日本の大手総合商社を指す「7大商社」ですが、これらの企業に興味を持っている人の中には「7大商社のそれぞれの特徴がわからない」「どのように7大商社の選考対策をしたら良いのだろう」と悩む人もいるでしょう。
7大商社はそれぞれ特徴が異なるため、違いを理解できていないと説得力の欠けるアピールになってしまい、内定を得ることが難しくなってしまいます。7大商社それぞれの企業研究を徹底して、後悔のない就活をしましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの渡部さん、平井さん、瀧本さんのアドバイスを交えつつ7大商社それぞれの特徴や対策方法を解説します。7大商社に興味を持っている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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人気の7大商社に入社するためには徹底した企業理解が必須
学生から人気の7大商社に入社するためには、企業を詳しく理解していることが前提です。中途半端な対策で挑んでしまうと、選考を勝ち抜くことはできません。
この記事では、まずは7大商社の概要とそれぞれの企業の押さえておきたい基本情報や、社風、事業領域などを解説します。企業別に異なる特徴を把握し、企業研究に活かしてください。
さらに7大商社に就職するためにやるべき対策や企業研究を深める方法も解説します。入念な対策をして、7大商社の選考を突破しましょう。
7大商社の違いとして誰でも調べるのが、「財閥系か非財閥系か」「人主体か組織主体か」という切り口です。
そのため選考で「なぜこの会社で働きたいのか」を納得してもらうには、ここから先をどう分析するかがカギになります。相当な企業研究が必要なので、しっかり準備しましょう。
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7大商社とは
7大商社とは
- 事業内容:トレーディング・事業投資
- 最新動向:非資源分野の拡大
- 就職難易度:難易度が高く狭き門
7大商社とは、以下の7つの総合商社を表す総称です。
ここからは7大商社の特徴を「事業内容」「最新動向」「就活難易度」の3つに分けて解説していきます。企業別の特徴を知る前に、まずは7大商社の全体像をつかみましょう。
事業内容:トレーディング・事業投資
商社業界の事業内容は、トレーディングと事業投資の2つで構成されています。
トレーディングは供給元から原材料や商品を仕入れ、需要をもとに販売する仲介業務のことです。手数料収入(コミッション)と、仕入額と販売額の差額(マージン)で収益を上げています。
そして事業投資は、魅力的な企業に資金や商社が持つノウハウや人材などを共有し、その企業の成長に投資をする事業です。株式の配当金や売買益(キャピタルゲイン)と、新規ビジネス創出による間接的利益で収益をあげています。
最新動向:非資源分野の拡大
7大商社の最新動向として、取り扱う商材が資源分野から非資源分野へとシフトしてきていることが挙げられます。
資源分野とは
石油や天然ガスなどのエネルギー資源、鉄鉱石などの金属資源を取り扱う分野
非資源分野とは
資源分野に含まれない分野で、食料品や機械、住宅、繊維、情報通信事業などさまざまな商材がある
資源分野から非資源分野にシフトしている理由は、資源価格の値動きの激しさが挙げられます。市況に左右されない非資源分野の強化を打ち出している企業も多く、今後も非資源分野の拡大が見込まれます。
企業によってどの部分に力を入れているかは異なるため、企業別の特徴を把握するようにしましょう。
「商流」という商品の生産から消費までの一連の流れの至るところに商社は介在でき、柔軟性もある事業構造なので、引き続き将来性は高いです。
非資源分野ではコンビニの経営などがわかりやすく、ローソンは三菱商事、ファミリーマートは伊藤忠というように、それぞれ関係を強めていますね。
就職難易度:難易度が高く狭き門
東洋経済オンラインが2023年に選定した入社が難しい有名企業ランキングによると、7大商社はすべて上位にランクインしています。
三菱商事 | 3位 |
住友商事 | 4位 |
三井物産 | 7位 |
伊藤忠商事 | 12位 |
丸紅 | 26位 |
豊田通商 | 43位 |
双日 | 51位 |
上記のランキングは、選考を受けた学生の大学別難易度と採用人数で入社難易度を算出しています。ランキング上位であることは、ライバルのレベルが高いことにつながるため、7大商社を目指すのであれば入念な対策が必須です。
7大商社への応募者は優秀な学生が多いですが、倍率は意外にも100倍を下回ります。7大商社は筆記試験が厳しく、ここで絞られることが多いので、面接まで進めばチャンスがあるのです。
そして選考では、高度なコミュニケーションスキルや業界知識が求められる傾向があるので、しっかり対策しましょう。
7大商社に限らず総合商社を志望している人は、以下の記事も必読です。具体的な仕事内容やキャリアについてまとめています。
総合商社の仕事が丸わかり! 7大商社の違いと就活術もプロが解説
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徹底的に比較しよう! 7大商社の特徴一覧
前述のとおり、人気の7大商社の選考を突破するためには、企業の違いを理解していることが必要です。それぞれ社風や力を入れている事業領域が異なるため、しっかり確認しましょう。
ここからは、7大商社それぞれの企業の「基本情報」「社風」「事業領域」について詳しく解説していきます。特徴を押さえて企業理解を深めましょう。
7大商社のうち、三菱商事・伊藤忠商事・三井物産・丸紅・住友商事をまとめて5大商社とも呼びます。5大商社について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてみてください。
5大商社を徹底比較! 事業や社風の違いから内定への道筋まで解説
①三菱商事
企業名 | 三菱商事 |
創立年月日 | 1954年7月1日 (設立1950年4月1日) |
拠点数(2023年4月1日現在) | 国内:11拠点 海外:110拠点 |
社員数(2023年3月31日現在) | 5,448人 |
平均勤続年数(2023年3月31日時点) | 18.6年 |
平均年齢(2023年3月31日時点) | 42.9歳 |
三菱商事は、三菱グループの大手総合商社です。世界中に広がる拠点と約1,700の連結事業会社と協働し、世界のさまざまな国々と輸出入貿易をしながら、国内に物資を流通させています。
社風
三菱商事が属する三菱グループは「組織の三菱」とも呼ばれ、組織としての団結力が強いことで知られています。企業の公式ホームページ(HP)でも三菱商事の沿革が詳しく紹介されていて、長い歴史の中で積み上げてきた組織力を重んじる社風が読み取れます。
また三菱商事は企業理念である「三綱領」の精神が社員に深く根付いている特徴があり、高い倫理観を持って働くことが求められるということは覚えておきましょう。
三綱領とは
・「所期奉公(しょきほうこう)」:事業を通じ社会へ貢献する
・「処事光明(しょじこうめい)」:透明性を堅持する
・「立業貿易(りつぎょうぼうえき)」:グローバルな事業展開を図る
事業領域
三菱商事は、三菱グループの豊富な資金やネットワークを活かして幅広い分野の事業を手がけています。特に金属資源、天然ガスなどの資源分野に強みを持っていますが、非資源分野の事業も伸びていて、バランスの良さが特徴です。
社風は志望動機に盛り込んでアピールすることも可能です。社風を重視して企業選びをしたいと考えている人は以下の記事を参考にしてくださいね。
「社風の志望動機」は注意が必要! 例文付きで受かるコツを伝授
②伊藤忠商事
企業名 | 伊藤忠商事 |
創立年月日 | 1858年 (設立1949年2月1日) |
拠点数(2023年4月1日現在) | 国内:7拠点 海外:86拠点 |
社員数(2023年4月1日現在) | 4,187人 |
平均勤続年数(2023年3月31日時点) | 18.3年 |
平均年齢(2023年3月31日時点) | 42.4歳 |
伊藤忠商事は、1858年に近江商人の初代・伊藤忠兵衛が麻の布を売り歩いたことで始まった、総合商社です。
1972年には、いち早く中国市場に挑戦し、アジアでの収益基盤も構築しています。また2015年には、中国第1位の実績を持つ中国最大の政府系コングロマリットであるCITIC及びタイ・中国を中心にアジアへ展開するコングロマリットであるCPグループと戦略的業務・資本提携を締結し、アジアでの強固なビジネス基盤を持っていることも特徴の一つです。
社風
伊藤忠商事は「ひとりの商人、無数の使命」を行動指針に掲げ、一人ひとりが「商人」として自発的に行動し、「個の力」を発揮して仕事をする文化が根付いています。
また創業者の伊藤忠兵衛の商いの哲学である「三方よし」を企業理念に掲げ、世の中に良い循環を生み出し、持続可能な社会に貢献をすることを目指しています。
三方よしとは
「売り手よし、買い手よし、世間よし」
近江商人の経営哲学の一つ。「商売において売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会に貢献できてこそ良い商売といえる」という考え方。
近江商人が地域経済に貢献し、「世間よし」として経済活動が許されたことに起源がある。現代サステナビリティの源流ともいえるもの
非財閥系商社のため、「自由闊達」「野武士集団」といわれるように、強い開拓者精神や自由な発想を持っている企業です。
事業領域
伊藤忠商事は非資源分野で高い収益力を持ち、繊維事業は総合商社No.1の事業規模を誇ります。繊維・食料・住生活などの非資源分野は資源価格の変動を受けにくいため、安定的な収益を得られます。
また傘下にプリマハムやファミリーマートなどなじみのある企業が多く、ベンチャー企業への積極的な投資もしています。
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③三井物産
企業名 | 三井物産 |
設立年月日 | 1947年7月25日 |
拠点数(2023年10月1日現在) | 国内: 11拠点 海外: 115拠点 |
社員数(2023年3月31日現在) | 5,449人 |
平均勤続年数(2023年3月31日時点) | 18.1年 |
平均年齢(2023年3月31日時点) | 42.3歳 |
三井物産は三井グループの大手総合商社で、三井不動産・三井住友銀行とともに「三井新御三家」と呼ばれています。
日本初の総合商社であり、長きにわたり「必要なモノやコトを必要としている人々に届ける」という使命を果たすために、さまざまな分野でモノやコトを仲介し、新たな事業や価値を創出してきました。
社風
三井グループは「人の三井」と呼ばれ、三井物産も「個」が尊重される自由闊達な社風です。これは旧三井物産・初代社長益田孝の「三井には人間が養成してある。これが三井の宝である」という言葉を引き継いだ社風ともいえます。
また三井物産は社員の希望や適性に応じた働き方を尊重し、柔軟に異動をさせることでも知られていて、このことからも個を大切にする社風が読み取れます。
事業領域
三井物産は資源分野に強みがあり、とくに金属資源が収益の約半分を占めています。しかし資源分野は、資源価格の下落の影響も受けやすいという弱みもあるため、事業ポートフォリオの組替えや事業再編成を積極的にしています。
近年では非資源分野である生活産業事業などにも力を入れていて、アジア最大手の民間病院グループIHHと連携し、アジア圏で事業を拡大しています。
④丸紅
企業名 | 丸紅 |
創業年月日 | 1858年5月 (設立1949年12月1日) |
拠点数(2023年3月31日現在) | 国内:13拠点 海外:118拠点 |
社員数(2023年3月31日現在) | 4,340人 |
平均勤続年数(2023年3月31日時点) | 17.6年 |
平均年齢(2023年3月31日時点) | 42.3歳 |
丸紅は芙蓉グループの大手総合商社です。1858年に初代・伊藤忠兵衛が麻布の「持下り」を開始したことをもって創業とされているため、前述した伊藤忠商事とは源流が同じといわれています。同じ会社だった時期もありましたが、第二次大戦後の財閥解体により分割され、1949年に現在の丸紅が設立されました。
社風
丸紅は非財閥系であり、風通しが良く挑戦を大切にする社風があります。
総合商社では、ある程度経験を積んでから海外の案件を担当したり、出張したりするのが一般的ですが、丸紅は入社1年目から海外出張を経験したり、入社2年目頃から海外駐在を経験したりする社員もいます。
また女性の採用にも積極的で、2024年までに新卒採用で総合職の半数以上を女性にする目標を掲げています。
事業領域
丸紅の事業領域の特徴としては、食品やアグリ事業、電力の分野に強いことが挙げられます。
特に食料事業は総合商社の中でも大きな存在感を発揮していて、コーヒー豆輸入は業界全体の約30%のシェアを占め、穀物の取扱量は国内No. 1を誇ります。
⑤住友商事
企業名 | 住友商事 |
設立年月日 | 1919年12月24日 |
拠点数(2023年3月31日現在) | 国内:20拠点 海外:109拠点 |
社員数(2023年3月31日現在) | 5,223人 |
平均勤続年数(2023年3月31日時点) | 18.5年 |
平均年齢(2023年3月31日時点) | 43.2歳 |
住友商事は、住友グループの大手総合商社です。ルーツは1919年12月に設立された大阪北港(後の住友土地工務)で、最初は不動産経営をする企業として設立されましたが、1945年から商事部門へ進出しました。
以降は商事部門に力を入れており、1970年代には総合商社としての経営基盤を確立させました。
社風
住友商事は、400年受け継がれた事業精神である「自利利他公私一如(じりりたこうしいちにょ)」を重んじていて、社会のためにという思いが強い企業です。
自利利他公私一如とは
住友の事業精神を表す言葉の一つ。
「住友の事業は、住友自身を利するとともに、国家を利し、かつ社会を利する事業でなければならない。」という意味
また住友グループは「結束の住友」とも呼ばれ、組織力が強い特徴があります。経営理念や行動指針からも信用を重んじていることが読み取れ、堅実な社風であることがわかります。
そのため個人で成果を上げたいというより、仲間と信頼関係を築いて切磋琢磨していきたい人は、マッチする可能性が高いといえるでしょう。
事業領域
住友商事の事業領域の特徴としては、多種多様な分野を取り扱うことで安定した経営をしていることが挙げられます。
特にメディア・デジタル事業は他社にはない住友商事独自の強みです。積極的に第5世代移動通信システム(5G)関連事業、デジタルメディア関連事業に取り組み、収益基盤の強化を進めています。
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「この職種に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのか学生時代に培ったスキル・経験を踏まえて伝えるのに苦戦する学生は多いです。
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(IT業界の場合)
⑥豊田通商
企業名 | 豊田通商 |
設立年月日 | 1948年7月1日 |
拠点数(2023年10月25日現在) | 国内:12拠点 海外:50拠点 |
社員数(2023年5月16日現在) | 3,315人 |
平均勤続年数(2023年3月31日時点) | 17.2年 |
平均年齢(2023年3月31日時点) | 43.1年 |
豊田通商はトヨタグループの総合商社です。2006年に総合商社であるトーメンと合併し、さまざまな分野の取引が増えたことにより、総合商社としての地位を確立しました。
社風
トヨタグループの「人が財産」という考えが引き継がれ、社員の多様性を尊重する社風です。
社員の意思をできる限り尊重した異動を推進する「チャレンジローテーション制度」や、30代前半でもマネジメント職につける人事制度があり、若手でも挑戦できる環境があります。
「人を大切にし、チャレンジを後押しする風土・文化が根付いている」と新卒採用サイトの社長メッセージにも明記されていることからも、個を尊重し挑戦しやすい社風であることが読み取れます。
事業領域
豊田通商はトヨタグループの一員であるため、自動車分野(モビリティ)に圧倒的な強みを持ち、自動車産業で培ったノウハウを活かした事業投資を積極的にしています。
また、アフリカ55カ国中54カ国でモビリティ分野やヘルスケア分野などの多様なビジネスを展開していて、アフリカの経済発展を支援している特徴があります。
⑦双日
企業名 | 双日 |
設立年月日 | 2003年4月1日 (双日発足は2004年) |
拠点数(2023年6月30日現在) | 国内:5拠点 海外:88拠点 |
社員数(2023年6月30日現在) | 2,613人 |
平均勤続年数(2023年3月31日時点) | 15.4年 |
平均年齢(2023年3月31日時点) | 41.7歳 |
双日はニチメンと日商岩井が2003年4月に持株会社を設立し、翌2004年4月に合併して誕生した企業です。日商岩井のルーツである鈴木商店は、大正期に当時のGNP1割相当の売上を計上した日本一の総合商社でした。
社風
双日は「New way, New value」というグループスローガンを掲げ、社員一人ひとりがこれまでの常識にとらわれずに主体的に行動し、新たな価値を社会に実現することを求めています。
7大商社の中でもっとも新しい会社ということもあり、特に失敗を恐れずに誰でもチャレンジできる環境があります。また所属部署や同期のつながりはもちろん、組織や年代を越えたタテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーションが活発な社風です。
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事業領域
双日の事業領域の特徴は、航空産業に強みを持っている点です。航空機取扱実績は900機以上で国内シェアNo.1を誇り、ボーイング社とは60年以上にわたるパートナーシップを結んでいます。
また近年急速に需要を拡大させているIoT事業にも力を入れていて、2016年にはインドネシアのIoTベンチャー企業と資本業務提携をし、海外でのIoT市場へ本格的に参入しています。
ここまで7大商社を解説しましたが、ほかにも中小規模の商社もさまざまにあります。中小企業の商社の魅力も知りたい人は、以下のQ&Aでキャリアコンサルタントの回答を確認しましょう。
さまざまな視点で見てみよう! 7大商社ランキング
企業を選ぶうえで、会社の事業内容や社風以外にも、売上高や年収が気になる人も多いのではないでしょうか。
ここからは売上高や年収をランキング形式で紹介します。ランキング上位であれば良い企業というわけではありませんが、判断材料の一つとして企業選びに役立ててくださいね。
売上高ランキング
売上高ランキングを見ることで、業界を牽引している企業を把握できます。また影響力のある仕事に就きたいと考えている人は、売上高の高い企業を見るのもおすすめです。
各社の2022年度の有価証券報告書から、7大商社の売上高ランキングを紹介します。
7大商社売上高ランキング(2022年度)
- 三菱商事:21兆5720億円
- 三井物産:14兆3064億円
- 伊藤忠商事:13兆9456億円
- 豊田通商:9兆8486億円
- 丸紅:9兆1905億円
- 住友商事:6兆8179億円
- 双日:2兆4798億円
平均年収ランキング
年収が高いだけで就職先を決めてしまうと、入社後にミスマッチを感じてしまう可能性もあるため危険ですが、企業選びの判断材料の一つとして把握しておくことも重要です。
それでは各社の2022年度の有価証券報告書から、7大商社の平均年収ランキングを紹介します。
7大商社平均年収ランキング(2022年度)
- 三菱商事:1939万円
- 三井物産:1783万円
- 伊藤忠商事:1730万円
- 住友商事:1606万円
- 丸紅:1594万円
- 双日:1208万円
- 豊田通商:1180万円
- 7大商社の企業研究をする際、どのような軸で見ると良いでしょうか?
各社の歴史を調べて文化や価値観を探れば特色が見えてくる
企業研究でまず調べてほしいのは、各社の歴史です。7大商社はいずれも創業が古く、伊藤忠と丸紅が1858年創業で、双日も合併前の日商岩井が1862年創業、豊田通商もグループ創業は豊田織機の1826年です。
そして各社の歴史から何を学ぶかですが、その会社の文化や価値観に着目してみましょう。長い会社の歴史には当然ながら危機もあるでしょう。危機的状況をその会社がどのように乗り切ったか、その積み重ねが会社の考え方や何を大事にするかの価値観に影響しています。
そうして培われたのが、現在の経営理念として掲げられているものです。
それぞれの歴史にまで踏み込んだ企業研究をして、会社も「生き物」であることがイメージできれば、一見同じに見える7大商社でも、どの会社により共感できるかがはっきりすると思います。
なぜ人気? 7大商社の魅力
なぜ人気? 7大商社の魅力
- スケールの大きい仕事に携われる
- グローバルに活躍できる
- 給与が高い傾向にある
前述したとおり7大商社は人気が高く、多くの学生が志望していますが、そもそもなぜこんなに人気が高いのでしょうか。
ここからは7大商社の魅力を解説します。自分にとって魅力的な部分は何なのか、ここで改めて考えてみてくださいね。
スケールの大きい仕事に携われる
7大商社は事業規模が大きく、幅広い分野であらゆる商材を取り扱います。
そしてそれらの商材を仲介するだけでなく、ネットワークやノウハウを活かして事業投資をして事業を拡大させるなど、スケールの大きい仕事にも携われます。規模の大きい仕事では多額の資金が動き、一度の取引で数千万円から数億円単位の資金が動くことも少なくありません。
スケールが大きい仕事は責任や負担も大きくなりますが、その分やり遂げたあとの達成感も大きいので、やりがいを持って働きたい人にとっては魅力的といえます。
商社が扱う規模の大きな仕事として、たとえば発展途上国のインフラ整備が挙げられます。
具体的には、商社が中心になって国内外のプラントメーカーや現地企業と連携し、銀行から資金を調達してプロジェクトを遂行するという事業です。生活に直結する事業なので、大規模かつ影響力の大きい仕事といえます。
グローバルに活躍できる
7大商社の活躍の場は広く、国内だけでなくさまざまな国とかかわりながらグローバルに働くことが可能です。海外の顧客とメールや電話でやり取りをしたり、出張で海外に行き商談をすることもあり、華やかな社会人生活に憧れる学生も多いのではないでしょうか。
さらに海外にも拠点が多数あるため、海外に駐在して現地の人々と仕事をする機会も多くあります。
このようにグローバルに活躍できる環境があるため、幅広い人脈形成やグローバルな視野や感覚を身に付けられる点も7大商社の魅力です。
給与が高い傾向にある
商社は在庫を持たないため、在庫管理や品質管理にかかるコストがかかりません。そのため利益を人件費に回しやすく、給与水準が高い傾向にあります。また海外赴任にともなう手当も充実しているため、さらに給与アップにつなげることも可能です。
日経転職版の2022年版大卒年収調査によると、2021年11月から2022年10月までの間に登録した新規会員で大卒以上の人の年収は、総合商社が1228.9万円で1位です。
また国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査によると、2021年の給与所得者の1人当たりの平均年収は508万円のため、特に7大商社の給与水準が高いことがわかります。
給料の高い企業が良いと考えている人は、こちらの記事も参考にしてみてください。給与だけで就職先を選ぶリスクについても解説しています。
給料が高い仕事TOP100|特徴から就活のコツまで徹底解説
新卒で高収入を目指している人は以下の記事も参考にしてみてください。高収入を目指せる業界と注意点をまとめています。
2023年最新版! 新卒の年収や高収入を目指せる業界をチェック
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る7大商社に向いているのは異文化理解や国際感覚がある人
7大商社で働く魅力は、本文にもあるようにグローバルなビジネスシーンでの活躍、多様な事業領域での経験、そして高い報酬にあります。
特に総合商社は「トレーディング」と「事業投資」の2つの主要な業務を通じて、国際的なビジネスを展開しています。
トレーディングでは売り手と買い手を仲介し、市場調査や物流コントロール、代金回収などを一括して請け負います。一方の事業投資では、有望な企業に資金や人材、情報を投資し、キャピタルゲインやトレードシナジーといった利益を得ます。
さまざまな能力や知識に加えて体力も重要
このような業務内容に向いている人や採用される人の特徴は、まず国際感覚を持ち、異文化に対する理解と尊重の心を持っていることでしょう。また多岐にわたるビジネスをスムーズに進めるためのコミュニケーション能力、新しいことを学ぶ意欲、特定分野における専門知識、そして変化に対応できる柔軟性も欠かせません。
また、商社では英語力も必須なので、ビジネスレベルの英語力を持ち、多国籍なチームと協力して業務を進めることが求められます。
最後に、体力も必要です。海外出張も多く激務が予想されるため、体力をつけて仕事に挑むことが重要だと認識しましょう。
大変な部分も知っておこう! 7大商社の注意点
大変な部分も知っておこう! 7大商社の注意点
- 競争が激しい
- 転勤や異動が多い
- 希望どおりの配属になるとは限らない
魅力も多い7大商社ですが、一方で大変な面ももちろんあります。
ここからは7大商社を受けるにあたって把握しておきたい注意点を解説します。良い面だけに目を向けるのではなく、大変なところも理解しておきましょう。
競争が激しい
7大商社の選考は学生からの人気が高いため競争率が激しく、多くの応募者の中で勝ち抜かなくては内定を得られません。また入社後も、仕事に対して意欲的な社員が多い傾向にあるので、出世競争が激しくなりやすいといえます。
商社は高い成果を出すことが求められるため、休みの日に勉強したり、読書したりするなど自己研鑽に励める人や、人と競争することに抵抗がない人なら適性があるといえます。
逆にプライベートと仕事を割り切って楽しみたい人にとっては、労働時間の長さや自主学習の多さなどが後々つらくなる可能性もあります。
- 競争することが得意ではないのですが、7大商社は向いていないでしょうか?
経験するうちに成長していくのでやってみないことにはわからない
たしかに、商社で働く人の典型的なイメージはエネルギッシュで行動的なタイプです。しかし商社の中にもいろいろな職種があるので、一概に向いていないと決めつける必要はありません。
まずはチャレンジしてみてから判断しても良いと思います。実際に商社の仕事をしてみたら想像以上に刺激的なことが多いと感じるかもしれません。また意欲的に学んでいきたいという分野が見つかる可能性もあります。
そうなれば、そのうち競争することにも抵抗がなくなるのではないでしょうか。
今の自分の感覚だけではなく、成長する自分というものも考慮して「食わず嫌い」にならないようにしましょう。
転勤や異動が多い
国内外いたるところに拠点がある7大商社では、短いサイクルで転勤や異動を繰り返す可能性が高くなります。
赴任先は選べないことがほとんどのため、先進国に赴任できるとは限らず、アフリカなどの発展途上国に赴任するケースも考えられます。7大商社で働くのであれば、数年単位で異なる環境に身を置く覚悟が必要です。
転勤や異動は、これまでと違う経験を積んで成長できるチャンスでもありますが、慣れない環境に苦労することも多く、負担が大きいともいえます。
希望どおりの配属になるとは限らない
7大商社は「ラーメンからロケットまで」といわれるほど事業領域が広いため、自分が携わりたい仕事があっても希望どおりの配属になるとは限りません。
部署が異なれば業界も扱っている商材もまったく異なるため、ファッション関連の部署に行きたかったのにエネルギー部門に配属されるといった事態もあり得ます。
また多くの商社には「背番号制」という風習があり、新卒で配属された部署から大きく異なる部署には配属されないのが一般的です。この制度を廃止しようとしている商社もありますが、「入社すればいつか希望の部署の仕事ができる」と期待しすぎるとミスマッチになる可能性が高いといえます。
- 希望の部署にならないことも理解のうえだったら、面接で希望を伝えるのは良いのでしょうか?
伝えても問題ないがほかの配属でも頑張る熱意を示そう
希望する部署を面接で伝えることは、一般的にはポジティブに受け取られます。あなたがどの部門に強い関心を持っているのか、そしてその部門でどのように貢献したいと考えているかを明確にしている証しとなるからです。
ただしその際には、「なぜその部署を希望するのか」の理由もしっかりと説明できるようにしましょう。具体的な経験やスキルや将来のビジョンも交えて語ることができれば、あなたの真剣さと専門性をアピールできます。
その一方で、柔軟性も重要です。入社後にほかの部署に配属される可能性もポジティブに捉えて、何を学んでどのように成長したいかを考えておきましょう。
そうして異動や転勤が多い商社の文化を理解している姿勢を面接でアピールできれば問題ないと思います。
総合商社を目指す気持ちが固まったら、志望動機作成に取り掛かりましょう。こちらの記事では例文付きで志望動機のコツを解説しています。
総合商社・専門商社別の志望動機例文10選|必須の対策4選も解説
企業理解が必須! 7大商社を深く知るための4つの方法
企業理解が必須! 7大商社を深く知るための4つの方法
- 企業研究を徹底して各社の違いを把握する
- 商社業界だけでなく関連業界まで調べる
- インターンシップに参加する
- OB・OG訪問をする
ここからは、7大商社を深く理解するための方法を解説します。人気の7大商社の選考を突破するためには、企業研究を徹底することがポイントです。ぜひ参考にして行動に移してくださいね。
①企業研究を徹底して各社の違いを把握する
7大商社にはそれぞれ特徴があるため、「7大商社だから」とひとまとめにして考えていると危険です。企業を入念に調べ、各社の違いを把握しましょう。
各社の違いが理解できていれば自分に合った企業を選びやすくなり、入社後に「思っていたものと違った」と後悔してしまうリスクを減らせます。また「なぜ同業他社ではなくその企業が良いのか」が明確になるため、志望動機にも説得力が増すのです。
三菱商事は多様な価値創出、伊藤忠商事は「三方よし」精神、双日は若さと多角化などのように、それぞれ知っておきたい事業の注力ポイントがあります。
各商社の特色を理解しながら志望動機を明確にすると良いでしょう。
企業を分析する方法についてはこちらの記事で解説しています。企業への理解を深めて7大商社の就活を成功させましょう。
企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も
就職四季報の活用の仕方はこちらの記事で解説しています。賢く使って企業理解を深めましょう。
就職四季報の活用方法! 就活を有利にするポイントや読み方を伝授
②商社業界だけでなく関連業界まで調べる
7大商社の企業理解を深めるためには、関連業界や企業の事業内容や実績まで調べておくことがおすすめです。
総合商社は、多様な商材を取り扱うため業務上さまざまな業界とかかわります。商社以外の業界や企業に対する理解が深まることで、志望企業の立ち位置やこれからの展開が見えやすくなるのです。
関連業界を調べる際は、その企業で一番力を入れている事業や自分が携わりたいと考えてる事業に関連する業界を調べてみましょう。業界地図を見てみると企業のつながりがひと目でわかるためおすすめです。
商社のビジネスモデルは複雑なので、視野が狭くなってしまうと充分な職業理解ができません。
関連業界まで研究することによって視野を広げることができ、身近なことから大きなことまで、あらゆる場面で商社の仕事がかかわっていることを実感できますよ。
業界についてはこちらの記事で解説しています。ほかの業界も知ることで、商社業界への理解が深まりますよ。
就職活動で役立つ業界一覧|仕事内容から動向まで各業界を徹底解説!
③インターンシップに参加する
インターネットでは得られない情報を得るためには、各社が開催するインターンシップの参加もおすすめです。
インターンに参加することで、企業の特徴や社風を肌で感じられるため、自分に合った企業を選ぶ際に役立ちます。また自分の目で見て感じたことを志望理由や自己PRに盛り込むことで、内容の説得力も増すでしょう。
さらにインターンで良い評価を得られれば、筆記試験やWebテストが免除になる場合や、本選考とは別の選考を受けられるケースもあります。
まずはインターンの募集がないか、企業のHPや就活サイトを確認してみてくださいね。
7大商社はインターンにも選考があることが多く、レベルも高いので注意が必要です。
そのためには3年生のインターン選考までに各社の研究を終えて、志望先を絞り込む必要があります。早期着手で取り組みましょう。
企業によってはインターンの評価が選考にも影響する可能性があるので、しっかり準備してスタートダッシュで差を付けましょう。インターンの準備方法はこちらの記事で解説しています。
インターンは準備が成功の分かれ道! 万全の用意で企業の心をつかもう
④OB・OG訪問をする
7大商社について深く理解するためには、OB・OG訪問も有効な手段です。
OB・OG訪問では、実際に働く人の話を具体的に聞けるため、入社後のビジョンを明確にしやすくなります。社員と話せる機会は多くはないため、事前に企業や話を聞く先輩のバックグラウンドを研究し、企業研究に活かせる質問をするように準備しましょう。
また就職難易度が高いからこそ、実際に選考を勝ち抜いて働いている先輩からのアドバイスはとても役立ちます。活用できるものはすべて活用して、ライバルと差をつけましょう。
OB・OG訪問の準備方法はこちらの記事で解説しています。
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
OB・OG訪問は質問によって得られる情報の質が大きく変わります。質問の仕方はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてください。
OB・OG訪問は質問選びが鍵! おすすめ質問100選を紹介
- 7大商社ではインターンやOB・OG訪問の内容が選考に影響することもあるのでしょうか?
企業と接触する場面はすべて見られていると思ってしっかり準備しよう
7大商社に限った話ではありませんが、問い合わせの電話やメールなども含めて、企業と接する機会のすべてが選考対象になる可能性があると心得ておきましょう。
特にインターンは2025卒からルールが変わり、就業体験が参加日数の半分以上を占める「汎用的能力・専門活用型インターン」と「高度専門型インターン」では、採用活動開始以降に限り、取得した学生の個人情報を採用活動で活用することが認められました。
このように公的に選考に影響するようになっていくため、しっかり準備をして臨んでくださいね。
企業研究のほかにも! 7大商社に就職するためにやるべき対策3選
7大商社に就職するためにやるべき対策3選
- 筆記試験やWebテストの対策をする
- 商社で働くうえで必要な知識を身に付ける
- キャリアプランを明確にする
人気の7大商社に就職するためには、企業を深く理解する以外にもやっておきたい対策があります。
就職倍率の高い7大商社の選考を突破するために、入念に対策をしましょう。
①筆記試験やWebテストの対策をする
7大商社は学生からの人気が高く応募人数も多いため、面接に進む人数を絞り込む必要があります。そのため筆記試験やWebテストのボーダーラインが高い傾向にあります。
テストの点数が合格基準に達していないと、たとえ企業研究を熱心にして志望度が高くても面接に進めません。
各社によって筆記試験やWebテストの形式は異なりますが、志望企業がどの形式のテストを使用しているのか、大学のキャリアセンターや就職四季報などで事前に確認してから対策をしましょう。
Webテストを効率的に対策する方法については、以下の記事を参考にしてください。
WEBテスト対策完全版|効率重視で準備する方法を徹底解説
②商社で働くうえで必要な知識を身に付ける
入社後に活躍できることや熱意をアピールするためには、7大商社で働くうえで必要な知識を身に付けることもおすすめです。
特に商社に関連する業務の資格を持っていると、知識やスキルを客観的に示せます。
海外とのかかわりが多い7大商社では、語学力があることが求められます。募集要項に「語学力が必須」と掲載されていなくても、入社後の昇進や海外赴任の際にTOEICの点数が一つの指標とされているケースがほとんどです。
またアジア圏のビジネスも多くあるため、英語だけでなく中国語のスキルがあることも役立ちます。TOEICであれば最低730点以上、中国語検定であれば2級以上を所持していれば、最低限の語学力を備えていることをアピールできますよ。
さらに事業投資分野に携わる場合、投資先企業の選定や業績状況のチェックなどで財務諸表を読む必要があるため、簿記を勉強しておいて損はありません。簿記も仕事で活用できるレベルの2級以上を目指しましょう。
そのほかにも就職に有利な資格が気になる人は、以下の記事を参考にしてくださいね。
就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説
英語力をどのようにアピールすれば良いか気になる人は、以下の記事を参考にしてくださいね。商社で求められる英語レベルやアピールの際の注意点なども解説しています。
商社への就職は英語がカギ! 求められるレベルとアピール方法を解説
③キャリアプランを明確にする
エントリーシートや面接で入社意欲をアピールするためには、キャリアプランを明確にしておく必要があります。
「どのようなスキルを身に付けて企業に貢献したいのか」「どのような業務に携わりたいか」など、キャリアプランを明確にしてやるべきことを逆算して考えましょう。
また面接でも、「商社で働くイメージができているか」や「企業のビジョンと合っているか」を確認するためにキャリアプランに関する質問をされることも多くあります。自信を持って回答できるように、各社の違いを理解してその企業で何を実現したいのかを考えておきましょう。
キャリアプランを明確にするためには、自己分析が有効です。やり方は以下の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
面接でキャリアプランを問われたときの効果的な回答方法や考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
例文14選|面接で聞かれるキャリアプランを効果的に伝えるコツ4選
7大商社への理解を深めて高難易度の選考を突破しよう
7大商社はいずれも学生からの人気が高く、就職難易度は非常に高いといえます。そのため選考を突破するためには7大商社それぞれの違いを理解し、その企業だからこそ実現したいことをアピールしなくてはなりません。
今回紹介した7大商社の特徴や内定を得るためにやるべき対策方法を参考にして、自分なりの志望動機を作成して内定を勝ち取ってくださいね。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る7大商社の仕事はハードだが優秀な人に囲まれて働けるのが魅力
商社の仕事は、ビジネスパーソンとしての総合力を問われる難易度の高い仕事です。中でも7大商社では特にグローバルな物資と資金の流れ、異文化や世界情勢などにも触れる機会があり、ハードですがやりがいのある仕事になることでしょう。
私はサラリーマン時代に7大商社のうち4つの会社と直接取引をしていて、香港や深圳(シンセン)では一緒に素材や加工メーカーを探して調達の仕事をしていた時期があります。
当時は「24時間働けますか?」といったフレーズ(今では信じられない言葉かもしれませんが)が流行し、海外では現地の日本人駐在員が「ワーカホリック」「働きバチ」などと揶揄されていました。
しかし彼らの知識や問題解決力は衝撃的で、同じビジネスパーソンとして恥ずかしくなるくらい、その仕事ぶりにはとても啓発されたものでした。
ビジネスパーソンとして成長したいならぜひチャレンジしよう
時代は変わりましたが、頭の良さだけでなくコミュニケーション力、状況判断など総合的なスキルを求められる要素は変わらないと思います。
間違いなく成長できる業界なので、成長意欲がある人は怖れずにチャレンジしてほしいですね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
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