この記事のまとめ
- 初めてのグループディスカッションに臨む前に流れを押さえておくのが大切
- グループディスカッションは自分に合った役割でグループに貢献しよう
- 初めてのグループディスカッションでも活躍できるコツを解説
- 面接力診断ツール
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この記事を読んでいる人におすすめ
グループディスカッションに初めて参加するのであれば、不安や疑問をたくさん抱えているのではないでしょうか。漠然としたイメージはあっても、「初対面の人たちとどのように議論を進めれば良いのだろう」「どんなテーマが出されるのかな」というように、わからないことが多いでしょう。
選考の合否がかかっている場であるうえに、初対面の人たちとディスカッションをするとなれば不安に思うのも当たり前です。ただ、初めてでも対策次第でグループディスカッションで活躍することは可能です。
この記事ではキャリアアドバイザーの瀧本さん、田邉さん、隈本さんとともに、グループディスカッションの流れや進め方を解説します。知っているのといないのとでは、グループディスカッションでのパフォーマンスは大きく変わってきますよ。
初めてのグループディスカッションは流れやコツを把握したうえで臨もう
グループディスカッションは、多くの企業が採用選考で取り入れています。この機会に流れやコツを把握して、初めてでも高いパフォーマンスを発揮しましょう。
記事ではまず、グループディスカッションのテーマや流れについて説明し、企業が評価しているポイントを解説します。企業の視点を押さえると、グループディスカッションでの適切な行動や発言が見えてきますよ。
さらに記事では、自分に合った役割の見つけ方や、高評価を獲得できる行動を解説。昨今増えている、オンラインでのグループディスカッションを乗り切る方法についても説明しています。
記事の最後では、本番までにするべき対策も紹介するのでぜひ実践してください。対策をする時間がない場合も、知っているだけで役に立つコツを伝授するので、初めてのグループディスカッションを直前に控えている人もぜひ参考にしてくださいね。
そもそもグループディスカッションとは?
そもそもグループディスカッションとは?
- 課題解決型
- 自由討論型
グループディスカッションという言葉は知っていても、どんなことをするのかよく知らない人もいますよね。グループディスカッションは、学生が5〜10人程度のグループに分かれ、企業側が提示したテーマについてグループ内で議論をし、時間内に結論を出します。
グループディスカッションのテーマは「課題解決型」と「自由討論型」の2つに分かれ、議論の内容が大きく異なります。ここでは、それぞれのテーマでの議論の内容やテーマの例を見てみましょう。
グループディスカッションでよく出題されるテーマについて気になる人はぜひ次の記事を読んでみてくださいね。
グループディスカッションのテーマ50選|1人でできる練習法も紹介
課題解決型
「日本の人口減少を止める方法は?」「一次産業の人材不足を解決する方法は?」のような課題が提示され、解決策を結論とするのが課題解決型です。
日本社会が抱える課題、また業界や企業が実際に抱えている課題がテーマに出されることが多くあります。時事に関する知識や企業・業界研究の成果を問われているといえます。
課題解決型のテーマの例
- 新規事業の売り上げを伸ばすには
- 若者の投票率をアップさせるには
- 女性の社会進出を後押しするには
- 男性の育休取得率を上げるには
自由討論型
自由討論型では「学生と社会人の違いとは?」「仕事ではうさぎとかめどちらであるべき?」のような議題が提示され、それぞれの考えを出し合い、グループとしての答えを導き出します。
それぞれの価値観や、自分の考えを言葉にする言語化能力が重視されやすいテーマです。
自由討論型のテーマの例
- 代理母出産の是非
- 安楽死の是非
- 社会人としての心構えとは
- 理想の上司に欠かせない条件
- 就活を楽しくするには
ここまでグループディスカッションについて解説しましたが企業によってはディベートと呼ばれるディスカッションをおこなう企業もあります。以下の記事ではディベートについて詳しくまとめているので参考にしてみてください。
ディベートで頻出のテーマ35選! 進め方や攻略ポイントを解説
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まずは押さえておきたい! グループディスカッションの流れ
まずは押さえておきたい! グループディスカッションの流れ
- チーム分けやテーマについて説明を受ける
- グループでそれぞれの役割を決める
- 時間配分を決める
- テーマの前提をすり合わせる
- 意見を出し合う
- 結論を出す
- 採用担当者やほかのグループの前で発表する
ここからは、グループディスカッションの流れについて解説していきます。グループディスカッションに臨むときは、最低限流れを押さえておかなければ、当日議論についていけなくなることも。
課題解決型でも自由討論型でも、基本的な流れは共通しています。まずは流れを押さえて、各段階でどんな動きや発言をするべきか対策を立てていきましょう。
①チーム分けやテーマについて説明を受ける
自分が座る席は、座席に置かれたネームプレートや会場内に掲示されている座席表で指定されているケースが多いです。指定されている席に着席して開始時間までしばらく待機します。
この間に同じグループの人たちと、自己紹介やアイスブレイクをして打ち解けるのがおすすめです。ただ、静かに待っておいた方が良い場合もあるので、周囲の雰囲気を読み取ったり、担当者の指示にしたがってください。
開始時間になると、担当者からテーマや議論の進め方について説明があります。話を聞く態度も評価されている可能性が高いです。話している人の方を向いて、これからするべき議論、その進め方を理解しましょう。
- 待機時間に同じグループの学生に話しかけても良いのでしょうか。
待機時間に同じグループの学生に話しかけてもマイナス評価にならない
待機している時間なので、指示がないのにほかの学生に話しかけるとマイナス評価になるのではと不安になりますよね。
しかし、待機時間に同じグループの学生に話しかけることがマイナス評価になることは少ないので安心してください。企業によっては、コミュニケーション能力や積極性を評価してもらえることもありますよ。
ただし、待機室が社員の執務室に近いときは、社員の仕事の迷惑になる可能性が高いので話しかけないようにしましょう。
②グループでそれぞれの役割を決める
説明が終わると、グループでの話し合いがスタートします。自己紹介が済んでいない場合は、「自己紹介しませんか」と切り出してみるのもおすすめです。それぞれの名前と顔が把握できたら、議論における役割を決めます。
役割には主に以下の4つがあります。
グループディスカッションにおける役割
- 司会進行
- 書記
- タイムキーパー
- 発表者
役割は立候補制で決めるのが定番です。ただ、一部の企業では「役割は決めずに議論を進めてください」と指示されるケースもあります。その場合は企業の指示を優先させてください。
- 初めてのグループディスカッションなので、役割は引き受けない方が良いですか?
引き受けないのがおすすめ
初めてであれば役割を引き受けることはあまりおすすめできません。まずはディスカッションに参加して、ほかのメンバーがどのように話しているかを理解し、自分の意見を述べることに慣れましょう。
役割を引き受けることで、ディスカッションの進行を促進したり、まとめ役を担えますが、初めての場合は周りを観察し、ディスカッションの流れや雰囲気をつかむことが重要です。
また、発言する際には、自分自身の意見を素直に伝えましょう。自分が言いたいことをはっきりと伝え、ほかのメンバーと意見交換ができれば、有意義なディスカッションになります。
③時間配分を決める
ここからは司会進行が中心となって、話し合いを進めていきます。
まずは、時間配分を決めます。グループディスカッションは時間制限が課されます。時間内に結論を出すためにも、何をいつまでに終わらせるか、逆算して計画を立てましょう。
グループディスカッションの時間配分の例
- テーマについてすり合わせる:5分
- 個人で考える:3分
- 意見を出し合う:15分
- 結論を出す:10分
- 発表準備:5分
④テーマの前提をすり合わせる
「社会人と学生の違いは」という単純な問いでも、社会人や学生の定義が人によって異なる可能性があります。たとえば、「フリーターやニートは社会人に含むのか」「働きながら大学に通っている人は学生と社会人のどちらなのか」など、前提を掘り下げてみると、人によって解釈が異なりそうなことが出てきます。
これをすり合わせずに議論を始めると、誰かの意見に対し「それは社会人にも言えることなのでは?」と確認が入る機会が増え、議論が前に進みづらくなります。
あらかじめ定義をすり合わせておくと、議論が途中でかみ合わなくなる事態を防げますよ。
⑤意見を出し合う
前提のすり合わせができたら、いよいよ議論に入ります。すぐには意見が出せないような難しいテーマの場合は、シンキングタイムを設けて個人でテーマについて考えましょう。シンキングタイムを設けるかどうかは、基本的に司会進行の指示に従います。
最初に個々の意見を出し合い、それに対する賛成、反対意見を募ったり、別の角度からの意見を出したりします。意見は適宜、似ているもの同士でグルーピングするなどして、整理しておくと結論を出しやすくなります。
⑥結論を出す
出そろった意見をもとに、グループとしての結論を出します。全員が納得のいく結論を出せるように、それぞれの意見の妥当性を確かめ、論理的に正しいと思えるゴールを見つけるのです。
具体的には、出された意見の中でもっとも良いと思うものを一人ひとり述べたり、似た意見同士を組み合わせて結論とするなどの結論の出し方があります。
⑦採用担当者やほかのグループの前で発表する
制限時間になると、グループとしての結論を発表します。複数のグループがある場合は、発表者がその場で起立したり、前に出て順番に発表していきます。
聞く態度も採用担当者から見られているものと思ってください。話し手の方を向いてあいづちを打ちながら聞くなどして、発表者が発表しやすい雰囲気作りを心掛けましょう。
こちらの記事では、グループディスカッションの進め方をさらに詳しく解説しています。
グループディスカッションの進め方|選考を通過する7つの極意
企業は何を求めている? グループディスカッションの評価ポイント
企業は何を求めている? グループディスカッションの評価ポイント
- 協調性
- 論理的思考力
- コミュニケーション力
- 積極性
学生が議論をしている間、採用担当者はバインダーを片手に各グループを回りながらメモをしている姿がよく見受けられます。話し合いをしている様子を見て、次の選考フェーズに進める学生を決めようとしています。
このとき企業はどのようなことを評価しているのでしょうか。ここでは、グループディスカッションの評価ポイントを解説します。
協調性
協調性とは
自分と異なる立場や違う意見を持つ人たちと協力しながら行動できる能力のこと
グループには、自分と異なる意見を持つ人もいるでしょう。異なるアイデアや対立する意見を出し合い、それらを踏まえてもっとも最適な結論を見つけ出すのがグループディスカッションです。
仕事でも、一緒に働く仲間が自分とは異なる意見を持っていたり、部署が異なるメンバーと協力しなければならない場面もあります。そんなときに異なる立場や違う意見の人たちと反発するのではなく、協力して仕事を成し遂げるためにも協調性は欠かせない能力です。
グループディスカッションで、自分とは異なる意見を受け入れたり、相手の考えを否定せずに説得するなど円滑に議論を進めるための行動ができていると、協調性がある人物として高評価を得られます。
協調性に自信がある人は、自己PRで自分の強みとしてアピールしてみてはいかがでしょうか。こちらの記事では、企業が求める協調性について具体的な行動を交えながら解説しているので、ぜひ参考にしてください。
例文17選|協調性の自己PRで確実に差別化する8つのコツ
論理的思考力
論理的思考力とは
複雑な問題を整理して、筋道を立てて考え、解決に導く力
グループディスカッションでは一つのテーマが出されますが、そのテーマにはいくつかの問題が複雑に絡み合っているケースがあります。
たとえば、「男性の育休取得率をアップさせる方法とは」という課題であれば、まずは育休取得率が低い現状の問題点を整理する必要があります。問題点として「育休を取得しづらい会社の雰囲気」「育休期間中の収入減少」「復帰後のケア」など複数挙げられます。まずはこのように複雑な問題を整理すると、適切な解決策が思いつきやすくなります。
「育休を取得しづらい会社の雰囲気」に焦点を当てて解決案を考えると、「育休取得者の同僚にも手当を支給する→育休が取得しやすい雰囲気になる→男性の育休取得率がアップする」というように、明確な筋道でアイデアが出せるようになるのです。このように段階を踏んで論理的に答えを導く力を論理的思考力といいます。
仕事でトラブルが発生するときも、その原因はシンプルなものよりも複雑でさまざまな要因が絡み合っているケースが多いです。論理的思考力がある人であれば、問題を正確に把握し適切な解決策を導き出せるので、グループディスカッションでも、論理的思考力を試しやすいテーマが出されます。
コミュニケーション力
コミュニケーション力とは
他者と意思疎通をスムーズに図る能力
グループディスカッションでは、初対面の人たちと議論しなければなりません。相手の人となりも知らない中で、自分の意見を伝えるのはためらう人も多いです。
そんな中でも活発に意見を出したり、「〇〇さんはどう思いますか?」と発言できていない人にも積極的に声を掛け、ほかの人の意見を引き出すなど、円滑に議論を進められるコミュニケーション力があると、採用担当者の目にも留まりやすいです。
仕事では同僚や社外の人と協力しなければならないことだらけです。円滑に進めていくために、コミュニケーション力は必要不可欠です。
中でも、営業や販売など会社と顧客の接点となる仕事では、初対面の人と良好な関係を築く能力が必要とされます。社外との接点が多い職種を希望している人は特に、周りとたくさんコミュニケーションをとって雰囲気を良くするように意識しましょう。
積極性
積極性とは
物事に対し自ら進んで働きかけ、意欲的に取り組む性質
役割を決めるときに誰も立候補しなかったり、議論で意見が出ずに沈黙になるなどの事態はグループディスカッションでは避けるべきです。社会人になってもミーティングや会議で意見を求められることがありますが、沈黙が多いグループにいる人は、そのような場でも意見を出さないのではないかと懸念されかねません。
進んで役割に立候補したり、たくさん意見を出す人がいると、議論がスムーズに進んだり、活発に意見が出せる雰囲気になり、良いアイデアも生み出されやすくなります。
前のめりになりすぎて、独りよがりな行動にならないよう注意は必要ですが、議論を盛り上げている積極的な学生に、採用担当者は注目しやすいです。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見るグループディスカッションは個人の能力を総合的に確認している
グループディスカッションでは、グループで与えられたテーマについての答えを導くことが求められます。
そのため、初めて集まるメンバーでも短い時間で協力関係を築くために、適切な会話ができるコミュニケーション力が必要です。
議論の中でただ人の話を聞くだけでなく、自分の意見を発言する提案力、人の意見を遮らずにその内容をより深く掘り下げるために質問を返せるような傾聴力、出された意見を組み合わせながらより良い答えを導くための論理展開力といったものが確認されます。
各段階において重視される能力は異なる
グループディスカッションの最初には役割分担を決めるのが一般的ですが、その際には積極性やリーダーシップ力といったものも評価されています。
また、グループディスカッションの最後には報告会がありますが、結論をしっかりと説明したうえで、その理由を議論の中で出た意見なども交えながらわかりやすく説明するプレゼンテーション力が求められます。
プレゼンテーションでグループとしての答えをしっかりと発表できなければ、参加者全体の評価が下がりかねないので、グループの中で信頼のおける人を選べるかどうかも評価の一端になることがあります。
傾聴力は単なる聞き上手ではなく、相手の話を聞きながら適切な質問や要約をし、本音を引き出せる能力です。自信がある人は、自己PRで強みとしてアピールすると効果的ですよ。こちらの記事の例文も参考にしてくださいね。
14例文|傾聴力の自己PR作成に欠かせない必勝3ステップ
39点以下は要注意!
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・面接でなぜ落ちたかわからない人
・自信を持って、面接に臨みたい人
どう進めるべき? 初めてのグループディスカッションで守るべき3つの鉄則
どう進めるべき? 初めてのグループディスカッションで守るべき3つの鉄則
- メンバー全員で主体的に参加する
- お互いの意見を尊重しながら最適解を見つける
- 時間内に発表の準備まで完了させる
グループディスカッションの流れや企業の視点を押さえると、参加者としてどのような動きや発言をすれば良いのかが見えてきたのではないでしょうか。ここからは、グループディスカッションを進めるうえで守るべき3つの鉄則を解説します。
グループとして高いパフォーマンスを発揮するためにも、自分の役割をまっとうしましょう。
①メンバー全員で主体的に参加する
グループディスカッションでは役割に関係なく、メンバー全員に主体性が求められます。人任せにせず積極的に意見を出したり、発表の準備に協力するなどして、グループとしての結論に責任を持ちましょう。
また、自分が主体的であれば良いという考え方ではなく、発言数が少ないメンバーには名指しで意見を聞いてみるなど、全員が主体的に発言できる雰囲気を作ることが重要です。
会社にはさまざまなタイプの人がいて、積極的に発言できる人もいれば、自分の意見を人に伝えるのが苦手な人もいます。ただ、苦手な人が会社の利益拡大につながるようなアイデアを秘めている可能性もあります。
そのため一部の人だけではなく、メンバー全員を巻き込んで議論を活発化できる方が、チームとして高い成果にたどり着ける可能性が高まりますよ。
②お互いの意見を尊重しながら最適解を見つける
グループディスカッションでほかの人の意見を否定したり、少数派の意見を取り上げないのはご法度です。相手の意見が間違っていると思っても、否定するのではなく質問して掘り下げるなどして理解する努力をしましょう。
グループディスカッションでは、個人の知識量や学力の高さ、弁論のうまさというより、協調性やコミュニケーション力のようなチームとしての成果につながる能力が重視されています。自分の意見を通すのではなく、グループとして最適解にたどり着くことが目指すべきゴールですよ。
③時間内に発表の準備まで完了させる
グループディスカッションでは、「〇分以内に結論を出す」「〇時までにディスカッションを終わらせて発表」というように、時間を管理して進める必要があります。時間になったら、採用担当者に向けて結論を発表する流れなので、制限時間内に発表の準備まで終わらせる必要があります。
どんなに議論が盛り上がっても結論が出せなければ評価しないという企業もあります。時間内に決められたことをやり切るのは社会人に欠かせない能力です。タイムキーパーを中心に、時間管理にも十分気を配る必要があります。
時間内に結論を出すことを意識しておけば、議論が進まない事態を避けられます。また、意見や意思決定の遅延を防ぐこともできます。参加者同士が議論の軸を把握し、タスクの進行がスムーズになる点でも時間内に結論を出すことは重要です。
こちらのQ&Aではグループディスカッションのコツをキャリアコンサルタントが回答しています。併せて参考にしてみてください。
初めてなら慎重に! 自分に合った役割を見つけよう
初めてなら慎重に! 自分に合った役割を見つけよう
- 司会進行
- 書記
- タイムキーパー
- 発表者
- 役割なし
先に解説したとおり、ディスカッションを始めるにあたって、司会進行、書記、タイムキーパー、発表者の役割をあらかじめ決めるのが一般的です。役割を担っている人の方が企業からの評価は高いと思うかもしれませんが、役割を担ったからといって合格が決まるわけではありません。
ただ、誰が各役割を担うかによって、議論の盛り上がりや円滑さは変わってきます。つまり自分に合った役割を担えば、グループにプラスの効果をもたらせます。ここでは、各役割の内容や、向いている人の特徴を解説します。
- 意見やアイデアを出すのが苦手です。向いてる役割はありますか。
書記やファシリテーターがおすすめ! ただし意見は必ず出そう
意見を取りまとめる書記や、議論をコントロールするファシリテーターという役割を選択してはいかがでしょうか。ただ、グループディスカッションはそれぞれが役割をまっとうすることよりも、短い時間で答えを導くことが評価されます。
書記やファシリテーターだからといって、議論に参加しないのは低評価につながってしまう可能性が高いです。苦手であっても自分なりの意見は発言してみると、ほかの人から新しいアイデアが出るきっかけになる可能性もあります。
就職した後もグループディスカッションの機会は多いので、あまり役割にこだわり過ぎずに、自分の意見を言葉にするチャレンジをしましょう。
司会進行
グループでの話し合いを仕切るのが司会の役割です。段取りを決めたり、テーマに関する個人の意見を求めたり、まとめるなどして、議論を結論まで導いていきます。
司会進行に向いてる人の特徴
- 話の要約や整理が得意
- 調整役を担うことが多い
- 聞き上手
役割をまっとうできている司会進行の特徴は、メンバー全員の意見をまとめるだけでなく、自分の意見も伝えている人です。意見をまとめるだけでは議論が発展しないので、採用面接の一環であることを忘れず自分も議論に参加しましょう。
書記
会場に用意されているホワイトボードやPCに、ディスカッションの中で出てきた意見を整理してまとめていくのが書記の役割です。
ただ意見をメモするのではなく、同じ意見や似た意見をグルーピングしたり、対立している意見の構図がわかるように記入するなどの工夫が必要です。優秀な書記は、自分以外のメンバーも議論の状況が理解できるような板書をします。
書記に向いてる人の特徴
- 字が綺麗
- 物事を論理的に考えられる
- マルチタスクが得意
人の意見をただ単に雑記するのではなく、ホワイトボードや紙を見ることで議論の流れが一目でわかるようにブロックごとにまとめられていると、書記の仕事をまっとうできているといえるでしょう。
タイムキーパー
タイムキーパーは簡単な役割に思われがちですが、「時間内に結論を出す」というグループディスカッションの必須のミッションをこなせるかどうかがかかっている、重要な役割です。
最初に決めた時間配分通りに進められるように、オーバーしそうになったら残り時間を伝えて急がせるなど、議論の進み具合を調整する必要があります。
タイムキーパーに向いてる人の特徴
- 常に冷静
- 臨機応変な対応力がある
優秀なタイムキーパーは、時間を厳守し、議題に集中させることができます。適切なタイミングで時間を宣言し、進行状況を報告することで参加者全員が議論に参加しやすくなります。
また、参加者の発言時間を調整して公平な発言機会を確保できればなお良いでしょう。
発表者
発表者は議論の後、採用担当者やほかのグループの人に向けて、グループの意見を発表する人物です。
議論の展開を正確に把握できていなければ、発表はしづらくなってしまいます。書記と連携して全体の意見を整理し、自分の言葉で発表できるように、議論と並行して準備が必要です。
発表者に向いてる人の特徴
- 人前でも堂々とはきはき話せる
- 論理的に話すのが得意
役割をまっとうできる発表者の特徴は、グループで話したことの重要度を見極めて、重要度が高いことをわかりやすく伝えられることです。
重要なことを簡潔に話せる人は、ほかのグループや面接官に対してグループで話したことを伝えられ、全体に学びを与えることができます。
役割なし
主な役割はここまで挙げた4つなので、当然役割を担わない人もいます。もし、自分に向いていそうな役割がなかったり、ほかに立候補した人に役割を譲ることになっても、それで評価が落ちるわけではありません。
表立って役割を担っていなくても、自分でどうグループに貢献するか、あらかじめ方向性を決めておくと、当日も立ち回りやすくなりますよ。
役割なしでグループに貢献する例
- アイデアマン
- 監視役
アイデアマン
「意見を出すのが得意」「発想力に自信がある」。このような人は、アイデアマンとしての役割を意識すると良いです。議論を停滞させないように、積極的に意見を出し続けましょう。
また、ほかの人の意見に賛成しながら自分の考えを付け足せると、意見を出しやすい雰囲気になり、アイデアマンとしてさらにディスカッションを活発化させられますよ。
監視役
監視役は議論を一歩引いた目線から見て、脱線し始めたら指摘して元に戻す役割です。今何について話しているのかを常に意識し、話の内容を体系的に捉える必要があります。
論理的な思考ができる人は、監視役を自分の役割と意識して議論に参加すると、プラスの効果をもたらせるかもしれません。
役割がない場合は、自分の意見を積極的に伝えて議論を活性化させましょう。また、意見を言うだけでなく、ほかの人の意見を深掘りする質問役としての役割でもグループに貢献できますよ。
工夫が必要! オンライングループディスカッションを円滑に進める3つのコツ
工夫が必要! オンライングループディスカッションを円滑に進める3つのコツ
- 議論のルールを決める
- 画面共有や挙手機能を有効活用する
- リアクションを大きくする
最近ではオンラインでグループディスカッションを実施する企業も増えています。オンラインは、相手が話そうとしている気配やリアクションを感じにくいため、やりづらいと感じる人が多くいます。
初めてのグループディスカッションがオンラインの場合、以下の3つは必ず押さえて臨みましょう。
①議論のルールを決める
オンラインでは、話し出すタイミングが被ってしまったり、ラグが生じるために発言しにくくなりがちです。そのため、あらかじめ議論のルールを決めておくとスムーズに進められます。
たとえば「発言するときは手を挙げて、司会に当てられたら話し出す」とルールを決めておくことで、発言を譲り合うロスタイムをなくすことができます。また、話す時間も「30秒以内」というようにルール化しておくと、一人が一回の発言で簡潔に話すよう意識できて、発言量の偏りが少なくなりますよ。
②画面共有や挙手機能を有効活用する
オンラインのグループディスカッションで書記を担当する人は、議論の最中に画面共有機能を使うと、ほかのメンバーもメモの内容を確認できます。書記のメモを確認するだけでなく、それ以外でも自分の意見をメンバーにわかりやすく伝えるために図や動画を共有するなど、有効に活用しましょう。
また、挙手機能をはじめとして、拍手や笑顔の絵文字など、反応が示せる機能も有効活用すると、発言しやすい雰囲気作りにつなげられますよ。
③リアクションを大きくする
オンラインの難点はリアクションが伝わりづらいことです。自分が発言しているときに、うなずいてくれる人や笑顔で聞いてくれる人がいると話しやすいですよね。しかしオンラインでは、あいづちのような細かい動きや表情が見えづらいのです。
リアクションがわからないと話しているうちに不安になり、発言がしにくくなってしまいます。そうならないためにも、普段より大きめにリアクションをして、発言者が気持ち良く発言できる雰囲気を作りましょう。
Web説明会やWeb面接を実施する企業も増えています。こちらの記事もぜひ確認してくださいね。
Web説明会
Web説明会参加マニュアル|服装やメール送信例まで完全網羅
Web面接
WEB面接の流れと攻略法! やってしまいがちな失敗も紹介
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見るオンラインのグループディスカッションではチャットも活用しよう
オンラインのグループディスカッションを控えている学生は、電波が悪くタイムラグが発生したり、発言が被ってしまったりすることに不安を感じているかもしれません。たしかに、対面でのグループディスカッションに比べると、円滑にディスカッションしづらいですよね。
このように不安を感じている学生は、チャット欄をうまく活用することがおすすめです。チャット欄を活用すれば、誰かが発言しているときにもコミュニケーションを取ることができます。
そのため、自分が伝えたいことを漏れなく伝えられ、ほかのグループのメンバーに意見を求めることもできます。
チャットは円滑な進捗管理に役立てよう
また、タイムマネジメントもしやすく「あと5分で◯◯を決めましょう」などもコメントを残すことで円滑に進捗共有ができますよね。リアクションも「◯◯さんの意見いいね」などと残すと、言葉に出さなくても共感していることを伝えられます。
入社後にリモートワークなどでテキストコミュニケーションを活用する機会もあるため、就活でも慣れておきましょう。
これができると高ポイント! グループに大きく貢献するアクション
これができると高ポイント! グループに大きく貢献するアクション
- 無言の中で場を和ませる発言
- 論理的でわかりやすい説明
- メンバーの意見の的確な要約
- 脱線した議論を修正する一声
- 周りの意見を真剣に聞いている様子
- 役割を担っている人のフォロー
初めてのグループディスカッションでも、もちろん選考は突破したいですよね。選考を突破するには、初めてでもグループに貢献するようなアクションを起こして、採用担当者から高評価を得なければなりません。
ここでは、グループに大きく貢献するアクションを6つ取り上げるので、自分にできそうなアクションをぜひ実践してくださいね。
①無言の中で場を和ませる発言
合否がかかっている採用選考の場、なおかつ初対面の人たちとディスカッションをするとなると、ほとんどの人が緊張してしまいます。活発に議論をしていくためにも緊張を和らげて、発言しやすい雰囲気を作る必要があります。
不用意な発言をしてしまわないように警戒して発言を控える人も多いです。発言を遠慮し合っているような状態に陥ったときに、冗談で場を和ませたり、「私から意見を出しても良いですか?」のように発言できると議論を前に進められます。そのような人には、高いコミュニケーション力や積極性が期待できます。
②論理的でわかりやすい説明
個人の意見やアイデアを出すときに、論理的でわかりやすい説明ができている人には企業も注目します。自分の意見を相手にもわかる言葉で説明するのは意外と難しく、意図が正しく伝わらなかったり、必要なことが述べられていないケースは少なくありません。
PREP法に沿って伝えると、論理的でわかりやすい説明がしやすいですよ。理解しやすい説明ができると、それに倣って論理的な説明を心掛けようとするメンバーが出やすくなります。それぞれの意見を正しく理解できるようになるため、議論で行き違いが発生するリスクを抑えることにもつながります。
PREP法とは
結論(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、結論の順番で話を展開するフレームワーク。ビジネスシーンで説明や提案をおこなうときにわかりやすく伝える基本的な方法
まずはメンバーの話をしっかり聞きましょう。そして、自分の意見を明確に伝えるために簡潔かつ具体的に説明しましょう。議論を深めるためには、反論にも対応できるよう根拠を示すことも重要です。
③メンバーの意見の的確な要約
メンバーの中には、まとまっていない意見を述べたり、結論がわかりにくい説明をする人もいるでしょう。その場合、わかったふりをするのではなく「〇〇ということで合ってますか?」「〇〇ということですよね?」というように、意見を要約して確認すると、一人ひとりの意見を正確に議論に反映させられます。
話すのが苦手な人や、自分の意見をあまり強く主張できない人も、的確に要約してくれる人がいることで発言がしやすくなります。議論の活性化に大きく貢献できるでしょう。
ほかの人の意見を要約するには、話をよく聞くだけでなく、聞きながら整理したり、的確に言語化しなければなりません。難易度は高いですが、的確に要約できていると、優秀な学生として採用担当者の印象に残りやすくなります。
④脱線した議論を修正する一声
議論が活発化すると、話している内容ばかりに集中してしまい、テーマから脱線しているのに気づかないケースがよくあります。そこで、議論を客観視できる人が脱線したことに気づいて制止できると、無駄になってしまう時間を最小限に留められます。
「脱線しています」と注意するだけではなく、「〇〇という点について話し合った方が良いのでは」と戻るべき道筋まで示せるとスムーズに結論に近づくことができます。
⑤周りの意見を真剣に聞いている様子
グループディスカッション中は、ほかの人の意見を聞いているときの様子も評価されていると認識しましょう。自分の意見を考えていたり、発言者以外のメンバーと話すなど、集中していない様子が見られると減点されてしまいかねません。
自分の意見を真剣に聞いてくれる人がいると、頑張って伝えようという気持ちになりますよね。一人ひとりの意見を聞く姿も、グループの雰囲気を大きく左右します。話しているメンバーの目を見て適宜あいづちを打つなど、発言しやすい雰囲気作りに貢献しましょう。
⑥役割を担っている人のフォロー
グループディスカッションを何度も経験していて、与えられた役割を完璧にまっとうできる人はほとんどいません。自分と同じように、初めてのグループディスカッションで司会を務める人や慣れない書記に挑戦する人もいるでしょう。
役割を決めたら一任するのではなく、適宜フォローするようにして全員でディスカッションを前に進めていきましょう。タイムキーパーが時間管理を忘れていたら、「もうすぐ結論を出した方が良さそうだよね」と担当しているメンバーに声をかけるなどして、役割を代わるのではなく、フォローするようにしてください。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見るグループディスカッションでは必ず結論までたどりつこう
グループディスカッションの目的は、グループで答えを導き出すことです。外から見てどんなに議論に参加しているように見えても、結果が中途半端であれば評価を下げてしまう可能性があります。
そのため、アクションの中で特に重視してほしいのは以下の3つです。
無言の中で場を和ませる発言
グループディスカッションは議論が進まなければ何も始まりません。そのため、無言になりがちな空気を変える発言や行動ができることは議論の進展に寄与するため、面接官からの評価も高まりやすいでしょう。
メンバーの意見の的確な要約
意見をただ発言し合うだけではいつまで経っても答えを導き出せません。発散した議論をうまくまとめて伝わりやすい言葉に要約することも答えに到達するために大事なアクションであり、その行動が評価されます。
役割を担っている人のフォロー
役割を担う人にすべて責任を負わせていると、担当者に負荷がかかり過ぎて議論も上手く進まなくなります。適度にフォローを入れることでグループの結束力も高まるので、意識的に気にかけながらサポートしましょう。
さらに万全な対策を! グループディスカッションのイレギュラーな事態にも備えよう
さらに万全な対策を! グループディスカッションのイレギュラーな事態にも備えよう
- クラッシャーの存在
- 難しすぎるテーマ
ここまで解説してきたコツや鉄則を守っても対処しきれない事態も起こり得ます。初めてのグループディスカッションでイレギュラーな事態が起こらないとは限りません。ここで解説する対処法を押さえておきましょう。
クラッシャーの存在
クラッシャーとは
自分勝手な行動や周りを傷つける発言で、所属しているコミュニティの人間関係を壊す人
グループディスカッションにおけるクラッシャーは、自分の意見を通すために周りの意見を批判したり、指摘してもテーマに関係ない話を止めない人です。グループ内にクラッシャーがいるケースもあります。
クラッシャーの主張が的外れだとしても、否定するべきではありません。攻撃的な発言をされても、対抗するのではなく「そういう意見もありますよね」「そのアイデアも良いですね」と肯定的な反応をして議論を前に進めることに集中しましょう。否定することでより反発されてしまうケースがあるためです。
その際決して無理やり前に進めるのではなく、クラッシャーにも議論に参加してもらいましょう。「A案に賛成ですか?」「A案とB案ならどちらが良いと思いますか?」というように、はいかいいえで答えられたり回答の選択肢を提示しながら質問をすると、話が脱線しにくくなります。
クラッシャーがいたときには、譲歩のコミュニケーションを心掛けましょう。譲歩とは、まず相手の意見を肯定した後に自分の意見を伝える方法です。
そうすることで、嫌な気分にさせずに伝えたいことや話すべきことに話題をフォーカスしやすくなりますよ。
難しすぎるテーマ
テーマの専門性が高すぎて、意見やアイデアがまったく思い浮かばないということもあります。ほかのメンバーの様子も見ながら臨機応変に対応しましょう。
ほかの人の意見で理解できないワードが出てきたら、素直にどういう意味か質問して、取り残されないようにしてください。
メンバー全員がテーマに対し難しいと感じているときは積極的に発言して、テーマの掘り下げに時間をかけてください。自分以外のメンバーが発言しないときは、名前を呼んで意見を聞いてみましょう。
難しすぎるテーマの例
- テーマパークの年間売上高推定と売上増加施策の提案
- 発展途上国で自動販売機の設置数を増やすには
- 宮崎県での自動車普及率を推定せよ
業界に関するニュースや時事問題を押さえておくと、難しいテーマでも意見が思い浮かびやすくなりますよ。
時事問題はグループディスカッションだけではなく面接で質問する企業もあります。以下の記事では面接での答え方をまとめているので参考にしてみてください。
面接で時事問題に答えるための5ステップ! 業界別の例文12選付き
- グループディスカッションのテーマが難しすぎると意見が思いつきません。
ほかの人の意見を注意深く聞こう
まずは、ほかの参加者の意見に注意深く耳を傾けてみましょう。ほかの参加者が提供する視点や情報を積極的に聞き、その内容を自分の意見と結びつけることで、より深い理解と新しいアイデアを得られる可能性があります。
グループディスカッションでのコミュニケーションは、相手の意見を理解することから始まります。
相手の発言に対して質問を投げかけたり、自分の理解を確認するための言葉をかけたりすると、相手の意見をより深く理解でき、自分が意見する機会も生まれやすくなります。
本番まで時間がある人必見! 初めてのグループディスカッションに備える方法
本番まで時間がある人必見! 初めてのグループディスカッションに備える方法
- 新聞やテレビでニュースをチェックしておく
- グループディスカッションの動画を見てイメージを膨らませる
- キャリアセンターや民間のサービスなどで集団で練習する
もし本番が数日から数週間先で、対策に時間をかけられるのであれば、さらに万全の対策をしましょう。ここでは、初めてのグループディスカッションに備える方法を3つ解説します。
新聞やテレビでニュースをチェックしておく
グループディスカッションでは、時事問題に関するテーマが取り上げられることは少なくありません。
たとえば、「SDGsに関連する自社でおこなう施策を提案せよ」という議題だった場合、そもそもSDGsのことを知らなければ、アイデアも思い浮かびませんよね。
そのため、新聞やテレビをチェックし、社会情勢や国内の政治、経済に関する最新の情報を取り入れておくことが大切です。テレビのコメンテーターや、新聞の社説の意見を参考に自分の意見をまとめておくと、ディスカッションでもアイデアが思い浮かびやすくなりますよ。
継続的に情報に触れることが一番大切なので、Yahoo!ニュースやSmartNewsのようなアプリで、「国内、国外、政治、経済」のようにタブ別に幅広い情報をざっと見るようにしましょう。
グループディスカッションの動画を見てイメージを膨らませる
グループディスカッションのお手本となる動画を見ておくと、本番を想定したよりリアルなイメージができて、初めてでもリラックスして臨みやすくなります。発言の仕方やディスカッションの進め方をチェックしましょう。
YouTubeなどの動画サイトでグループディスカッションに関する動画を検索したり、キャリアセンターや図書館でビデオが借りられる場合もあるので問い合わせてみると良いでしょう。
キャリアセンターや民間のサービスなどで集団で練習する
グループディスカッションの模擬練習をおこなっているキャリアセンターは多くあります。本番を想定した模擬練習に参加すれば、まったくの初心者として選考のグループディスカッションに臨まなくて済みます。
また、グループディスカッション対策を教えたり、模擬練習をした後に細かいフィードバックをおこなうオンライン・グループワークなどの民間のサービスもあるので、徹底した対策をしたい人はぜひ調べてみてください。
- 模擬練習で気を付けるべきことを教えてください。
模擬練習では課題を見つけることを意識しよう
模擬練習に参加すると本番さながらのグループディスカッションが体験できますが、参加することが目的にならないように注意しましょう。
たしかに、参加しただけでも対策になりますが、参加したことによる学びを得なければ、本選考で活かすことができませんよね。
参加することで、グループディスカッションにおける強みと弱みを把握して、本選考までに対策をしましょう。
初めてでも積極的に議論に参加してグループディスカッションを突破しよう
初めてのグループディスカッションに臨む人も、流れを把握していたり自分に合った役割が理解できていると、議論で置いていかれる事態が避けられ、メンバーの一員としてグループに貢献することができます。
初めてだからといって消極的にならずに、自信を持ってたくさん発言しましょう。そして、記事内で解説した高ポイントを獲得できるアクションを多数実践して、選考を突破しましょう。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る初めてでも自信を持ってグループディスカッションに臨もう
グループディスカッションに初めて臨む場合には、以下の6つのポイントを押さえましょう。
①ルールと目的を理解する
グループディスカッションへ参加する前に、ルールと目的を理解することが重要です。ディスカッションの進行方法、発言時間、話題などについてのルールを確認し、目的を理解しておきましょう。
②アイデアを整理する
ディスカッションに参加する前に、自分の意見やアイデアを整理しておくことが大切です。自分の意見を明確にし、さらにその根拠も明らかにすることで、ほかの参加者と意見を交換しやすくなります。
③積極的に参加する
グループディスカッションには、積極的に参加しましょう。自分の意見をはっきりと述べることでほかの参加者と共有し、新しいアイデアや解決策を見つけることができます。
④ほかの参加者の意見に敬意を払う
グループディスカッションでは、ほかの参加者の意見を尊重し、敬意を払うことが大切です。自分と異なる意見を持つ人がいることを理解し、それを受け入れられれば、より生産的なディスカッションができます。
⑤聞き上手になる
グループディスカッションでは、相手の話を注意深く聞くことが重要です。相手が何を言っているのかを理解し、その意見に賛成・反対するかを決める前に、よく考えるようにしましょう。
⑥結論をまとめる
グループディスカッションの最後には、議論の結果をまとめ、次に何をすべきかを確認する必要があります。自分が理解していない点があれば、確認しておくことが大切です。
グループディスカッションは選考への突破だけでなく、個人的な成長にもつながる重要なステップの一つです。これらのアドバイスを参考に、自信を持ってグループディスカッションに臨んでください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
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