この記事のまとめ
- 自分史はテーマ別に出来事を整理する年表
- 自分史は就活での企業選択と自己アピールの強化に役立つ
- 自己理解が深まる自分史の作り方をフォーマット付きで解説
自分史とは、これまでの人生をテーマ別で整理し、自分の傾向や特徴を理解するために使われるものです。就活に役立つツールではあるものの、実際には「書き方がわからない」「時間がかかりそう」と作成に踏み切れない人も多いのではないでしょうか。
実際、自分史を作成することで、自分が大切にしている価値観や考え方の傾向がわかり、自己理解が深まります。それにより、自分に合った企業を選びやすくなり、面接の場面でも自分の考えを自然に伝えることができるのです。
だからこそ、自分が納得できる就活にするためにも、自分史を作成してみましょう。
この記事では、日々のキャリアカウンセリングのなかで、現役就活生の自己分析サポートに取り組んでいる吉田さん、富岡さん、三好さんとのアドバイスを交えて、自分史の作成手順や注意点を解説していきます。
また、複数の業界や業種を経験し、キャリアアドバイザーとしても活躍している高尾さんからは、就活において自分史を作る意味とは何なのかを聞いてみました。た、高尾さんが実際に学生に勧めている自分史の作成方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
自分史の作成に興味がある方は、この記事を参考にし作成を進めましょう。
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自分史は自分だけの年表! テンプレを活用して効率良く書いてみよう
自分史を作るために、人生を振り返らなくてはならないと聞くと、何だか手間がかかりそうだなと思ってしまいますよね。作成手順や完成イメージがわからないまま進めるとなると、気が進まないのも無理はありません。
そこで重要なのが、自分史とは何かを理解し、自分の目的に応じた書き方を知ることです。自分史とは自分だけの年表であるため、作成の目的によっては完成形も変わってきます。
記事ではまず、「自分史とは何なのか」を解説していきます。そのうえで、自分史の完成形をイメージできるテンプレ3選、基本の作り方6ステップ、そして作成の注意点などを紹介していくので、効率良く作成を進めたい人はぜひ参考にしてください。
そして記事終盤では、自分史の活用方法を解説します。実は企業選びや面接対策にも活用できるということも、自分史を作るメリットなのです。自分史を作る目的を意識しながら作成に取り掛かりましょう。
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自分史とは?

自分史とは
自分の半生を書き綴ったもの。自分が経験したことや感じたことを文章に起こす
自分史は、最初から就活における自己分析の手段だったわけではありません。元々は個人が自分の半生を文章に書き起こしたもののことを指していて、自由な書き方やまとめ方で作るものです。
では、就活で使う自分史とはどんな意味があり、どう書けば良いものなのでしょうか。ここからは、自分史の概要と書き方を解説します。まずは、就活で自分史を作成する意味や、書き方の大枠をつかみ、作成前の疑問を解消していきましょう。
自己分析ノートで人生を振り返る方法もあります。そのやり方が気になる人は、下記のQAも参考にしてみてください。
概要:自分の人生を年表でまとめたもの
自分史とは、これまでの人生のなかで、いつ何があったかを時系列でまとめたものです。その際、ただ出来事を並べるのではなく、それらを経験したことで、どんな感情になったのかを書くようにしましょう。自分が主役の物語を作るイメージで書き進めてみるのがおすすめです。
物語には「はじめ・なか・おわり」という流れがあります。たとえば、主人公が幼少期に、貧しい暮らしをしていたとします。その場合、辛い経験をしたからこそ、大人になってから、生活に困っている人を助ける仕事を選んだんだなと想像できますよね。
それと同じように、自分史も、自分の歴史を年表のようにまとめることで、どんな経験から何を感じて、今の自分が形成されたのかを振り返ることが目的なのです。
就活の場面においても、自分の特性や価値観を知っておくことで、自分が本当に望む環境を見つけることができます。自分に合った企業や働き方を選ぶヒントとして、自分史を活用しましょう。
アドバイザーからワンポイントアドバイス自分史を作ると自分の行動特性がわかる!
高尾 有沙
プロフィールを見る自分史を作成する最大のメリットは、「意思決定の癖」と「強み・弱み」を可視化できることです。これにより、自分自身をより深く理解することができます。
私がとある相談者さんをサポートしたときも、浪人や留年などをしていた学生が年表形式で自分史をまとめてみたところ、環境の変化がやる気に直結するという傾向を発見したことがあります。
この気づきは、その後の企業選びに大きな影響を与え、配属ローテーションが多い企業にを中心に就活を続けたところ、書類選考の通過率が急上昇しました。
さらに面接では、失敗をしてしまったときに、誰に助けを求め、どう再挑戦したかを一貫して具体的に語れたことで、複数の企業から内定を獲得できました。
「作成したら終わり」ではない! 自分史を最強の武器に育てよう
私自身も、キャリアの転機で、自分自身の得手不得手、合う・合わない環境に気づいた経験があります。それによって軸がブレる機会が激減し、徐々に自分が本当に望むキャリアを手に入れることができました。
自分史は一度作って終わりではなく、更新し続けていくことで、エントリーシートの素材となり、面接で深掘りされたときの根拠としても非常に役立ちます。
自分史を書く過程そのものが自己理解につながり、就職活動の判断スピードが上がるため、ぜひ試してみてほしいです。
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自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「これ、本当に強みって言えるのかな?」と悩んでいる多いはず。
そんな時は「My Analytics」を活用しましょう。このツールを使えば簡単な質問に答えていくだけで、あなたの強み・弱みが簡単にわかります。
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・自己PRや志望動機に使える長所を知りたい人
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書き方:人生をテーマ別に整理する
就活で作成する自分史は、情報を整理することが重要であるため、表にしてまとめるのが一般的です。「小学校」「中学校」などと半生を時代ごとに区切り、各時代で「注力したこと」「楽しかったこと」など共通の項目を掘り下げて記載していきます。
ここで大切なのは、各時代の自分を、一言でまとめてみることです。その頃の自分がどんなことを感じ、どう考えていたのかが見えてきます。
もし、次のタイミングで考え方が変わっていれば、その変化の理由を探ることができ、逆に変わっていなければ、「これは自分のなかで大切にしたい価値観なんだ」と気づくこともできます。
また、時代の区切り方や掘り下げるポイントは人それぞれで、どんな目的で自分史を作成したいかによって、書くべき内容が異なります。完成イメージを見てみよう! 目的別の自分史テンプレ3選で作成成例を紹介するため、参考にしながらオリジナルの自分史を作成しましょう。
アドバイザーからワンポイントアドバイス時系列×感情の動きで経験を整理していこう
高尾 有沙
プロフィールを見る学生の皆さんには「年表×5列」で自分史を書くことをおすすめしています。具体的には、横軸を年齢・学年、縦軸を感情(プラス・マイナス)にして波線を描き、感情が上下したところに出来事を書き込んでいきます。
そして、その出来事に対して選択理由、成果・学び、周囲の影響などを追記していきましょう。この書き方をおすすめする理由は、書く過程そのものが自己理解につながり、就職活動の判断スピードが上がるからです。
実際の所要時間は、合計3時間×2日あれば十分で、手順は以下の通りです。
1.まずは30分で、大まかな出来事を書き出す
2.翌日に、それぞれの出来事に対する感情の波と、その選択理由を追記する
3.3日目に、文章を読み返しながら頻出単語に蛍光ペンを引き、自分の軸となる特性を見つける
こうして作成した自分史は、強みを発揮した経験、価値観、挫折経験などの質問に答えるためのネタとなります。また、自分がどんな環境を重視するのかが見えてくるため、逆質問の着想にも転用できるのです。
負担に感じる場合はショートカットも選択肢の1つ
手間だと感じる学生さんには、①最小バージョン(大学入学以降のみ)、②写真フォルダの見返し、③友人や家族にあなたらしさ3つを聞くといった3つのショートカットを勧めています。
ただ、できる限り幼少期から振り返ることで、より深い自己理解が得られるのが本音です。
自分史以外にも自己理解を深める方法は多数あります。自分に合った方法を見つけましょう。以下の記事を参考にしてくださいね。
マインドマップやシートを使った方法もおすすめです。
マインドマップ
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
自己分析シート
簡単15分! 自己分析シートのフォーマット6選
完成イメージを見てみよう! 目的別の自分史テンプレ3選
テンプレ3選! 目的別でおすすめの自分史の作成方法を紹介
就活で作成する自分史はこれまでの情報を整理することが重要であるため、表にしてまとめるのが一般的です。
その際、自己流で表を作って深掘りするのも良いですが、目的に合わせて自分史の作成方法を変えることで、効果的に活用することができます。
ここでは、目的別でおすすめの自分史の作成方法を紹介します。テンプレートも用いて紹介しているので、ぜひ活用しながら作成してみてください。
①経験別の自分史:自己PRに使える強みを見つけたい人

エントリーシート(ES)や面接用の自己PRを用意するために自分史を作成しようとしている人は、今までの経験別でテーマを決めて振り返る方法をおすすめします。
「部活」「勉強」「ゼミ」「アルバイト」などの経験別に努力したことや得意なことを書き出し、取り組みや考えていたことを振り返ってみましょう。
この方法で自分史を作成することで、各経験での共通点や自分の行動傾向を見つけやすくなります。傾向を見つけ出すことで自己PRでアピールする強みの根拠にもなるため、自信を持ってアピールすることが可能です。
また経験別で自分史を振り返る方法は、「苦手なことは何か?」「学生時代に頑張ったことは何か?」といった質問に対する回答のエピソードを用意する際にも活用できます。面接で聞かれやすい質問に関して、過去を丁寧に振り返って回答を用意したいという人はぜひ活用してみてください。

そもそも、自己PRや強みにどんなものが使えるのかわかないという人は下記の記事を参考にして、それぞれの質問で答えるべき内容を確認しておきましょう。
例文12選|就活必勝の自己PRの作り方をキャリアのプロが解説
強み一覧付き|自分の強みが必ず見つかる方法9選とアピール方法
経験別に自分史を振り返る方法は、特に自分の活躍のフィールドをイメージしたい人におすすめです。人は環境との相互関係で「自分らしさ」を無意識に使い分けているため、場面ごとの「自分らしさ」を発見できるからです。
経験別に振り返ることで、たとえば元気な自分が出やすい環境や静かな自分が出やすい環境が見えてきたり、環境に左右されない強みが見えてきたりするでしょう。
②年代別の自分史:過去から網羅的に人生を振り返りたい人

自分史を作成する方法として、時代別にさまざまな項目を振り返るものもあります。
こういった方法では今まで起こった事柄に対して時系列で書き出していくため、漏れなく過去を書き出すことができます。また年代順に振り返っていくことで、今まで忘れてしまっていた思い出や経験を思い出すきっかけにもなるでしょう。
年代別で自分史を振り返る際は、各年代について「努力したこと」「楽しかったこと・嬉しかったこと」「得意だったこと」「嫌だった・苦手だったこと」などを書き出してください。ほかにも振り返りたい項目があれば追加しても構いません。
この方法ではこれまで経験したさまざまな事柄に関して網羅的に振り返ることができるため、面接で問われる頻出質問の回答を用意する際に役立ちます。新卒採用ではポテンシャル採用が多く人柄が重視される傾向にあり、面接では性格や過去に関連した質問をされることが多くあるからです。
自分の人生を網羅的に振り返ることで、頻出質問への回答を用意することにつながります。さまざまな質問に対してまとめてエピソードを用意できるため、頻出質問への回答を一気に用意したいという人はぜひ活用してみてください。

- 小中学生など昔の出来事はあまり印象に残っていません……。
テーマごとに単語で振り返って自分史を作成してみよう
部活・習い事・学校の行事など、テーマごとに振り返ってみてください。
マインドマップのように一つの単語から連想していくと、「こんなことを頑張っていた」「あんなとき嬉しかった」というような記憶が蘇ってくるでしょう。
それでも思い出せない人は、家族や友人に聞いてみてください。皆さんの成長を近くで見守ってきた家族や、日常の姿を知っている友人であれば、自分では覚えていないエピソードがいくつも聞けるかもしれません。
自己分析をするなら自己分析ツールが一番おすすめ!
自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「それ、強みって言えないよ」と思われたくない人も多いはず。
そんな時は「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば簡単な質問に答えていくだけで、あなたの強み・弱みが簡単にわかります。
無料で使えるので、自分の強みを確かめたい人は今すぐ診断しましょう。
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・自己PRや志望動機に使える長所を知りたい人
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③感情別の自分史:面接の深掘り質問に備えたい人

面接では、一つの事柄に対して2回、3回と深掘りしてさらに質問を重ねられることがあります。このような質問は対策をしていないとその場で考えて回答することになってしまいますが、面接準備の段階で一つの場面に対してさまざまな視点から振り返ることで、対策することができます。
多方面から振り返る場合は、一つの場面に対して「嫌だったこと」「嬉しかったこと」「つらかったこと」「楽しかったこと」など、感じたことのある感情に分けて自分史を作成してみましょう。
感情別に過去を振り返っていくことで、一つの経験についてさまざまな角度から当時の思いや考えを整理することができるので、面接で「〇〇で成果を挙げたと言っていたが、困難や挫折は一度もなかったのか?」というような難しい質問をされた場合でも、話の一貫性を保ちながら回答することができます。

ほかにも、「家族」と「恋愛」をテーマにして自分史を作成する方法もおすすめです。
家族はあなたが長い時間一緒に過ごしてきた存在であり、良い面も悪い面も一番大きく影響を受けています。家族からどのようなふうに育てられ、逆に反面教師にしてきたことは何かを確認してみましょう。
恋愛を振り返ると、自分の人への向き合い方が見えてきます。片思いでも失恋でも、良い思い出も悪い思い出も振り返ってみて、どのような向き合い方をしていたのか整理してみてくださいね。
「つらかったこと」をまとめたい人は以下の記事も参考にしてみてください。面接で使えるエピソードの選び方や好印象を残すためのポイントを紹介しています。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
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自分史を作る基本の6ステップ
6ステップで自分のことがよくわかる! 自分史の作り方
ここからは自分史の作り方を順を追って解説していきます。自分史と聞いて「作るのが難しそう」と感じている人もいるかもしれません。しかし作り方は決して難しくはなく、手間もかかりません。手順に従って、まずはフォーマットを作ることから始めましょう。
①時代を区切る

まずはフォーマットを作るためにも、どのように時代を区切るか決めましょう。上記の画像のように、「小学生」「中学生」「高校生」「大学生」のように、進学するタイミングで区切るケースが一般的です。
小学生から中学生というように、環境が切り替わると集団における自分の役割が変わったり、物事に取り組むモチベーションも変化するので、学校が切り替わったタイミングで時代を区切っていくのがおすすめです。
上記のように小学校、中学校、高校、大学で区切るのがわかりやすいです。たくさん書けそうだなという人はそれぞれ学年ごとに区切ってみると、忘れていた記憶やエピソードまで思い出すことができます。
もっと詳しく自己分析をしたいという人は、過去、現在、未来の3つの視点から自己分析を進める方法も確認してみてください。
②共通して掘り下げることを決める
次に各時代で共通して掘り下げる項目を決めましょう。「特に頑張ったこと」「うれしかったこと」などポジティブなことだけでなく、「苦しかったこと」「コンプレックスだったこと」などネガティブな出来事も掘り下げられる項目を考えましょう。
多角的に掘り下げることで、今まで自覚していなかった自分の性格や価値観に気づける可能性が高まります。
自分史で共通して掘り下げる項目の例
- うれしかったこと
- 楽しかったこと
- 自信を持っていたこと
- ハマっていたこと
- 感動したこと
- 影響を受けた人や出来事
- 努力していたこと
- 苦しかったこと
- 納得できなかったこと
- 気が合った人
- 苦手だった人
時代の区切り方と掘り下げる項目が決まったら、それらを表の縦列か横列にそれぞれ記載していきましょう。
- 掘り下げる項目はどのように選べば良いですか。
思い出しやすいものを優先的に選ぼう
掘り下げる項目は、自分にとって思い出しやすかったり書き出しやすいものから掘り下げていきましょう。
過去の思い出は、思い出し始めるとキリがありませんし時間がどれだけあっても足りません。まずはパッと出てきたものからどんどん書き出していきましょう。
また、掘り下げる際のコツは「時間を決める」ことです。1項目5分なら5分、10分なら10分と時間を区切ってやりましょう。逆に時間を過ぎてから出てくるものは、あなたにとってあまり重要な思い出ではない可能性が高いです。
③各時代の自分にタイトルをつける
最初に区切った時代ごとに自分のタイトルをつけましょう。小説や教科書でも、各章ごとにタイトルがつけられていて、タイトルを見れば読んでいなくても内容が想像できますよね。
自分史でも同じように、他人が聞いたときに各時代の自分の姿がイメージできるようなタイトルを考えましょう。
自分史で各時代の自分につけるタイトルの例
- 周囲の優しさに助けられ続けた小学生時代
- 何をやってもうまくいかないことばかりの中学生時代
- 努力で目標を達成した中学生時代
- チャレンジし続ける大学生時代
④各項目を昔から順番に埋める
次は、最初の方で決めた共通して掘り下げていく項目を昔から順に埋めていきます。
昔から順に埋めていく方が自分の成長や考えの変化に気づきやすいですが、思い浮かばない場合は書けるところから埋めて問題ありません。
些細なことでも書き留めて、企業選びや自己アピールの材料となる情報を増やしましょう。また、項目を埋めるときは下記2点を意識するようにしてくださいね。
各項目を埋めるときの注意点
- 感情や考えたことも書き込む
- その出来事を選んだ理由を深く掘り下げる
年代ごとに項目を埋めていくとき、「どこから書くか」は自由です。時系列で古い順から、項目は上から、などどうしても問われている順番通りに考えてしまいがちですが、思い出したところから、書けるところからでOKです。
感情や考えたことも書き込む
起こった出来事や当時の状況などの事実を書きこむと同時に、そのときの自分の感情や考えていたことも書きこむようにしましょう。
たとえば、中学生のときにうれしかったことが「期末テストで学年1位をとったこと」だとして、そのときにはいろいろなことを感じたり考えたりしたはずです。「頑張りが報われて安心した」「次のテストでも負けられないと思った」など、感情や考えたことも書き込むようにしましょう。
意識的に感情も書き込むようにすると、自覚していなかった自分の価値観に気づきやすくなりますよ。
その出来事を選んだ理由を深く掘り下げる
「高校時代に頑張ったこと」の項目で、「部活動」が思い浮かぶ人もいますよね。すぐに思い浮かぶほど強く記憶に残ることだったとしても、なぜ頑張ろうと思ったのか、なぜ途中で辞めずに頑張れたのか、少し掘り下げてみるとすぐには答えられない人が多いです。
頑張ったこと以外にも、「ハマったこと」であればなぜハマったのか、どんな点に魅力を感じていたのか。「苦手な人」であればどんな言動が嫌だったのか、なぜ嫌だと感じるのか。すべての項目を掘り下げてみてください。
すべての項目を掘り下げてみると、自分の根幹にある価値観が見えてきて、本当に自分に合った仕事を見極めやすくなります。それだけでなく、面接で同じような質問をされたときの論理的な回答として用意しておけますよ。
掘り下げることで、あなた自身のコアが明確になってきます。コアとは、大切にしたい価値観や追い求めたい喜びのことを指します。
コアを明確にすることは、それを満たせる仕事や業界は何だろう、と志望企業を明確にするための「モノサシ」になるので、就活を進めていくにあたってとても重要なアクションとなります。
⑤モチベーションの変化をグラフ化する

掘り下げる項目と併せて、時代を通したモチベーションの変化を記載する項目も設けるのがおすすめです。上記のグラフのように縦をモチベーションの高さ、横を時系列としてモチベーションの推移を記載します。
自分史にモチベーショングラフも記載することで、各時代の自分がどのような状況にあったかが一目でわかるようになります。
⑥モチベーションが変化した要因を書き込む
モチベーショングラフを作成したら、その時代のモチベーションの理由を書き込みましょう。この後詳しく解説しますが、企業選びの軸を決めるためにも、自分のモチベーションが上下するメカニズムを突き止める必要があります。
たとえば、中学時代のモチベーションが小学生時代よりも落ち込んでいたなら、「周りと比較して自分が劣っている部分ばかりが気になっていた」のように、前後の時代と比較してモチベーションが変化した要因を書き込むようにしましょう。
モチベーショングラフは書いて終わりではなく、そこから自分を読み解くことが大事です。
モチベーションが高いときを理解することも大切ですが、谷から上がるときの経験の方が人生の糧になることが多いです。自分の強みがわかったり、経験をもとに仕事で取り組みたいことも見えてくるので注目してみましょう。
上級者編! さらに自己理解が深まる自分史の作り方
上級者編! さらに自己理解が深まる自分史の作り方
自己分析初心者の人や効率重視の人は、ここまで解説した自分史の作り方でも、就活での有用性は十分に期待できます。一方、時間をかけてでもとことん自己理解を深めたい人もいますよね。
ここからは上級者編として、さらに自己理解が深まる自分史の作り方を解説します。
時代を細かく区切る
自分史の時代の区切り方は、「小学生」「中学生」「高校生」「大学生」のように、数年単位でまとめて区切る方法が一般的です。この時代を「小学1年生」「小学2年生」などと細分化すると、当然ですがさらに多くの過去のエピソードを書き込むことができます。
「小学1年生」と「小学2年生」は同じ小学校に通っていたとしても、クラスが変わって係が変わったり仲良くしていた友人が変わった人も多いでしょう。そうすると「ハマったこと」や「楽しんでいたこと」も異なるはずです。
時代を細かく区切ることで、より自分の成長のきっかけや、今につながる価値観や強みが形成された過程を正確に把握できるようになります。
掘り下げる項目を増やす
掘り下げる項目の数は人によって異なりますが、より多くの項目を掘り下げると、自覚していなかった強みや弱点に気づける確率が高まります。掘り下げる項目が思い浮かばない人は、下記の項目を参考にしてくださいね。
上級者編! 掘り下げる項目の例
- 得意科目
- 苦手科目
- 褒められた経験
- 怒られた経験
- 好きだった本や映画
掘り下げる項目に入れてほしいのは、モチベーションが上がる過程で頼ったり利用したりした人、モノ、情報、サービスなど。それらはあなたの重要な「資源」といえるものです。そこには「自分自身の強み」も入ります。
あなたはどのような「資源」を活用してモチベーションを上げてきましたか。ぜひ掘り下げてみてください。
家族や関係者にヒアリングして情報を増やす
家族や友人など自分がこれまでかかわった人にも、各時代ごとに印象に残っている自分のエピソードや出来事をヒアリングしてみると、自分では忘れかけていた情報を得られる可能性があります。
より多角的な視点で自己理解を深めるためにも、家族や関係者からの協力を得ながら自分史を作成すると良いでしょう。
他者に自分の特徴をヒアリングし自己理解を深めることを他己分析といいます。ヒアリング相手や質問内容を決めるときは、こちらの記事を参考にしてくださいね。
アドバイザーからワンポイントアドバイス複数のモチベーションをグラフ化するのがおすすめ
富岡 順子
プロフィールを見る私は自分史のなかでも感情面が可視化できるモチベーショングラフがおすすめです。複数のモチベーションを一枚に書いてみる方法をぜひやってみてください。
自分史を作成してみると、学校、家庭、習い事、部活、趣味、アルバイトといったようにいろいろな役割やコミュニティがあることがわかります。年齢によってそれぞれのモチベーションは異なることも多いので、まずカテゴリーごとにそれぞれの年代で何があったか振り返っていきます。
私の例で言えば小学校から中学校までは勉強も頑張り、良い成績を取れていたのでグラフは高くなるのですが、高校では一気に低くなり、大学でまた上がります。
一方で、小学校から始めたソフトテニスは各年代でスランプを挟みながら大学まで大きな波を繰り返します。また自分の好きだった音楽や人間関係も重ねていくと、何かが低くても何かが高かったおかげで日々頑張ることができたことが理解できます。
「ワーク」だけでなく「ライフ」も併せて分析しよう
学生の皆さんもワークライフバランスという言葉をよく耳にすると思います。就職しても仕事だけが人生ではないので、自分にとってどんなコミュニティ、趣味があると幸せでいられるのか、ライフの部分も一緒に考えてみてください。
自分史を作るうえで守るべき4つの鉄則
自分史を作るうえで守るべき4つの鉄則
自分史を作成することで自己理解が深まると解説しましたが、ただ過去の出来事を書き並べるだけでは就活に活きる効果は期待できません。仕事選びや自己アピールに役立たせるためにも、ここで挙げる4つの鉄則を守って作成しましょう。
①事実のみを記載する
選考対策を意識しながら作成すると、成果を誇張してしまったり自分の正直な感情とは異なる内容を記載しがちです。
嘘の記述をしてしまうと自己理解を深められないどころか、誤った解釈をしてしまい、企業とのミスマッチを引き起こすことにもつながりかねません。
選考対策を意識して作成することは大事ですが、事実のみを記載することを徹底しましょう。
②情報を整理できるフォーマットにする
自分史を作成する際は、あらかじめフォーマットを決めてから作成しましょう。
フォーマットを決めずに漠然と振り返ると、記憶に強く残っていることしか思い浮かびませんが、フォーマットに沿って過去を振り返ると、さまざまな角度から掘り下げるため、自分が忘れていたエピソードに気づきやすくなります。
また、自分史は過去を思い出して終わりにするのではなく、アウトプットした内容から分析して企業選びや自己アピールに活用していくことが重要です。後から見返してもすぐに確認できるように、情報を整理しやすいフォーマットにして書きこんでいきましょう。
自分史を作成する際には、「好きなこと・楽しかったこと」「悔しかったこと・満たされなかったこと」をそれぞれ理由とともに整理するようにしましょう。
そこからそれぞれの共通項を見出すことで、あなた自身の価値観や人生を通じて大事にしていきたいものが見えてくるようになります。
自己分析をまとめる方法は一つではありません。自分史以外の方法も気になるという人は、下記のQAからほかのまとめ方も確認してみてください。
③見栄えを気にしすぎない
自分史を企業や学校に提出する目的で作成する以外は、見栄えを気にしすぎる必要はありません。もちろん後で見直しやすいように丁寧に作成することは大事ですが、見栄えを気にしすぎて、記載する情報が少なくなったり内容が薄くなっては本末転倒です。
自己理解を深めるためにも、見栄えよりもなるべく多くの出来事や感情を書き込むようにしましょう。
④作成して満足せず活用する
フォーマットを作って項目を埋めると、自分史を作成したことに満足してしまうかもしれません。しかし重要なのは、作成した自分史から得られる気づきを就活に活用することです。
具体的な活用の仕方は記事後半で解説しています。自分史を作ることはゴールではなく、自己理解を深める手段であることを忘れないでくださいね。
プロのアドバイザーならこうアドバイス!今と未来の自分のためにもありのままの自分と向き合うことが大切
三好 真代
プロフィールを見る自分史を作るうえでもっとも重要なことは、「ありのままの自分」をそのまま投影するように作成すること。
そのためには「誰かに見せる事」を前提にせずに作りましょう。ほかの誰のためでもなく、今の自分と未来の自分のために取り組むのです。
「自分の人生のすべての責任は自分にある」という意識と覚悟が、これから社会で役割を果たしていくうえで大切な「行動指針」となっていきます。
「感情」に対して多角的に検証しよう
自分史に浮かび上がる自分自身の姿に興味関心を持ち、自分と対話をして、自分の中にある言葉を純粋に感じて表現してみましょう。自分の過去に起こったことに、「いいこと」も「悪いこと」もありません。すべてが、今の自分を形成する材料に過ぎません。
もし振り返りたくない事実がある場合。その事実を振り返りたくないと思っているのは、「感情」が一緒になっているからです。
「事実」をなぜそのような「感情」で捉えているかを「思考」「環境」「背景」などの側面から検証することも有効です。大事にしていること、価値観、捉われなどに気づくことができ、これからの人生の選択の指針としていきたいことが浮かび上がってきます。
自分史の活かし方①企業選びの軸を決める
自分史の活かし方①企業選びの軸を決める
- モチベーションが上下する要因を突き止める
- モチベーションが上下する要因を仕事に置き換える
ここからは、自分史を作成した後、活用の仕方を詳しく解説していきます。
自分史からは、企業選びの軸を決めるうえで必要な情報を得ることができます。情報の見つけ方を解説するので、自分史を作成し終えた人はすぐに実践するようにしてくださいね。
軸を定めるメリットはこちらの記事で詳しく解説しています。軸の具体例も紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
①モチベーションが上下する要因を突き止める
掘り下げた項目のうちポジティブなものに目を向けると、モチベーションが上がる要因が見えてきます。たとえば、頑張ったことやうれしかったことなどを各年代ごとに見て、共通した条件を見つけましょう。
たとえば、「競争相手がいるときの方が頑張れる」「得意なことを活かせるとうれしい」など、ポジティブな感情が起こる要因を突き止めます。「苦しかったこと」「苦手な人」などネガティブな項目も同じように分析し、ネガティブな感情が起こる要因を突き止めます。
自分史で、自分のモチベーションの動き方を把握できたら、それを企業選びに活かしましょう。下記のQAでは、自己分析の結果から自分に合った企業を選ぶ方法を解説しているので、チェックしてください。
②モチベーションが上下する要因を仕事に置き換える
モチベーションが上下する要因が突き止められたら、仕事に置き換えてみましょう。競争相手がいる方が頑張れる人であれば、個人個人の成績が可視化される環境の方が本領を発揮しやすいと予測できます。
結果を出してもすぐに評価されない環境が苦痛だった人は、年功序列を重んじる企業よりは実力主義の企業の方が向いているといえます。このように、モチベーションが上下する要因から企業選びの軸を見つけることができます。
「企業選びの軸はありますか?」と面接で質問されることもあります。納得感のある回答のコツをこちらの記事で解説しています。
自分史の中でも、特に「モチベーションが一番高くなったとき」の要素が、志望したい企業や業界で満たせるかどうかがポイントです。
モチベーションが高いと結果が出しやすかったり、幸福度が高まります。その状態を実現できるかどうかは企業選びで重要な判断軸となります。
逆に、その要素が満たせなかったり、モチベーションが低いときの要素が共通している企業や業界は、あなたにとっていくべきではない進路だとも言えます。
自分史の活かし方②面接での質問に備える
自分史の活かし方②面接での質問に備える
自分史は選考対策にも活用できます。特に、面接での深掘り質問に備えるのであれば、自分史を活用するのが有効です。活用の仕方を詳しく解説していきます。
「説得力がある」とは、聞いている相手が「ああそうか、だからそのように言えるのだね」と「納得感」を感じている状態です。
「今の自分」を形成するさまざまな経験・環境要因などは膨大にありますが、選考では何を根拠としてどのように相手に伝えるかが問われます。自分史の作成を通して「言語化」することで、相手に伝えるその「手段」を得ることができるのです。
面接を受けたことがない人や経験が少ない人は、まずこちらの記事で面接での頻出質問を把握しましょう。
面接では想定外の質問をされることもありますが、回答には一貫性を持たせることが重要です。さまざまな質問項目とそれぞれの回答方法を、こちらの記事でチェックしてくださいね。
こちらの記事では、就活でのアピールポイントとなる強みを一覧で紹介しています。「自分の強みがわからない」という人は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
①今の価値観や強みが形成された時期を特定する
価値観や強みは、生まれたときから身に付いているのではなく、成長過程で形成されたり変化していくものです。企業にアピールしたい強みが決まったら、その価値観や強みが形成された時期は自分史で特定できます。
たとえば、忍耐力があることを強みだと自覚している場合、忍耐力が身に付いた時期を自分史で特定します。
まずは最近の出来事から振り返ります。高校生の時点で忍耐強く取り組んだ経験があれば、中学生時代を見てみましょう。
中学生のときに忍耐力が発揮できたエピソードがなければ、高校生のときの経験がきっかけで忍耐力という強みが身に付いたと考えられます。
このように自分史の各項目に記載したエピソードを確認しながら、どの時点から備わってきたのか見ていくと、形成された時期が見えてきますよ。
下記のQAでは価値観を明確化する方法を解説しています。自分史だけでは不安、もう少し自己分析をしたいという人は参考にしてください。
②きっかけとなったエピソードを簡潔に説明できるようにする
今の価値観や強みが形成された時期が特定されたら、形成されたきっかけとなったエピソードを説明できるように文章化します。面接では、「何をきっかけにしてそのような価値観を持つようになったのですか」のような説明を求められる場合もあります。
その場で他人に向けてわかりやすい説明を考えるのは困難という人もいますよね。自分史に記載した内容を参考にしながら、簡潔に説明できるようにしておきましょう。
③価値観や強みがその後活かされた場面も特定する
次に価値観や強みがその後活かされた場面も特定します。形成された後、何らかの場面で発揮されて周囲に利益をもたらしたり、意思決定の際に影響したことがあるはずです。
自己PRやガクチカなどのアピールでは、エピソードを根拠として説明することになります。説得力のあるアピールをするためにも、価値観や強みがその後活かされた場面も特定しておきましょう。
④強みや価値観ごとに整理してまとめる
計画性を強みとしてアピールしたい場合、計画性が発揮された経験を抜き出します。併せてリーダーシップも強みとして伝えたいなら、リーダー経験を自分史からピックアップしましょう。
このように各強みや価値観ごとにエピソードをまとめておくと、自分の記憶にも整理した状態で残すことができます。それぞれのエピソードは、どの強みや価値観をアピールするのにもっとも効果的なのかを押さえながら整理しましょう。
アドバイザーのリアル・アドバイス!自分史は今後の人生を設計する「ライフビジョン」にも活かせる
吉田 隼人
プロフィールを見る自分史をしっかりと作成できると、自分自身の軸が明確になり、今後のビジョン、そして等身大の自分を把握することに活かせます。
これからのビジョンとは、就活における今後の「キャリアビジョン」もそうですが、一度しかない人生をどのように過ごしたいのかという「ライフビジョン」も含まれます。
自分自身はこれから何を手に入れたいのか、どんな人でありたいのか、社会にどのような影響を与えたいのか、そのためにどんなことをやってみたいのか。
自分で自分を成長させたいときに自分史が使える
こういった自分自身の望む未来を言語化できるようになると、そのビジョンが自分の行きたい業界や企業で実現できるのかどうかを判断できるようになるため、就活で業界や企業を選ぶことに迷わなくなっていきます。
また、等身大の自分を把握することも重要です。等身大の自分とは、自分自身の強みや弱み、そして今の自分に足りないものを把握するということです。
望むビジョンを実現するために、どんな強みが活かせるのか、どんな弱みを乗り越える必要があるのか、そしてそもそも何が足りていないのか。それらを自覚し、実践しながら自分自身を向上させていくことが大切です。
就活は人生において一大イベントですが、ゴールではありません。これからの人生をどうしたら幸せに過ごせるのか、そのためにどんな仕事を選ぶ必要があるのか。それを考えるうえで、自分史作りが大切になってくるでしょう。
自分史は就活とキャリア形成の基盤! 徹底した自己分析で選考を突破しよう
自分史を作成するメリットは、自分の人生を振り返り、自分の価値観を明確にできる点にあると解説してきました。この価値観こそが、面接の受け答えや企業選び、将来のキャリア設計など、今後のあらゆる選択を支える基盤となるのです。
皆さんはこれから、数年〜数十年にわたって働き続けていくことになり、仕事は今後の人生の大きな部分を占める存在となります。だからこそ、今のうちに自分史を作成し、自分の価値観や考えに合った環境を見つけていきましょう。
この記事で紹介したテンプレートや基本の6ステップを活用すると、効率的かつ徹底的に自己分析ができます。自己理解の深さも、選考での大きなアピールポイントです。自分史で自分の強みや傾向を多面的にとらえ、選考突破につなげましょう。
アドバイザーからあなたにエール自分史の作成は早めにとりかかるとメリットが大きい
富岡 順子
プロフィールを見る自分史の作成と聞くと、「面倒くさそう」「時間がかかる」「やって意味があるのか」と思う人も多いと思います。しかし、早い段階でやっておくと就活はより充実したものになります。
人生は選択の連続です。誰かに決めてもらうのではなく、自己決定できる人生は自分の選択に責任を持ち、その後何か困難があったとしても人のせいにすることなく乗り越え、成長していくことができます。そして幸福度の高い人生を送ることができるようになります。
「自分」を探求すると将来が具体的に見えてくる
まずは自分で納得して選択するためにも、自分という人間がどういう人間なのか、自分史を作ることで探究してみてください。
自己と対話しながら進めていくので、難しい本を読んだり、人に気を使うということもありません。誰かに話すわけではないので、言いたくないことやつらい経験などは自分の中にしまっておいてOKです。
知っているようで知らなかった自分に気づけると、これから先はどうありたいのか、もやもやしていた将来が見えてきます。何のために就活をするのか、今までの点の経験がつながってストーリーが見えてくるとワクワクした気持ちで活動できるようになるので頑張ってください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/合同会社e-career connect
Masayo Miyoshi〇幅広い領域においてキャリアコンサルティングの経験を積み、行政や企業向けのキャリア研修PG開発、講師業などにも携わる。対個人・対組織の支援を両輪でおこなっている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Junko Tomioka〇南箕輪村のキャリア教育推進コーディネーターに就任後、独立。現在は地方中高生やベトナム人留学生の就活支援、企業内キャリアコンサル、地方就職のサポートをおこなう
プロフィール詳細就活塾「我究館」副館長/キャリアコンサルタント
Hayato Yoshida〇東証一部上場の人材会社で入社2年半で支店長に抜擢。これまで3,000名以上のキャリアを支援。現在はベストセラー書籍「絶対内定」シリーズを監修する我究館で副館長として従事
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味
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