この記事のまとめ
- 留年をしても就職が不利になるとは限らない
- 留年期間中の取り組みによっては企業にマイナスのイメージを持たれることもある
- 留年を前向きに捉えて次年度の就職活動に向けた準備をしよう
就職活動中に留年が決まりそうな人、決まってしまった人もいると思います。または、内定をもらった後に留年が決まった人もいるでしょう。
そのような人の中には、「留年が決定したことを企業に伝えたら内定取り消しになるのではないか」「来年以降の就職が不利になるのではないか」など、不安を抱える人もいるのではないでしょうか。
この記事では、キャリアアドバイザーの柴田さん、遠藤さん、瀧本さんと一緒に、留年が就職活動に与える影響や、留年が決定した人向けの就職活動を成功させるコツなどを解説します。
留年が決まりそう・決まった人は焦って突発的な行動に出る前に、この記事を参考にして落ち着いて適切な行動を取れるようにしましょう。
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過ごし方が大切! 留年は必ずしも就職に影響を与えるわけではない
大前提として、留年しても就職することは可能です。留年が必ずしも就職活動に悪影響を及ぼすわけではありません。自信を持って就活を進めましょう。
この記事では、記事前半で留年した人の就活の状況や、企業が持つ留年に対するイメージを解説します。まずは、極度に不安にならないようにここで実態を確認しましょう。
そして、記事後半では面接で留年について質問された際の答え方や次年度の就職活動を成功させる方法、留年決定後の内定の行方など、留年後の就職活動の方法を解説します。これを確認し着実に就活を進め、諦めることなく内定を掴みましょう。
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不利になる? 留年することによる就職活動への影響
留年によって就職が不利になるかどうかは、留年した理由によります。つまり、留年することで必ずしも就職活動が不利になるわけではないのです。
留学やインターンなどで経験を積むために留年した人もいるでしょう。自分を成長させるために留年の道を選んだ人は、就職後もその経験を活かしたり、成長意欲が高かったりするため、企業側もプラスのイメージを持つ可能性が高くなります。
一方で、怠惰によって留年が決定し、特にそれを何年も繰り返した場合は、就職後も仕事に対する意欲が低い可能性が考えられるため、企業側からマイナスのイメージを持たれる可能性があります。
このように、留年によって就職が不利になるかどうかは、留年した理由や留年後の過ごし方によって変わると認識しておきましょう。
何かやりたいことがあっての留年ならば問題ありませんが、成績不振や自己管理がうまくできなくて留年したということであれば「就活で不利になるかも」と不安ですよね。
ただ、そもそも人生において失敗はつきもの。そこから何かを学べば失敗は転機になります。
留年したことが自分にどのような成長をもたらしたかを伝えられれば、不利どころかアピールポイントにもなりますよ。
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解消しておこう! 留年した人が持つ就職に関する不安と実情

どんな理由であれ、留年した人は就職に関してさまざまな不安を持っていると思います。しかし、その不安は実際には起こるとは限りません。
ここからは、留年した人が持つ就職に関する不安と実情を解説します。前向きな気持ちで就職活動に取り組むためにも、まずは就職活動に関する不安を払拭しておきましょう。
留年について面接官から問い詰められるのではないか
一度の留年であれば、留年について面接官から問い詰められたり、質問されたりすることはあまりありません。多くの企業は、留年したことよりも志望動機や自己PRを重点的に質問します。
そのため、「留年しているから、マイナス評価の状態からスタートだ」と心配する必要は基本的にはありません。フレッシュな気持ちで就職活動を迎えましょう。
しかし、留年について質問される可能性はゼロではありません。「なぜ留年したのか」や「留年期間中はどのようなことをしていたか」など、留年に関する質問を複数想定し、スムーズに答えられるようにしておきましょう。
- 留年している人は大体理由を聞かれるのでしょうか?
理由は聞かれるが一律にマイナス評価をするわけではない
企業の担当者は履歴書にある入学年と卒業見込み年を見れば、留年していることはわかります。既定の年数で卒業できなかった理由は気になるところでしょう。
ただ、企業の担当者は留年したからといって一律にマイナスの評価をするわけではなく、留年の理由や事情を聞いたうえで選考結果を判断します。そのため、心配し過ぎないで大丈夫です。
留年した事実よりもその理由や就職後の意欲の方が重要
前述のとおり、企業側は留年したという事実よりも、留年した理由や就職後の仕事に対する意欲の方を重視して質問します。そのため、理由の伝え方や、留年期間中の行動とそれを仕事にどう活かすかを入念に考えることがおすすめです。
留年した理由や就職後の仕事への意欲をしっかりアピールできれば、留年してもマイナスのイメージを持たれる可能性を下げられます。逆をいえば、留年した理由や仕事への意欲をうまく伝えられないとマイナスの印象を持たれる可能性も考えられるのです。
そもそも、留年に関する質問をされない可能性もありますが、留年した理由や留年期間中の行動を仕事にどう活かすかなどをアピールできるように準備しておきましょう。
一部の企業では、留年の事実よりもその理由や克服の過程、自己成長が重要視されます。
大切なことは、その経験を通じて企業にどう貢献し、キャリアを築くつもりなのかという意欲を伝えることです。
少数派で就活に苦労するのではないか
「周りに留年している人が少ないから、就職活動で悪目立ちしそう」と不安を抱える人もいるでしょう。大学を留年している人は少ないわけではありません。そのため、「少数派だから」という劣等感を持つ必要はないのです。
そもそも、前述のとおり留年した場合は留年した理由や就職後の意欲の方が重視される傾向にあります。「留年している人が少ないから」という理由で就職が不利になることは考えにくいのです。
大学生の約20%が留年していて少数派ではない
文部科学省のⅡ 調査結果の概要によると4年間で大学を卒業した人の割合は81.6%で、約20%が留年していることがわかります。つまり、5人に1人は留年していて、決して少数派ではありません。
このように、留年は決して珍しいことではないため、留年をした場合でも「自分だけ留年しているのではないか」と考え込まず、ほかの学生と同じ気持ちで臨むようにしましょう。
- 留年していると入社後目立ちますか?
目立つことはなく個性くらいに捉えられることが多い
見た目から留年しているかどうかを判別することは不可能です。新卒といっても浪人や留学をしていた人もいれば、院卒の人なども含まれているため年齢の幅は広くなります。外見にも個人差があるため、見た目で目立つことはまずないでしょう。
また、近年では他人の個人情報を許可なく周囲に伝えるのはNGとされています。上司など職場の中で留年したことを伝えられている人はいるかもしれませんが、それをネガティブな意味でほかの人に喧伝することはないはずです。
学生時代とは比べ物にならないほど、会社には年齢も経験も多様な人がいます。自身が気にしていることは、会社というコミュニティにおいて「個性」ぐらいに捉えられるのがほとんどですよ。
自己分析ツールで今月中に自己分析を終わらせてください
自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「これ、本当に強みって言えるのかな?」と悩んでいる多いはず。
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同級生よりも出遅れてしまうのではないか
少数派ではないとはいえ、周りの同級生は卒業して就職する人が多く「周りよりも出遅れているのではないか」と不安に思う人もいるでしょう。
周りの人を軸に自分の人生を考えてしまうとこのような不安が生まれてしまいます。一方で、自分を軸に自分の人生を考えれば「就職が1年遅れただけで、今後の人生にあまり大きな影響を及ぼさない」と考えられるはずです。
就職は周りと比べるのではなく、何事も自分の軸や価値観を持って行動することが大切です。
- やっぱり周りの目は気になります……。
自己分析を深めれば周囲との比較から解放される
就活で周りとの比較にとらわれず、自分自身を軸にすることは非常に重要です。そのためには自己分析で強みや弱み、価値観を理解することから始めましょう。
自己分析が進めば、自分に合う企業や職種が明確になり、周囲との比較から解放されるのです。
また、就活は自分の人生とキャリアに直結しているため、他者の進捗や選択と自分を比較することは避け、自分自身のペースを大切にしましょう。
他者との情報交換は有益ですが、その情報が自分の選択を左右することがないように冷静な判断を心掛けてくださいね。
社会人にとって留年した数年は誤差に過ぎない
就職に関して自分の軸や価値観で行動するといっても、社会人になったばかりの時はどうしても周りが気になってしまうものです。しかし、社会人になって時間が経てば、留年した数年は誤差に過ぎません。
留年したことよりも、「仕事で成果を出すためにどうするか」を考え、成果を出し続けることが大切です。むしろ、社会人年数が長いが何も考えずに作業的に仕事をこなしている人よりも評価を得られる可能性が高くなります。
このように、社会人になった後は留年したという事実や留年した年数よりも、成果を出すことに注力することが大切です。
留年した学生は「社会人スタートが同級生より遅れる」「入社同期が年下になる」という不安があるかもしれません。しかし、たとえば浪人した同期がいれば同い年になると考えられますよね。
社会人になると、業務の経験年数が長い後輩に教わる場面も出てくるので、留年や年齢のことはだんだん気にならなくなりますよ。
採用経験者が解説! 留年した学生に対する印象とは?
「本当に面接官は留年した学生にマイナスのイメージを持たないの?」と不安が払拭されない人もいるでしょう。
そこで、実際に採用経験があるキャリアアドバイザーの遠藤さんに、留年した学生に対してどのような印象を持つ傾向があるのかを聞いてみました。参考にして、実態を把握しましょう。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る学業に真面目に取り組まず留年しているとマイナスな印象になる
選考過程で留年の事実がわかった場合、企業の担当者はまずその理由を確認したうえで、プラスかマイナスかの判断をします。
たとえば留年した理由が、サークル活動に夢中で授業に出席しなかったということだと、学業に真面目に取り組まなかった印象が残ります。
また、試験の成績が悪かったり、単位の計算ミスがあったりした場合は、最小限の努力で済まそうとする人という印象になるでしょう。いずれの場合もマイナスな印象です。
主体的な活動だとプラスの印象が残る
一方、留学や長期インターンシップが留年の理由だと、なぜ休学にしなかったのか、在学中でないとできないことだったのかという追加の質問は予想されるものの、何かに目標を持って取り組んできたのだろうというプラスの印象を残すことができます。
ほかにも、体調を崩したり怪我をしたりして、授業を履修できず必要単位を取れなかったという事情がある人に対しては、今はもう健康になっているのか、働く際に特別の配慮は必要か否かというところが気になります。入社後に互いの負担が増えないよう、正直に状況を伝えてください。
厳しくなることも! 留年が就職活動に悪影響を及ぼすケース
留年は必ずしも就職活動に悪影響を及ぼさず、むしろ良いイメージを持たれることもあります。一方で、留年した理由や留年後の行動によっては就職活動に悪影響を及ぼすこともあるのです。
ここからは、留年が就職活動に悪影響を及ぼすケースを2つ紹介します。留年が決まった人は、これから解説する事態にならないように注意しましょう。
留年した原因を理解できていない
あまり多くはありませんが、就職活動の面接で「なぜ留年することになったのか」と質問されることがあります。
その際、留年した理由や原因が理解できていない人は、マイナスのイメージを持たれる可能性が高いです。なぜなら、自分の行動を振り返ることができず、同じ失敗を何度も繰り返す可能性があると思われてしまうからです。
たとえば、単位が足りないことが理由で留年した人は、なぜ単位を取得できなかったのかを考えなければいけません。しかし、単位を取得できなかった理由を分析せず「単位が足りなかったから」としか答えられない場合、留年した原因を理解できていないと考えられます。
そのため、一度留年が決定した人は、なぜ留年したのかを深く分析し、次年度は確実に卒業できるように計画を立てることが大切です。
- どんな人に対して留年した理由を理解できていないと感じますか?
理由を他責思考で考えている人は注意しよう
留年の要因が自分のどこにあるかを検討せず、ひたすら他者のせいにしている、いわゆる他責の人ですね。
たとえば、「アルバイト先の人出が少ないため出勤を強制された」、「断り切れずにアルバイトをしていたら留年した」という人がいるとします。
アルバイト先に事情があったとしても、留年するほど働いていたら、学生である自分の本分を理解していないといえるのです。
強制する相手が悪いのではなく、優先順位をしっかり把握しておらず、スケジュール管理ができていない自分自身の責任といえます。
留年した理由がわかっていないと思われないよう、まずは自分に改善すべきポイントがなかったか考えてみるようにしましょう。
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自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「それ、強みって言えないよ」と思われたくない人も多いはず。
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同じ理由で留年を繰り返している
留年した理由や原因を分析できていても、再度同じ理由で留年を繰り返している人はマイナスのイメージを持たれる可能性が高いです。入社後、失敗から学ぶことができず、何度も同じミスを繰り返してしまうなどと捉えられるからです。
仕事で同じミスを繰り返すと顧客から信頼を失う可能性があります。顧客からの信頼は企業の売り上げに直結するため、同じミスをすることは許されないのです。
留年した理由や原因を分析して終わりでは意味がありません。実際に行動に移すことが大切です。実際に行動するためにも、卒業するための計画を立てて着実に実行していきましょう。
就職に悪影響を及ぼすケースとして、学業成績の低さ、インターンの評価、SNSでの不適切な投稿、企業とのコミュニケーションミスが挙げられます。
これらのポイントは、企業が学生を評価する際に重要視されるため、注意深くアプローチをおこなうことが成功の鍵となるのです。
就職活動で留年をポジティブにアピールする3ステップ
就職活動で留年をポジティブにアピールする3ステップ
- 留年した理由を明確にする
- 留年から得た学びを言語化する
- 留年中に習得したことを伝える
留年後に適切な行動を取れていれば、就職活動の際に留年をポジティブにアピールすることが可能です。むしろ、「計画力を身に付けられている」や「行動力がある」など、留年したことで得られたスキル・能力をアピールできるとも考えられます。
ここからは、就職活動で留年をポジティブにアピールするための3ステップを解説します。「留年について質問されたときにどう答えよう」と悩みを抱えている人は、これから解説する3ステップを実施して、回答の準備をしておきましょう。
①留年した理由を明確にする
はじめに、「なぜ自分が留年したのか」という理由を明確にしましょう。ただ「単位を落としたから」と、表面上の理由を伝えても「次にどんな行動をするべきだと考えたか」と質問されたときにうまく答えることができません。
そこでやるべきことが、思い浮かぶ理由に「なぜ?」を繰り返していくことです。たとえば「単位を落としたから」という答えに「なぜ?」と問うと「授業中に居眠りをしていたから」と答えが出るとします。さらに「なぜ?」と問うと「夜勤のアルバイトをしていたから」と留年した理由・原因がどんどん明確になっていきます。
このように「なぜ?」を繰り返すと、留年した原因の根本を解決できるようになります。社会人になると、発生している問題の根本を見つけて解決しなければいけない場面があります。その際に留年の経験が活かせるのです。
②留年から得た学びを言語化する
留年から学べることもたくさんあるでしょう。この留年から得た学びを言語化し、就職活動で伝えることで、一般的にはマイナスとなるイメージを払拭できる可能性があります。
たとえば、留年の理由を明確にしようとした人は「起きた問題に対してなぜと問い続けることで、問題の根本が明確になることがわかった」と言語化できるでしょう。また、授業やテストの際に友人の力を借り過ぎたことが原因で留年した人は「やるべきことをやらずに楽をしようとすると、後に自分に返ってくる」と学びを得るかもしれません。
このように、留年から得た学びを言語化しておくことで、就職後に活かせるだけでなく、面接官から「学習意欲がある」や「言語化能力が高い」などの高い評価を得られる可能性があります。
留年から何を学び、どのような成果につないだかというのは、どの社会でも活かせるスキルです。
学生生活が1年延びた分、当初の計画よりもさらに単位を取得した、好成績を上げたなど、客観的に得られたメリットがわかるものを示せるようにしておくと面接でも好印象を残せます。
③留年中に習得したことを伝える
留年中は比較的授業が少なくなり、就職に向けて新しいことを始める人もいるでしょう。留年期間で得た知識やスキルを就職活動でアピールするのも効果的です。
得た知識・スキルが志望企業で必要なものであれば、即戦力として採用される可能性があります。また、「学習意欲がある」と良いイメージを持ってもらえることも考えられるでしょう。
ほかの学生よりも就職するまでの期間が長いことを活かして知識やスキルを身に付け、就職活動の際にアピールしましょう。
留年中に身に付けるのがおすすめな知識やスキルはこちらです。
留年中に身に付けるのがおすすめな知識やスキル
- 基本的なPCスキル
- 基本的なビジネスマナー
- 英検・TOEIC
- 簿記
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る留年で得た自己成長やスキルを伝えるとポジティブな印象になる
留年の経験をポジティブに伝えるためには、その期間にどのように自己成長を遂げられたかが鍵となります。留年期間中に特定のスキルや知識を深めた、または新しい趣味やスキルを習得したという話があると非常に強力です。
たとえば、留年期間中にボランティア活動を始めた、オンラインコースで新しいスキルを学んだ、フリーランスの仕事を経験したなどの話は、面接官にあなたが自己成長と向上心を持っていることを示すことができる根拠となります。
留年をロスとは考えずにプラスな面を具体的に伝えるようにしよう
また、留年の理由が健康上の問題であった場合、その経験から何を学び、どのように自分を向上させたのかをアピールポイントとして活用することもできます。
たとえば、健康管理の重要性を理解し、それをもとにライフスタイルを改善したという話も強力です。
留年期間をどのように過ごしたか、その期間にどのようなスキルを得たかを具体的に話すことで、面接官にポジティブな面を強く印象付けることができます。
ポイントは、留年を「ロス」ではなく、「ゲイン(gain=利益)」であると捉え、その「ゲイン」を具体的に伝えることです。
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例文付き! 面接で留年した理由を質問されたときの答え方
面接で留年した理由を質問されたときの答え方
- 経験を積むために休学した場合
- 単位を落として留年した場合
- 病気が原因の場合
面接で「なぜ留年したのか?」と留年をした理由を質問される場合があります。留年に関して質問された際の回答方法は留年をした理由によって異なります。
ここからは、面接で留年した理由を質問された際の答え方を例文付きで解説します。どんな理由でもポジティブにアピールすることが可能なので、自分の状況に合った箇所を確認し、「自分ならどう伝えるか」という視点で回答を考えましょう。
経験を積むために休学した場合
留学やインターンなど、大学卒業後に活かせる経験を積むために休学したことが理由で就職が遅れる人もいるでしょう。この場合は、以下の内容を明確に伝えることがポイントです。
経験を積むために休学した場合に伝えるべきこと
- なぜその経験を積もうと思ったのか
- 具体的にどんなことに取り組んだのか
- その経験をしてどんな結果が得られたか
- その経験を仕事にどう活かすか
特に重要なのが「なぜその経験を積もうと思ったのか」と「その経験を仕事にどう活かすか」の2つです。目的を持って行動できることをアピールでき、かつ面接官が一緒に働いている姿を鮮明にイメージできるようになります。
経験を積むために休学した場合の例文
経験を積むために休学した場合の例文
私が1年間休学した理由は、1年間アメリカに留学していたからです。
私は将来、日本だけでなくグローバルで活躍できる人材になりたいと考えています。しかし、英語があまり得意でなく、かつ人とコミュニケーション取ることに苦手意識があったため、1人でアメリカ留学に挑戦することにしました。
留学中は語学学校に通いながら、とにかく現地の人と話すことに注力して過ごしていました。具体的には、1日1人は初対面の人に話しかけるということに取り組んでいました。
これを毎日実践したことで、コミュニケーションを取ることが楽しくなり、今では英語で誰とでもコミュニケーションを取れるようになりました。
御社に入社後は海外の顧客を相手に仕事をすることがあると思います。その際、自身の英語力とコミュニケーション力を発揮して、顧客の課題解決に貢献したいと思います。
例文では英語でのコミュニケーション力を身に付けるという目標を持って1年間留学し、現地でも努力してきたということが伝わります。
「グローバルで活躍できる人材」は英語が話せるだけでなく、ほかにどんな要素が必要と考えているかということも聞いてみたいです。
単位を落として留年した場合
単位を落として留年した場合に伝えるべきこと
- 留年をすることになった理由・原因
- 次年度同じ失敗を繰り返さないためにやったこと
- 留年期間中に学んだこと・行動したこと
「留年するつもりはなかったが、単位を落として留年することになった」という人もいるでしょう。単位を落として留年することになった人は、以下の内容を伝えましょう。
単位を落として留年した場合、怠惰というイメージを持たれる可能性があります。悪いイメージを払拭するためにも、同じ失敗は繰り返さず、かつ留年期間中に前向きに行動したことや学んだことをアピールすることが大切です。
単位を落として留年した場合の例文
単位を落として留年した場合の例文
私が留年した理由は卒業要件を満たす単位を取得できなかったからです。
大学4年生のとき、卒業要件にぴったりの単位を取得しようと授業を組みました。そのとき、単位の数ばかりを見ていて必修の授業の単位を落としてしまいました。
このようなことが起きた原因の一つに確認不足が挙げられると思っています。授業を組むとき1人でやっていたために必修の授業を受けていませんでした。そのため、今年は友人と大学職員の方に確認してもらいながら授業を組みました。
この留年の経験から第三者に確認してもらうことの大切さを学びました。社会人になった後、今よりも重要な場面が訪れると思います。その際は自分だけで完結させず、周りの人の力を借りて、より確実に完了させたいと思っています。
例文にあるように、留年した経験から対策方法を身に付けた点は良いと思います。しかしその内容が第三者頼みというのが気になります。それだけだと入社後もわからないことを人に聞いてばかりいるのではないかという印象を残してしまいます。
アプリやツールを用いるなど、自分で確認したこともアピールしておきましょう。
面接官からの評価が点数でわかる! 本番に備えて面接力を測定しよう!
自分が面接官の目にどう映っているか、きちんと把握できていますか?
「面接力診断」では、あなたが面接本番でどれほどの力を発揮できるかを100点満点で測ります。
39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。
- もうすぐ初めての面接がある人
- 自信のあった面接に落ちてしまった人
- 面接への不安を和らげたい人
病気が原因の場合
病気が原因で留年した場合は、就職活動が不利になることはほとんどありません。やむを得ない事情と捉えられます。病気を患って留年した人は正直に伝えましょう。
また、病気が原因で留年をした人は、入社後にどう体調管理をするのかも伝えましょう。面接官は入社後に体調を崩す可能性はあるのかが気になるからです。
病気を治すために積極的に体調管理し、かつ就職に向けて準備を進めている人は良い印象を持たれる可能性が高まります。
病気が原因の場合の例文
病気が原因の場合の例文
私は大学3年生の時に病気をわずらい、半年間授業に出席できず、単位を取得できなかったため留年しました。
現在、病気は完治しており、今は健康的な暮らしができています。そのうえ、再発を防ぐために、毎日1時間以上の運動をしたり、ストレスを溜め過ぎないようにしたりすることを心掛けて生活しています。
入社後も、健康管理を徹底して、御社にお役立ちできるよう努めてまいります。
例文から、現在は病気が完治して健康的に暮らせていることが伝わってきます。面接の場であれば、どういった病気なのか差し支えない範囲で聞かれることがあるかもしれないので、答え方への心づもりをしておきましょう。
留年した人の就職に関する注意点
留年した人の就職に関する注意点
- 留年に関して嘘をつかない
- 留年した理由を他責にしない
- 留年を前向きに捉える
どんな理由で留年しても、面接での伝え方や留年に対する考え方によっては面接官に悪いイメージを持たれることがあります。その場合、志望企業への就職が難しくなってしまうでしょう。
ここからは、留年した人の就職活動に関する注意点を解説します。「こんなことしなければ良かった」と後悔しないためにも、注意点はあらかじめ把握しておきましょう。
留年に関して嘘をつかない
留年に関して、嘘をついてはいけません。就職活動時点または試用期間中に嘘がバレた場合、内定取り消しや解雇される可能性があります。
単位を落として留年した場合、「マイナスのイメージを持たれるのではないか」と不安になる人もいるでしょう。しかし、その事実は変えられません。大切なのは、留年が決まった後にどんな行動をしたかです。
嘘をつかずに、堂々と臨むようにしましょう。
- 怠惰が理由で留年しました。人に伝えるのが恥ずかしいくらいなのですが、それでも嘘はつかない方が良いですか。
留年後の自己改善に焦点を当てて伝えるようにしよう
留年の経験は非常に繊細な出来事となりますが、それを正直に伝え、どのように成長したのかをアピールポイントとすることが大切です。
面接などでこの話題が出た場合、怠惰であった理由も含めその後どのように自己改善を図り、どんな経験を得たのかを強調しましょう。
誠実さは企業にとって大切な要素です。また、その経験を通して学んだことや今後のキャリアへの活かし方を明確に伝えることで、ポジティブな印象を残すことができます。
留年した理由を他責にしない
「友人に授業を組んでもらったら留年した」や「友人から頼まれて夜勤のアルバイトをしていたら授業に出席できず留年した」など、留年した理由に他人がかかわる人もいるでしょう。そのような場合でも、留年した理由を他責にしてはいけません。
他責の理由を伝えた場合、面接官は「入社後も自分のミスを他人に押し付けるのではないか」というイメージを持つでしょう。そのような人を採用するのは会社にとってもリスクであるため、採用されない可能性が高まってしまいます。
どんな事情があっても、最終的に決断して行動に移したのは自分だと認識して、留年した理由を他責にしないことが大切です。
留年を前向きに捉える
留年したことに対していつまでもネガティブに考えていると、面接官は「自分にとって都合が悪いことが起きたらひきずる人だ」というイメージを持ってしまいます。起きてしまったことはできる限り早く受け止めて、前向きに捉えることが大切です。
たとえば、「最初、留年したことはショックだったが、この1年間は自分の悪いところも良いところも見直せる良い期間だった」と前向きに伝えられると、面接官も「失敗を成長のばねにできる人なのだろう」と良い印象を持つ可能性が考えられます。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る留年を自由で有意義な時間と前向きに考えていくことが大切
大学生活は非常に貴重で有意義な時間です。社会人になってからでは確保できない長期休みもあります。また、利益やノルマに追われることもありません。
そのため、留年をポジティブに捉えるとしたら、人生であまりない自由な時間を余分に過ごすことができたといえます。
留年が決まってしまったら、その事実に悲観的にならず、プラスαで得られた時間をどのように使っていこうかと前向きに捉えましょう。
留年は学業不振のイメージがあるので払拭できる努力をしよう
意識すべきは学業における成長です。留年はどうしても学業不振のイメージが付きまといます。それを払拭するためにも、これからは好成績を挙げられるよう努力が必須です。
また、精神的にも得るものがあったと伝えられるようになっておくと良いでしょう。
人生に失敗はつきものです。社会に出る前に大きな失敗をしたことで耐性がついた、何があっても前向きに立ち向かえるノウハウをすでに会得した、ということができれば社会でもとても頼りにされます。
留年という一見マイナスなポイントをどうプラスに変えたか、それを自分の最大のアピールポイントとして活かせるように、留年が決まっても焦らずに今後の学生生活をプランニングしましょう。
留年した人が次年度の就職を成功させるためにやっておくべきこと
留年した人が次年度の就職を成功させるためにやっておくべきこと
- 卒業から逆算してスケジュールを組み立てる
- 留年しても就職を成功させた人から話を聞く
- 仕事に必要なスキルや資格などを取得する
留年したことで就職活動が不利になることは少ないですが、それでも志望企業に就職できるか心配な人もいるでしょう。留年をした人でもやるべきことをやり、さらに就職活動に活かせられれば、企業から「採用したい」と思われる可能性が高くなります。
ここからは、留年した人が次年度の就職を成功させるためにやっておくべきことを3つ解説します。留年している期間は就職活動に向けて徹底的に準備できる期間とも捉えられます。これから解説することを実践して、志望企業の内定に一歩近づきましょう。
面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう
不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
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- 過去の面接で力を発揮しきれなかった人
卒業から逆算してスケジュールを組み立てる
留年した人にとって最も重要なことは卒業することです。まずは卒業をしなければ就職もできなくなってしまいます。
卒業できる可能性を高めるためにやっておくべきことが、卒業から逆算してスケジュールを組み立てることです。卒業をするために出席日数や単位、卒論などさまざまな要因を満たすことが必要になります。それぞれ以下の項目を洗い出しましょう。
スケジュールを立てる際に洗い出すべき項目
- 卒業するために何を達成しなければいけないか
- 達成するためにどんな行動が必要になるか
- その行動はいつまでにやらなければいけないか
このように、卒業するために必要な項目を細かく洗い出し、それぞれの期限から逆算してスケジュールを立てることが大切です。
面接で計画性をアピールしたい人はこちらの記事を参考にしてください。留年期間で身に付けた計画力を存分にアピールできるようになりますよ。
例文10選|企業に刺さる「計画性」の自己PRは3ステップで完成!
9月に卒業する場合の就活スケジュールや注意点は以下の記事で詳しくまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
9月卒業でも志望企業に挑戦できる! 就活スケジュールや注意点も解説
留年しても就職を成功させた人から話を聞く
留年をしても志望企業から内定をもらって、就職を成功させた人はいます。そのような人から話を聞くことで、自分が志望企業に就職するイメージを鮮明に思い浮かべられるようになるでしょう。
そして、話を聞く機会をもらった際に聞いておくべき質問事項はこちらです。
留年しても就職を成功させた人から話を聞く際の質問事項
- 確実に卒業するためにやったこと
- 留年期間中に就職に向けて取り組んだこと
- 就職活動の際に留年に関する質問にどう答えていたか
これらの質問に対する回答と自分の状況を照らし合わせて、今自分がやるべきことを明確にしましょう。
- 周りに留年した先輩がいません。どのようにして留年を経験した人と接点を持つことができるでしょうか。
ゼミの先生やキャリアセンターを頼ってみよう
留年して就活をおこない、すでに卒業している先輩が知り合いにいないと難しいかもしれませんね。ゼミの先生や大学のキャリアセンターの職員に、自分と似たような境遇の人がいないか聞いてみると良いでしょう。
個人情報を得たり実際に会ったりすることはできなくても、どのような就活をおこなったのかざっくり教えてもらうだけでも参考になると思います。
仕事に必要なスキルや資格などを取得する
就職活動の時点で、その企業の仕事に役立つスキルや資格を取得しておくことで、即戦力として採用される可能性が高まります。留年期間中は授業が少なく、空き時間が多い人はスキルや資格を取得するのもおすすめです。
役立つスキルや資格は企業によって異なりますが、英検やTOEIC、日商簿記などはどんな仕事をしても活用できるでしょう。
どんな資格が就職に役立つかわからない人はこちらの記事を参考にしてください。業界や状況別で必要なスキルを知ることができます。
就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る留年中の自己成長を伝えられるような経験を積もう
次年度の就職を成功させるためには、留年の経験がどのように自分の成長につながったのかを伝えられるようにすることが大切です。そのためには、留年の理由を明確にし、それをどのように克服していくのかということを整理しましょう。
以上のことができれば、面接などで留年の事実を問われた際に、ポジティブな経験として伝えることができます。企業側も理解を示してくれるはずです。
また、留年中にどのような活動をしていたのかをアピールポイントとして活用することも考えられます。たとえば、留年中にインターンやボランティア活動で実務経験を積んだり、新しいスキルを習得したりすれば、それをアピール材料にすることができるのです。
留年中にキャリアビジョンの見直しもしておこう
留年中に自分のキャリアビジョンを再確認し、具体的な目標を設定することも重要です。どのような職種や業界で働きたいのか、どんなキャリアを築いていきたいのかを明確にすることで、就活の方向性を決めることができます。
そのため、面接では留年したことを隠さず、正直に伝えることが大切です。留年したことで得た経験や学びをアピールポイントとして伝え、企業側もその経験を評価してくれるように準備を整えましょう。
内定を獲得した人向け! 留年決定後に必要なステップと内定の行方
留年決定後に必要なステップと内定の行方
- 大学に救済措置がないかを確認する
- 自分の気持ちや状況を整理してまとめる
- 内定先企業に留年したことを正直に伝える
留年が決定した人の中にはすでに内定を獲得している人もいるでしょう。すでに内定を獲得している場合、企業に迷惑を掛けないよう適切な対応を取らなければいけません。また、「獲得した内定はどうなるの?」と疑問を持つ人もいると思います。
ここからは、内定を獲得した状態で留年が決定した人に向けて、取るべき行動と内定の行方を解説します。焦らず適切な行動を取れるように、必要なことを事前に把握しておきましょう。
以下のQ&Aでも、内定を持っているのに留年が決まった際の対処法を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
①大学に救済措置がないかを確認する
多くの大学は成績通知によって留年が知らされるでしょう。しかし、通知が来た時点では救済措置をしてもらえる可能性があります。
たとえば、保有している資格が単位と認められたり、再試験や追加レポートなどの挽回のチャンスをもらえたりすることがあります。救済措置がある可能性は低いですが、まずは確認してみることをおすすめします。
なお、成績が発表される前であれば救済措置をしてもらえる可能性は高まります。留年の可能性がある人は、教授に救済措置がないかを事前に確認しておきましょう。
②自分の気持ちや状況を整理してまとめる
留年が決まった場合、平常心でいられない人もいるでしょう。気持ちが不安定な状態で考えたことを行動に移すと、さらに状況が悪化する可能性があります。
次に適切な行動を取るためにも、まずは自分の気持ちや状況を整理することが大切です。今考えていることをまとめて状況を受け入れ、次にどんな行動を取るべきかをまとめましょう。
気持ちや状況を整理する際におすすめなのが紙に書き出すことです。考えていることが可視化されて、気持ちや状況が整理しやすくなりますよ。
留年が決まった時は目標設定をしましょう。一度経験した学年をもう一度やることになるので、要領を得ていることもあるはずです。
できるだけたくさん単位を取得するとか、良い成績を取るなどと決めておいて、それを達成すれば留年したことを何らかのメリットに変えたという印象を就活で残すことができます。
③内定先企業に留年したことを正直に伝える
最後に、内定先の企業に留年したことを正直に伝えましょう。企業側は来年入社する想定で動いています。しかし、留年した場合は来年の入社が不可能になるため必ず伝えるようにしましょう。
内定先企業に連絡する際、伝えるべきことはこちらです。
内定先企業に留年したことを連絡する際に伝えるべきこと
- 留年したという事実
- 大学卒業後に入社したい、または内定を取り消してほしい
- 卒業できる時期
上記は明確に伝えて、企業側が内定の行方をどうするか判断できるようにしましょう。なお、内定先へ連絡する際の例文は後述しています。
内定が取り消される可能性があることは覚悟しよう
内定先企業に留年したことを連絡する際、「大学卒業後に入社したい、または内定を取り消してほしい」旨を伝えると解説しましたが、必ずしも自分で選択できるわけではありません。留年した人を採用するかどうかは企業によって異なります。
つまり、内定をもらっていても留年したら内定が取り消される可能性があるということです。留年した場合は、その覚悟をしておきましょう。
内定が取り消された場合は、再度就職活動する必要があります。また振り出しに戻ってしまいますが、同じ失敗を繰り返さないよう計画的に卒業することが大切です。
- 内定が取り消された場合、次年度も同じ企業の選考を受けることは可能でしょうか。
企業の人事部に確認し働きたい意思を伝えよう
企業の人事部に聞いてみましょう。
企業によって対応はさまざまで、一から他の応募者と同じように選考を開始する企業もあれば、一通りの選考ステップは前年度に済ませているので、途中からやり直すという場合もあります。
一人で思い悩まず、「どうしても御社で働きたい」という気持ちをしっかり伝えてください。
必須のマナー! 内定先・就職先に送る 留年報告のメールの例文
前述のとおり、留年した場合、内定先・就職先に留年報告の連絡をしなければいけません。連絡をする際、印象を下げることを最低限に抑えるためにも、企業側が欲しい情報を伝え、かつマナーを守りましょう。
ここからは、内定先・就職先に送る留年報告のメールの例文を紹介します。メールの書き方がわからない人はこれから紹介する例文を参考にすると、自分の意思や企業側が求める情報が伝えられ、かつマナーを守ったメールを書けるようになりますよ。
入社を希望する場合の留年報告のメール例文
送信メッセージ
TO〇〇〇〇@theport.jp
CC
件名【20XX年入社予定〇〇】留年のご報告
△△株式会社 採用ご担当者
◻️◻️様
お世話になっております。
20XX年入社予定の〇〇です。
留年が決定したことに関するご報告です。
貴社から内定をいただき、20XX年4月に入社予定でしたが、留年が決定し20XX年4月の入社ができなくなってしまいました。
試験の不合格によって単位を取得できなかったことが原因です。
このたびは私の努力不足により、貴社に多大なご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。
しかし、現在も貴社で働かせていただきたいという気持ちを強く持っています。
もし可能であれば、卒業後貴社に入社させていただきたいと思っています。
なお、卒業予定時期は来年の3月です。
改めまして、このたびは私の都合により貴社にご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。
また、無理なご相談をしていることも重々承知しています。
お手数おかけしますが、ご確認のほどよろしくお願いします。
メールの例文は誠実かつ謙虚なトーンで書かれていて、自身の状況と入社への強い意志を伝えられています。
具体的なアクションプランや今後の学業にどのように取り組むかも触れられると、より良い印象を残すことができるでしょう。
内定辞退を希望する場合の留年報告のメール例文
送信メッセージ
TO〇〇〇〇@theport.jp
CC
件名【20XX年入社予定〇〇】留年のご報告
△△株式会社 採用ご担当者
◻️◻️様
お世話になっております。
20XX年入社予定の〇〇です。
留年が決定したことに関するご報告です。
貴社から内定をいただき、20XX年4月に入社予定でしたが、留年が決定し20XX年4月の入社ができなくなってしまいました。
試験の不合格によって単位を取得できなかったことが原因です。
このたびは私の努力不足により、貴社に多大なご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。
大変申し上げにくいのですが、貴社の内定を辞退させていただければと存じます。
◻️◻️様をはじめとする、人事の方々には面接後のフォローまでいただき、大変お世話になったにもかかわらず、このような結果になってしまったこと、お詫び申し上げます。
お手数おかけしますが、ご確認のほど、よろしくお願いします。
上記の例文では留年が決まってしまった事実と内定辞退の意向を丁寧に伝えることができています。やはり迷惑をかけてしまったことにしっかり謝罪しておくのは大切ですね。
また、内定に至るまでの対応に大変感謝していることを述べてあるのも、先方に対する気遣いを垣間見ることができます。
留年を良い経験に変える! 適切な行動をして就職を成功させよう
留年が決まってすぐはショックを感じることがあるかもしれません。しかし、留年期間に自分を見直したり、スキル・知識を磨いたりなどの適切な行動を取れば、次のステップに役立てられます。
このように、留年は必ずしも悪いものではありません。留年が決定したらまずは必要な行動を洗い出し、次のステップに活かしましょう。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る留年の受け止め方はさまざまだが最後まで粘り強く就活することが大切
留年が決定し、せっかくの内定を辞退しなければならずがっかりした人もいれば、もう少しやりたいことを模索する時間ができたとほっとした人もいるかもしれません。
また、就活が思うようにいかなかったからわざと単位を落として留年するという人もいますが、最終学年の3月に内定が出て4月に入社式を迎えられることもあるので、最後まで粘り強く就活に取り組むことをおすすめします。
留年したら卒業に向かって学業に力を入れ自己成長を遂げられるようにしよう
いずれにせよ留年したら、延期となった卒業のタイミングに就職ができるように、改めて就職活動に取り組む必要があります。やるべきことは次の3つです。
① 内定がある人は、卒業が延期になったことを速やかに企業へ報告する
② 半年後か一年後にきちんと卒業ができるように単位を取る
③ 卒業に合わせて入社するための就活をする。その際は留年した理由と、留年中に何をしたかをきちんと話せるように準備する
留年という事実は変えられなくても、その間の過ごし方はあなたの気持ち次第で変えられます。
これから先、長く続く人生において、思い通りに物事が進まない場面はいくつも出てきます。留年はその一つと捉え、そこからどう立て直すかをしっかり考えてみましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
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