた目標に向かって日々努力を重ねることができます。

学生時代、肉体改造サークルに所属し、筋力トレーニングに励んでいました。私は大学生になるまで運動経験がなく、体が細く小さかったです。そのため、筋力トレーニングをしてもなかなか筋肉がつかずに悔しい思いをしてきました。

しかし、「自分には向いていない」と諦めることなく、筋力トレーニングの知識を入れ直し、毎日軽めの筋トレをする月と、週3回重めの筋トレをする月を2年間繰り返し続けています。その結果、ボディビルダーの県大会では3位入賞をすることができました。

貴社に入社後も、難しいと感じたときこそ気持ちを切り替え、継続して成果を挙げたいと考えています。

鈴木 洵市

プロフィール

継続力がある学生であることについて、経験も併せて記載されている点が良いですね。

「難しいときこそ気持ちを切り替えて」との記載は継続力とは少し関係の薄い締めくくりになっているため、そこを改善するとさらに良くなります。

自己PRで継続力をアピールしたい就活生は以下の記事を参考にしてください。就活で活かせる継続力を解説しています。

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例文③主体性

例文③主体性

私の強みは主体性です。組織で起きている問題に対して解決策を考え、率先して行動に移すことができます。

学生時代、フットサルサークルに所属し、サークル長を務めていました。サークルでは、しっかりと練習をしたいメンバーとのんびりと活動をしたいメンバーで派閥ができるといった問題がありました。

このままでは、内部分裂を起こしてしまうと考え、メンバー全員に練習場所に関するアンケート調査をおこないました。その結果、練習を2部制にわけるなど、それぞれが活動しやすいように調整をすることになりました。そして、メンバー間の意見交換ができるようにオンラインミーティングを週1回開催することにしました。メンバーからは「お互いのためになる」「オンラインミーティングで連帯感が強くなる」といった評価をされています。

貴社に入社後も、課題解決に向けて率先して行動を移し、貢献したいです。

強みである主体性について、経験を交えて説明できていて良いですね。

企業側としては、アンケート結果からどうして2部制を取り入れたのかなど、具体的な主体的決断の理由を知りたいと考えるため、その点をもう少し詳しく書くとより良くなります。

例文④向上心

例文④向上心

私の強みは向上心です。逆境こそチャンスだと捉えて、前進を続けることができます。

学生時代、コールセンターでウォーターサーバーを売るためのアルバイトをしていました。目標は月3件の成約でしたが、1件も取れない月もあり、セールストークに工夫の余地があると考えました。そこで、目標件数よりもさらに上を目指したいと考え、効果的なキャッチコピーや会話の誘導方法について毎日1時間の自主学習を重ねました。その結果、月10件以上の成約を半年間続けています。

貴社の入社後も、営業職として与えられた本来の目標よりも良い結果を出すために、1件でも多くのお客様に会える努力と、受注につなげる精密性を出すための工夫をして貢献したいです。

木村 千恵子

プロフィール

記載されている一度限りのエピソードだけでは向上心があるとアピールするには、少し説得力に欠けています。

向上心が強みであることを裏付ける習慣的な行動や、同様のエピソードが他にもあることを示せるとさらに効果的ですね。

例文⑤気配り

例文⑤気配り

私の強みは「気配り」ができることです。目の前の相手にどうしたら喜んでもらえるかを常に考えることができます。

大学1年生のときから現在にかけて学童保育で子どもたちと遊ぶアルバイトをしています。絵をかいたり、おままごとをしたりする子どもたちが多い中で、輪に入れない子がいました。優しく話しかけてみたところ、みんなと遊びたいけど声のかけ方がわからないと寂しそうに小さくうずくまっていました。

そこで、私はまずはその子と1対1で話を続けて、話すことに慣れてきたら、近くの子のところに移動して、人との会話や距離感に抵抗がなくなるように工夫をしました。その結果、その子は今では自分から輪に入れるようになりました。周囲の保育士さんからは「普通ならあきらめてしまうところを、根気強く頑張ってくれたね」と評価してもらっています。

貴社に入社後も、周囲に対してアンテナを高く持ち、きめ細かなサービスを顧客に提供できるようにしたいです。

鈴木 洵市

プロフィール

他人からの評価を記載しているため、自己PRに説得力が生まれていますね。

締めくくりで、強みである気配りを入社後にどのように活かせるのかもっと具体的に記載すると、気配りを活かして活躍するイメージがしやすくなります。

気配りを自己PRしたい就活生は以下の記事を参考にしてください。気配りが評価されやすい業界・職種もまとめています。

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例文⑥忍耐力

例文⑥忍耐力

私の強みは忍耐力です。どんな苦境であっても諦めずに努力を重ねることができます。

学生時代、体育会ハンドボール部に所属していました。ハンドボール部では、スポーツ推薦者も多い中で、私は非スポーツ推薦で入部をしました。「スポーツ推薦以外は弱い」という先入観もあり、試合に出ることはもちろん、練習試合にも参加させてもらえない日々が続きました。

しかし、私は「絶対にレギュラーに入る」という強い意志を持ち続け、毎朝10kmのランニング、週3回の筋力トレーニング、企業の実業団の練習に参加させてもらうなどあらゆる努力を重ねました。その結果、2年生の冬からレギュラーに入ることができました。

貴社に入社後も、困難な状況があっても、自分の持てるすべての努力を重ね、成果につなげたいと考えています。

自分の具体的な経験を添えて、忍耐力について語れている良い例文です。

しかし、採用担当者によっては、「自分を評価してくれない環境を非難している」と感じる可能性もあるため、素直に実力不足だったことを伝えた方が安心です。

忍耐力の詳しい自己PR方法はこちらの記事で解説しているので、忍耐力を強みに持つ人は併せて参考にしましょう。

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例文⑦責任感

例文⑦責任感

私の強みは責任感です。何事も自分事として捉えて、率先して取り組むことができます。

学生時代、スポーツジムでトレーナーのアルバイトをしていました。トレーナーの基本的な業務は顧客へのアドバイスと器具の整備です。シャワー室の掃除は受付スタッフが担当なのですが、受付が立て込んでいたりすると、掃除がおろそかになっているときもありました。

顧客に気持ちよくジムを使ってもらうためには、シャワー室などトレーニングの場所以外を整える必要があると考え、自主的に業務開始前後の15分は清掃の時間に充てるようにしました。その結果、顧客から「いつもありがとう」と感謝してもらえるほか、他のスタッフも清掃を手伝ってくれるようになりました。

貴社に入社後も、課題があればそれに対して自分ができる最大限のことをおこない、貢献していきたいです。

木村 千恵子

プロフィール

他人の責任範囲に対しても当事者意識を持って解決に取り組むことができる「責任感」の持ち主であることを体現する有効な例ですね。

「何事も自分事として捉えて」という部分の裏付けとして、同様に他のエピソードも示せると、さらに信憑性が増してきます。

自己PRで責任感をアピールしたい就活生は以下の記事を参考にしてください。失敗例とともに詳しくまとめています。

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例文⑧発信力

例文⑧発信力

私の強みは発信力です。聞き手の意向を汲み取りながら、自分の意見を説得力を持って伝えることができます。

学生時代、ゼミでソーシャルメディア論を研究していました。取材や実習を通して、何気ない日常から社会的な問題を切り取り、研究をしています。ソーシャルメディアを取り扱う企業に取材を月1回しているのですが、相手は企業でありプロであるため、委縮してしまって自分の意見をうまく伝えられないときもありました。

しかし、私は「学生だから」という考えを捨て、事前の情報収集はもちろん、相手の意向をくみ取れるような話の流れや質問の切り口、意見の述べ方を模索し続けました。その結果、取材先の企業からは「こんなに話しやすい取材は初めてだよ」といった評価をしてもらえるようになりました。

貴社に入社後も、自分の発言がどのように作用するのかを意識して、相手の意向をくみ取り成果を挙げていきたいです。

鈴木 洵市

プロフィール

この例文は、「発信力」というよりも「人の話を聞きだす傾聴力」と書き直した方がより採用担当者に伝わりやすくなるのでおすすめです。どんなフレーズを使うのが最善か、改めてエピソードから考えてみましょう。

例文⑨状況把握力

例文⑨状況把握力

私の強みは状況把握力です。周囲の状況を読み取って、的確に行動をすることができます。

学生時代、甲子園球場でビールの売り子のアルバイトをしていました。私には、売り上げNo.1を取りたいという目標がありました。そして、日々ビールを売る中で売れる日と売れない日があると気づきました。

そこで、私は周囲の状況を注意深く観察しながら、ビールの販売を続けることにしました。常連の顧客がいることと、試合の中でも売れるタイミングがあること、進める銘柄によっても売れ行きが変わることがわかりました。状況を正しく把握したうえで販売をおこなうことで、4か月連続で売り上げNo.1を取ることができました。

貴社に入社後も、状況に応じた行動をとることで、営業成績No.1を目指したいです。

このエピソードでは、「分析力」とアピールする方が採用担当者がイメージしやすいと思います。情報や経験の蓄積によってさまざまな顧客に対応できた事例を足すとより良くなりますよ。

例文⑩柔軟性

例文⑩柔軟性

私の強みは柔軟性です。マニュアル通りの行動ではなく、顧客に喜んでもらえる行動を取ることができます。

学生時代、美容部員のアルバイトをしていました。化粧品の販売や顧客の接客、在庫管理をおこなっています。顧客の中には、杖をついた方や子連れの方など、さまざまな方がいます。

そこで、杖をついた方には出入りがしやすいように広い通路に誘導し、子連れの方には子どもにも笑顔を向けるなど、マニュアルには書かれていない対応をしています。その柔軟な対応を続けた結果、今では私を指名して化粧品を購入してくれる顧客がいます。

貴社に入社後も、顧客ニーズをくみ取りながら柔軟な対応を心掛け、信頼関係を築き上げたいです。

木村 千恵子

プロフィール

柔軟な対応は、顧客のニーズに的確に応えたという実績や高評価につながりますね。

しかし一方で、組織のルールやチームの暗黙の合意から逸脱した行動としてわがままな対応と評価につながる危険性もあります。そのため、応募先によってエピソードの選び方を工夫しましょう。

柔軟性の自己PRの作り方、伝え方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。

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例文⑪提案力

例文⑪提案力

私の強みは提案力です。利害関係が異なる双方の意見を引き出し、最適な案を提示することができます。

学生時代、スポーツ用品店の販売員としてアルバイトをしていました。店舗として売りたいものと、スタッフがおすすめしたい流行の商品が異なる場合も多く、私を始め多くのアルバイトスタッフが商品を陳列したり、顧客にセールストークをするのに困っていました。

このままでは、業務効率も、売り場の雰囲気も悪くなってしまうと考えました。そこで私は、店長に直談判をして、販売の方向性を決めるために月1回ミーティングを開催するように働きかけました。

このミーティングをきっかけに販売スタンスが明文化され、販売員が働きやすくなった結果、売上が前年対比で1.5倍になりました。

貴社に入社後も、提案力を活かして課題解決に導き、貢献していきたいです

鈴木 洵市

プロフィール

この例文は、課題を明確化し、ミーティングを開催したところが良いですね。

強みである提案力の具体性をもう少し書いてみるとより良くなります。会議の中での提案によって実績が伸びたのであれば、その詳細を記載してみましょう。

例文⑫傾聴力

例文⑫傾聴力

私の強みは傾聴力です。関係性が深くない人に対しても、相手の言いたいことをうまく引き出すことができます。

学生時代、中世文学ゼミで活動をしてきました。ゼミでは、他大学との共同研究をおこなっており、月1回進捗の共有やディスカッションをするためのミーティングがありました。しかし、大学が異なり、あまり親しくない相手には、自分の意見を言いづらいという雰囲気があり、ミーティングが活発にできていないという問題がありました。

良い研究成果を挙げるためには、自由に意見交換をする必要があると考えました。そこで私は、事前に個人の意見を記載できる共有ファイルを作成するとともに、その内容を事前に読み込み、ミーティング中に「〇〇さんのファイルにはこう書いてあって良いと思った」などと肯定意見を積極的に述べるようにしました。その結果、周囲からは「自分の意見を話しやすくなった」という言葉をもらい、ミーティングも活発な雰囲気となりました。

貴社に入社後も、傾聴力を活かして、相手の言いたいことをうまく引き出すことで貢献したいです。

傾聴という言葉は、相手の立場を踏まえながら熱心に話を聞くという、「対話」の場で用いられます。

このエピソードは、傾聴に必要な信頼関係を抱くまでの行動がメインで語られているため、できればその先のディスカッションでどう相手にかかわったかまで伝えられると良いですね。

例文⑬計画性

例文⑬計画性

私の強みは、計画性があるところです。物事を逆算して考えたうえで、行動を進めることができます。

私は大学1年生のとき、大学受験からの開放感から勉強を怠り、テストで後悔する結果となってしまったことがあります。しかし、このままでは知識を身に付けることはできないと気持ちを切り替えました。

まず、日々の講義の予習復習の時間を最低でも2時間は確保しました。さらにテストの1か月前には、復習からどの分野が苦手であるかをリストアップし、分野ごとの勉強時間を設定しました。この結果、大学2年生のテスト成績で学部3位を取ることができました。この計画性は、資格試験の勉強にも活用ができ、TOEIC900点を取得することにもつながっています。

貴社に入社後も、日々の業務での課題を意識し、優先順位をつけて推進することで、大きな目標達成を目指したいです。

木村 千恵子

プロフィール

計画性を強みとする例として、比較的大きめのエピソードをわかりやすく紹介できている点が良いですね。

他にも日常的な例や友人・知人との関係にも日頃から計画性が役立っていることを伝えることもおすすめです。

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例文⑭行動力

例文⑭行動力

私の強みは行動力です。課題や問題を自分事として受け止め、行動に移すことができます。

学生時代、カフェでアルバイトをしていました。近くに大型チェーン店のカフェができてから、顧客の来店数が減ってしまうという問題が発生しました。私はこのままでは客数が減る一方だと危機感を覚え、自ら店長に提案をおこない、店頭や駅前でクーポン付きのチラシを配ることにしました。

最初は、チラシを受け取ってもらえないことも多く、受け取ってもらっても成果が出ず、悔しい思いもしました。しかし、渡し方を変えたり、チラシの内容を変えるなど工夫をした結果、2か月後には来客者数が2割アップしました。

貴社に入社後も、業務を進めるうえで課題が発生したときは、自分事として受け止め、積極的に行動を起こし、解決していきたいです。

鈴木 洵市

プロフィール

行動力がある学生の印象だけではなく、うまくいかないような場合はやり方を工夫することもできる柔軟性がある印象を受ける良い内容です。

また、組織の課題を自分事として受け止める責任感も感じられて良いですね。

例文⑮チャレンジ精神

例文⑮チャレンジ精神

私の強みは「チャレンジ精神」です。新しいことに積極的に挑戦をする勇気があります。

私は学生時代、体育会サッカー部で渉外を担っており、OB・OG向けに会報誌を年に1回発行していました。会報誌を発行するにあたって「①住所変更をするOB・OGも多く、住所不明となって戻ってきてしまう」「②印刷や郵送費などの金銭的負担、折り込み作業といった業務的負担が大きい」という2つの問題がありました。

そこで私は、誰かが歴史を変えなければならないと自らを奮い立たせ、会報誌の変革に取り組むことにしました。部員やOB・OGにアンケートをとり、意見をまとめ、効率的で誰もがアクセスしやすくするための工夫を考えました。その結果、会報誌を紙での送付を取りやめ、メールでの送付になるように変更しました。周囲からは「作業が楽になった」、OB・OGからは「メールの方が後から見返したいときに便利」といった声が上がりました。

貴社でも、課題を自分事として捉えて、新しいことにも挑戦し、付加価値を生み出すことで貢献したいです。

具体的な状況説明ができている点が良いですね。しかし、肝心のチャレンジ精神による行動の結果が「メール送付に変える」という内容で、挑戦と捉えられにくくなっています。

状況説明は短くまとめて、どの部分が挑戦的な行動かわかりやすく説明すると説得力が増してきます。

チャレンジ精神の自己PRの考え方、伝え方はこちらの記事で解説しているので、併せてチェックしてくださいね。

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書類選考に通過したら次は面接です。事前に面接の自己PRで必要な対策や答え方も押さえておきましょう。

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ESと履歴書の両方で自己PRを求められた場合は?

基本的には履歴書よりもESの自己PRの方が文字数が多い傾向にあります。そのため、履歴書で書いた内容を深堀りして、ESに記載しましょう。

また、履歴書とESの内容に違いをつけても基本的には問題ありません

企業の求める人物像の要素は、複数あります。そのため、「企業の求める人物像に合った再現性のある強み」は1つとは限らないということです。自分の強みや経験について多方面から触れてほしい場合は、履歴書とESの内容に違いをつけることも戦略です。

たとえば、ESには「コミュニケーション能力」を書き、履歴書には「論理的思考」と異なる強みを書くことで、多方面から自分の経験についてアピールすることができます。

ESの自己PRは周囲と差別化して書類選考を突破しよう!

ESの自己PRでは、限られた文字数の中で採用担当者の興味を惹かなければなりません。まずは、わかりやすい文章で書くという必須事項をもれなく押さえ、1日に何十枚、何百枚もの自己PRを読まなければならない採用担当者にとって読みやすい自己PRとしましょう。

また、周囲の就活生と差別化をするために、ありきたりな強みは言い換えや補足をして、具体的にどんな強みなのかを表現することも大切です。また、第三者や数字などを盛り込むことで納得感があり、オリジナリティあふれる自己PRにしましょう。

今回解説したESの自己PRを作成するための必須事項と、採用担当者の興味を惹くコツを押さえて、書類選考を突破してくださいね。

アドバイザーコメント

ESの自己PRを「作成する」ではなく「完成させる」ことが大切

これからESの自己PRを考える学生の皆さんは、ESは1社だけでも良いので「作成する」ではなく「完成させる」ことを意識してください。ただ作成しているだけでは、本当に自分が伝えたいことは見えてきません。

ESの自己PRは、自分自身を振り返り、自分の強みを改めて発見することのできる良い機会となります。自分自身の強みを知ることで、ぼんやりと「良いな」と思っていた志望企業であったとしても、自分の強みという視点から企業を見ることもできるようになります。つまり、企業を見る視点が増えてくるというメリットがあるのです。

これより、就職後のミスマッチの確率を低く抑え、早期離職を防ぐことにつながります。

企業に合った自分の強みをアピールをしよう

また、「自分自身の強みを志望企業でいかに発揮できるか」という深い企業分析もできるようになります。深い企業分析は、自己PRの強みとして何を言うべきか「その企業に合った自分の強み」が見えてくるため、非常に重要なポイントです。

これからESに取り組む学生は、わからない点や不安な点、作り方に自信がないようなことがあれば、ぜひ大学のキャリアセンターや就活のプロであるキャリアアドバイザーなど専門家の力を借りることも選択肢に入れて取り組んでくださいね。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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