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ヤングケアラーは就活で不利ですか?
ヤングケアラーであることは、就職の際に不利になってしまうでしょうか?
重病を患っている家族の介護をしており、世間で言われている「ヤングケアラー」に当たります。アルバイトやボランティア、留学などの長期間家を空ける活動ができません。サークルも緩く活動しているものに所属しています。
そのため、就活の時にこれといってアピールできることもありません。
福祉や医療など、ヤングケアラーという立場に理解のありそうな業種であれば就職できるかもしれませんが、私自身は文系の学部に所属しているため、大学で学んでいることが活かせる仕事がしたいと考えています。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
就活では留学などの目立つ経験をしたかどうかは重要ではない
まずは最初の質問について「重病を患っている家族を介護していること自体」が就活を不利にさせることはありません。ただし「転勤のある仕事はできない」など、仕事を選ぶ際の条件として挙がってくることはあり得ます。
質問者さんは、介護のためアルバイトやボランティア、留学などができておらず、アピールできるものがないと心配しているのですが、就活でアピールすべきなのは「◯◯をしていました」ということではなく、「私は◯◯ができます」「私の長所は◯◯です」という自分自身の特性や能力、そして「御社で働きたい!」という熱意です。
アルバイトやボランティア、留学などは自分の特性や能力を発揮したり成長させる手段として話の中に組み込むものであるため、質問者さんがまず考えるべきことは、仕事をするうえで活かせそうな自分の能力や特性を見つけ、それを言語化することですね。
経験を考えるよりも先に自分の強みや特性についての理解を深めよう
「自分には特別なものは何もない」と考える人も少なくありませんが、それは自分自身に対する理解がまだ深まっていないだけだと思います。「自分はどういう性格だろう」「何をしている時に楽しいと思うだろう」「自分の中で割と得意だと思うことななんだろう」このように自己理解を深める質問を自分に投げかけ、頭に思い浮かんだことをノートに書き出してみてください。
これをせずに頭の中でもんもんと「どこの会社が良いだろう」と考えていても、考えを前に進める判断材料が増えていないので状況が変わりません。この自己理解を深めるこの作業は決して楽ではありません。しっかり時間をとり、落ち着いた場所で取り組みましょう。
どうしても思い浮かばない場合は、ほかの人に自分の特性について聞いてみて、その対話の中から答えを導き出していくという方法もあります。
そのように自己理解を深める作業をしていくと、たとえば「私は自分より他人のために動けることが多いな」「よく優しい性格だと言われる」「周囲の人が幸せじゃないと自分も幸せを感じない」など、これまで介護をする中で考えていたこと、感じていたこと等が言語化されていくでしょう。
また、自己理解の方法として、自己診断ツールを使うのもありです。インターネットで「就活」「自己分析お勧めツール」といったキーワードで検索すると複数おすすめツールがヒットすると思いますので気になったものを見てみてください。
最後に、今の段階で「福祉や医療」と範囲を限定してしまうのではなく、自己理解を深めるとともに、世の中にどのような企業があるのかという業界研究、企業研究を並行して進めましょう。そうすることで自分が力を発揮できそうな方向が少しずつ浮かび上がってきます。
自分自身と労働市場二つの情報を増やすことで、自分に合った就職先を見つけやすくなりますので、ぜひ取り組んでみてください。
自己理解を深めるためにはこちらの記事を参考にしてください。自己分析のやり方とさまざまな自己分析方法を解説しています。
ヤングケアラーの経験は不利ではなくアピールとして活かすことができる
「大学で学んでいることを活かしたい」と目標を定めているのですね。そうすると、アピール題材も、大学での学びが中心になると思います。
介護という負担もある中でどのように向学心を失わず学業に取り組んだのか、介護も含めた人生経験や学びは今の自分にどのように活かされてているのか、といった視点でアピールポイントを考えてみましょう。
サークルやアルバイト、ボランティアといった題材は、人柄表現についての「切り口」にすぎません。エピソードの題材はなんでも大丈夫です。まずは自己分析で「自分の人柄(長所、短所、行動特性、価値観など)」の言語化から始めましょう。
自分の人生に誇りを持ってアピールポイントにマッチする経験を見つけよう
自己分析で見つけた自分の特性をわかりやすく伝えるために、ちょうど良い経験談は何があるか……という視点で考えると、アピールに合うエピソードが見つかりやすいと思います。もちろん、介護経験を取り上げてもOKです。
もしそれでも、ヤングケアラーであることが不利になるのか心配であれば、応募する企業の人気度を調べてみましょう。就職四季報や、自分の所属大学からの採用実績があるかなどが参考になります。
「自分の応募先は人気も高く、狭き門なのだ」ということがわかっていれば、不採用になった時に、自分がヤングケアラーであることが原因で落ちたわけではないと気づけるはずです。与えられた環境で、誠実に生きてきた自分に、ぜひ胸を張ってください。応援しています。
以下の記事では、簡単に自己分析を進めるための分析シートを紹介しています。チェックしてみましょう。
自分の長所が良く分からないという人は、こちらの記事を参考にしてください。自分の長所を明確にして、面接官から評価の高い回答を準備しましょう。
こちらの記事では文系の就職先を紹介しています。業界別の人気企業ランキングや理想の就職を叶えるポイントも解説しているので参考にしてくださいね。
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