この記事のまとめ
- 就職試験の作文は出題者側の背景を汲み取って作成!
- 基本の書き方とコツを盛り込んで周りと差をつけよう
- テーマごとの例文4選とNG例も紹介
- ChatGPT 自己PR作成ツール
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就職試験で課題として出される作文で「書き方がわからない」「就職試験の作文って何に気をつけるべきなのか?」と悩んでいませんか。そもそもテーマがわからなければ「何を書けば良いのか」と、不安にも感じますよね。
就職試験の作文は、出題テーマの意図を理解して、書き方の基本やコツを押さえるのが重要です。また、企業が作文から何を見ているのかを知ることで、魅力的な作文を書けるようになりますよ。
記事では、キャリアアドバイザーの吉野さん、大場さん、板谷さんとともに、例文を交えつつ就職試験での作文の書き方について解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
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就職試験の作文は出題者側の背景を汲み取れば書くべきことが見えてくる!
就職試験の作文は、ただ感想文のように思ったことを書くだけでは選考突破や内定獲得は難しいでしょう。出題されたテーマから「企業が何を知りたいのか、どのような回答を求めているのか」と背景を汲み取った書き方が重要です。
記事では、まず就職試験で出題される作文の説明と企業が見ているポイントを解説します。企業側の意図を読み取り、作文の方向性を理解しましょう。
その後に紹介する構成と基本の書き方やコツを実践すれば、採用担当者の心に刺さるような作文に仕上がります。さらに、作文の書き方でやってしまいがちな注意点も説明するため、参考にして魅力的な作文に仕上げましょう。
まずは押さえておきたい! 就職試験で課される作文の前提知識
就職試験の作文は、選考や内定の重要な判断材料になります。しかし、どのような形式で就職試験の中に作文が課されるのかわからない人もいますよね。
まずは試験の全体的な内容について理解を深めていきましょう。
ここからは、就職試験の作文の概要や企業側が作文をどのように利用しているかを説明します。前提知識となる部分のため、覚えておきましょう。
作文は「事前提出」と「試験当日執筆」に分かれる
就職試験の作文は、企業側から決められたテーマが出題され、応募者を見極めていく選考方法です。テーマは企業ごとに変わりますが、内容は「事前提出」と「試験当日執筆」の2つに分類されます。
事前提出型では、期日までにエントリーシート(ES)や履歴書に添付して提出します。提出まで期間があるため正しい書き方を理解して、じっくりと時間をかけてアピールした文に仕上げましょう。
試験当日型は、試験会場で制限時間内にテーマに沿った文を書き上げて提出します。時間が限られているため、書き方だけでなく要点をまとめる文章構成能力や時間管理も重要です。
選考で提出した作文は面接で質問されるケースがある
面接官は、作文に書かれている経験や考え方を通して、あなたの人物像や仕事に対しての考えを把握しようと質問をしてきます。
事前に提出した作文は、面接のときに質問材料として使われるケースがあるため、書く内容は質問時にアピールできる要素を入れましょう。
たとえば、学生時代の部活動について書くのであれば「そこから何を得ましたか?」と聞かれることを想定して書きましょう。ただ文字数を意識して文章を書くのではなく、面接官との会話の糸口になることを意識すると良いですよ。
- 作文の内容から、面接でどのように質問されるのでしょうか?
事実的なものから人柄に関する質問をおこなう
作文の内容をもとに、最初の段階では人数や規模などについての質問をします。最初は緊張していることもあるので答えやすい事実的な質問から始めることを意識しています。
後半は、苦労したことや困難に感じたこと、どのように乗り越えたかなど、学生の気持ちや考えに関する質問をおこないます。学生がどのような人物なのか面接での受け答えから人物像を捉え、企業の求める人材と合致しているかなどを検証しています。
あくまで一つの例で、面接にかけられる時間などによって変化すると捉えてくださいね。
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就職試験の作文から企業が見ている3つのポイント
就職試験の作文から企業が見ている3つのポイント
- 仕事に対する意欲や考え方
- コミュニケーション能力や協調性などの人柄
- 企業の価値観や企業理念に合う人材か
作文は面接などと違い、直接的に企業への志望理由や自己PRを書くわけではないため、評価が難しいものです。では、なぜ企業は試験内容に作文を出しているのでしょうか。
実は、応募者の仕事への考え方や人間性、価値観を評価するために作文を使用しています。
ここからは、企業が作文から見ている3つのポイントを解説します。企業の意図を理解すれば、アピールポイントを盛り込んだ作文に仕上げられるため参考にしてください。
仕事に対する意欲や考え方
作文のテーマには、今後のビジョンや入社後に何をしたいかなど、仕事について出題されることがあります。このテーマでは、企業側は作文を通じて仕事に対してどのような考え方を持ち意欲的かを知りたがっています。
企業が求める人材は、単にスキルや経験がある人ではありません。入社後に会社で活躍して貢献してくれる人材を求めているのです。
仕事に関係するテーマでは企業への貢献度がわかり、どのような目標を持っているかの考え方もわかります。自身の仕事に対する思いは、将来的に企業の力になれそうかを考えて書くと良いですよ。
自分が楽しむといった自分中心視点だけでなく、周囲や社会のためという他者貢献意識を持っているかは、注目されるところです。
特に、応募先の社業がどうやって世のため・人のためになっているかを調べ・理解し・自分の言葉で語れているかは、重視ポイントです。
コミュニケーション能力や協調性などの人柄
入社後に社内外問わず良好な関係を築き、仕事を円滑に進められる人材かどうかを知るため、作文を通じて人柄もチェックされています。
たとえば、作文で与えられたテーマが「学生時代に頑張ったこと」であるケースで考えてみましょう。その場合周りの人との協調性を意識して動けていたのか、協力して問題解決ができたのかなどが評価対象になるケースがあります。
また、出されたテーマを理解してわかりやすく伝えられているかはコミュニケーション能力にかかわり、仕事上で大事なスキルの一つです。
作文とはいえ出題されているテーマは企業側からの質問なので、わかりやすく伝えることを意識して、相手と対話しているとイメージして書いてくださいね。
企業の価値観や企業理念に合う人材か
最終的に企業が作文を通じて知りたいのは、自社の価値観や企業理念に合っているかどうかです。応募者が企業の方向性にマッチし、会社とともに成長していけるかを見極めたいと考えています。
もし企業が「持続可能な生活を支える」の理念を掲げている場合、たとえば応募者が過去にボランティア活動やリサイクル活動などの経験を通じて、持続可能な生活を支える活動に意欲的に参加していたことがわかれば、理念との一致が判断できます。
企業側は価値観や企業理念を、ただ表面的に理解しているのではなく、深く共感し行動に移していけるかを見ているのです。
企業は採用後のミスマッチを避けたいと考えるので、作文試験の前には企業のホームページ(HP)を見て企業理念の確認や経営方針を理解しておくと良いですよ。
アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見る作文では人柄や価値観が重視される
応募する企業や職種によるところもありますが、一番重視していることを挙げるとすれば、人柄や価値観です。
知識や技術は入社してから身に付けることができますが人柄や価値観は短期間で変化させることが難しいからです。
誠実な人柄や周囲の人達と良好な関係を構築させることのできるコミュニケーション能力はどんな業務をおこなう際にも基盤となります。また、価値観と企業理念が合致していることは長期的に働き続けていく中で大切です。
即戦力としての立場を求められる場合は意欲を見せることが重要
ベンチャー企業で即戦力となる人材を求めている場合には、仕事への意欲が一番重視されることもあります。
作文で問われている問いに対して、きちんと簡潔な文章で答えることであえて「コミュニケーション能力がある」と言葉にしなくても、文章からコミュニケーションがあることをアピールすることができます。
仕事への意欲、人柄、価値観、いずれも企業が重視するポイントであることには変わりないので、バランスよく作文全体の佇まいから醸し出していくことを意識しましょう。
就職試験の作文は構成に沿った書き方をしよう!
就職試験の作文は構成に沿った書き方をしよう!
- 序論
- 本論
- 結論
就職試験の作文の基礎知識や、企業が見ているポイントを理解したとしても「何をどのように書けば良いのかわからない」と疑問に思いますよね。
就職試験の作文は、いきなり書き始めるのではなく、3つの構成に沿って内容を整理しましょう。整理すれば書きたい内容が明確になり、文章構成ができて読みやすさも上がります。
それぞれの構成のポイントを紹介するので、本番をイメージして読み進めましょう。
序論
就職試験の作文では、まず序論でテーマに対する主張を明確にしましょう。大事なのは、何について話すのかをわかりやすく伝えることです。
たとえば、感動したことについて書く場合、「私が感動したことは学生時代のボランティアの経験です」と、企業側が何について読むのかを理解できるようにします。
どういったことに感動したかは本論で具体的に説明できるため、序論は本論につながる導入部分でもあり、全体の流れを決める窓口の役割と考えて書きましょう。
企業の採用担当者はたくさんの作文を短時間で読まなければならないことを考えると、読む側の立場に立った構成であることも大切です。自由な形で書かれたものより序論で主張をしっかり示した作文の方が読み進めやすいものです。
本論
本論では、序論で出した主張について詳細に話していきます。一番伝えたいことを明確にし、具体的な経験や感じたことを書いて主張に対する根拠を示すと良いですよ。
たとえば序論で「ボランティアの経験で感動した」と伝えたのであれば、なぜ感動したのか、どういった場面で感じたのかを下記のように述べましょう。
本論の例
・緊張していた私を老人ホームの皆さんが温かく迎えてくれて心が温かくなりました
・ボランティア中の私に、いつもありがとうと声をかけてくれてうれしく思いました
また、テーマに合わせて先に本論を考えるのがおすすめです。いきなり序論から書き始めようとすると手が止まる原因になるため、最も書きたい内容である本論を先に決めましょう。
伝えたいことを先に決めておくことで、序論の冒頭が書きやすくなりますよ。
結論
最後に、序論と本論をまとめた結論を書きましょう。経験や考え方から、あなたがどのように成長したかを書けると、まとめとして文が締まります。
ただし「〜だから私はボランティアの経験で感動しました」と、序論の同じ内容の繰り返しではなく、感動した結果何を感じ取ったかを書きましょう。
「将来的に人を支える仕事に就きたいと考えました」や「人とのつながりを感じられる仕事で活躍したいとうれしく思いました」と表現を変えるのがおすすめです。感動した経験からどのように感じとったかや成長した姿勢を書くことで、アピール要素につながりますよ。
- 内容の繰り返しにならないように意識すると良いポイントはありますか?
経験から得た刺激を受けてどのように変わったかを伝えよう
「経験」は過去の出来事です。さらに聞きたいのは、経験を経た現在の自分のこと、そして働いていく未来のことです。
「経験」から刺激を得た後、その後の日常生活で自分が変わったことはありますか。新しく取り入れた習慣や心掛け、行動したことなども書いてみましょう。
結論では、経験から自分が変化・成長したこと、そしてその成長を、社会人になってどんなふうに発展させていきたいのかの、未来について述べましょう。
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就職試験の作文で必ず守るべき書き方の基本
就職試験の作文で必ず守るべき書き方の基本
- タイトルと内容を一致させる
- 指定文字数を意識して8割は埋める
- 文末をそろえる
- 見た目をきれいにする
構成が理解できたあとは、就職試験の作文における基本的な書き方を把握しておきましょう。作文は書く内容も重要ですが、基本的なルールを守ることや読みやすさを意識した配慮も大事なポイントです。
就活の作文は企業に読んでもらうものです。もし基本的なルールが守れていなければ「基本的なこともできない人なのか」と悪いイメージがつく原因になり、最悪作文を読んでもらえないかもしれません。
採用担当者が読みやすい文章にするためにも、チェックしておきましょう。
①タイトルと内容を一致させる
タイトルは作文の顔とも言える部分であり、企業側に最初に伝える作文全体の概要です。企業側は、タイトルから作文の方向性を把握して文章を読み進めます。
もし内容と一致していないと「何を伝えたかったのだろう?」と疑問に思われます。書き進めるうちに、徐々にタイトルと内容がズレていくケースも考えられるため、注意しましょう。
タイトルと内容を一致させるためにも、作成後に見直すか作文を書き上げた後にタイトルを考える手もありますよ。
②指定文字数を意識して8割は埋める
就職試験の作文には「400文字以内」や「800文字以内」のように、指定文字数が決められています。応募者は、指定文字数に達していないと良い評価を受けられないと考えるかもしれません。
しかし、企業側は「文字数以内で要点を知りたい」と考えているため、絶対に文字数に達しなければならないと考えずに、伝えるべき内容を書いたうえで、文字数を8割程度埋められれば問題ないと捉えるようにしましょう。
もし8割に満たない文字数の場合「熱意が感じられない」や「入社後も要望に答えられないのでは」と判断されてマイナスのイメージにつながる可能性があります。
また、文字数によっては内容を絞ったり増やしたりと調整が必要です。ここからは文字数ごとに意識すべきポイントを紹介するので覚えておきましょう。
文字数が多すぎてしまうと読み手の企業担当者の負担になってしまいます。原稿用紙1枚の400文字を目安として心掛けましょう。伝えたいことを簡潔にシンプルに伝えることは担当者へ印象付けをおこなう際に有効です。
400字の場合:情報を整理して伝えるべき内容を絞る
400字では、限られた文字数の中で伝えたいことを明確にします。400文字という限られた文字数の中で効果的に伝えるために、内容は1つに絞るのがおすすめです。
企業側にアピールしたい気持ちがあるかもしれませんが、複数の話を詰め込むと結局何を言いたいのかわかりにくかったり、文字数をオーバーしてしまうことがあります。
まずは、構成の序論、本論、結論を意識して、一度テーマに対して思いついたことを複数箇条書きにします。印象的だった出来事を複数選んでください。
次に、書き出した中から特に心に残った出来事を選び、どのように伝えるかを箇条書きにして整理します。このステップを踏むことで文章が整理され、伝えたいことが明確になりますよ。
400文字で文章をうまくまとめたい人は、こちらの記事を参考にしてわかりやすい作文に仕上げましょう。
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800字の場合:本論の内容を細かく書く
800字の場合は、より多くの情報を盛り込む必要がありますが、メインテーマは1つに決めておきましょう。本論で話す内容を決めて、内容に対するサブテーマを作り詳細に書くのがおすすめです。
本論のメインテーマに対するサブテーマの例
- メインテーマ:ボランティア活動で温かみに触れて感動したこと
- サブテーマ①活動の中で出た挫折経験やそこから乗り越えたエピソード
- サブテーマ②活動から学んだ個人的教訓
- サブテーマ③自身が率先して活動したことで徐々にボランティア人数が増えたエピソード
具体的なデータや数値があれば盛り込むことでテーマに説得力が増します。
試験当日執筆の場合、文字数が多いので制限時間の時間配分にも注意しながら書き進めてくださいね。
800字の場合、「自分以外の人は、このメインテーマについてどんな考えを持つかな」と掘り下げてみると良いでしょう。クリティカルシンキング(批判的思考)と言います。
自分の考え方のクセに気付き、自分と考え方が違う人が社会にいる前提で論を展開しましょう。
就職試験の800文字の作文例が知りたいときは、こちらの記事で詳しく解説しているので参考にしましょう。
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③文末をそろえる
文末には「ですます調」と「だである調」がありますが、統一していないと企業側に読みにくさや適当に書いた印象を与えてしまいます。
各文末の特徴を以下から説明します。
文末の特徴
- ですます調: 柔らかく丁寧な印象を与え、敬意を表す場面に向いている(感想文やブログ向き)
- だである調: 断定することで主張を明確にして説得力がある(論文やビジネス記事)
どちらの文末でも問題ありませんが、そろえていないと下記のように読みにくさを与えてしまいます。
文末のNG例
私が感動したことは、学生時代のボランティア活動だ。地域の人を支援する中で人の温かさに触れたからです。
最初にだである調で言い切っているのに対して、ですます調で締めているため文に違和感を感じてしまいますよね。作文を書くときは、どちらの文末を使用するかを決めて、一貫性を持たせて書いてください。
- 就職試験の作文では「ですます調」「だである調」のどちらがおすすめですか?
残したい印象によって使い分けよう
企業側が就職試験の作文を読んだ際にどのように印象付けたいかによって選択する文末が異なります。
「ですます調」は柔らかく丁寧な印象を与え、敬意を表す場面に向いているのでどういった企業でも対応できます。
一方、「だである調」は断定することで主張を明確にして説得力を持たせるので、専門職や研究職を志望する際に適しています。
研究職を志望する人は、以下の記事で研究職の仕事内容や就活対策法を解説しているので、併せてチェックしてください。
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④見た目をきれいにする
就職試験の作文では、内容だけでなく見た目の美しさも気にかけて、以下の4点を守り企業側が読みやすい文章へと仕上げましょう。
作文で見た目をきれいに見せるポイント
- 手書きの場合は文字を丁寧に書く
- PCの場合はポップすぎる字体は避ける
- 一行目の先頭を一文字空ける
- 罫線がない場合でも、行間が一定になるよう配慮する
作文に限らず、手書きの文字をきれいに書くのはもちろんのこと、PCで書く場合は装飾したりポップにしたりはしないよう字体には気をつけましょう。また、先頭を一文字空けることで、区切りができて読みやすい文章に変わります。
企業から渡される用紙に罫線がないケースでは、行間を一定に保って整った見た目にしましょう。
これらを実行していないと必ずしも選考に落ちるわけではありませんが、作文の見た目のきれいさは人柄を表す基準にもなるため心掛けてください。
ひらがなの多用は案外読みにくく、漢字をしっかり使った方が見た目もきれいです。
また、段落数は、通常400 字の作文は3段落、800字であれば4~6段落を目安にしましょう。段落数は多すぎるのも少なすぎるのも読み取りにくいものです。
就職試験の作文で周りと差をつける書き方のコツ
就職試験の作文で周りと差をつける書き方のコツ
- 各項目に対して箇条書きで考えを整理する
- 質問やテーマの意図を考える
- どんなテーマでも仕事に対する考え方を盛り込む
基本的な書き方を守るだけでは周りと差をつけるには難しく、採用担当者に響く作文とはなりません。作文で大事なのは、あなたの人柄や仕事への考え方を表現することです。
ただ思ったことを書くのではなく、質問やテーマの意図を考えながら企業へのアピールにつなげましょう。
感想文のような作文にならないためにも、より作文内容の質を上げる3つのコツを紹介します。一つひとつのコツを実践することであなただけの作文に仕上げましょう。
①各項目に対して箇条書きで考えを整理する
就職試験の作文では、あなたの考えをしっかりと伝える必要があります。そのためには、書く内容の整理が欠かせません。
作文のテーマが出されたときは、テーマに沿って何を伝えたいかを決めて、各構成に箇条書きで当てはめましょう。
つまり、いきなり文章を書き始めるのではなく、作文の素材集めが重要です。
箇条書きは頭の中の考えを整理するのに役立つため、活用して素材を書き出したうえで作文に取りかかると良いですよ。
②質問やテーマの意図を考える
就職試験の作文には、出題テーマや質問に必ず意図が隠されています。単にテーマに回答をするのではなく「なぜこの質問やテーマなのか」と、企業が何を求めているか背景を考えてみましょう。
しかし「企業の意図をどのように読み取れば良いのか」と悩みますよね。意図を知るには、企業が作文から何を見ているかを思い出しましょう。
企業は作文から仕事への意欲・人柄・自社に合うかの価値観を見ています。
たとえば、仕事に関するテーマなら意欲的な姿勢を見せたり企業理念に沿った内容を書いたりすることで、今後企業に貢献できる人材だと判断してもらえる可能性が高まります。
質問やテーマから企業が求めている回答を考えて、ほかの応募者と差別化された作文を目指しましょう。
企業のビジョンやミッション、募集している職種やその中で必要とされる能力や性格特性がどのようなものなのか理解しましょう。その後で作文の質問やテーマを見ると企業の意図を捉えることが簡単になりますよ。
③どんなテーマでも仕事に対する考え方を盛り込む
ただテーマに沿った回答をするだけでは、魅力的な作文には仕上がりません。企業は入社後活躍できる人材なのかを見極めようとしているため、大事なのは、どのようなテーマでも仕事に対する姿勢や考え方を盛り込んで企業へのアピールにつなげることです。
たとえばもし「最近気になるニュースについて」というテーマが出された場合、内容を紹介するだけではなく、以下のようなポイントを述べましょう。
最近気になるニュースについて書くと良い例
- 希望業界に関係すること
- 社会情勢に関すること
希望業界に関することであれば業界への知識を必然的に盛り込むことになるので、研究したことを通し熱意のアピールにつながります。社会情勢はどの業界にも関係するので、問題点を取り上げれば感想文のようにならず、より内容の深い作文へと仕上がります。
また、考え方を取り入れることで、あなたの価値観や人柄のアピールもできますよ。
作文で最近のニュースについて上手に伝えるなら、こちらの記事で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
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例文10選|面接で最近のニュースを話すなら「自分の意見」が重要!
面接で最近のニュースを話すときには、自分の意見を持つことが大切です。最近のニュースについての回答方法や自分なりの意見を持つためのコツなどをキャリアコンサルタントが解説します。例文を交えて紹介するので、面接を突破する手掛かりにしてください。
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- 作文で不自然な流れにならないように企業にアピールするコツはありますか?
さまざまな当事者になったつもりで価値観を投影してみよう
「私がその社会事象の当事者だったら、このように行動する」という視点で書いてみましょう。
たとえば、最近気になるニュースが「地震被害」の場合、被災者として、被災自治体の職員として、災害ボランティアとして、都市計画者として、など、いろいろな当事者視点が考えられます。
そのときには、何を大切にして行動したい、こんな貢献をしたい、といった展開で述べると、仕事に対する姿勢をわかりやすく伝えることができます。どの当事者に自分を投影するかも、仕事に対する考え方が表れるのです。
就活作文に加えて、自分の強みを述べる自己PRでも同じような構成で書くことができます。以下の記事では、自己PRの書き出しや締めくくり、全体の構成などについて詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
自己PRの書き出し
自己PRは書き出しで命運が決まる!人事を惹き込むコツを大解剖
自己PRの締めくくり
自己PRの締め方が決まる3大要素を解説! 強みが届くコツも伝授
自己PRの構成
自己PRの構成作成ガイド|PREP・STAR法を使う作成法を伝授
就職試験の作文によくある2つのテーマ
基本の書き方やコツを学んだ後は、企業が就職試験の作文にどのようなテーマを出題してくるかを把握しておきましょう。
企業は、作文から応募者の人柄や仕事に対する考え方を知りたいと考えています。そのような企業側が知りたい内容につながるテーマが課されるので、それに答えられれば選考通過につながるでしょう。
ここからは、企業から出題される傾向の多い2つのテーマを紹介します。テーマを事前に把握してイメージしておくと良いですよ。
①仕事に関する考え方や価値観
就職試験の作文では、応募者の仕事に対する意欲を知るために仕事への考え方や価値観について出題されます。このテーマでは、あなたが仕事をどのように捉えていて、今後のキャリアビジョンを持っているかを判断するのが企業側の目的です。
たとえば、仕事を通じて実現したいことや入社後の未来を問われたり、抽象的なテーマも出題されたりします。
「仕事に関する考え方や価値観」のテーマの例
- 仕事を通じて実現したいことについて
- 入社後、描きたいキャリアについて
- チームワークで大事にしていることについて
- リーダーシップを発揮した経験について
仕事に対する考え方から、主張を明確にして具体的なエピソードも交えつつ、感じ取った内容を書きましょう。最後に、入社後や今後会社に貢献できるかどうかを入れると説得力のある文章に仕上がりますよ。
- 抽象的なテーマの場合はどんなエピソードを選べば良いですか?
企業が求める人物像に沿ったエピソードにしよう
企業は作文を通して、あなたの人柄や価値観を知りたいという目的で出題しています。
企業が求める人材を理解したうえで自分自身をアピールするのに有効なエピソードを選びましょう。
ブレインストーミングのようにたくさんのエピソードを書き出してみて、後からキーワードを選び文章を構成することで、作文の精度を上げることができますよ。
②過去に感動した出来事や打ち込んだ経験
もう一つのテーマは、あなたの人柄や感性を知る目的で、過去の出来事や経験について聞くものです。具体的には、今まで感動したことや学生時代に打ち込んだ経験が挙げられます。
「過去に感動した出来事や打ち込んだ経験」のテーマの例
- 今までで一番感動した経験
- 学生時代に打ち込んだ活動
- 重要な人物から学んだ教訓
- 逆境を乗り越えた体験
- 個人的な成長につながった瞬間
過去の実話を書くため、一見書きやすいテーマにも感じますが、ただ出来事や経験を書くだけでは印象的な文章にはなりません。ただ出来事を説明した文章にしないためにも、大事なのはそこから何を感じ取ったかを述べることです。
作文では、具体的な経験から成長して得た学びを、将来的に職場でどのように活かせそうかを書きましょう。ただ考えを述べるよりも、経験したことで説得力があるため印象的な内容になりますよ。
やる前の自分と経験した後の、変化幅が一番大きい題材を選ぶと書きやすいでしょう。
ビフォーアフター構文は読み手にもわかりやすいです。経験した後の生活での変化も書けると、過去→現在→未来の3視点のバランスがよくなります。
アドバイザーコメント
大場 美由紀
プロフィールを見る関心度や価値観、人柄が明らかになるので最近気になるニュースはしっかり吟味しよう
「最近気になったニュース」などのテーマは、社会人として知っておくべき時事問題などの情報の有無で内容に大きく差が出ます。
どんなニュースを取り上げて、その背景をどう分析し、どんな意見を持つかによって、社会に対する関心度や価値観、人柄も見えてきます。取り上げるニュースについては、しっかり吟味した方が良いでしょう。
10年後のありたい姿の場合は志望企業の中でどう貢献できるかを伝えよう
また、「10年後のありたい姿」について問うようなテーマは、思い描いている人生のビジョンを単純に書いて良いものでもありません。
たとえば、10年後は結婚して2人の子どもをもうけて郊外にマイホームを持つという夢を書いた場合、仕事への意欲よりもワークライフバランス優先に見えるかもしれません。
あるいは、成長意欲の高い学生にときどき見られるのですが、仕事で経験を積み、10年後は起業する夢を描いているケースがあります。でも、それを言ってしまったら、これから企業の主戦力として成長していく頃には退職を切り出す可能性が見えてきてしまいます。
10年後は、あくまで志望企業の中で、どんな事業や業務に携わっていきたいかというような意欲を示しましょう。
テーマごとに書き方を紹介! 就職試験の作文例4選
テーマごとに書き方を紹介! 就職試験の作文例4選
ここからは、就職試験の作文例をテーマごとに紹介します。
テーマとして出題される傾向の多い仕事に関することや、過去の出来事や経験について書いているので、例文を見てどのテーマが出ても書けるようにしておきましょう。
就職試験には400文字や800文字など文字数が指定されますが、就職試験で課される傾向の多い400文字の例文にて紹介していきます。
例文①仕事に対する考え方について書いてください
「仕事に対する考え方」についての400字作文の例
私にとって仕事とは、人と人のつながりを作るものだと考えています。仕事を通じて顧客や取引先、同僚などさまざまな人と出会う中で信頼関係を築きあげ、成長していけると信じているからです。
学生時代、私は居酒屋でアルバイトをしていました。そこでは、毎日さまざまな顧客と接する中で、常連客と顔見知りになり、要望や好みを把握することで満足度の高いサービスを実現できました。
ときには、常連客の悩みを聞いて励ましたり、私自身の悩みを話したりして信頼関係を築けたと感じています。
この経験から、仕事にも同じことがいえると思っており、部署のメンバーや同僚と協力してチームワークや信頼関係が生まれ、より良いサービスを提供できると思っています。
仕事を通して人と人とのつながりを作り、ともに成長していくことが私が思う仕事に対する考え方です。
今までの経験が企業に入ってどのように活かせるかということをきちんと伝えることができています。
居酒屋のアルバイトで常連客と信頼関係を築くことができたと同様に、企業に入って部署のメンバーや同僚と協力してチームワークや信頼関係を育むことができると伝わってきます。
例文②入社後の未来について書いてください
「入社後の未来」についての400字作文の例
私は入社後10年以内には、海外支部で働くことを思い描いています。子どもの頃から父の海外赴任を通じて英語に触れ、異文化に触れる機会が多かったことから、海外での生活に深い興味を持ちました。
この目標を実現するために、入社後は段階を踏んで自己成長したいと考えています。まずは、3年以内に業務の基礎を固め、チームワークやマネジメントのスキルを磨くことで国内業務での成績を上げることを目指します。
次のステップは、5年目までにはTOEICで900点を取得するという語学力の向上です。日常業務の中で英語を使う機会を増やし、オンライン英会話も利用することでビジネスでも可能なレベルの英語力を身に付けたいと考えています。
企業の海外支部で働くことは夢ではなく、自身の成長と企業のグローバル化に貢献するための目標です。いつか世界を舞台に活躍する一員として、企業とともに成長していきます。
入社後にやりたいことを上手に伝えるなら、こちらの記事で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
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例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
企業が入社後にやりたいことを質問するのは、就活生の希望を知りたい意向が強いためです。入社後にやりたいことを見つけるための方法やどうしても見つからなかったときの対処法をキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む
志望企業で課されている仕事についてのテーマの作文である以上、当然その企業で働く自分を想定して考えましょう。業界内で働く意欲もさることながら、まさにその企業で働く際の仕事に対する積極的な意欲をアピールしてください。
例文③今までで一番感動した出来事を書いてください
「今までで一番感動した出来事」についての400字作文の例
私が今までで一番感動したことは、大学時代のボランティア活動での出来事です。当時、夏休みを利用して友人と近くの老人ホームのお手伝いに行きました。
ボランティア初日、私は緊張していましたが老人ホームの皆さんが温かく私たちを歓迎してくれたので、緊張がほぐれたのを覚えています。その中でも1人の方が特に気にかけてくださり、「緊張しなくていいからね」や「ありがとうね」と親切に声をかけてくださいました。
お手伝いに行ったはずの私が励まされ勇気をもらって、忘れられない出来事となりました。
この経験から、私は人とのつながりの大切さと親切な心が人と人とを支え合っているのだなと学びました。これからの人生でも、大切にしていきたい考え方を教えてくれた貴重な経験です。
純粋な思いで書かれているのが良いですね。その出来事の後、実際に自分の行動で変わったことはありますか。ボランティア経験後~今日までの出来事で、自分の変化・成長を実感したエピソードも書けると、説得力が高まりますよ。
例文④学生時代に打ち込んできたことについて書いてください
「学生時代に打ち込んできたこと」についての400字作文の例
私が学生時代に打ち込んできたことは、英語の勉強です。もともと英語は苦手科目でしたが、将来のことを考えたときにグローバルな企業で働き世界で活躍してみたいという思いがありました。
英語の勉強に本腰を入れようと思ったきっかけは、学生時代にカフェでアルバイトをしていたときの出来事です。
一緒に働いていた友人が、流暢な英語で外国人の方への接客をしているのを見て、「私も英語を話せるようになり海外で働きたい」と強く感じたのを覚えています。
それからは、毎日の単語暗記や文法練習に加え、映画を字幕なしで見るなどして積極的に日常の中で英語と触れる機会を増やしました。
苦手だった英語の勉強に挑戦し続けた結果、今では日常会話程度ですが話せるようになり、外国人の友人もできました。この経験は、英語力を身に付けただけではなく、挑戦する勇気と困難に立ち向かうための粘り強さを私に教えてくれたと感じています。
経験から得たこととして英語力以外に「挑戦する勇気と困難に立ち向かうための粘り強さ」とあるので、このことを裏付ける内容をエピソードの中に盛り込む必要があります。
勇気はいつなぜ必要だったのか、立ち向かう困難とはいかなるものだったのかを明確にしましょう。
学生時代に力を入れたことをうまく伝えるなら、こちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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書き始める前に要チェック! 就職試験の作文でやってしまいがちなNG例
就職試験の作文では、よくある注意点が2つ存在します。「周りと差を付ける文章に仕上げたい」と考えていても、間違った書き方をしてしまうと企業側に響く作文にはなりません。
最悪読まれなかったり、評価が下がったりする要因になるかもしれません。
作文は誰かに読んでもらうためのものなので、文に違和感を持たれないためにも、作文を書き始める前に注意すべき点について理解しておきましょう。
一文が長文になり内容が伝わりづらくなっている
企業にアピールしたいことや伝えたい内容が多くなり、結果として一文が長くなるケースがあります。長文は読む側が理解しにくく、作文の主旨がぼやけてしまう原因です。
さらに、一文に多くの情報を詰め込むと重要なポイントが埋もれ、読み手も疲れてしまいますよね。採用担当者はほかの応募者の作文もチェックするため、じっくりと読んでくれる可能性は低いです。
内容が伝わりやすくするためにも下記の点を意識しましょう。
長文になりすぎないように意識するポイント
- 80文字前後で一文を区切る
- 一文に複数の情報を詰め込まない
- 段落を活用する
作文は限られた文字数の中で、簡潔に内容を伝えなければなりません。一般的には80文字以上になると一文に複数の情報が詰め込まれて文がわかりにくくなるといわれています。
内容をわかりやすくするためにも長くなりすぎず、読みやすさを意識した文を目指しましょう。
企業の担当者はたくさんの就職試験の作文を目にしています。長文になりすぎず、担当者へ印象をつけるためには、伝えたいことを絞って一点勝負にすることを意識してみましょう。
高い評価を得たくて話を盛っている
少しでも評価を上げたいと考えて、話を盛った作文を書くのはやめておきましょう。話を盛る書き方は、企業側から信頼を失う可能性があります。
もし事実と異なる内容を書いて採用されたとしても、入社後にミスマッチを起こし早期離職につながるかもしれません。
また、作文の内容が面接で取り上げられることがあり、嘘を書いているとうまく説明できないケースが考えられます。話を盛っていたと判断されたら面接官の信頼を失う恐れがあるため、事実を書くようにしましょう。
今からでも遅くない! 作文力を上げる方法を実践しよう
今からでも遅くない! 作文力を上げる方法を実践しよう
- 本や新聞を読み文章に触れる機会を増やす
- 過去に出題されたテーマに沿って何度も書いてみる
- キャリアセンターの職員やエージェントに添削をお願いする
作文力を上げるには、試験前にどれだけ対策を練っているかが重要です。普段から文章を書く機会がないと作文に苦手意識を持っている人もいますよね。
就職試験で効果的な作文を書き上げるには、日常の中で文章に触れる機会が重要です。紹介する3つの方法を実践して文章に慣れ、作文スキルを身に付けましょう。
試験当日だけでなく、事前の対策として試してください。
本や新聞を読み文章に触れる機会を増やす
日頃から文章に触れていない人は、本や新聞を読み作文への苦手意識をなくしましょう。作文力を上げるには、まずは読むことが重要です。
本や新聞を読むことで、知らなかった言葉を覚えられ語彙力が向上します。また、今後の作文に活かすためにも、どのような表現が使われていて文章構成はどうなっているかにも注目しましょう。
気に入った表現や印象に残った文章があれば、作文に使えるかもしれないのでノートに書き留めるのもおすすめです。
就活に役立つ情報をノートにまとめるなら、こちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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- 読む本におすすめのジャンルはありますか?
自己啓発本やビジネス書、ベストセラー作品、経営者執筆の本や歴史小説がおすすめ
いくら好きでも漫画や雑誌、ライトノベルよりも、面接で「最近どんな本を読んだか」と聞かれたときへの対応も兼ねて読む本を選ぶと良いかもしれません。
ただこの質問自体は、実は応募者の思想信条にかかわり差別につながるという理由で不適切とされている質問ではあります。
とはいえ、そのようなことを意識せずに質問する面接官もいるかもしれません。
おすすめとしては、自己啓発本やビジネス書、ベストセラー作品が良いでしょう。
書店で興味が持てそうなものを探してみると、自己啓発本などは案外読みやすいものがあったりします。
経営者が書いた本や歴史小説も良いでしょう。文章に触れる機会を増やす目的ではあるので、読みやすそうで興味が持てそうな内容の書籍を選んでみてください。
面接で最近読んだ本について聞かれる可能性もあります。以下の記事で最近読んだ本の答え方を解説しているので、併せてチェックしてください。
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過去に出題されたテーマに沿って何度も書いてみる
文章を読むだけでなく、実際に作文を書くことも重要です。過去に出題されたであろうテーマを想定して書くことで、作文に慣れられるので何度も練習しましょう。
また、いくつもテーマを想定して書けば、試験で似たようなテーマが出題されたときも書く内容のイメージが湧きやすいですよ。
また練習する際は、当日試験のように制限時間を設けるのがおすすめです。書くのにかかった時間やどこで手が止まりやすいかなどがわかり、改善点が見つけられます。
就職試験の作文力を高めるためにも、練習を重ねてさまざまなテーマに対応できる柔軟性を身に付けてくださいね。
「仕事で大切にしたいこと・価値観」のテーマは、切り口を変え、さまざまな企業・組織で出題されます。
「私が仕事で大切なことは~~だと考えます」のあとに、なぜならば/具体的には/たとえば、と説明できる言葉が準備できると汎用性が高まります。
キャリアセンターの職員やエージェントに添削をお願いする
作文力を上げるためには、第三者のフィードバックを受けましょう。大学のキャリアセンターや就職支援エージェントは、多くの学生を支援していて、作文の添削経験も豊富です。
特にエージェントは企業視点から作文を見てくれて、評価ポイントを意識した指摘がもらえます。
また、添削をお願いするときは文法のチェックをしてもらうだけでなく、うまく構成ができているか、内容がわかりやすく書けているかも見てもらうと良いですよ。
添削を受けた後は指摘内容を次回に活かして、質の高い作文に仕上げてくださいね。
就活で相談先に迷ったときは、こちらの記事でおすすめの相談先や選び方を紹介しているので、参考にしましょう。
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- 具体的にどのような添削をしてもらえますか?
読みやすい構成になっているか・伝わる説明かを確認する添削
まず読み手にとってわかりやすいかということを確認します。構成がしっかりしているかどうかの確認です。
結論をまず提示し、そうである理由や具体的な説明に移行し、最後に結論という流れです。最後の結論では今後のことに触れる内容であるとより良いと思います。
構成をすっきり整理したら、具体的な説明部分が読み手に理解しやすいか確認します。独りよがりな内容では、読み手にはイメージがつかめません。
少ない字数の中であっても、数字や固有名詞などを入れ込めるかどうかを吟味し、ブラッシュアップします。
最後の結論では、テーマにもよりますが、将来のありかたなど、今後について考えたこととしてどのようなことが加えられるか検討します。
もちろん誤字脱字などの確認もして文章全体を整えてくださいね。
就職試験の作文はテーマと企業の意図を理解した書き方で選考を突破しよう!
就職試験の作文テーマには、企業の意図が含まれています。何を見られているのか、どのような書き方が良いのかを理解していなければ、作文内容も薄い仕上がりになり、選考突破が難しくなります。
そのため、テーマや質問の背景を考えて、作文から仕事への姿勢やあなたの人柄をうまくアピールしましょう。
基本的な書き方やコツはもちろんのこと、企業に貢献できる人材かどうかわかる作文に仕上げて、選考突破を狙ってくださいね。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る自己分析をおこない内容を自分の本心と一致させよう
小手先の作文テクニックだけでなく、書かれている内容が、自分の本心と一致しているかが大切なところです。
「私の強みは」「仕事で大切にしたいことは」と書いても、それが自分の本心と一致しない、上っ面の言葉だと、それが文面に如実に表れます。ここで必要なのは、自己分析です。
自分の将来や人生をどうしていきたいのか、今こそ真剣に考え、言葉を見つけていきましょう。
ほかの人の内容を想像し自分ならではの内容に仕上げよう
このときに役立つのは、ほかの人はどう考えるんだろうかと模索することです。故郷に根付くことを大切にする人もいれば、世界に広く羽ばたいていくことを大切にする人もいるのです。
自分では当たり前のことを書いているつもりでも、作文にはそれぞれの個性が表れます。当たり前でも本心であり、自分にとっては大切なことを、構成を整え、言葉を見つけ、書いていくことが作文試験では大切です。
作文力は、一朝一夕では身に付きません。就職活動中、試行錯誤が続くと思いますが、文章力は社会人としても必要で大切な能力です。実力アップのチャンスと思って、頑張ってみてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー
Miyuki Oba〇大学などでカウンセリングや講義、企業や行政における新人研修・セミナーなどに多数登壇。ファイナンシャルプランナーおよび小論文講師としての知見も加味したアドバイスをおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
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