この記事のまとめ
- 適性検査の数学は問題の傾向をつかむことが重要
- 対策のポイントがわかれば適性検査の数学は十分高得点を狙える
- 適性検査の数学でよく出る問題を15の例題を用いて紹介
- WEBテストパーフェクト問題集
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就職活動において、多くの会社が実施する適性検査。適性検査は国語(言語)と数学(非言語)に分かれていることが多く、特に数学は対策しなければ高得点を狙うことは難しいとされています。
しかし逆に考えれば、適性検査の数学はコツをつかんでしっかり対策をおこなえば、着実に点数が取れるようになるということです。
この記事では、適性検査の数学について知っておくべき基本情報や、対策方法について解説します。キャリアアドバイザーの田邉さん、瀧本さん、適性検査対策講師の中村さんのアドバイスを交えつつ解説するので、適性検査を控えている人はぜひ実践してみてくださいね。
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適性検査の数学は正しく対策して効率的に高得点を狙おう!
適性検査の数学に苦手意識を持つ人も多いかもしれませんが、実は対策をおこなえば着実に点数が取れるようになります。そのため、適性検査の種類と問題傾向を押さえたうえで準備して、選考突破を目指しましょう。
当記事では、まず適性検査の基本情報や、適性検査の数学の種類を解説します。適性検査の種類によって出題傾向や制限時間が変わるため、志望企業がどの適性検査を採用しているのかを把握しましょう。
さらに種類別に数学の練習問題を紹介します。適性検査の数学でどのような問題が出題されるのかを把握し、今後の対策に役立ててください。
最後に、適性検査の数学でおこなうべき対策や、試験直前にできる対策も紹介します。適性検査の数学はしっかり対策をすれば高得点が狙えるので、この記事を参考に実践して選考突破を目指しましょう。
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前提から確認しよう! 適性検査についての基本情報
適性検査についての基本情報
- 試験の種類
- 受検するタイミング
まずは適性検査の基本情報を確認します。適性検査といっても、企業によって適性検査の有無や試験の種類、実施のタイミングが異なります。適性検査の基本情報を押さえて、就活に役立ててください。
試験の種類
適性検査は、「能力検査」と「性格検査」の2種類に分かれています。
能力検査は、学生の知的能力や一般常識を問うための検査です。企業で働くうえで必要になる理論的思考力や、基礎的能力を測定するためにおこなわれます。問題の形式に慣れていないと難しい問題や公式を覚えていないと解けない問題もあるため、事前にしっかりと対策が必要になります。
一方性格検査は、学生が自社への適性があるかを問うための検査です。社風が合っているか、社員とチームで働けそうかなどを判断するためにおこなわれます。自分に合った企業で働くためには、良く見せようと自分を偽らずに素直に回答しましょう。
性格検査の結果を能力検査より重要視している企業もあるので、性格検査の対策を詳しく知りたい人は下記の記事を確認してください。
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受検するタイミング
適性検査を受検受検するタイミングは、以下のように企業によってさまざまです。
適性検査を受検するタイミングの例
- 書類選考後
- 一次面接後
- 最終面接後
書類選考後に適性検査をおこなう企業は、募集人数に対して応募人数が多く、適性検査の段階である程度人数を絞りたいという目的があります。
一次面接後に適性検査をおこなう企業は、適性検査の結果と面接内容を総合的に見て判断するケースが多いです。適性検査と面接を同日に実施する企業もあるため、面接対策と同時に適性検査の対策もしておきましょう。
最終面接後に適性検査をおこなう企業は、最終判断の材料として適性検査を使いたいという目的があります。このように、適性検査のタイミングは企業によって異なるため、事前に企業ごとの実施タイミングを確認しましょう。
適性検査のタイミングは、企業HPの「選考フロー」に記載があります。公式HPに記載がない場合は、就職四季報の「採用プロセス」や就活会議などの口コミサイトでほかの学生の経験談から探す方法がおすすめです。
書類選考時は応募者が多いため、効率良く面接に進む候補者を絞り込むために活用するケースが一般的です。そのため書類選考後に適性検査を実施する企業が多いといえます。
就職四季報の効果的な使い方はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてみてください。
事前に把握しておきたい!数学の問題を出題する適性検査の種類
数学の問題を出題する適性検査には上記の種類があります。それぞれ難易度や問題数、制限時間が異なるため、事前に確認しておきましょう。
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①SPI
特徴 | 難易度は低いが、制限時間内に多くの問題を解く必要がある |
おもに出題される問題 | ・推論 ・順序 ・組み合わせ ・割合と比 ・損益算 ・料金割引 ・仕事算 ・代金精算 ・速度算 ・集合 |
難易度 | 中学の数学レベル |
問題数 | 非公開 |
制限時間(能力検査全体) | ペーパーテスト:70分 テストセンター:35分 WEBテスティング:35分 |
受検方法 | ・ペーパーテスト ・テストセンター ・Webテスティング |
SPIは、四則演算など比較的難易度の低い問題が出題される傾向にありますが、出題数が多いため素早く正確に問題を解かなければいけません。また高得点を求められることも多く、6〜7割の正答率を基準としている企業が多いと言われています。大手企業や人気企業を志望している場合は、高得点を狙って対策しましょう。
SPIは大手企業や人気企業で導入される傾向にあります。理由としては、大手や人気企業ではものすごい人数の学生が採用試験を受けるので、初期の選考を効率良く実施し、求める人材を確保したい狙いがあるからです。
実はSPIには3つの種類があります。SPIの種類やそれぞれの違いについて知りたい人は、以下の記事も併せて確認してみてください。
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SPI3の出題内容や対策スケジュールについて詳しく知りたい人は、以下の記事もおすすめです。SPI3について網羅的に解説しています。
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②玉手箱
特徴 | 回答時間が短いため、スピード感と正確性が求められる |
出題される問題 | ・図表の読み取り ・四則逆算 ・表の空欄の推論 |
難易度 | 中学〜高校レベル |
問題数 | 図表の読み取り:29問または40問 四則計算:50問 表の空欄の推測:20問または35問 |
制限時間 | 図表の読み取り:15分または35分 四則計算:9分 表の空欄の推測:20分または35分 |
受検方法 | ・Webテスティング ・テストセンター |
玉手箱はSPIに比べると出題範囲は狭いですが、SPI以上に問題に対する回答時間が短いため、問題の傾向を把握してから適性検査に臨まなければ高得点は難しいでしょう。
玉手箱は複数の問題形式がありますが、実際に受ける際に解くことになるのは1つの問題形式です。なにが出題されるかは企業次第なので、苦手分野をなくして網羅的に対策しておく必要があります。問題の難易度は中学〜高校レベルのため、しっかり対策して冷静に取り組めば高得点を狙えるでしょう。
玉手箱は金融業界の中でも特に銀行や証券、保険分野、またはメーカー、広告・マスコミ業界、インフラ業界、交通業界などで導入されていて、それぞれの分野での分析能力や技術知識が評価されます。
玉手箱はSPIとは一味違った問題が出題される傾向にあります。玉手箱の詳細を知りたい人は、以下の記事を確認してください。
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③TG-WEB
従来型 | 新型 | |
特徴 | 新型に比べて問題数は少ないく、制限時間は長い | 問題数に対して制限時間が短い |
出題される問題 | ・図形 ・推論 ・その他 | ・四則演算 ・図表の読み取り |
難易度 | 比較的高い | 従来型よりは低い |
問題数 | 9問 | 36問 |
制限時間 | 18分 | 8分 |
受検方法 | ・Webテスティング ・テストセンター ・マークシート方式 ・オンラインAI(人工知能)監視型Webテスト方式 |
TG-WEBは、従来型と新型の2種類に分かれています。
従来型は、図形問題や推論が出題され、独自の問題が出題されるのが特徴です。しかし、問題の傾向は大体決まっているため、正しく対策をおこなうことで高得点を狙うことができます。
一方、新型は四則計算と図形問題の2種類が出題されます。問題の難易度はそこまで高くありませんが、従来型と比較して問題数に対する制限時間が短いことが特徴です。以上の理由から、従来型・新型どちらもしっかり対策する必要があると言えます。
TG-WEBはコンサルティングや金融、メーカー、マスコミなどの大手企業が導入している傾向があります。
ただし、企業によってはまれにTG-WEBを導入していることがあるので、エントリーする前に過去にどのような適性検査を導入しているのかは必ずチェックしましょう。
TG-WEBという適正検査は名前を聞いたこともない人も多いかもしれません。TG-WEBについて詳しく知りたい人は、以下の記事を確認してください。
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④TAP
特徴 | 難易度が高いため、入念な対策が必須 |
出題される問題 | ・図形の性質 ・水槽算 ・整数の推測 ・推論 ・二語関係 ・同音異義語 |
難易度 | 高い |
問題数 | 総合タイプ:21問 |
制限時間(能力検査+性格検査) | 総合タイプ:60分 短縮タイプ:30分 |
受検方法 | ・Webテスティング ・マークシート方式 |
TAPを取り入れている企業は比較的少ないですが、難易度は非常に高いといわれています。これまで解説したSPIや玉手箱のように中学~高校レベルの問題もあれば、対策なしでは回答できない問題も出題されます。
またTAPは、言語・数理・論理の問題が出される能力検査と性格検査で構成されていますが、ほとんどが数学の問題です。志望企業でTAPが出題されることが確認できた場合は、必ず数学の対策をおこないましょう。
TAPはテクノロジー関連の分野や高度な専門技術を求める企業で導入されています。
これらの企業は、革新的な分野で活躍する学生を求め、特にAIやデータサイエンスなどの分野で高いスキルを持つ学生を判断するために活用されています。
TAP適性検査の詳細や対策方法は、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。
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⑤一般常識問題
特徴 | 企業によって異なるが、 思考力や問題解決力を判断する問題が出題される傾向にある |
出題される問題 | ・確率 ・組み合わせ ・割合 ・濃度 ・単位変換など |
難易度 | 中学校~高校レベルの問題が多い |
問題数 | 問題数は多い傾向 |
制限時間 | 企業によって異なる |
受検方法 | 企業によって異なる |
一般常識問題は各企業が独自に作成している問題です。そのため問題の傾向や出題範囲、制限時間は企業によって異なります。一般常識問題は社会性があるかどうかを判断するために使われることが多く、社会人としての最低限の知識があるか見極めたい会社が採用しています。
SPIの問題集やインターネットに掲載されている例題でも対策できる可能性が高いため、ぜひ取り組んでください。
一般常識問題が出されやすい業界や企業に大きな特徴はありません。というのも、多くの企業がSPIや玉手箱などの適性検査を採用していて、企業独自の問題を出題するのは少数派といえるためです。
そのため、エントリーする企業が独自の問題の出題歴があるかどうかを確認することが重要です。
一般常識問題の数学対策については以下の記事を参考にしてみてください。対策法と攻略法を詳しくまとめています。
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問題例付き! 一般常識問題の数学の対策方法と攻略術を徹底解説
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キャリアコンサルタントが解説! 適性検査を重視しているのはどのような企業?
冒頭でも解説しましたが、企業によって適性検査をおこなうタイミングや重要度合いは変わります。では実際に、適性検査を重視しているのはどのような企業なのでしょうか。
キャリアコンサルタントの瀧本さんに適性検査を重視している企業の特徴を聞いたので、自分が志望する企業と照らし合わせて今後の対策を考えましょう。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る適性検査を重視している企業は伝統的な企業が多い傾向にある
適性検査の中でも特に広く利用されているSPIは、12,000社以上の企業で採用されていて、応募者の読解力や数学・統計スキル、そして性格特性を評価するために使われています。そのため、企業がどれくらい適性検査に重きを置いているのか気になる人も多いでしょう。
適性検査を重視する企業を見分ける方法の一つとして、企業の採用情報ページや求人広告に注目することが挙げられます。これらの情報の中に「SPIを実施する」または「テストセンターでの受検」やその結果を求めるような文言が含まれている場合には、適性検査を重視していると判断できます。
また業界の特性にも注意を払うと良いでしょう。適性検査を重視する企業は、おもに伝統的な大企業であることが多い傾向にあります。たくさんの応募者の中から特に候補者の基本的なスキルや性格が職場に適合するかを評価したいと考えているので、能力検査も性格検査も準備を怠らないようにしましょう。
事前に模擬試験を受けてテストの形式や問題の種類に慣れておこう
適性検査の準備としては、事前に模擬試験を受けることが推奨されます。これにより、テストの形式や問題の種類に慣れることができ、実際のテストでのパフォーマンスを向上させることが可能です。
試験まで時間がない場合も一度は本番と同じ時間で問題を解いてみてください。時間感覚をつかむことが大切なので、ぜひ実践しましょう。
種類別!適性検査でよく出る問題例
種類別の練習問題
- SPI
- 玉手箱
- TG-WEB
ここからは、適性検査の数学でよく出る練習問題を紹介します。
適性検査の種類によって出題範囲や傾向が異なるため、志望企業が採用している適性検査を知ったうえで確認すると選考に役立ちます。適性検査の受検を控えている人は、まずはじめによく出る問題を把握しましょう。
SPIの練習問題
まずは多くの企業で導入されているSPIの例題を紹介します。
受検方式によって出題範囲は異なりますが、ここでは複数の受検方式で出題される可能性がある問題を10問紹介します。実際に練習問題を解いて、SPIの数学の出題傾向を把握しましょう。
例題①損益
例題①損益
定価の5割引で売ると、700円の利益が出るように定価を設定したい。仕入れ値が1,500円の時、定価はいくらにすれば良いか。
【選択肢】
①2,500円 ②3,000円 ③3,500円 ④4,400円 ⑤ ①〜④で当てはまるものはない
解説
定価をX円とします。
仕入れ値1,500円で定価の5割引(0.5X円)で売ると700円の利益が出ます。
0.5X-1500=700
X=4400
答え④
損益算は、原価から定価や売価を計算する問題です。問題を解くコツは、原価や定価、売価などの損益算で使用される用語の意味や公式をしっかり理解して順番に計算することです。求めたい数値を「x」と置いて、順番に計算することが多いです。
損益で使用される用語
- 原価:サービスを提供する際の元となる価格。「原価=定価÷(1 +利益の割合)」で求められる
- 定価:サービスを提供する際の売値。「定価=原価×(1+利益の割合)」で求められる
- 売価:実際に販売する際の値段。「売価=定価×(1– 割引率)」で求められる
- 割引率:定価から差し引く割引額の割合
例題②割合
例題②割合
ある日の美術館Aの来場者は8,000人で、そのうち45%が女性で55%が男性だった。男性の来場者数は変わらず、女性の来場数が2,000人増えた。このとき、女性の来場者数は全体の何%か。
【選択肢】
①42% ②48% ③51% ④56%
解説
増える前の女性の人数は、8,000人の来場者のうち45%のため、
8000×0.45=3600
女性の人数が2,000人増えたため、
全体の来場者数は8000+2000=10000
女性の来場者数は3600+2000=5600
よって、全体の来場者数に対する女性来場者の割合は、
5600÷10000=0.56=56%
答え④
割合は、全体のうち条件に当てはまるものはどれくらいかを求める計算です。問題を解くポイントは、問題文の割合や図を書き出すことです。実際の計算は基本的な方法で解ける問題が多いため、焦らずに計算式を導きましょう。
例題③集合
例題③集合
ある会社では、新しく販売したテレビについて、100世帯を対象にアンケートをおこなった。その結果、以下のようになった。
・価格に満足している人:40世帯
・機能に満足している人:54世帯
・画質に満足している人:72世帯
・機能と画質のどちらにも満足している人:38世帯
このとき、画質と機能の少なくとも一方に満足している人は何人か。
【選択肢】
①22世帯 ②55世帯 ③66世帯 ④88世帯
画質〇 | 画質× | 合計 | |
機能〇 | 38 | 16 | 54 |
機能× | 34 | 12 | 46 |
合計 | 72 | 28 | 100 |
解説
まずは問題の情報を表に起こしてみましょう。
機能と画質に満足している人:38世帯
機能に満足していて画質に満足していない人:16世帯
画質に満足していて機能に満足していない人:34世帯
38+16+34=88世帯
答え④
集合は、ある条件に当てはまる数量を導き出す問題です。問題文にさまざまな数字が出てきますが、全体像を把握するために図や表にすると問題が解きやすくなります。
複雑な計算はしないものの、数字同士の関係が複雑な場合が多いので、情報を処理する能力が求められます。
集合問題を解くときには、問題文の情報をベン図に書き起こすことがポイントです。すると与えられている情報が可視化できて、問題をスムーズに解けるようになりますよ。
例題④推論
例題④推論
箱の中に色のついた球が入っている。このとき、次のような発言があった。
A:箱の中には少なくとも2色の球が入っている。
B:箱の中には青球と赤球が入っている。
このとき次の推論は正しいか。
「Aが正しければ、Bも必ず正しい。」
【選択肢】
①正しい
②正しくない
解説
「Aが正しければ、Bも必ず正しい」という表現を、「Aという情報(だけ)からBがわかる」と言い換えるとイメージしやすくなります。
現在「箱の中に少なくとも2色の球が入っている」という情報がありますが、それ以外の情報はありません。このとき、「箱の中に青と赤の球が入っている」ことがわかるかというとわかりません。なぜなら「少なくとも2色」という情報には具体的な色の情報が何もないからです。
そのため、回答は「正しくない」になります。
答え②
推論は与えられた情報を元に、内訳や順序などを推測する問題です。問題を解く際のポイントは、問題文を読みながら情報を整理して記号化することです。頭の中でただ考えると混乱してしまう場合もあるので、マルやバツなど視覚的にわかりやすい記号にして選択肢の意味を理解していきましょう。
複雑な計算はありませんが公式もないため、なんども繰り返し解いて、問題に慣れておく必要があります。
- 推論が苦手です。問題を解くポイントはありますか?
まずは易しい問題から取り組み条件整理に慣れよう
推論は損益算や速さのように公式に当てはめれば解ける問題ではないので、条件整理がとても大切です。推論が苦手な人は、この条件整理が苦手な人が多いです。まずは時間を意識せず、易しい問題から取り組んでいき、条件の整理に慣れていくようにしましょう。
時間がないからといって条件整理を怠ると、確実に得点できる問題も解けなくなってしまいます。条件整理ができないと推論の検証もできないので、まずは易しい問題からコツコツ頑張っていき、慣れてきてから時間を意識していきましょう。
SPIの推論が苦手な人は、以下の記事で出題パターンや解き方のコツを確認してください。
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SPIの推論が得意になる! 頻出の出題11パターンを徹底解説
SPIの推論に苦手意識のある人は多いでしょう。しかし、正しい勉強方法や解き方のコツを押さえれば、高得点を獲得し希望する企業への内定に近づけます。本記事では、SPIの推論を攻略するノウハウやよく出る問題パターンの解法例を、キャリアコンサルタントの解説とともに詳しく解説します。
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例題⑤場合の数
例題⑤場合の数
5人の中から 4人の文化祭委員を選びたい。選び方は何通りあるか。
【選択肢】
①2通り ②5通り ③10通り ④20通り
解説
組み合わせのを選ぶ問題では「nCr」の公式を使います。
5人から4人を選ぶため、「nCr」の公式に当てはめると5C4になります。
(5×4×3×2)÷(4×3×2×1)=5が回答です。
答え②
場合の数は、ある事柄について、何通りの組み合わせがあるのかを回答する問題です。考えられるすべてのパターンを数えたときの総数を場合の数と言います。
公式を覚えて数字を当てはめて考えると、スムーズに回答できるでしょう。
場合の数で使用される公式
- nCr
異なるn個の中から、異なるr個を取り出す組み合わせの総数を計算する
例:4C2=(4×3)÷(2×1)=6 - nPr
異なるn個の中から、異なるr個を取り出し、順番も考えて並べるときの総数を計算する
例:6P3=6×5×4=120
例題⑥確率
例題⑥確率
硬貨を2枚同時に投げるとき、1枚表が出て、もう1枚は裏が出る確率を求めなさい。
【選択肢】
①1/2 ②1/3 ③1/4 ④1/5
解説
2枚同時に硬貨を投げた場合は、それぞれ裏表の硬貨が2枚あるため、2(裏表)×2(裏表)=4通りです。
そのうち1枚が表でもう1枚は裏が出るのは、2通りあります。
4通りから2通り(片方ずつ裏が出る場合)が出るため、2/4=1/2となります。
答え①
確率は、ある条件によって起こる確率がどのくらいかを導き出す問題です。
基本的には公式を用いて計算するため公式を覚えておけば対策可能ですが、問題によって使い分ける必要があるので、見極めが重要になります。
瞬時にどの公式を使うのか判断できるように、さまざまな問題で練習を重ねましょう。
確率で使用される公式
確率=事象次章が起きる場合の数÷全事象次章が起きる場合の数
例題⑦速度
例題⑦速度
A君はP駅を10:00に発車する電車に乗り、11:15にQ駅に到着した。P駅からQ駅までの距離が60kmの時、電車の平均時速を求めなさい。
【選択肢】
①時速28km ②時速32km ③時速48km ④時速62km
解説
10:00に出発して11:15に到着したということは、75分かかったことになります。
75分を時間に直すと、75/60=5/4時間。
時間と距離がわかったので、最後に電車の速さを求めます。
60÷5/4=60×4/5=48
答え④
速度の問題は、異なる速度で移動する2人が同じ経路を通過するまでにかかる時間を計算する問題です。
基本的に以下の3つの公式で解くことができますが、情報を取り違えないように注意が必要です。また、「時間」や「分」など単位が揃っていない場合もあるので、単位を揃えてから公式に当てはめるようにしましょう。
速度算で使用される公式
- 速さ=距離÷時間
- 時間=距離÷速さ
- 距離=速さ×時間
例題⑧表の読み取り
例題⑧表の読み取り
下の表は、ある会社の商品について10年ごとの生産額の推移を示した表である。
1990年の生産額に対して、2010年の生産額の減少割合がもっとも大きい品目はどれで、減少率は何%か。(小数点第1位を四捨五入せよ)
牛乳 | ハム | ソーセージ | チーズ | |
1990年 | 22.0 | 3.3 | 0.8 | 20.0 |
2000年 | 19.3 | 2.1 | 0.9 | 23.5 |
2010年 | 18.2 | 1.0 | 0.6 | 19.8 |
解説
まずはこの中で、最も減少率が高そうなのはハムだと目星をつけます。
次に減少率を求めるために基準となるもので割ります。今回は1990年が基準となっているため、「減少量÷1990年」で計算できます。
減少率=(3.3-1.0)÷3.3=2.3÷3.3
=0.6969=69.6%
小数第一位を四捨五入して、70%
答え②
表の読み取りは一見複雑に見えますが、結果的には単純な計算問題になることが多いです。問題を解くポイントは、基準となる数値を瞬時に見つけられるかどうかです。
素早く基準を見つけて計算を進めるためには、問題に慣れることが一番です。より多くの表を見て、情報を素早く抜き出せるようにしましょう。
例題⑨割引
例題⑨割引
ある動物園の入園料は1人1,000円であるが、20人を超える団体は20人を超えた分が1人800円となる。この団体割引を利用することで、2,800円安くなった。このグループの人数は何人か。
【選択肢】
①28人 ②30人 ③32人 ④34人
解説
まずは割引を利用すると、1人当たり200円安くなる点に着目します。
全員で2800円安くなっているため、2800円÷200円=14人に割引が適用されていることになります。
20人を超えたら割引されることから、20人は正規の価格、14人が割引価格となります。
そのため、20+14=34人
答え③
割引は、割引額や総額を計算する問題です。問題を正しく解くためには、割引が適用される金額と適用されない金額を分けて計算することが重要になります。
問題文には、割引が適用される商品とされない商品が混在している場合があるため、別々に考えるようにしましょう。
例題⑩分割
例題⑩分割
ギターを8回の分割払いで購入した。1回目と5回目の支払いでは、それぞれ総額の1/4を支払った。分割払いの残りはすべて均等な額を支払うとすると、1回あたりの支払額は総額のいくらになるか。
【選択肢】
①1/12 ②1/10 ③1/8 ④1/4
解説
まずギターの総額を1とする。
1回目と5回目を支払った後の残額は、1-1/4-1/4=2/4=1/2
残りは6回の分割払いのため1/2÷6=1/12
答え①
分割は、支払額を分割払いした場合の総額などを計算する問題です。問題を解くポイントは、問題文の数字から計算式を順番に構築することです。全体を1として考え、それに対する割合を考えることも有効です。
分割の問題は支払総額を1として計算を始めることで、分割払いの各支払いが総額のどれくらいになるかが簡単に理解できます。
図を使って計算式を視覚的にイメージすることでも問題の理解が深まりますよ。
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玉手箱の練習問題
続いて、玉手箱の練習問題を紹介します。玉手箱はSPIと比較して出題範囲が狭いため、出題傾向や問題の特徴を詳しく理解し、適性検査に臨みましょう。
ここでは、玉手箱でよく出題される問題を紹介しています。まずはどのような問題が出題されるのかを把握してから適性検査の対策をしてください。
例題①表の空欄推測
例題①表の空欄推測
表は、あるテーマパークの入場料金に関するものである。 60人で入場する場合の合計入場料金はいくらか。
【選択肢】
①34,000 ②35,500 ③36,000 ④37,500
団体人数 | 20 | 30 | 40 | 50 | 60 |
合計 入場料金 | 16,000 | 22,500 | 28,000 | 32,500 | ? |
解説
まずは1人あたりの入場料金を計算します。
(合計入場料金)÷(団体人数)を計算すると、以下のように推測できます。
20団体:800円
30団体:750円
40団体:700円
50団体:650円
60団体:600円
よって、60×600=36000
答え③
表の空欄推測は、空欄に入る数値を求める問題です。まずは表の数値に何かしらの法則性がないかを確認しましょう。いくつか練習問題を解くことでパターンを理解できるようになり、すぐに法則性が見つけられるようになりますよ。
例題②図表の読み取り
例題②図表の読み取り
以下の表は各営業所の売上と社員数をまとめたものである。前年の社員数が100人未満の営業所はいくつあるか。
【選択肢】
①1 ②2 ③3 ④4
営業所 | 売上(億円) | 前年比(%) | 社員数(人) | 前年比(%) |
東京 | 125 | 117 | 142 | 120 |
仙台 | 87 | 126 | 92 | 90 |
福岡 | 91 | 115 | 114 | 123 |
大阪 | 80 | 98 | 105 | 107 |
解説
「前年比=当年÷前年」のため、「前年=当年÷前年比」で表すことができます。
それぞれの営業所の前年社員数を求めると以下のとおりです。
東京営業所の前年社員数=142÷1.2≒118.3
仙台営業所の前年社員数=92÷0.9≒102.2
福岡営業所の前年社員数=114÷1.23≒92.6
大阪営業所の前年社員数=105÷1.07≒98.1
したがって、福岡と大阪の営業所の前年が 100人を下回っていることがわかります。
答え②
図表の読み取りは、表の数値を見て求められた数値を計算する問題です。
基準になる値を見つけることと単位に注意することが問題を解くポイントですが、列や行によって単位が変わるため、求める数値を間違えないように気を付けましょう。
図表の読み取りを解くときには、単位に注目すると回答しやすいです。たとえば、生産性であれば「労働時間あたりの営業数字などの結果」となりますよね。
例題のように単位がわかりやすい問題ではないこともあるため、単位に注目して問題を整理して考えましょう。
例題③四則逆算
例題③四則逆算
以下の□に入る数値を答えなさい。
□÷4=6.7+7+4.3
【選択肢】
①43 ②54 ③64 ④72
解説
「X÷□=Yは、□=X÷Yと等しい」という法則を使って計算します。
□÷4=6.7+7+4.3
□=(6.7+7+4.3)×4
□=18×4
□=72
答え④
四則逆算は方程式の□に入る数字を導く問題で、難易度はそこまで高くありませんが、制限時間がかなり短いことが特徴です。
以下に四則逆算を解くポイントを記載しているので、参考にして練習問題をたくさん解いていきましょう。
四則逆算で覚えておくべき3つのポイント
- □÷X=Yは□=Y×Xと等しい
- X÷□=Yは□=X÷Yと等しい
- mX+mY=m(X+Y)
四則逆算を素早く解くコツは以下の記事で詳しく解説しています。
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TG-WEBの練習問題
ここからは、新型のTG-WEBの練習問題を紹介します。新型の問題は従来型より難易度が高くないため、対策を行えば回答を導き出せます。
まずはどのような問題が出題されるのかを把握して、問題の傾向をつかみましょう。
TG-WEBは一般的に難しいと言われていますが、実は難易度自体はそんなに高くはありません。
難しいと言われる理由としては、SPIでは見たことのない問題が出るためです。一度も勉強をしていない人からすると瞬時に理解できず難しく感じますが、しっかり対策をしていれば大丈夫なので安心してくださいね。
例題①図表の読み取り
例題①図表の読み取り
以下の表を見て問いに答えなさい。
2022年度の東京支店の売上は何千万円か。
【選択肢】
①188千万円 ②244千万円 ③288千万円 ④344千万円
売上(千万) | 前年比(%) | |
東京支店 | 315 | 9.3 |
大阪支店 | 267 | 4.5 |
札幌支店 | 248 | 2.1 |
福岡支店 | 387 | 4.5 |
解説
前年度比が9.3%のため、2022年の109.3%(=1.093倍)が2023年度の売上。
Xに置き換えて計算するとX×1.093=315
X≒288
答え③
図表の読み取りは、図表で与えられた数値から求めたい数値を導き出す問題です。求める数値以外は使用しないケースも多いため、何を求めたいのかを明確にすることを意識してみてください。
玉手箱でも図表の読み取り問題が出題されますが、TG-WEBの方が難易度が高い傾向にあります。難易度の高い図表の読み取り問題にも対応できるように、しっかり対策しましょう。
例題②四則逆算
例題②四則逆算
□÷9÷5=10
【選択肢】
①400 ②420 ③450 ④480
解説
x=10×9×5
x=450
答え③
四則逆算は、与えられた式から空白の数値を導き出す問題です。問題を解くポイントは、玉手箱の問題と同様に3つのポイントを意識することと、求めたい数字を「x」に置き換えることです。
四則逆算で覚えておきたい3原則
- □÷X=Yは□=Y×Xと等しい
- X÷□=Yは□=X÷Yと等しい
- mX+mY=m(X+Y)
難易度はTG-WEBの問題の中では比較的易しいため、焦らずに計算して確実に正解できるようにしましょう。
適性検査の数学でやっておくべき対策を解説!
適性検査の数学でやっておくべき対策
- 問題集で問題のパターンをつかむ
- 数をこなし計算スピードを上げる
- 基本的な公式は必ず覚える
前述のとおり、適性検査の数学は適切に対策をおこなえば高得点を狙うことができます。地道な作業になりますが、公式を覚えて問題を解くという基本的なことを繰り返すことが、適性検査の数学で高得点を狙うポイントになります。
まずは、これから紹介する3つの対策をおこなってみてください。
問題集で問題のパターンをつかむ
これまで紹介した適性検査の種類や例題を見てもわかるとおり、問題はある程度パターン化されています。そのため、志望企業で採用している適性検査の問題集を解いて、問題のパターンをつかんでおくことが重要です。
時間がある人は、問題集を3周することをおすすめします。しっかり時間を取れない人でも、問題集は最低限1周しておくと安心です。
何度も同じ問題を解くと、公式ではなく計算式だけを覚えてしまうこともありますよね。
しかし、「問題を解くこと」が目的にならないように注意してください。問題を読んで必要な公式がわかるようになる訓練をすることを意識しましょう。
自分に合ったSPIの問題集を見つけたい人は、以下の記事を確認してください。
数をこなして計算スピードを上げる
適性検査の数学にはさまざまな種類がありますが、どの検査においても共通しているのは、限られた時間で問題を解かなければならないことです。そのため、正確かつスピード感を持って問題を解けるように準備しましょう。
まずはひたすら多くの問題をこなし、解き方をすぐに思い浮かべられるようにしておくと計算スピードが徐々に上がっていくでしょう。
問題の数をこなしたい人は、計算問題を繰り返し解けるスマホアプリを使うのがおすすめです。隙間時間に練習でき、効率よく勉強時間を確保できます。
SPIは時間切れですべての問題に回答できない人も多くいます。SPIの対策について詳しく知りたい人は、以下の記事を確認してください。
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基本的な公式は必ず覚える
適性検査の種類によって傾向は変わりますが、中学~高校レベルの基本的な公式を知っていれば解ける問題も多くあります。公式を覚えていれば解ける問題を確実に解くためにも、公式の復習は必須です。
さらに公式を使って問題を解けば時間短縮にもつながり、高得点を目指すことができるでしょう。そのため、間違えた問題に関しては、再度公式を見直しましょう。
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見る適性検査の数学は2つのポイントを押さえれば誰でも苦手を克服できる
大前提として数学に才能は必要ないので、誰でも苦手を克服することができます。適性検査の数学で高得点を取れる人の共通点はおもに2つあります。
①繰り返し問題を解いている
よく「3周は問題集を解きましょう」と言われたりしませんか? まさにその回数のことなのですが、高得点を取れる人は、取れない人よりも確実に解ける問題の数が多いだけなのです。
何度も何度も繰り返し同じ問題集で同じ問題を解いていれば、似たような問題が出た際に、誰だって解けるようになります。逆に点数が取れない人は、問題集を1周すらしていなかったり、途中でやめては違う問題集に手を出してしまうということを繰り返しているパターンが多いのです。
しっかり問題を解いて、最低でも3周は同じ問題集をくり返し解いていくようにしましょう。
②脳の引き出しをうまく使いこなしている
問題集を3周以上解いてもまだ解けないという人は、脳の引き出しを使いこなせていない可能性があります。
引き出しにとりあえずモノを詰め込んでも、整理されていないとどこに入れたかわからないですよね。数字が変わると解けない人や登場人物が変わると別物に見えてしまう人は、この引き出しの整理ができていない状態です。つまり、似たような問題だと判断できていないのです。
そのため、問題を解く際に「これはあの問題に似ているな」とか「もしかしたらあのときの方法で解けるんじゃないかな」と、これまで解いてきた問題に照らして考えていくようにしましょう。そうすることで、引き出しを使いこなすことができるようになります。
適性検査で出される問題は似たような問題ばかりなので、引き出し使いこなせばきっと解けるようになりますよ。
SPIの効率的な勉強方法を知りたい人は、以下の記事を確認してください。
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最後の追い込み! 試験直前に5分でできる対策も確認しておこう
試験直前に5分でできる対策
- よく出る問題の解き方や公式を復習する
- 苦手な問題だけに絞ってを見直す
最後に、試験直前に5分でできる対策を解説します。試験直前はいろいろ詰め込もうとしてしまうと、かえって焦ってしまったり時間が足りなくなってしまうため、上記2点に絞って対策するのがおすすめです。
最後の5分でできる対策を確認して、最後の追い込みをしましょう。
よく出る問題の解き方や公式を復習する
過去問を解く中で把握できている人もいるかもしれませんが、適性検査別に出やすい問題やパターンは決まっています。そのため頻出問題で使う公式は必ず復習しておきましょう。
試験直前は新しい知識を入れようとせずに、今まで対策してきた問題の解き方や公式に絞って復習するのをおすすめします。
公式のおさらい
- 損益算:利益=売価–原価
- 損益算:定価=原価×(1+利益の割合)
- 損益算:売価=定価×(1–割引率)
- 速度算:速さ=距離÷時間
- 組み合わせ:nCr=nPr / r! = n! / r!(n−r)!
苦手な問題だけに絞ってを見直す
試験直前は、問題集や過去問を解いて間違えた問題や苦手意識を持っている問題を重点的に復習してみてください。直前に対策しておけば、試験本番で苦手な問題が出てもスムーズに回答できるだけでなく、冷静に試験を受けられるでしょう。
苦手な問題をすぐに復習できるように、間違えた問題が掲載されているページにしるしを付けてけば、パッと見直すこともできるのでおすすめです。
私の場合だと、頻出語句や公式などの出たらそのまま答えに結びつくものや、知っていれば解けるものを試験直前に見るようにしていました。
意味を知っていれば解ける問題は言語分野で多く、非言語ではそもそも公式を知っているかどうかで解けるという問題もあるので、そういった問題を落とすことなく得点していけるよう直前に見直すと良いでしょう。
適性検査の数学の傾向をつかんで選考通過を目指そう!
適性検査にはさまざまな種類があり、傾向も異なります。そのため、まずは志望企業がどの適性検査を採用しているのかを把握することが重要です。
志望企業が採用している適性検査の種類がわかったら、問題集や過去問を解いて、問題の傾向をつかみましょう。問題集1周目は難しく感じるかもしれませんが、解説を読みながら復習すれば、実力がついてくるはずです。
適性検査の数学は基本的な公式が出ることも多いため、しっかり対策をして高得点を取って、志望企業の適性検査を突破しましょう。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る適性検査の数学はまずは基本的な問題を着実に解けるように学習しよう
数学が苦手で、適性検査で高得点が取れるか不安に感じている人も多いのではないでしょうか。たしかに問題によっては難易度が高く、何度も練習問題を解かないとスムーズに回答することができないものもあります。とはいえ、限られた時間の中で対策をすることが難しい学生もいますよね。
ただし、適性検査の数学問題で最も大切なことは、基本的な問題を間違えずに解くことです。社会人として働く中でも、基本的なことばかりのミスをしてしまうと上司からも取引先からも評価が下がってしまいますよね。
つまり適性検査は、社会人に必要な「基本的なことでミスをしない能力」を判断していると考えても過言ではありません。
「ミスをなくすスキル」を身に付けて選考突破を目指そう
本文で紹介されているとおり、問題集を繰り返し解いたり、間違えた問題を解き直したりすることは大事です。しかし難しい問題の解き方を学ぶことにとらわれて、基本的な問題が解けなくなってしまったら元も子もありません。
数学が苦手で対策に時間がかかることに焦るのではなく、まずは基本的な問題を100%解けるように対策をしてください。そして、適性検査を通じて社会人に必要なケアレスミスをなくすスキルを身に付けて、志望企業からの内定獲得を目指しましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細適性検査対策講師
Akira Nakamura〇学校事務や大学講座運営などの企業にて、営業や講師、キャリア相談など幅広い業務を担当。現在はフリーランスとして、面接指導や適性検査「SPI」の講師を務める
プロフィール詳細