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就職後の意気込みの書き方がわかりません。
エントリーシート(ES)や履歴書などで、意気込みの書き方がありきたりになってしまうことに悩んでいます。
具体的に何を書けば良いのですか? 志望動機でよく書いた方が良いといわれるキャリアビジョンとの違いや企業に見られるポイントもわかりません。
就活生の就職意欲なんて皆同じくらいあるだろうし、意気込みの内容も皆同じようなものですよね? そんな中でどうやって魅力的に書けば良いのでしょうか?
意気込みの書き方のコツやキャリアビジョンとの違いなどについて教えていただけないでしょうか。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
自己分析と業界・企業研究をしっかりおこなって差別化しよう
ESや履歴書の「意気込み」の書き方について、質問者さんは「就活生の就職意欲なんて皆同じくらい」「意気込みの内容も皆同じようなもの」と考えているのですね。まず結論をお伝えすると「就職意欲」については就活生一人一人によってかなりの差があります。
「絶対に◯◯がしたいからこの業界で働きたい!」「自分はこれが夢だったから、何としてもこの企業でそれを実現したい!」という人と、単に「大企業がいい」という人ではエントリーするときのこだわりの理由が異なり、熱量にも差が生まれます。
しかし「意気込みの内容」については「表現の仕方」が似通ったものになることは多く、これは単純に表現力の問題です。では、どのように書けばありきたりな表現にならないのかを解説しますね。
ほかの人が怠りがちな面倒な対策まですることで意気込みの強さが伝わる
意気込みの内容が似通ってしまう原因はいくつか考えられますが、最もよくある原因2つを挙げると、一つは自己分析の不十分さ、もう一つは業界・企業研究の不十分さにあります。
まず自己分析の不十分さについては、さまざまな業界がある中でなぜその業界を選んだのか、その業界の中でなぜあえてその企業を選んだのか、これに対してスムーズに答えられるでしょうか。
「◯◯が好きで、△△という長所を持っているから」「自分の長所を活かした分野で働きたいから」「◯◯について興味があり、自分の△△な価値観と合致すると思ったから」のように「自分はこうだからその会社を選んだ」という、自分自身の価値観・経験・興味・長所などをベースにして説明できれば、志望動機や意気込みにオリジナリティが生まれます。
さらにその理由として具体的なエピソードがあると説得力も増します。面接官も「ああ、だからこの就活生はこういうことに興味を持ってうちに応募してきたんだな」と納得できるわけです。
この納得できる材料がなく「御社は◯◯が素晴らしく、◯◯を大事にされているところに魅力を感じ、応募しました」という相手のことを述べるだけでは、その人自身の個性が見えないのです。
もう一つ、業界・企業研究の不十分さについてですが、そもそもの企業研究の目的とは、自分が行きたい会社が、ほかの会社と比べてどういう違いがあるから働きたいのかを説明できるようになることです。
つまりここで必要な情報は「競合するほかの会社の情報」です。自分が行きたい会社だけしか見ていなければ、比べることができず、なぜ「あえてこの会社なのか」を説明することができません。
これが説明できると「この会社がいい」という意気込みに納得感が生まれます。面接官にも「よく業界のことを調べているな」と感じてもらえるでしょう。
この作業を面倒くさいと感じる人もいますが、絶対にこの会社に入りたいと思う人は、ほかの人がしないこういう面倒くさいことをやっています。これが意欲の高さから生まれる行動の違いなのです。
まずは自己分析の深さが十分なのか、業界・企業分析が十分できているのかを改めて考えてみて、そこに手を着ける余地がありそうであればぜひやってみてください。きっと「意欲」の書き振りが変わってくるはずです。
最後は意気込みの中のキャリアビジョンについてです。まず意気込みとは、いかにその仕事をしたいのか、その気持ちの度合いを表すものであるため、キャリアビジョンでも「今後このようになっていきたい」という将来のイメージや希望を伝えましょう。
仕事をしたことがないので「こうなりたいなんてわからないよ」という声も聞きます。具体的な「やりたいこと」がある人は良いのですが、もしそれがない場合は、このような状態で仕事をしていたいという「あり方」「状態」を考え、それを伝えるのも一つです。
たとえば「3年後には社内で欠かせない人材と言われるまでに成長して〜」「後輩から頼られるようになって〜」のようなことですね。これらのポイントを意識して魅力的な意気込みを書いてみてください。
意気込みは働く大変さや自分の未熟さに対してどんな努力をするかを述べよう
便利なフレーズは「〇〇な人間へと成長していきたい」と、全人格的な発展をイメージして書くことです。
現在の自分に対して、自信が持てないところ・劣等感がいろいろあると思います。それをどんな風に変えていきたいかを、将来に対する意気込みとして伝えていきましょう。
また、企業ごとの違いとしては、「この会社で働くと、どんなことが大変か」が企業研究を深めていくことで見えてきます。その大変さに対して、どのような努力をする覚悟かを述べていきましょう。
すぐに始める努力が「意気込み」、長期的な目標や将来のなりたい姿が「キャリアビジョン」です。
似通ったとしても本心の意気込みとして伝えることが大切
就活生の意気込みは、似たように見えても、本心から来ているのか、まるっきりの借り物の言葉なのかは、相手に伝わります。
平凡であっても、本心であること。どんな言葉だったらウソにならないか、自分の心にしっくりくるのか。丁寧に考えていくことが大切です。
そのためには、「自分の変えたいところはどこか」と、負の側面にも目をそらさず、自分を知っていくことが役に立ちます。最初からかっこいい書き言葉にしようとせず、まずはざっくばらんに人と話してみることで、言葉が見つかりやすくなりますよ。
意気込みを伝えることは自己紹介でも求められます。下記の記事では自己紹介の1分間で人事の心を掴むポイントについてキャリアコンサルタントとともに例文付きで解説しています。
意気込みの書き方が気になる人の中にはキャリアビジョンの伝え方にも悩む人もいるでしょう。以下の記事ではキャリアビジョンの意義や考え方について解説しているため、併せてチェックしてみてください。
意気込みと同じく、入社後にやりたいことをどのように伝えるべきか悩む人も多いのではないでしょうか。以下の記事では入社後にやりたいことを魅力的に伝えるコツについてキャリアアドバイザーとともに解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。