この記事のまとめ
- 最近のニュースについて話すときは「自分の意見」が特に重要
- 取り上げるニュースの選び方にも明確な基準がある
- コツがわかれば最近のニュースの回答で差別化できる
- 面接力診断ツール
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面接で「最近のニュース」について聞かれたとき「どんなニュースを取り上げればいいんだろう」「どんなことを回答として言えばいいのかな」と具体的に想像がつかず、スムーズに準備が進まないといった人は多くいます。
回答に戸惑う就活生が多いからこそ、準備や考え方のコツを掴めば面接官の印象に残る回答が可能です。また、「気になったニュースについて答えるだけ」と油断をし入念に準備をする人が少ないことから、差がつきやすい質問でもあります。
この記事では、キャリアアドバイザーの上原さん、木村さん、鈴木さんのアドバイスを交えつつ、面接で最近のニュースについて聞かれた際の対策を網羅的に解説しています。最近のニュースについての回答内容でほかの就活生に差を付けたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。
面接で最近のニュースを話すときは「自分の意見」がカギとなる
最近のニュースについて魅力的な内容で回答するためには、普段から情報を収集して、自分の意見を持つように習慣づけておくことが大切です。
ここで面接に適切なニュースを選び、ニュースの本質を捉えた自分の意見を用意しておくことができれば、情報への感度の高さや主体的に物事を考えられるという点で高い評価を得られ、他の就活生に差を付けることができます。
この記事では、そういった自分の意見を持つためのコツから、面接で取り上げるニュースを選ぶ基準、そして全体のまとめとしての例文なども併せて解説しています。
面接で最近のニュースについて話す前に確認しておきたい情報を網羅的にまとめているので、ぜひこの記事を面接対策の参考にしてください。
面接で最近のニュースが聞かれる理由
最近のニュースについて企業が聞く理由
- 情報への感度の高さを測るため
- 興味の方向性を測るため
- 社会問題への理解度を測るため
「なぜ面接で最近のニュースについて聞かれるのだろうか」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。一見就活に関係のない質問にも思えますが、採用側としてはこの質問を通して就活生の「能力」と「志向性」を測ることを目的としています。
採用側が具体的にどういった部分を確認しているのかについては、このあとで3つにわけて解説をしています。まずは面接官の意図を確認して、回答内容を考えるための道筋を立てることに役立ててみましょう。
最近のニュースや関心のあるニュースについては就職試験の800字の作文で出題されるテーマにもなることがあります。800字の作文の書き方や注意点は以下の記事で詳しくまとめています。
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情報への感度の高さを測るため
多くの企業にとって「情報」とは大きな価値を持ちます。新商品を企画するためには世間のニーズを調べなければならず、新しい業界に参入していくためにはその業界についての情報を集めなければなりません。
どんな業務にも情報が必要不可欠であることから、欲しい情報を適切に収集することのできる人物を多くの企業が求めています。
情報にあふれる現代において、必要とする情報を収集できる能力は採用の基準としても重要になることから、「最近のニュース」という質問を通じて、就活生の「情報への感度の高さ」を測っていると考えられるでしょう。
興味の方向性を測るため
企業側も多くのコストをかけて採用活動をおこなっているため、「入社してから仕事に興味を持てないことがわかった」といったような、早期離職のリスクを抱えてしまうミスマッチな採用は避けたいと考えています。
そのため、最近のニュースについて聞くことで、「この就活生はどんな情報に興味を持つのか」といった志向性の部分を確認し、自社の仕事に興味を持てそうか、入社後は熱意を持って取り組めそうかといった、自社とのマッチ度をチェックしていると言えるでしょう。
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社会問題への理解度を測るため
社会問題といった、すべての人がかかわるような問題をしっかりと理解しているか、理解しようとしているか、という点もチェックされていると考えましょう。
たとえば、長年問題視されている少子高齢化の問題に対し、国はさまざまな政策を立てています。国の方針はそのまま経済界、ひいては企業の動向にも影響を与えるため、どの企業も社会問題の動向には大きく注目しています。
自社に影響を与えるような問題を他人事のように扱う就活生よりも、自分事のように問題意識を持っている就活生の方が、社会問題による影響や変化にも素早く対応できると判断できるでしょう。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見る面接官が見ているのは価値観やコミュニケーション能力
基本的に面接官は、「あなた自身」がどんな人なのか知りたくてさまざまな質問をします。「最近のニュースについて」という質問についても同様です。回答を通じて、どのような考え方や価値観を持っている人なのかを見ています。
さらにいえば、深掘りの質問として、面接官からは「〇〇という意見もあるのでは?」と、あえて自分とは違う意見が出される場合があります。その際は、咄嗟の対応を見ることで、コミュニケーション能力や協調性が確認されていると考えましょう。
「異なる意見を受け入れられるか」も重要なチェックポイント
しかしその際に意識しておきたいのは、「1つのニュースに対してさまざまな意見があって良い」ということです。自分とは違う意見を出されたうえで対話が進んでいくと、感情が高まってしまったり、ついつい自分の意見に固執しすぎてしまいがちです。
そうなってしまえば、コミュニケーション能力や、協調性が低いと判断されてしまう可能性があります。
ニュースは1つといえど、それに対しての考え方は人の数だけあります。「自分はこう思う」というスタンスは確立させつつも、面接官の意見にも共感できるように意識しておくと、問題なく深掘りの質問にも対応できますよ。
面接で話す最近のニュースを選ぶときの基準
面接で最近のニュースについて話す場合、どんなニュースを選べばいいのかわからないと悩む人は多いでしょう。わからないままやみくもにニュースを探してみたり、膨大な数の中から一つひとつのニュースを確認して選んでいるようでは非効率です。
ここで解説をしている面接で取り上げるニュースの選別基準を把握しておけば、効率よくニュースを探せるうえに、面接に適していないニュースを取り上げてしまうリスクを解消することができます。ニュース選びの基準としてぜひ参考にしてくださいね。
1年以内のニュースか
最近のニュースについて話す以上、取り上げるニュースがいつのものであるか必ず確認しておきましょう。2〜3年以上前のニュースである場合「最近のニュースではない」と判断されてしまう可能性があり、そうなれば情報収集が適切にできていないとみなされる恐れもあります。
面接当日から1週間以内といった最新のニュースである必要はありませんが、目安としては1年以内を基準として、なるべく時事性の高いニュースを取り上げるようにしましょう。
1年以内の中でも、そのテーマを定点観測的に取り上げるのではではなく、関連する分野の動向も含めた、最近の状況へのこれまでの流れについても軽く触れると、以前から関心をもっていることを効果的に伝えることができます。
信頼できる情報源か
面接で取り上げたいニュースが見つかった場合、そのニュースが信頼のできる情報源から出ているニュースであるかを必ず確認しましょう。仮にそのニュースが信頼のできない情報源から出ている場合、フェイクニュースや内容に誤りがある可能性があります。
誤りに気づかずそのままニュースを取り上げてしまい、面接官に誤りを指摘されてしまえば、情報を適切に収集できない学生というマイナスイメージにつながるため注意が必要です。
信頼できる情報源の特徴
- 調査元などの一次情報
- 官公庁から出ている情報
- 全国区の大手メディアに記載されている情報
仕事や企業に関係のある内容か
仕事や企業に関係のある内容であれば、仕事への関心の高さから入社意欲をアピールできます。
加えて、仕事や企業に関係のあるニュースを取り上げることは、TPOに合わせた話題選びができるというコミュニケーション能力のアピールにもつながります。
面接で取り上げる最近のニュースを探す際は、志望企業や業界に関係のある内容であるかを基準としたうえで、興味の持てるニュースなどをピックアップするのが良いでしょう。具体的には以下の3つの中から取り上げるのがおすすめです。
仕事や企業に関係のある内容のニュース
- 志望企業が属する業界のニュース
- 社会情勢についてのニュース
- 経済の動向についてのニュース
志望企業が属する業界のニュース
志望企業が属する業界のニュースを取り上げる場合は、入社意欲や熱心に業界研究をおこなっていることもアピールできます。
しかし、面接官はまさにその業界で働いている人物となるため、業界の動向には詳しいはずです。いわば専門家に専門分野の話題を投げかけるようなものなので、前提として業界の基本的な知識から、そのニュースに関連するニュースなども併せて確認しておきましょう。
なお、志望企業が属する業界のニュースを取り上げる際に確認しておきたい情報は以下のリストを参考にしてください。
業界のニュースを取り上げる際に確認するべき情報
- 業界の特徴
- 業界に含まれる業種
- 業界における志望企業のポジション
- 業界の代表的な企業
- 業界の動向
- 選んだニュースに関連性のあるニュース
業界の制度(法律・規則)などの最新ニュースについては調べておくことをおすすめします。そのうえで、自分なりの意見を準備しておくと更に良いと思います。ただし、ネガティブ情報や業界再編の情報などは触れない方が安心です。
社会情勢についてのニュース
社会情勢はどんな企業にも影響があることから企業も常に注目している分野となり、面接という場で取り上げるニュースとしても適切です。
今社会でどんなことが起きていて、どんなことが問題となっているのか。常に社会情勢をチェックし、自社にどんな影響があるのかを意識しておくことは社会人になってからも求められます。今のうちから習慣的に確認しておくと良いでしょう。
経済の動向についてのニュース
経済の動向にかかわるニュースに関しては、どんな企業や業界にも関係のある内容となるため、業種問わず取り上げやすいニュースです。
経済は常に変動しているため、1年も前のニュースである場合現在と大きく状況が変わっている可能性があります。経済に関しての過去のニュースを取り上げる際は、どのような影響があり、現状はどのような結果になっているのかも確認しておきましょう。
自分なりの意見を持つことができるか
最近のニュースについての質問に対し、ただニュースの内容を話すだけでは十分な内容とはいえません。面接官は「最近のニュース」という質問を通して就活生の内面の部分を見ようとしているその意図をふまえると、この質問に対しては、事実だけでなく「自分なりの意見」も伝える必要があります。
そのため、志望企業にマッチしていて、社会情勢などに関連性の高いニュースを見つけたとしても、自分の意見がうまくまとめられないのであれば避けた方が良いでしょう。
ニュースに対して自分なりの意見を持てるか、というのは「興味を持てるか」ともいえるので、まずは興味ベースで探してみることをおすすめします。
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面接で取り上げるのは避けておきたいニュース
最近のニュースを面接で話すために、題材を選ぶ基準を紹介しましたが、逆に「選ぶのは避けておきたいニュース」の基準も把握しておくことも大切です。
面接という場にはそぐわないニュースを取り上げてしまえば、「TPOに合わせたコミュニケーションが取れない」「情報を適切に収集できない」と判断される可能性があり、せっかくのアピールチャンスを活かすことができません。
ここではそういった避けておきたいニュースの特徴を解説しているので、ニュース選びの判断基準としてしっかり確認しておきましょう。
芸能関係のニュース
芸能関係のニュースは面接という場で話すにはカジュアルすぎるため、個人的には興味のある内容であっても、題材として取り上げるのは避けた方が良いでしょう。
就活における面接のゴールは、良い印象を残して内定を獲得することです。そのために面接対策を進めている以上、興味ベースでニュースを探しつつも「ニュースの内容が面接という場にふさわしいか」という視点は必ず意識しておきましょう。
芸能関係のニュースの例
- 歌手の新曲発表
- タレントの結婚発表
- 新作映画の発表
個人的なニュース
「最近のニュース」という質問への回答で良い印象を残すためには、面接官と内容を共有できるという話題性も重要になるため、面接官が知りようのない個人的なニュースを取り上げるのも避けた方が良いでしょう。
個人的には大ニュースな内容であっても、フォーマルな場である面接に適した話題とはいえません。面接は自分の話したいことだけを話すのではなく、質問に対して適切な回答を用意できるかという点が大切であると覚えておきましょう。
個人的なニュースの例
- 初めてフルマラソンに出場して完走できた
- バンドをやっている友人が大きなライブハウスでのライブを成功させた
- 両親が会社を辞めてカフェをオープンした
宗教や政治関係のニュース
宗教や政治関係といった、個人の思想信条が強く表れてしまうようなニュースは避けた方が安心です。
ニュースの内容や個人的な意見の内容によっては、意図せず面接官の思想信条を否定してしまう可能性があります。面接は短い時間の間で相手の印象を判断するため、そのような事態となれば良い印象は残すことができず、選考にも通りづらいでしょう。
宗教や政治関係のニュースの例
- 自身の信仰している宗教の会合が数年ぶりに開かれた
- 先日の選挙の結果について
- 自身が支持している政党が公約を刷新した
厚生労働省の公正な採用選考の基本に、把握することが就職差別につながる恐れがあるとされている項目があります。宗教、支持政党、人生観、生活信条、尊敬する人物、思想、学生運動など社会運動、購読新聞・雑誌・愛読書などです。
これらに関することは、採用側も評価につなげることができない項目となるため、アピール内容としては避けた方が良いでしょう。
就職差別につながる可能性があるため、質問されることは少ないですが、実態として質問をする企業もあるため、万が一愛読書を聞かれたときは以下の記事を参考にしてください。
関連記事
面接で愛読書を聞かれたら? 本が苦手な人にもおすすめな14冊
愛読書に関する質問は公正な採用選考のために配慮すべきとされていますが、企業の中には学生の人柄を知るために聞くこともあるので、対策をしておきましょう。愛読書の選び方や伝え方をキャリアコンサルタントと解説するので、参考にして回答を考えてくださいね。
記事を読む
最近のニュースを集めるのに役立つサービス
最近のニュースを集めるのに役立つサービス・ツール
- 新聞
- テレビ
- ラジオ
- 雑誌・書籍
- ニュースアプリ
- Googleアラート
ニュースは日々増えつづけており、1年以内という縛りを設けてもその数は膨大です。その中から面接で取り上げるのに適していて、自分の意見を持つことのできそうなニュースを探すためには、ツールやサービスを活用する必要があります。
どういったツールが情報収集に適しているのかをここでは解説しているので、効率的に情報を集めるためにも内容を確認しておきましょう。
新聞
新聞は常に最新のニュースを知ることができ、かつ社内での情報の精査や校正もしっかりとおこなわれているため、基本的には正確な情報を素早く確認することができます。
ただし、新聞社によっては表現の仕方に違いがあり、一社だけの新聞を参考にしていると情報に偏りがでてしまう可能性があります。新聞を情報収集のツールとして活用する場合は、複数社の新聞を読むようにすると良いでしょう。
ニュースの情報収集におすすめの新聞
- 全国紙:地方紙に比べてローカルな情報が少なく、全国的な話題性のある情報をキャッチできる
- 経済系の新聞:面接にも取り上げやすいニュースである経済の動向についてを確認できる
テレビ
テレビもまた最新のニュースを集めるツールとして最適です。文字を読むよりも手早く確認することができ、かつ他の作業をしながらも確認ができるため効率的です。
しかし、番組の構成や内容の編集次第では正しくニュースの内容を把握できない可能性があるため、複数の番組で同じニュースの内容を確認してみたり、新聞など他のツールと合わせて確認しておくと安心です。
ニュースの情報収集におすすめのテレビ番組
- クローズアップ現代+:経済の動向や社会問題を専門家の解説と共に確認できる
- ワールドビジネスサテライト:経済に関する最新情報を確認できる
ラジオ
ラジオは音声だけのツールとなるため、通学時間やアルバイトに向かう途中など、隙間時間を使って情報を収集することに長けています。また、常に生の情報を放送しているため、リアルタイムで今何が起きているのかを確認することもできます。
注意点としては、音声だけを聞いているということで、「ながら聞き」が通常になってしまい、あまり頭に入ってこないようであれば効果が半減してしまいます。「朝の通学時間は集中して聞く」など、あらかじめ集中するための時間を決めておくと良いでしょう。
ニュースの情報収集におすすめのラジオ番組
- TBSラジオ『森本毅郎 スタンバイ!』:新聞の内容について解説するコーナーなどもあり、ニュースの理解の手助けとして活用できる
- bayfm78 『AWAKE』:リアルタイムに最新の情報を解説しているため、今何が起きているのかを確認できる
雑誌・書籍
雑誌や書籍も最近のニュースを集めることに適したツールです。新聞と同じ文字のツールとなりますが、より校正や編集に時間をかけているため、内容の信頼性は高いです。
取り上げたいニュースが大まかに決まっている場合は、そのニュースについて解説している書籍などを数冊読み込んでみると良いでしょう。一冊読むだけでも理解度が格段に上がるため、自身の意見の肉付けとしても非常に効果的なツールとなります。
ニュースの情報収集におすすめの雑誌・書籍
- 日経ビジネス:最新の経済情報から社会の動向にも深く切り込んでいるため、経済や社会情勢のニュースについて理解を深められる
- 図解でわかる 時事重要テーマ100 2022-2023:直近の重要なニュースについて詳細に解説しているため、ニュース探しにも役立てられる
ニュースアプリ
洪水のように情報があふれている現代において、いつどこでも手軽に最新の情報を集めることができるニュースアプリは、まさに現代にもっともマッチした情報収集のツールといえるでしょう。
スマホ1つあればどこでもニュースを確認できる利便性を活かし、講義の間の隙間時間や就寝前の10分など、習慣的にニュースを確認するようにしておくと、取り上げたいニュースが見つからないといった事態は防げるでしょう。おすすめのニュースアプリは以下のリストを参考にしてください。
ニュースの情報収集におすすめのアプリ
- NewsPicks(App Store/Google Play)
経済などの最新のニュースを専門家や著名人の解説と共に確認できる - グノシー(App Store/Google Play)
多様なジャンルの最新のニュースを網羅的に確認できる - 日本経済新聞 電子版(App Store/Google Play)
日本経済の最新の動向を手早く簡単にチェックできる
Googleアラート
GoogleアラートはGoogleが提供している機能の1つで、収集したいキーワードを入力をしておくと、そのキーワードに即した情報を自動で検知してくれる機能です。
たとえば「介護」というキーワードを入力しておくと、介護業界に登場した新しいサービス形態や、介護に関する新しい法律の制定、介護施設の情報など、介護に関する最新の情報を幅広く確認することができます。
Googleアラートは他のツールと違い、自分で動かなくでも勝手に情報を検知してくれるというメリットがあり、探す手間が減った分ほかの選考対策に時間を割くことができたり、効率的に知りたい情報だけを集めることができるなど、さまざまなメリットがあります。
しかし、キーワードでの収集になるため、なかには裏付けが確実ではない情報である可能性もあります。Googleアラートを活用する場合は、収集した情報から確実な情報をピックアップする作業が必要であることを念頭に置いておきましょう。
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見る海外メディアも使って多角的に情報収集しよう
日常的にチェックしている国内の一般的な情報媒体やツールを利用することに加えて、可能なかぎり海外のニュース媒体の報道もチェックすることをおすすめします。
特にグローバル企業に応募する場合は、支店や市場のある地域ではどのようなトピックがニュースになっているか、興味のあるテーマを絞って国内のニュースの取り上げ方と比較することで、新しい視点に気づくきっかけにもなります。
1つのニュースについて幅広い視点の意見を持つことが大切
言語の壁も、Google翻訳などを利用すれば、大筋は比較的簡単に把握することが可能です。最初は面倒だと思うかもしれませんが、海外のニュース媒体を日常的にチェックする習慣をつけると、そのニュースに関連してミクロ経済とマクロ経済の両方の視点で自分なりの分析や疑問を加えて伝えることができるようになりますよ。
どのようなニュースであっても、報道には必ず報道側の意図や視点が反映されているものです。1つのニューストピックに関する視点が一方に偏らないように、複数の視点で同じニュースを捉える視点を持った発言ができることも、面接の場面では非常に重要な姿勢と言えます。ぜひ海外メディアも使ってニュースを幅広く捉えてくださいね。
最近のニュースについて聞かれたときの回答4ステップ
最近のニュースについての回答作成4ステップ
- 取り上げるニュースの説明
- なぜそのニュースに興味を抱いたのか
- ニュースに対しての自分なりの意見
- 今後自分がどんな行動を取るのか
ここまではニュースを集める方法や選別の基準を解説してきましたが、ここからは実際に「最近のニュースについて」と質問された際にどうやって回答するかを4つのステップにわけて解説します。
魅力的な内容で回答をするためには、事前に話す内容をおおまかに考えておく事前準備が重要です。ステップを参考にすれば回答作成の道筋が立てられるので、ここでしっかりと確認しておきましょう。
①取り上げるニュースの説明
まずはどんなニュースについて取り上げるのかを最初に説明しましょう。面接官がそのニュースの詳細を知らない場合もあり、いつ頃の、どういった内容のニュースであるかを共有しておかなければ、せっかく回答を用意していても面接官は浅い理解に留まってしまいます。
前提として説明しておきたいニュースの概要
- いつ頃のニュースか
- 何についてのニュースか
- 誰がかかわっているか
最初にニュースについての要点を共有しておくことで、その後の話を面接官が理解しやすくなります。面接はあくまで相互コミュニケーションの場ですから、相手がわかりやすいように話すことは必要な努力であると意識しておきましょう。
- 集団面接でほかの人と取り上げるニュースの題材が被ってしまった場合はどうすれば良いですか?
題材が被ってもOK! 自分なりの意見を伝えよう
集団面接で題材が被ってしまうことは多々あります。したがって、焦らなくて大丈夫です。もし被ってしまったら、「〇〇さんの題材と同様です」と言いきってしまいましょう。そこから、あなたの考えてきた自論を展開すれば問題ありません。
事実は同じであっても、捉え方は人それぞれ。「私の意見は△△です」と結論を述べてから、「なぜなら●●ということが××であると考えるからです」と、自分なりの意見をしっかりと伝えるようにしましょう。
②なぜそのニュースに興味を抱いたのか
選ぶニュースによって就活生の興味の方向性がわかることから、「なぜそのニュースを選んだのか」という部分も面接官は気にしています。なぜそのニュースを選んだのか、そもそもなぜ興味を抱いたのか、明確に答えられるようにしておきましょう。
「なんとなく気になったから」といった理由では、回答としては弱いです。「もともと接客業に興味があり、先日の〇〇のニュースは接客業に直接的に影響のある内容であると感じたことから興味を抱きました」といったように、どういった経緯で興味を抱いたのかを簡潔に説明するようにしましょう。
- なぜそのニュースに興味を抱いたのか理由が思いつきません……。
まずは気になったキーワードから深掘りしよう
理由が思いつかないのは、実はニュースの内容に本当の意味で興味を持てていないからかもしれません。
「面接官に優秀だと思われなくてはいけない」などのプレッシャーは忘れて、ニュースそのものの大小に関係なく、なんとなく気になったニュースのどんなキーワードが気になったのか、深掘りして考えてみましょう。
自分がどのようなキーワードに反応したのかを考えると、自分の考え方や視点が次第に明確になります。この作業を繰り返していけば、自分が興味を抱いた理由や視点を言語化しやすくなりますよ。
③ニュースに対しての自分なりの意見
ただニュースの内容について話していても事実を述べるだけで終わってしまい、折角のアピールチャンスを活かすことができません。最近のニュースについて聞かれた場合は、「そのニュースに対してどんな意見を持っているか」についても聞かれていると考えましょう。
自分なりの意見を伝えることができれば、問題意識の高さや情報への理解度の高さをアピールすることができ、アピールチャンスをしっかりと活かすことができます。
自分なりの意見の考え方は後半で解説します。
④今後自分がどんな行動を取るのか
ニュースに対しての自分なりの意見をまとめたら、そのニュースを受けたうえで「今後どういった行動をとるのか」についてもまとめてみましょう。
環境問題のニュースであれば、「今後は物を大切にしてごみを減らすように意識する」、志望業界の海外進出といったニュースであれば、「業界の変化についていけるよう英会話スクールに通う」など、ニュース内容から思考を派生させていくと考えやすいです。
ニュースに対する自分の意見を持ったうえで「今後の行動にどう活かしていきたいのか」までつなげることができれば、ニュースに対しての問題意識の高さがアピールできますよ。
39点以下は要注意!
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ニュースに対して自分なりの意見を持つためのコツ
面接官は「あなた自身」がどんな人なのかを知りたくてさまざまな質問をします。「気になるニュース」を聞く意図も同じです。
そのため、「最近のニュースについて」という質問に対してしっかりと自分なりの意見を述べることは、質問の意図に即した回答をするという点においても大切なのです。
最近のニュースについて聞かれた場合は、ニュースの内容に加えて「自分なりの意見」を伝えることが大切であることを解説しましたが、「どうすれば自分の意見を持てるようになるのかわからない」といった人も中にはいるでしょう。
ニュースに対して自分なりの意見を持つためにはコツがあり、コツさえ理解してしまえば誰でも比較的容易に自分の意見をまとめることができます。ここではそのコツを5つにわけて解説していますので、質問対策としてぜひ確認しておきましょう。
先入観を捨ててニュースを読む
ニュースに対して自分なりの意見を持つためには、先入観を捨てたフラットな状態でニュースの内容に向き合うことが重要です。
たとえば、以前友人から「キャッシュレスが日本で完全に広まるのは不可能」と聞いたことで、キャッシュレス化の普及促進について否定的な考えを抱いたとします。
そして否定的な考えを抱いたままキャッシュレス関連のニュースに向き合うことになれば、ニュースの内容にかかわらず否定的な意見に寄っていってしまうことが考えられます。
ニュース内容の本質を理解したうえで自分なりの意見を持つために、まずは先入観を捨ててニュースに向き合うことを意識してみましょう。
率直な感想を箇条書きでとにかく書き出してみる
自分の意見がなかなか思いつかない、まとめられないといった場合、深く考えすぎて頭が混乱しているケースがあります。ニュースに対して自分がどんなことを感じたのかを整理するためにも、まずは率直な感想を以下のリストのように箇条書きで書き出してみましょう。
ここで書き出した感想は自分の意見を考える際の材料になるため、多ければ多いほど良いです。この段階で「意見」のようにまとめる必要はありません。
地球温暖化のニュースに対して感想例
- 未来が不安になった
- 実際に温度に変化はあるのか
- 今できることは何か気になった
- 各国がどんな対策をしているか
- 日本の環境問題への取り組みは海外にどう評価されているのか
- レジ袋が有料化になってどんな効果があったのか
さらには、「感想をとにかく書き出してみる」といったことを日常的におこなっていると、ニュースに対する理解力が養われ、次第に書き出せる感想の量も質もアップしていきます。
やがては「ニュースを理解して意見を持つ力」にもつながっていくでしょう。日常生活のなかで簡単にできるトレーニングとなるため、ぜひ実践してみてください。
そのニュース内容の今後の動向について分析する
自分の意見を考える方法として、今後の動向を切り口とすることもおすすめです。動向を分析する手段としては、まずはニュース内容に関係のありそうなことを書き出してみて、そこから更に派生させていくと効率的ですよ。
たとえば「環境問題による世界的な脱炭素への移行」のニュースに対しては、「レジ袋の有料化」「ごみの削減」といったトピックを書き出すことができます。そこから更に派生させていくことで「今後はプラスチックごみをさらに削減していくため、あらゆるプラスチック製品が有料になる」と予測を立てることができます。
ニュースに対して自分なりに今後の動向を分析すれば、その内容自体が「自分なりの意見」となるため、よりブラッシュアップしていけばそのまま回答として活用することができます。
普段から意識的にニュースに触れる機会を増やす
普段ニュースに対して自分の意見を意識的に持つことはあまりなく、多くの人が慣れていません。面接間近になってから自分なりの意見を考えてみようとしても、詳細にイメージすることは難しいでしょう。いきなり意見を求められてもすぐに上手な答えを返せないことと同じです。
普段からニュースに触れる機会を増やすようにして、自分の意見を持つことのトレーニングをしておきましょう。毎朝10分はニュースに触れる時間を作り意見をまとめてみるなど、日常のなかに組み込んで習慣にすることをおすすめします。
友人とニュースについてディスカッションする
自分1人でニュースについての意見をまとめることに加えて、友人とディスカッションをしてみると、自分だけでは見つからなかった視点や、違う意見を聞くことができるため、自分の意見をブラッシュアップすることができます。
ディスカッションを面接で最近のニュースについて聞かれた際のリハーサルとして活用するのも良いでしょう。何故そのニュースに興味を持ったのか、どういったことを感じたのか、そのニュースを受けて今後どうしていきたいのか、本番を意識して話すようにしてみましょう。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見るニュースの主題をきっかけに内容を読み解く練習をしよう
ニュースについては、文書の最後に、記者の意見・題材についての現在の進行状況・事実(結果)が書かれているケースがほとんどです。まずはわからない内容でもニュースの文面を一通り読んでみてください。
一通り読んだ後に、改めてニュースの「主題」を読んでみましょう。すると主題が、ニュースの内容を凝縮し、端的にまとめていることに気づくと思います。主題という「センテンス」がどのような意図で書かれ、記者が何を伝えたいのかを感じられたら十分です。
段階を踏んだ練習を繰り返せば次第に意見が湧いてくる
そのように段階を踏んで読んでいけば、「内容を読み解く行為」について心的ハードルが下がります。すると、次第に自分の意見も出てきます。これは、「ニュースの読み方に慣れる」→「興味をもつ」→「まとめる」→「自分の意見を考える」という反復練習になります。
最初は慣れるまで自分の興味のある内容から取り組んでみてください。慣れてきたら、志望企業の業界ニュースや、社会変化・課題についてのニュースを読んで自分の意見を考えてみると、スムーズに準備を進めやすくなりますよ。
面接で最近のニュースを伝える際の例文10選
ここまで解説をしてきた、最近のニュースについて話すための内容のまとめ方や、特に重要な自分なりの意見を持つためのコツをふまえて、実際にどういった内容なら面接で好印象を残せるのか、そのまとめとして例文を確認してみましょう。
最近のニュースについて話す内容がおおまかに決まっている人は自身の回答内容と比較することに、まだ内容が固まっていない人は回答作成の手掛かりとして活用してくださいね。
なお、面接の前に準備を進める際にはこちらの記事も参考にしてくださいね。段階ごとに詳しくまとめています。
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記事を読む
①新型コロナウイルス感染症による社会の変化
OK例文
私が興味を持った最近のニュースは、新型コロナウイルス感染症の影響によるテレビ会議の普及についてです。自身が働くうえで確認しておくべき情報であると、普段から興味を持って確認していたテーマとなります。
対面で会うことが難しくなり、オンラインでコミュニケーションを取る必要性が高まったことで広まったこのテレビ会議は、リモートワークという新しい働き方を支える大切なツールとなりました。
テレビ会議を活用すれば、遠方に住んでいる人とも同じオフィスにいるかのように働くことができるため、地方への移住を促進できます。
その事実は昨今の日本が抱えている東京の人口集中という問題を解決する糸口となるため、感染症が拡大する前の社会に戻ったとしても、いつどこでも働くことができるという可能性を示したテレビ会議は今後も活用され続けるかと思います。
御社に入社してからも、今後は多くの人がテレビ会議というツールを持つようになったという状況を活かし、対面しているかのようにオンラインでつながることで、これまではかかわりのなかった遠方の企業などにアプローチをして、新規の顧客を獲得していきたいと考えています。
ニュースで示された普及率の数字や過去の推移も含めて自分の考えを伝えると説得力が出ますよ。また、入社後の配属先が不明確な状態で伝えるときは、「もし〇〇の業務を担当するなら」といった前提条件を入れておくと安心です。
②環境問題による世界的な脱炭素への移行
OK例文
私が興味を持った最近のニュースは、環境問題による世界的な脱炭素への移行についてです。大学では環境問題について研究しているため、環境問題の動向は日常的に確認しています。
何年も前から指摘され続けてきた地球温暖化ですが、その影響が如実に表れ始めたことで、各国で脱炭素への動きが活発化しています。日本においても、プラスチック製品の廃止や、これまで無料であったレジ袋を有料化するなど、国をあげて対策に取り組んでいます。
実際にこのまま地球温暖化が進んでしまえば、困るのはその時代の人たちです。今できる限りの対策を講じて、未来のために環境を守ることは非常に大切であり、普段からごみを減らすなど自分にできるところから取り組んでいかなければならないと思います。
今後はますます脱炭素への移行が進んでいくことから、繰り返し使える製品の需要が高まると予測します。そこで御社に入社した際は、洋服の製造を強みとする御社の縫製技術を活かし、丈夫で洗いやすく、利用者のニーズを全て実現したエコバックを企画していきたいと考えております。
ニュースの事例について詳しく把握していて良いですね。しかし今回はあくまでも面接になるので、冒頭に「エコバックを企画したいです。なぜなら、こういう理由があるからです」という構成にすると、より内容に説得力が増します。
③国際的な宇宙産業の活発化
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私が興味を持った最近のニュースは、国際的な宇宙産業の活発化についてです。幼いころから宇宙に興味があり、宇宙進出に向けて今世界ではどんな技術が開発されているのだろうと日ごろから情報を集めています。
かつては宇宙に出るというのは国際的な機関だけが成し得ることでしたが、今では民間企業がロケットを作り、人工衛星を飛ばす時代となりました。
宇宙産業というのはまだまだ未開拓であり、今後技術が進歩していくにつれてますます活発化していく分野です。そして、宇宙に国境線はないため、宇宙産業が活発化していくにつれて外国籍の人とかかわる機会が増えていき、英語を喋れる人材というのがより求められていくのではないかと推察いたします。
そういった点から今後は英語の習得に時間をかけて、将来的に御社が宇宙産業にかかわるようなことがあれば、海外の企業とも率先してコミュニケーションを取れるような人材になりたいと考えています。
宇宙産業に対する思いが伝わってきて、熱意の感じられる内容となっていますね。さらに言えば、宇宙産業として何をしてみたいのか述べると、さらに熱意が伝わりやすくなるでしょう。
④キャッシュレス化の促進
OK例文
私が興味を持った最近のニュースは、キャッシュレス化の促進についてです。もともと実家が雑貨屋を営んでおり、キャッシュレス化の影響を直接的に受けていたことから、強く関心を抱いている分野です。
国のバックアップがキャッシュレス化の追い風となって、クレジットカードや電子決済が多くの小売店などで可能となり、買い物の持ち物はスマートフォンだけ、といった人も多くなりました。
とはいえ、キャッシュレス化は海外に比べれば日本はまだ普及率が低く、国際的には送れている状況です。海外からの観光客に向けての対策としても、キャッシュレスは今後も急速に拡大していくと予測します。
今後はキャッシュレスが進むにつれて、オンラインでの買い物をする人が増えているという状況を活かすことが大切であると考えています。そこで、御社ではまだ取り組まれていない自社製品のEC販売を開始して、オンラインで買い物ができる環境を整備し新たな顧客の獲得に貢献したいと考えています。
ニュース自体がどのような主張の内容だったのか示したうえで自分の考えや意見を伝えられると、テーマと実家の事業との関係により説得力が生まれますよ。
⑤少子高齢化の問題
OK例文
私が興味を持った最近のニュースは、少子高齢化の問題についてです。日本に住み続ける予定の自分にとっては今後も意識しなければならないテーマであり、意識的に情報を集めるようにしています。
少子高齢化が指摘され始めたのは最近ではありませんが、その問題は今もなお解消されることなく、未来に暗い影を落とし続けています。
少子高齢化の根本的な問題解決は個人や一企業にできるものではなく、国全体の方針として解決に乗り出さなければなりません。しかし、そのための環境づくりとして、子育てをしながらでも働きやすい環境作りや、育休制度の充実化など、我々にもできることは無数にあります。
御社に入社後は業務で結果を出すとともに、子育てのしやすい環境づくりにも貢献したく、先日の御社の説明会でおっしゃられていた「社内託児所の創設」などにも積極的にかかわっていきたいと考えております。
社会全体の問題を題材にしたうえで、具体的にどんな行動をしていきたいのか、具体的にまとめられている点は素晴らしいですね。
ただ、福利厚生の部分の展開が中心となり、「自分が少子高齢化という問題についてどのように仕事として取り組めるか」の視点が少し足りないようにも感じられるので、この点を改善するとさらに良くなるでしょう。
⑥副業の普及
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私が興味を持った最近のニュースは、副業の普及についてです。自身としては社会人の働き方についてのニュースに興味があり、なかでも副業の解禁については、時代に合わせた新しい働き方を感じさせるものとして印象に残っております。
これまでは多くの企業で禁止されていた副業も、働き方が変わってきたことで解禁する企業も増えてきました。その結果、土日に副業をする人が多いことから、土日だけシェアオフィスを利用するといった人が増えているなど、新たなニーズが生まれつつあります。
リフォーム領域において多くの実績とノウハウを持つ御社の強みを活かし、空き家をシェアオフィスにリフォームして活用するビジネスなども考えられるのではないでしょうか。
そういった、実現できるかは別としても、時代のニーズに合わせた提案を日々出すことによって御社の市場開拓や業績の向上に貢献したいと考えています。
副業が広がりをみせ、それに伴うビジネス展開に目をつけた点は良い着眼点です。
注意点としては、もしかしたら志望企業ではすでにシェアオフィス向けの対応を展開しているかもしれません。志望企業のサービスについて言及する場合は、事前に事業内容をリサーチしておきましょう。
⑦地方創生の動き
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私が興味を持った最近のニュースは、地方創生の動きについてです。私はもともと地方の過疎地域が出身で、少しずつ人が減り、シャッターの空かないお店が多くなっている状況に危機感を持っていたため、地方創生関係のニュースは常にチェックしていました。
東京に人口が集中していることや、少子高齢化が進み、さらに若い人が都会に出てしまうため地方で働く人が少なくなっているなど、日本は地方においてのさまざまな問題を抱えています。そういった問題を解消するべく地方創生に取り組む企業は多く、国もそれを後押しする形で政策などを打ち出してしています。
また昨今はテレビ会議やリモートワークが普及し、どこに住んでいても働くことができるようになりました。働くためには地元から会社のある土地に移住しなければならないというのは今後はなくなっていくのではないかと思います。
地方を盛り上げることで、日本全体を盛り上げていく。その考えをもとに、自ら進んで御社の地方支店に配属願を出させていただき、御社の事業を通じて地方を活性化させていきたいと考えております。
一般的に、面接官に聞かれないのに自分から配属希望を言うのはリスクが高いとされるので、あえて地方勤務に違和感がないことを伝える場合は「地方支店の配属にも喜んで応じたいと思っています」などと伝えると安心です。
⑧電気自動車の販売促進
OK例文
私が興味を持った最近のニュースは、電気自動車の販売促進についてです。理由としては、もともとごみの削減を自身の卒論のテーマに取り上げるほど環境問題に関心を持っていたためです。
世界中で問題視されている環境問題への対策として、国は再生可能エネルギーを促進する方向に舵を切っています。
それに伴い自動車業界は、再生可能エネルギーを利用する電気自動車の開発を急ぎました。環境問題の解決のためにも、この電気自動車の販売が促進されている事実は、未来の地球を守ることにおいてとても大切であると思います。
他の自動車会社と同じく、御社も電気自動車の開発に注力しているかと推察いたします。私は大学で自動車工学について研究していたため、そこで得た知識を活かすことでよりエネルギー効率の良い電気自動車の開発に貢献したいと考えています。
環境問題から志望企業の事業内容に上手くつなげているため、展開も納得のしやすい内容となっていますね。
注意点としては、「他社もやっているから同じように志望企業もやっているだろう」という伝え方では、「企業分析をしてこなかったのでは」と思われる可能性もあります。
確実な情報をしっかりと集めて盛り込むようにすると、さらに説得力が上がりますよ。
⑨志望企業のヒットした新商品
OK例文
私が最近のニュースで気になっているものは、御社の新商品である〇〇が一大ブームを巻き起こしていることについてです。
先日御社から発売されたお菓子の〇〇は若い世代に広く支持されており、私も〇〇の発売当初から購入し続けています。
この商品がここまで話題となったのは、商品自体の魅力があることに加え、宣伝ポスターを大々的に駅に掲示したり、積極的にSNSで情報を発信されるなどの、御社の広告戦略が大きく影響しているのではないかと推察いたします。
私は大学でグラフィックデザインを専攻しており、特にポスターといった紙媒体のデザインを得意としております。このスキルを活かし、御社の広報活動に貢献したいと考えております。
広報活動に興味があることが十分に伝わってきます。ただ、広報の仕事に携わることができるかはわかりません。「広報でない場合にどう対応し、どう行動するのか」という点も加えると、臨機応変に対応できる能力もアピールできますよ。
⑩志望業界の海外進出
OK例文
私が最近のニュースで気になっているものは、御社の属するアパレル業界が海外進出を進めていることについてです。かねてよりアパレル業界を志望していたこともあり、この海外進出のニュースは自身としても大きく印象に残っています。
海外に市場を広げているこの状況は、業績が好調であることから今後ますます拡大していくであろうと予測しております。また、海外市場の獲得に動き始めたアパレル業界に伴い、御社も海外にオフィスを設けるなど海外展開の準備を進めているかと推察いたします。
私は大学で英語を学んでおり、英語を用いたコミュニケーションが可能であることに加え、服飾品にかかわる専門的な英語についてある程度の知識を持ち合わせています。自身の英語におけるスキルを活かし、御社の海外展開に貢献したいと考えております。
面接している企業の海外展開の状況によっては、英語以外の語学力が求められているケースも考えられます。英語力が実際に求められていることを示す情報があれば、そのことにも触れて伝えることで、より説得力のある回答になりますね。
面接では「最近のニュース」に関連して時事問題について聞かれることもあります。こちらの記事で時事問題の回答方法や例文を紹介しているので、併せてチェックしておきましょう。
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ニュース内容だけでなく自分の意見まで伝えて面接を突破しよう!
最近のニュースについて聞かれることは日常生活ではほとんどないため、面接で聞かれることになれば戸惑ってしまう人がほとんどです。しかし、記事で解説をしたニュースの題材を選ぶ基準や、回答の組み立て方、そして自分なりの意見を持つためのコツを理解すれば、魅力的な回答を準備することができます。
ニュースの内容の説明だけでなく、自分なりの意見をしっかりとまとめて伝えることができれば、「この就活生はしっかり準備してきている」「論理的能力が高い」と判断され、面接官からの評価も上がります。選考突破を目指して、まずは事前準備から始めましょう。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見る難易度が高い質問だからこそ周りと差別化するチャンスになる
最近のニュースに関する内容は、多くの就活生が突然問われると返答に困ってしまう質問です。
しかし、この質問に自分の考えを添えて答えることを通じて、自分の人間性や考え方、価値観、興味、社会問題への意識、情報への感度など多くの資質、能力をアピールすることができます。そして自分が将来に向けてやってみたい仕事や世の中への貢献、会社の志望動機などさまざまな「自分の想い」も伝えることができます。
また、情報収集など準備には時間がかかることから、きちんと準備できている就活生は多いとは言えません。そのため、しっかり回答できれば、ほかの就活生と大きく差をつけ、面接官に強い印象を残すことができる絶好のチャンスともいえます。
面接官に自分自身を知ってもらうためのアピールとして活用しよう
回答のためには、多くの情報の中から適切なニュースを探し出す必要があります。そのうえで、自分らしい意見が言えるようにすること、そしてなぜ多くのニュースの中からこのテーマを選んだのか説明できるようにしてください。
十分な準備をする過程で自分自身を見つめ直すこともできます。面接でほかの質問が出た際にも、あえてこのニュースを例示することでさまざまな想いを述べる事ができるため、「最近のニュース」について直接聞かれない場合でも、準備したことは必ず効果を発揮しますよ。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/Koyoriキャリアワールド代表取締役
Chieko Kimura〇2度のアメリカ留学、20年以上の外資系IT企業勤務を経て、現在は留学生向け就職支援をおこなう。また、企業のキャリア支援や新入社員のクラウドコーチングなどにも幅広くたずさわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
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