例文14選|面接で伝える「失敗談」の正解回答を徹底解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう

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  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/インテグラルキャリア研究所所長

    Keiichi Yokoyama〇20歳後半からカウンセリングの勉強を始め、キャリアに比重をおくコンサルティング、人材育成を企業内で推進。独立後は大学のキャリアセンターで学生の就職支援にもかかわる

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • 面接で失敗談を伝える際は「学び」と「今後への活かし方」を盛り込もう
  • 3段階の回答準備で面接官に好印象を残すことができる
  • 失敗談の内容によってはそれだけでマイナスイメージになることもある

面接で失敗談について聞かれると答えづらいと感じる人も多いのではないでしょうか。「面接官はどんな意図で失敗談を聞くのかわからない」「失敗談を伝えるとマイナスイメージにつながりそうで不安」という悩みの声が学生から寄せられます。

「失敗談」というマイナス要素を含む質問だからこそ、対策をしている学生としていない学生とでは明確な差が出るのも特徴の一つ。一歩間違えれば、面接官にネガティブな印象にも捉えられかねない内容だからこそ、アピールにつなげるために対策は必須です。

この記事では、キャリアアドバイザーの柴田さん、上原さん、横山さんのアドバイスを交えつつ解説します。面接で失敗談を聞かれたときの対策がしたい人はぜひ参考にしてくださいね。

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目次

面接で失敗談を聞かれたときは「学び」と「今後への活かし方」が重要!

面接官から失敗談を聞かれると、どうしても自分のネガティブな部分をさらけ出さなければなりません。しかし「失敗談」というネガティブな内容であっても、「学び」と「今後への活かし方」を盛り込むことで効果的なアピール材料となります。

記事では、まず面接で失敗談を問われる3つの理由を押さえていきます。そして、失敗談が思い浮かばない人のために見つけ方を解説。

さらに失敗談をアピールにつなげるべく、失敗から入社後に活きる学びを見つける方法を徹底解説します。面接官に響く失敗談の回答を作れるようになりますよ。

失敗談を伝える構成と例文14選も併せて紹介しているため、自分の回答を作るだけでなく、ブラッシュアップしながら考えていくことができます。適切な失敗談を伝えることで、失敗を学びに変えられる学生であることをアピールできるようになりましょう。

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面接官が失敗談を聞く3つの理由

面接官が失敗談を聞く3つの理由

  • 何を失敗と捉えるのか学生の価値観を知るため
  • 失敗に対する学生の問題解決力を知るため
  • 失敗を学びに変えられる学生か見極めるため

「失敗談」という自分のマイナス要素を伝えながらも好印象を得るには、まず面接官があなたの失敗談から何を知りたいのか、失敗談を問う理由を押さえなければなりません。

失敗談を問われるその裏にある理由を正しく押さえ、答えるべき方向性を押さえていきましょう。

①何を失敗と捉えるのか学生の価値観を知るため

人はだれしも何かしらの失敗をするものです。そして失敗と一口に言っても、さまざまな種類があります。

たとえば、「同じ過ちを繰り返す失敗」「防げたはずの小さなミスのような失敗」「チャレンジしたうえでの失敗」など失敗の種類は豊富です

数ある失敗の中で、何を失敗と捉え、どれを面接で伝えるのかという観点から学生の価値観を知りたいと面接官は考えています。

②失敗に対する学生の問題解決力を知るため

面接官は失敗談を聞くことで、学生が入社後、仕事で失敗したときに対応できる人物であるか、その再現性を見出しています

失敗にどのように対応をしたのかという「対応力」、どのように解決をしたのかという「問題解決力」が見られています。

誰もが失敗をするものです。そんな中、企業は失敗をリカバリーし、失敗に留めない学生を求めています。つまり、失敗をマイナスで終わらせるのではなく、プラスに転換できる学生であると示すことが大切です。

柴田 登子

プロフィール

失敗を受け止めようとしたりそこから何かを学び取ろうとしない人は、何事も長続きしません。うまくいかなければすぐに逃げ出してしまうからです。

企業はなんとしても新卒社員の短期離職を避けたいため、失敗に対する耐性があるかを面接で確認していますよ。

③失敗を学びに変えられる学生か見極めるため

失敗によって得た経験を次に活かし、同じ失敗を繰り返さない能力は、ビジネスにおいても重要です。

失敗をその場限りで終わらせるのではなく、汎用性のある学びとすることのできる学生であるかを面接官は見ています。

また、失敗を学びに変えられる学生は、メンタルの強さや忍耐力も期待できます。仕事は楽しいことばかりではありません。そんなとき、失敗をしても挫けずに成長をしていけるかも評価ポイントです。

アドバイザーコメント

面接官は学生の「精神的な強さがあるか」を確認している

近年の学生や若手の社員はとかくリスクを取らないと言われています。子どものころから失敗をしてはいけないと育てられている人も多く、保護者も失敗をさせないように努力しているからです。

確かに成功体験を積み重ねてきているのは良いことです。しかし失敗も適度に経験しておくべき大切なことです。社会に出てからは、予想もつかない事態がいくらでも起こりえます。実際、いざ失敗を目の当たりにするとうまく乗り越えられずにメンタルダウンする若手社員が後を絶ちません。

逆に、学生の間にたくさんの失敗を経験した人は、多少の失敗でもめげずに次に進めます。企業が面接で失敗談について質問するのは、すぐに折れない精神的な強さを確認する意味がありますよ。

失敗をしないということは挑戦をしていないということ

また、失敗体験を持っていないということは、それだけ大きな行動や挑戦をしておらず、心理的安全性の高いところだけで活動していたともいえます。優れた人は常に自分の実力よりも難易度の高いことにチャレンジしているものです。

そのため、たくさん失敗を繰り返している傾向にあります。もしも失敗経験がなかったり、小さすぎる失敗経験を聞くと「努力をしていないから失敗もなかったのだろう」と面接官に見られがちです。成長のあるところに失敗はつきものです。そこをうまく伝えられるように準備しましょう。

面接で伝えるべき失敗談の要素

面接で伝えるべき失敗談の要素

  • 学びがある失敗
  • 仕事に支障をきたさない失敗

面接で失敗談を伝える際には、どのような「失敗」の要素を伝えるべきかを理解することが大切です。数ある失敗の中でも、ポジティブなイメージを面接官に印象付けるためにも、今から解説する2つの要素を押さえていきましょう。

この2つの要素を押さえることで、面接官の求める回答から大きく外れることなく、適切に失敗談を伝えられるようになりますよ。

「失敗談」と似たような質問に「挫折経験」がありますが、伝える内容に違いは何かありますか?

上原 正光

プロフィール

失敗は「目標を変えなくても良い」、挫折は「目標を変えなければならない」といった違いがある

「失敗」と「挫折」は意味が非常に似通っています。「失敗」は「方法が良くなかったため目的が達成できない」ということです。それに対して「挫折」は「自分の思い込み」が「現実の判断」に打ち砕かれることです。

いくら失敗しても、自分の目標は変えなくても良いですが、「挫折」では失敗したこれまでの「目標」や「やり方」を根本的に変えないといけないという内容の違いがあります。

失敗と挫折のわかりやすい事例として「大学受験」を解説してみましょう。たとえば、チャレンジや目標校として受験をした大学に不合格だったとしても「失敗」ではありますが「挫折」というほどではありません。それは、事前にその可能性を想定できていたからです。

ところが、滑り止めとして受けた大学に不合格となると「合格する」という思い込みが「現実の判断」に打ち砕かれることになります。自分の実力を見誤ったのか、自分の判断が甘かったのか、突然どん底に突き落とされたような感情となります。これが「挫折」です。

そして、その挫折の結果は「諦め」になっても構いません。失敗し諦めの気持ちになぜなったのか、その後の歩みにどう活かすことができたのか自己分析できていれば、立派な「挫折経験」となりますよ。

面接では失敗談でなく挫折経験を質問される場合もあります。挫折経験の対策をしたい人は以下の記事を参考にしてくださいね。

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学びがある失敗

失敗をそのまま終わらせるのではなく、成長につなげている失敗を伝えましょう。つまり、失敗をしても前向きな姿勢で、失敗を学びに変えられるような「学びがある失敗」を伝えるということです。

ただ後悔をした失敗ではなく、失敗をして「同じような状況のときにうまく対応できるようになった」「次の機会に向けて対策していることがある」など、失敗前後でプラスの変化がある失敗が学びのある失敗といえます

たとえば、「テストで単位を落としてしまった」という失敗に対して「難しい講義に挑戦しない」という対処法を伝えてしまうと、学びがある失敗とは言えませんよね。

仕事に支障をきたさない失敗

取り返しのつかないような失敗や業務への影響が大きい失敗は避けましょう。面接は選考の場でありアピールの場です。失敗談を聞かれたからといって、単に自分が伝えたい失敗談を伝えてしまうのはふさわしくありません。

失敗談というネガティブな内容だからこそ、面接官に「仕事に支障をきたすのではないか」という懸念を持たれないように、仕事に大きなマイナス影響を与えないような失敗を伝えるようにしてください。

たとえば、「コミュニケーション能力の欠如による失敗」や「人にケガをさせた失敗」、「犯罪につながった失敗」などは、仕事に支障をきたすと懸念を持たれてしまいます

上原 正光

プロフィール

他にも面接で伝えるべき失敗談の要素を考えるためには、面接官が何を聞きたいのかを考えてみましょう。

面接官は「失敗談そのもの」を聞きたいわけではありません。その後どうしたのかを聞きたいのです。

そのため、その後どのような行動をしたのかということに焦点をあて、行動を失敗談の重要な要素としてとらえ、あなたらしさがにじみ出る失敗談を選んでくださいね。

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回答準備①面接で伝えるべき失敗談を見つける4つの方法

この記事では、回答準備を以下の3つにわけて、わかりやすく解説していきます。

まずは面接で伝えるべき失敗談を見つける4つの方法を見ていきましょう。

「自分のした失敗が思いつかない」「失敗は何回かしたけど、どんな失敗を面接で伝えたら良いのかわからない」という悩みを抱える学生もいますよね。

失敗が思いつかない人にとっても、どの失敗を伝えようか迷っている人にとっても、自分の失敗を振り返りやすい4つの方法となっています。面接で伝えられそうな自分ならではの失敗を探していきましょう。

①落ち込んだことやモチベーションが下がったときのことを考える

失敗とは、物事をやりそこなったり、良い結果が得られないことです。そのため、失敗をすると当然、落ち込んだりモチベーションが下がることもあります。

つまり、過去の経験の中で落ち込んだりモチベーションが下がったときのことを考えると失敗談を探すヒントになります。「なぜ落ち込んだのか」「なぜモチベーションが下がったのか」の原因を考えてみましょう

たとえば、「大学で初めてのテストの結果に落ち込んだ」経験と、「無計画に勉強をしてテストの結果が悪かったから」という原因があれば、無計画に勉強してテストの結果が良くなかった経験を失敗と言い換えることができますね。

②直近の些細な失敗について振り返ってみる

「失敗」というと大それたことを考えてしまう学生も少なくありません。そして、「どんな失敗なら伝えて良いのだろう」「自分には失敗がない」などと考えあぐねてしまうことも。

しかし、面接で伝える失敗は些細なことでも構いません。そのため、数日前や1週間前、1か月前など最近した小さな失敗について考えてみましょう。その場では小さな失敗であっても、以前にも繰り返していた失敗で「自分の課題ともいえる失敗」だということもありますよ。

たとえば、「ネットで買った服がサイズが合わなかった」失敗と「不注意」という原因があったとします。そうであれば、以前から「不注意」でなにか失敗を繰り返していないか考えてみましょう。

些細な失敗で良いとはいいますが、あまりにも小さな失敗だと良くない気もします。どれくらいの失敗なら伝えても良いのか目安を教えてください。

横山 慶一

プロフィール

失敗の大小よりも、失敗経験がその後の実践や行動に現れているものを選ぼう

面接官は失敗談を聞くことで、あなたがその失敗をどのように克服して自身の成長につなげたかを知りたいのです。失敗について振り返り、その原因を探求する姿勢の有無が大切ともいえます。

そのため、失敗を伝える目安としては「失敗から得た教訓をどう活かしているか」に焦点をあて、失敗経験がその後の実践や行動に現れているものを選びましょう。

たとえば、「部活の朝練で寝坊して遅刻する失敗をしました。自分一人の1回の遅刻でもチームの雰囲気を乱し、メンバーに迷惑をかけ、志気をさげてしまう大きな問題であることに気づきました。それ以降は必ず30分前に練習場へ行き、開始時間にはウォームアップを済ませておくことを今もかかさず実践しています」と行動に変化が出ている失敗だと良いですね。

つまり、失敗の大小はあまりありません。たとえ小さな失敗でも大きな気づきにつながる失敗談は高く評価されます。

③これまで努力してきた経験を書き出してみる

成功体験から失敗を考えることもできます。成功をするまでには、多くの困難があったという人も多いでしょう。困難に出会ったときに、すぐにそれを克服できたのか振り返ってください。なにかしらにつまづいた経験が思い浮かんでくるかと思います。

「目標に向かって努力をして達成した経験」や「困難を克服する経験」を書き出してきましょう。これまでの努力を振り返り、困難を失敗と言い換えることができます。

たとえば、「部活動で最初はがむしゃらに練習をしていたが、フィジカル面で負けていることに気づき努力をした結果、レギュラーに入った」というようなエピソードであれば、「フィジカルで負けていたという負けの原因を正しく分析せずにがむしゃらに練習していたこと」が失敗談につながります。

横山 慶一

プロフィール

少し意地悪な面接官は「努力するのは当たり前だ」という見方をするかもしれません。

しかし、長く努力をしたということは克服できない何かにずっと向き合ったという立派な経験です。

どのような課題や目標を自分が設定したのか意識することで、これまで努力してきた経験から伝えるべき失敗を考えることができますよ。

④周囲の人に客観的な意見を聞いてみる

人は自分の過ちや失敗を認めたくないものです。失敗をしても自分では無意識に「あれは失敗でない」と考えてしまっていることもあります。

自分自身で失敗について振り返っても見つからない場合は、友人や家族にたずねてみましょう。ゼミ・部活・サークル・バイトの先輩や同期、後輩など周囲の人に「自分が相手を困らせたこと」などをたずねることで自分の失敗を自覚することもできます

たとえば、友人から「遊びに行くときに、飲食店の候補を出してくれないのが困る」と言われたら、あなたの失敗は「人任せにしてしまった」などが考えられますね。

アドバイザーコメント

失敗談は感情が動いた経験や蓄積のあるの経験から見つけやすい

以下の2つの方法も失敗談を見つけることができますよ。

①負の感情を感じた経験

面接で伝えるべき失敗談を見つけるには「がっかりしたこと」「難しかったこと」「モチベーションが下がったこと」などの負の感情を思い出してみると考えやすいです。これら負の感情は記憶に残りやすいため、どのように失敗を乗り越えていったのかも思いだしやすい人も多いかもしれませんね。

自分が成長したと感じた出来事や変化点を思い返してみるのもおすすめです。何が自分自身を大きく動かしたのか、そのきっかけが必ずあるはずです。

また、想像していたことや期待していたことが起きなかったことによって「落胆した経験」も失敗談を考えるヒントになります。落胆した原因が何であったのかよく考えることで、修正すべき行動や考えに気づくことができていたかもしれません。

②長く続けている経験

さらに、長く続けている経験を思い浮かべるのもおすすめです。うまくいかなかったことや失敗を乗り越えながら長く続けることができているはずです。

どんなに好きで続けていることでも順風満帆なことばかりではなかったでしょう。好きで続けていることだと、嫌な経験は忘れてしまっていることがよくあるため、過去の出来事をよく思い返してみると失敗談が考えやすくなります。

回答準備②失敗から学んだことを見つける3ステップ

失敗から学んだことを見つける3ステップ

面接では失敗談として「失敗」だけを伝えるのでは、「ただ失敗をした」という印象で終わってしまいます。

失敗談もアピールに変えるためには「失敗」とセットで「学び」を伝えることが大切です。今から解説する、失敗から学んだことを見つける3ステップを確認しながら、自分は失敗から何を学んだのかを言語化していきましょう。

①失敗したと感じたことを書き出してみる

失敗をした経験は1つだけではないことが多いです。そのため、複数ある自分の失敗を書き出していきましょう。どんな失敗をしたのかを言語化することが大切です。

失敗には原因があるため、なぜ失敗をしたのか原因についても併せて書き出していきましょう。失敗の原因に対する捉え方も学びの一つです。

②失敗をする前後で変化があった部分をリストアップする

失敗をしたからといってすべての行動が変わるわけではありません。しかし、この失敗を繰り返したくないと深く反省をした失敗であれば、行動が変化をするものです。失敗を通して、失敗をする前とした後でプラスの変化があった部分を書き出していきましょう。

失敗によって、変えなければならないと感じた行動や気持ちを考えてみてください。そして、失敗をしたときと同じような場面に陥ったとき、新しい行動や考え方をしたのであれば、それが変化です

たとえば、失敗前は「行き当たりばったりで行動」をしていたが、失敗後は「事前にスケジュール調整をするようになった」などが変化があった部分となります。

柴田 登子

プロフィール

変化をリストアップするうえでのコツとして、失敗と捉えている出来事の前後の自分の気持ちや行動について、できるだけたくさん書き出してみましょう。

特に行動については、出来事が起きる前と起きた後を必ず対になるようにしておくと、具体的な変化が浮かびあがってきます。

③変化した部分を「学び」と言い換えてみる

失敗をする前後で変化があった部分をリストアップして、その変化が学びとなります。上記で挙げた例のように、「行き当たりばったりで行動」をしていたが「事前にスケジュール調整をするようになった」のであれば、学びは「スケジュール調整の重要性」ですね。

自分の習慣や思考を変えるのは難しいことです。そのため、些細な変化であったとしても、自分でその変化を起こしたことは立派な「学び」だといえますよ

上原 正光

プロフィール

何かのきっかけを通じて、自分自身に変化が生じて新しい学びを得ることで、自分自身が成長できているはずです。

自分自身が成長できたと思えるポイントを学びと言い換えてみましょう。

失敗が思いつかない人や、反対に失敗をなかなか学びとしてとらえられない人は、こちらの記事を参考にしてみてください。自分の短所から失敗談を見つけつつ、短所ごとポジティブにとらえ直しましょう。

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回答準備③入社後活きる失敗からの学びを見つける2ステップ

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  • 志望企業の募集要項や業務内容を調べる
  • 得られた学びとマッチしている部分をリストアップする

当然、企業は入社後も活躍できる学生を求めています。そのため、失敗からの学びを仕事においても再現性を持って発揮し、「過去の経験を仕事に活かすことのできる人物」であることを印象付けるためにも、失敗から学んだことが入社後に活かせると伝える必要があります。

どのような学びであれば入社後に活かせるかを考える2ステップを解説します。入社後に活かせる自分の学びを考えてみてくださいね。

①志望企業の募集要項や業務内容を調べる

面接ではただ自分の言いたいことを語るだけでは、自分と企業とのマッチ度を面接官にうまくアピールすることはできません。そのため、企業や職種に合ったアピールをする必要があります。失敗からの学びを伝えるときも同様に、志望企業の募集要項や業務内容に活かせる学びを伝えなければなりません。

そのためには、企業の求める人物像や社風、業務内容を調べることは必須事項といえます。企業に合った学びを伝えられないと、面接官はあなたが入社後に学びを活かす姿をイメージすることが難しくなってしまいますよ。

ただ失敗談を伝えるのではなく、企業に合った失敗談となるように以下の方法で志望企業の募集要項や業務内容を調べてくださいね。

志望企業の募集要項や業務内容の調べ方

  • 就活四季報を見る
  • 企業HPを見る
  • 採用HPや求人票を見る
  • 企業に関連する書籍を調べる
  • 企業が取り上げられている記事をネットで調べる
  • 企業HPにある「社員紹介」などを読む

②得られた学びとマッチしている部分をリストアップする

企業の特徴と学びがマッチすることは、失敗から学んだことを入社後に活かせるといえます。そのため、志望企業の募集要項や業務内容とマッチするような学びのあった失敗を探しましょう

たとえば、営業として多くの人とコミュニケーションを取ることが求められる業務内容だとします。

それに対して、「失敗①周囲と協力することの大切さを学んだ」「失敗②1人でコツコツ進める大切さを学んだ」の2つの失敗談があったとすれば、失敗①の方が業務内容にマッチしている失敗談だといえますね。

横山 慶一

プロフィール

失敗談でアピールできるポイントは以下の4つに分類することができます。

「①粘り強さや最後まで諦めない力(グリット)」「②逆境や打ちのめされても折れない強靭さ(レジリエンス)」「③人を巻き込み協力しあう力(エンゲージメント)」「④想定外の事態にでも迅速に臨機応変に対応できる力(アジャイル)」の4つです。

業務や会社の風土によって①〜④のどの能力が必要とされているかを考え、最適な能力をアピールしてくださいね。

好印象を残そう! 面接で失敗談を伝える構成

好印象を残そう! 面接で失敗談を伝える構成

  • 結論:いつどのような場面で失敗をしたのか
  • 背景:失敗にはどんな原因があったのか
  • 学び:失敗を通して学んだことはなにか
  • 今後への活かし方:学びを入社後にどう活かすか

先に解説してきたとおり、面接で伝える失敗談としては、「学びがあり仕事に支障をきたさない失敗」を「失敗からの学び」「入社後への活かし方」と併せて盛り込む必要があります。とはいえ、具体的にはどのように組み立てて伝えたら良いのかわからないかもしれません。

ここでは、面接で失敗談を伝える構成を解説します。失敗談を伝える構成を理解することで、話を順序だててわかりやすく面接官に伝えられるようになり、納得感と期待感のある内容に仕上げられますよ。

①結論:いつどのような場面で失敗をしたのか

面接は結論ファーストが重要。失敗談を伝えるときも、まずは結論としてどんな失敗をしたのか端的にわかりやすく伝えましょう。

結論である「失敗」を最初に伝えることで、面接官はあなたが今から話す失敗談の内容をイメージしやすくなります

たとえば、結論を言わずに「私は野球部に所属をしていましたが、部員数が多くコミュニケーションが不足する場面がありました」と話し始めたら、面接官は「どんな失敗につながるのだろう」と疑問に思いながら話を聞き進めなければなりません。

結論の例

  • 私の失敗は学生時代に所属していた野球部で、チームをうまくまとめられなかったことです
  • 私の失敗は、大学受験で志望校に落ちてしまったことです

②背景:失敗にはどんな原因があったのか

結論でどんな失敗をしたのか端的に述べたら、なぜそのような失敗をしたのか失敗の裏にある背景や原因を伝えましょう。

失敗談をしてしまった背景や原因を伝えなければ、初対面である面接官はあなたの状況などを具体的にイメージすることが難しくなってしまいます

背景の例

  • 自分のことばかりを考えてしまい、チーム全体に目を配れませんでした
  • 無計画に取り組み、自分のキャパシティを考えられていませんでした

柴田 登子

プロフィール

面接官は「どのような失敗談か」というエピソードそのものを聞きたいわけではありません。その失敗から何を学び、どう活かしているのかを知りたいのです。

そのため、失敗談そのものは簡潔にまとめ、変化に焦点を当てて具体的に話すよう心掛けましょう。

③学び:失敗を通して学んだことはなにか

失敗をしたと感じたときに、どのように対応をしたのかを伝えることで、ネガティブな内容で終わらせないようにしましょう

対応や改善方法を具体的に伝え、失敗を学びに変えられることをアピールできます。

仕事をするうえで、失敗をすることもあります。その失敗から学びを得られる学生であれば、嫌なことから逃げない忍耐力や課題を解決する問題解決力が期待できます。

学びの例

  • この失敗を通して、練習をする時間に区切りを決めて取り組むようにしました
  • この失敗から話し合うことと相手の意見を尊重することの重要性を学び、週1回ミーティングをしています

④今後への活かし方:学びを入社後にどう活かすか

失敗から学んだことを伝えることで、失敗を失敗で終わらせないポジティブなイメージを印象付けることができます。

そして、失敗から学んだことを入社後にどのように活かすのかを伝えることで、面接官はあなたから入社後の再現性を見出すことができます。

また、今後への活かし方を伝えることで、失敗からの学びをその場限りのものとするのではなく、汎用性のある学びとして吸収していることをアピールできます

今後への活かし方の例

  • 御社に入社後も必要不可欠となるコミュニケーションを大切にすることで、活発な意見交換をしてより良い結果を出したいです
  • 仕事上でも計画力が必要かと思います。御社に入社後も計画を綿密に立て、物事を遂行していきたいです
ここまでの構成の4つの内容では、どこを重点的に伝えれば良いですか?

柴田 登子

プロフィール

「④学びを入社後にどう活かすか」を重点的に伝えよう

伝えようとするエピソードにもよりますが、学びを入社後にどう活かすかを重点的に述べることが理想的です。

せっかく失敗から学んだことでも業務で活かせなければ、社会人になってから役立つものではないため、アピールにはなりません。

志望先企業で求められる人物像を把握し、自分の中にあるその要素をどのように培ったのか、それを失敗談の学びの中から見出せると良いでしょう。

失敗談以外にも面接の質問対策をしたい学生は以下の記事を参考にしてください。答え方や伝え方のコツをまとめています。

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面接で失敗談を効果的に伝える例文14選

面接で失敗談を伝えるには、結論ファーストで学びと今後への活かし方を伝えることが大切です。ここまで伝えてきた失敗談を聞かれる理由、面接で失敗談を伝える構成を踏まえて、回答例文14選を解説します。

学生にありがちな失敗談を題材にしているので、学びや今後への活かし方を自分の回答と見比べて、ブラッシュアップしてくださいね。

①学業のスケジュール管理での失敗談

①学業のスケジュール管理での失敗談

私の失敗談は大学1年生の最初のテストで単位を落としてしまったことです。高校時代よりも多い科目数かつ広い範囲のため、テスト勉強の要領がうまくつかめず、手が回らない科目があったことが原因です。

大学でも勉強を頑張ろうとしていた私にとって、非常にショックな出来事でした。この失敗を通して、それぞれの科目に対する理解度を数値化するとともに、期限を決めて取り組むことで、すべての教科をまんべんなくこなすことの重要性を学びました。

仕事でも複数のタスクを担わなければならない場面が多くあるかと思います。御社に入社後も、計画性をもってスケジュール管理をおこない、優先順位を意識して業務を遂行したいです。

上原 正光

プロフィール

わかりやすい失敗談とその後の対策をまとめるだけでなく、さらにこの経験をどのように入社後も活かしていくのかも述べられているため良いですね。

原因は何であると分析してこの対策を考えたのか、取り組んだ結果どうなったのかも盛り込めると更に良くなります。分析と結果を伝えることを意識しましょう。

②ゼミでの失敗談

②ゼミでの失敗談

私の失敗談はゼミの中間発表で、知識が足りずに、教授からの質問にうまく対応できなかったことです。長い時間をかけて発表の準備をしてきたから大丈夫だろうと費やした時間に安心感を抱いてしまい、実際の知識のインプットが不十分であったことに対して意識がいかなかったことが原因です。

この中間発表の際に教授から「時間ではなく、取り組んだ内容や質を冷静に判断してほしい」と助言をされました。その後の最終発表に向けて、内容の進捗シートを作成したり、想定質問を洗い出すなど、内容に意識を向けて準備を進めるようになりました。この経験から、質を意識するための取り組みの重要性を身をもって痛感しました。

この経験から、御社でも質を意識して業務を進め、時間に気持ちを左右されないようにしてプロジェクトを成功させたいです。

横山 慶一

プロフィール

このケースでは「時間をかけるだけではダメだと気づいた」ということから「インプットが不十分で知識が足りず、教授から内容は質を冷静に判断して欲しいとアドバイスをもらった」という論理展開です。

そのため、この失敗からの学びは「時間管理」というより、「内容に意識を向けてしっかりと準備を進めプロジェクトを成功させます」とすれば、面接官に入社後の姿勢がより伝わります。

③日常での失敗談

③日常での失敗談

私の失敗談は、プラモデル作りでパーツを破損してしまったことです。私は、プラモデル作りが好きで、何十個ものプラモデルを制作してきた経験があります。そのため、プラモデルを組み立てることに対して「慣れ」が生じていました。しかし、そんな慣れから、説明書を読まずにプラモデルを組み立てて、パーツを付け忘れて分解する際にパーツを破損してしまいました。

この経験から、どんなにプラモデル作りに慣れていても、まずは説明書に目を通すようになりました。また、万が一に備えて、組み立てとは別にパーツの分解の練習も繰り返しおこなうようにしています。この経験から、いくら慣れていることでも物事を甘くとらえないことの大切さを学びました。

仕事でも同じように仕事に慣れが出てきてしまうことや、失敗をリカバリーしなければならない場面があるかと思います。御社に入社後も、必ず似ている作業であってもまずはマニュアルに目を通し、そしてもしも失敗をしてしまったときのためにエラーケースの予習も欠かさずに業務に取り組みたいです。

柴田 登子

プロフィール

どんなに自分が手順を熟知していても、慣れが失敗を招くことから確認や準備の大切さを学んだことがわかりやすく伝えてあり良いですね。

実際の面接では、製造工程や送金手続きなど、志望先企業での絶対に間違うことのできない業務と紐づけて話すとより良くなります。

面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう

不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。

そんなときこそ「面接力診断」を受けましょう。

簡単な質問に答えるだけで自分の弱点がわかり、改善方法も提案してもらえます。ぜひ活用して面接を突破してください。

こんな人に「面接力診断」はおすすめ
  • 近く面接本番を控えている人
  • 自分の面接の改善点を知りたい人
  • 過去の面接で力を発揮しきれなかった人

④アルバイトでの失敗談

④アルバイトでの失敗談

私の失敗談はアルバイト先のレストランで食器を割ってしまったことです。お店が混んでいたこともあり、まとめて食器を下げようとしたところ、重さに耐えきれずに落としてしまいました。

この失敗から、今後はこのようなミスは一切なくそうと考え、混んでいても「急がば回れ」で冷静に順序立てて行動することを意識しました。また、私以外にも食器を割ってしまう人が何人かいたため、お店の週次ミーティングでワゴンを使って食器を片づける提案をしました。

この提案を店長に受け入れてもらえ、そこから半年間は食器を割るミスが0になりました。この経験からミスを防ぐためには自分から積極的に発信をすることが大切だと感じました。

御社に入社後も、慌てそうなときほど冷静になり、そして失敗の根本を分析してミスなく貢献していきたいです。

上原 正光

プロフィール

自分の失敗を契機にして、周りの人も巻き込んだ対策に展開できたことがよく伝わる例文です。

自分のことだけで終わらせることなく、チーム全体を考えている姿勢と改善志向に好感が持てます。

⑤サークルでの失敗談

⑤サークルでの失敗談

私の失敗談は大学時代に所属していたダンスサークルの公演前にケガをしてしまったことです。私は初心者でダンスサークルに加入していたため、少しでも技術を上げようと自分のキャパシティを考えずに、練習を繰り返してしまった結果、ケガにつながりました。

公演自体はテーピングをして出場したのですが、自分のベストが出せず悔しさと周囲に対する申し訳なさで非常に落ち込みました。この失敗を通して、100%の力を出し切るために、週2回筋力トレーニングをして身体の強化をするとともに時間に区切りをつけて練習することにしています。その結果、次の公演ではケガもなく、技術的に上達をして臨むことができました。

御社に入社後も、自分のキャパシティや状況を冷静に判断したうえで、その問題を乗り越えるための努力を欠かさずに貢献していきたいです。

横山 慶一

プロフィール

この失敗談であれば、入社後の活かし方として「自分のキャパシティや状況を冷静に判断する」というよりも、無理な練習をしてしまった結果ケガをしたことから「自己管理能力を徹底する」などを伝えられると良いでしょう。

エピソード自体は良い内容であるため、失敗を省みてその弱点に気づき自己管理の重要性に気づいたことが伝えられるとより良くなります。

⑥高校の部活での失敗談

⑥高校の部活での失敗談

私の失敗談は高校時代に野球部で甲子園出場ができなかったことです。私が所属していた野球部は強豪校で、毎年甲子園に出場していましたが、その慢心から県大会の決勝戦で負けてしまいました。

当時は悔しさと大きな後悔が残りました。今振り返ると、甲子園に出場できなかったからこそ自分の甘さに気づけるようになったと感じています。この大きな失敗からどんなに自分に優位な状況であっても決して手を抜かず、常に全力で取り組む大切さを学びました。大学でも野球部で活動をおこない、日々の練習にこの学びを活かしています。

御社に入社後も、仕事に慣れてきたときこそ自分に厳しく業務をこなしていきたいです。

柴田 登子

プロフィール

甲子園出場という誰にでもできることではない機会を逃した、という大きなテーマだけに最後の文の「自分に厳しく」というワードが気になります。

自分を律することは大切ですが、その気持ちが強すぎると逆に折れてしまうものです。「気を引き締めて業務をこなしていきたいです」くらいの表現にすると、そうした懸念を持たれずに済むでしょう。

⑦友人関係での失敗談

⑦友人関係での失敗談

私の失敗談は大学のレポート課題で友人との仲がこじれてしまったことです。ある講義でレポート課題が出された際に、友人に内容を移させてほしいとお願いされたのですが、自分のためにならないと断りました。その結果、友人との関係はギクシャクしたものとなってしまいました。

当時はレポート課題は自分でやるべきものであり、正論を言ったため自分に非はないと思っていました。しかし、今考えてみると、もう少し優しい言い方をしたり、レポート課題をやるためにどうするべきかをアドバイスするべきだったと感じています。この経験から、今ではあまり好ましくないことをお願いされたときには、相手の立場に立った断りや、その行動をするためにどうするべきかのアドバイスをするようにしています。

仕事をする中で、こちらとしては望ましくないお願いをされることもあるかもしれません。そのような場合にも、相手の関係を良好に保てるような言い方や行動を意識したいと思います。

上原 正光

プロフィール

難しい課題に対して自分の意見をうまく展開でき、今後の自分の行動をどのようにしていきたいのか述べられていて良いですね。

この友人とはこの失敗の後、どのようになってしまったのかについてまで言及するとより良くなります。

たとえば、その後の関係をどのように修復したのか、あるいは終わってしまったのか気になるところです。

⑧受験での失敗談

⑧受験での失敗談

私の失敗談は大学受験の際に、無理なスケジュールで受験予定を組んでしまったことです。私は心配性のため私立受験を他の人よりも多めに予定をしていたのですが、日程を詰めすぎてしまい、1日に2大学の受験をすることになってしまいました。

2校とも滑り止めで受験したにもかかわらず、集中力が落ちて1校は落ちてしまう結果となりました。この経験から、時間に余裕を持ってスケジュールを立てる重要性を学びました。今では、何か予定を立てるときは、他の予定や移動時間も含めた所要時間、自分の体調・体力などをふまえたうえで、無理のないスケジュールとなるよう心掛けています。

御社に入社後も、細かなスケジュールを立てる際には、必ず時間に余裕をもって行動ができるように前後のスケジュール調整を怠らないようにします。

横山 慶一

プロフィール

失敗談では「やったこと・出た結果」が失敗だったということよりも、「どう対処したか・教訓として何を得たか」が重要です。

この例文では、スケジュール以上に優先度や重要度をしっかりと考えて取り組まなかったため両方とも落としてしまったことがよく伝わってきます。

しかし、これは時間の余裕があっても同じ結果になったかもしれません。そのため、この例文では「本命に対する本気度や真剣度が弱かった」という気づきが学びと言えるかもしれませんね。

⑨インターン先での失敗談

⑨インターン先での失敗談

私の失敗談は、長期インターンシップをしていた企業で電話窓口をしたときに、緊張してしまいうまく対応できなかったことです。電話対応のマニュアルはあり、その内容は頭に入っていたのですが、いざ顧客から電話がかかってくると思うように言葉が口から出てきませんでした。

この失敗から、マニュアルをもらった際には目を通すだけでなく、実際に声に出して読むことの重要性を学んでいます。今では、電話に限らず顧客対応をするときには、事前に声に出してシミュレーションをおこなうと同時に、自分の知識の甘い部分を書き出すようにしています。

御社に入社後も、顧客対応をする際には必ず声に出したシミュレーションをおこない、顧客満足度に貢献できるようにしたいです。

柴田 登子

プロフィール

「シミュレーション」というキーワードで苦手を克服した事例が詳しく書けていて良いですね。

ただし、そのシミュレーションをおこなう習慣は顧客対応以外にも役立つシーンはたくさんあるはずです。

契約交渉やプレゼンテーションなど、他のことにも活用できるとアピールしても良いでしょう。

⑩就活での失敗談

⑩就活での失敗談

私の失敗談は今まさにおこなっている最中の就職活動で、説明会の開催場所を間違えて予約してしまったことです。説明会が満席になったら困ると思い、慌てて予約をしたのですが、東京会場にするべきところを大阪会場で予約してしまいました。

その企業の人事部にメールを送って東京会場に変更してもらったため、事なきを得ましたが、冷静に行動をする大切さを痛感しました。これ以来、就職活動に限らず何かを予約する際には指さし確認をすることを徹底し、ミスを防いでいます。

御社に入社後も、焦ったときこそ冷静になり、書類確認時などには指さし確認をすることでミスなく業務をこなしていきたいです。

上原 正光

プロフィール

ミスを防ぐための行動が具体的で良いですね。ただし、この例文の失敗では、予約に限らずさまざまな場面でうっかりミスを起こす可能性がある人という印象を持たれる危険性もあります。

ミスは注意しても起きてしまうこともあり、人の特性を表している面があります。 そのため、うっかりミスが許されないような業界や職種で伝えるのは避けたい例文ともいえます。

就活に力を注いでいる人にとって、就活での失敗はつらいものですよね。しかし上記の例文のように、就活は失敗を前向きにとらえて成功につなげる力も問われています。過去の就活の失敗をうまく消化できていない人はこちらの記事を参考にして、失敗談をポジティブにとらえ直してみてください。

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⑪留学先での失敗談

⑪留学先での失敗談

私の失敗談は留学先で日本人以外とのかかわりを持たずに、英語力が伸び悩んだことです。1年間カナダに留学に行きましたが、最初の2か月は日本人ばかりとかかわってしまいました。

思うように英語が話せない私に対して、日本人以外のコミュニティに多く参加する友人は自由自在に英語を話しており、たった2か月で大きな差が出たように感じてしまいました。そこで、私も積極的に日本人以外のコミュニティに参加するようにした結果、帰国時にはTOEIC900点を取ることができました。この失敗から、自分から積極的に動き、環境を選択する重要性を学びました。

御社に入社後も、難しいプロジェクトに参加するために積極的に手を上げ、それにともなうような実力を身に付けるためにも自己研鑽を怠らないようにしたいです。

横山 慶一

プロフィール

友人が上達して自分と大きな差がついた焦りをバネに、帰国後大変な努力をしたエモーショナルな側面を強調して伝えることができるとより良くなります。

ただ努力をしたということではなく、諦めずに乗り越える情熱を維持して結果を出したということをぜひ伝えてください。

⑫部活の役職としての失敗談

⑫部活の役職としての失敗談

私の失敗談はアーチェリー部の主将としてチームをうまくまとめられなかった時期があることです。主将になった当初、県大会優勝という個人目標を達成したいあまり、チームに対する意識がおざなりになってしまったことがあります。その結果、新入部員の1人が辞めそうになる事態に陥ってしまったことがあります。

このことから、主将という立場であるからにはチームが第一で、次に自分と考えなければならないと自分の立場を鑑みるきっかけとなりました。そのため、自分のことは部活時間以外の自主練習で補うこととして、まずはチームをまとめるために練習メニューを再考するほか、個別面談の時間を設けることにしました。周囲の話に耳を傾けることで、チームとして団結することができ、練習時間が以前よりも有意義なものとなりました。

御社に入社後も、自分のことばかり考えるのではなく、組織のために自分がやるべきことやできることを考えて貢献していきたいです。

柴田 登子

プロフィール

個人の目標を優先していたことを反省し、チームをまとめることに注力した経緯が伝わり良いですね。

しかし、その変化に対して周囲がどう感じていたのかが気になります。周囲への働きかけを示すエピソードのときは、自分以外の人の意見や考えなどを示し共感や同意を得られていたことを述べておきましょう。

⑬部活の練習での失敗談

⑬部活の練習での失敗談

私の失敗談は、学生時代合気道部での練習で力を抜いて取り組んでしまった時期があることです。練習がキツイあまり、どこであれば手を抜けるかと考えながら練習をしてしまった結果、県大会で初戦敗退をしてしまうことがありました。

このことから、練習をおこなうという手段ばかりに着目してしまい、県大会で3位入賞をするという目的がおろそかになってしまっていることに気づきました。今では、目的を意識した練習をおこない、練習が辛いと感じたときも目標に立ち返って自分のすべきことを判断するようにしています。その結果、次の県大会では2位になることができました。

御社に入社後も、手段と目的を正しく理解したうえで、業務にあたり、結果を出していきたいです。

上原 正光

プロフィール

目標と手段の違いを意識することの大切さに気づいて今後に活かしていきたいという心構えがよく伝わります。

しかし、部活動での出来事のため自分一人で行動を変えることができたのではないと思います。

周りの部員との関係の中で何を話し合い、計画し実行できたのか、部全体に果たした役割は何だったのか加えると更に良くなります。

⑭ボランティア活動での失敗談

⑭ボランティア活動での失敗談

私の失敗談は、キャンプ引率のボランティア活動において自分よがりの考えで子どもと接してしまい、悲しませてしまったことです。キャンプ先で両親への手紙を書く時間があり、なかなか記載しない子がいました。私は、感謝の気持ちなど何かしら書くように促してしまったのですが、その子と両親は別々に暮らしていることが後からわかりました。

この失敗から、多様性について理解することの重要性を学びました。今では、さまざまな家庭があることを理解することはもちろん、講義でジェンダー論なども受講するようにしています。そして、自分の考えが当たり前だと思わず、一人ひとりに当たり前があるのだと認識しています。

御社に入社後は、何事に対しても「当たり前」と安易に考えず、さまざまな人の立場に立ったうえで業務を遂行したいです。

横山 慶一

プロフィール

喜怒哀楽といった感情をともなうボランティア活動の経験談には人物像がよく顕れます。そのときの行動が失敗で未熟であっても構いません。

ともに悲しんだり、ともに喜んだり気持ちを共有し、共感できる感性を養うことができれば良いのです。

このケースの失敗は「多様性の理解の重要性」ということが伝わってくるため良いですね。後になって事実を知ったことに後悔の気持ちがあったことを伝えられるとさらに良くなりますよ。

面接で伝えないほうが良い失敗談のNG例文

面接で伝えないほうが良い失敗談のNG例文

  • 「失敗談はありません」と答える
  • 失敗や学びが仕事に活きる内容じゃない
  • ウケ狙いの失敗談

続いて面接で失敗談を伝えるときのNG例文を解説します。失敗談というネガティブな内容だからこそ、一歩間違えればとたんにマイナス評価となる可能性が高まります。

面接はアピールの場ということを踏まえて、今から解説するNG例文に自分の回答が当てはまっていないか確かめてくださいね。

①「失敗談はありません」と答える

①「失敗談はありません」と答える

私には失敗談がありません。いつどのようなときでも、問題を先読みし、その問題を発生させないための行動を欠かさないからです。冷静に自分の状況や能力を鑑みて、失敗が起きてしまいそうなものには無理に取り組まず、周囲の力を借りることもできます。

御社に入社後も、物事に対して常に冷静に対処し、失敗のないように貢献したいです。

柴田 登子

プロフィール

失敗をしたことがないと言い切ってしまうと、たとえそれが事実であっても自己理解が足りないと思われてしまうかもしれません。

また、失敗しないようなことしかやらない、チャレンジ精神のない人だと捉えられる恐れもあります。

②失敗や学びが仕事に活きる内容じゃない

②失敗や学びが仕事に活きる内容じゃない

私の失敗談はアイドルの出待ちをしてしまったことです。私はアイドルグループの〇〇が好きで、1度は生で会いたいと考え、禁止をされているとは知らずに出待ちをしてしまいました。

その結果、ファンクラブの偉い会員さんから目を付けられてしまい、ファン活動をすることが難しくなってしまったことがあります。この失敗を通して、まずはファンクラブに正式に加入をすることとファンクラブの交流会には必ず顔を出すことを徹底しています。

上原 正光

プロフィール

世の中や会社の決まりごとには、暗黙のものもあります。知らなかったでは済まされない決まりごとが多くあるものです。

そういった決まりごと自体にどう向き合っていくのか加えると良い例文となります。社会人として会社で仕事をしていくことを念頭において書いてみてくださいね。

③ウケ狙いの失敗談

③ウケ狙いの失敗談

私の失敗談はフットサルサークルの宴会で、腹踊りをしてしまったことです。新入生歓迎会で宴会を開くのですが、新入生はお酒を飲むことができないため、少しでも楽しんでもらおうと腹踊りをしましたが、スベってしまいました。

この失敗の原因を考えたところ、中途半端な腹踊りだったのがダメだったと考え、次の年からはお腹に顔のイラストをペイントして臨みました。何事も全力でおこなわなければ、笑顔を引き出せないと学んでいます。

御社に入社後も、宴会では全力投球で貢献します。

横山 慶一

プロフィール

新入生歓迎会での失敗を振り返って、翌年には工夫をおこない改善をしている点は長い期間ずっと課題を考え見事に実行している姿といえますね。

しかし、面接という選考の場で宴会での失敗談を伝えると、少しウケ狙いな印象となってしまう危険性もあります。

そのため、その粘り強さや、原因追求と対策についてしっかりと向き合ってきたことを具体的に伝えると良い好印象につながります。

失敗談を聞かれた際以外にも、さまざまな質問にうまく回答するコツはこちらの記事で解説しているので参考にしてくださいね。

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「失敗」だからこそ面接では自信が感じられる話し方が大切!

失敗談は自分のネガティブな部分を面接官に伝えなければなりません。そのため、「マイナス評価をされてしまうのではないか」と不安になるあまり、話し方にその不安が表れてしまう学生も中にはいます。

しかし、失敗談だからこそ自信を持って面接官に伝えると、失敗を乗り越え学びを得たアピールにつながります。

失敗談の回答ができたら、まず内容がわかりやすいか第三者に聞いてもらうことが大切です。そして模擬面接などを重ねて話すことに慣れましょう。慣れてきたら、ジェスチャーを加えたり、声に抑揚をつけることで自信のある話し方をすることが大切です。

模擬面接は大切な面接対策ですがやり方がわからない人も多いと思います。以下の記事では詳しいやり方をまとめているので参考にしてみてください。

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アドバイザーコメント

失敗談を伝える際は人間的な側面が見られている

面接で失敗談を伝える際の話し方は重要なので、事前に話し方の練習をする必要があります。そこでおすすめな方法が、3〜5分一人で自語り(モノローグ)をすることです。面接官の質問を受けた想定で話すのではなく、相手の期待に添うような話を自発的におこなう練習方法です。採用面接全体を自己PRの場に見立てて物語りを話します。

面接でチェックされやすい部分は「技能・特性」と「人間的な側面(パーソナリティ)」の2つです。「失敗談」は、後者の人間的な側面をそのときにとった行動やプロセスから推し量ることができます。失敗を通してどのような学びや気づきがあったのか、そしてどのように行動を変化させ成長しているのかを見られていますよ。

自分の感情を込めて話せるようになることが重要

モノローグは自ら語るというトレーニングによって、単なる説明や報告という行為に留まらず、自分事として感情移入しながら話すことができるようになります。そして、結果として自信を持って、本音で面接官に失敗談から学んだことを伝えやすくなります。

技能や特性は事実や経験談として話しても伝わりますが、パーソナリティは説明では伝わりにくく、自分自身をある程度さらけ出さなければなりません。多くの学生は、説明することに一生懸命になり、うまく話そうという意識にとらわれがちです。しかし、失敗談を感情移入的に話すことができれば、あなたの人間的な魅力はしっかりと伝わりますよ。

面接で失敗談を伝えるコツを理解して選考を突破しよう!

ここまで解説してきたとおり、まずは自分の失敗談を見つけ、失敗から学んだことを見つけ、そして入社後に活かせることを自信を持って伝えてくださいね。

面接で失敗談を伝える際には、「学び」と「今後への活かし方」が重要です。失敗談というネガティブな内容からでも、失敗を糧として成長を続けられる印象を残し、合格をつかみましょう。

アドバイザーコメント

失敗談の回答は周りと差をつけられるチャンス

面接での失敗談についての質問は、自分を最大限にアピールできるラッキーな質問です。なぜなら、失敗談というのは何を持って失敗と捉えているのか、その人の人となりが浮き彫りになるだけでなく、失敗からの挽回がつきものなため話に深みをもたせやすいからです。

また、面接官が聞きたいのは失敗談そのものではなく、そこから得られた学びや成長を学生が感じ取れているかどうかです。質問の回答以上の考察が必要であり、すぐに話せるものではないため準備の有無で差のつく質問であるといえます。この記事で学んで備えることのできるみなさんはとても有利になるでしょう。

失敗前後の変化を分析して効果的なアピールをしよう

「失敗談」はネガティブな要素を含むため、表現方法によっては自分を下げてしまいがちな内容でもあります。ついつい失敗にまつわるエピソードだけを語ってしまい、失敗から学んだなどの意味付けができていないと、せっかくの好印象を持たれるチャンスを無駄にするどころか逆効果になってしまいます。

このことからも、自身の失敗から得られた変化を事前にしっかり分析したうえでアピールし、そこから成長を見いだせたという経験を伝えるようにしましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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