SPIはパソコンで受検する方法が一般的ですが、ペーパーテストで実施するケースも珍しくありません。
自分の志望企業がSPIをペーパーテストで実施すると知り、「パソコンでの受検と何が違うのかな」「どんな流れで受検するのだろう」とペーパーテストの詳細がわからずに不安になっている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、適性検査対策講師の中村さん、キャリアアドバイザーの板谷さん、瀧本さんのアドバイスを交えつつ、SPIのペーパーテストの特徴や合格基準、解き方のコツを解説します。
今はSPIのペーパーテストを受ける予定がなくても、今後も就職活動を続けるなら可能性はゼロではないはず。当日に焦らないように、SPIのペーパーテストについて押さえておきましょう。
就活対策おすすめツール・資料ランキング
SPIのペーパーテストに対して正しい認識を持って臨もう
SPIのペーパーテストは、パソコンでのテストと比べてメジャーではなく、経験者があまりいないため、正確な情報を入手しにくい傾向にあります。そのため、当日の流れや問題内容がわからずに不安に感じている学生も多くいるでしょう。
記事ではSPIのペーパーテストについて正しい認識を持つために、まずSPIの概要を説明し、そのうえでほかの受検方法と比較したペーパーテストの特徴を解説します。
また、多くの学生が気にするSPIの合格基準については、採用経験者であるキャリアコンサルタントが解説。併せて、ペーパーテストの特性を活かして正答数を増やすコツや当日の注意点についても紹介します。
SPIで実力を発揮して選考を通過するためにも、まずはペーパーテストの正しい認識を持ちましょう。
SPIの全体像をつかみたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
SPI3とは? 例題付きで基本の対策から攻略のコツまで完全網羅
SPIなどの適性検査では一定の基準を満たしていないと落ちてしまう場合があります。以下の記事では適性検査で落ちる確率と事前準備についてまとめているので参考にしてみてください。
適性検査で落ちる確率と理由|合否を分ける事前対策を検査別で解説
SPIのペーパーテストとは?
テストセンター | インハウスCBT | Webテスティング | ペーパーテスティング | |
---|---|---|---|---|
試験形態 | パソコン操作 | パソコン操作 | パソコン操作 | マークシート |
実施場所 | リクルートが運営している会場 | 企業が用意した会場 | 自宅 | 企業が用意した会場 |
SPIには4つの受検方式があります。SPIを実施する各企業はあらかじめ4つの中から受検方式を指定し、応募した学生はその方式でSPIを受けることになります。
ペーパーテストは、4つの受検方式のうち唯一、パソコンを使わずにマークシートを使用する方法です。会社内や企業が用意した特設会場で実施され、説明会のような大人数が集合しているときに実施されるケースが多いです。
たとえば、会社で1、2時間程度の学生向けの説明会があり、選考希望者は残るように指示されてペーパーテストがおこなわれる、といった流れで実施されることがあります。
- SPIのペーパーテストはどんな企業で実施されますか?
総合的な能力を重視する企業
SPIのペーパーテストは、応募者の基本的な学力や思考力、問題解決能力を測るために用いられるため、特に総合的な能力を重視する企業で好まれます。
具体的には、商社、コンサル、金融、テレビ・広告・出版・印刷・新聞・マスコミ、不動産・建築、メーカー、IT・情報・通信、インフラ・交通・流通、人材・小売など多様な業界が挙げられます。
各受検方式の概要や対策方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
テストセンタ―
テストセンターとは? 受検の流れから高得点獲得の対策まで徹底解説
Webテスティング
確実にWebテスティングを突破する3つの対策|例題や問題集も紹介
SPI対策で問題集を買いたくても種類が多くてわからない人もいると思います。SPIの問題集を選ぶ際には重視してほしい3つの観点があります。以下の記事では問題集の選び方を解説しているので参考にしてみてください。
SPI3の問題集22選|SPI講師が最適な問題集の選び方を解説
こちらのQ&Aコンテンツでは、「テストセンターが難しい」という悩みにキャリアコンサルタントが回答しています。併せて参考にしましょう。
SPIのペーパーテストの問題内容
SPIのペーパーテストの問題内容
- 性格
- 基礎能力
- 英語能力
SPIの検査内容には、性格検査、基礎能力検査、英語能力検査、構造的把握力検査の4つがあり、各企業の意向で性格検査のみ実施したり、いくつかの検査を組み合わせて実施されるなどさまざまなパターンがあります。
ただ、検査方式によって実施できる内容が異なるため、ペーパーテストと決まっているのであれば、「性格検査のみ」「基礎能力検査のみ」「性格検査+基礎能力検査」「英語能力検査」のうちのどれかになります。
問題内容に合わせた対策をするためにも、各検査がどのような内容か詳しく見ていきましょう。
性格
SPIの性格検査は、考え方や普段の行動に関する短い質問に対して、「あてはまる」「どちらかといえばあてはまる」「どちらかといえばあてはまらない」「あてはまらない」などの選択肢から近いものを選んでいく形式です。
パソコンでSPIを受けたことがある人は、出題内容はペーパーテストも大きく変わらないと思っておいて問題ありません。パソコンでの検査と同様に、受検者が意図的に虚偽の回答をしても、歪みを測定するための質問も織り交ぜられているため、見抜かれてしまいます。
良く見せようとして本来の自分を偽った回答をすることなく、素直に自分に当てはまる項目をマークしましょう。
自分の性格や行動傾向というのは、その時々によって認識や判断にバラつきが出てしまうものです。SPIの性格検査で正直に回答するためにも、自分の性格や傾向について理解しておくことが大切です。
性格検査についてはこちらの記事で詳しく解説しています。例題も掲載しているので、本番のイメージがつかめますよ。
性格適性検査マニュアル|問題例付きで選考を有利に進める対策を解説
文章を作るのが苦手な人にオススメの自己PR作成方法!
自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
しかし、「自己PRが全然思いつかない......」「自己PRを考える時間がない......」対策が思うように進んでいない人も多いのではないでしょうか?
そこで活用してほしいのが、「Chat GPT 自己PR作成ツール」です。簡単な質問に答えるだけで、Chat GPTが選考で活用できる自己PRを自動で作成します。
自己PRが思いつかない人や、忙しくて自己PRを考える時間がない人は、まずはツールを使ってみることをおすすめします!
基礎能力
基礎能力検査は、言語能力検査と非言語能力検査に分かれます。
言語能力検査 | 非言語能力検査 |
---|---|
語彙力や読解力を測定 | 計算力や論理的思考力を測定 |
いずれも小学生〜中学生レベルの問題で難しくはありませんが、ほかの受検者より高いスコアを出すためには、短時間で多くの問題に正解しなければなりません。特に非言語の問題は公式を使えば短時間で解ける問題も多いため、事前に公式を覚えて応用する対策をしておくことで、正答数を増やせます。
パソコンの場合は、複数選択肢をチェックする問題もありますが、ペーパーテストは全問択一式です。言語能力検査では5〜6、非言語能力検査では8〜10の選択肢の中から一つ正しいと思う回答を選びます。
問題内容がほかの受検方式と異なる点が多々ありますが、それについてはこの後SPIのペーパーテストの特徴で詳しく解説します。
基礎能力検査は制限時間内に多くの問題を解く必要があり、特に非言語能力検査は公式の記憶と応用が重要です。また、全問択一式ではありますが、問題ごとに選択肢の数は異なります。
確実に正解を選ぶため、時間管理と問題解決能力の向上が鍵となります。
基礎能力の問題内容について詳しく知りたい人には、こちらの記事がおすすめです。
言語能力検査
SPIの言語の対策方法|短期間で高得点を取るコツを解説
非言語能力検査
SPI非言語は対策すれば怖くない! 出題傾向や例題を徹底解説
英語能力
性格検査や基礎能力検査に比べると、英語能力検査を実施する企業は多くありませんが、外資系企業や総合商社、航空業界の企業など、業務に英語力が必要な場合には高確率で英語力を測定する検査が実施されます。
SPIの英語能力検査は、記述がなく、全問選択式で以下6つの問題から構成されます。
SPIの英語能力検査の問題構成
- 同意語・反意語
- 空欄補充
- 英英辞典
- 誤文訂正
- 和文英訳
- 長文読解
一般的には共通テストレベルと言われていて、普段から英語を使う場面が多かったり、TOEICに向けて対策をしている人であれば、ある程度解ける問題です。不安な人は、対策本やアプリで例題を解いてみましょう。
こちらの記事でも、複数の例題を掲載しています。また、おすすめの対策本やアプリも紹介しているので、ぜひチェックしてください。
SPI英語攻略ガイド|出題内容から勉強方法まで例題付きで解説
check!
構造的把握能力はペーパーテストでは出題されない
上記3つの検査のほかに、SPIには、構造的把握力検査という検査もあります。この検査は、複数の文章を読んで文の構造や計算のプロセスから同じグループ分けをする問題です。ペーパーテストやWebテスティングでは実施されず、テストセンターのみでおこなわれます。
構造的把握力検査を受ける可能性がある人は、こちらの記事で概要や問題内容について押さえましょう。
構造的把握力検査ってなに? 勉強方法やコツを例題付きで解説!
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見るSPIのペーパーテスト対策は勉強計画の作成からスタート!
まずは、勉強スケジュールを立てましょう。なぜなら、本番まで時間に余裕があることで気が緩んでしまい、結局ほとんど勉強していなかったということになりかねないからです。
「1日何時間」「1日何ページ」など、好きな方法で構わないので、毎日継続できるようなスケジュールを立ててみましょう。
絶対にやるべき対策は同じ問題集を3周解くこと!
何回も同じ問題を解くのは意味がないと思い、ほかの問題集に手を出してしまいがちですが、それはおすすめしません。
確かに解答は覚えてしまうかもしれませんが、大切なのはそこではなく、問題を解く過程です。「こういう問題だから、こういう流れで問題を解けば答えにたどり着くだろう」と、頭の中で瞬時に解法が思いつくようになることが重要なのです。
そうでなければ、数字や条件が変わった途端に問題が解けなくなってしまいます。答えをどう導き出すかの過程を身に付けるのに、最低3周は同じ問題集を解いてほしいと思います。
Webテストとは何が違う? SPIのペーパーテストの特徴
SPIのペーパーテストの特徴
- テスト時間が長い
- 問題内容があらかじめ決まっている
- 出題範囲が異なる
ペーパーテストで実施可能な3つのテストについて解説しましたが、出題内容や実施方法についてさらに詳しく調べることで、ほかのテストとの違いやペーパーテストならではの特徴が見えてきます。
特にWebテストを受けたことがある人は、認識にズレが生じやすいポイントです。適切な対策をしてテスト本番に臨むためにも、ここで解説する3つの特徴を押さえましょう。
①テスト時間が長い
ペーパーテスト | テストセンター・ インハウスCBT・ Webテスティング | |
---|---|---|
性格検査 | 約40分 | 約30分 |
言語能力検査 | 約30分 | 約15分 |
非言語能力検査 | 約40分 | 約20分 |
上記の表からわかるように、ペーパーテストとそのほかの受検方式では各検査のテスト時間が異なります。具体的には、性格検査は10分間、言語能力検査は15分間、非言語能力検査は20分間、ペーパーテストの方が長く設定されています。
性格検査と基礎能力検査を組み合わせたテストを実施する企業は多くありますが、その場合合計で110分間もの間、集中を切らさずテストに取り組み続けなければなりません。同じ時間設定で模擬テストを解いてみて、集中力を鍛えておく対策が効果的です。
- テスト時間が長いということは、ペーパーテストの方が有利ということでしょうか?
どちらが有利かはその人の向き不向きによる
テスト時間が長いからといって、必ずしもペーパーテストの方が有利というわけではありません。
実際に紙に書きながら計算できる方が正確性が上がったり、マークシートの見直しができる点が良いと感じる人もいるでしょう。
反対に、Webテストの方がスムーズに感じる人や長時間集中すると疲れてしまう人にとっては、ペーパーテストよりもWebテストの方が有利だと感じるのではないでしょうか。
こちらのQ&Aでは、SPIを時間内に解くためのポイントをキャリアコンサルタントが解説しています。焦らず回答するためにぜひ参考にしてください。
②問題内容があらかじめ決まっている
「ペーパーテストは長い時間かけられるからほかの受検方式より楽に解けるのでは?」と思った人もいるかもしれませんが、決してそういうわけではありません。
パソコンで受けるSPIのテストは、受検者の回答状況によって問題の難易度が変わります。より高得点を狙うなら、短時間で1問1問を解き、難易度の高い問題もクリアしていく必要があります。
一方、ペーパーテストはパソコンのように回答者の正答率によって問題内容を変更することができません。そのため、テスト用紙にはあらかじめたくさんの問題が書かれています。具体的には、言語分野が40問、非言語分野が30問です。
そのため、基礎能力が高い人でも解き終わって暇になるということが基本的になく、次々と大量の問題を解いていくため、基礎能力の違いがより正確に反映されます。SPIで高得点を取って周りに差をつけたいという人には、メリットが大きいテスト形式と言えます。
③出題範囲が異なる
上記の画像からわかる通り、SPIの出題範囲は受検方式によって異なる点があります。特に、ペーパーテストとWebテスティングは異なる点が多いです。
そのためWebテスティングを受けたことがあり手応えを感じた人も、油断せずにペーパーテストの問題に合わせた対策が必要なのです。
対策に時間がかかりがちな科目が多い
Webテスティングでのみ出題される整数問題や年齢算は、比較的平易な問題で、まったくSPI対策をせずに臨んでも解ける人が多くいます。しかしペーパーテストにはこの問題は出題されません。
一方でWebテスティングには出題されず、ペーパーテストに出題される問題には、表の読み取りや領域の問題があります。対策をしておけばそこまで難しい問題ではありませんが、初見では正解できない人も多いでしょう。
このように、ペーパーテストの問題は対策の有無で点数が大きく変わる可能性があります。これから勉強する人は、対策に十分時間を割く必要があるのだと心得ておきましょう。
- 分割問題やグラフの領域はどんな対策をすれば良いのでしょうか?
問題を解く際のポイントを押さえて繰り返し例題を解こう
結論から言うと、きちんと問題集を解くことしかありません。なぜならば、同じようなパターンの問題しか出題されないからです。
ただ、問題を解く際のポイントはあります。「分割払いは全体を1として考える」や「グラフの領域は条件を不等式で表す」などを注意しておくことです。
しかし、これらを知っていたとしても、問題を解いていなければまったく意味がないわけです。残念ながら、裏ワザのようなものは存在しないので、しっかり勉強しておきましょう。
SPIの対策に取り組む人は、まずこちらの記事をチェックしましょう。
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
元採用担当者に聞く! SPIのペーパーテストの合否はどうやって決まるのか
SPIのペーパーテストについて、「どのように合否が決まっているのだろう」「どれぐらい解ければ安心して良いのだろう」と気になっている人は多いですよね。
ここでは、元採用担当者から、SPIのペーパーテストの合否がどのように決まるのかについて解説します。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る合格基準は企業によって異なる! 一般的には6~7割正解できていればOK
SPIのペーパーテストにおける合格基準は、企業によって異なりますが、一般的には6~7割以上の正答率を目指すことが推奨されています。
このテストは全員が同じ問題を解く形式で、問題の難易度は正答率によって変わらないため、対策としては特に非言語問題を電卓なしで解く練習や、問題集や過去問を繰り返し解くことが効果的です。
また、マークシートを使用するため、マークミスに注意し、時間配分に考慮することも重要です。これから学習する学生は、まずは6~7割の正答率を目標に設定し、それを超えることを目指して学習に取り組むと良いでしょう。
テストが終了したら結果を気にするのではなく次のステップに進もう
また、すでに受検を終えて結果待ちの学生は、合格基準を意識しつつ、自分がどの程度の問題に答えられたかを振り返り、今後の対策に活かすべきです。
不安を感じるのは自然な反応ですが、結果を待つ間も次のステップに向けての準備を進めましょう。
自己分析や企業研究を深めることで、SPIの結果にかかわらず、就職活動全体の成功につながります。何よりも、自分の努力を信じ、前向きな姿勢を保つことが大切です。
SPIのペーパーテストで正答数を増やす3つのコツ
SPIのペーパーテストで正答数を増やす3つのコツ
- 最初に問題全体を確認する
- 得意分野から優先的に取り掛かる
- 解き終わったら最初から見直す
ここまで解説してきた通り、SPIのペーパーテストにはWebテストとは異なる点が多々あります。そのため、効率良く問題を解く方法も変わってきます。
ペーパーテストの特性を活かして正答数を増やす3つのコツを解説するので、ぜひ本番で実践できるように模擬テストから取り入れてみてくださいね。
①最初に問題全体を確認する
先に解説した通り、パソコンで解くSPIのテストは、受検者の回答状況によって問題内容が変わります。どのような問題が出されるかは、解き進めていかなければわかりません。
一方でペーパーテストは、最初に配られる冊子に言語分野の40問、非言語分野の30問すべてが掲載されています。テストスタートの合図があったら、最初に問題全体をさっと確認し、時間配分や優先順位を決めましょう。
②得意分野から優先的に取り掛かる
時間内に全問解ききるのがベストですが、ペーパーテストの場合多くの人が最後まで解ききれずに手つかずの問題を残して終わります。もし最初から順に解いていけば、後半に得意分野があっても手がつけられないまま落としてしまうことになりかねません。
確実に正解できる問題であれば、優先的に解いて少しでも正答数を増やしましょう。あらかじめ「この問題が出たら優先的に取り掛かる」と決めておくと、スムーズに取り掛かれますよ。
しっかり勉強している人ならば、自身の得意な問題、不得意な問題は理解できているはず。当然、時間制限があるわけなので、得意な問題から解いていき、確実に得点していくのがベストです。
③解き終わったら最初から見直す
パソコンでのテストは次のページに進むと前の問題には戻れませんが、ペーパーテストにはそのような制約はありません。もしすべて解き終わって時間が余ったら、最初から見直すことが可能です。
マークシートは小さなミスが起こりやすいテスト方式です。意図した回答を選べているか、しっかり塗りつぶせているかどうかを確認しましょう。また、非言語分野であれば、計算ミスがないかも要チェックです。
見直すポイント
- マークシートにズレはないか
- マークがしっかり塗りつぶせているか
- 計算ミスはないか
計算問題に関しては、計算ミスの可能性があるので重点的に見直しましょう。
また、見直しをしているうちに、迷いが深まってしまい「最初に選んでいた方が実は正解だった」ということも起こりがちです。回答を変更する際は、正解である根拠を明確に述べることができるか意識しましょう。
SPIのペーパーテストを受ける際の注意点
ペーパーテストの特性を活かして正答数を増やすコツについて解説してきましたが、どんなにテスト対策をして臨んでも、そもそも対策の仕方を間違えていたり、当日些細なミスを起こしてしまうと、一気に点数を落とすことになりかねません。
本番で全力を出し切るためにも、以下2つの注意点を念頭に置いてテストに臨みましょう。
電卓は使用できない
ペーパーテストでは、電卓の使用ができません。問題用紙の空白部分をメモとして使って計算するか、暗算するしかありません。
電卓を使った問題の解き方に慣れてしまうと、本番でうまく解けない可能性が高いため、ペーパーテストに備えるのであれば、電卓を使わない計算の仕方を身に付けましょう。
言うまでもありませんが、当日はうっかり電卓を会場に持ち込んだり、使用してしまうことがないよう注意してください。
マークは鉛筆で丁寧に塗りつぶす
マークシート形式のテストは、大学入試の際のセンター試験、もしくは共通テストで経験したっきりな人がほとんどではないでしょうか。
マークシートは機械が回答を読み取るので、鉛筆以外でマークしていた場合、そのマークを読み取ってもらえない可能性があります。事前の案内に従って、必ず鉛筆を持参しましょう。
ただ、当日会場で用意されている場合は、それを使用して問題ありません。マークがはみ出していたり、隙間だらけで正しく塗りつぶせていなくても読み取れない可能性があります。急いでいても、丁寧に塗りつぶすことを徹底しましょう。
- SPIのペーパーテストには、鉛筆のほかに持って行った方が良いものはありますか?
個人的な必需品をそろえておこう!
ペーパーテストでは、筆記用具やメモ用紙を会場に持ち込むことが禁止されているケースがあります。その場合は、会場で提供されるものを使用します。
担当者への確認が必要ですが、めがねやハンカチなどの個人的な必需品は持ち込める会場が多いです。これらの準備を整えておくことで、テスト当日はスムーズに受検に臨めるでしょう。
SPIのペーパーテストで実力を発揮して次のステップに進もう
ペーパーテストに限った話ではありませんが、SPIは選考の合否にかかわる重要な選考プロセスです。次のステップに進むためには、適切な対策をしなければなりません。
そしてペーパーテストについては、正しい認識を持っている人が少ない傾向にあります。テストの特徴に合わせた適切な対策をするためにも、まずは記事を確認してペーパーテストに関する正しい認識を持ちましょう。
アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見る最初に全体の問題を確認し苦手な問題は飛ばして正答数を増やそう
SPIのペーパーテストで絞り込みにあって次の選考に進めないのは非常に残念です。SPIのペーパーテストは、きちんと対策をすることで乗り越えられるはず。苦手な項目を洗い出して、公式を覚えたり対策を練って正しい回答を導き出せるようになりましょう。
Web試験と異なり、試験がスタートすると最初に問題の全体を把握することができます。時間配分を意識して、目の前の一問一問に集中して取り組むことが重要です。
本番を意識した対策を心掛けよう
自宅で何度か時間制限を設けて取り組むことで時間感覚を養えます。苦手な問題や自信の無い問題は飛ばして、先に確実に得点できる問題から着手することも作戦の一つとして有効です。その際は、マークシートの記載にミスがないかよく確認しましょう。
見直しをする場合は、計算ミスがないように計算の項目と自信のない部分を中心におこないましょう。どんな試験にも言えることですが、試験の前日は十分な睡眠とバランスの良い食事をとって、最良のコンディションで臨むことを意識してください。
努力や頑張りは自分自身が1番よく知っているものです。最後は自信を持って取り組んできてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細適性検査対策講師
Akira Nakamura〇学校事務や大学講座運営などの企業にて、営業や講師、キャリア相談など幅広い業務を担当。現在はフリーランスとして、面接指導や適性検査「SPI」の講師を務める
プロフィール詳細