この記事のまとめ
- SPIの計算問題は各問題の特徴をつかむのが重要
- 問題別の対策方法を把握して苦手分野を潰そう
- SPIの計算問題でやりがちな3つの注意点に留意しよう
- SPIパーフェクト問題集
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この記事を読んでいる人におすすめ
多くの企業が採用の際に適性検査を実施しますが、その中でも出題される可能性が高いSPI。SPIは大きく分けて言語問題、非言語問題、英語、構造的把握力、適性検査の5つの問題が出題されます。そして、非言語問題では数学の計算問題に似た問題が出題されます。
「数学が苦手だから計算問題も不安」「どんな計算問題が出題されるのかわからない」などの悩みを抱える人もいるでしょう。
この記事では適性検査対策講師の中村さん、キャリアアドバイザーの瀧本さん、古田さんと一緒に、SPIの計算問題の特徴や対策方法などを例題付きで解説します。採用のプロによる実践的なアドバイスも掲載しているので、計算問題に不安がある人は最後までチェックしてください。
SPI計算問題は難しくない! 各問題の特徴を理解して対策しよう
SPIの計算問題は決して難しいものではありません。高校や大学受験のような複雑な問題は出題されず、中学生レベルの問題が出題されます。しかし、解答するスピードと正確さが求められるため、入念な対策が必要なのです。
この記事では前半で基本情報と各問題の特徴・対策方法を解説。まずはSPIの計算問題の特徴を把握しましょう。そして、記事後半で高得点を取るためのコツやおすすめの問題集・Webサイト、注意点などを解説します。
特徴を把握したうえでどのように対策すれば高得点を取れるかを理解していきましょう。
どんな問題が出る? SPI計算問題の基本情報
対策方法を知る前に、SPI計算問題の基本情報から全体像を把握しなければ、対策に抜け漏れが生じてしまいます。
ここからは、SPI計算問題の出題内容や難易度といった基本情報を解説します。まずはSPI計算問題の全体像をつかんで、スムーズに対策できるよう準備しましょう。
計算問題に限らずSPIの全体像を知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。基本情報から各問題の対策方法・解答のコツまでを詳しく解説しています。
SPI3とは? 例題付きで基本の対策から攻略のコツまで完全網羅
出題内容
SPIは主にペーパーテスト、テストセンター、Webテスティングの3つのいずれかで実施され、それぞれ出題される可能性がある問題が異なります。SPI計算問題の受検方式別の出題内容はこちらです。
出題内容 | ペーパーテスト | テストセンター | WEBテスティング |
---|---|---|---|
料金 | – | ◯ | – |
損益算 | ◯ | ◯ | ◯ |
仕事算 | ◯ | ◯ | ◯ |
代金清算 | – | ◯ | – |
割合と比 | ◯ | ◯ | ◯ |
速度算 | ◯ | ◯ | ◯ |
特殊算 | ◯ | ◯ | – |
確率 | ◯ | ◯ | ◯ |
場合の数 | ◯ | ◯ | ◯ |
分割払い | ◯ | ◯ | – |
集合 | ◯ | ◯ | ◯ |
通過算 | – | – | ◯ |
流水算 | ◯ | ◯ | ◯ |
SPIの非言語問題の出題内容は上記よりも多くありますが、計算問題だけで13の問題があります。受検方式によって出題されるかどうかが変わり、またすべての問題が出題されることはありません。
しかし、どの受検方式かは直前にならないとわからないため、これらの問題は網羅的に対策しておきましょう。
SPIの非言語問題の出題内容や各問題の対策方法を知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
SPI非言語は対策すれば怖くない! 出題傾向や例題を徹底解説
SPIペーパーテストについて詳しく知りたい人は以下の記事をチェックしてください。問題内容や解き方のコツをまとめています。
SPIペーパーテストの受検マニュアル|特徴や解き方のコツを解説
難易度
冒頭に解説したとおり、SPIの計算問題の難易度はそこまで高くはなく、中学生の数学レベルの問題が出題されます。しかし、制限時間が短く、スピードと正確さが求められるため、対策が必須なのです。
適性検査の本来の目的は、企業が自社とマッチする人材であるかどうかを見極めることです。依頼されたことを素早く、かつ正確におこなえる人は入社後信頼を得やすく、そのような素質の有無は、スピードと正確さが求められる計算問題で一定見ることができます。
問題自体の難易度は高くありませんが、問題を解くスピードと正確さを磨くためにも対策が必須になります。
SPIの非言語を「数学」と思っている人も多いですが、それは誤りです。数学のように「因数分解」や「微分・積分」のような問題は一切出ないので心配いりませんよ。
SPIでは難しい問題は出ません。だからこそ、少し頑張れば通過できるようになるので、対策しないのはもったいないのです。
SPI計算問題はどう解くべき? SPI講師が解説!
細かい解説に入る前に、まずSPIの計算問題全体を通して留意すべきことを確認しましょう。全体感を把握することで詳細な対策方法が理解しやすくなるためです。
ここでは、計算問題全体を通して心得ておくべきことを適性検査対策講師の中村さんに聞いてみました。
適性検査の専門家からノウハウを吸収し、今後のSPIの勉強に役立てましょう。
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見るSPIの計算問題は3つのステップに沿って対策をしよう
①「SPIの非言語=数学」のイメージからの脱却
SPIで出題される計算問題に不安を持つ人や苦手意識がある人も多いかと思いますが、それは「数学」のイメージを持ちすぎているのが最大の原因です。まずは、「SPIの非言語=数学」この考え方をやめましょう。
②小数や分数の計算
意外にも小数や分数の四則計算(足し算、引き算、掛け算、割り算)ができない人も少なくありません。このような小さなことが後々足を引っ張る原因になるので、しっかりできるようにしておきましょう。
③焦らずコツコツと対策
私が講師として多くの学生さんを見てきた限り、うまくいっていない人は、自分が今やるべきことよりも「かなり背伸び」をする傾向があります。
物事には順序というものがあり、基礎がしっかりしていなければ、基本的な問題はもとより応用問題なんて解けるはずがありません。
ゲームのように、レベル1からコツコツと積み重ねていくことを心掛けましょう。
④必ず公式を利用する
計算問題の多くは「公式」が存在します。公式に当てはめるだけで答えが出たり、簡単になったりする問題も多く、そのような便利な公式は必ず利用するようにしましょう。SPIはスピードが重要です。「公式を利用して、素早く答えを導き出す」ことが鉄則です。
計算問題のみならず、SPI全体の勉強方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、他の科目にも不安がある人はぜひ確認してください。
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
適性検査の数学に苦手意識のある人は多いと思います。以下の記事では適性検査の数学についてプロが詳しく解説しているので参考にしてみてください。
適性検査の数学をプロが徹底解説! 種類別に例題&特徴も紹介
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各出題内容を例題付きで解説! SPI計算問題の特徴と対策方法
具体的にSPIの計算問題でどんな内容が出題され、どう対策して良いかわからない人もいるでしょう。
ここからは、SPI計算問題の各問題の特徴や対策方法を例題付きで解説します。また、就活のプロであるキャリアアドバイザーから各問題の具体的な対策方法も聞きました。
SPI計算問題の全体像をつかめていない人は網羅的に、ある程度対策を進めていて苦手分野まで見つかっている人は特定の問題といったように、自分に合った方法で確認していきましょう。
①料金
料金の例題
ある団体が水族館に行くことになった。水族館の入館料は一人当たり500円だが、10人を超える団体の場合、10人を超えた分は1人当たり300円になる。水族館に25人で行く場合、入館料は総額いくらになるか。
A 8,500円
B 21,000円
C 12,000円
D 9,500円
答え
D
SPI計算問題の料金は、定価や割引などさまざまな要因によって決まる最終的な料金を求める問題です。要因には人数や時間なども存在し、ただ足し算や掛け算、割り算をすれば良いわけではありません。複数の計算式を作って最終的な料金を求めます。
料金の対策方法
料金の対策方法は、割引に関する公式を覚えておくことです。特に覚えるべき公式は以下の2つです。
料金の割引に関する公式
- 割引額=料金×割引率
- 割引後の料金=料金×(1-割引率)
割引額は「いくら割引されるのか」を求める計算式で、割引後の料金は「割引された後、結局いくらになるのか」を求める計算式です。
一方で、上記の問題の場合はシンプルに10人分の通常料金とそれ以降の15人分の割引後の料金の総額から求められます。通常料金の10人分の料金は5,000円、割引後の15人分の料金は4,500円で、総額9,500円となります。
なお、料金の問題ではこれらの公式を覚えることは必要不可欠です。すぐに公式に当てはめて計算できるようにしておきましょう。
②損益算
②損益算の例題
あるスーパーでは定価の3割引で売ると100円の利益が得られるようになっている。仕入れ値が2,000円の商品を定価で売ったときの利益はいくらか。
A 850円
B 900円
C 950円
D 1,000円
E 1,050円
F 1,100円
G 1,150円
H AからGのいずれでもない
答え
D
損益算とは、ある売買に関して定価や利益、原価などを求める問題です。日常生活ではあまり使用しない用語ですが、仕事をする際は正確に答えられなければいけない問題となります。
計算自体は難しくありませんが、問題に出てくる用語を覚えておくことが大切です。
損益算の対策方法
損益算の対策方法は、商品・サービスの売買に関する用語とそれを求める公式を覚えておくことです。覚えるべき用語とその計算方法はこちらです。
用語 | 意味 | 公式 |
---|---|---|
原価 | 商品・サービスを提供する際の元となるお金 | 原価 = 定価 ÷ (1 + 利益の割合) |
定価 | 品物に対して決めている売値 | 定価 = 原価 × (1 + 利益の割合) |
売価 | 実際に売るときの値段 | 売値 = 定価 × (1 – 割引率) |
割引率 | 割引される割合 | 割引率 = 割引額 ÷ 定価 |
利益率 | 売り上げに対する利益の割合 | 利益率 = 利益 ÷ 原価 × 100 |
上記の問題の場合は、まず「定価の3割引で売ると100円の利益が得られるようになっている」から定価を求めます。その定価から仕入れ値を差し引くことで利益が求められます。
これらの用語はSPI計算問題の損益算に出題されるだけでなく、社会人になった際にも使用するケースがあります。SPI対策にとどまらず、社会人になった後に瞬時に計算できるようになるためにも覚えておきましょう。
- 損益算の公式がなかなか覚えられません……。
練習を繰り返してアウトプットを意識しよう
SPIの損益算の公式を覚えるためには、繰り返し練習と実践的な応用が効果的です。
まず、公式を紙に書き出して日常的に目にする場所に貼り付けてください。これにより、公式を自然と視界に入れることができます。
次に、具体的な問題を解くことで公式を実際に使う練習をしましょう。問題を解く過程で公式を使うことで、理解が深まり、記憶にも定着しやすくなります。
また、公式を覚える際には、それを物語やイメージに結びつけることも有効です。
たとえば、公式の各部分を日常生活の出来事や物に紐づけてみると、より記憶に残りやすくなります。
最後に、定期的に復習することを忘れずに。何度も繰り返し復習することで、長期記憶に移行し、忘れにくくなります。
③仕事算
仕事算の例題
ある仕事を完了させるのにAは5日、Bは10日かかる。この仕事を二人で実施する場合、何日で終わるか求めよ。
答え
3.3日
仕事算とは、ある仕事を完了させるのにどれくらいの時間・日数がかかるのか、またある期日までに完了させなければいけない場合は1日にどれくらいの量の仕事をしなければいけないのかなどを求める問題です。
さらに、2人でおこなう場合や3人でおこなう場合など、複数人で仕事を実施する際の時間や日数、1日の量などを求めなければいけないこともあります。
仕事算の対策方法
仕事算に特別な公式はありません。ただ、全体の仕事量を1と置くと計算しやすくなります。
たとえば、上記の例題の場合、仕事量を1と置くと、Aは1日に0.2の仕事ができ、Bは0.1の仕事ができます。つまり、2人の場合は1日に0.3の仕事ができるということです。そうすると、3.3日で1の仕事が完了させられることがわかります。
このように全体の仕事量を1として、1日の仕事量を求めると計算しやすくなります。
仕事算の問題は「仕事量とは何か?」を理解しておくことが重要です。いきなり難易度が高い問題から解くと理解が追いつかないため、基本的要素を含んだ簡単な問題から難易度の高い問題に挑戦していきましょう。
④代金精算
代金精算の例題
a、b、cの3人で、ある友人にプレゼントを購入してレストランで祝うことにした。aは9,000円のプレゼントを購入し、bはレストラン代15,000円を支払った。
3人が同額ずつ負担する場合、cは誰にいくら支払う必要があるか。
ア aに10,000円、bに5,000円
イ aに0円、bに5,000円
ウ aに1,000円、bに7,000円
エ aに3,000円、bに10,000円
答え
ウ
SPI計算問題の代金精算は、複数人がお金を出し合ってある商品・サービスを購入し、最終的に平等に支払うために、誰にいくら支払えば良いのかを求める問題です。
日常生活で割り勘で食事をしたり、プレゼントを購入したりすることがあると思います。その割り勘をより正確に求めるのが代金精算となります。
代金精算の対策方法
代金精算の対策方法は、平等の金額を支払うために、一人当たりいくら支払うのかを計算することです。
たとえば、上記の例題ではプレゼントとレストランで合計24,000円かかりました。これを3人で分けると、一人当たり8,000円になります。aは9,000円、bは15,000円と8,000円よりも余分に支払っているため、cがそれぞれが8,000円になるように支払わなければいけないのです。
このように、合計額、一人当たりが支払う金額、該当者がどのように支払うかという順番で計算するとスムーズに求められるでしょう。
合計額から出した一人当たりの金額をそれぞれが支払った金額から引けば、それぞれがどれぐらい追加して払ったのかがわかるので、回答を出しやすくなりますよ。
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⑤割合と比
割合と比の例題
ある壁面1㎡を塗るのに必要なペンキの量は400mlである。1,000mlのペンキでは10㎡の壁面の何%を塗ることができるか。小数点以下第1位は四捨五入すること。
A 12%
B 34%
C 21%
D 25%
答え
D
SPI計算問題の割合と比は、問題文に含まれる情報からある割合を求めたり、提示されている割合から数値を求めたりする問題です。
割合と比は、問題文から情報を整理して、自ら計算式を作らなければいけません。計算自体は難しくありませんが、計算式を組み立てるところまでを素早く、正確におこなうことが大切です。
割合と比の対策方法
割合と比の対策方法は、問題文から情報を整理して複数の式を作り、求めるべき数値を計算することです。
たとえば、上記の例題の「ある壁面1㎡を塗るのに必要なペンキの量は400mlである」から、最初に「1㎡ = 400ml」の計算式が作れます。この計算式から、10㎡の壁面を塗るために必要なペンキは「10㎡ = 4,000ml」と計算可能です。
そして、1,000mlは4,000mlの何%かを求めることで、最終的な答えを導き出すことができます。
このように、ある情報をもとに一つの方式を見つけ、そこから関連性を考えて計算式を作成すると答えを求められます。
⑥速度算
速度算の例題
空欄に当てはまる数値を求めなさい。
aはいつもは自宅から職場まで平均時速4km/時で歩いているが、自宅から出発するのが5分遅れたときは平均時速5km/時で歩いて職場にいつもと同じ時刻に到着した。このとき、aはいつも職場まで( )km歩いている。
答え
1.67
SPI計算問題の速度算は、問題文に含まれる情報から速度や距離、時間を求める問題です。問題によって速度、距離、時間のどれを求めるかは異なります。それぞれ求められるように、公式を覚えておくことが大切です。
速度算の対策方法
速度算の対策方法は、速度・距離・時間を求める公式を覚えておくことです。それぞれを求める公式はこちらです。
速度・距離・時間を求める公式
- 速度 = 距離 ÷ 時間
- 距離 = 速度 × 時間
- 時間 = 距離 ÷ 速度
3つすべてを覚える必要はありません。3つの要素しかないため、どれか一つの式を覚えればほかで代用可能です。
上記の問題の場合、職場まで平均時速4km/時で歩いているときと、平均時速5km/時+5分が同じ時間になるということ。そこで職場までにかかる時間をXとすると、4X=5(X- 5/60)、X=5(X-5/60)/4-5となります。そして、求めたXを距離の公式に当てはめると、距離=4Xとなり、X=1.67kmとなります。
なお、上の例題のように、公式に単純に当てはめられる問題はあまり出題されず、少し複雑な問題が出されます。その場合でも公式は使用可能です。何回も練習してパターンを把握し、どの問題がきても解答できる状態にしましょう。
速度算の公式では、基本の公式「距離=速さ×時間」で計算しても良いのですが、覚えにくい人は、小学生の算数で習った「は(速さ)・じ(時間)・き(距離)」で覚えてみましょう。
速度算は単位にも注意が必要です。速さは「km」なのに距離は「m」であるときは、単位をそろえることも忘れないように気をつけておきましょう。
⑦特殊算
特殊算の例題
ある兄弟は現在、兄が25歳、弟が10歳である。兄の年齢が弟の年齢の2倍になるのは何年後か。
A 15年後
B 20年後
C 5年後
D 10年後
答え
C
SPI計算問題の特殊算は、問題文の情報から式を立て、正しい答えを解答するという問題です。一見複雑そうに見えますが、考え方はほかの問題と同様です。求めるべき数値をXなどの文字に置き換え、問題文にある情報から式を作って解答します。
特殊算の対策方法
特殊算はさまざまな問題が出題されるため、対策方法も多岐にわたります。ただ、以下の方法を実践すると解答しやすくなるでしょう。
特殊算のおすすめの解答方法
- 求める数値にXなどの文字を代入して式を立ててみる
- 簡単な数字を代入して状況を理解する
上記の場合、年齢差が15歳という事実があります。そして、兄の年齢が弟の年齢の2倍になるのは、つまり30歳の年齢差があるということ。この事実を把握しながらそれぞれの年齢を足していくことで求められます。
必ずしもこれらの解答方法が使えるとは限りませんが、多くの場合で活用できます。まずは求める数値を文字で置き換えて、どんな式ができるかを考えてみましょう。
- 特殊算が難しくてなかなかできるようになりません。
スキマ時間を活用して問題に慣れよう
SPIの特殊算に対する効果的な学習方法として、スマートフォンアプリを活用することがおすすめです。たとえば、通学時間や休憩時間にスマホアプリで特殊算の問題を解く練習をすることで隙間時間を有効に使うことができ、効率的に学習を進められます。
また、特殊算の問題を解く際には方程式を立てるための文字の使い方に注意が必要です。具体的には、どの文字を何に対応させるかを明確にし、問題文の条件を正確に方程式に落とし込むことが大切です。
このように、スマホアプリを利用した学習と方程式の立て方に注意を払うことで、SPIの特殊算への対応力が高まりますよ。
⑧確率
確率の例題
a、bを含む5人の中から代表3名をくじで決める。くじは10本あり、一度引いたくじはもとに戻さないものとする。くじは1番目にa、2番目にbが引くことにした。1回目でa、bがともに代表になる確率はどれだけか。
A 4/23
B 2/25
C 1/5
D 11/31
E 6/13
F 1/67
G 1/15
H 1/3
答え
G
SPI計算問題の確率とは、問題のとおり確率を求める問題が出題されます。確率問題のパターンは大きく分けて以下の4つがあります。
確率のパターン
- Aが起こる確率
- AかつB
- AまたはB
- 少なくともA
出題された問題が上記のどれに該当するのかを判断することがポイントです。そして、パターンに合わせてどんな計算をしなければいけないのかを考える必要があります。
確率の対策方法
確率の対策方法は、パターン別の大まかな計算方法を覚えることです。各パターンの大まかな計算方法はこちらです。
Aが起こる確率 | すべての事象(分母)と、求める数値(分子)を見極めて、分子/分母で計算する |
AかつB | Aが起きる確率とBが起きる確率を掛け合わせる |
AまたはB | Aが起きる確率とBが起きる確率を足し算する |
少なくともA | 余事象を活用して計算する |
余事象とは
ある場合以外の事象のこと。
余事象の確率 = 全体の確率 – それ以外の確率
パターンに合わせて上記のような考え方で解答できます。確率問題は複雑な問題が出題されることが多いです。特に「少なくともA」のパターンは複数の計算式を作らなければならず、時間がかかってしまいます。
上記の例題の場合、AかつBの確率を求める必要があります。aは10本中3本の当たりがあるくじを引きます。そして、bは9本中2本の当たりがあるくじを引くことになります。aが代表になる確率とbが代表になる確率を掛け合わせることで答えを導き出せます。
なお、特に確率はスムーズに解答するためにも、練習量を積むことが大切です。
確率が苦手な人は、「場合の数」が理解できていない人が多いです。確率の考え方の基本は「場合の数」です。PやCが確率でも出てくるのは、そのような理由です。
確率がまったくわからないという人は「場合の数」から勉強することをおすすめします。
⑨場合の数
場合の数の例題
グループには女性4人、男性6人がいる。この中から代表4人を決めたい。女性だけから3人代表を選ぶ場合、選び方は何通りあるか。
A 1通り
B 4通り
C 6通り
D 9通り
E 12通り
F 15通り
G 21通り
H 24通り
答え
B
SPI計算問題の場合の数とは、「〇〇な場合、どんな可能性があるか」を求める問題です。上記の例題でいえば、「女性だけから3人代表を選ぶ場合、選び方は何通りあるか」という、状況に対する可能性を求めます。
ほかの問題と比べて抽象度が高いのが特徴的です。状況を俯瞰して、どのように計算できるかを考えましょう。
場合の数の対策方法
場合の数の対策方法は、順列と組み合わせの公式を覚えることです。
場合の数の順列と組み合わせの公式
- 順列:nPr
- 組み合わせ:nCr
場合の数の種類 | 意味 | 公式 |
---|---|---|
順列 | 複数のものを順序をつけて1列に並べること | nPr = n! /(n-r)! |
組み合わせ | 異なる複数のものの中から複数個取り出したときの組み合わせの数のこと | nCr = n! /r! (n-r)! |
異なるn個の中から異なるr個を取り出すという意味で、nとrが使用されています。そして! は階乗を表し、n! の場合は1からnまでの積を示しています。nが5の場合は1×2×3×4×5となります。上記の例題の場合、組み合わせであるためnCrを活用して答えを導き出します。
問題文から順列なのか組み合わせなのかを見極め、それぞれの公式に当てはめてスムーズに解答しましょう。
場合の数は問題文をよく読むことが重要です。
「分けるものに区別があるか」「分けた後に区別があるか」「定員があるか」を読み取り、問題集を繰り返し解いて、パターンを身に付けてコツをつかんでいくしかありません。
⑩分割払い
分割払いの例題
ある人が洗濯機を分割払いで購入することにした。購入と同時に1回目の支払いとして、総額の1/6を支払った。2回目に1回目の2/3を支払い、3回目に残りの全部を支払うものとすると、3回目に支払う金額は、総額のどれだけにあたるか。ただし、利子はかからないものとする。
A 3/7
B 1/2
C 3/5
D 13/18
答え
D
SPI計算問題の分割払いとは、ある商品・サービスを分割払いで購入した際に、ある時点で全体のいくらを支払うことになるのかを求める問題です。
仕事をするうえで、全体の金額を分割して支払う場合もあるでしょう。その際、ある時点でいくら支払うことになるのかを瞬時に答える能力が問われます。
分割払いの対策方法
分割払いの対策方法は、総額を1として考えることです。
上記の例題で洗濯機の総額を1とした場合、1回目で1/6支払い、残り5/6となります。そして、2回目で1/6の2/3、すなわち全体の1/9を支払い、残りの総額が1-(1/6+1/9)で、13/18となります。
このように、総額を1とし、それを基準に考えると計算しやすくなります。分割払いも慣れが必要です。何回も解いてみて、計算スピードを上げていきましょう。
⑪ 集合
集合の例題
あるサークルに所属する人50人に調査したところ、英語が話せる人が10人、スペイン語が話せる人が3人いた。この中からどちらかの言語しか話せない人の人数を調査したい。英語とスペイン語の両方を話せる人が1人いた場合、英語とスペイン語のどちらかしか話せない人は何人いるか。
A 3人
B 4人
C 5人
D 10人
E 11人
F 1人
G 7人
H AからGのいずれでもない
答え
E
SPI計算問題の集合とは、問題文から複数の集合に関する情報が与えられ、その情報をもとに問われている数値を導き出すという問題です。
一見複雑ですが、図や表などで整理しながら読み進めていくと、解答方法を見つけられますよ。
集合の対策方法
集合の対策方法は、与えられた情報を図にして整理することです。その際、おすすめなのがベン図を書くこと。たとえば、上記の例題の場合、以下のようなベン図が作成できます。
このように、ベン図で整理するとどちらかの言語しか話せない人は、英語を話せる10人から両方話せる一人を引いて9人、スペイン語を話せる3人から両方話せる1人を引いて2人、どちらかしか話せない人は合計11人ということがわかります。
集合に複雑な計算はありません。問題を図に落として整理して、単純にしてみることが大切です。
集合が小さく、要素が明確な場合には集合内の要素をリストアップして解く「リスト法」が使えます。
例題なら、A∩B=1、A∪B=12なのでどちらかしか話せない人は12-1で11となります。
⑫通過算
通過算の例題
50m/秒で走り、長さ100mの電車が長さ2,000mのトンネルを通過するのにかかる時間は何秒か。
答え
42秒
SPI計算問題の通過算とは、電車や車などがトンネルや鉄橋などのある箇所を通過する速さや時間などを求める問題です。
それだけでなく、電車同士がすれ違うのにかかる時間を求めたり、追い越すのにかかる時間を求めたりする場合もあります。
通過算の対策方法
通過算の対策方法は、速度算と同様に速度・距離・時間を求める公式を覚えておくことです。
速度・距離・時間を求める公式
- 速度 = 距離 ÷ 時間
- 距離 = 速度 × 時間
- 時間 = 距離 ÷ 速度
上記の例題の場合、時間 = 距離 ÷ 速さを活用して計算します。そして、距離はトンネルの長さに電車の長さも加える必要があることを踏まえて計算する必要があります。
問題文の中では必ずしも同じ単位を使っているとは限りません。秒や分、mやkmなどが混合しているケースもあります。これらの単位を同じものに変換して計算できるようにしなければいけないことは覚えておきましょう。
通過算は「止まっているものを通過」「動いているもの同士がすれ違う」「動いているものを追い越す」の3つが主な出題パターンです。
何を問われているのか確認するために、図に書いて考えると良いでしょう。
⑬流水算
流水算の例題
流れの速さが5km/時の川がある。船でこの川を上ると2時間、下ると1時間かかることがわかった。静水時、この船は速度何km/秒で進むか求めよ。
答え
15km/時
流水算とは、船が川を上ったり下ったりする際、川の流れの速さや船が進む速度などを計算する問題です。また、動くエスカレーターを歩く人の速度や、風が吹く中で飛行する飛行機の速度を求める問題なども出題されることがあります。
出題頻度は低いですが、慣れていないと計算に戸惑ってしまうでしょう。しかし、公式を覚えておくことで、簡単に計算式を組み立てられるようになりますよ。
流水算の対策方法
流水算の対策方法は、公式を覚えることです。覚えるべき公式は以下の7つ。
流水算で覚えるべき公式
- 速度 = 距離 ÷ 時間
- 距離 = 速度 × 時間
- 時間 = 距離 ÷ 速度
- 上りの船の速さ = 静水時の船の速さ – 流れの速さ
- 下りの船の速さ = 静水時の船の速さ + 流れの速さ
- 流れの速さ = (下りの船の速さ – 上りの船の速さ) ÷ 2
- 静水時の船の速さ = (下りの船の速さ + 上りの船の速さ) ÷ 2
これらの公式を覚えて、問題文の数値を当てはめて計算すると、より効率的に答えを導き出せるようになります。
上記の例題の場合、船の速度をXとすると、川を上るときの速度がX – 5km/時、川を下るときの速度がX + 5km/時となります。どちらも距離は同じであるため、(X – 5) × 2 = (X + 5)が成り立ち、答えを導き出せます。
また、通過算と同様に単位の変換には気をつけましょう。同じ単位に変換しなければ、正しく計算できない可能性があります。
- 計算問題が苦手なのでどれかは捨ててできそうなものからやりたいです。どれなら捨てても良いですか?
難易度で問題を解く優先順位をつけよう
「捨てる」というと、「確率」を捨てるとか、「速度算」を捨てるとか、分野ごとバッサリ捨てるようなイメージを持っているかと思いますが、難易度別で考えるようにすると良いです。
たとえば、「確率」が苦手だとしても、簡単なじゃんけんの問題もあれば、条件付き確率のような難しい問題もあります。すべてバッサリ捨てるのではなく、難易度で考えていきましょう。
しかし、基本的には「捨てる」ということは考えないほうが良いです。捨てるということは、その分だけ他の人に比べると不利になるわけなので、SPIの通過率も必然的に悪くなってしまいます。
前提として、SPIは大学入試のような難しい問題ではないので、前向きに頑張ってほしいと思います。
上記は計算問題の例題ですが、そのほかの非言語分野の問題や、言語、英語、構造的把握力などの例題についても知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
SPIの例題38選! 対策手順や突破のコツを徹底解説
全問題共通! SPI計算問題で高得点を取るコツ
SPI計算問題の特徴を解説しましたが、具体的な対策の進め方がわからないと悩む人もいるでしょう。
ここからは、SPI計算問題の全問題共通の高得点を取るコツを解説します。コツを知りながら対策するのと知らない状態で対策するのとでは効率性が異なります。すぐに始められるものもあるため、対策に迷いがある人はチェックしておきましょう。
公式やパターンを暗記する
SPI計算問題の各問題の対策方法にもあったとおり、公式やパターンを暗記することで、一見複雑な問題も効率良く計算できるようになります。特に損益算や速度・距離・時間、確率などの公式は暗記必須といえるでしょう。
用語 | 意味 | 公式 |
---|---|---|
原価 | 商品・サービスを提供する際の元となるお金 | 原価 = 定価 ÷ (1 + 利益の割合) |
定価 | 品物に対して決めている売値 | 定価 = 原価 × (1 + 利益の割合) |
売価 | 実際に売るときの値段 | 売値 = 定価 × (1 – 割引率) |
割引率 | 割引される割合 | 割引率 = 割引額 ÷ 定価 |
利益率 | 売り上げに対する利益の割合 | 利益率 = 利益 ÷ 原価 × 100 |
速度・距離・時間を求める公式
- 速度 = 距離 ÷ 時間
- 距離 = 速度 × 時間
- 時間 = 距離 ÷ 速度
場合の数の種類 | 意味 | 公式順列 組み合わせ |
---|---|---|
順列 | 複数のものを順序をつけて1列に並べること | nPr = n! /(n-r)! |
組み合わせ | 異なる複数のものの中から複数個取り出したときの組み合わせの数のこと | nCr = n! /r! (n-r)! |
そもそも公式やパターンが覚えられないと悩む人もいると思います。そのような悩みを抱える人は、まずは答えを見て公式やパターンに当てはめて計算して解答することを繰り返すのがおすすめです。
最初に答えを見てから解答することで、「〇〇の場合はこの公式」と傾向をつかめて、徐々に覚えられるようになります。
- 公式やパターンを暗記するのが苦手です。効率良く覚えられる方法があれば教えてください。
あらかじめ傾向を把握したうえで一つずつ身に付けよう
苦手なものを確実に身に付けるには、ひたすら問題集を解くしかありません。その際、異なる種類の問題をバラバラにするのではなく、流水算なら流水算、通過算なら通過算というように、同じ種類の計算問題を何度も解き、身に付いたら次の種類の問題に取りかかるようにしましょう。
暗記が苦手なのであればなおさら、何度も繰り返し解いて覚えていくしかありません。
数学には多くの公式がありますが、SPIで必要な公式はそこまで多くありません。出題率が高い傾向がある問題に絞り込んで公式を覚えると良いでしょう。
計算する前に問題の内容を整理する
SPIの計算問題は文章形式で出題されることが多く、情報が散りばめられている状態にあります。情報がまとまっていないことから、どう計算式を組み立てれば良いかわからないと悩む人もいるでしょう。
そこでおすすめなのが、計算する前に問題の内容を整理することです。簡単な図を作成すると、問題文にある各数値の関係性が明確になり、式を作りやすくなります。
グラフや表、ベン図などさまざまな図がありますが、自分にとってわかりやすい図を使用するのがおすすめです。
- 考えをイメージに落とし込むのが苦手です。どうしたら上手く図にまとめられるようになりますか。
解答を見ながら解いてみよう
まずは、解答解説の通りに図や表を作成してみて、同じように解いていきましょう。
できる人の多くは、考えをイメージに落とし込むなんてしていません。これまで解いたことのある、似たような問題を思い出して、同じように解いているだけです。
つまり、「考えをイメージに落とし込むのが苦手」なのではなく、「そもそも知らない」だけなのです。SPIは新規の見たことのないような問題は出ません。勉強していれば、必ず似たような問題が出てきます。
問題集の問題を解答解説の通りに解いて、覚えて、次に同じような問題が出たときに同じように解いていけるようストックを増やしていきましょう。
求めるべきものを明確にする
前述のとおり、SPIの計算問題は文章形式で出題され、多くの情報が含まれています。出てきた情報から順番に計算すると、結局何を求めれば良いのかがわからなくなってしまいます。
そこで重要なのが、最初に求めるべきものを明確にすることです。求めるべきものを明確にしたらXなどの文字に置き換え、それを求められるように計算式を組み立てていくのが大切です。
必ずしも一つの式で計算できるとは限りません。ただ、求めるべきものを明確にしておくことで、どんな式が必要になるのか、問題文にある情報はどんな意味・役割を持っているのかなどが見えるようになります。
電卓の使用に慣れておく
SPIのWebテスティングの場合、電卓の使用が可能です。しかし、電卓を使い慣れていないと打つのに時間がかかり、解答するまでに時間がかかってしまいます。
SPIは制限時間が短いため、電卓の使用に慣れておき、素早く計算して時間を短縮するのがポイントです。そのためにも、電卓を打つスピードを上げることを練習から意識しましょう。
なお、テストセンター方式やペーパーテストの場合は電卓が使用不可であるため、筆算で問題を解く練習もしておくことをおすすめします。
以下の記事では電卓を効率よく使用するコツをまとめているので参考にしてみてください。
SPIで電卓が使えるかは受検方式による! 効率良く使うコツを解説
問題集やアプリを活用して対策する
SPIの計算問題を対策するにあたって、問題集やアプリを活用するのがおすすめです。数多くの過去問や類似問題が掲載されているだけでなく、各問題に詳しい解説が付いています。
また、問題集には「2025年度版」「2026年度版」など、年度が表紙に記載されています。内容は大きく変わりませんが、確実に出題傾向をつかむためにも、自分が受検する年度の問題を購入するのがおすすめです。
なお、問題集を購入する場合は1冊だけで十分です。むしろ、複数の問題集を購入すると、問題を解くことばかりに注力して、一つひとつの問題の対策が浅くなり、結局何も身に付かない可能性があります。1冊だけを購入して何回も解き直し、解答パターンを身に付けるのがおすすめです。
短時間で多くの問題が出題されるので、1問あたりの時間配分を決めておきましょう。
また、文章で表された問題を図にできると問題をより明確に理解することにつながり、解答への道筋が立てやすくなります。
SPI計算問題対策におすすめの問題集やWebサイト・アプリ
前述のとおり、SPI計算問題の対策をする際、問題集やWebサイト・アプリが役立ちます。しかし、どれを使えば良いかわからない人もいるでしょう。
ここからは、SPI計算問題対策におすすめの問題集やWebサイト・アプリを紹介します。問題集とWebサイト・アプリはそれぞれ特徴が異なります。特徴を押さえたうえで自分に合ったものを選びましょう。
おすすめの問題集
問題集はたくさんの過去問やそれに類似した問題が掲載されているだけでなく、各問題の詳しい解き方も解説されています。そして、SPIで出題される問題が網羅的に掲載されているため、1冊購入するだけで抜け漏れなく対策可能です。
「不安が多いからじっくり対策したい」「いろいろなものを購入せずに一つで済ませたい」と考える人は問題集を購入して対策するのがおすすめです。
そして、SPI計算問題対策におすすめの問題集はこちらです。
おすすめの問題集 | 著者 | 特徴 |
---|---|---|
大手・人気企業突破 SPI3問題集≪完全版≫ | SPI3対策研究所 | 各科目をレベル1・レベル2の2段階で練習できるため、対策を始めたばかりの人も安心。 |
これが本当のSPI3だ! 2025年度版 | SPIノートの会 | 446ページという業界最大級のボリュームで、どの出題内容でも網羅的に対策できる。 |
2025年度版 文系学生のためのSPI3完全攻略問題集 | 尾藤 健 | 数学が苦手な人でも対策できるように、手厚い解説が掲載されている。 |
- 先輩から問題集をもらったのですが、年度が違っても対策は可能でしょうか。
問題ないが出題傾向を把握したいなら最新版を使おう
問題集の年度が異なっても、さまざまな問題を解く練習になるという意味では対策になるでしょう。同じ確率の問題でも、問題の内容が変わることで練習にはなります。
繰り返し解く練習をしたい場合は、年度が異なる問題集でも役に立つでしょう。
SPIの問題傾向は年度が異なると変わることがあります。SPIは数年に一度、大幅に変更されることもあるため、どのような問題が出題されるか傾向を知りたい場合は、最新版の方が良いでしょう。
SPIは計算問題以外にも言語問題などもあります。以下の記事ではSPI講師が最適な問題集を解説しているので併せて参考にしてみてください。
SPI3の問題集22選|SPI講師が最適な問題集の選び方を解説
おすすめのWebサイト・アプリ
SPI計算問題の対策はWebサイト・アプリでも可能です。特にWebサイトの場合、無料でできるものも多くあるため、対策にお金をかけたくない人におすすめです。
一方で、掲載されている問題が少なく、問題集と比べて網羅性に欠ける場合があります。「そもそもSPIでどんな問題が出題されるかわからない」「まずは力試しをしてみたい」と考える人におすすめです。
SPI計算問題対策におすすめのWebサイト・アプリはこちらです。
おすすめの問題集・アプリ | 形式 | 特徴 |
---|---|---|
SPI対策問題集 | Webサイト | 出題内容別で問題を掲載。模擬試験も受検できる |
大人塾 | Webサイト | 出題内容別での練習はできないが、模擬試験を受検できる |
SPI言語・非言語 一問一答 | アプリ(App Store) | 全問解説付きで、隙間時間でもSPI計算問題の対策ができる。 |
SPI言語・非言語 就活問題集 -適性検査SPI3対応- | アプリ(Google Play) | 382問を収録し、全問解説付き。アプリ一つで場所問わずSPI計算問題の対策が可能。 |
- アプリだけで対策を完結させても良いですか?
アプリだけで対策することも可能
アプリだけでも合格できると思います。要は、問題集でもアプリでも、ちゃんと勉強を継続的におこなえるかがポイントなわけです。問題集をしたから合格できるかといったら、そうではありませんよね。
コツコツと勉強したからこそ合格できるわけなので、それがアプリだったとしても、継続して勉強していれば合格は可能だと思います。
ただ1点気をつけなければならないのは、ちゃんと出題範囲を網羅できているかです。アプリで必死に勉強したとしても、自身が受検するSPIの出題範囲と異なっていれば、合格が難しくなります。事前にしっかり確認しておきましょう。
SPI計算問題の対策を始める前に知っておくべき注意点
SPI計算問題の対策を始める前に知っておくべき注意点
- 出題内容は企業によって異なる
- 1問あたりにかけられる時間が短い
- SPI計算問題は出題される問題数が多い
実際にSPI計算問題の対策を始める前に知っておくべき注意点があります。この注意点を把握していないと、対策に抜け漏れが出たり、後戻りが発生したりする可能性があります。
ここからはSPI計算問題の対策を始める前に知っておくべき注意点を解説します。効率良く対策するためにも事前に把握しておきましょう。
出題内容は企業によって異なる
SPIの計算問題には数多くの出題内容があることを把握できたでしょう。しかし、これらは必ずしも出題されるとは限りません。受検方式だけでなく、企業によっても出題されるものが異なるのです。
とはいえ、何が出題されるかは実際に受検してみないとわかりません。そのため、どんな問題が出題されても対応できるように、網羅的に対策しておきましょう。
1問あたりにかけられる時間が短い
SPIの問題数と制限時間は以下のように、受検方式によって異なります。
問題数 | 制限時間 | |
---|---|---|
テストセンター | 解答状況によって異なる | 35分(言語・非言語合わせて) |
Webテスティング | 解答状況によって異なる | 35分(言語・非言語合わせて) |
ペーパーテスト | 言語:約40問 非言語:約30問 | 言語:約30分 非言語:約40分 |
テストセンターとWebテスティングの場合、言語・非言語合わせて35分。そして、解答すればするほど多くの問題が解けるようになります。つまり、1問にかける時間が短いほど高得点を期待できるということです。
そのため、簡単な問題であれば10秒、難しい問題でも1分以内ほどと、1問にかけられる時間が短いという特徴があります。練習の段階から短時間での解答を意識することが大切です。
- どうしたら計算問題を早く解けるようになりますか?
日常生活で基本的な計算と数字に触れてみよう
人間は、できることでもやらないとできなくなっていくものです。
そうならないために、私が普段の生活の中で実践していることですが、コンビニやスーパーで買い物をする際、セルフレジではなく、あえて人がいるレジに行き、おつりの計算をレジよりも早くしたり、時計を見て「◯時まであと◯時間◯分」という計算をしたり、簡単でも基本的な計算をパッとできるようにしています。
そのおかげで数字を見ても脳が拒否反応を示すことなく、自然に計算ができるようになってきました。
ひたすら問題集を解くのも良いですが、「計算や数字に慣れる」ための取り組みをしてみてはいかがでしょうか。
SPIの時間はこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にして時間内に解けるようになる対策をおこないましょう。
SPIの解答時間を受検方式別に解説! 時間切れを防ぐコツ10選も
SPIの時間が足りない、時間内に解ききれない……と悩む人は、以下のQ&Aでキャリアアドバイザーが対策方法を解説しているので、ぜひチェックしてくださいね。
SPI計算問題は出題される問題数が多い
この記事で紹介したSPIの計算問題は13問。さらに、それぞれの出題内容から複数の問題が出題される可能性があるため、問題数が多くなります。加えて、前述のとおり制限時間が短いため、素早く解答することが求められます。
制限時間だけでなく、問題数が多いという観点からも解答スピードを上げるための対策が必須です。手元にストップウォッチを置き、時間を計りながら練習すると解答スピードの向上が期待できますよ。
時間との戦い! 解答スピードを上げてSPI計算問題を攻略しよう
SPIの計算問題は難しい問題が出題されるわけではありません。ただ、問題が文章形式で複雑に見えたり、問題数が多かったりして解答するのに時間がかかることがあります。
そこで重要なのが、公式や解答パターンを覚えて効率良く短時間で問題を解くことです。練習を積み重ねることで解答スピードは徐々に上げられます。たくさん練習して解答スピードを上げ、SPI計算問題を攻略しましょう。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る基礎を固めてから応用に移ることが重要
計算問題対策は、まず基礎から始めることが大切です。
四則演算や基本的な数学の公式を小学校や中学校レベルの教科書を使って復習し、基本を確実に理解しましょう。この基礎があることで、より複雑な問題にも対応できるようになります。
次に、基本的な計算スキルが身に付いたら、SPIの過去問題や模擬テストに挑戦してみてください。最初は時間を気にせずに、正確に解くことを目指します。
無料で利用できる問題集も多く、インターネット上でも簡単に見つけることができますよ。
慣れてきたら、実際のテストと同じ時間制限を設けて問題を解く練習を始めましょう。時間内に解ける問題の数を徐々に増やしていくことで、スピードと正確さを両立させる力が身に付きます。
「解いて終わり」ではなく「原因分析」もすること
間違えた問題は必ず復習し、なぜ間違えたのか、正しい解法は何かを理解することが重要です。間違いから学ぶことで、同じ種類の問題に強くなります。
さらに、日常生活での計算を練習に活かしましょう。
買い物の際の割引計算や、レシピの分量変更など、日常生活の中で計算をする機会を積極的に利用することで、実践的なスキルを身に付けることができます。
このように段階的にスキルを積み上げていくことで、計算問題に対する自信がつき、SPI試験に臨む準備が整います。焦らず、一歩ずつ前進していきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
適性検査対策講師
Akira Nakamura〇学校事務や大学講座運営などの企業にて、営業や講師、キャリア相談など幅広い業務を担当。現在はフリーランスとして、面接指導や適性検査「SPI」の講師を務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
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