この記事のまとめ
- 新卒で派遣になるか悩んだらメリットとデメリットを理解しよう
- 派遣と正社員で悩んだときの判断基準を就活のプロが解説
- 新卒派遣から正社員にステップアップも可能!
新卒で正社員以外の選択肢を考えたとき、派遣社員になることを考える人もいるのではないでしょうか。新卒で派遣社員を選ぶときは、メリットやデメリットを把握しておかないと、将来的に後悔する可能性があります。
また、派遣社員は人によって向いていない可能性があるため、自分に適性があるかも併せて見極めましょう。
この記事では、新卒で派遣社員になるメリットやデメリットをキャリアコンサルタントの山路さん、杉原さん、楳内さんと一緒に解説します。新卒で派遣社員を選ぶ場合でも、後悔しない選択肢なのかしっかり判断しましょう。
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新卒で派遣社員になるか悩んだら自分の適性やキャリアプランをもとに検討しよう
新卒で派遣社員になるか悩んだら、将来自分がどのように働いていきたいのかを明確にしましょう。正社員になるのと派遣社員になるのでは、将来のキャリアプランが大きく異なるため、自分が納得した理由がない状況で派遣社員を選ぶと後悔する可能性があります。
ただし、派遣社員には正社員とは異なる魅力もあるため、その点を理解したうえで就職すると、希望の働き方をかなえられる可能性もあるのです。
そこでこの記事では、前半に新卒で派遣社員として働くメリットやデメリット、派遣社員が向いている人を解説します。派遣社員になるか悩んだときの判断基準も理解して、働き方や仕事内容などの側面から、自分に派遣社員が合っているのか考えましょう。
そしてその後で、新卒で派遣社員になるステップを3つに分けて解説します。記事を最後まで読めば、正社員と派遣社員のどちらを目指すべきなのかが明確になり、後悔しない選択がしやすくなります。
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新卒でどちらを選ぶかの判断基準にしよう! 派遣社員と正社員の違い

派遣社員と正社員の違い
- 収入
- 雇用期間
- 仕事の範囲
- 昇給・昇進の可否
派遣社員と正社員で悩む前に、二つの雇用形態にどのような違いがあるのか理解しておくと、自分に合った働き方が明確になります。 人によって働くうえで大切にしたい部分は異なるため、必ずしもどちらが正解とはいえないのです。
ここでは、派遣社員と正社員の違いを解説します。それぞれの魅力を理解して、自分に合っている雇用形態はどちらか考えましょう。
収入
派遣社員の給与形態は、派遣会社にもよりますが時給で支払われることが多いです。そのため、派遣先で働いた時間分がそのまま給与に反映されます。派遣会社によっては月給制を採用している場合もありますが、多くはないため登録前に確認しておくと安心です。
一方で、正社員の給与形態はひと月の基本給が定められていて、そこに手当が加算される場合が多いです。企業によっては年俸制が採用されているケースもあるため、契約時に確認しておきましょう。
また、一般的には派遣社員にはボーナスがありません。正社員だとしても必ずしも支給されるわけではないですが、ボーナスの支給を受けたい場合は支給があるかをチェックしておきましょう。
働くうえでなるべく多くの給料を得たい人は、下記の記事を参考にして、気になる職業を探しましょう。
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年俸制についてはこちらの記事でまとめています。メリット・デメリットを詳しく解説しているので参考にしてみてください。
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雇用期間
派遣社員の雇用期間は、同じ企業で働き続ける場合は原則3年までと労働者派遣法で定められています。
これは、一時的な労働力として雇用されている派遣社員が正社員になれるかわからないまま責任の重い業務を任せられることで、負担が増えないように配慮されているためです。
ほかにも、3年経ってほかの企業で異なる業務を任せられることで、キャリアアップできるように配慮されています。
企業が同じ派遣社員を3年以上雇用したい場合は、本人の同意のもと正社員に切り替える必要があります。
正社員は採用時から定年退職までの長期間の雇用が想定されているため、多くの場合で雇用期間は無期限です。さまざまな派遣先企業で業務経験を積みたい場合は派遣社員、一つの企業で安定して働きたい場合は正社員が向いています。
- 新卒から同じ派遣先企業で3年勤めた後、その企業に対して引き続き正社員として働きたい旨を相談しても良いのでしょうか?
派遣社員から正社員への変更は積極的に打診して良い
正社員として働きたい希望があるのであれば、ぜひ相談してください。その企業で3年も働いているので、仕事の全体像や会社の風土、職場の人間関係なども理解しているはずです。
そのうえでの希望となるため、先方は「やる気や熱意がある」と受け取るでしょう。
ただし気を付けたいのは、派遣契約は派遣先企業と派遣元企業の間で結ばれているという点です。派遣元や派遣先の上司が快諾したとしても、双方企業で調整が必要となります。
正社員になれるというのは、あくまでも可能性の話です。特に派遣先企業では、正社員を増やすと人件費がかかるので慎重に判断することも考えられます。
相談する際は、派遣先企業で働いた3年間で身に付けたスキルや貢献度、実績、仕事に対する熱意を同時にアピールすることで正社員登用の可能性が高まるかもしれません。
派遣先で正社員の登用される人に必要なものが知りたい人は、こちらのQ&Aコンテンツで解説しています。
仕事の範囲
派遣社員として働いている場合、契約書に書かれている以上の業務を任せられることは基本的にはありません。ただ、企業によっては契約書に記載されていない業務を任せられるケースもあるため、理解しておくと仕事の範囲を調整するための交渉がしやすくなります。
時間外勤務に関しても、契約書に記載がなければ断って問題ないのです。たとえば、経理業務が契約書に記載されている人であれば、来客対応や営業への同行などを依頼されても、「契約外」を理由に断ることができます。
なお、正社員であっても、契約外の業務は基本的に断る権利があります。業務量や業務範囲に不満がある場合は、上司に相談することで負担を調整してもらえるかもしれません。
また、正社員になると昇進することによりマネジメントをはじめとした責任ある業務を任せられることが増える可能性があります。
昇給・昇進の可否
派遣社員で企業に雇用される場合、昇給することはないと考えている人もいるのではないでしょうか。派遣社員も派遣会社への交渉次第で昇給する可能性があります。
しかし、派遣社員の昇給や昇格はルールが定まっていない場合が多いため、長く務めれば昇給できるとは限りません。
また、派遣社員は基本的に3年で別の企業へ移動することが想定されているため、部下を育てる仕事や期間の長いプロジェクトは任せられにくく、昇進は難しくなります。
一方で、正社員として働く場合は契約段階で昇給の有無が決定されていることが多いです。昇進に関しても、本人のスキルが認められれば可能性があります。
そのため、長く一つの企業に勤める場合は、正社員と派遣社員では給与や役職に差が出てくる場合があります。
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就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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正社員とはここが違う! 新卒で派遣社員になる5つのメリット
新卒で派遣社員になる5つのメリット
派遣社員と正社員の違いを見ると、「新卒でなるなら、派遣社員のほうが良い点は少ないのでは」と思う人もいるかもしれません。しかし、派遣社員には正社員にないメリットが数多くあるのです。
ここからは、新卒で派遣社員になるメリットを5つ解説します。派遣社員のメリットを理解して、自分に合っているかを判断しましょう。
①正式に入社する前に企業とのマッチ度が確認できる
派遣社員として勤めれば、正式に企業に雇用される前に、派遣先企業に勤めることができるため、企業とのマッチ度を計れます。いきなり正社員として入社する場合、いざ働いてみたら「イメージと違った」と思ってしまい、早期退職してしまう人もいるのです。
しかし、派遣社員として勤め始めて企業と合わないと感じた場合は、契約満了日の1カ月前までに派遣会社へ契約更新しない旨を伝えれば、一般的には自己都合退職として処理されます。派遣会社によっても異なる部分のため、事前に確認しておきましょう。
また、退職の意思を伝えるのは派遣会社のため、正社員と違って引き止められる心配は少なめです。
また、勤務してみて合っていると感じれば、双方の同意のもと契約が更新され、最長3年まで働き続けることが可能です。
- 派遣先企業への正社員での入社を視野に入れたい場合、どういったポイントをチェックしてマッチ度を判断するのが良いですか?
長期的な視野を持って働きやすさをイメージしよう
派遣先企業での正社員登用を視野に入れる場合、まずはその可能性や登用プロセスを派遣元企業に確認しましょう。
そのうえで、自分が求める働き方や価値観、キャリア目標をもとに判断してください。
また、人間関係や職場環境が働く意欲に大きく影響するため、メンバーとの相性やサポート体制、仕事とプライベートのバランスなどにも意識して確認しましょう。
②就活で落ちた企業に派遣社員としてかかわれるチャンスがある
就職活動で正社員としての入社を希望している企業があっても、採用人数の関係や自分の能力不足などの原因で、落ちてしまった企業がある人もいるのではないでしょうか。
しかし、該当企業が派遣社員を募集している場合は、派遣会社に登録することでかかわれるチャンスがあります。
その場合は、もともと興味があった企業のため、派遣社員としてでもやりがいを持って働ける場合があります。さらに、3年間契約が更新されて企業に必要とされれば、正社員として採用されるチャンスもあるのです。
一度落ちた企業に再度応募するのではなく、違う形で携われる方法を探すなら、新卒で派遣社員になるのも一つの方法といえます。
③労働時間の融通が効きやすい
派遣社員は、派遣会社に労働時間や勤務日などの希望を伝えたうえで派遣先企業の紹介を受けます。そのため、希望の労働時間をかなえやすく、プライベートの時間を確保しやすくなるのです。
趣味に時間を割きたい人や、家族の関係でフルタイムの勤務が難しい人でも、派遣社員であれば自分に合わせた時間で働ける可能性が高まるのです。
一方で、新卒で正社員として働く場合、一般的にはフルタイムでの勤務が基本です。そのため、慣れないうちは仕事の疲れによって、うまく自分の時間を取れない可能性があります。
労働時間の自由度を重視したい人であれば、派遣社員にメリットを感じる可能性があります。
働く時間を自分で決めたい場合は、派遣にこだわらず時間に追われない仕事を選ぶ方法もあります。こちらの記事では時間に追われない仕事を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
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近年では、勤務時間を自由に決められるなど時間に追われない仕事が増えてきましたが、具体的にどのような仕事があるのでしょうか。この記事ではキャリアコンサルタントとともに、時間に追われず働ける仕事や、理想の働き方を実現させる方法について解説します。
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④入社時研修やスキルアップ講座を受けられる
労働者派遣法では、派遣会社は派遣先企業へ社員を紹介する前に、入社時研修やスキルアップ講座を開催することが義務付けられています。これは、派遣社員の能力を向上させ、長期的なキャリア形成につながるよう配慮されているからです。
派遣会社によって実施内容はさまざまですが、資格取得のサポートやビジネスマナー対策など本人の希望に合わせて選択できます。そのため、派遣社員として複数の派遣先企業に勤めていても、スキルを上げることができる環境が整っています。
新卒で入社時研修やスキルアップ講座を受ければ、さまざまな企業で活きる英語力やビジネスマナーを身に付けられ、新卒でも即戦力として活躍しやすくなるのです。結果として、新卒で正社員になるよりも幅広い知識を身に付けられる可能性があります。
派遣会社のスキルアップ講座では、業種問わず多くの仕事で必要とされるビジネスマナーやパソコンスキルを身に付けるのがおすすめです。
そのほか、流行などに流されず、自身のキャリアプランと照らし合わせて受講する講座を選びましょう。
⑤派遣会社のキャリアカウンセリングを受けられる
派遣会社では、派遣社員が将来的にどのように働きたいのかを相談できる、キャリアカウンセリングを実施しています。
会社によって対応可能な回数は決まっているものの、今後のキャリアプランが定まらない場合でも相談できるため、理想の働き方をヒアリングし、それをかなえるためにはどのような行動が必要なのかをアドバイスしてもらえます。
さらに、自分のスキルや将来のビジョンに合わせて必要な資格や企業の提案など、キャリアプランの構築を手助けしてもらえる場合もあるのです。
新卒の就職活動を一人で進めることがうまくいかなかった人でも、他者のサポートを受けると希望の就職先を見つけやすくなります。
派遣企業への入社であっても、学校を卒業してから働き出すまでに空白期間が生じないのは大きなポイントです。特に新卒の場合、入社後数年間は社会人としての基礎を作る大切な期間です。
派遣社員だろうと正社員だろうと、空白期間を作らずキャリアを築くことには意義があります。
派遣社員のメリットを理解したら、併せて正社員のメリットも理解しておくと、自分にどちらが向いているか判断しやすくなります。こちらの記事では正社員のメリットを解説しているため、一緒に目を通しておきましょう。
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正社員で働く8つのメリット! 他の雇用形態との違いと格差問題とは
正社員のメリットをキャリアアドバイザーと一緒に解説しています。 その他にも、契約社員や派遣社員といった他の雇用形態と正社員の違いについても紹介しています。
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既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
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悪い面も理解しておこう! 新卒で派遣社員になる5つのデメリット
新卒で派遣社員になるのは、正社員と異なるメリットがあります。しかし、デメリットも理解しなければ、いざ派遣会社に登録してから後悔する可能性もあるのです。
ここでは、新卒で派遣社員になるデメリットを5つ解説します。デメリットまで理解したうえで、正社員と派遣社員のどちらが向いているかを判断しましょう。
①正社員よりも収入が安定しにくい
派遣社員として働く場合、一般的な給与形態は時給が多く、働いた時間分が支給されます。そのため、毎月の勤務時間にばらつきがあると、給与の額も一定にならず、収入が不安定になるのです。
正社員として雇用される場合、基本給が定められていて、毎月の給与は一定であることが多いです。そのため、収入の予測が立てやすく、安定した生活を送りやすくなります。
また、派遣社員の場合は必ずしも派遣先企業から契約更新されるとは限らないため、契約を更新されずに終了した場合は新しい派遣先を見つけないと、収入がなくなる恐れがあります。
契約が更新されなかった場合にすぐ新しい派遣先が見つかるとは限らないため、無職になる危険性もあるのです。
企業が派遣社員の契約を更新しないという選択をする理由は、派遣社員のスキル不足や勤務態度などさまざま考えられます。
こうした理由で契約更新を断られることのないよう、パソコンや業務上の基本的なスキルを早めに身に付けておきましょう。また、業務中には前向きに学ぶ姿勢や意欲を示すことも大切です。
②正社員になれるとは限らない
派遣社員が同じ企業に勤められるのは、原則3年までと決められています。その期間を超えて派遣先企業が派遣社員を雇用し続ける場合は、正社員として契約を切り替えなければいけません。
しかし、新卒から3年勤めたからといって必ずしも正社員になれるとは限らず、期間が来たタイミングで契約満了となる可能性があります。そうなると、派遣会社に依頼して新しい企業の紹介を受けなければなりません。
派遣社員の働き方が合っているなら問題ありませんが、正社員への登用を目的として派遣先企業に従事している場合、正社員になれなかったときにショックを受けてしまうかもしれません。
③仕事内容が限定される可能性がある
派遣先企業に派遣される前に、業務内容が記載された契約書が渡されます。派遣社員として勤める場合、基本的には契約書に書かれた業務のみを任せられることがほとんどのため、仕事内容が限定的になる可能性があります。
長く勤めたとしても、決められた仕事を任せられることが多く、さまざまな仕事に対するキャリアを積めるとは限らないのです。そうなれば、将来的に正社員を目指す場合でも、能力不足が足枷になる可能性もあります。
また、就職活動時に希望していた企業に派遣されたとしても、希望する仕事ができるとは限りません。派遣先企業を決めるときは、自分のやりたい仕事かできるかどうかをあらかじめ確認しておく必要があります。
仕事内容にやりがいを持ちたい場合は、やりがいのある仕事を基準に探す方法もあります。下記の記事ではやりがいのある仕事を解説しているため、気になる職業がないかチェックしましょう。
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やりがいのある仕事の見つけ方をプロが解説! 11職種のやりがいも
やりがいのある仕事の見つけ方や7つのやりがいのタイプなどについて、キャリアコンサルタントとともに解説します。どんな仕事にもやりがいが存在することを理解し、自分なりのやりがいを見つけてより良いキャリアを選択してくださいね。
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④正社員より世間体が気になる可能性がある
厚生労働省が発表する令和5年度の若年者雇用実態調査の概況によると、大学や専門学校を卒業した後に新卒から正社員になった人は全体の76.2%となっています。
2割強の人が派遣をはじめとした非正規雇用を選んでいるものの、過半数は正社員を選択していることから、一般的には正社員が普通と考えている人が多数派です。
そのため、新卒で派遣社員になるという選択を選んだ場合に、世間体が気になる場合があります。
もちろん、派遣社員は恥ずかしい雇用形態ではないものの、少数派であることによって嫌な気持ちをする可能性があります。そのため、派遣であることを伝える相手は選ぶ、家族と良く相談するなど、事前に対策を考えましょう。
正規雇用と非正規雇用で悩んだ場合は、それぞれの違いを理解しておきましょう。こちらの記事では正規雇用と非正規雇用の違いを解説しているため、ぜひ参考にしてください。
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仕事を探していると正規雇用と非正規雇用どちらの雇用形態にすれば良いか悩む人もいるのではないでしょうか。この記事では、正規雇用と非正規雇用の違いをキャリアコンサルタントと解説します。自分に合った働き方が見つかるよう、必要な知識を身に付けましょう。
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大卒で正社員ではなく派遣社員や契約社員などの雇用形態になるのがもったいないか悩む人は、こちらのQ&Aコンテンツで解説しています。
⑤責任あるポジションを任されにくい
新卒で派遣社員として勤めた場合でも、同じ企業に従事できるのは一般的に最大で3年です。そのため、派遣社員はマネジメントや長期のプロジェクトなど責任のある仕事を任せてもらえない可能性があります。
人によっては、せっかく企業に勤めるのであれば、責任ある仕事を任せて欲しいと思う人もいるのではないでしょうか。しかし、派遣社員は一般的に3カ月や半年で契約の更新の意思を確認され、企業だけでなく本人の意思で契約更新をしない選択もできるのです。
そのため、企業が派遣社員に業務を任せたいと思っていても、本人の意思により契約更新を断られるかもしれないと考えられ、重要な業務を任せてもらえないケースがあります。
業務を任せてから退職されると企業も困るため、責任ある業務は、退職する可能性が低い正社員に任せられることが多いです。
派遣のデメリットとして、金銭面を挙げる声は多いです。
月給は正社員よりも高い場合もありますが、昇給や賞与がないため、年収で見ると正社員よりも数十万円も少なかったという事例はよく聞かれます。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
正社員と悩んだらチェック! 新卒派遣が向いている人
新卒派遣が向いている人
- やりたい仕事がない人
- さまざまな仕事の経験を積みたい人
- 企業の雰囲気を知ってから入社したい人
新卒派遣には正社員にないメリットがあるものの、デメリットがあるのも否定できません。そのため、新卒で派遣社員になるか悩んだときは、自分の適性を理解したうえで判断する必要があるのです。
この章では、新卒で派遣社員になる選択肢が向いている人の特徴を3つ解説します。自分が当てはまるか考え、派遣社員と正社員のどちらを選ぶのが適切かを判断する材料にしましょう。
やりたい仕事がない人
新卒で就職活動の時期になったものの、自分が何をしたいのかわからず、就職活動がうまくいかない人もいるのではないでしょうか。
企業への志望度が低いまま応募しても、熱意のある志望動機が作成できなければ、採用担当者の印象に残らず、選考突破できないことはあります。
このように、自分がやりたい仕事が明確でない人は、あえて新卒派遣の道を選んでさまざまな仕事を体験してみることがおすすめです。
多くの仕事を経験することで、やってみたいと思う仕事が見つかる可能性があります。その結果、将来的に働きたい仕事が見つかれば、正社員を目指して転職することもできます。
また、やりたいことがわからない人は、下記の記事で解説している自分の本心に気付くための手法を実践してみてください。
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やりたいことがわからない人必見! 隠れた本心を見つける思考・行動
やりたいことがわからないと悩む人は多くいます。その原因は8つ。それぞれの原因を見つめつつ、やりたいことが必ず見つかる12の方法をキャリアコンサルタントと解説します。やりたいことがわからず将来に悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
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さまざまな仕事の経験を積みたい人
派遣社員には、一般事務や医療事務、食品販売などさまざまなジャンルの仕事があります。正社員として勤める場合、与えられた業務に特化して経験を積めますが、一方で派遣社員であれば、派遣先が変わるごとに新たな経験を積むことができるのです。
複数の業務を経験することで、身に付けた知識を次の派遣先で活かせる可能性も高まります。派遣先が変わるタイミングで業務内容が変われば、自分の適性に気付ける可能性もあるのです。
さらに、今まで苦手意識があった仕事でも、実際に働いてみればイメージと違い、自分に合っている場合もあります。
また、企業によって社風や価値観も異なるため、さまざまな派遣先に行くことで自分の視野を広げたい人にも向いています。
企業の雰囲気を知ってから入社したい人
企業の社風や雰囲気は、就職活動のときに調べていても、実際のところはわかりません。そのため、入社してから社風が合わず、ミスマッチを感じて早期退職してしまう新卒の正社員もいるのです。
派遣社員として企業にかかわれば、直接雇用される前に職場の雰囲気を理解できます。合わないと感じれば契約期間の満了とともに退職でき、新しい派遣先を探すこともできるのです。
企業の社風や考え方は合わないと働くときにつらくなってしまう場合もあるため、正社員としていきなり入社するのに不安がある人は、まず派遣社員としてかかわって、3年後に正社員登用を目指すのが向いています。
社風の見分け方がわからない人は、こちらの記事を参考にして、社風の良い企業の特徴や自分に合った社風の選び方を理解しましょう。
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社風とは、企業独自の雰囲気や価値観のことです。記事では自分に合う社風を知るための自己分析のコツや、簡単にできる社風の調べ方をキャリアコンサルタントとともに解説します。志望動機への活かし方や社風が合わないときの対処法も解説するので、参考にして就活に活かしましょう。
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「自分に合っている仕事が何なのかわからない」とあれこれ悩んでいる人は、派遣でも良いのでまずは働いてみるのがおすすめです。
やってみないとわからないことはたくさんあります。また、仕事を始めてみることで隠れている才能が開花することもあります。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
職業選択においてやりたいことはもちろんですが、その中でも適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうため適職への理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業と低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみよう!
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
キャリアのプロが解説! 新卒で派遣か正社員か悩んだときの判断基準
新卒で派遣社員になるメリットやデメリットが理解できても、自分に合っているのか判断ができず、決めかねる人もいるのではないでしょうか。新卒派遣が向いていると思っても、自信を持って判断できる人は少ない可能性があります。
そこでこの章では、新卒で派遣か正社員か悩んだときの判断基準を、キャリアコンサルタントの楳内さんに解説しています。自分が悩んでいる部分を明確にしたうえで、派遣と正社員どちらが適しているのか見極めましょう。
アドバイザーコメント
楳内 有希子
プロフィールを見る派遣で良いのか迷うときは自分の求める希望を軸に考えよう
新卒で派遣社員と正社員のどちらになるか悩んでいる人は、まずはここまでで述べられているように派遣社員と正社員の違いを理解するところから始めましょう。
それぞれメリットとデメリットが挙げられていますが、それが本当にメリットなのかデメリットなのかは人によって違います。「自分にとってはどうなのか」という自分基準で考えることが大切です。
たとえば、安定性を求めるなら正社員、短期間でさまざまな経験を重ねたいと考えるなら派遣社員が向いているかもしれません。
スキルや経験に自信がなければ、正社員として学びながら成長していくこともできます。専門知識や得意なスキルがあるのであれば、派遣社員でその分野を追求するという選択もできます。
ほかにも、福利厚生や待遇、働き方の価値観なども派遣社員か正社員かを判断する際の基準になるため、自分がどうしたいのかという考えをもとに検討するのがおすすめです。
働き方や雇用形態は入社後も都度修正できる
派遣社員か正社員かの選択は大きな決断のように思えるかもしれませんが、これからの長い将来においてすべてではありません。また、今後考えが変わることもあります。
どちらの雇用形態を選んだとしても、転向することは可能なので、自己分析をしながら自分の理想とする働き方や仕事をするうえで大切にしたいことなど自己理解を深めながら、自分にとっての最適な選択を見つけていきましょう。
正社員とは異なる!新卒で派遣社員になる3つのステップ
新卒で派遣社員になる3つのステップ
- 派遣会社に登録する
- カウンセリングを受け仕事の紹介を受ける
- 入社前研修や講座を受けて仕事を始める
新卒で派遣社員になると決めたものの、企業に派遣されるまでの流れがわからないと、行動に移しにくい人は多いのではないでしょうか。新卒で派遣社員を目指す場合には、就職活動とは異なる流れで企業に派遣される必要があります。
ここからは、新卒で派遣社員になるステップを3つ解説します。順序立てて進めていき、新卒で派遣先を見つけましょう。
ステップ①派遣会社に登録する
派遣先企業に勤務するためには、始めに企業が求人を出している派遣会社に登録する必要があります。派遣会社は複数あるため、始めから複数のサイトに登録するのではなく、多くても3社程度に留めておきましょう。
派遣会社によって、求人を扱う企業や福利厚生が異なります。自分が働きたい仕事が明確な場合は、その仕事や業界に特化した派遣会社を選ぶことがおすすめです。全国対応している派遣会社としては、スタッフサービスやアデコ、パソナなどが挙げられます。
また、派遣会社によっては、登録段階で希望条件を決定できる企業もあります。入力した内容をもとにカウンセリングを実施されるため、嘘はつかずに答えましょう。
- 派遣会社がたくさんあって選び方がわかりません……。
自身の希望や目的から逆算して考えるのがポイント
派遣会社の選び方に迷うとき、自身の「派遣という働き方」に求めるものと「派遣会社の特徴」を比較して考えましょう。
一口に派遣会社と言っても、派遣先の多さやスキルアップ研修の充実度、正社員登用の実績、特定の業界への強さなど、それぞれ特徴が異なります。
これらをしっかり理解したうえで、自身がなぜ派遣という働き方を選ぶのかという点と照らし合わせ、自身に合った派遣会社を慎重に選びましょう。
スキルを身に付けてから就職したいのであれば、スキルに対する研修が充実している派遣会社を選ぶのがおすすめです。
あるいは、働きたい業界が明確にあるなら、その業界に特化した派遣会社を選ぶと良いでしょう。
このように、まずは自身のニーズやキャリアプランを深掘りすることから始めてみてください。
ステップ②カウンセリングを受け仕事の紹介を受ける
Webサイト上の登録が終わったら、来社やオンラインなど指定された方法で派遣会社の社員とカウンセリングをおこないます。面談は派遣会社によって複数とマンツーマンのパターンがあるため、登録した派遣会社がどちらか確認しておくと安心です。
カウンセリングでは、事前に登録した希望条件や履歴書をもとに仕事の紹介がおこなわれます。場合によっては、タイピングスキルや英語力のチェックなど業務に必要なスキルを確認される場合もあるのです。
カウンセリング当日に紹介できる仕事があれば、面談時に提案される可能性もあります。その場で紹介できる仕事がなければ後日連絡が来るため、担当者からのメールや電話を待ちましょう。
ステップ③入社前研修や講座を受けて仕事を始める
派遣社員が企業で仕事を始める前は、派遣会社からの入社前研修を受ける必要があります。これは、厚生労働省が発表する労働者派遣法によって定められているものです。
入社前研修でおこなう内容は派遣会社によって異なりますが、ビジネスマナーやパソコンスキルなどに関するものが多いです。
そのため、新卒で派遣社員になる場合でも、社会人経験がないからといって不安に思う必要は少なくなります。派遣先で問題なく仕事ができるよう派遣会社がフォローしてくれるため、安心して紹介された企業へ向かえます。
また、派遣初日は派遣会社の社員が同行してくれる場合がほとんどのため、一人で行く心配はありません。当日は挨拶をしたうえで、業務内容の説明を受け、仕事を始めましょう。
派遣になるか決めかねているなら! 新卒で正社員を目指すコツ
新卒で正社員を目指すコツ
- 就職活動に充てられる時間を確保する
- 正社員として入社したい理由や職種を明確にする
- 希望条件を低くできないか検討する
新卒で内定が得られず派遣社員を検討しているものの、正社員を諦めきれない人もいるのではないでしょうか。就職活動の後半の時期から正社員を目指すなら、残された時間を理解して、計画的に行動する必要があります。
ここでは、派遣になるか決めかねている人が、新卒で正社員を目指すコツを解説します。自分の将来を改めて考え、後悔のない選択をするために行動しましょう。
①就職活動に充てられる時間を確保する
派遣ではなく正社員を目指すなら、やみくもに企業への応募を開始するのではなく、自分の時間をどのように就職活動に充てられるのか見直しましょう。
たとえば、大学3年生の3月頃であれば、希望する企業や業界に合わせた資格の取得やインターンシップで役立つ経験を身に付ける時間があります。
一方で、大学4年生の夏以降で卒業までに時間がない場合は、自己分析や企業研究を深めて自分のやりたい仕事や働きたい企業を明確にすることを優先しましょう。
アルバイトやサークル活動などで忙しい場合でも、就職活動に充てられる時間を増やすことが大切です。
就活を有利に進めるためのインターンや説明会は優先順位を高めたり、隙間時間を使って履歴書やエントリーシートの下書きを作成したりするなど、時間の使い方を工夫してみてください。
アルバイトやサークル活動などで忙しく就活の時間が取れそうにない場合は、まず優先順位の整理をしてみましょう。
正社員を目指すためには何に取り組む必要があり、どのくらいの時間が必要なのかが見えてくると、履歴書作成や面接練習など隙間時間でもできることが見えてきます。
また、無理をしすぎないスケジュールを立てることもポイントです。10分でも毎日続けることで着実に力になり、正社員登用への可能性が開けてきます。
就職活動の序盤で資格取得やインターンに参加する時間があれば、身に付けると有利な資格やインターンの探し方を理解しておきましょう。
就活に有利な資格
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インターンの探し方
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また、後悔のない選択をするためには、自己分析や企業研究を通して自分のやりたいことを明確にする必要があります。こちらの記事では自己分析や企業研究のやり方を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
自己分析
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企業研究
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②正社員として入社したい理由や職種を明確にする
企業へ応募する前に、一度は派遣社員という選択肢が出たにもかかわらず、最終的には正社員になりたいと考えた理由を明確にしておきましょう。
正社員として働きたい理由を明確にすることで、自分が働くうえで大切にしたい部分がわかり、就活の軸が定まりやすくなります。
就活の軸が定まると、業界や企業を選ぶときに仕事内容や収入といった条件の取捨選択がしやすくなるため、同じ業界にある企業でも優先順位をつけやすくなるのです。
また、自分がなぜその企業を目指したのかが明確になれば、応募時の志望動機が作成しやすくなり、選考を有利に進めることにもつながります。
就活の軸が定まらない場合は、ほかの人の例を見て、自分が納得できるものを探す方法もあります。下記の記事では就活の軸の例を解説しているため、併せてチェックしておきましょう。
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③希望条件を低くできないか検討する
今まで就職活動をしていたものの内定が出なかった人は、内定が出る企業を増やすために、希望条件を見直せないか検討しましょう。
たとえば、今までの就職活動で大手企業ばかり受けていた人は、中小企業やベンチャー企業を選択肢に入れることで内定が出る確率が高まるかもしれません。
なぜなら、大手企業は希望者が多いため、優秀な人材が集まりやすくなり、内定を得る難易度が上がる傾向にあるからです。
ほかにも、給与や年間休日など下げられる項目がないか確認しましょう。たとえば、「初任給の希望を23万円以上から20万円以上にする」「年間休日の希望を125日以上から120日以上にする」などです。
人によって譲れないものは異なるため、自分のなかでの優先順位を決めると決めやすくなります。
新卒で正社員になりたい気持ちはあるものの、妥協できる条件が思い浮かばないという場合は、給与や休日の日数といった各条件の最低ラインを明確にしましょう。
たとえば、給与であれば「最低限、月18万円あれば自身の希望する生活はできる」という最低ラインを具体的に把握することで、どの程度であれば妥協できるかが見えてきやすくなります。
今まで大手企業しか考えていなかった人だと、中小企業やベンチャー企業への知識が不足している可能性があります。こちらの記事では中小企業とベンチャー企業について解説しているため、ぜひ参考にしてください。
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また、年間休日が多いからといって必ずしもホワイト企業とは限らないため、福利厚生面ばかりを意識している人は企業選びに注意しましょう。こちらの記事では適した仕事を探す方法も解説しているため、併せてチェックしてください。
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将来的な選択肢の一つ! 新卒派遣から正社員にステップアップする方法
新卒派遣から正社員にステップアップする方法
- 双方の合意で正社員になれる紹介予定派遣の求人を選ぶ
- 派遣会社の正社員として雇用される常用型派遣を目指す
- 派遣社員の経験を活かせる求人を探す
新卒で派遣社員になったとしても、将来的に正社員を視野に入れやすいタイプの派遣を選んだり、派遣先で働いた経験や学びをしっかりとアピールしたりすれば、派遣社員から正社員を目指せます。
ここでは、新卒で派遣として働いた後に、正社員にステップアップする方法を解説します。正社員としての安定したキャリアを手に入れたい人は、確認しておいてください。
双方の合意で正社員になれる紹介予定派遣の求人を選ぶ
紹介予定派遣
最初は派遣社員として勤めるものの、決められた期間が満了した後に、双方の合意があれば正社員に雇用形態が変更される求人
紹介予定派遣であれば派遣社員の3年ルールを待たずに正社員になれるうえ、入社前に企業の社風や雰囲気をチェックできます。
3年ルール
派遣社員の受け入れは、同一事業所の同一部署で3年を超えてはいけないという労働者派遣法の定め
紹介予定派遣の場合、最長6カ月の派遣期間の後に正社員として雇用するかを企業が判断します。また、派遣会社のアドバイスのもと会社選びができるため、派遣期間満了後の正社員雇用を目指しつつ、自分に合った企業を探しやすいのも魅力です。
紹介予定派遣の求人を探すときは、求人内容で確認するか担当者に相談しましょう。
ただし、紹介予定派遣の求人のなかには、正社員だけでなく契約社員も含まれている可能性があります。正社員を目指す場合は事前に派遣会社に確認しておくと、希望する雇用形態のミスマッチを避けることが可能です。
また、紹介予定派遣は通常の派遣とは異なり入社前に面談が実施されます。応募すれば確実に企業に勤められるとは限らないので、選考対策をしっかりとしておきましょう。
派遣会社の正社員として雇用される常用型派遣を目指す
常用型派遣
働く場所は派遣先企業ではあるものの、派遣会社の正社員として雇用される社員
常用型派遣は、派遣会社に登録してから試験や面談を経て、派遣会社に正社員として内定が出ます。派遣会社の正社員となるため、紹介先が見つからない期間も給与が出て、収入が安定する点がメリットです。
また、常用型派遣では、社員は派遣会社でキャリアを形成していることになるため、同一企業への雇用期間が制限される3年ルールが適用されません。働きやすい企業を見つければ、同じ企業で長く勤め続けることが可能です。
ただし、常用型派遣は派遣先企業を選べない可能性があるため、実際に勤めて合わないと感じたときは雇用先である派遣会社に相談しましょう。
常用型派遣を目指したい場合は、派遣会社の担当者に相談してみてください。
- 常用型派遣で企業に配属された場合、合わない企業だと言い出しにくそうで不安です。どのように派遣会社に伝えたら角が立たないでしょうか。
派遣先企業が合わない理由をはっきり説明できれば問題ない
常用型派遣はIT業界のSES(システムエンジニアリングサービス)など、技術系や専門性の高い職種が多いと考えられ、これらは技術が売りの派遣です。
そのため、技術的に求められているものがイメージと違うということであれば、その合理的理由に派遣先・派遣元は納得するでしょう。
しかし、配属前から合わない可能性を心配している場合、もう少し説明を工夫する必要があります。
決して我慢して働く必要はありませんが、合わないのは勤務条件なのか、業務内容なのか、求められているスキルレベルが違うのか、といった具合に不安材料を深掘りすることが大切です。
不安材料についてきちんと整理し客観的に伝えることができれば、派遣先・派遣元企業は納得しやすくなるため、それほど不安視しなくても問題ありません。
派遣社員の経験を活かせる求人を探す
派遣社員として企業に勤めた経験が積めれば、その経験を活かして転職活動をする方法もあります。たとえば、派遣社員として一般事務をしていた経験があれば、転職活動で同じ事務職を希望する場合でも、パソコンや事務処理のスキルをアピールできるのです。
このように、事務職で働いていた人は事務の仕事を、食品販売をしていた人であればサービス業を選ぶと、即戦力になれることを伝えやすくなります。
また、直接的に役立つスキルではなくても、顧客と直接やりとりすることが多かった仕事であれば、営業職なども選択肢に挙がります。
「この仕事がやりたい!」といった明確な希望がない場合は、派遣社員で勤めた仕事内容を活かせる仕事を就職先の選択肢に入れましょう。
キャリアコンサルタントが解説! 新卒派遣から正社員になった人の成功事例
正社員へのステップアップを目指して新卒から派遣社員になったとして、本当に正社員になれるのか、そのためには何をすれば良いのか悩む人もいるのではないでしょうか。新卒で派遣になった後の行動方法がわからなければ、不安に思うかもしれません。
そこでこの章では、キャリアコンサルタントの山路さんに新卒派遣から正社員になった人の成功事例を解説してもらいます。派遣社員になった後に何をすれば良いか理解して、行動の指針にしましょう。
アドバイザーコメント
山路 和博
プロフィールを見る派遣社員から正社員に転換している人は毎年約3割
とある調査によると、「派遣社員から正社員へ実際に転換された」「派遣先から正社員に誘われた」という人の割合は、毎年3割程度いるそうです。
一方で「正社員になりたい」と思いながら、その希望がかなわずに時間だけが過ぎている人も一定数います。
これまでの経験も踏まえて考えると、両者には以下の2つの点で差があります。
①キャリアビジョンの有無
派遣社員から正社員への転換を実現している人は、明確なキャリアビジョンを持っていることが多いように感じます。
たとえば「3年間は実績を積む期間とし、その後は正社員への転職活動をおこなう」「差所の1年で特定の経験を積み、実績を作って転職する」など、明確な期間や目的を持ち、計画的に行動をしています。
派遣として市場価値を高めることが正社員につながる
②市場価値の向上
派遣社員から正社員を目指すにあたって、経験やスキルによって高まる市場価値は重要です。
新卒で正社員になるよりも、直接的な経験を積めることが派遣社員の大きな特徴の一つです。その利点を活かして研鑽に励み、自身の市場価値を高めることが、正社員への可能性を大きく高めていきます。
新卒からの派遣も選択肢の一つ! メリット・デメリットを理解し後悔のない選択を
新卒で派遣社員になるのは、もったいないと考える人もいるのではないでしょうか。しかし、新卒から派遣社員になるのは立派な選択肢のため、メリットやデメリットに納得したうえで選ぶなら問題ありません。
また、新卒で派遣社員になったとしても、その後に派遣会社の正社員になったり、経験を活かして就職活動をしたりして正社員を目指す方法もあります。後悔のない就職活動にするために、派遣社員か正社員、新卒でどちらが良いか見極めましょう。
アドバイザーコメント
杉原 美佐子
プロフィールを見る新卒で派遣社員になることで目指す道が見えることもある
新卒で派遣社員になるか悩んでいる人は、就職活動を進めるなかでどの仕事を選べば良いか、どの会社に応募するべきかなど、何度も迷って派遣社員という選択肢を視野に入れているのだと思います。
そもそも働いた経験がないなかで、経験したことがない仕事を選んだり、知らない会社を見極めたりしようと言われても、どう判断したら良いのかわからないのは無理もありません。
やったことがないから選べなかったり、知らないから判断できなかったりするのなら、行動を起こしてやってみるのが一番です。
試しにチャレンジとして働くのであれば、派遣で十分ではないでしょうか。いきなり定年まで働く正社員を視野に入れるから、仕事や会社選びが難しくなってしまうのです
派遣先で実際に仕事に取り組んでみて、そこでようやく仕事に対する自分の軸が見えてくることも多いです。頭で考えた想像や思い込みではなく、実際に経験することで見えてくる現実がたくさんあるのです。
大切なのは新卒派遣かどうかではなくその後の行動
給与などの観点でいえば、初めから正社員になるのが理想かもしれませんが、学生の価値基準で選んだ仕事や会社が必ずしも正解とは限りません。
労働人生はこれから40年近く続くことを考えると、スタートの数年が派遣社員であろうと正社員であろうとそれほど気にする必要はありません。
大切なのは、働き始めた後に職業人としてどのようなキャリアを歩むかを考え行動することです。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント
Kazuhiro Yamaji〇会社員として長年勤務した後キャリアコンサルタントとして開業。企業の採用・高校生向けセミナー講師・転職支援・リスキリング補助など多岐にわたる分野でキャリア支援にたずさわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ワーズアンドキャリア代表
Yukiko Umenai〇アナウンサーとしてのノウハウを活かし、総合人材会社で研修や社員教育を担当。人材の活躍やキャリア形成支援にも注力し、大学ではキャリア講義やカウンセリング、就職支援を担っている
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