この記事のまとめ
- 清掃業の志望動機で盛り込むべき内容を解説
- 清掃業の志望動機で不可欠な要素と注意点を把握しよう
- 清掃業における志望動機の例文を紹介
- 志望動機作成ツール
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この記事を読んでいる人に
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清掃業を志望している人の中には、「志望動機にどのようなことを書けば良いのか」「効果的にアピールするにはどうしたら良いのか」といった疑問や悩みを持っている人もいるのではないでしょうか。
清掃業は身近な仕事だからこそ仕事理解が浅くなりがちですが、志望動機はその仕事をしたいという意図を示すものであるため、深い仕事理解が不可欠です。志望した理由を自分ならではのアピールポイントを添えて、明確に伝えましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの吉野さん、木原さん、古田さんのアドバイスを交えつつ、清掃業に関する理解を深めながら、効果的な志望動機に不可欠な要素などを解説します。
必要な要素を盛り込んだ、あなたならではの志望動機で選考を突破しましょう。
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清掃業の志望動機は就職場所別の仕事内容の理解度が肝心!
清掃業にも、就職場所によりさまざまな仕事があります。清掃業の志望動機を書くなら、それぞれの就職場所ごとの仕事理解が重要な要素です。
記事では、まず清掃業の概要を把握するため、職場や業務について解説します。繰り返しになりますが、志望動機はその仕事をしたい理由を説明するものなので、仕事理解は不可欠です。この記事でしっかり基本の仕事内容を押さえましょう。
また、志望動機は相手に伝わるように説明しなくてはどんなに良い内容でも評価されません。そこで、採用担当者に伝わりやすい構成を3ステップで解説するので、参考に組み立て誰にでも理解される内容に仕上げましょう。
完成形のイメージを知ることで志望動機が書きやすくなる人も多くいると思います。この記事の最後に清掃業未経験者、経験者それぞれが使える例文を紹介するので、参考にして志望動機をブラッシュアップしてくださいね。
まずは清掃業の概要を把握しよう
清掃業を志望する際は、あらかじめ業界の概要を把握しておく必要があります。入社後に思っていた仕事と違うといったミスマッチを防ぐためです。
清掃業は、指定された作業箇所をきれいにする仕事です。一般的な清掃の知識があれば資格や経験は問われません。ただし、高所作業車やゴンドラなどを操作する特殊清掃では、資格取得が必要です。
近年、清掃業の需要は増加傾向にあります。共働きや高齢率の増加にともない、一般家庭でも清掃を委託するケースが増えているためです。清掃業は、将来的にもニーズがなくならない安定した業界と考えられます。
おもな5つの職場
清掃業のおもな5つの職場
清掃業と一口に言っても就職場所によって掃除の規模感や細かいスキルは異なります。ここからは、清掃業のおもな5つの職場について解説します。
清掃場所によって求められる強みやスキルを把握し、志望動機でどうアピールすべきか考えていきましょう。
①商業施設やオフィス
清掃業の職場として、ビルやオフィスなどがあります。おもに掃除の作業をするのは、エントランスや廊下、階段、エレベーターやエスカレーターなどの共用スペースです。作業内容としては、床掃除やゴミの収集、トイレ掃除、ガラスや窓拭きなどが挙げられます。
床の掃除には、掃除機を使用した作業だけでなく、機材を使用した床洗浄やワックスがけなどの作業をおこなうこともあります。
勤務する時間帯ですが、商業ビルの場合は利用者が多い時間帯に働くことが多くなります。土日は利用者が増えるため、こまめにゴミの回収をしたり、フロアを巡回しながら掃除機で床掃除をしたりします。一方、オフィスの場合は、始業前や後の早朝から深夜、または休日である土日が中心です。
②ホテル
清掃業の職場として、ホテルの客室清掃も挙げられます。客室清掃のおもな仕事は、宿泊客が使用した客室を未使用の状態にリセットすることです。
掃除機による清掃や拭き掃除、ゴミの回収に加えて、バスルームやトイレ、洗面台などもきれいに掃除します。また、ベッドメイキング、タオルやアメニティ用品の交換や補充、トイレ用品の備品のチェックをおこない、部屋のすべてを初期状態にします。
清掃作業は、チェックアウト後からチェックインの時間までにおこなわなければなりません。加えて、備品の破損や汚れなどのチェックなども入念におこなう必要があります。そのため、スピーディで丁寧な作業が求められます。ホテルのタイプによって業務体制は異なりますが、仕事内容に大きな違いはありません。
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③病院
清掃業には、病院内の清掃の仕事もあります。病室や浴室、ナースステーション、当直室などの病院関係者が使用する場所や、外来患者が訪れる共用トイレ、受付、待合室、診察室などが清掃対象です。
日常清掃ではおもに床掃除やゴミの収集、トイレ掃除などをおこないますが、衛生機器の洗浄や除菌などを担当することもあります。定期清掃では、空調フィルターの洗浄や床のワックスがけなどをおこないます。
入院中の患者に配慮し、基本的に深夜に作業をおこなうことはありません。また、病院で働く清掃スタッフには、徹底した衛生管理が求められます。清掃前後は除菌洗剤を使用して念入りに手洗いすること、自身が感染源にならないために体調管理にも気を配ることが大切です。
④駅や電車内
駅や電車内の清掃も清掃業が請け負う仕事です。駅のホームやベンチ、喫煙所などの施設の清掃や、電車内の清掃をおこないます。作業内容は、改札付近やホーム上の掃き掃除、トイレ掃除、ゴミの回収などです。
車内清掃をおこなう場所は鉄道会社や路線によって異なり、始発駅でおこなう場合や終点駅でおこなう場合、車両基地でおこなう場合などがあります。
車内清掃のおもな作業内容は車内に残されたゴミの回収、窓拭きやワックスがけ、トイレがある車両ではトイレ掃除もおこないます。路線によっては、列車内に掲示されている広告の交換や撤去も業務に含まれることがあります。
いずれも電車の出発時刻に間に合うように、素早く作業を完了させる必要があるため、スピードを意識して業務にあたる姿勢が求められます。
⑤ハウスクリーニングや家事代行
ハウスクリーニングや家事代行なども清掃業の仕事です。ハウスクリーニングでは、定型の掃除だけでなく、依頼者の希望に応じて、適切なサービスを提供する必要があります。個人宅の依頼の場合、スピードよりも質が求められる傾向にあります。
ハウスクリーニングでは、床の掃除やワックスがけ、洗面所やお風呂場、トイレなどの水回りの掃除など、家全体の掃除を請け負うこともあれば、換気扇やエアコンなど、素人では対応しにくい部分の掃除を依頼されるケースもあります。網戸の張り替えなどの住宅部品の交換も業務の一部になる場合もあります。
所属する会社や清掃現場の管理会社の意向、依頼者のニーズに合わせて、作業はその都度調整することになります。依頼者の意図を汲み取り、希望を満たすことが重視されます。
一言で清掃業といっても求められるポイントは異なります。
ホテル清掃は高給の傾向があり、清掃業の中でも人気がありますが、顧客の満足度向上に直結するため、サービス精神や細やかな気配りを求められるでしょう。
病院の清掃は患者や医療スタッフの健康に直結するため、高い衛生意識や専門意識が必要になります。
新幹線や航空機では、素早く効率的に清掃をおこなう必要があります。
家事代行では顧客に合わせたサービスを提供するためにコミュニケーション能力や信頼性が重要です。
それぞれの特徴を押さえたうえで、志望動機を準備しましょう。
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おもな4つの業務
清掃業を志望するなら、おもな業務内容も知っておく必要があります。志望動機を作成するうえで業務内容を知らなければ、採用側に具体的なアピールができないからです。
清掃業の仕事には、一般的な家事とはかかわりのない掃除もあります。自分は清掃業のどのような仕事を通して、どう活躍できるのかを明確にイメージすることがポイントです。具体的にイメージできるほど、志望動機もブレない軸ができ、自信を持ってアピールでききます。
①掃除や整理整頓
掃除や整理整頓は清掃業の基本です。清掃業者は清掃のプロとして床や壁についた汚れを落とし、ゴミや埃が溜まった場所もきれいに掃除をし、モノが散らかっていれば整理整頓をします。
清掃では臨機応変な対応よりも、決められたことを淡々とこなすことが求められ、仕事内容も同じ作業の繰り返しや単純作業になります。
掃除の目的は、作業箇所をきれいにすることです。部屋やモノの角など、隅々まで気を配りながら業務をおこなう必要があります。
また、作業効率が悪いと、契約時間内に作業を完了できなかったり、汚れが残ってしまったりする可能性があります。作業効率や時間に注意しながら作業を進める能力も求められるといえます。
掃除や整理整頓の仕事では、働く時間が長くなり、汚れ度合いもひどいことがあります。体力負荷が大きくなることは承知しておきましょう。
②ゴミの収集
清掃業の仕事として、ゴミの収集があります。ゴミの収集は一般的な清掃の中に含まれている業務です。たとえば、公園や公共施設などの吸い殻や空き缶などのゴミ拾い、電車内の座席に残されたゴミの収集なども含まれます。
そのほかに、町で決まった日にゴミを収集し、ゴミ収集トラックで集積場へ運ぶのも清掃業の仕事です。ゴミを収集してまわる人は「収集作業員」と呼ばれていて、ゴミ収集以外にも、歩道や道路の清掃、洗浄などの業務も担う場合があります。
清掃業がおこなう仕事は、あくまでゴミ収集と集積所への運搬であり、回収まではおこないません。ゴミの回収は回収業者が担っているため、別の仕事として捉えましょう。
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③特殊清掃
清掃業の仕事には、特殊清掃と呼ばれるものがあります。特殊清掃とは、通常の清掃では汚れを落とすのが困難な部屋を掃除し、現状回復させることを指します。
一般的な清掃との大きな違いは、除菌や脱臭、害虫駆除に重点が置かれていることです。特ににおいについては、徹底した脱臭が求められます。
事例としては、孤独死や事件などの遺体の処理や、ゴミ屋敷の掃除などが挙げられます。壁や床に染みついた血液や体液は、特殊な薬剤を使用して除去しなければなりません。ゴミ屋敷では、ゴミの搬出だけでなく、殺菌や除臭もおこないます。
多くの特殊清掃現場では臭気のレベルが高いため、壁や床に染みついた悪臭や腐敗臭の除去が困難なケースが少なくありません。また、ゴキブリやハエ、ウジなどの害虫が発生している場合も多く、対処する必要があります。
④清掃管理
清掃業の仕事として、清掃管理もあります。清掃管理とは、清掃状況を確認するためのものです。これまでは紙で管理している企業が多くありましたが、最近はデジタル形式で管理する企業も増えています。
清掃管理することで、いつ誰が掃除したかなどの作業の進捗状況を、情報共有できるのがメリットです。清掃管理を見れば、清掃が必要な箇所の把握や、不足箇所の指摘ができ、顧客満足度を上げるための具体的な改善策が立てやすくなります。
清掃作業は分担して一人でおこなうことが多いですが、業務は職場全体で担っています。お互いに不足をフォローし合いながら日々の作業を進めていくことが大切です。清掃管理により、スタッフ一人ひとりの意識が高まり、清掃箇所がきれいな状態で保持されやすくなります。
清掃業の志望動機で必ず伝えるべきことは?
どのような仕事においても、志望動機は採用の可否を決める重要な要素です。清掃業も例外ではありません。
採用側は求めている人材か、仕事を安心して任せられる人材かを判断しています。そのため、清掃業や仕事における基本情報の理解はもちろんのこと、志望した理由を自分の言葉で明確に伝えることが大切です。
企業が求める人物像をイメージしたうえで、志望動機に次の内容を必ず盛り込み、仕事への意気込みや熱意を伝えましょう。
なぜ清掃業を選んだのか
志望動機で伝えるべきなのが、「なぜ清掃業を選んだのか」です。世の中には多種多様な業界が存在しますが、その中で清掃業を選んだ理由が明確であることが大切になります。
「なんとなく」「とりあえず」などの曖昧な動機では信頼されず、仕事を任せることができないと判断されてしまうためです。企業はまじめで誠実であること、現場で活躍してくれることを求めているため、企業を納得させる答えを用意しておきましょう。
たとえば「丁寧な仕事にもとづくやりがいがあるから」「清潔な環境を守る社会貢献ができるから」「需要が安定している業界だから」「労働条件が整った環境だから」などが挙げられます。清掃業で活躍したい具体的な理由を仕事の内容と絡めながら、熱意を伝えてみてください。
- 「掃除が好きだから」という理由は志望動機として使えますか?
「掃除が好き」という理由をより具体的にする工夫が必要
清掃業は、環境をきれいに保ち、人々が快適に過ごすための重要な役割をはたしています。そのため、掃除が好きだという気持ちは、仕事に対する情熱や貢献意識を示すことができ、志望動機の一つとして使う場合には良いでしょう。
ただし、より具体的な動機や志望の背景を伝えることも重要です。
たとえば、「掃除が好きなので、人々が清潔で健康的な環境で暮らせるように貢献したい」「清掃業に携わることで、地域の美化や環境保全に貢献したい」といった具体的な熱意や意図を述べることで、より良い印象を与えることができます。
掃除が好きだという気持ちを裏付ける具体的な背景や意図、自身の成長や貢献を伝えることで、より強い志望動機としてアピールできるでしょう。
その企業を選んだ理由
業界への興味関心を示したうえで、その企業を選んだ理由も志望動機として伝えましょう。清掃業には、似通った仕事を請け負っている企業がたくさんあります。
企業側は「なぜうちに入社しようと思ったのか」「どこに魅力を感じたのか」を知りたいと思っているものです。
企業を選んだ理由が不明確だと「うちじゃなくても良かったのではないか」「自社に特別こだわりがないのなら、すぐに辞めてしまうかもしれない」などと捉えられかねません。それゆえ、企業を選んだ理由を明確に伝えるべきです。
企業の経営理念やビジョンなどを含めながら、具体的に選んだ理由を伝えると説得力が増します。あらかじめ企業のホームページ(HP)などから情報収集し、知識や理解を深めておきましょう。
今はどの企業でもHPがあるので、企業理念や社長の言葉、どのような姿勢で仕事に向き合っているかなど、その会社の共感できる点を探してみましょう。そこがその会社でなくてはならない理由になります。
清掃業の志望動機でアピールすべき4つのポイント
清掃業の志望動機でアピールすべき4つのポイント
- 体力に自信があること
- 清掃業への関心
- 社会貢献意識
- 職種や勤務体系とのマッチ度
清掃業で志望動機を伝える際は、自分の強みや得意がわかるアピールポイントを加えましょう。仕事に対する主体性が感じられ、企業側も仕事で活躍する場面や人柄をイメージしやすくなります。
清掃業はただ掃除をするだけではなく、人とのコミュニケーションやスキルアップにつながる場であり、正確な判断力や忍耐力、責任感などの能力が求められる仕事です。自分が清掃業に適性があることをしっかりアピールしていきましょう。
ここでは、清掃業でアピールすべき4つのポイントを紹介します。
①体力に自信があること
清掃業は一定の体力が求められる仕事です。重いゴミや機材の移動、腰をかがめた作業のほか、スピーディな作業や頑固な汚れ落とし、早朝出勤など、身体的に楽な仕事ではありません。
また、戸外の作業であれば暑さ寒さに強くなくてはいけません。企業側も健康体で体力がある人材を求めているため、「体力に自信があること」をアピールするのは有効です。
たとえば「適度に体を使う仕事をしていたので体力には自信がある」「もともと体育会系でスポーツをやっていた」「引っ越しのアルバイトをした経験がある」などのアピールは、体力面での清掃の仕事へのマッチ度を企業に感じてもらえるのです。
多くの清掃作業は立ち仕事が基本です。重いものの持ち運びや高い位置の清掃、狭いスペースでの作業などがある場合もあり、体への負担や疲労が蓄積されることがあります。
そのため、体力を維持するための適切な身体のケアやストレッチなども必要です。
清掃業を志願する際にはこういった体力的な負担があることをしっかり理解したうえで、自身の仕事が直接的に環境や人々の健康・快適さに貢献しているという充実感も得られることを考慮すると良いでしょう。
②清掃業への関心
清掃業に対する高い意識もアピールすべきポイントです。清掃の仕事に対する関心度は仕事への取り組みにも直結するからです。
清掃は衛生的で快適、かつ安全な場を維持するためには必須です。そのため、清掃の仕事には高い衛生意識や安全意識が求められ、任せられたエリアを隅々まできれいにしなければなりません。
単にきれい好きや掃除好きではなく、「清潔な環境を維持することで人々の幸福度を上げることに関心がある」など清掃に関する意識、関心度の高さをアピールしましょう。
③社会貢献意識
清掃業は社会貢献の意識があることが望ましいとされています。なぜなら、清掃業の仕事は駅や店舗、病院などの公共の場を人々が快適に利用するために、清潔できれいな状態を維持する役目を担う社会貢献につながる仕事だからです。
それゆえ、清掃業の仕事は社会において重要なポジションにあります。
企業側も「自分の仕事は社会に役立っている」「社会のために働きたい」という意識を持った人にこそ、仕事を任せたいと思っています。志望動機で社会貢献の意識により仕事への意欲ややりがいを示すことができれば、生産性の高い仕事をしてくれることを期待され、好印象につながる可能性が高まります。
製造業では「5S」(「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」)を職場環境・業務効率化の基本として指導されます。社会生活において、5Sを保つ活動は、暮らしやすい・働きやすい環境を守る、立派な社会貢献です。
社会貢献の志望動機は以下の記事で詳しく解説しているので、社会貢献度の高さに惹かれた人は併せて確認してください。
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業界別5例文! 志望動機に「社会貢献」を効果的に盛り込むコツ
志望動機として社会貢献を打ち出して高評価を得るポイントをキャリアコンサルタントとともに解説します。やりたい仕事別の例文5選と注意点も解説するので、参考にして志望動機を作成し、選考突破につなげてください。
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④職種や勤務体系とのマッチ度
職種や勤務体系との適性の高さもアピールすべきポイントです。「朝に強い」「就業先が自宅から近い」などは一見すると自分本位ともとれますが、採用側にとっては「遅刻の心配がない」「交通費が不要」など、メリットになることもあります。
また、清掃業には1時間からOKといった勤務体系の仕事もあるため、学業や家庭の事情で短時間勤務を希望している人もマッチ度をアピールできます。
さらに、「強い責任感」「丁寧に仕事に取り組む姿勢」なども、清掃業とのマッチングポイントです。ホテルの客室清掃では、些細な見落としや汚れがクレームの要因となり、信用を失うことも少なくありません。
清掃業の仕事や勤務体系にどの程度マッチしているかを示すことで、企業とのミスマッチも起こりにくくなります。志望動機を伝える際は、きちんと仕事がこなせることはもちろん、企業で活躍している姿をより具体的にイメージしてもらえるよう、効果的にアピールしましょう。
清掃業の志望動機で不可欠な要素は? 就活のプロが解説!
ここまで清掃業の志望動機の書き方をさまざまな視点から解説してきましたが、最も外せないポイントを把握することで、評価を得られる志望動機に効率的に仕上げることが可能です。
ここでは、清掃業の志望動機で欠かせない要素について、国家資格を持つキャリアコンサルタントからアドバイスしてもらいます。企業視点の貴重なアドバイスになるので、ぜひ参考にしてください。
アドバイザーコメント
古田 文子
プロフィールを見る自分の特性を理解して清掃業での活かし方を考えよう
以前勤めていた会社のビル清掃をしていた従業員が、出勤するとすでに掃除を始めているので、「いつも早いですね」と声をかけたことがありました。
その人は「自分、何をするのも時間がかかって遅いと言われるから、1番に出勤して取りかかるようにしているんです」と答えたのです。
この人の素晴らしいところは、自分の特性を理解したうえで、どうすれば清掃業で自分を活かすことができるかを考え、それを実行している点です。
清掃業で求められるスキルと照らし合わせることがポイント
人は、向き不向きややりたいこと、できることなどさまざまです。
清掃業に限ったことではありませんが、自分の特性を理解し、その特性を持つ人材を必要とする職種や企業はどこなのかを知ることは重要です。
清掃業には体力だけでなく、忍耐力、几帳面さや責任感、社会貢献への関心などが求められます。
自分がどんなスキルを持っていて、なぜここで活かしたいと考えたのか、そうすることでどんな結果をもたらせられるのか、一つずつ明確にすることで自然と志望動機が書けるようになるでしょう。
3ステップ! 清掃業の志望動機の構成
3ステップ! 清掃業の志望動機の構成
- 志望動機の理由を述べる
- 根拠となるエピソードを補足する
- 入社後に会社にどう貢献できるか示す
清掃業の志望動機を作成する際は、構成も意識すべきポイントです。伝える内容以上に順序も大切なのです。文章が読みにくかったり、内容が伝わりにくかったりすれば、そもそも読んでもらえないかもしれません。
企業にスムーズに読んでもらえる志望動機にするためには、必要な内容やポイントをわかりやすく整理することが大切です。必要な内容を過不足なくしっかり盛り込んだ構成にまとめることを意識し、次の3ステップを踏んで作成してみてください。
①志望動機の理由を述べる
志望動機ではまず理由を簡潔に伝えましょう。採用側が最も聞きたい結論を先に示すことで、「この人の志望動機は○○なのか」と採用側も注目して読み進められ、そのあとに続くあなたの主張や考えもわかりやすく伝えられます。
ただ伝えたいことをダラダラと連ねても「何が言いたいのかわからない」と感じられてしまいます。興味関心を持ってもらうためには、伝え方や伝える順序も重要です。結論ファーストを心掛けることで、話の要点がつかみやすくなり、内容もスムーズに理解できます。
また、志望動機でほかの人と差をつけるためには、ありふれた内容では意味がありません。多くの応募者の中でも埋もれない、あなた独自の志望理由を示すことで、採用側の心をつかみましょう。
志望動機の書き出し方法は以下の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてください。
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例文8選|志望動機の書き出しで本気度を見せ差別化する方法
志望動機の書き出しは、志望動機全体を印象付ける大事な部分です。書き出しのコツは「本気度」を伝えること。書き出しの基本的な考え方や高評価を得るコツ、やりがちな失敗についてキャリアコンサルタントとともに解説します。そのまま使える便利なフォーマットも紹介しているので、参考にしてください。
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②根拠となるエピソードを補足する
志望した理由の根拠となるエピソードを添えて、説得力を持たせることも大切です。企業を志望している理由がより具体的に伝わり、理由の裏付けができます。
「掃除が好きだから」と書くだけでは、動機としては不十分です。たとえば「アルバイト時代に掃除を担当した際、利用者からいつもきれいで気持ちが良く利用できるとの声をもらい、掃除で社会に貢献できる喜びを知ったから」と書けば、ぐんと説得力が増します。
エピソードを書く際は、よりイメージしやすく、信憑性のある内容を盛り込むのがポイントです。強固な理由があるからこそ、志望動機が活きてきます。企業側にも好印象を与え、効果的にアピールできます。
「地域清掃活動やボランティア活動に積極的に参加し、地域の美化とともに人々の笑顔を増やすことに喜びを感じた」「バイト先の清掃活動で、清潔で安全な環境がチームの生産性に影響することを学んだ」など、自身の価値観や姿勢が明確に伝わるエピソードが好印象です。
志望する清掃業の求人に合わせてアレンジや詳細を加えて伝えるようにしましょう。
③入社後に会社にどう貢献できるか示す
入社後に会社でどのように働きたいのか、企業にどう貢献できるのかを具体的に示しましょう。企業側は会社で活躍している姿がイメージできる人や、長期的にしっかり働いてくれる真面目な人を求めています。特に清掃業は単調な繰り返し作業になりやすいため、長続きしないケースも多いからです。先のことまで見すえたアピールができる人は、人材として有用だと認めてもらいやすくなります。
また、持っているスキルや特技をどう活かせるのかを示せば、現場で即戦力として活躍できることをアピールすることができます。あなただけの持ち味はアピールすべき大きな強みです。企業でその能力をフルに発揮できることを、積極的に伝えてみてください。
たとえば「体力に自信があるので、重い荷物を運ぶ清掃もきちんとやり遂げ、顧客満足度向上に貢献します」などと示すことが可能です。
入社後やりたいことの考え方・伝え方は以下の記事で詳しく解説しているので、併せて確認しましょう。
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例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
企業が入社後にやりたいことを質問するのは、就活生の希望を知りたい意向が強いためです。入社後にやりたいことを見つけるための方法やどうしても見つからなかったときの対処法をキャリアコンサルタントが解説します。
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そもそも志望動機の基本の作り方がわからない、構成についてもっと詳しく対策したい、という人は以下の記事がおすすめです。キャリアコンサルタントが人事に刺さる志望動機のコツをわかりやすく解説しています。
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例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
企業が入社後にやりたいことを質問するのは、就活生の希望を知りたい意向が強いためです。入社後にやりたいことを見つけるための方法やどうしても見つからなかったときの対処法をキャリアコンサルタントが解説します。
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清掃業における志望動機を書く際の注意点
清掃業における志望動機で注意したいのが、「抽象的」「非現実的」「受け身の姿勢」「意欲が感じられない」といった内容です。企業側が志望動機で重視しているのは、応募者の「企業に対する熱意があるか」や「企業に貢献してくれる人材か」「企業に見合った人材か」などです。
企業側がジャッジするポイントと志望動機がズレてしまうと、採用される可能性を下げてしまうことになります。最低限、以下の内容には注意して、志望動機を書くようにしましょう。
求められる人物像と矛盾した内容をアピールしない
業界問わず、志望動機を作成する際は、求められる人物像に即した内容をアピールすることが大切です。求められる人物像や自分の強みとかみ合っていなかったりするアピールは、逆効果になってしまいます。自分本位で信頼性に欠けると捉えられてしまうからです。
また、「入社したら勉強します」「研修を頑張って戦力になります」などの受け身の姿勢も、「自分で成長する機会を作らない人」だと思われてしまいます。
学ぶ姿勢や熱心さをアピールするなら、能動的に動けることや向上心があることを示し、自分が成長して企業に貢献するという目的を忘れないようにしましょう。企業に貢献する人材になるためにも、求める人物像をしっかり把握しておく必要があります。
漠然と掃除が好きだからは避ける
清掃業の志望動機でありがちなのが、「掃除が好きだから」といった漠然とした理由です。「掃除が好きだ」という当たり障りのない理由では、採用されにくいといえます。
なぜなら、清掃業を応募する人にとっては前提条件であり、掃除好きな人はたくさんいるからです。一方、「掃除好き」なだけでできる仕事ではありません。
志望動機を書いたら「ほかの企業の応募に使い回しても違和感はないか」という視点でいったん読み直してみましょう。もしも使い回せそうだと感じたら、当たり障りのない内容になっているということです。
「清掃業を通じてどのように世の中に貢献したいのか」といった要素を、一歩踏み込んで、自分なりに深掘りした内容を盛り込みましょう。
掃除好きを「好き」という単語を使わずに言うとすれば、「汚れているところを見るとじっとしていられない性格」「清潔な状態や片付いている環境が落ち着く」などがあります。志望動機にうまく入れてみてください。
清掃業における志望動機の例文
清掃業における志望動機は、採否を分ける重要な要素です。例文の流れとしては、最初に志望動機を明示し、考えや経験で内容を補足します。最後に企業への興味や魅力を伝え、選んだ理由を明確にするのがポイントです。
経験の有無を問わず採用されるためには、志望動機として盛り込むべきポイントを含めて、採用側を納得させる内容を伝えることです。
未経験であっても、やる気やほかの志望動機があれば、採用される可能性は十分あります。自分の視点で清掃業への思いを伝えましょう。業界で働いた経験がある場合は、自身の経験や考えを踏まえて、具体的なエピソードを加えてみてください。
未経験で応募する場合
以下は、未経験で応募する場合の志望動機の例文です。清掃の仕事をしたことがない人は参考にして、熱意を示す方法や伝えるべき強みを考えてみましょう。
未経験で応募する場合
貴社を志望した理由は、作業を丁寧におこなう姿勢や細かいことに気づく注意力を活かしたいと思ったからです。
大学時代に所属したイベントサークルでは、部室がひどく汚れていて、活動することが困難な状況でした。
そこで休日にサークルの友人を集め、掃除の方法を自分たちで調べて、エアコンや洗濯機などの必要な備品の掃除もおこないました。その結果、部室が居心地の良い場所になり、結果的にサークルへの参加人数も1.2倍に増える結果につながりました。
この経験から、細かな部分にも気を配る力や自ら調べて解決する力など、清掃に対する意欲やスキルを活かし、清掃業で活躍したいと思い、志望いたしました。
就活のプロからの例文の評価
清掃に主体的に取り組んでいるのがとても良いです! 言われたこと以上のことをする意識は、どんな仕事でも歓迎されるでしょう。
未経験であっても、性格気質との一致、類似経験からのアピールと、しっかり意欲を伝えられています。
経験がある場合
以下は、業界での経験がある場合の志望動機の例文です。清掃業経験者であっても必ずしも合格となるわけではないため、例文を参考にアピールすべき内容をイメージし、しっかりと対策しましょう。
経験がある場合
私が清掃業を志望した理由は、これまでの経験から清掃は生活や健康の基盤であり、ビジネスに与える影響が大きいと肌で感じたからです。
清掃スタッフとしてオフィスビルで働いた際は、空間をきれいに保つために働く従業員たちの高いモチベーションに刺激を受け、訪問客から良好な印象がもたらされることを実感しました。
ビル内でおこなわれた大きなイベントのために、徹夜で清掃作業をおこなった際は、完璧な状態に仕上げた結果、イベントが大成功を収めました。間接的ながらも貢献できたことは非常に感慨深い思い出です。
業界内での高い評価と従業員のスキルの高さやプロ意識に魅力を感じて、貴社に興味を抱きました。これまでの経験を活かしてスキルを向上させ、顧客や貴社のさらなる成長につなげる助けになりたいと考えています。
業界内の貴社の高い評価と、従業員の技術力や意識の高さに魅力を感じたため、貴社を志望いたしました。
清掃スタッフとして培った経験を活かして、さらなるステップアップを図り、顧客や貴社の成長のために貢献したいと考えています。
イメージしやすい経験談から続けたい理由が伝わる良い例文です。経験から身に付いたスキル、プロ意識に魅力を感じるといった向上心や意欲をアピールすることで、将来性を感じさせる、より強い志望動機になりますよ。
清掃業の志望動機では数多くの仕事内容を把握したうえで準備し選考を突破しよう
清掃業を志望する際は、業界や仕事内容をしっかり理解したうえで、志望動機である「なぜ清掃業なのか」「なぜその企業なのか」を明確にすることが大切です。
また、清掃業におけるアピールポイントがあれば、積極的に伝えましょう。清掃業は今後も伸びていくことが予想される将来性のある業界です。清掃業で長く働いて経験を積み、キャリアアップする道もあります。
清掃業で活躍するためにも、採用につながる志望動機を作成し、準備を万全に整えましょう。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る清掃業は日本の衛生クオリティを支える大切な仕事
外国人観光客から、日本の良さとして賞賛されることに「清潔さ」があります。生活していると、この衛生クオリティが当たり前のように思いますが、多くの人の努力と習慣化の産物です。
日本は、幼少期から清掃教育をおこなうので、「汚れる前に掃除する」「掃除する人の身になって、汚さない・片づける」という習慣が徹底しています。そのため、「掃除だったらしたことがあるし、いざとなったら、清掃職に就こう」という選択肢が多くの人にあるのは、とても良いことです。
自分たちがどのように社会を支えるかを考えて志望動機を書こう
「もし掃除をしなかったら?」と考えると、公衆衛生の問題に気づきます。行政サービスや自治体運営が破綻すると、止まるものは、ゴミ収集です。街にゴミがあふれ、悪臭、害虫が増殖し、伝染病リスクが上がります。
不法投棄によって、水質・大気汚染、火災、環境汚染などの悪化も懸念されます。コロナ禍でも、被災地でも、「ゴミ収集を止めてはいけない」と必死の努力が続けられました。清掃業は広く社会を支える大切な仕事です。「自分たちが社会を支えるんだ」と胸を張って意欲を伝えてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Nagisa Kihara◯放送・行政・人財開発など多様な職種を経験する中でキャリア支援に興味を持つ。一人ひとりが楽しく働き、豊かに生きられる社会を目指し、現在はカウンセラーや研修講師として活動中
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
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