この記事のまとめ
- 国税専門官の志望動機は論理的かつ簡潔に伝えることが重要
- 面接官に響く国税専門官の志望動機例文3選を紹介
- 強みだけでなく仕事での再現性や展望も伝えることが高評価の鍵
国税専門官を目指しているものの、あまり身近な職業ではなく、業務の専門性も高いたことから、何が志望動機として高く評価されるかわからない学生も多いのではないでしょうか。
難易度の高い国税専門官の選考では、要点を押さえて志望動機を伝えなければ、うまく自分の魅力が伝わらず、面接は突破できません。
この記事では国税専門官の面接で合格を勝ち取る志望動機のポイントをキャリアアドバイザーの板谷さん、瀧本さん、吉田さんの意見を交えながら解説します。例文も紹介するので、国税専門官を目指している人はぜひ参考にしてみてくださいね。
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国税専門官の面接は志望動機が鍵! 再現性と熱量を伝えて通過を勝ち取ろう
国税専門官の面接を突破するには、志望動機で自分の魅力や強みを最大限伝える必要があります。志望動機を明確に示せれば、「国税専門官になりたい!」という熱量や、自身の強みや経験の業務における再現性を面接官にアピールすることが可能です。
記事ではまず、国税専門官の志望動機で自分の魅力を差別化して伝える3つのポイントを解説します。その後、国税専門官として求められている人材と、アピールの際に意識すべき点を深掘りするので、志望動機作成に必要な知識を網羅しましょう。
後半では実際の国税専門官の志望動機例文とNG例も紹介するので、志望動機作成の参考にしてみてください。
キャリアアドバイザーからのコメントも随所で紹介するので、専門家の意見も取り入れながら自身の魅力を最大限伝えられる志望動機を作成し、国税専門官の選考を突破しましょう。
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ありきたりな志望動機はNG! 国税専門官の面接で伝えるべき3つのポイント
ありきたりな志望動機はNG! 国税専門官の面接で伝えるべき3つのポイント
- なぜ国税専門官になりたいのか
- 国税専門官になって何をしたいのか
- 自分を採用することにどんなメリットがあるのか
国税専門官の試験では、面接の評価順に上位の応募者から採用されます。内定者の辞退や仕事とのミスマッチを減らすためです。そのため、納得感のある志望動機を伝えて、面接官に「この志望者は活躍してくれそうだな」と思ってもらう必要があります。
ここでは論理的かつ魅力的に自分の思いをアピールするために、国税専門官の志望動機で欠かせない3つのポイントを解説します。まずは何を伝えるべきか理解し、志望動機の型を把握しましょう。
①なぜ国税専門官になりたいのか
最初に伝えるべきは「なぜ国税専門官になりたいのか」です。結論ファーストで国税専門官を志した理由を伝えることで、面接官に言いたいことがスムーズに伝わります。
結論から伝えるメリットは、自身の主張が明確に相手に伝わる点です。結論を明示したうえでその元となる自身の考えや価値観を示せれば、論理的に自身の志望動機を伝えられます。
また、志望動機を語る際は具体的なエピソードとともに伝えましょう。志望動機に実体験を紐づけることで、主張により説得力が出ます。
とってつけた志望動機ではなく、自分の実体験と結びつく強力な志望動機を明示することで、自身の熱意を面接官に伝えましょう。
「なぜ国税専門官になりたいのか」という理由は、志望動機で非常に重視されます。志望動機は、あなたの適性や価値観が専門職としてどれだけ合致しているかを判断するための重要な要素だからです。
社会に対する国税庁の役割や税務行政に対する理解がなければ、具体的なあなたの貢献度を伝えることはできません。
②国税専門官になって何をしたいのか
志望動機を語る際は、国税専門官として成し遂げたいことも併せて伝えましょう。志望動機に具体的なビジョンを織り交ぜることで、志望意欲の高さをアピールできます。
国税専門官として成し遂げたいことを語る際は、キャリアプランも併せて明示するのがおすすめです。より具体的な将来の展望を伝えることで、熱意や計画性をより強く印象付けられます。
また具体的な展望を伝えることは、仕事内容への理解度の高さを示すのにも役立ちます。
志望度の高さを印象付けるには、仕事内容への理解の明示が不可欠です。この後の項で、国税専門官の仕事内容やキャリアについて詳しく説明するため、志望動機作成の前に必ずチェックしておきましょう。
- 「国を変える」などの大きな目標が求められますか? それとも実現できるビジョンのほうが良いのでしょうか。
実現できそうな具体的なビジョンに長期的な目線を盛り込もう
「国を変える」などの大きな目標は印象的ですが、必ずしも大きな目標が求められているわけではありません。国税専門官の職務範囲と権限を考慮し、そのなかで実現できそうなビジョンと結びついた、具体的な取り組みを述べるほうが良いでしょう。
自分のスキルや経験、税務に関する専門知識を活かして、税務調査や徴収業務などの特定の業務を通してどんなことができそうなのかを考えてみてください。
たとえば、社会の公平性を守るということやデジタル技術での税務業務の効率化、メタバースなどを用いて一般人への納税に関する理解を促進するなど、さまざまな事柄が挙げられるかもしれません。
まずは具体的なビジョンを考えてみましょう。具体性と合わせて、長期的な目標にも触れるバランスが大切です。
③自分を採用することにどんなメリットがあるのか
前提として、あなたを採用するメリットがあると思われなければ、採用は勝ち取れません。志望動機を語る際は、自身のスキルや経験に基づいた「自分を採用するメリット」を必ず伝えましょう。
実務経験がまだない新卒採用で最も重視されるのは、成長性や人柄です。面接官に「組織になじんで将来活躍してくれそう」と思ってもらうことが重要なため、自身の成長性や人柄をアピールできる要素は積極的に伝えましょう。
ただし、新卒採用においても能力やスキルが高いに越したことはありません。税金に関する専門的な知識や経験は高く評価されるため、積極的にアピールしましょう。
また自身を採用するメリットを伝える際は、できるだけ具体的に伝えるのがポイントです。自分が活躍する姿を想像させることができれば、高評価につながりやすいといえます。
なりたいという気持ちだけでなく、何ができるかという視点を併せ持つことが大切です。
ほかの志望者も、なぜなりたいかという気持ちを志望動機で伝えてくるので、気持ちの強い/弱いだけでは差別化しづらくなってしまいます。
何ができるのかというスキルや能力も含め、志望動機をアピールするようにしてください。
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まずは正しい理解が大切! 国税専門官の仕事内容やキャリアは?
まずは正しい理解が大切! 国税専門官の仕事内容やキャリアは?
- 3つの職種に分かれた仕事内容
- 採用後すぐの配属
- 国税専門官としてのキャリア例
国税専門官の志望動機を作成する際に、仕事内容への正しい理解は必須です。しっかり仕事内容までリサーチしていることを示せれば、自身の熱意を面接官に印象付けられます。
また具体的なキャリアプランも描けていると、さらに熱心な印象を与えられるはずです。
この項では国税専門官の仕事内容やキャリア例などを詳しく解説するので、仕事理解を深めてライバルと差をつけましょう。
3つの職種に分かれた仕事内容
3つの職種に分かれた仕事内容
- 企業や個人に納税の指導をおこなう「国税調査官」
- 未払いの通知や滞納への処分をおこなう「国税徴収官」
- 検察官と協力して脱税を取り締まる「国税査察官」
国税専門官は、仕事内容によって大きく上記の3つの職種に分かれ、それぞれ仕事内容が大きく異なります。
志望動機作成の際は自分が従事したい職種を明確にし、それに見合った将来像やキャリアプランを明示しましょう。思い描く未来と志望する職種が異なる場合、仕事内容への理解が浅いと思われるため要注意です。
ここからは、それぞれの職種の仕事内容について具体的に解説します。志望動機を作成する前に、詳しい仕事内容を今一度チェックしておきましょう。
企業や個人に納税の指導をおこなう「国税調査官」
国税調査官は、企業や個人が正しく納税しているかを調査したり、申告に関する指導をおこなったりする職種です。提出された確定申告書などの書類を精査する役割も担います。
また国税調査官が勤める税務署には、多くの部門が存在しています。たとえば個人課税部門では、働く人の所得税の相談に乗ったり、個人事業主の税務処理を調査したりしています。2〜3月にかけての確定申告期間には、これらの窓口に来場する納税者に直接対応することも業務の一つです。
ほかにも資産課税部門や法人課税部門などもあり、国税徴収官や国税査察官とも連携しながら仕事をおこないます。
未払いの通知や滞納への処分をおこなう「国税徴収官」
国税徴収官は、定められた期限内に納められなかった税金の督促や滞納への処分をおこないます。納税に関する処分と徴収を担うだけでなく、納税についての指導も国税徴収官の仕事です。
滞納者とかかわることが多い職種で、実際に滞納者の相談に乗ったり、解決策を一緒に探したりすることも重要な業務の一つといえます。
支払いの余裕がない人に分納を提案する、悪質な滞納者には強制執行の措置を取るなど、税金を徴収するうえで柔軟な対応やかかわり方が求められます。国税調査官よりも、納税者と直接かかわる機会が多いでしょう。
検察官と協力して脱税を取り締まる「国税査察官」
国税査察官は通称「マルサ」とも呼ばれていて、検察官と協力して脱税を取り締まる役割を担います。意図的に財産や所得を隠す「脱税嫌疑者」への調査がおもな仕事内容で、嫌疑者を検察に告発する権利を有しているのが大きな特徴です。
裁判所とも連携を取りながら、家宅捜索や差し押さえなど強制調査に踏み切ることもあります。強制調査や刑事罰の請求を実行できるなど、ほかの職種に比べて高い強制力を持つのも特徴です。
ドラマや映画でよく聞かれる強制捜査、通称「ガサ入れ」なども国税査察官が執りおこないます。
国税査察官を目指す場合、まずは税務署勤務で実力を認められることが不可欠です。そのうえで、上位組織である国税局勤務を目指すのが、国税査察官になるための規定ルートとなっています。
- 国税専門官の志望動機を書く際、仕事内容はどの程度細かくチェックしておけば良いのでしょうか。
具体的な職務内容までしっかりと理解しておくことが重要
国税専門官は公正な税の運用を担う専門職であり、国民に対して正しい税への理解を求めていくことが業務です。
職務内容は非常に広範かつ専門的ですが、たとえば、税務調査や徴収、税法の適用に関する判断など、正確な知識と公正な判断力が求められます。
そのため、仕事内容を深く理解して、自分がその業務でどのように貢献できるかを志望動機で具体的に述べることが大切です。
採用後すぐの配属
国税専門官として採用されたら、まずは約3カ月間の専門官基礎研修を受講します。修了後、採用局管内の各税務署に配属される流れが一般的です。最初から税務局の上位組織である国税局に配属されることはほとんどありません。
また初期配属のときは、上記で紹介した国税調査官、国税徴収官、国税査察官などの肩書はつかず、まずは先輩について回りながら税務調査や国税徴収の実務を学びます。
規定の実務経験を積んだ後、より専門的な職種に振り分けられるという流れです。
なお、採用は全国12箇所の国税局で個別におこなわれているため、各国税局をまたいでの異動はほとんどありません。勤務希望地域がある場合は、その地域の国税局で採用される必要があるため注意しましょう。
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国税専門官としてのキャリア例
国税専門官としてのキャリアは、個人の希望により大きく異なります。たとえば国税査察官を目指す場合、以下の流れで昇進するのが一般的です。
キャリアアップの例(国税査察官の場合)
- 希望する地域の国税局で採用される
- 地域の税務署でスキル・実力をつける
- 上位組織にあたる国税局に異動する
- 国税査察官になる
また、さらに上位の組織である国税庁本庁や財務省本省の主税局を目指す場合、以下のようなキャリアが選択肢の一つに挙がります。
上位組織を目指す場合のキャリア例
- 希望する地域の国税局で採用される
- 地域の税務署でスキル・実力をつける
- 上位組織にあたる国税局に異動する
- 税務局長に就任し、経験を積む
- 国税庁本庁や財務省本省の主税局に異動する
そのほか、税務関係の知識・スキルを活かして税理士に転職する例もあります。幅広いキャリアがあることを認識し、自身の5年後・10年後の姿をイメージしておきましょう。
人事や採用担当が意識しているポイントは、内定するかどうかではなく、その後活躍してくれるかどうかです。
国税専門官になった後のイメージが湧いていない人が活躍しそうとは思えないので、キャリアのイメージをしておくことはとても重要です。
キャリアについて自身でも考えを深めておきたい人は、こちらの記事がおすすめです。キャリアプランの描き方と、面接での効果的な伝え方を解説しています。
関連記事
例文14選|面接で聞かれるキャリアプランを効果的に伝えるコツ4選
キャリアプランは面接官が重視する質問の1つ。回答をしっかりと考えることで、入社後のミスマッチを避けられるだけでなく、自分がやりたい業務に配属される可能性が高くなります。この記事では、面接でキャリアプランについて聞かれた際の正しい答え方について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。
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アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見る時代によって役割が変化していくため継続的な学びが必要
国税専門官は、国の財政基盤を支える税金を取り扱う重要な役割を担っています。適切な納税がおこなわれるよう指導や調査、監査をおこなうことで、社会保障やインフラなどの公共サービスを安定供給することができます。
法律、会計、経済などの専門的な知識が要求されますが、これらは時代によって変化していくため、継続的に学び続けることが必要です。
企業や個人の税務調査の際には、納税者との交渉のなかで緊張感を感じたりストレスを感じたりする場面も多く、精神的なタフさも求められます。また確定申告期間など、時期によっては業務量が大幅に増加し、肉体的なタフさが必要な場面も見受けられます。
責任が重く難しいからこそ人として成長できる仕事
税務専門官は専門性が高く、社会貢献でき、公務員として安定して働くことのできる仕事です。
複雑な案件に対してチームで取り組んだり、法令遵守を徹底しながら納税者へ柔軟に対応したりと、責任感やプレッシャー、バランス感覚をともなうやりがいのある仕事でもあります。
難易度が高いからこそ、社会人や人間としての成長を遂げることができます。興味のある人は、ぜひ挑戦してみてください。
どんな人が活躍する? 国税専門官として求められる人材の3つの特徴
どんな人が活躍する? 国税専門官として求められる人材の3つの特徴
- 判断力・冷静さ
- 正義感・公正さ
- 責任感・信念
国税専門官として活躍する人には、大きく3つの特徴があります。志望動機を作成する際、これから紹介する3つを特に強くアピールすることで、「この志願者は国税専門官に向いているな」と思ってもらいやすくなります。
ただし、自分の人物像に合っていないポイントをアピールしてしまうと、矛盾した受け答えや言動をして評価を下げやすいため要注意です。自分の強みをリストアップしたうえで、以下と合致しているものを特に強くアピールしましょう。
①判断力・冷静さ
国税専門官には、常に物事を冷静にとらえ、論理的に評価して適切な判断を下せる能力が必要です。なぜなら税金に関するルールは国によって定められていて、常にそのルールに沿って正しい判断をすることが求められるためです。
国税専門官は税金のプロフェッショナルとして、税金にかかわるさまざまな業務を日々遂行します。言うなれば、国の財源と国民をつなぐ橋渡しをする役目を担っているのです。
国の財源を支える責任がともなう以上、常に状況を俯瞰して判断を下せる冷静さや、その場で最善を選択できる判断力は欠かせません。
②正義感・公正さ
国税専門官として活躍したいなら、正義感の強さや公正さは不可欠です。国税専門官は公務員であり、公共性が重視されます。偏った考えを持たず、常に公正なジャッジをできるかどうかは、特に重要視されるポイントです。
中でも国税徴収官や国税査察官は、滞納への処分や脱税者への対応などをおこなうため、正義感が強く、自分のなかに確固たる意思がある人でなければ務まりません。
ただ、偏った考えを持っていると、時にその正義感が暴走してしまう可能性もあります。
国税専門官になる場合、公共性を保つための正義感と、公正な視点はどちらも欠かせないといえます。
国税専門官には、法律や規則を遵守しつつ、倫理観に基づいた社会的公正や納税者の権利を尊重できる能力が求められます。
また偏りなく事実を分析し、適正な判断を下せる冷静さと、複雑な税務問題に対処するための高度な専門知識のある人が適しているでしょう。
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(人材業界の場合)
③責任感・信念
税金に関する調査や指導には強いプレッシャーがかかることもあり、重圧や緊張感から逃げ出したくなるような場面もあるようです。そのため国税専門官は、強い責任感や信念がなければ務まりません。
特に国税徴収官や国税査察官は滞納の処分や脱税者への対応など、精神的にハードな仕事も遂行する必要があります。強い責任感と信念を持っていなければ、続けることは簡単ではありません。
前述のとおり、国税専門官は税金のプロフェッショナルであり、国の財源を支える役割を任される、国に欠かせない職業です。その自覚を持ち、自分の信念に従って行動できる人は国税専門官として活躍できるといえます。
- どれも自分の強みに当てはまらない場合、何をアピールすべきでしょうか……。
学習意欲やコミュニケーションスキルも有効な強みになる
上記の3つがどれも自分の強みに当てはまらない場合には、国税専門官の職務との関連性を見出すことのできそうな、ほかの強みでアピールすることを考えてみましょう。
たとえば学習意欲や柔軟性。
国税専門官は税法や会計に関する専門知識が要求されるため、学習意欲は不可欠です。また新しい知識を習得するだけでなく、規則に柔軟に対応できる適応力も現場では欠かせません。
さらに、コミュニケーション能力のアピールも有効といえます。
国税専門官は企業の担当者や脱税者など、異なる背景を持つ人との対話が必要な場面も多いためです。相手の立場を考慮し、信頼関係を築くことで円滑に業務を遂行できると理解しておきましょう。
多様な人材が組織にいることを念頭におき、自分らしい強みを自信を持ってアピールしてください。
国税専門官の志望動機例文をアピールポイント別に紹介!
国税専門官の志望動機例文をアピールポイント別に紹介!
- 「判断力・冷静さ」を魅力的に伝える例文
- 「正義感・公正さ」を魅力的に伝える例文
- 「責任感・信念」を魅力的に伝える例文
前章では、国税専門官として求められる人材の共通点について解説しました。これらをベースに志望動機を作成することで、自身が国税専門官として活躍できることをより強く印象付けられます。
ここからは国税専門官に求められる素質ごとに、志望動機としてアピールする具体的な方法を解説します。例文やキャリアコンサルタントのコメントを参考に自分流にアレンジして、強みを最大限アピールできる志望動機を作り上げましょう。
「判断力・冷静さ」を魅力的に伝える例文
「判断力・冷静さ」を魅力的に伝える例文
私は大学時代に確定申告をおこなった経験があり、そのとき国税専門官の方に助けていただいた経験から、国税専門官を志しました。
確定申告に関する情報は多く出回っていますが、はじめて確定申告をおこなう方にとっては難しく、手続きの際に不安が付きまとうのが現状です。実際に自分が初めて確定申告をおこなった際も、大きな不安を感じました。
そのとき、自分の悩みに寄り添ってくれたのが国税専門官の方です。それ以来、自分も将来は納税者の不安に寄り添える国税専門官になりたいと思い始めました。
国税専門官として納税者の相談に乗ったりアドバイスをしたりする際には、前提知識やわかりづらい事項を相手のレベルに合わせて言語化する必要があると考えています。
私は4年間塾講師をしていた経験から、相手の目線に立って、相手のわからない部分に寄り添える自信があります。実際、小学5年生〜高校3年生まで幅広い生徒に勉強を教え、3年目には塾内のベスト講師賞も受賞しました。
国税専門官になって、確定申告や税務に関する不安を抱える納税者の力になりたいと思います。
上記の例文では、国税専門官を志すようになったきっかけと、現在の能力が端的に書かれていて、第一印象の違和感はありません。
特に気になるポイントとしては、塾講師の経験による相手の目線に立つ能力がどれくらいあるのかを深掘りされると思うので、その点を言語化しておくと良いでしょう。
「正義感・公正さ」を魅力的に伝える例文
「正義感・公正さ」を魅力的に伝える例文
私は高校時代の生徒会活動を通して、集団における不正をなくし、メンバーが不安なく生活を送れるような集団作りに尽力することにやりがいを見いだしました。その経験から、将来はより多くの人が安心して生活を送れる基盤を整えるような仕事がしたいと考えるようになりました。
なかでも国税専門官を志望した理由は、大学で経済学を専攻していたためです。自分の知識をもって不正のない社会に貢献したいと考えたとき、国税専門官が最適だと感じました。
私の強みは、高校時代に生徒会で培った「集団を統率する力」です。
常に、ルールの遵守と楽しい学校生活の両立を模索してきました。そのなかで、集団をまとめるには「公正さの維持」が重要だと気づき、まずは自分が公正でいるためにも、仲の良い友達でもひいきしない、人ではなく状況に目を向けるなど、できることを続けました。
結果、高校の校則違反を半数以下に減らし、より規律の整った校内環境を実現できました。
このような公正な姿勢を貫ける自分の強みを活かし、国税専門官として日本社会から不正をなくす活動に貢献していきたいです。
高校での生徒会活動の内容は具体的であり、大学で経済学を専攻したから専門性を活かしたいという志望動機も明確です。
「日本社会から不正をなくす活動」というのは明確なビジョンですが、より現場での活動に近い具体的な目標を示すことで、仕事への理解も表現することができます。
「責任感・信念」を魅力的に伝える例文
「責任感・信念」を魅力的に伝える例文
私が国税専門官を志したきっかけは父です。国税査察官として活躍する父の姿を見るうちに、次第に自分も父のように信念を持って国家を支える国税専門官になりたいと感じるようになりました。
私は責任感が強く、自分が掲げる理想を実現するまで信念を持ってやり遂げるという強みがあります。
高校からサッカー部に入りましたが、唯一の未経験者だった私は、チーム内で明らかに足を引っ張っていました。
それでも「地区大会優勝」の目標を掲げ、メンバーに嘲笑されるような状況でも、毎日朝晩10kmずつ走って体力をつけ、練習後も毎日2時間自主練をするなどしてテクニック面もカバーしました。
結果、3年次にはエースナンバーである10番を背負い、チームを牽引し、念願の地区大会優勝を勝ち取りました。
このような信念を持って物事に取り組める姿勢、自分の発言に責任を持って行動に移す姿勢は、国税専門官になっても役立つと考えています。将来は国家を支える国税専門官として、不正のない社会づくりに貢献してまいります。
私なら、責任感をアピールする際は自分の実績を具体的に示して面接官に伝えるようにします。以下に例を記載してみたので、参考にしてみてください。
「私はゼミで研究発表のリーダーを任され、厳しい期限のなかオンラインも活用しながらメンバーをまとめ上げることで目標を達成しました。
この経験を通じて、責任感とリーダーシップの重要性を強く認識することができたので、これらの経験を活かして国税専門官として貢献したいと考えています。」
部活に関する自己PRや、責任感を軸にした自己PRを考えている人は、以下の記事も参考にしてみましょう。
責任感の自己PR
責任感の自己PRは要注意! 失敗例と絶対響く6例文で徹底差別化
部活の自己PR
部活の自己PRで高評価を得る必勝法|15例文を役職・部活別で紹介
国税専門官の面接カードとは? いざ志望動機を書く前に押さえたい前提知識
国税専門官の面接カードとは? いざ志望動機を書く前に押さえたい前提知識
- 面接カードは2次試験の「人事院面接」で使用される資料
- 時間が短い面接では面接カードが効果的なアピールの鍵になる
- 面接カードの志望動機では論理性と適度な具体性が重要
国税専門官の面接では、面接カードという資料が使用されます。この面接カードを使いこなせれば、国税専門官の面接をよりスムーズに進められるはずです。
この項では面接カードの詳細や内容、アピール効果を高める方法などを具体的に解説します。面接カードを使いこなして、国税専門官の面接合格を一気に引き寄せましょう。
面接カードは2次試験の「人事院面接」で使用される資料
面接カードとは、国税専門官試験の2次試験である人事院面接で使用される資料です。以下7つの記入項目があり、それをもとに面接が実施されます。
面接カードの項目
- プロフィール
- 志望・受験動機
- 専攻分野・得意分野
- 最近関心や興味を持った事柄
- 印象深かったこれまでの経験
- 自己PR
- 趣味・特技など
上記の事項が記入された面接カードに基づき、面接官からさまざまな質問がされます。積極性や社会性、責任感や経験学習力などが評価されるため、記入段階から面接を想定して考えをまとめる必要があります。
なかでも志望動機は話題の中心になりやすいため、しっかり自分をアピールできるように作り込みましょう。
面接カードは受験者を理解するための手がかりです。面接官へ好印象を持ってもらうために、わかりやすく丁寧に記載することを心掛けましょう。
また面接官はコミュニケーション能力に加え、論理的思考力や説明に一貫性があるかどうかを見ています。
面接官から面接カードの内容をもとに深掘りされることを予想して、準備を進めてください。
時間が短い面接では面接カードが効果的なアピールの鍵になる
国税専門官の人事院面接は、15~20分と時間が短いのが特徴です。時間が短い分、要点だけを明確に伝える能力が求められます。
また人事院面接は、「国税専門官として活躍できるか?」を評価基準とするコンピテンシー型の採用面接です。志望動機や自己PRの内容だけではなく、行動特性や思考回路が見極められるため、自分の人柄や価値観を積極的に明示し、印象付ける必要があります。そこで、面接カードに要点を明確にまとめることが重要となるのです。
伝えたいことを端的にまとめるおすすめの方法は、PREP法です。
PREP法とは
Point(結論)・Reason(理由)・Example(実例)・Point(結論)の4つの頭文字を取った言葉。この順で話すと論理的かつ簡潔に情報を伝えられる
時間の短い面接ですべてを具体的に話すと時間が足りないばかりか、本当に話したいことがうまく伝わりません。PREP法を使えば、必要な情報だけをピックアップして伝えられるため、冗長な印象も取り除けます。
また聞かれていることには不足なく答えたうえで、自分が特にアピールしたい部分のみ具体的に語ることが高く評価されるコツです。
短い面接でしっかり魅力をアピールしたい人は、以下の記事も参考にしましょう。30分間の面接で押さえるべき3つの山場について、就活のプロが解説しています。
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30分間の面接に潜む3つの山場|就活のプロが突破するコツを解説
30分という限られた面接時間で、どのようにアピールすれば良いかわからないと悩んでいる人は少なくありません。記事では、キャリアコンサルタントとともに30分の面接でアピールするコツを解説します。頻出質問と回答例も紹介しているので、ぜひ面接対策の参考にしてくださいね。
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面接カードの志望動機では論理性と適度な具体性が重要
面接カードの志望動機を記載する際は、論理的な説明と過不足のない情報の記載を心掛けましょう。
論理的でない文章は読み手にストレスを与えるだけでなく、自身の言いたいことが相手にうまく伝わりません。前述のPREP法をベースに、自分の伝えたい内容を結論ファーストで簡潔に言い切りましょう。
面接官は事前に面接カードに目を通し、そこから気になった部分について質問します。そのため面接カードを作成する際に、自分が話したい部分を質問してもらえるようにしておく必要があるのです。
具体的に記載しすぎると、その部分を質問する必要がなくなってしまいます。面接カードを作成する際は要点だけを端的に書き、質問してほしい箇所はあえて抽象的にしておくなどの工夫をしましょう。
自分の話したい箇所を質問してもらえれば、より効果的に自身の魅力をアピールできます。
- 自分がアピールしたい部分に絞って質問してもらうには、どのような工夫が必要ですか?
特に伝えたい部分を整理して第三者にも意見をもらおう
まずは、アピールする部分・しない部分の言語化と整理をしましょう。一つのエピソードでも伝えたい部分や深掘りしたいポイントはいくつかあるはずです。
自分のエピソードでどんな点をアピールしたいのか、あるいはどの点を深掘りされたくないのかなどを棚卸して、整理しておきましょう。それをもとに志望動機を準備しておきます。
また第三者からフィードバックをもらうことも大切です。上記のように整理をしたら第三者に見てもらい、どの点が気になるかフィードバックをもらいましょう。
自分では、どの点が突っ込まれやすいかなどはなかなかわからないと思います。周りにいる就活のプロやキャリアコンサルタントにもアドバイスをもらい、志望動機の質を高めることが効果的です。
志望動機を端的にまとめるには、こちらの記事も参考になります。最適な志望動機の長さについて、面接時間別の例文付きで解説しています。
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面接の志望動機の最適な長さは? 時間別の例文付きで解説
面接の志望動機の長さは1分間程度が目安です。1分間でまとめる基本構成やどんな長さでも話せるようになる準備方法などをキャリアコンサルタントが解説します。基本を押さえて柔軟に対応できるようになりましょう。
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国税専門官の説得力のある志望動機の作り方を5ステップで解説

ここまでで、国税専門官として求められる人物像や志望動機でアピールすべきポイントについて解説してきました。この項では、先で紹介した例文を参考にしながらオリジナルの志望動機を作るための具体的なステップを解説します。
どれだけ魅力的なアピールポイントを備えていても、それを相手に伝えられなければ意味がありません。この項で紹介する5ステップを使って、自分の魅力を最大限に伝える志望動機を作りましょう。
志望動機の最適な構成を詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。盛り込むべき6要素を具体例とともに解説しています。
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志望動機はこの構成で決まり! 盛り込む6要素と伝える順番を解説
志望動機の構成は採用担当者に伝わりやすい型が決まっています。この記事では志望動機を聞く企業の意図を把握してから、志望動機を構成する要素と順番を解説していきます。キャリアコンサルタントによる解説と業界別の例文もあるので、参考にしながら自分の志望動機の構成を整えていきましょう。
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①自分の価値観や体験談をもとに国税専門官になりたい理由を明示する
まず伝えるべきことは、国税専門官になりたい理由です。結論ファーストで国税専門官を志した理由を端的に述べましょう。
志望動機を簡潔に示したら、自分が国税専門官を志した理由を肉付けしていきます。自分の価値観や体験談を交えながら、自身の志望動機をより詳しく説明しましょう。
このとき、どんなきっかけで国税専門官を志したのかに加えて、以下の2点を明確にするとほかの受験者との差別化を図れます。
志した理由として明確にすべきポイント
- なぜそのように考えたのか?
- どのような行動をとったのか?
「国税専門官として活躍できるか?」を評価基準とするコンピテンシー型の採用では、能力だけでなく人柄や思考特性、価値観も評価されます。
積極的に自分の価値観や思考の流れを見せ、評価ポイントを多く盛り込むことを意識しましょう。
- 子どもの頃から国税専門官に憧れていたので、特に深い理由がありません……。
憧れのきっかけや体験を志望動機に含めてみよう
自身の価値観のもとになったことや体験を含めることで、説得力のある志望動機を作ることができます。
以下に例文を示します。
「子どもの頃から国税専門官に憧れていました。特に、社会の公平性を保つ納税の適正を確保する役割に魅力を感じ、この仕事を通じて社会に貢献したいと思うようになったので、大学では経済学を専攻し、税制や経理に関する知識を深めました。
またゼミ活動ではチームで研究課題に取り組むことで、協調性と問題解決能力を養いました。これらの経験を活かし、国税専門官として税制度の健全化に貢献したいと考えています。」
このように憧れを起点にしつつ、自分の経験やスキルをどう職務に活かしていくかを具体的に述べるようにしてみてくださいね。
②具体的なエピソードをもとに自分の強みをアピールする
結論ファーストで志望動機を明示したら、次は自分の強みをアピールします。志望動機と結びつけて自分の強みをアピールすることで、自身が国税専門官に向いている人材であるとアピールできます。
強みをアピールする際は、国税専門官として求められる能力を中心にアピールするのがおすすめです。自分の強みのなかでも、先述した判断力・公正さ・責任感・信念などに結びつけられるところは積極的にアピールしましょう。
アピールの際、具体的なエピソードを提示すると、自分の強みに説得力が増します。自分の感想だけでなく、人からの評価や他者から言われたことなども併せて明示し、主張に客観性を持たせましょう。
国税専門官に直結するような強みに加えて、具体的な成果や今までの経験について伝えられる強みを選択することがおすすめです。
たくさんの強みを挙げても印象が散漫になってしまうので、1つか2つに絞り、面接官が理解しやすいように伝えることを意識しましょう。
③強みをもとに仕事での再現性を伝える
自分の強みをアピールできたら、それが国税専門官としての仕事にどのように活かせるのかも伝えましょう。どれだけ魅力的なスキルや経験があっても、仕事で活かせなければ採用にはなかなか結びつきません。
仕事での再現性を伝えることで、自分が活躍している姿をより鮮明に想像させられます。
また仕事での再現性を伝えられれば、強みのアピールと同時に仕事内容への理解度の高さも示せます。志望動機は、国税専門官への熱量を示す貴重な機会です。できるだけ詳しい仕事内容に触れ、自分の強みと結びつけましょう。
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面接官の心に響く内容を準備し、次のステップに進む準備を整えましょう!
④国税専門官になって成し遂げたいことを示す
仕事での再現性を伝えたら、その先にある将来像や具体的に成し遂げたいことを伝えましょう。キャリアプランを明示することで、仕事への理解度の高さだけでなく計画性の高さも伝えられます。
またビジョンを示すことで、自分の価値観や考え方を相手により詳細に伝えられる効果もあります。コンピテンシー型の採用面接である人事院面接では、特に有効なアピールです。
将来像は、具体的かつ、できるだけ自分の志望動機と結びつく内容を伝えましょう。それにより説得力が増して魅力的になるだけでなく、オリジナルのビジョンとなり、ほかの志望者との差別化を図れます。
- 具体的なキャリアプランを思い描けていない場合は、どうしたら良いでしょうか?
必要な情報を十分にインプットしてから考えよう
具体的なキャリアプランが描けていない場合は、インプットが足りていないことがほとんどなので、しっかりと情報をインプットしていきましょう。
たとえば、国税専門官のブログや動画、インタビューや口コミサイトなどを確認するのが望ましいです。
可能であれば、直接国税専門官の人と話す機会を作ってみましょう。そのような現場の声を聞くと、より今後のキャリアプランがイメージしやすくなります。
キャリアプランは一人で考え込んでも出てくるものではないので、しっかりとインプットして、自分でイメージできるようにしておいてください。
⑤志望動機と自分を採用するメリットを結びつけて再度アピールする
①〜④のステップをこなしたら、志望動機を締めくくります。最後にアピールしたい部分を再度明示し、自身の魅力を印象付けましょう。
人間は具体的な話を聞き続けていると、話の主題やポイントを忘れがちです。最後に結論を明示することで、ここまでの情報を整理し、要点を絞って伝えられます。
志望動機の締めくくりには、以下2つをどちらも伝えられる内容を持ってくるのがベストです。あらためて国税専門官を目指す熱意と、自分を採用するメリットを明確にできます。
志望動機の締めくくりに盛り込む2つの要素
- 国税専門官を志した理由
- 自身の強み
これまで整理した内容をまとめ、上記を中心に志望動機を総括しましょう。
志望動機の締めくくり方について悩んでいる人は、以下を参考にしてみましょう。そのまま使えるテンプレートとともに、志望動機を魅力的に締めくくる方法を解説しています。
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志望動機の締めくくり例文13選! そのまま使えるテンプレも紹介
志望動機は締めくくりが大変重要であり、全体の印象を左右します。志望動機の締めくくりの基本ルールをと伝えるべき内容を押さえましょう。この記事ではキャリアコンサルタントと、すぐに使える便利なテンプレートや例文も併せて解説するので、参考にして選考を突破しましょう。
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アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る国税専門官の志望動機を作成する際には深い仕事理解が必須
国税専門官の志望動機ではまず、職務内容を綿密に理解したうえで、自分がなぜこの職を志望するのかを詳細に説明することが求められます。
例として、単に「脱税を防ぎたい」と述べるのではなく、税務調査や納税者支援といった国税専門官の重要な役割に対する理解を示し、それをもとに動機を構築することができれば、説得力が高まります。
また、自身の強みやスキルがどのように職務に寄与するかを示すことも重要です。学問的な背景にかかわらず、経済学、会計、データ分析の知識など、専門的なスキルを業務への貢献方法と結びつけて具体的に語ることが、自身のアピールへの効果を高めるでしょう。
志望動機には一貫性と具体性も不可欠
表面的な理由を避け、「安定した職業を求めて」や「税理士としての道もある」などという代わりに、税務調査を通じて社会の公正を守ることの魅力や、納税者支援で社会貢献を果たすことへの意欲など、価値観やキャリアビジョンに基づく具体的な動機を述べることが有効です。
こうすることで、採用担当者に強い印象を与えることができるようになりますよ。
最後に見直そう! 国税専門官の志望動機でよくあるNG
国税専門官の志望動機が完成したら、最後に注意点をチェックしておきましょう。上記の5ステップに沿った志望動機が書けていても、ここで紹介する2つのNG例に該当していると、マイナス評価を受ける可能性が高まります。
うまくアピールできていても、マイナスポイントがあると全体で見たときの魅力は薄れてしまいます。せっかくアピールした内容を無駄にしないよう、以下を参考にマイナスポイントを最小限に減らしましょう。
公平さ・公正さに欠けた内容になっている
国税専門官は公務員であり、公共性が求められるため、公平さ・公正さに欠ける偏った意見を展開していると、マイナス評価を受けやすくなります。過激な考えや強すぎる思想は面接官に懸念を持たれやすいのです。
たとえば国税査察官を目指す場合の志望動機として、「脱税者を徹底的に取り締まりたい」といった表現は避けましょう。
確かに国税査察官は刑事告発の権利を持っています。しかし、その目的は悪の根絶ではなく、「犯罪の抑止力となる」ことであり、取り締まりはあくまでその手段にすぎません。
志望動機を作成したら、自分の思想に偏った部分がないかを必ずチェックしてください。強すぎる正義感や過激な思想は、暴走してしまった際のリスクを感じさせるため注意が必要です。
税金についての知識不足が露呈している
国税専門官の面接を受ける以上、税金に関する基本的な知識は必須です。税金に関する知識がまったくないことが露呈すれば、熱意がないと判断されるためです。
税金に関して勉強する際は、説明会を利用したり税務署を訪れてみたりするのがおすすめです。税務署では定期的にセミナー・勉強会・イベントがおこなわれていて、なかには高校生〜大学生を対象にした税金に関する講演などもあります。
税金に関してなんでも答えられる必要はありません。ただし、税金に関する基本的な知識や、国税専門官と税金の関係などに関する質問にはすぐに答えられるようにしておきましょう。
面接中にこれらの質問に簡潔に答えられれば、「きちんと勉強しているな」と評価してもらえるはずです。
「国のために働きたい」や「公務員として安定した環境で働きたい」といった抽象度が高すぎる志望動機は、必ずしも国税専門官である必要はないと見なされてしまいます。
また「自分自身のスキルアップのため」という自己中心的過ぎる志望動機もNGです。学び続けることで組織や社会にどう貢献できるのかを併せて伝えるよう意識しましょう。
公務員試験や志望動機についての疑問にプロが答えるQ&Aもチェック!
この記事を読んでいる人の中には、公務員試験や志望動機について不安を抱えている人もいるかもれしれません。
そこでここでは、PORTキャリアに寄せられた公務員試験や志望動機に関するQ&Aを紹介します。キャリアコンサルタントのアドバイスを参考にしながら、将来の不安を解消する糸口を見つけてくださいね。
国税専門官の志望動機は自分の魅力を最大限伝えて合格をつかみ取ろう!
国税専門官の志望動機では、具体的なエピソードを交えて志した理由を説明し、将来の展望を示すことで自分の熱意や魅力を最大限伝えることが重要です。
志望動機を作る際は、強みをただアピールするのではなく、国税専門官の仕事での再現性や業務内容への理解と紐づけることを意識しましょう。
記事で紹介した例文や、志望動機を作成する5ステップを活用すれば、面接官に自分の活躍する姿を想像させながら効果的に魅力をアピールできます。記事を繰り返し読んで、自分らしい志望動機で国税専門官の選考を突破してくださいね。
アドバイザーコメント
吉田 隼人
プロフィールを見る国税専門官の選考で特にライバルと差がつくのが志望動機
ここまで記事を読んでみてどうでしたか。国税専門官を目指すあなたへ最後に伝えたいことは、志望動機の重要性です。
なぜなら、一番差別化ができるポイントであり、悪い意味でいうとライバルと差がついてしまう部分がこの志望動機だからです。
志望動機のクオリティを上げるためにも、まず税務の重要性や国税専門官の役割について深く理解し、自分がなぜこの職種を選んだのかを明確にしてください。
そして自身の強みや経験を、国税専門官としてどのように活かせるかを具体的に示していきましょう。
なぜ国税専門官なのかを自己分析と企業研究からはっきり伝えよう
自分の強みと国税専門官の仕事をつなげるためには、やはり自己分析と企業研究の深さが重要になってきます。準備を徹底して、他者よりもクオリティの高い志望動機を作りこんでいきましょう。
また民間企業と違い、社会貢献の意識や公正な税務行政の実現に対する熱意をアピールすることも大切です。
「なぜ民間企業ではなく国税専門官なのですか?」と面接では必ず聞かれるので、しっかりと納得感を持たせられる志望動機を用意してください。自信を持って、選考に臨んでいきましょう!
こちらの記事では民間企業について詳しく解説しています。公務員と民間企業の違いはもちろん民間企業で働くメリットや向いている人もまとめています。
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民間企業とは? 公務員との7つの違いを理解して就職先を選ぼう
民間企業と公務員の違いがわからない人に向けて、この記事では民間企業と公務員の違いや民間企業で働くメリット・デメリットをキャリアコンサルタントと解説します。自分の適性を確かめて、将来を選びましょう。
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執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/就活塾「我究館」講師
Hayato Yoshida〇東証一部上場の人材会社で入社2年半で支店長に抜擢。これまで3,000名以上のキャリアを支援。現在はベストセラー書籍「絶対内定」シリーズを監修する我究館でコーチとして従事
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
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