この記事のまとめ
- グループワークは大きく2種類に分かれる
- アウトプットを導き出すまでの過程が評価ポイント
- 周りと差を付けるには事前の企業研究や業界研究が有効
- 面接力診断ツール
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さまざまな企業で実施されているグループワーク。「どのように進めていくべきかわからない」「何をみられているかわからない」という悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
「グループワークは数をこなして慣れていく」という考え方もありますが、がむしゃらに量だけ追っていては意味がありません。しっかりとグループワークのコツを押さえたうえで慣れていく必要があります。
この記事では、キャリアアドバイザーの岩﨑さん、横山さん、小峰さんのアドバイスを交えつつ、グループワークの目的や進め方、種類、事前準備の方法などについて解説していきます。
グループワークは進め方のコツを押さえれば攻略できる
グループワークは、最終的に出す結論や成果物に注意が向きがちです。こうしたアウトプットも重要ですが、実際の評価は「アウトプットを導き出す過程」も評価の比重を高く占めています。したがって、グループワークを攻略するためには、評価ポイントである進め方を理解することが重要です。
この記事では、グループワークとは何かを解説したのちに、グループワークで押さえておくべき心構えについて解説します。そのうえで、グループワークの進め方や役割、種類について解説するので、グループワークの立ち回り方を知ることができ、攻略に近づくことができます。
また、グループワークで頻出のお題についても紹介しています。より具体的なイメージを持って対策をしたい人はチェックしてみてくださいね。
これからグループワークを控えている人やグループワークに苦手意識がある人はぜひ参考にして、グループワークを攻略していきましょう。
そもそもグループワークとは?
そもそもグループワークとは、グループでの議論を通して、最終的にプレゼンや成果物の作成をおこなうことです。就活における選考のみならず、学校の授業や社内研修でも実施され、実施方法や種類もさまざま存在します。
ここでは、就活におけるグループワークの概要や目的について解説していくので、きちんと理解していきましょう。
オンライン形式と対面形式の2種類がある
これまでは対面形式のグループワークが主流でしたが、昨今の新型コロナウイルス感染症対策や選考効率化の背景から、面接だけではなくグループワークもオンライン形式での実施が増えてきました。基本的にオンライン形式も対面も評価されるポイントは変わりません。
オンライン形式のグループワークの注意点としては、一度に複数の人が参加できるWeb会議ツールを用いるため、相手の感情が読み取りづらかったり、話すタイミングが被ってしまうなど、対面と比較してコミュニケーションを取りづらい傾向にあることです。
また、オンラインでのグループワークの場合は自宅からの参加となるため、参加する環境には注意しましょう。
オンラインでのグループワークで適している場所
- 安定した通信環境
- 顔が明るく映るような照明の位置
- 背景に余計なものが映りこまない場所
- 人の話し声や騒音といった雑音が入らない環境
オンラインで参加する場合には、グループワーク以外でも服装やメイク、髪型、背景など気を抜かずに準備することが大切です。
各要素のトータルでその人として受け止めるので、「見られている」ことは忘れないようにしてくださいね。
Webでの面接やグループワークが主流となってきましたが、改めて押さえておきたいのが就活におけるマナーや服装です。この記事では、面接におけるマナーや服装について解説しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。
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グループディスカッションとの違い
グループワーク | グループ ディスカッション | |
---|---|---|
話し合い | ◯ | ◯ |
共同作業 (資料作成など) | ◯ | × |
発表 | ◯ | ◯ |
グループワークと似たものとして、グループディスカッションがあげられます。混同する人も多くいますが、正確には違いが存在します。
グループディスカッション
与えられたお題に対してグループ内で話し合いをおこない、結論を出すもの
グループワーク
与えられたお題に対して、グループ内で話し合いをして、共同作業をおこないながら成果物を出すもの
グループワークは、グループディスカッションに共同作業が加わったと考えると良いでしょう。
ただ、共同作業があるものをグループディスカッションと呼んだり、議論がメインのものをグループワークと呼ぶ場合もあるなど、企業ごとに呼び名が異なるだけの場合もあります。
- 企業からの事前の案内で「グループワークの実施がある」と伝えられた場合は、グループワークとグループディスカッション、どちらで認識しておいた方が良いでしょうか?
見られるポイントは同じ! どちらも想定しておこう
グループワークという言い方の場合、必ずしも成果物を出すワークのイメージではないことがあります。
何かを作るのかもしれませんし、グループで話し合ってまとまった意見を発表するディスカッションに近い場合もあります。
どちらにしても、グループ内での立ち回り方などを見ている点は共通しているので、どちらであっても良いように準備しておきましょう。
グループディスカッションの進め方はこちらの記事で詳しく解説しているので、特に初心者の人はしっかり確認しましょう。
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実施タイミング別に目的は異なる
グループワークの実施タイミングは、大きく「本選考」と「インターンシップ」の2つがあげられます。それぞれで目的や評価の有無などポイントは異なるので、それぞれの目的を理解して臨みましょう。
本選考:集団でのかかわり方や人柄を確認するため
グループワークでは、成果物の作成やプレゼンなど、最終的にアウトプットを出すことが求められます。本選考でおこなわれるグループワークでは、アウトプットまでの過程を通して、コミュニケーション能力や当事者意識、協調性など、集団でのかかわり方を評価するためにおこなわれます。
また、学生からすればこうした強みは面接などでアピールすることも可能ですが、面接官はそれを学生の話からでしかイメージできません。しかし、グループワークを実施すれば実際のふるまいから学生の強みや人柄を見ることができます。
たとえば、面接で「責任感が強い」と述べていても、グループワークでまったく議論に参加しなかったら、「責任感が強い」という発言は信ぴょう性が下がりますよね。
選考でグループワークが用いられる場合には、書類・テスト選考のあと、面接選考の前に人数を絞り込む目的でおこなう企業も多くあります。
ただ、実際にワークをおこなうことからも、「仕事におけるコミュニケーション能力を見る」という目的は大きいです。
インターン:自社の事業や実際の業務を体験してもらうため
インターンでおこなわれるグループワークは、事業体験や業務体験など自社の仕事を体験してもらうというテーマが多くあります。これにより、企業側はグループワークを通して、実際の仕事や働くイメージを学生に明確にしてもらうことができるのです。
評価はおこなわれていますが、評価が悪いから本選考に参加できないということは基本的にありません。ですが、評価が良い場合は特別選考や社員との特別座談会などに呼ばれる場合があります。
また、2022年4月に経団連(日本経済団体連合会)による就活ルールの見直しがおこなわれ、採用と大学教育の未来に関する産学協議会 2021年度報告書によると2025年卒の学生から採用直結インターンが解禁となりました。そのため、インターンといえど、本選考と同様の対策を実施していく必要があります。
このように、インターンのグループワークは、自社の事業や実際の業務を体験してもらうという側面が強いものでしたが、実際の本選考として扱われる動きも出てきているのが現状です。
2年生からインターン参加について考えている人もいるかもしれませんね。気になる人は、以下の記事を参考にしてくださいね。
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インターンシップ全般についての解説はこちらの記事でおこなっているので、ぜひチェックしてください。
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インターンでは全般的な適性を評価する場合もありますが、事業体験や業務体験は、より仕事と直結した特性を見ることが多いです。
今後、採用直結インターンが広がってくれば、企業の採用担当者は、インターンというよりもトライアル(試用期間)の視点で捉える可能性が高くなります。
まずは押さえておきたいグループワークの心構え
押さえておきたいグループワークの心構え
- 結果ではなく過程を大事にしよう
- チームの意識を持って雰囲気づくりをおこなおう
- 相手に配慮した話し方を心掛けよう
グループワークは、本選考とインターンで目的や評価ポイントが異なりますが、持つべき心構えは同じです。ここでは、グループワークに臨む前に押さえておきたい心構えについて解説します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
結果ではなく過程を大事にしよう
グループワークにおける評価ポイントは、成果と過程の2つです。
成果に対しての企画力も評価されますが、成果を出すまでにどのような立ち振る舞いをし、グループやチームに対してどのような価値を発揮したかという過程も重点的に評価されています。
主な評価ポイントはいくつかあり、ワークの内容によって異なりますが、どのグループワークでも共通してみられている項目はこちらです。
グループワークにおける評価のポイント
- コミュニケーション能力
一緒に働く人に好印象を与える傾聴力や話しやすさがあるか - 責任感
メンバーが手をつけていないことに対して、積極的に行動できるか - ディスカッション力
健全に意見の主張や批判ができるか、質問力や説明能力はあるか - リーダーシップ
周囲に対して合意形成や気配りができるか
グループで何かをするときのリーダー役はやはり目立ちますが、リーダー以外の人によるグループ内への配慮やグループ全体をまとめるバランス力などもしっかりと見られています。
また、自分なりの考えをもって動けているか、軸がしっかりあるかといったことも重要です。
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チームの意識を持って雰囲気づくりをおこなおう
グループワークで同じになるメンバーはほとんどの場合が初対面の人たちです。初対面は一定の距離感が生まれてしまうものです。
円滑にグループワークを進めていくためにも、グループのメンバーと過度に距離感を縮める必要はありませんが、メンバー同士が話しやすい雰囲気づくりは必要です。
そのため、同じグループのメンバーの緊張をときほぐすために、グループワークが始まる前や開始後の1〜2分程度で、簡単な自己紹介などのアイスブレイクをおこなうようにしましょう。
一方で、盛り上がりすぎると全体の進行を妨げてしまう場合があるため、注意が必要です。当日の会場ではグループワーク開始前に「自由に雑談して問題ないか」という確認をしてから、アイスブレイクをおこなうようにしましょう。
- おすすめのアイスブレイクの話題は何かありますか?
共通点を見つけにいくと仲が深まりやすい
初めましての人同士でおこなうおすすめのアイスブレイクの話題としては、やっぱり親近感が自然に湧いてくるような「共通する特徴」が現れやすいものが良いですね。
「あ、それ私も一緒です!」と言い合えると親近感が湧いて、信頼関係を築けるきっかけにもなります。
たとえば自己紹介のときに「好きな季節」や「よく行くカフェ」などを理由と一緒にシェアしあうと被りそうですし、その人の特徴が表れておもしろいと思います。
あとは、そのあとの役割分担がスムーズになるように「血液型+自分の性格」などをシェアしてもらってもいいかもしれません。
相手に配慮した話し方を心掛けよう
グループワークは限られた時間内で話し合いを進めていく必要があるため、なるべく無駄のないように話を進めていくことが求められます。とはいえ、グループワークの結果ばかりを意識して、メンバーへの配慮が足りないような振る舞いは避けましょう。
グループワークでは制限時間があります。たとえば制限時間を気にして焦ってしまい、相手に伝わりづらい話し方をしてしまう人も多くいます。
また、友人との会話の延長線上で話してしまったり、ついつい議論が白熱して感情的になってしまうなど、場合によっては不快感を与え、チームの士気が下がったり、雰囲気を悪くしてしまう可能性があります。
あくまでも企業が見ているのは「集団でのかかわり方」だということを忘れずに、相手に配慮した話し方で進めていきましょう。
結論ファーストで伝える
意見があるときはなるべく結論から述べましょう。これはPREP法と呼ばれ、面接や志望動機でも活用できる文章術の一つです。
PREP法とは
「結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)」という順で話を展開するフレームワークです。最初に結論を述べ、最後にまとめとしてもう一度結論を述べる構成となっています。
一方で、結論が見えない説明や話が長い説明は、聞き手にとってストレスになります。また、言いたいことが見えてこないため、理解しにくいものです。
したがって、まずは結論を述べ、その理由を端的に説明しましょう。
面接でもうまく自分の話をできているか不安という人は多いかと思います。PREP法はグループワークのみならず、面接でも活用できるフレームワークです。次の記事では、PREP法含め面接のコツに伝えて解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
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感情的になるのはNG
議論が進むにつれて、意見の対立が起こる場合があります。その際に、自分の意見を推し進めるため、感情的な伝え方や話し方は避けましょう。これらは「協調性がない」という評価になりかねません。
また、本来であれば前に進むべき議論が健全に進まず、アウトプットのクオリティにも悪影響を及ぼしてしまいます。
意見の対立は起こらないより、起こる方が健全です。対立した意見を加味して、新しいアイデアを創出することで、より良いアウトプットにつながるからです。
グループワークは完璧なアウトプットだけを求められているわけではなく、協調性を持ってアウトプットを出せるかが求められています。
反対意見の場合や自分の意見が通らなかったときでも感情的にならず、深呼吸してみたり、相手の立場に立って発言したりと、冷静に対処するようにしましょう。
アドバイザーコメント
岩﨑 千夏
プロフィールを見るクラッシャーに備えてタイムマネジメントを意識しよう
まったく発言しない人や自分の主張ばかりする人、人の意見に否定的な人などのいわゆる「クラッシャー」と呼ばれる人と同じグループになる可能性があります。
協力して進めようとしない人はどのタイプでも評価はされませんが、どんな試験でもクラッシャーは存在します。クラッシャーを見つけ出すために、グループワークを課す企業もあるくらいです。
タイムマネジメントをしっかりとおこなっていくことがクラッシャーの発生を防ぐことができる手段の一つです。
グループとして1つの目標に向かってアウトプットを出すことは大前提なのですが、タイムキーパー役がうまく立ち回ることはグループワーク成功に必要不可欠と言えます。
グループワークは過程が重要! 押さえておきたい進め方
グループワークの進め方
- 役割分担
- 言葉の定義や議論の方向性のすり合わせ
- 意見の出し合い
- 出し合った意見をまとめる
冒頭でも伝えたように、グループワークでは過程も評価を左右します。ですが、具体的な進め方を理解せずにグループワークに臨んでいる人が多いことも事実です。
アウトプットを最大化するための適切な進め方は、「役割分担→方向性のすり合わせ→意見の出し合い→意見をまとめる」という4つのステップに分かれています。
ここでは、この4ステップを具体的にどのように進めていくかを解説していくので、進め方に不安がある人は4つのステップを押さえて、グループワークを成功させましょう。
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①役割分担から始めよう
限られた時間内で全員が同じ役割を持っていては非効率です。効率良く議論を進めていくためにも役割分担をおこないましょう。具体的な役割は後半で解説します。
基本的に立候補形式で決めるのが良いですが、稀に一つの役割に候補が集中してしまう場合があります。その際は、率先して他の役割を選ぶようにしましょう。
基本的に誰がどの役割でも評価は変わりません。また、タイムキーパーでも書記でもリーダーでも、議論に参加することに変わりはありません。
得意不得意はあると思いますが、さまざまな企業を受けていく中で毎回タイムキーパーしかやらないということは現実的に不可能なので、どの役割でもこなせるように準備しておくことが大切です。
- 役割を決めるうえでおすすめの方法はありますか?
話し合いで決めるのがベスト
グループワーク開始直後に、自分らしさを発揮できる最初の場面がこの役割を決める話し合いです。
一気にジャンケンで決めてしまうのも構いませんが、まずは自分がやりたい役割を理由を添えて、グループメンバーに伝えると良いと思います。
グループ全体の了解を取りつつ、自分自身の意見もしっかりと主張できればグループワークがいきいきしたものになります。
自分以外の人への配慮と、自分自身の意見も正しく主張できているかどうかが重要です。
これはグループワークに限らずコミュニケーション全般にかかわる非常に大切なことなので、就職活動をする中では常に心掛けていきましょう。
②言葉の定義や議論の方向性をすり合わせよう
グループワークのお題で出されるものは、「新規事業を立案せよ」や「自社商品の売上を1.5倍にするための案を考えよ」など、抽象度が高い傾向にあります。
そのため、話し合いを実施する前に、言葉の定義や前提など、メンバー間の共通認識を合わせましょう。これにより、メンバー間の齟齬がなくなり議論がスムーズになります。
前提のすり合わせは5W1Hから必要な要素をピックアップしておこないましょう。
5W1Hとは?
When(いつ)、Where(どこで) 、Who(誰が) 、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)を指す言葉です。この要素に沿って文章を構成すると情報をきれいに整理できるようになります。
お題「新しい炭酸飲料の商品を企画せよ」ですり合わせる前提例
- When(いつ):どのシーズン向けの商品か
- Where(どこで):対象地域は誰か
- Who:対象の年齢層は何歳か
- What:アルコール飲料か、清涼飲料か
- How:販売経路は店舗かECか
これらは事前にすり合わせを実施しないと、議論が進んでいく中で「こういう場合はどうする?」「こういう場合は〇〇と考えられる」といったように議論が散漫になってしまいます。
事前にすり合わせを実施しないと起こってしまうリスクとしては、議論が散漫になり、合意形成に至らなかったり、議論が振り出しに戻ってしまう、ということが想定されます。
たとえば、「新しい」という言葉も人によって捉え方はさまざまです。
新しい味なのか、新しいデザインなのか、どれくらいの新しさなのかなど、あいまいな言葉の共通認識をすり合わせてから始めると議論が噛み合っていくと思います。
③意見を出し合おう
目指すべき方向性やメンバー間の共通認識をすり合わせることができたら、意見を出し合いましょう。意見の出し合いの初期段階では、制限は設けずにどんどんと意見を出していきましょう。これにより視野が広がります。
注意したいのが、何も発信していない人をなくすことです。同じグループ内で何もしない人がいる場合、「チームとしての価値を最大化できていない」「メンバー全員が同じ目標に向かっていない」という評価を受けてしまいます。
何も発信していない人がいる場合は、意見を出しやすくするために、「〇〇さんはどう思いますか」と自分から話を振るなどして、全員が均等に話せている状態を作りましょう。
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見る意見を出しやすい工夫を心掛けよう
意見を出し合う際に控えるべき行動としては、出てきた意見を良い悪いと評価したり、否定したりすることです。
心理的に安全・安心を感じる場だからこそ、思ったことを自由に発言することができますよね。逆に、良い悪いを評価されたり、意見を否定されたりする場になってしまうと、意見が言いにくい雰囲気になり、一部の人にしか話せなくなってしまいます。
意見を出しやすくするコツはチームのルールを定めること
心理的に安全・安心を感じられる場にするには、最初にファシリテーターがそのチームでのルールを決めて共有すると良いと思います。「出てきた意見を否定しないこと」「他者の考えや価値観を尊重すること」「良いところを見つけて肯定的なフィードバックを伝えること」などですね。
初めに意識付けをして、ファシリテータがそれを率先して実行していくことにより、場の安心感がどんどん醸成されていきます。
そして、他者の意見をみんなが尊重・肯定していくことで、さらに意見が出やすい場になっていくと思います。ファシリテーターの腕の見せ所とも言えますね。
④出し合った意見をまとめよう
意見の出し合いが完了したら、出し合った意見をまとめる作業に入っていきましょう。
意見をまとめる際にまず押さえておきたいのが「5W1Hに沿って決めた前提条件にそろっているか」です。議論の方向性に対して、ズレている意見はここで排除しましょう。
また、出し合った意見を多数決で決めてしまうのはやめましょう。多数決はシンプルな方法ですが、グループワークの目的はみんなで議論をして、より良い結論を導くことです。
したがって、多数決はどうしても結論が出ず、残り時間も少ない時の最終手段としましょう。
多数決は、少数意見を放棄する意思決定方法です。インターンにおけるグループワークは結論が重要ではなく、参加者がどのような主張をしてどのように議論するかを見ます。
そのため、テーマにもよりますが、意見がまとまらないときは、対立する意見と、対立の根拠を述べ、意見をまとめるのに何が障害になったのかをグループの検討結果として発表するのも良いでしょう。
むりやり1つの意見にまとめてしまうとグループの評価が下がる場合があるので注意してくださいね。
立ち回り方で評価が異なる? グループワークでの4つの役割
グループワークの役割には明確に有利・不利は存在しません。それぞれの役割と担うべき立ち回りを全うすることが重要です。ここではそれぞれの役割について、解説していきます。
ファシリテーター
ファシリテーターは「司会」や「進行役」とも呼ばれ、目的を達成するために進行を円滑にし、中立的な立場から働きかけをおこなう人です。
グループワークの役割では、ファシリテーターの評価が高いイメージがありますが、必ずしもそうではありません。以下の役割を担えているかどうかが肝となります。
ファシリテーターに必要な役割
- メンバー全員が発言しやすい場の雰囲気を作る
- 論点を明確にする
- 議論の合意形成をとる
具体的な立ち振る舞いとしては、議論に参加できていないメンバーがいたら話を振ったり、論点がズレてきた時に話を戻す、いろいろな意見が出てきた際にメンバーの合意形成をとりながら意見をまとめる、などがあげられます。
アドバイザーコメント
横山 慶一
プロフィールを見るファシリテーターは常に中立であることを意識しよう
実際のグループワークでは、ファシリテーターや司会をしても、自分自身の意見や発表をしないと自分の評価を高めることはできません。
リーダー経験が少ない人がファシリテーターをやる場合は、ファシリテーターに徹する場面と自分の考えを述べる場面をしっかりと切り替えてください。
周囲への声かけを実施することが大事
ファシリテーターは中立で客観的な立場として対話が弾むように促します。
経験が浅い人は、発言に対する自分の意見を考えるのではなく、「今の意見に対してどうですか、○○さん」とパスを渡すようなイメージで進めると良いでしょう。
また、意見をまとめるということに関しても、発表者、書記担当の人がうまくまとめられているか、ときどき声をかけることでグループ全体の合意形成を促すことができます。
もちろん、自分の考えを発表するために、議論の流れを把握して考えることも必要ですが、グループワークの経験を積み重ねることで必ず力がついてきます。まずは、ファシリテーターや司会の役割をしっかり把握しましょう。
タイムキーパー
タイムキーパーはグループワークの時間管理をおこないます。一見楽そうな役割として、タイムキーパーに飛びつく人も多くいますが、全体の進行を左右するポジションです。
また、メンバーの人数が少ない場合は、その他の役割と兼任する場合がほとんどです。
タイムキーパーに必要な役割
- 全体の時間を配分
- 進行状況を加味して、時間の調整をおこなう
具体的には、与えられた制限時間の時間配分をおこない経過時間を適宜グループ内で共有したり、全体の進み具合などを加味して時間配分の調整をおこなっていきます。
アドバイザーコメント
岩﨑 千夏
プロフィールを見るタイムキーパーはただ時間を伝えて終わりではない
グループワークは比較的長めの時間設定をしていることも多いです。課題のゴールから逆算して、どのようなステップで何をやっていくのか、全体がイメージできなくては務まらない役割だと思います。
タイムキーパーはマルチな活躍が求められる
作業をする際の指示出しや目標への推進は、リーダーの役割です。しかし、リーダーも議論に集中して意見や答えを出す必要があります。そこで、そのリーダーよりさらに先回りして全体進捗を管理するのがタイムキーパーです。
そのため、議論の方向性を修正するタイミングや優先度の高いものに議論を切り替える際にも、タイムキーパーは制限時間を加味して、残り時間を発信していく必要があります。
全体を推進していく力が必要
そういった意味で、ただ時間を計って残り時間を淡々と伝えるだけではなく、進むべき方向性を意識した統率力も求められます。
遠慮がちに時間管理をしていては、最後まで課題が終わらない可能性もあるので、白熱したワーク中でもグループメンバーを巻き込んでゴールへ導く力も必要です。
書記
書記の役割は議論の要点をまとめ、メンバーがわかりやすいようにまとめていくことです。
書記に必要な役割
- 議論で出た意見などをテキストでまとめる
グループワークにおいて書記が作成するメモは、メンバー間の認識のズレをなくし、意見を一致させるための便利ツールです。
また、書記が作成したメモが最終的なアウトプットを出す際の資料となります。したがって、単なるメモに留まらず、全員がわかるように丁寧な字で構造的に記載するようにしましょう。
加えて、議論は早いスピードで進みます。そのため、箇条書きで記載したり、聞き取れなかった部分は遠慮なく質問するなど、取りこぼしがないようにしましょう。
グループワークは全員参加でおこなうため、一人ひとりが当事者意識をもってワークに参加し、そのうえで何か役割をもつ必要があります。
そのため、書記も議論への参加は必須です。
わかりやすいメモを作成することは必須ですが、書記だからといって議論に参加しないのではなく、主体的に課題に取り組んでいきましょう。
役割なし
グループワークの参加人数が多い場合に発生するのが「役割がない」人です。役割がないときは、積極的に議論に参加していくことが必要不可欠です。
役割がない場合に必要な立ち回り
- 積極的な議論の参加
- 役割があるメンバーのサポート
役割がないからこそ、傍観者となるのではなく、積極的に意見などを出したり、人の意見を聞いたりしていきましょう。
また、役割があるメンバーへのサポートなど、臨機応変に立ち回ることが求められます。基本的に役割別で評価が変わることはありませんが、採用担当者の認識に残りづらいことも事実なので、積極的な振る舞いが求められます。
役割のない人は、発想を変えると「どんな役割でも担える」と取ることができます。
自分の強みや弱みをしっかりと理解して、グループの効果を最大化するために、メンバーの様子をよく観察して、困っていたり、周りが気づいていなかったりする部分を、主体的に担っていけるとすばらしいと思います。
テーマ例も紹介! グループワークの種類
グループワークは「作業タイプ」「プレゼンタイプ」「ゲームタイプ」の大きく3つに分けられ、それぞれの型でさらに複数の種類のものがあります。
それぞれ求められるアウトプットやアウトプットを出すまでの立ち回りもそれぞれで異なります。
ここでは種類別に内容と評価ポイントなどについて解説していきます。当日までどんなテーマのグループワークを実施するかわからないことが多いので、グループワーク当日に動じないように、それぞれのタイプをしっかりと理解していきましょう。
グループディスカッションでよく出題されるテーマについてもっと知りたい人は、次の記事を読んでみてくださいね。
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グループディスカッションのテーマ50選|1人でできる練習法も紹介
グループディスカッションには5つのテーマの傾向があります。記事ではテーマの具体例と併せて1人でおこなえる効果的な練習法も紹介。キャリアコンサルタントの視点から、自信を持ってディスカッションに挑む方法を解説します。
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作業タイプ
作業タイプのグループワークは、グループのメンバーと協力して作業をおこない、成果物の完成を目指します。場合によっては、プログラミングなど技術的なスキルを用いて、成果物を作り上げることが求められる場合もあります。作業タイプは「プラン形成型」と「実物作成型」の大きく2つに分けられます。
作業タイプのグループワークの中には、作業工程の中で1人でおこなう場合があります。
任された工程の全責任は自分が負っているので、自分が完遂できないとグループとしての成果が出せません。
完了してみたら当初打ち合わせたものとは違っていた、というようなことがないように一人の作業を伴う場合でも常に連携や意思疎通が非常に大切です。
わからないこと、疑問に思うことは、1人で判断せず、メンバーと共有しチーム全体で問題を解決するという意識を常に持ってください。責任感をしっかりと観察されていますよ。
プラン形成型
「自社サイトのキャッチコピーを考えてください」など、選考企業の製品やサービスをPRするテーマが多く扱われるのが、プラン作成型のグループワークです。そのため、事前に業界研究や企業研究を実施しておくとその会社ならではの強みなどを盛り込んだ意見などを出すことができ、差をつけられます。
また、プラン作成型では特に役割分担が重要です。たとえば、「新商品のチラシを制作してください」というテーマであれば、チラシのデザインを担当する人、チラシの構成を考える人、プレゼンをする人といったように、向き不向きが別れる役割が複数存在します。したがって、メンバー間で自分の得意不得意について話し合って、役割分担をしていってください。
加えて、作業して持ち寄ったものがイメージと異なるものだった場合、修正が難しくなってしまいます。作業をおこなう前には、アウトプットイメージにズレがないかは入念に確認しましょう。
プラン作成型のテーマ例
- 弊社サイトのキャッチコピーを考えてください
- 弊社の清涼飲料のキャッチコピーを考えてください
- 弊社の魅力を紹介するムービーを作成してください
- 商品の強みを最大限にアピールできる宣伝手法を提案してください
- 地方創生のためのイベントの企画書を作成してください
- 新製品をPRするホームページを制作してください
- 新商品のチラシを制作してください
- CM以外を使った広告手段を考えて、形にしてください
- 自社の魅力を紹介するムービーを作成してください
- 採用サイトのコンセプトを考えてください
- 採用サイトのキャッチコピーを考えてください
- 弊社の商品のCMを企画してください
- 弊社が展開する実店舗への利用客を増やす施策を考えてください
- 東京で実施する音楽フェスのPRを提案してください
- 地方の名産品を宣伝する方法を提案してください
- 東京にできた新名所のPR方法を提案してください
- 新しくできた弊社のECサイトの認知度を高める方法を提案してください
- 自社サイトへの流入者数を増やす方法をプランニングしてください
- インフルエンサーを用いて、弊社のサービスをPRしてください
- 新しくリリースしたアプリの宣伝方法を提案してください
- YouTubeを用いて、新しいサービスを宣伝する方法を考えてください
- 期間は問わないので予算0円で新商品を宣伝する方法を考えてください
正面から課題を受け止めて思い付きで進めるだけではなく、企業の立場や本質的な目的、さらには課題の深読み力も必要だと思っています。
学生のノリで案をだして「それいいね!」となるのか、「ビジネス的な観点で抜け漏れのない安全なプラン」を作成するのか、まずはそこを押さえてから始めましょう。
実物作成型
実物作成型は、目に見える成果物を完成させるためのグループワークです。「時間内にA4用紙を用いて、できるだけ高いタワーを完成させよ」といったものがあげられます。
グループワークでは、目標に向かっての方向性を事前にすり合わせることが重要と解説しましたが、実物作成型のグループワークでは、最初にすり合わせた目標が失敗してしまう時があります。
そのため、PDCAサイクルを用いてグループワークを進めていきましょう。
PDCAサイクルとは
「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)」を繰り返すことで継続的な業務の改善をおこなう手法です。
最初に定めた計画に対して、成功・失敗の評価をおこない、改善を重ねていき、出されたお題の目標に近づけましょう。
実物作成型のテーマ例
- A4の紙を使って、できるだけ高いタワーを作成してください
- できるだけ高いタワーをトランプで作成してください
- 一枚の新聞紙に全員が通れる穴を開けてください
- バラバラのピースを組み合わせてなるべく早く正方形にしてください
- 配られたカードに書いてある情報をもとに一枚の地図を完成させてください
- レゴブロックを用いて、テーマに近いものを完成させてください
実物作成型のワークで他に押さえておきたいポイントとしては、「振り返り」です。
なんらかの完成型が出来上がりますが、良い悪いという結果を評価するだけではなく、初めの役割分担のプロセスから振り返っていき、良かった点や次への課題を抽出しておくと、チームとしての成長も期待できて、とても良い印象が残せると思います。
プレゼンタイプ
プレゼンタイプは結論とその発表が求められる場合のグループワークです。基本的にグループワークでは過程が重要視されますが、プレゼンタイプではアウトプットの内容も評価の対象となります。プレゼンタイプは「課題解決型」「選択型」「ビジネス型」「自由討論型」「フェルミ推定型」の5つに分けられます。
課題解決型
課題解決型では、出された課題に対してグループで話し合いをおこない、解決策を導き出すものです。たとえば、「日本人の出生率を上げる方法を提案してください」といったように、課題の抽象度が高く、明確に答えが存在しないテーマです。
議論が分散しやすいため、グループワーク冒頭での共通認識を明確にすることや役割分担が非常に重要となります。
また課題の原因を明確にしておけば、その原因を解決するための方法を考えやすくなります。
課題解決型のテーマ例
- 日本人の出生率を上げる方法を提案してください
- 日本の空き家問題を解決する方法を提案してください
- 介護離職者を減らすためにはどうするべきか提案してください
- 東京一極集中を解消する方法を考えてください
- 食品ロスを減らすための方法を考えてください
- 若者の結婚率を上昇させるための方法を考えてください
- ブラック企業をなくすための方法を考えてください
- 職を持たない人が働くための施策を提案してください
- インバウンドを日本に増やすための方法を考えてください
- パワハラをなくす方法を考えてください
- 長時間労働を減らす方法を考えてください
- 従業員の離職率を減らす方法を考えてください
- 就職活動での問題を解決する施策を提案してください
- 農家の後継者不足を解消するための施策を提案してください
- 少子化を減らすための施策を提案してください
- 若者の物欲を高める施策を提案してください
- 過労自殺をゼロにするための施策を考えてください
- 人口減少を食い止めるための施策を考えてください
- 貧困に苦しむ国を救う方法を提案してください
- AIに代替されないために必要な能力を考えてください
- 戦争を止める方法を提案してください
- 満員電車を減らすための方法を提案してください
課題解決型のテーマは、提案という形でグループの検討成果を発表するのが良いでしょう。
評価のポイントは、「なるほどね!」という納得性やコミットメント(賛同、共感)が得られるかどうかです。
そのためには、「現状の課題が挙げられているか」「課題解決のための施策が複数提案できているか」が重要です。
数日間のワークショップなど、十分な取り組み時間が取れるものであれば、データを収集したり、企業の強みを活かせるような要素を組み込むと評価は高くなると思います。
選択型
選択型のグループワークは、選択肢がある議題に対して、グループワークを通して一つに絞ったり優先順位をつけるというものです。
たとえば、「夫婦別姓に賛成か反対か」など、課題解決型と同様に答えのないテーマとなっています。それぞれの価値観が判断の基準となるため、客観的な視点から自分の価値観や考えを伝えていく必要があります。
また、テーマによっては、主観的な考え方に偏ってしまう場合があります。したがって、相手の意見を柔軟に取り入れて、結論を導くようにしましょう。
選択型のテーマ例
- 音楽を楽しむならCD派か、ダウンロード派か
- 紙の新聞とデジタルの新聞、どちら派か
- 生まれ変わるなら女性か男性か
- 朝食べると良いのはご飯かパンか
- お金と友情ではどちらの方が大切か
- 男女別姓はありかなしか
- 新卒には明るさと真面目さどちらが大事か
- 無人島に持っていくなら食料とライターどちらか
- 旅行に行くなら国内か海外か
- 効果的なのはCMとYouTube広告どちらか
- 出社とリモートどちらが良いか
- 会社員とフリーランスどちらが良い働き方か
- マンションか一軒家どちらに住みたいか
- 桃太郎でイヌ、サル、キジのどの動物が一番貢献したか
- 小学校の教科で国語・算数・理科・社会のうち、1科目なくすとしたらどれか
- デジカメとスマートフォンのカメラどちらが良いか
- 消費税は増税するべきか、減税するべきか
- レジ袋は有料にするべきか、無料にするべきか
- 救急車は有料にするべきか、無料にするべきか
- 安楽死に賛成か、反対か
- 子供を塾に通わせるべきか、通わせないべきか
- 仕事とプライベートどちらが重要か
- 小学生にスマホを持たせるべきか、持たせないべきか
答えが決まっておらず、かつ意見がばらけたときに安易に多数決で決めてしまうことがよくあります。
偶数なら決まらないこともありますし、人数が多いからこちらの答えになったというのは納得性に欠けます。
あくまで選考の一環ということを考えると、今後社会人となって同じようなことが起こった時のシミュレーションという見方もできます。乱暴に決断してしまう思慮の浅い人と思われないように、なるべく多数決は避けるようにしましょう。
ビジネス型
ビジネス型では、実際のビジネスで起こりうる課題や売上を伸ばすための施策など、現場に近いイメージで取り組むグループワークです。
たとえば、「弊社の新規事業を立案せよ」であれば、その企業が展開している領域内で新しいサービスを立案することが求められたり、自社サービスのビジネスモデルをもとに別領域での新規事業を考えることが求められる場合があります。
企業によっては、事前に説明会や資料などを読み込む時間が設けられる場合がありますが、事前に業界研究や企業研究をおこなうと、競合する企業と比較することができます。
ビジネス型のテーマ例
- 弊社の新規事業を立ち上げてください
- 弊社の新規ブランドを作ってください
- 弊社の〇〇というサービスの売上を2倍に伸ばすための施策を提案してください
- 弊社の海外進出のための戦略を教えてください
- 弊社で新商品を出すとしたら、どんな商品を出すべきか提案してください
- 弊社が新しい領域に進出するなら、どの領域でどんなサービスを提供するべきか提案してください
- Webからの申込率を上げるための施策を提案してください
- 昨年対比で関西の売上をアップさせる施策を教えてください
- 百貨店の売り上げを今後も伸ばし続けるためにどうするべきか提案してください
- 新築マンションの入居率を上げるための施策を提案してください
- 炭酸飲料の新商品を提案してください
- 自社の商品を高齢者に認知してもらうためにはどうするべきか提案してください
- ペンを1万円で売る方法を教えてください
- 5Gを活用した新規サービスを提案してください
- オンライン診療を推進するための施策を提案してください
- 弊社のECサイトの売上をアップさせるための施策を教えてください
- 弊社が展開するQR決済の利用者を増やすための施策を提案してください
- 弊社のリソースを用いて飲食店の利用者を増やすための施策を考えてください
- 老人向けの新しいアプリを作ってください
- 減少している国内の旅行者を増やすための施策を提案してください
- 渋谷駅にあるカフェの売上を1.5倍にするための施策を提案してください
- 日本でオリンピックをするとしたら、次はどこの都市にするか提案してください
- 新しいテーマパークを作るとしたら、どんな施設を作るか提案してください
- ビジネス型グループワークは考えるのが難しそうです。事前にできる対策や考え方のコツがあれば教えてください。
時事問題に対して、日常的にアンテナを張ろう
事前に課題を予想するのは困難です。
そのため、普段から経済や日本の社会問題についてアンテナを張っておくことが良いと思います。
最新のニュースなどから応用できることもあるでしょうし、もし企業側の想定と外れていても「最新ニュースにも敏感で、やる気がある」という良いイメージを持ってもらえる可能性もあります。
自由討論型
自由討論型とは、一つのテーマを議論し結論を導き出すグループワークです。課題解決型と少し似ていますが、「リーダーに必要なものは何か」といったように抽象度の高いテーマに対して、議論をおこない、結論を導き出す必要があります。
個人の価値観に関する出題が多いため、議論が散らばらないように事前に判断基準を作っておくことが必要です。
たとえば、「リーダーに必要なものは何か」というお題であれば、「理想のリーダー像」を予めチーム内で定義して議論を進めると方向性が明確になります。
自由討論型のテーマ例
- 良い会社とはどんな会社か
- 良い社会とは何か
- 活躍できる社会人とは何か
- 営業職に求められるスキルとは何か
- マネジメントで求められるスキルとは何か
- リーダーに必要なものは何か
- ドラえもんの新しい秘密道具は何か
- 幸せの定義とは何か
- オリンピックで日本のメダル数を増やすためにはどうするべきか
- ノーベル賞受賞者を増やすためにはどうするべきか
- 次の1,000円札はどの人物が良いか
- AIによって生活はどう変わるか
- 新しい祝日を作るのは何月何日にするべきか
- 日本の新しい首都を置くならどこにするべきか
- 無人島に1つだけ物を持って行くなら何にするか
- 日本でプロ化するべきスポーツは何にするべきか
- 新幹線の新しいサービスは何にするべきか
- ブラック企業の条件とは何か
- 雪を知らない人に雪をどのように説明するか
- オリンピックで新しい競技を作るとしたら何にするか
- 日本でオリンピックをするとしたら、次はどこの都市にするべきか
- 新しいテーマパークを作るとしたら、どんな施設を作るべきか
- 桃太郎に新しい動物を加えるとしたら何にすれば良いか
自由討論型は、自由だからこそ結論に導くことがとても難しく感じ、その不安から意見が広がらないリスクがあります。
なので結論を出すということは一旦忘れて、自由に意見を発散させていくと良いですね。
さまざまな価値観が表れる中にも、チームとして共通する価値観がきっとあるはずです。いろいろな価値観の中から共通するキーワードを集めていくことで、みんなが腹落ちできる結論を作ることができると思います。
フェルミ推定型
フェルミ推定とは、論理的思考を用いて、いくつかの手掛かりを元に推論し、実際に調査することが難しく捉えどころのない量を短時間で概算する手法です。
基本的にフェルミ推定では正しい回答は求められていません。みられているポイントは論理的思考力と回答を説明できるプレゼンテーション能力のため、論理の元で考えられた数字であれば基本的に問題ありません。
フェルミ推定型のグループワークは、投資銀行やコンサルティング会社などで主に用いられます。解き方を事前に理解しておけば、議論はスムーズです。
フェルミ推定型のテーマ例
- 日本にある電柱の数は何本か
- 東京にある傘の本数は何本か
- 日本のサッカーボールの数は何個あるか
- 日本に高校は何校あるか
- 日本の散髪屋の数は何軒あるか
- 日本のフットサル人口は何人か
- 日本では年間何名が結婚するか
- iPhoneケースの売上はいくらか
- 地球上に蟻は何匹いるか
- 缶ビールの市場規模はどのくらいか
- JR新宿駅の1日の乗降者数はどのくらいか
- コロナ禍における成田空港の年間利用者数はどのくらいか
- 日本にあるセグウェイの台数はどのくらいか
- 東京にコンビニは何軒あるか
- 日本では1日に何人の赤ちゃんが産まれているか
- スケートリンクでかき氷は何杯作れるか
- 今地球上では何人の人が寝ているか
- 大阪で走っているタクシーの数は何台か
- 日本で使用されているPCの数は何台か
- 東京にいる猫の数は何匹か
- 大型バスにゴルフボールは何個入るか
- Twitterの日本における利用者数はどのくらいいるか
- 東京に大学生は何人いるか
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見るフェルミ推定は3つのポイントを参考に大胆な仮説を立ててみよう
フェルミ推定を学習していくポイントは3つあります。
①基礎的な統計情報を暗記する
人口や世帯数、国土面積など観点はいろいろあるので、調べてみて覚えておきましょう。
②仮説を見立てる練習をする
たとえば、日本に女性は何人いるか?という問いであれば「人口の約半数が女性とすると」というような仮説の見立てが必要になります。統計情報からさまざまな仮説を見立てる練習をしてみましょう。
③見立てた仮説の根拠を説明する
論理的思考に根拠はかかせません。根拠がなければ論理が成り立ちません。ただ、フェルミ推定はあくまで推定なので、厳密な根拠はむしろ不要です。なんとなく腹落ちする根拠を思い切って作っていきましょう。たとえば「男女比はほぼ1:1なので」という感じです。
以上の3つがそろえばあとは計算するだけです。「男女比はほぼ1:1なので、人口の約半数が女性とすると、人口は1.2億人なので女性はその半分の6000万人である」などと説明できます。
論理的な思考力を問われているので、あまり細かい数字は気にせず、大胆な仮説を見立てていくと良いと思います。
フェルミ推定の攻略方法は、以下の記事で詳しく解説しています。こちらも併せてチェックしてみてくださいね。
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コンサルや金融業界の面接で出題される「フェルミ推定」。フェルミ推定は出題される背景を理解したうえでトレーニングすれば誰でも攻略可能。本記事ではフェルミ推定の例文やテクニックなどをキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む
ゲームタイプ
ゲームタイプのグループワークはチームメンバーで協力し合って、一つの成果物やゴールを達成するものです。一見、他のグループワークと変わりがないように思えますが、チーム同士で競い合うのが特徴で、採用担当者の主観ではなく、良し悪しが数字など目に見える形で測れるのが特徴です。
ゲームという名前から勝つことが求められていると考える人も多くいますが、主に「積極性」を見るためにおこなわれるグループワークです。
ゲームなので楽しみながら参加できる一方で、より学生の素をみることができます。したがって、性格を評価したいときに使用されることが多い傾向にあります。
あくまで選考ということを念頭に置き、楽しくなってはしゃぎすぎたり、感情的になりすぎないよう注意しましょう。
ゲームタイプのテーマ例
- 営業疑似体験ゲーム
企業の営業マンという設定で顧客にとって最適な商品を提案することを目的としたゲーム - レゴブロックゲーム
レゴブロックを用いて、提示されたお題に対して作品を作るゲーム - NASAゲーム
惑星に不時着してしまった宇宙飛行士という設定で、手元に残った15のアイテムに各自生存に必要な優先順位をつけ、グループで話し合いながら、優先順位を決定するゲーム - ヘリウムリング
1グループにつき5〜10人で1本のフラフープを人差し指に載せて落とさないようにしゃがむゲーム - ジェスチャーゲーム
言葉を使わず手振り身振りだけで特定のお題を表現し、見ている側が何を表現するか当てるゲーム - 野球ポジション当てゲーム
バラバラな情報を口頭でのコミュニケーションでつなぎあわせ、時間内に正解を導き出すゲーム - パズルマップゲーム
それぞれに与えられたパズルに地図の一部が記載されており、持っているパズルを見せることなく話し合いだけで地図を完成させるゲーム
ゲームタイプのグループワークでは、結果よりも、リアルタイムで進行しているワークの中での挙動が評価対象です。点数化が難しい性格や行動、個性など一人ひとりの特徴がみられます。
特にこのグループワークのための対策はありませんが、日頃から人とのかかわり方に留意してコミュニケーションのスキルアップを図ったり、物事に積極的にかかわっていく習慣を身に付けておきましょう。
一歩リードできる! グループワーク前にできる5つの対策
グループワーク前にできる5つの対策
- 企業研究をする
- 業界知識や時事の知識をつける
- 日常的に自分の意見を持つ癖をつける
- 自分の意見を言う・人の意見を聞く癖をつける
- 就活イベントに参加する
グループワークにはさまざまな種類のものがありますが、具体的な対策方法がわからないという悩みを抱える人もいるかと思います。
具体的な対策として、上記の方法があげられます。ぜひ、対策方法を参考にグループワークに臨んでくださいね。
①企業研究をする
プレゼンタイプのビジネス型のグループワークなどでは、新規事業やキャッチコピー、サービスの販促プランなど、その会社の事業などに関するテーマが出題されるケースが多くあります。したがって、事前に企業について調べておくことでグループワークをスムーズに進めることができます。
具体的な方法として、コーポレートサイトの沿革や事業内容、採用サイトの社員インタビューから実際の業務内容など、企業の理解を深めましょう。上場企業であれば、IR情報などを読み込むとなお良いです。
企業研究では、上記の他に地域性も押さえておくと良いです。関東の企業と関西の企業では気質も違います。
情報収集をする際に注意したい点として、誰が書いたのかわからないクチコミなど、確実性に欠ける情報は信じないようにしましょう。
②業界知識や時事の知識をつける
選考を受ける会社の情報をインプットしたら、業界知識や時事の知識を読み込みましょう。
まずは、業界全体の構造や動向を大まかに把握して、市場規模や代表的な企業はどこか、それぞれのシェアを理解しましょう。加えて、業界の課題やトレンドなど、業界内の事情を細かく調べていくことがおすすめです。
これらは、業界研究セミナーや合同説明会、ナビサイトの業界ページで調べることができます。また、日常的に新聞やニュースをチェックすることで、タイムリーな情報を入手することができるのでおすすめです。
業界研究で他に押さえておきたいポイントとしては、業界の知識を踏まえたうえで、自分の言葉でその業界の将来のビジョンを言語化しておくと良いと思います。
その業界の課題やトレンドから、どのような変化・成長を目指していくと良いのか、そのためには何が必要になるのか、技術・人材・ノウハウなどの観点から業界のニーズを考えてみるといった感じですね。
③日常的に自分の意見を持つ癖をつける
グループワークでは自分の意見を主張したり、意見を求められる場合があります。ですが、意見や考えを求められる機会は日常的にあるわけではありません。そもそも「意見をもつ習慣がない」という人も多くいるのではないでしょうか。
そこでまずは、自分の意見を持つ癖をつけていきましょう。具体的な方法としては、何かテーマを決めて、自分の頭で考えてみる時間を設けることです。テーマは自分が興味あるテーマや得意な分野から始めてみるのがおすすめです。ニュースに対して自分の意見を考えるのも効果的です。
たとえば、「少子化対策としての代理母出産」について、賛成か反対かを自分なりに考えてみて、可否やその理由について深掘りしてみましょう。
何か一つのテーマで自分の意見を持てるようになったら、同じように次に興味がある分野を深く掘り下げてみると良いでしょう。このように考える機会を積極的に設け、考える時間を増やしてみましょう。
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見る多くの情報が入るからこそ、それぞれに意見や主張を持ってみよう
今は非常に多くの情報が手に入ります。そのため、情報や知識としてインプットすることは容易ですが、それを自分事にできない人が増えてきました。
物事を「わかっている」ということは「知っている」こととは違います。すべて自分自身が経験できれば良いですが、限界があるので、そこは想像し仮説を立てていくことが必要です。
まずは自分ごとに捉えてみることから始めよう
たとえば、ロシアによるウクライナ侵攻について日々大量の情報が日本にも流れ込んでいますが、単なる情報として知っているだけではないでしょうか。
「自分がウクライナ人で現地にいたらどうするだろう、家族は?」「自分がロシア兵としてウクライナの戦闘に参加していたらどういう行動をしていただろうか」というような視点に立つことで、さまざまな考えを持つことができるようになります。
自分の意見や考えを持つためには、物事を自分事として捉えることが必要ですが、立場の違う人の考え方を理解するためには、相手本意の視点に立てるようになることが必要です。
コロナ禍やウクライナ侵攻のような社会問題でなくても、恋愛や人生の選択、プレゼントをするといった単純な行為についても自分自身や相手が本当に納得したり満足するような考えを整理する習慣をつけておくと良いと思います。
④自分の意見を言う・人の意見を聞く癖をつける
グループワークでは、意見を主張する発信力と意見を聞く傾聴力が求められます。グループワークで必要な発信力と傾聴力を養う方法としておすすめなのが、友人とグループワークの練習をすることです。
友人と実施すると意見を遠慮なく言えるので、気軽に練習することができるでしょう。一方で、普段よく話をする相手だと緊張感が薄れてしまうので、本番同様に初対面の人と実施すると成果が出やすくなります。
したがって、友人に友人を誘ってもらって、なるべく初対面の人が多い環境にしたり、他のゼミに所属している同級生を誘ってみるのが良いでしょう。
上記に記載したテーマ例を参考に、テーマを決めて、アウトプットを出すまでおこなってみましょう。
日常生活では、家族や同じ大学の同僚や先輩・後輩といった比較的近い人間関係でしか話をしないのではないかと思います。
そのため、可能な限り異世代の人や社会に出ている立場の違う人と話す機会を作れると良いですね。たとえば、大学の教授や事務職員、バイト先の社員など、多くの人が社会の先輩としてアドバイスをくれます。
このような機会を対話の場として、自分の考えをまとめながら、伝えてみる練習をしていきましょう。
⑤就活イベントに参加する
グループワークの対策をする実践的な場としておすすめなのが、就活イベントです。グループワークに特化したイベントもあり、イベント終了後には企業の人からフィードバックをもらうこともできます。
失敗を恐れずに練習ができ、かつ企業からの評価を参考に自分のパフォーマンスを振り返れば、グループワークをどんどん上達させることができます。
イベントは多数開催されていますが、難易度やグループワークのタイプが異なります。したがって、自分が弱いと感じている部分に合わせて探してみるのが良いでしょう。
おすすめのグループワークイベント
進め方のイメージを持ってグループワークを攻略しよう!
グループワークでは、役割を分担して、前提を定義し、議論していく必要があります。議論では、立ち回りが重要です。周りのメンバーを巻き込んでいるか、主観的な主張や批判はしていないかなどに注意しましょう。
また、グループワークが苦手な人は、まず自分が苦手に感じていることは何かを考えてみましょう。議論に参加することが苦手なのであれば、記事で紹介した事前準備などを実施して、ぜひグループワークを攻略してくださいね。
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見る緊張するからこそ、自己開示していくことが大事
初対面の人で、かつ第三者に評価されながらグループワークをやるというのは、プレッシャーや不安などでとても緊張しますよね。
過度な緊張は、自分の良さが現れず、悪いところばかり気になって、焦って空回りしてしまいます。
まずは、今の自分を良いところも悪いところも含めて全て自分なんだと、自分を肯定し受け止めて、自己開示の気持ちを作れると、リラックスして臨めると思います。
企業は良いところだけを見たいわけじゃない
企業は今のあなたの実力だけではなく、今後の伸び代や成長性を見たいと思っています。
伸び代や成長性を見るためには、良いところも悪いところも含めてどう理解し、どうなりたいと考えているのか、そのためにどう行動をしようと努めているのか、それをグループワークという作業を通して見ていきます。
したがって、「今の自分」「なりたい自分」「そのための行動」を意識して、チームの一員としてどんな役割を担い、どんな言動を取るのか、ということをよく考えておくと良いでしょう。それが自分のありたい軸となり、行動として表れ、会社とともに成長していくイメージが伝わると思います。
グループワークを「自分を成長させるきっかけ」と捉え、ぜひ前向きにトライし、失敗しながら、大きく成長してほしいと思います。スキルだけではなく、その誠実で真摯なあり方が企業の心に深く残っていくはずです。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/HR&Sパートナーズ代表
Chinatsu Iwasaki〇大学理系学部卒業、大手インフラ企業の人事として勤務。開業後、企業の採用コンサルティングや就職支援などをおこなう。現場感と対話を大切にしている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/インテグラルキャリア研究所所長
Keiichi Yokoyama〇20歳後半からカウンセリングの勉強を始め、キャリアに比重をおくコンサルティング、人材育成を企業内で推進。独立後は大学のキャリアセンターで学生の就職支援にもかかわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント / システムエンジニア
Ichiro Komine〇大手電機メーカーでシステムエンジニアとして従事。若者の人生や成長にかかわりたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得。現在はコンサルティングや自己分析支援をおこなっている
プロフィール詳細