この記事のまとめ
- SPIのWebテスティングは電卓可・テストセンターとペーパーテスティングは使用不可
- SPIで計算問題を解くのにおすすめの電卓を紹介
- 電卓が使えるSPIの問題を覚えて電卓を使った解き方に慣れよう
SPIの問題の中には、複雑な計算を必要とする問題もあり、苦手意識を持っている人が多くいます。ただ、電卓が使えるなら解けそうという人も一定数いるでしょう。
しかし、SPIで電卓が使用できるかどうかについては、真偽不明なさまざまな情報があり、誤った認識を持っている人が多くいます。
この記事では、キャリアアドバイザーの板谷さん、古田さん、SPI講師の中村さんのアドバイスを交えつつ、SPIにおける電卓の使用可否について解説します。就活をしていればSPIを受検する機会は高確率であるので、就活生の皆さんはぜひこの記事を最後まで確認してくださいね。
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適切なSPI対策のために電卓の使用可否を正しく把握しよう
SPIの能力検査は対策によって大きくスコアを伸ばすことが可能です。しかし、どんなに対策をしても覚えた問題の解き方が本番で使えなければ、対策の効果が発揮されにくくなってしまいます。
本番で対策の成果を存分に発揮するためにも、電卓の使用可否を正しく把握しましょう。
記事では、電卓の使用可否について正確な情報を述べ、そのうえでとるべき対策を解説。おすすめの電卓や単元ごとの計算問題の解き方、あまり知られていない電卓の機能について説明しています。
これらを押さえることで、時間が短縮されほかの問題に割ける時間が増え、スコアアップが実現できます。記事の最後では、SPI講師が電卓が使えない場合の問題の解き方について解説しているので、最後までチェックしてくださいね。
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電卓の使用可否はSPIの受検方式によって異なる
SPIには複数の受検方式があり、各企業はあらかじめどの方式で実施するかを決めます。そして、応募した就活生は企業が指定する方式でSPIを受けることになります。
SPIで電卓が使えるかどうかは、企業がどの受検方式を指定するかによって異なります。一概に使用できるわけではないため、受検する方式ごとに確認するようにしましょう。使用可な方式と使用不可な方式は以下の通りです。
使用可:Webテスティング
Webテスティングは、自宅で受検できるSPIのテスト方式です。企業から受検用URLが送られ、あらかじめ設定された期間内であれば自分で実施する日時を自由に決められます。
Webテスティングでは電卓を使用することが認められています。そのため、Webテスティングでの受検を控えている人は、ぜひこの記事内で解説している電卓を使った対策方法を実施して、効率的に問題を解きましょう。
Webテスティングでの受検を控えている人には、こちらの記事がおすすめです。
確実にWebテスティングを突破する3つの対策|例題や問題集も紹介
Webテスティングの場合65分の時間制限があります。以下の記事では対策方法と時間配分のコツをまとめているので参考にしてみてください。
65分のSPIとは? 出題内容や時間配分のコツを対策のプロが解説
使用不可:テストセンター・ペーパーテスティング
テストセンター | ペーパーテスティング | ||
---|---|---|---|
試験形態 | パソコン操作 | マークシート | |
実施場所 | リクルートが運営しているリアル会場 | 自宅から受けられるオンライン会場 | 企業が用意した会場 |
計算問題の解き方 | 会場で渡されるメモ用紙と筆記用具を使用 | 筆記用具とA4の白紙(2枚まで)を自分で用意 | 問題用紙の空いているスペースを使用 |
テストセンターの実施場所には、リクルートが運営しているリアル会場と自宅から受けられるオンライン会場の2つがあります。いずれにせよ不正が一切できないように、監督者が受検中の様子を随時チェックしています。
ペーパーテストは、SPIの受検方式の中で唯一パソコンを使用しないマークシート形式の受検です。こちらも、不正が起きないように企業の担当者がテストを監督します。
受検者の適性についてより信頼できる情報を知りたい企業は、Webテスティングよりも高い金額を支払ってテストセンターやペーパーテスティングといった方式を採っています。不正が起こりにくい受検環境にするためにも、電卓を含めたあらゆる私物の持ち込みを禁止しているのだと推測されます。
企業の中には、計算力や地頭の良さを求める企業もあります。電卓の使用を許可すれば、受検者の計算力や地頭の良さを正確に測ることが難しくなります。
テストセンターやペーパーテスティングで電卓が使用できないのには、そういった理由も考えられます。
テストセンターでの受検を控えている人には、こちらの記事がおすすめです。
テストセンターとは? 受検の流れから高得点獲得の対策まで徹底解説
テストセンターの対策方法については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
問題例付き|テストセンターの対策方法を徹底網羅! 注意点も
SPIのペーパーテストについては以下の記事で詳しくまとめています。問題内容や解き方のコツを解説しているので参考にしてみてください。
SPIペーパーテストの受検マニュアル|特徴や解き方のコツを解説
問題集選びで悩んでいる人は以下の記事をチェックしてください。SPI講師が最適な問題集選びを解説しています。
SPI3の問題集22選|SPI講師が最適な問題集の選び方を解説
こちらのQ&Aコンテンツでは、「テストセンターが難しい」という悩みにキャリアコンサルタントが回答しています。ぜひ併せて参考にしましょう。
就活中は電卓の使用可と不可の両方のSPIを受検する可能性が高い
応募先の企業がどの受検方式なのかは、エントリー後受検の案内が来るまでわからないケースがほとんどです。前年の情報を参考に対策しても、今年から受検方式が変更になる可能性は決して低くありません。
また、第一志望の企業はテストセンターで、第二志望の企業はWebテスティングといったケースも起こり得ます。つまり、就活中は電卓の使用可と不可の両方のSPIを受検する可能性が高いと考えておいた方が良いのです。
繰り返しになりますが、電卓を使用した解き方と使わない解き方では勝手が異なります。もし電卓を使った解き方に慣れていて、本番は使わないで解くとなった場合、ミスが起こりやすくなり、時間も多く費やしてしまいます。
どちらのケースにも対応できるように、計算問題は二通りの解き方を習得しましょう。
志望企業が実施しているテストが、そもそもSPIではなく、玉手箱やTG-WEBといったほかのテストである可能性もあります。事前に把握したい人には、こちらの記事がおすすめです。
WEBテスト20種類の見分け方|URLや導入企業も併せて徹底解説
- 志望企業のSPIの受検方式がわかりません。電卓を使用した対策と使用しない対策、どちらを優先させるべきでしょうか。
電卓を使用しない対策
結論から言うと、絶対に「電卓を使用しない対策」です。
なぜならば、Webテスティングのように電卓を使用できたとしても、暗算や筆算などで素早く計算する方が意外に早いことが多いからです。
電卓があるからといって、電卓に頼った勉強をしていると、テストセンターやペーパーテストなどの試験に対応ができなくなりかねません。
まずは「電卓なし」でしっかり基礎計算力を身に付けていくべきです。
こちらのQ&Aでは、SPIを時間内に解くためのポイントをキャリアコンサルタントが解説しています。焦らず回答するためにぜひ参考にしてください。
SPIで電卓を使いこなせるようになるためには?
ここからは、Webテスティングのような電卓が使用できるケースに備えた対策をしていきます。「電卓をあまり使用したことがない」「SPIでどう使うのかがイメージできない」という人は多いですよね。
電卓を使用することによる計算の確実さや速さといったメリットを最大限活用するためにも、以下の2つの対策をおこないましょう。
自分に合った電卓を入手する
上記でおすすめの電卓を3つ取り上げましたが、どの電卓が使いやすいかは人それぞれです。手のひらにおさまるサイズの電卓が使いやすいと感じる人もいれば、キーの反応によって使い勝手が変わる人もいます。
電卓を複数所持している人は、試しに数問電卓を使って解いてみて、自分がもっとも使いやすいものを本番で使用してください。
電卓を所持していない人は、ぜひこの機会に購入しましょう。電卓の扱いに慣れていない人には、中型卓上電卓がおすすめです。比較的手頃な価格で購入でき、押し間違いをしにくいキーの大きさになっています。
関数電卓は多機能な分、使いこなすまでに時間がかかります。時間をたっぷりかけてでもSPIの点数アップを狙いたい人には適した電卓です。小型電卓は、キーが小さく押し間違いをしやすい点が懸念されます。ただ、今後SPI以外でも電卓を使用する機会が多い人には持ち運びがしやすいためおすすめです。
- 電卓は持っていませんが、スマホに電卓のアプリを入れているのでこれを使えば良いですよね?
スマホの利用はNG! 電卓を用意しよう
SPIではスマホの使用が禁じられており、スマホに電卓のアプリを入れたものを使用することはできません。
スマホには電卓機能だけではなく、インターネットへのアクセスや通信機能も付いていて、カンニングの可能性があるからです。
電卓の使用が許可されている場合は、電卓だけのシンプルな機能のものを準備し、試験前に操作方法を確認しておきましょう。
電卓を使って例題を繰り返し解く
電卓の使い方は知っているから、ぶっつけ本番でも大丈夫と思っている人もいるかもしれません。
しかし、どの問題でどう使えるのかわかっていないと、電卓を使用することで効率的になるのに結局使わずじまいになったり、思いのほか扱いきれず手こずってかえって時間がかかってしまうケースもあります。
この後はSPIにおける電卓の実践的な使い方を解説するので、該当する単元の例題を繰り返し解いて電卓を使いこなせるようになったうえでSPIに臨みましょう。
- 電卓が使えるなら対策しなくても大丈夫な気がしますがどうなんでしょうか?
電卓には「慣れる」対策が必要
これから何かに挑むというときに何も対策をしていないと、本番で焦ってしまう原因になる可能性があります。
もちろん、対策をしたからといって本番でもゆとりをもって取り組める確証はありませんが、万が一電卓にトラブルが発生した際、対策をしておいて良かったと思えるか、対策しておくべきだったと後悔するか、どちらが良いかは明白でしょう。
電卓の操作は簡単だと思っても、解答時間に限りがある中で思った通りに操作できるでしょうか? 毎日のように電卓を使う生活をしているならともかく、SPIを受検するためだけに電卓を用意したなら、練習しておいて損はないはずです。
SPIの対策に取り組む人は、まずこちらの記事をチェックしましょう。
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
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電卓の使用で効率的に解けるSPIのWebテスト問題
電卓の使用で効率的に解けるSPIのWebテスト問題
- 損益算
- 代金の精算
- 料金の割引
- 割合の計算
電卓を使うことができるのは、SPIの基礎能力検査の非言語分野で、主に「損益算」「代金の精算」「料金の割引」「割合の計算」の4つの単元です。
この4つの単元がどういった問題かわからない人もいれば、問題内容はイメージできるけど電卓の使い方がわからない人もいますよね。ここでは、例題を挙げながら電卓を使用した解き方を解説するので、一つずつ確認していきましょう。
損益算
損益算の例題
仕入れ値が1個2,100円の商品が3個売れたところ、利益が1,575円になった。この商品の原価に対する利益の割合はいくらか。
A.10%
B.25%
C.30%
D.45%
回答
回答:B
この問題は以下の公式を使って解きます。
損益算の解き方
- 原価(仕入れ値)×原価に対する利益の割合=利益
まずは原価の値を求めます。この時点からさっそく電卓を使用して解きましょう。「仕入れ値が1個2,100円の商品が3個売れた」との記述から2,100円×3個で=6,300円と原価が求められます。
公式に当てはめると、6,300円×X(利益の割合)=1,575円となります。Xは1,575円/6,300円で求められます。ここで、電卓に1,575÷6,300と打ち込めば瞬時にXが求められ、25%のBが回答だとわかります。
損益算では、割り算(÷)を使用する機会がありますが、上記の問題を例にすると1575/6300の場合、分数の読み方が「6300分の1575」なので、「6300÷1575」と打ち込んでしまうことがあります。
このようなケアレスミスをしないように、電卓で計算する際は注意が必要です。
代金の精算
代金精算の例題
a、b、cの3人で、旅行に行った際、ホテル代31,000円はaが支払い、そのほか食事代や観光施設への入場料など計9,500円はbが支払った。
3人が同額ずつ負担する場合、cは誰にいくら支払う必要があるか。
A.aに12,000円、bに3,000円
B.aに7,000円、bに0円
C.aに11,000円、bに2,500円
D.aに13,500円、bに0円
回答
回答:D
まずは電卓を使用して総額を求めましょう。31,000円+9,500円を足すと、総額は40,500円であることがわかります。電卓の画面は40,500のままにしておきましょう。
次に一人あたりの負担額を求めます。総額を人数で割れば求められるので、電卓に表示されている40,500円を3名で割ると、13,500円になります。
負担額を超えて支払っているのはaのみです。まずは、bからaに不足分を渡す必要があります。bの不足分は13,500円(一人あたりの負担額)から9,500円を差し引いて、4,000円となります。cは旅行時の負担額が0なので、13,500円をaに渡すことで全員の負担額が一致します。
SPIはスピードが大切です。上記の問題を例にすると、総額くらいは暗算で計算していくべきでしょう。「31000」と「9500」などは、非常に計算しやすい数字です。
このようなときは、わざわざ入力する時間がもったいないわけです。暗算でできるところは暗算で済ませ、スピード感を持って問題を解いていくよう心掛けておきましょう。
時間がない人におすすめ!
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志望度が高い企業にSPIで落ちてしまうのは本当にもったいないです。しかし何冊も問題集を解くのは時間が足りないですよね。
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料金の割引
料金の割引の例題
ある団体が美術館に行くことになった。美術館の入館料は1人当たり800円だが、10人を超える団体の場合、8人を超えた分について1人当たり2割引になる。水族館に25人で行く場合、入館料は総額いくらになるか。
A.12,880円
B.21,800円
C.22,880円
D.24,800円
回答
回答:C
まず、25人のうち正規料金の人数と割引料金の人数を求めます。割引料金は8人を超えた分に適用されるため、正規料金が8人、割引料金が25人ー8人=17人と求められます。
このぐらいの簡単な計算であれば暗算でできる人も多いと思いますが、ミスを減らすために電卓を使うのがおすすめです。正規料金の人数と割引料金の人数はメモして、いったん電卓はクリアにしてください。
次に、一人あたりの割引された金額を求めます。正規料金の2割引ということは、正規料金の8割が割引料金になります。800円(正規料金)×0.8で割引料金は640円。
最後は、それぞれの料金を人数分かけて合計すれば、入館料は総額が求められます。式は、800円(正規料金)×8人+640円(割引料金)×17人となります。メモリー機能を使いながらこの順に電卓に打ち込むと、回答22,880円が求められます。
料金の割引では、「~を超える」や「~以上」などの表現があり、その数字が含まれるのか、含まれないのか判断に迷うことがあります。
「〇人を超える」ときには、〇に入る数字は含みません。逆に、「〇人以上」のときは、〇に入る数字は含むので注意しましょう。
割合の計算
割合の計算の例題
ある水族館の祝日の入場者数は1,200人で、そのうち大人が60%、大人以外の入場者のうち25%が未就学児であった。未就学児の入場者数は何人か。
A.120人
B.240人
C.270人
D.300人
回答
回答:A
この問題は分数の掛け算が多いため、約分によって電卓を使わずにスピーディに解ける場合もあります。自分に合った解き方を探りましょう。
まず、大人以外の入場者の割合は、100%-60%=40%。大人以外の入場者数は、1,200人×40/100=480人。未就学児の入場者数は大人以外の入場者数の25%なので、480人×25/100=120人となります。
この解き方の流れを覚えておけば、最初から「1,200人×40/100×25/100」というように一つの式にして、一気に約分で回答を出すことも可能です。
割合では、計算が複雑になるので、「今どこの数字を求めているのか」を常に意識しておきましょう。
「大人以外の人数を求めて、その数字の25%が未就学児で」となった場合、いろいろと情報が出てきて混乱してしまう人もいるので、落ち着いて計算していきましょう。
こちらの記事では、SPIの計算問題の例題をさらに豊富に掲載しています。電卓を使って解いてみてくださいね。
SPI計算問題の攻略法|問題別対策方法やコツを例題付きで解説
さらにスピードアップ! SPIのWebテストで使いこなしたい電卓の機能
SPIのWebテストで使いこなしたい電卓の機能
- ラウンドセレクター
- メモリー
- パーセント
ここからは、さらに計算問題の解くスピードを上げるために、電卓の機能について解説します。
ここで解説する3つの機能は、使い方は決して難しくありませんが、何の機能かわかっていないために有効活用できていない人が多くいます。ただ、電卓によっては機能が付いていない場合もあるので、自分の電卓を手に取りながら扱い方を確かめましょう。
ラウンドセレクター
ラウンドセレクターとは
小数点以下の求め方、表示の仕方を指定する機能
ラウンドセレクターはほとんどの電卓でキーボタンと画面表示の間に位置しています。ボタンではなく、つまみを左右にスライドして設定を変更します。似た機能に小数点セレクターがありますが、これは小数点以下の桁数を設定する機能です。
ラウンドセレクターは一見すると、それぞれの機能がわかりにくいので、それぞれの設定でできることを押さえましょう。
設定 | できること |
---|---|
F | 割り切れない場合でも小数点以下が可能な限り表示される |
CUT | 小数点セレクターで設定した桁未満を切り捨てる |
UP | 小数点セレクターで設定した桁未満を切り上げる |
5/4 | 小数点セレクターで設定した桁までを四捨五入する |
SPIを受ける際は、基本的にはFの設定で問題ありませんが、問題によってはCUT、UP、5/4も活用しましょう。
メモリー
メモリーとは
数字を一次的に記憶する。メモリー計算中は、表示画面に「M」マークが表示される
メモリーには4種類の機能があり、各機能の説明は以下の通りです。
設定 | できること |
---|---|
M+ | メモリーの直前の数値または計算結果を足す |
Mー | メモリーの直前の数値または計算結果を引く |
MR | メモリーに記録されている数値の合計を出す |
MC | メモリーに記録された数値を消去する |
メモリー機能は料金の割引の問題で活用できます。たとえば、総額を出す式が(800円×8人)+(640円×17人)だったとします。この場合は、以下の順に操作を使用すると、回答が出せます。
メモリー機能を使った計算方法の例
- 「8」「0」「0」「×」「8」「M+」
- 「6」「4」「0」「×」「17」「M+」「MR」
- 合計金額「17,280」が表示される
- 「MC」で数値を消去
パーセント
パーセント機能とは
割合や割引、割り増しを簡単に計算できる機能
パーセント機能は、ほぼすべての電卓に付いている機能です。これを使うことにより、特に割合の計算の問題は、時間がぐっと短縮できます。
たとえば、120人のうちの2割の人数を求めたいときは、以下の手順に従って操作をすると、すぐに回答が出せます。
パーセント機能を使って割合を求める例
「1」「2」「0」「×」「2」「0」「%」
1,200円の2割り引きを求めたいときは、以下のように最後に「ー」ボタンを押す必要があります。
パーセント機能を使って割引きを求める例
「1」「2」「00」「×」「2」「0」「%」「ー」
SPI講師が教える! 電卓が使えないときの計算のコツ
ここまで電卓を使った計算方法を解説してきましたが、最初に述べた通りテストセンターやペーパーテストでの受検の場合は、電卓が使用できません。そのため、暗算やメモ用紙を使って筆算をするなどして解く必要があります。
しかし、「計算がどうしても苦手……」「人より時間がかかってしまうし正確性もあやしい」といった人は多いのではないでしょうか。そこでここでは、SPIの電卓が使えないときの計算のコツをSPI講師から解説します。
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見るテクニックは不要! SPIは基礎を徹底的に覚えることに集中するべき
はっきり言ってコツやテクニックはありません。そもそも、SPIで使用する計算の中で、テクニックが必要な計算など出ません。
ではなぜ、皆さんができずに困っているのか。これは純粋に基礎が固まっていないからです。
単純なたし算・ひき算・かけ算・わり算といった四則計算、分数、小数の計算など、これまでにやってこなかったことが原因です。基礎がしっかりしていないのに、テクニックなどを知ったとしても、使いこなすことはできません。
なぜなら、基礎があってこそのテクニックだからです。これはSPIに限った話ではありません。スポーツでもそうですし、楽器の演奏や料理だってそうです。これまでの自身の経験で納得できるはずです。
分数や小数の計算はミスが多いので要注意
「急がば回れ」という言葉の通り、複雑な計算をミスなくスピーディに解くためには、基本的な計算をしっかり身に付けることが1番の近道です。特に、分数や小数の計算は苦手な人が多いので、しっかり計算できるよう繰り返し演習していきましょう。
電卓の使用可否に応じた適切な対策をして高スコアを獲得しよう
SPIで電卓が使えるかどうかは受検方式によって異なります。SPIを直前に控えている人は、自分が受けるSPIの受検方式を確認し、本番と同じ条件で例題を解いたり、模擬テストを受けましょう。
ただ、受検方式は企業から正式な案内が来るまで断定できません。SPIを受けるまで時間に余裕がある人は、電卓を使った解き方にも使わない解き方にも慣れるように対策をしましょう。
アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見るWebテスティングを受ける人は自分に合った電卓を用意して対策を始めよう
この記事の自分に合った電卓を入手するという項目の中で、3種類の電卓の特徴が紹介されている通り、事前にいくつかの種類の電卓で問題を解いてみるなど、実際に試してみることをおすすめします。
四則演算の基本操作をしながら確かめてみることで、クリアボタンの位置など使いやすい電卓と出会えると思います。
SPI当日、電池切れにならないように確認し、電池式の場合は予備の電池を用意しておくと万全です。ソーラー電卓の種類も豊富なので、電池切れが心配な人はあらかじめソーラー電卓を選ぶというのも良いでしょう。
電卓を使いこなすことで時間に余裕ができて正答数が増える!
記事の復習になりますが、電卓を使うことができるのは、SPIの基礎能力検査の非言語分野で、おもに「損益算」「代金の精算」「料金の割引」「割合の計算」の4つの単元です。この4つの単元はコツコツと練習することで、確実に力をつけられます。
苦手な単元に関しては、対策本を通して攻略できるようにしてくださいね。電卓を使いこなすことで、時間に余裕を生み出せるようになります。しっかり対策をおこない、自信を持って臨みましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
プロフィール詳細適性検査対策講師
Akira Nakamura〇学校事務や大学講座運営などの企業にて、営業や講師、キャリア相談など幅広い業務を担当。現在はフリーランスとして、面接指導や適性検査「SPI」の講師を務める
プロフィール詳細