この記事のまとめ
- 人材業界の志望動機を作るには業界理解が必須
- 3ステップで簡単に人材業界の志望動機が作れる
- エピソード別で人材業界の志望動機例文を紹介
- 志望動機作成ツール
たった3分で選考通過率の高い志望動機が完成!
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「人材業界に興味があるけど、志望動機に効果的なエピソードや理由が浮かばない……」という人もいるでしょう。
この記事では、そんな人材業界で働いてみたいと思う人のために、人材業界での職務内容ややりがいをまず始めに解説し、業界について把握してもらいます。そして志望動機を作り込むため、人材業界で求められるスキルやポイントを解説していきます。
実際の志望動機の例文やNG例なども掲載しているので、エントリーシート(ES)や面接で志望動機を述べる際の参考にしてみてくださいね。
キャリアコンサルタントの横山さん、岩﨑さん、鈴木さんのアドバイスも参考にしてください。
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人材業界のES・面接を突破するために魅力的な志望動機を作りこもう!
人材業界で働くためには、どのような志望動機が企業にとって魅力的に見えるでしょうか。
人材業界での仕事は、就活サービスを提供するだけではありません。ビジネスモデルややりがいをしっかりと把握すれば、人材業界の志望動機も自然と考えていけるはずです。
人材業界のESや面接を突破するために、この記事で自分の魅力をアピールした志望動機を作っていきましょう。
志望動機は業界理解が必須! まずは人材業界の特徴を押さえよう
人材業界といえば、就活情報サイトなど就職をサポートする企業のイメージが強いですよね。
しかし、人材業界の種類は幅広く、さまざまな業務を担当しています。人材業界を志望するのであれば、まずは業界についての知識を深め、特徴を押さえていきましょう。業界研究をしっかりとおこなえば、おのずと志望動機や働くイメージが湧いてくるはずです。
人材業界と言っても、事業は求職者と企業のマッチングだけではないことも多く、入社後に想定外の配属になることも珍しくありません。
特に営業要素が強いことも念頭に置いて、念入りに業界研究をおこないましょう。
人材業界の業種
人材業界の業種
- 求人広告
- 人材紹介
- 人材派遣
- 人材コンサルティング
このいずれかに特化した会社もあれば、全ての分野を手掛ける会社もあります。就活生がよく利用する「リクルート」などは、求人広告によって就活生に企業の情報を提供していますが、他の分野も担っています。
このように、人材業界と一口にいっても、担う分野によって、職務内容が全く変わってきます。
4つの分野について理解したうえで、自分がどの業種で活躍したいのかを明確にしていきましょう。
求人広告
求人広告とは、企業がWEBサイトや雑誌といった媒体を介して求人をおこなう際に、その媒体を提供することが求人広告会社の主な職務となります。
求人をおこなう企業からの利用料金を主な収益源としており、対求職者というよりは対企業の業務が主となることが特徴です。求職者も気軽に応募できるため、大規模な採用がおこなえる求人手段といえるでしょう。ただし、WEBや雑誌といったメディアを見た求職者が自ら応募する形式のため、企業と人材のマッチングが比較的難しくなる可能性もあります。
名の通った企業であれば求人も集まりやすいため、大手企業が利用することが多い傾向です。
人材紹介
広く求人をおこなう広告求人に対し、人材紹介は求職者と企業を直接マッチングさせる役割を担っています。主に転職中の求職者などが利用するサービスです。
求職者は人材紹介会社に登録し、人材紹介会社は求職者の条件や適性に合った企業を紹介します。また、人材紹介会社は求職者のキャリア相談なども請け負い、就職活動を全面的にサポートすることが特徴です。広告求人よりも密に求職者とかかわり、求人企業へのアプローチをおこなったうえ、採用に至った場合は求人企業からの紹介手数料を受け取ります。
求人企業にとっては、人材紹介会社を介して適性のある人材を採用できる点が大きなメリットとなります。そのため、人材紹介会社は求職者と求人企業の確実な架け橋となっています。
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人材派遣
人材派遣会社とは、その会社に雇用されている社員を他企業に派遣する企業です。人材紹介会社と混同されがちですが、人材紹介会社は、求職者が求人企業に直接採用されるのに対し、人材派遣会社とは、求人企業に自社のスタッフを派遣します。そのため、派遣スタッフが契約を結んでいるのは大元の派遣会社であり、求人企業ではありません。
ただし、求人企業と正社員として契約を結ぶことを目的としてスタッフを派遣する「紹介予定派遣」という形態もあります。これは、派遣会社からスタッフを一定期間求人企業に派遣し、合意のもと派遣スタッフと求人企業が契約を結ぶというものです。派遣されている間は試用期間と考えればイメージしやすいですね。
人材コンサルティング
人材コンサルティングとは、上記3分野とは少し異なり、企業に対し採用計画の提案や人事制度の企画などをおこなう業種になります。企業の経営に深くかかわり、ヒアリングを通して課題解決を目指す人事のパートナーとなることを主な目的としているため、人事制度の理解や法律の知識が求められます。
その企業の社員がより働きやすい環境を考案し、制度についての改革を提案する職務となるため、難易度が高い業種といえるでしょう。近年では「人事労務管理システム」の提案をおこなうこともあり、その職務は広がりつつあります。
人事コンサル
アドバイザーコメント
横山 慶一
プロフィールを見る人材業界と一括りにせず多様な視点で考えてみよう
「求人広告」「人材紹介」「人材派遣」「人材コンサルティング」は同じ人材にかかわる仕事ではありますが、仕事の内容はかなり異なるので、自分の適性ややりたいことをしっかりと整理して志望してほしいと思います。
もちろん人材関連の仕事なので「人が好き」「人とかかわるのが好き」という前提はありますが、求職者個人の支援をするのか、企業側の視点で有能な人材を探すのかで、その取り組み姿勢が大きく変わってきます。
前者は、一人ひとりの立場に注意を払い親身に相談にのれるような「伴走」タイプの人が向いていますし、後者は課題を見極め、それを解決するために積極的な提案ができる人に向いています。
普段の生活から人間性を高める意識を持とう
また自分自身の興味関心が「人」なのか「結果・成果」を出すことにあるのかもよく考えて、どの職種を選ぶか検討してください。
人材業界の仕事は、関係構築がとても重要なため、技術や専門知識以上にコミュニケーション能力がものを言います。また誠意や配慮といった人間性の成熟も必要とされるので、日頃から気配りや感謝など心が豊かになれるよう心がけてくださいね。
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人材業界の職種
人材業界の主な職種
- リクルーティングアドバイザー
- キャリアアドバイザー
「リクルーティングアドバイザー」は企業に対し採用計画の提案や、求職者との仲介をおこなっています。また、優秀な人材を採用したい企業に、ヘッドハンティングをおこなうこともあります。
「キャリアアドバイザー」は主に求職者と接触し、キャリア面談や就職口紹介をおこないます。
両方に共通する特徴としては、対人能力が重視されることです。求職者や企業を相手にキャリアアドバイスを与える人材コンサルティングの職務には、高いコミュニケーション能力と、広い知見が必要とされます。
リクルーティングアドバイザー(RA)
リクルーティングアドバイザー(RA)とは、企業への営業(法人営業)をおこなう職種です。主な仕事内容は新規の法人顧客開拓と、既存の顧客への人材紹介となります。
新規顧客開拓は、電話での営業(テレアポ)が一般的です。アポイントが取れたら、次はその企業の人材に対する課題や要望などのヒアリングをおこない、契約の成立を目指します。そうして顧客となった企業に対しては、企業の求人の内容をまとめつつ、後述のキャリアアドバイザーと連携して人材紹介をおこなっていきます。
顧客企業の採用に関する要望に寄り添いながら、適性のある人材をマッチングさせることがリクルーティングアドバイザー(RA)です。企業の課題を解決する能力や、キャリアアドバイザーとの連携が重要となってきます。
営業への適性が不安な人は以下の記事を参考にしましょう。適性の見極め方や向いていない場合の解決策を解説しています。
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キャリアアドバイザー(CA)
キャリアアドバイザーは、求職者の就職活動を全面的にサポートする職種です。
リクルーティングアドバイザーが企業に対して採用活動をサポートするのに対し、キャリアアドバイザーは求職者という個人に対してのサポート業務がメインとなります。主に人材紹介会社や人材派遣会社に所属し、求職者と面談や面接指導などをおこなっています。
キャリアアドバイザーの仕事は、企業と求職者のマッチング・本採用に至るまでがゴールです。そのためには、求職者へのきめ細やかなフォローや、その求職者の求める条件と合う企業を探し出し、紹介することが重要となります。求職者がどんな条件や環境を求めているのか、面談の中でしっかりと聞き出し、分析する能力が必要です。
- 人材業界に惹かれていますが、RAとCAどちらをやりたいかと言われると決めきれません……。どのように判断すべきでしょうか?
自分の興味関心から考えてみよう
少し乱暴な言い方をすると、RAは企業組織の視点に立った支援、CAは求職者個人の視点にたった支援をおこなうと考えてください。
組織視点では、どのように「働いてもらうと」生産性が上がるか、人そのものよりも組織のニーズを理解する必要があります。
一方、個人に焦点を当てる場合、求職者が何をやりたいかという本人の志望と、それをどの程度実現できるのかを見極める必要があります。その両者を合致させるのがマッチングです。
同じ人材業界でどちらがやってみたいかを考える際には、あなたの興味関心がどこにあるのかをまず把握しましょう。
職業興味検査などでは、興味関心は大きく、「ひと」、「もの・こと」、「アイディア」、「データ」の4つの分野に分かれます。「ひと」(や「アイディア」)に対する興味が高ければCA、「もの・こと」(データ)に対する関心が高ければRAが向いているでしょう。
次の記事では、人材業界に向いている人の特徴を紹介しています。本当に人材業界で良いのか迷っている人は、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
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人材業界の動向
人材業界の仕組みや仕事内容を把握したところで、近年の人材業界の動向についても押さえていきましょう。
ここ数年で、人材業界の市場は大きな変化が起こっています。デジタル化が進み、テレワークが主流になりつつあることも要因として考えられます。
人材業界を志望するのであれば、こういった動きは常に把握しておくことが大切です。人材業界は、人の雇用にかかわる業界のため、景気や政治状況に左右されやすく、変化も顕著です。少子高齢化に伴うシニア層の就職状況や、グローバル化や新型コロナウイルス感染症に影響された昨今の経済動向など、トレンドをきっちり掴みましょう。
市場規模
人材業界の市場規模について、矢野経済研究所の人材ビジネス市場に関する調査を実施によると、2023年は事業者売上高ベースで前年度比7.8%増の9兆2,355億円(人材派遣業、ホワイトカラー職種の人材紹介業、再就職支援業の3業種)です。
2020年、新型コロナウイルス感染症が流行し、市場経済全体が下落しました。人材業界もまた、コロナ禍の影響を受け、人材需要の低下などで売上が停滞した業種が多く見受けられました。
しかし、働き方改革が進み、コロナ禍に対応し始めた企業が増加し始めたこともあり、2021年度以降は市場が回復しつつあります。
近年の動向だけ見ると、人材業界は停滞しているように見えます。しかし全体的に見れば、日本企業の人出不足に伴い、人材業界の需要は増加しています。高齢者や女性の雇用促進、海外人材の積極雇用といった傾向が高まっており、人出不足解消のための人材採用ニーズは高まりつつあるのです。
近年のトレンド
人材業界の近年のトレンドを把握しておきましょう。
まず、「働き方の変化」です。2020年から新型コロナウイルス感染症の流行によって、各企業はリモートワークを推進し始めました。それに伴い、各人の働き方に大きな変化が生まれています。より柔軟な働き方を求め、転職活動をおこなう人も増加しつつあり、転職サービスの利用がメジャーになっています。
この他にも、海外人材の雇用や高齢者の就職促進、HRtech(人事労務管理システム)の導入普及など、人材業界は日本の経済市場とともに絶え間なく変化しています。人材業界を志望するのであれば、常に最新の情報を追う意識を持つことを心がけましょう。
人材広告をメインで扱う業種にも注目しましょう。現在は人材業界にWeb広告・SNSをメインで打ち出している企業が増えてきていて、徐々にではありますがシェア拡大の傾向にあります。
志望動機が浮かばない人必見! 人材業界で働く魅力
人材業界で働きたいけれどイメージが湧かない、自分がどういった活躍ができるのかわからない、という人も多いのではないでしょうか。
確かに、メーカー業のように目に見えるものを取り扱う業界ではないだけに、人材業界での魅力というものはわかりづらいかもしれませんね。
ここでは、人と企業をつなぐ役割である人材業界ならではのやりがいを考えてみましょう。
人の人生にかかわるやりがいがある
人材業界で働く中で、避けては通れないことは「人とかかわる」ことです。
たとえば、現在の仕事に満足できていない人が、人材紹介サービスに登録したとします。人材紹介会社のキャリアアドバイザーは、その人のキャリアを共に考え、より良い仕事に就けるよう就職活動をサポートすることが使命です。もしその人が無事就職活動を終えて、新しく入社した企業でいきいきと働くことができたとしたら、それはキャリアアドバイザーとしての仕事が成功したということになります。
働くということは、ほとんどの人にとって人生で大きな割合を占めています。キャリアアドバイザーとしての仕事の成功はもちろんのこと、誰かの就職の選択において重要な役割を果たすという体験は、人材業界ならではのやりがいといえますね。
幅広い知識や人脈を得られる
すでに説明したとおり、人材業界の分野は幅広く、さまざまな職務を担っています。
人材紹介会社や人材派遣会社では、企業とやりとりする機会が多くあります。特に法人営業では、担当企業の求人状況や採用計画にアンテナを張っておく必要があり、各企業のパートナーとして働くことを求められます。なかなか根気強い努力がいりますが、そうして信頼関係を築いていくことにより、経営陣から採用や求人について相談を持ち掛けられたりと、人脈が広がっていきます。
また、多くの企業とかかわる中で、業界の専門知識を身に付けたり、人事関係の知識や経営のノウハウを学ぶことも可能です。
人材業界で働く社員は、ジャンルにこだわらずさまざまな企業と深くかかわります。その仕事の中で得た知識や人脈は、自分自身のキャリアについて考える際にきっと役立つでしょう。
アドバイザーコメント
岩﨑 千夏
プロフィールを見る人材業界はたくさんのやりがいで溢れている
私が思う人材業界の魅力は、自分のかかわりが求職者の人生に大きな影響を与えることです。
キャリアアドバイザー(CA)の仕事は非常にわかりやすいと思います。求職者との面談では、希望条件をヒアリングするだけでなく、キャリアカウンセリングに重きを置いた企業も増えていますし、そういった仕事に魅力を感じる人も増えている傾向にあります。
休職中の場合は、誰かに話を聞いてもらい、ありのままの自分を受け止めてもらうことで前向きになることもあるため、誰かの人生を一歩前に進めるお手伝いが出来るという意味でも、非常にやりがいのある仕事ですよね。
社会への視野が広がることも魅力の1つ
さまざまな人や企業とかかわるため、社会全体を俯瞰して見れることも特徴だと思います。特に企業担当(RA)の仕事はこちらに当たります。
人の雇用に関する問題は経営課題の一つでもあり、どんな人を採用するか、求める人物像を知るだけでも企業のカラーや考えがわかるものです。日頃からそうした分野に触れることのできる仕事は、社会全体を広い視野で見ることができるので、自分の置かれた状況や日本の社会課題などにも敏感になれるでしょう。
これから労働人口が減り、採用活動は難しくなる一方なので、重要な仕事になっていくことも間違いありません。
たったの3分で選考通過率の高い人材業界の志望動機が作れます!
「この業界に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのか相手により伝わるように説明できないと悩む学生は多いです。
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志望動機でアピールできる! 人材業界で求められるスキル
志望動機でアピールできる! 人材業界で求められるスキル
- 交渉能力
- 傾聴力
- 前向きな姿勢
人材業界で活躍するために求められるスキルをいくつか紹介します。
資格は入社してからも勉強して取得できますが、人間性という部分に関しては入社前に見られています。ここで紹介するポイントは主に対人関係に必要とされるスキルです。
人材業界は人との仕事が主となるため、コミュニケーション能力が重視されます。志望動機にうまく盛り込んで、ESや面接でアピールしてみてください。
- 志望動機はその企業を志望する理由を伝える場面だと思いますが、スキルをアピールしても良いのでしょうか?
志望動機からズレない程度でアピールするのはOK
志望動機で重要なのは、「なぜその企業を志望したか」を伝えること。
自己PRがメインになってしまうと、志望動機というお題からズレてしまい、回答がきちんとできないというイメージを持たれかねません。社会人になって聞かれたことに回答できない人材だというレッテルを貼られてしまいます。
志望動機でスキルを伝える場合は、結論ファーストで志望動機を伝えた後に、自分の強みや経験をこの会社でどう活かせるか、活かしたいかという内容を盛り込むと良いアピールになります。バランスに気を付けたうえでアピールしてください。
①交渉能力
人材業界では、企業に対して自社の利用を勧めたり、採用や求人に関する意見を提案するため、相手に交渉する能力が重視されます。
とはいっても、他人に何かを売ったとか、価格について交渉した、という経験をアピールするわけではありません。特に学生の場合、そういった営業の経験はほとんどないでしょう。
たとえば、自分の経験の中で、相手の条件を呑みつつ、自分の意見を通したことがあるというエピソードなどで、「交渉」という言葉を使ってみてください。柔軟な対応や、相手を説得する話術を持っていることをアピールし、交渉能力があることを伝えられるはずです。
人材業界の営業相手は、決裁権を持った経営層や自分より随分と年上で社会人経験の長い人です。
広く社会情勢や社会の仕組みなどにも興味を持ち、コンサルティングをおこなっていくことが求められます。
②傾聴力
人材業界で働くには、求職者との面談や企業へのヒアリングといった職務を通して、相手の話をしっかり聞いて分析する傾聴力も重要となってきます。求職者と企業をマッチングさせるためには、お互いの求める条件を聞き出すことが必須です。
特にキャリアアドバイザーは、求職者の本音を引き出し、本当に納得のいく就職活動をするためにサポートする職種です。傾聴力は特に重視されるポイントとなります。
このスキルは交渉能力にも通じる点があります。相手の意見に耳を傾けるというスキルは、人を相手に仕事をする人材業界で欠かせないポイントです。
ESや面接で志望動機に盛り込むことはもちろん、グループディスカッションや企業説明会でも、相手の話を聞く姿勢は見られています。コミュニケーション能力をアピールするために、どのような場面であっても傾聴力を心掛けてみてくださいね。
③前向きな姿勢
人材業界での仕事は、根気強さが求められます。
たとえばリクルーティングアドバイザーでの法人営業では、新規顧客開拓のためにテレアポを取り、企業に対して粘り強く営業を掛けなければいけません。断られるケースも多くあり、落ち込んでしまうこともあるでしょう。
また、キャリアアドバイザーは一日に複数人の求職者と面談やキャリア相談をおこないます。就職活動がうまくいかない求職者に対しても、明るく励まし続ける必要があります。
このような仕事に対して必要なのは、前向きな姿勢です。企業に対してアプローチを掛ける時も、求職者と面談する時も、自分が暗く落ち込んだ雰囲気では相手に説得力を与えられません。失敗してしまった時も、それを成長機会と捉えて前向きに仕事をする姿勢が大切になります。
なぜ失敗してしまったのか原因を追求し、次からどうすればうまくいくのかを考えて物事に当たることを意識しましょう。志望動機にはそういったエピソードを入れて、自分の考え方をアピールしていくことで、「この人は前向きに仕事ができる」という印象につながります
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る人とかかわるからこそ「切り替える力」も重要
人材業界で働くうえで重要なスキルを1つ挙げると、「切り替える力(割り切る力)」です。人材業界は「人」にかかわります。人にかかわっていくと、顧客の置かれている環境やその人の考え方、感情に触れる機会が他の業種より多く存在します。
特に、マイナスの意識が強い相談者や、考え方が悪い方向に行きがちな企業の担当者と話す機会があります。このような相手と話すと非常に疲れてしまい、次の仕事に影響してしまうこともあるものです。
うまくいかない場合は平常心への切り替えが求められる
今までの経験で家族や友人、アルバイト先で似たような経験をしてきた人はイメージしやすいと思います。このようなケースで、いかに自分自身を切り替えることができるかが重要なのです。
自分自身で「マッチングが成功したな」と思う場合はそのままのメンタルを持ち越し、そうでない場合は平常心に早く切り替えて次の仕事に臨むことができるか力が求められると考えてください。
3ステップ! 人材業界の志望動機で盛り込むべき内容
3ステップ! 人材業界の志望動機で盛り込むべき内容
- 人材業界を志望する理由
- 人材業界の中でもその企業を志望する理由
- 人材業界で成し遂げたいこと
人材業界で求められるスキルを把握し、志望動機を考えていきましょう。
志望動機で大切なことは、「自分がこういった経験をして」「こう感じたから」「この業界で」「この企業で働きたい」という流れを意識することです。
また、人材業界は人と企業をつなげる役割を担うことが主な職務となるため、最終的に「自分がどのようなことを成し遂げたいか」という目標を立てることが重要です。人をサポートするうえで、自分がどういった役割を果たしていきたいかを突き詰めて考えていきましょう。
人材業界にかかわらず、基本的な志望動機の考え方や答え方はこちらの記事を参考にしましょう。
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①人材業界を志望する理由
最も重要なポイントは、「なぜ人材業界なのか」という理由です。
人材業界の特徴は、個人が活躍できる場を提供するためにサポートする仕事をすること、企業のパートナーとして課題解決や働きやすい環境を提供することなどです。
自分の経験を通して、なぜこの仕事をしたいと感じるようになったのかを考えましょう。経験談は大がかりなものでなくて構いません。活動や経験から、どのように感じ、人をサポートしたり、組織を改革するような仕事にしたいと思うようになったか、という理由を明確に整理することが重要です。
そのためには、自己分析を徹底しておこない、自分の就活の軸を固める必要があります。
自己分析のやり方はこちらの記事で解説しているので、参考にして志望理由を見い出しましょう。
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自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
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②人材業界の中でもその企業を志望する理由
人材業界といっても、すでに見てきたようにさまざまな分野の企業が存在します。
その企業がどのような強みがあるのか、経営理念は自分と共感するものなのかを確認し、数ある企業の中でなぜその企業なのか、志望理由を考えましょう。
企業訪問や会社説明会で企業の説明を聞いたり、実際にその企業で働いている社員から話を聞くことによって、企業風土を確認しておくことが大切です。
また、企業のホームページ(HP)や採用パンフレットを読んで、企業研究をすることもおすすめします。競合他社をいくつか調べ、企業の色合いの違いや、それぞれの強みをしっかり把握しておきましょう。
「なぜこの企業なのか」は必ずと言っていいほど聞かれる質問です。「自分は〇〇がしたいので、〇〇に強みを置くこの企業でなら活躍できると思ったから」など、確実な答えを用意し、自信を持って理由を述べられるよう企業研究は欠かせません。
- ESの提出締め切りまで時間がありません……。簡単にできる業界・企業研究の方法を教えてください。
全体像をつかんだうえで業界内の立ち位置を知ろう
まずは就職四季報などで全体像を大まかにつかむことをおすすめします。
人材業界でもIT特化、医療特化など業界を絞っているところもありますし、ビズリーチのようなハイクラス向けもあります。志望企業と関連した業界には目を通しておくのが良いでしょう。
全体像が把握できたら、人材業界カオスマップなどで業界内での立ち位置や強みなどを把握しましょう。これをしておくことで、同じ業界内でも「なぜその企業なのか」が明確に語れるようになるはずです。
③人材業界で成し遂げたいこと
志望理由を考えたら、次は人材業界で何を成し遂げたいか、目標を立てましょう。
実際に働いてみないとわからないことばかりで、具体的に想像するのは難しいかもしれません。
しかし、「この企業で何をしたいか」というキャリアプランを立てられているかという点で、その企業に対する研究や熱意がわかります。「絶対にこの企業で働きたい!」という意思を伝えるためにも、その企業に入ったらどんなことを成し遂げたいかをアピールしていくことは重要です。
リクルーティングアドバイザーやキャリアアドバイザーとして、どのように活躍していきたいか、そして自分がどんなことを実現したいかを思い描いてみましょう。その企業で実際に働いて活躍している人に話を聞くなどして、イメージを膨らませてみてもいいかもしれません。
入社後に成し遂げたいことが思い浮かばない人は、以下の記事で考え方を解説しているので、参考にしてください。
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人材業界は、目に見える実績は出せない業界です。目に見えるものを生産するわけではありません。
人的支援、人材開発といった成長プロセスをうまく展開させることが仕事なので、自己の能力をアピールするのではなく、いかに相手を成長させるか、相手本意の配慮がどれだけできるか、いわゆる「気づきの感度」を志望動機でアピールするのもおすすめです。
特別な動機がなくても大丈夫!
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「この職種に就きたい!」と思っていても、なぜそうなのか学生時代に培ったスキル・経験を踏まえて伝えるのに苦戦する学生は多いです。
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ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
(IT業界の場合)
人材業界の志望動機例文6選
人材業界の志望動機例文6選
では、実際に人材業界の志望動機の例文を紹介していきます。
具体的なエピソードから、なぜ人材業界を志望したいと思ったのかを明確にしつつ、どのような仕事をしたいのかといったキャリアプランも盛り込みましょう。
そして人材業界で求められるスキルも意識しながら、志望動機をまとめていきましょう。
人材業界以外の志望動機の例文はこちらの記事でも紹介しているので、併せて参考にしてください。
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エントリーシートの志望動機は簡潔かつ、「読みたい」と思わせる内容にしなければなりません。キャリアコンサルタントと、惹きつける志望動機を書く4つのステップと、高評価を狙うコツをプロの目線で解説します。
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例文①アルバイトの経験を活かした志望動機
例文①アルバイトの経験を活かした志望動機
法人営業に強みを持つ貴社で、人々がいきいきと働ける環境づくりを提供する仕事をしたいと考えています。
私はカフェでのアルバイトでリーダー役を任されていましたが、当時は社員の方とアルバイトの関係が悪く、仲間のモチベーションも低い状態でした。そこで私は、社員の方とアルバイトの間に立ち、双方が気持ちよく仕事のできる環境づくりに努めました。
報連相の徹底を心掛けるよう後輩を指導したり、社員の意見や仲間の要望を聞いて折衷案を提案しました。職場の雰囲気が良くなったことで、皆が働きやすくなっただけでなく、接客などのパフォーマンスも上がり、お客様からお褒めの言葉をいただくことも増えました。
私はこの経験から、働きやすい環境は個人の生産性も上げることができるということを学びました。自分の強みである「人の意見をしっかりと聞き、提案・解決する能力」を活かし、企業の職場環境の改善や改革に携わり、誰もが快適に働けるような労働環境を作りたいと考えています。
※AI志望動機作成ツール
選考通過率の高い志望動機をつくりたい人は「AI志望動機作成ツール」を活用しましょう!
自分の経験から強みを見出し、結果を出してきたことを詳細に伝えられている点が非常に好印象です。
自分の強みでどのような課題を解決したいか、課題の深堀りをするとさらに良くなります。
例文②サークルでの経験を活かした志望動機
例文②サークルでの経験を活かした志望動機
貴社の実績から、さまざまな企業で経験を積み、幅広い人脈を作りながら成長していける企業だと感じ、志望します。
私は大学の文化祭を運営するサークルに所属していました。文化祭は毎年5万人以上の来客がある大規模なイベントのため、事前準備には半年以上掛かります。私は会計係のリーダーとして、出店する各サークルの予算の調整に尽力しました。要望や内容を聞いて、予算繰りをするうちに、各サークルの代表者からよく相談を持ち掛けられるようになりました。
それぞれの悩みや課題をヒアリングし、共に考えることによって、サークルの特色ややりたいことによりさまざまな課題があるということにあらためて気づかされました。また、こちらの都合によって妥協してもらわなければならない点を、相手に納得してもらえるよう嚙み砕いて説明する努力も必要とされました。
この経験によって、「広い視野」と「問題解決能力」が身に付きました。私自身、会計係のリーダーの活動はとても大変な経験でしたが、同時にやりがいのあるものだったと感じています。
さまざまな人と折衝・連携しながら、より良い労働環境を提案するリクルーティングアドバイザーは、私が活躍できる職業だと感じています。貴社で経験を積み、将来的にはその企業の経営にもかかわっていけるような信頼のある人材になりたいと思っています。
RAは人と折衝・連携しながらニーズを満たせるような提案ができる能力を必要とします。
会計係の枠を超えていろいろな相談を持ちかけられるようなキャラクターであること、課題について真摯に考え相手の立場担って提案したこと、それが自分自身の成長につながったことはもちろんですが、それ以上に相手の満足感や信頼につながった成功経験であることを伝えましょう。
例文③ボランティア活動の経験を活かした志望動機
例文③ボランティア活動の経験を活かした志望動機
私が貴社を志望する理由は、あらゆる人が平等に働くことのできる社会を実現したいからです。
私は大学時代、障がいを持つ方の支援をおこなうボランティア活動に参加していました。そこでは、さまざまな障がいを持つ方と交流し、話を伺うことができました。
このボランティア経験で私が最も強く考えさせられたのは、「障がいを持っていても普通に暮らしていける社会」についてでした。障がい者の皆さんは、私たちと同じように笑ったり話したり、買い物をしたり、楽しく過ごしています。耳が聞こえない、目が見えないといったことで、社会で生きにくくなってしまうことはおかしいと改めて感じています。
ハンディキャップの有無にかかわらず、誰もが自分のやりたい仕事に就き、暮らしていくこと。私が望む社会の実現のためには、平等に社会で活躍できる場を作ることだと考えました。
貴社は幅広いサービスによって、求職者の就活支援をおこなっています。私もその一員として、障がい者を始めとした、高齢者、シングルマザーといった、社会的に生きづらいと感じてしまうような人々が、それぞれの個性を活かして働ける社会の実現を目指していきたいと思っています。
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志望企業は障がい者や高齢者も対象とした事業をおこなっているのでしょうか。そうであればこのような訴求方法で良いかと思いますが、人材業界にも派遣、紹介、教育などさまざまな業態があるので、整理してから面接に臨むようにしましょう。
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例文④ゼミ活動を活かした志望動機
例文④ゼミ活動を活かした志望動機
ゼミの研究を通じて、就職難によって苦しまない社会を作るために働きたいと感じたため、貴社を志望します。
私は大学の経済学専攻のゼミに所属しており、主に日本企業の人出不足について研究していました。正規雇用者と非正規雇用者の環境の違いを比較し、高齢者や女性労働者に関する現状の課題についても勉強しています。学ぶうちに、「このような課題を研究したところで、自分は何も行為に移せていない」と感じるようになりました。
今私が何よりも課題として関心を持っていることは、非正規雇用者の生活の不安定さです。コロナ禍で職を失い、苦しんでいる方のニュースを目にして、自分にできることを考えました。また、論文のために実際に非正規雇用者へのインタビューもおこない、直面している現状についての話も伺いました。
人材業界は、大学で学んだことを社会に還元出来る場所だと感じています。私は、貴社の「全ての人が働ける社会を」という企業理念に共感いたしました。サービス開発や就職支援にかかわり、求職者のサポートをしたいと考えています。働きたくても働けない方たちのために、私は自分の知識を活かして仕事に取り組みたいと思います。
ゼミで学んだ非正規雇用者という社会課題に近い問題について、意識が高い人材だという印象を受けます。その内容を会社の理念に合わせて活躍したいということが伝わってきますね。
ゼミでどのような自分自身の気づきがあったかを表現するとさらに良くなります。
例文⑤海外留学経験を活かした志望動機
例文⑤海外留学経験を活かした志望動機
貴社が注力している海外人材の雇用にかかわりたいと考え、貴社を志望しています。
私は大学2年生の時、アメリカに留学していました。ルームメイトのアメリカ人の女性は、将来日本に行って就職したいという夢を持っていたため、日本についてよく話す機会がありました。二人で企業について調べたり、どのような仕事が向いているのかを話し合ったりしていました。
彼女との交流で学んだことは大きく分けて二つあります。一つは、コミュニケーションは言葉だけではないということです。表情やジェスチャーから、相手の感情を読み取り、適切な会話を成り立たせることができました。もう一つは、彼女のように日本で働きたいと思っている人が活躍できる企業が、日本には少ないということです。
海外人材の雇用は、今の日本企業には必要な課題であると思っています。私は、日本で働きたいと思う外国の人々を支援し、言語の異なる国でも十分活躍できるということを伝えていきたいと考えています。そのためには、海外人材に強みを持つ貴社で働き、ノウハウや知識を学びながら、日本で働く海外人材の増加を目指していきたいと思います。
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留学を通して学んだことから、どのような問題提起をし、解決のための提案ができるでしょうか。
あなたの得た強みを具体的にして、どのような行動をしたいかイメージを作ってみてください。実現の可能性の問題ではなく、提案を実践する意欲、意志を伝えましょう。
例文⑥部活経験を活かした志望動機
例文⑥部活経験を活かした志望動機
「全ての人にスポットライトを当てたい」という思いがあり、貴社を志望しています。
私は大学でラクロス部に所属しており、副将を任されています。部員は4学年合わせて100人以上いるため、試合に出られない人や、競技を諦めてマネージャーに転向する人もいます。けれど、彼らは見えないところで自主練習をしていたり、試合に出ている部員のためにサポートをしてくれたりしています。私はそういった人たちに対して、なるべく「いつもありがとう」「頑張っているね」など声を掛けるようにしていました。
ある日、マネージャーの1人から「声を掛けてくれるから頑張れる」という言葉をもらいました。自分では当たり前のことだと思っていましたが、彼らはどうしても目立つ存在ではなく、普段の努力が報われることが少ないのだと実感しました。
私は、頑張っている全ての人が活躍してほしいと思っています。貴社の「誰もが輝ける社会へ」という企業理念には深く共感しています。
部活の副将として、部長・顧問の先生と部員との架け橋という役割は、企業と人とをつなぐ人材業界でも通じるものだと感じています。特に就職は、その人の人生にかかわるもので、そのサポートをするということは重大な責任を負うものだと思っています。だからこそ、全ての人がいきいきと働き、努力が報われるよう、責任感のあるキャリアアドバイザーとして活躍していきたいと考えています。
つながりやまとまりがわかりやすく、良い内容かと思います。
エピソードが少し冗長にも感じるため、PREP法でまとめると良いですね。
また「企業と人をつなぐ」ことができる仕事は他にもあるので、深掘りされても答えられるように考えておきましょう。
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人材業界の志望動機NG例
ここで、志望動機としてNGとなる例も紹介していきます。
共通して挙げられる点としては、「なぜ」が足りていないことです。人材業界の志望動機のポイントとなる「人や企業とかかわり、サポートする」ことに対して、なぜその仕事がしたいと思うようになったのかを伝えられていません。
また、人材業界の中でも、なぜその企業を志望しているのかを明確に記載ができていないパターンも当てはまります。
NG例を参考にしながら、自分の志望動機を見直してみましょう。
例文①人材業界以外にも当てはまる
例文①人材業界以外にも当てはまる
貴社では、自分のコミュニケーション能力や、視野の広さを活かしていけると感じたからです。
私は、学生時代ファミレスでアルバイトをしていました。その店舗の顧客満足度は、県内でも下位であり、私はアルバイト仲間と相談して接客の精度を上げるために策を練りました。
具体的には、お客様が来店された際の挨拶を元気よくすること、席の案内や注文の際にお客様をお待たせしないことなどの意識を徹底させました。また、お子様連れのお客様には、要望がある前に子ども椅子の用意をするなど、先回りの気遣いを心掛けることも提案しました。
この経験から、私は仕事仲間との連携の大切さと、相手の立場になって、あらかじめ要望を予想することの重要さを学びました。貴社では、このような視野の広さを活かし、キャリアアドバイザーとして求職者と向き合っていきたいと思っています。
なぜ自分のコミュニケーション能力や視野の広さから人材業界を志望したか考えてみましょう。
たとえば、人材業界が抱える課題や顧客の課題、企業理念に触れることで、理由付けができて説得力が生まれます。
例文②人材業界のどの企業にも当てはまる
例文②人材業界のどの企業にも当てはまる
多くの人とかかわり、それぞれに適切な労働環境や、改善案を提供する仕事がしたいと感じるからです。
私は、学生時代に塾講師のアルバイトをしていました。私が受け持つ生徒の中に、古文の成績が上がらない生徒がいました。そこで、毎回出す課題のプリントに手書きで解説をつけたり、苦手な箇所を生徒の趣味にたとえて説明するなど、事務的ではなくその生徒の個性に合わせた学習方法に変更しました。すると、その生徒は今まで50点ほどしか取れていなかった学校のテストで、80点を取ることができたそうです。
私はこのアルバイトで、相手に合わせた方法を提案し、その人がどうすればより自分の実力を伸ばせるのかを考えることにやりがいを感じるようになりました。
就職のサポート業務は、自分が最もやりがいを感じる仕事であると思っています。貴社では求職者に対して、適切なキャリア相談や面接指導などをおこない、より多くの人が実力を発揮できる就職に導きたいと考えています。
とても良い事例を取り上げているとは思いますが、自分自身のやりがいに帰結してしまいました。
たとえばCAとしてこの生徒を徹底的にサポートし、その結果生徒自身が成長を実感できていたことまで言及できると良いですね。
今のままでは、学習方法を変えたら成績が上がったという事実のみの記載に終わっており、強みのアピールになっていません。
例文③ビジョンが漠然としている
例文③ビジョンが漠然としている
私は高校の部活動で、吹奏楽部の部長を務めていました。年に一回開催される大規模な定期演奏会に向けた練習では、顧問の先生だけではなく、部のOB・OGの方々からも指導をしてもらいます。しかし、私たちの代では「今までの定期演奏会ではやらなかったことを」という意見が出ました。そのため、伝統的な演奏会を望むOB・OGと、現部員の間に意見の食い違いが生まれていました。
私は部長として、現部員一人一人の意見に耳を傾けました。なぜそのような演出がしたいのかをしっかりとまとめ、代表してOB・OGの方々に伝えたところ、いくつかのご指摘をいただきました。ただ、ご指摘の内容は演出に対する現実的な注意点で、部のメンバーも納得することが出来、案の修正を部員全員でおこないました。そして定期演奏会では、部員のやりたいことを実現することが出来ました。
この経験から、私はお互いの意見や条件を折衷して、仲介する役割にやりがいを覚えました。特にこの業界は、人にとって重要な人生のターニングポイントにかかわっていけることが魅力だと感じています。貴社の強みである幅広い就職支援サービスで、さまざまな人と企業の架け橋となっていきたいです。
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部員とOB・OGとの間に入ったエピソードによって、何を伝えたいのかぼんやりとしていますね。
部長としての仕事よりも、「伝統的な演奏会ではなく新しいものをやる」という話のほうに引っ張られ、この短い文章の中で伝えたいことがあまり伝わらない印象です。
また企業と人の架け橋は他の仕事でも叶えられるので、そのアピールも弱く、文章を練り直しましょう。
人材業界で働くための志望動機を整理して、本番に臨もう
ここまでの解説で、人材業界の志望動機のポイントを掴むことができたと思います。
人と企業をつなぐ役割を担う人材業界では、求職者の大切な選択にかかわったり、顧客である企業の求人・採用のパートナーとして活躍することができます。
なぜ自分がその仕事に就きたいのか、そして人材業界で何を成し遂げたいのかを明確に言葉に起こしてみましょう。自分だけの強みや、志望動機を活かして、人材業界の就職活動に挑んでみてください。
アドバイザーコメント
横山 慶一
プロフィールを見るアピールポイントを明確にしたうえで志望動機を考えよう
人材業界を志している人は、理系のような専門知識やスキルが明確に見えにくいため、アピールするべきポイントが情緒的な曖昧なものに感じるかもしれません。
しかしながら採用担当者は、採用の根拠となる明確な根拠を必ず見つけています。根性や感情など情緒的な要素はあまり通用しないので、自分の強みを認識し、自信をもってアピールポイントを伝えられるようにしてください。
人を扱うからこそ自分自身の成長にも意識を向けよう
また、人を扱う業界なので「人は成長する」という認識を持ち、他業界よりもいっそうコンピテンシー(将来伸びていく可能性)を重視する傾向があるように思います。
最初に書いたように、関係構築や信頼感といったものは、就活が始まってから身につけられるようなものではありません。日頃から人への配慮や感謝の気持ちを持ちつつ、豊かな人間性を育てていくことが必要です。
それは就活というよりもこれから一生の自分の強み、財産となるでしょう。人材関連の仕事は、人の成長を助け、仕事を通じて自分自身も成長できるとても魅力的な仕事なのです。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/インテグラルキャリア研究所所長
Keiichi Yokoyama〇20歳後半からカウンセリングの勉強を始め、キャリアに比重をおくコンサルティング、人材育成を企業内で推進。独立後は大学のキャリアセンターで学生の就職支援にもかかわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/HR&Sパートナーズ代表
Chinatsu Iwasaki〇大学理系学部卒業、大手インフラ企業の人事として勤務。開業後、企業の採用コンサルティングや就職支援などをおこなう。現場感と対話を大切にしている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
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