この記事のまとめ
- 納得して働ける企業を見極めるためには社風を知ることが重要
- 3ステップの自己分析で自分に合う社風がわかる
- 社風を調べるための7つの方法を紹介
- 自己分析ツール
たった3分で面接で使える"あなたの強み"がわかる!
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就活をしていると目にする「社風」という言葉。なんとなく意味は理解しているものの、「社風って重要なの?」「就活のときに調べた方が良いの?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
社風は、その会社が自分に合っているか、働きやすそうかということを判断するための判断材料になるため、就活中にぜひ確認しておきたいポイントです。
この記事では、キャリアコンサルタントの永田さん、瀧本さん、吉野さんのアドバイスを交えつつ、社風について解説するとともに、納得して働ける企業を見分けるためのコツを紹介します。社風への理解を深めて、企業選びに活かしましょう。
社風の良し悪しは人それぞれ! 自己分析で自分に合った社風を知ろう
「社風が良い会社」という言葉を良く耳にしますが、どういう働き方がしたいか、どういう雰囲気の会社が居心地良く感じるかは人によって違うため、全員にとっての「社風が良い会社」というのはなく、社風の良し悪しは人それぞれです。
そのため、自分にとっての社風の良い会社、つまり自分に合う社風の会社を知るためには、自己分析をして、働くうえで自分がどんなポイントを重視しているのかを明確にすることが大切です。
この記事では、「そもそも社風とは」という基本的なことから、社風の良い会社の共通点や、自分に合う社風を知るための自己分析のコツを解説します。
後半では、簡単にできる社風の調べ方や企業との相性の見極め方も紹介するので、実際の就職活動にすぐ活用できますよ。入社後のミスマッチを防ぐためにも、自分に合う社風を知り、企業選びに役立てましょう。
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そもそも社風とは? まずは基本情報を理解しよう
理解しておきたい社風の基本情報
- 社風とは?
- 企業文化・企業風土との違い
- 社風を形作る要素
- 社風を知ることの意義
「社風」と聞いてもあまりピンとこないという人もいるのではないでしょうか。「そもそも社風ってなに?」「なぜ社風を知っておいた方が良いの?」と疑問に思っている人は、まずは社風の基本情報を押さえることから始めましょう。
ここでは、「社風」という言葉の定義や、似た意味を持つ「企業文化」「企業風土」との違い、社風を形作る要素について解説します。
自分に合う社風を考えたり、企業の社風を調べたりするためには、社風の基本情報を知っておくことが不可欠なので、しっかり理解しておきましょう。
社風とは?
社風とは、企業が年月をかけて培ってきたその企業独自の雰囲気や価値観のことを指します。最初から明確に決まっているものではなく、職場の雰囲気や社員一人ひとりの行動の仕方、考え方など、目に見えない部分に表れ、人にたとえると人柄のようなものといえます。
そのため、同じ会社で働いている人に「どんな社風ですか?」と聞くと、Aさんは「チームワークを大切にする社風」と答える一方で、Bさんは「個人の裁量が大きく、個が重視される社風」と答えるというような相違が起こる場合もあります。
また、Aさん・Bさんともに「うちの会社はチームワークを大切にする社風」ととらえている場合も、Aさんは仕事が進めやすく自分に合った社風と感じているのに対して、Bさんは窮屈で自分には合っていないと感じているというように、人によって合う・合わないが分かれるものです。
このように、人によってとらえ方が違ったり、合う・合わないが生じたりするのが社風の特徴といえます。
社風とは「会社の雰囲気」「誰と一緒に働くか」といったことです。これは、頭や情報で判断するのではなく「なんとなくのいい、しっくりくる」というような感性や直観で掴むものといえます。
「好き/嫌い」が感じられるよう、感受性のアンテナをしっかり立てておくことが大切です。
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企業文化・企業風土との違い
社風と混同されやすい言葉として、「企業文化」「企業風土」がありますが、それぞれ違った意味を持つ言葉です。
意味 | 特徴 | |
企業文化 | 企業と従業員との間で共有されている独自の価値観や文化、行動規範のこと | ・経営陣が理想とする企業文化を意図的に発信することもあり、経営陣の方針や理念が色濃く出る ・外部からの企業イメージに直結しており、外部からの影響を受けて変化することもある 企業風土 |
企業風土 | そこで働く人の考え方や行動などから自然に生まれる価値観やルールのこと | ・長年にわたる歴史のなかで形成され、暗黙のルールというように社員が自覚を持っていないこともある ・外部の影響を受けることは少なく、時間を経ても変化しにくい |
企業文化も企業風土も自然発生的であるという点は同じですが、社風は、社員たちが感じている雰囲気や価値観のことを指すため、「そこで働く人がどう感じるか」に依存しているという点が異なります。
社風を形作る要素
社風の意味がわかったら、次は社風を形作る要素についてみていきましょう。何が社風を作るのかを理解することで、社風を調べる際に見るべきポイントがわかるので、頭に入れておきましょう。
社風を形作る要素の例
- 企業規模
- 創業者・経営者の考え
- 人間関係
- 社内の雰囲気
- 業務の進め方
- 意思決定の流れ
- 評価システム
- 教育システム
これらは一例で、人によって働くうえで重視するポイントは異なるため、どこでその会社の社風を感じるかも人それぞれです。実際はこれらの要素が絡み合って、社風が形成されます。
- たとえば具体的にはどんなタイプの社風があるのでしょうか?
おもには社内の雰囲気や人間関係を指すことが多い
私が過去に勤めていた会社を例に出して考えてみると「風通しの良い社風」ということを掲げていました。
採用や顧客との商談などあらゆる場面で会社を説明する際に「人間関係に関して社長からパート、アルバイトまでなんでも言い合える会社」というイメージを持っていただけるように説明していたことがありましたね。
企業によって特徴はさまざまあるとは思うのですが、個人的には社風といわれると雰囲気や人間関係を指すことが多いように感じます。
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社風を知ることの意義
社風の理解が深まったかと思いますが、なぜ就活中に社風を知ることが大切なのでしょうか。それは、入社後のミスマッチを防ぐためです。
せっかく頑張って入社しても、雰囲気が合わないとストレスになるだけでなく、最悪の場合すぐに退職してしまうという事態にもなりかねません。
多くの人が集まるとそのグループの雰囲気というのが必ず生まれます。
サークルやアルバイトをイメージするとわかりやすいですが、「なんとなくこのグループにいると居心地が良い」とか、「このグループにいると自分らしく自然体でいられる」と感じた経験は、皆さんもあるのではないでしょうか。
会社も同じで、自分に合う雰囲気の会社・合わない雰囲気の会社があります。入社してから「失敗した!」とならないように、就活中に社風を調べて、見極めることが大切です。
社風を理解することは、自分が長く働ける場所を見つけ、キャリアを充実させる基盤を築くために重要で不可欠なことです。会社選びにおいては、いかにして自分の価値観や働き方が支持される環境をいかに選べるかが成功の鍵となります。
キャリアコンサルタントに聞いた! 「社風」って結局なに?
ここまで社風の概要を解説してきましたが、社風は形のないものであるため、まだイメージがぼんやりしている人もいるかもしれません。
そこで、就活のプロであるキャリアコンサルタントの吉野さんに、社風についてさらに掘り下げて解説してもらいます。社風とはなにか理解を深めましょう。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る自分の感性が企業とフィットする部分に社風はある
職場は家より長くいる場所、一緒に働く人は家族よりも長くともに過ごす人です。居心地の悪さを、長年にわたってごまかし続けるのは難しいでしょう。
社風との一致がうまくいったときは、「しっくりきた」と表現します。自分の考える「普通」が、会社にとっての「普通」であることは「価値観の一致」といえます。
カルチャーフィットがうまくいくと、「最高! 憧れ! 理想的!」といったハイな感じではなく、「ちょうど良い」「違和感がない」などのおだやかな感覚を安定的に保って働くことができます。このフィット感は、自分の知性より感性の方が教えてくれるでしょう。
理屈ではごまかせない自分の直観や感性を大切にして企業選びをしよう
社風において大事な判断軸は、好きか嫌いかです。直観は、自分でも言語化できていない、でも自分にとって大切なことを、確かに示してくれますよ。
頭でっかちに、労働条件や「~あるべき」という教訓で自分をごまかそうとしても、不快感があればごまかしきれないでしょう。
また一般的な退職理由には、社風の要素である人間関係が上位にくることが多いです。そのため社風のなかでも「誰と一緒に働くか」は、仕事選びに不可欠な視点だと思いますね。
実は重要! 自分に合った社風の会社で働くメリット
就活中に企業を選ぶ際、事業内容や労働条件、福利厚生などを重視して選ぶ人も多いですが、社風も必ずチェックしておきたいポイントです。
自分に合った社風の会社で働くと、まずなによりも活き活きと働けることがメリットです。雰囲気が自分に合っていて居心地の良い環境では、安心して自分らしさが出せますよね。仕事は毎日のことなので、雰囲気が合う・合わないは非常に重要です。
また仕事の成果が出しやすく、評価につながりやすいともいえます。社風が合う会社で働くと、社内メンバーにも自分と似た価値観を持つ人が少なからずいるはずなので、コミュニケーションが取りやすく、仕事が進めやすいでしょう。
また、自分と企業、もしくは自分とチームで目指す方向性や考えが一致しやすく、評価につながりやすいというメリットもあります。
結果として、自分らしく長く働けることにつながるのです。したがって、入社前に社風も忘れずチェックするようにしましょう。
社風に共感できていると、まず何よりも「長く勤めることができる」というメリットがあります。いろいろな人の転職活動を見ていて感じますが、社風が自分にマッチしていない状態の人ほど長続きしない印象です。
活き活きと働くためには、仕事内容への満足度も重要です。こちらの記事では満足度高く働ける会社の見つけ方を紹介しているので、参考にしてみましょう。
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まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
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入社前に知っておきたい! 一般的な「社風が良い会社」に共通する特徴
入社前に知っておきたい! 一般的な「社風が良い会社」に共通する特徴
- 離職率が低い
- 社員同士のコミュニケーションが活発
- 個性が尊重される
- 仕事が正当に評価される
社風の良し悪しは人それぞれと前述しましたが、一般的に「社風が良い」とされる会社には共通する特徴もあります。ここではおもな4つの共通点を紹介するので、頭に入れて会社選びの参考にしましょう。
ただし、これらをすべて満たしているからといって、必ずしもあなたに合っている会社とは限りません。あくまでも企業分析の参考にしつつ、自分とその会社との相性も併せて確認するようにしてくださいね。
こちらの記事では、ホワイト企業の特徴を詳しく解説しています。良い会社に入りたいと考えている人は併せて読んでみましょう。
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離職率が低い
離職率は、社風を知るうえで重要な指標となります。一般的には、社内の風通しが悪い、正当に評価されない、ワークライフバランスが良くない、といった問題がある会社では離職率が高くなるためです。
離職率が低いということは、そこで働く多くの人が働きやすいと感じていることを表していて、社風が良い会社の条件といえるでしょう。ちなみに、厚生労働省が実施している雇用動向調査によると、2022年の日本企業の平均離職率は15%です。目安にしてみましょう。
社員同士のコミュニケーションが活発
風通しが良く、周囲と気軽にコミュニケーションが取れる環境はストレスフリーに感じますよね。
業務に関する報連相だけでなく、普段の挨拶やちょっとした意見交換などのコミュニケーションが活発な会社は、社内の雰囲気が明るくなります。
また、困ったことや問題があったときも相談しやすい雰囲気があれば、ストレスを溜め込みづらく、働きやすくなるでしょう。就活中に説明会やインターンに参加する際は、社員同士のかかわり方に注目してみてください。
個性が尊重される
自分と違う意見だからといってすぐに否定されたり、除け者にされたりする環境は、誰にとっても居心地が悪いですよね。いわゆるパワハラやモラハラ体質の会社といえるかもしれません。
仕事に関する意見や考えだけでなく、働き方や趣味嗜好など、一人ひとりの個性が尊重され、受け入れられる環境が整っていると、自分らしくのびのび働ける良い会社だといえます。
社員に話を聞ける機会があれば、「異なる意見が出たときはどのように議論を進めますか?」というように、具体的に質問をしてみると良いですね。
社風を理解するためにも。ぜひ職場見学の希望を伝えてみましょう。
希望を申し出た時、柔軟性ある対応ができるのか、応募者の気持ちを尊重してくれるのか、なども判断材料の一つになります。見学した際は、従業員同士の仲が良さそうかも観察してみると良いですよ。
仕事が正当に評価される
評価体制が整っていることも、社風が良い会社の条件です。仕事の評価は、昇進や昇給に直結するため、気持ち良く働き続けるために非常に重要な要素になります。
たとえば上司の主観や好き嫌いで仕事が評価されてしまうと、モチベーションが下がるだけでなく、メンバーが上司の顔色をうかがうようになり、良い職場環境とはいえないでしょう。またいくら頑張っても評価に反映されないと、貢献意欲を保つのは難しいものです。
したがって、評価システムが明確に定まっていて正当に評価される会社では、社員の士気が高く、良い社風が築かれていることが多いでしょう。
評価システムは、インターネット上には公開されていない場合も多いので、企業説明会やOB・OG訪問の際に質問してみてください。
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上記の特徴のほかにも、チームワークを重視したり、従業員の意見が尊重される環境が整っていたりなど、個々の考え方や生き方の多様性が認められ、社員の成長が促進される場のある会社は社風が良いといえます。
まず整理してみよう! 自分に合う社風を知るための3ステップ
まず整理してみよう! 自分に合う社風を知るための3ステップ
- 譲れないこと・苦手なことを振り返る
- それぞれについて優先順位をつける
- 理想的な社風・働き方を思い浮かべる
一般的な社風が良い会社の特徴は理解できたと思いますが、先ほど説明した以外にも、良い社風だなと感じるポイントが人それぞれあるはずです。自分に合う社風の会社を見つけるためには、まず自分に合う社風とはどんな社風なのかを明確にする必要があります。
とはいえ、「どんな社風の会社で働きたいか?」と聞かれてもピンとこない人も多いのではないでしょうか。自分に合う社風を知るためには、自己分析をして、働くうえで大切にしたい価値観や考えを深掘りすることが大切です。
ここで紹介する手順に沿って、さっそく自己分析を進めてみましょう。
①譲れないこと・苦手なことを振り返る
まず、働くうえでこれだけは譲れないというポイント、逆にこれだけは苦手だから避けたいというポイントを挙げていきます。
サークルやアルバイト、学生生活などを振り返って、居心地が良い・悪いと感じたのはどんなときか、思い出してみましょう。そして、なぜ居心地が悪いと感じたのか理由を深掘りして、働くうえではどんな条件にかかわるかを考えてみます。
今までの経験から働くうえでの条件を考える例
アルバイト先で、店長が自分のやり方を従業員に押し付けてくることに居心地の悪さを感じた経験がある
⇒上下関係が厳しく個人の意見が尊重されないような職場は合っていない
誰と一緒に働くかや社風の軸など、働くうえで重視するポイントをイメージするには、特に年長者とかかわった経験を思い出していくと良いでしょう。
一緒に過ごした相手のなかでも、学生時代の恩師、親戚のおじさん・おばさん、アルバイト先の社員さんなどで、相性の良し悪しを思い出すと参考になりますよ。
自己分析の方法は、こちらの記事でも詳しく解説しています。より深く分析したい人は併せて参考にしてみましょう。
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②それぞれについて優先順位をつける
譲れないこと・苦手なことを書き出せたら、優先順位を付けていきます。
何もかも自分に合っている会社というのはなかなか見つかりません。働くうえで重視したいポイントに優先順位を付けることで、その会社の社風がどのくらい自分の理想の働き方に近いかが明確になり、自分とのマッチ度をはかりやすくなります。
優先順位を付けづらい場合は、「このくらいだったら許容できるかな」と妥協点を考えてみるのもおすすめです。たとえば、譲れないことと苦手なことを3つずつに絞ってみるのも良いでしょう。
③理想的な社風・働き方を具体化する
ここまでで自分が働くうえで重視するポイントが見えてきたら、それを実際の社風や働き方に置き換えてみましょう。
具体化することで、企業を調べる際に社風が合うのか見極めやすくなります。また説明会や面接で質問する場合にも、具体的な質問ができるので、自分とのマッチ度をはかりやすくなる効果があります。
理想的な社風・働き方を具体化する例
上下関係が厳しく、自分の意見が言いづらい環境は避けたい
⇒理想的な社風は、風通しが良く個性が尊重されるような社風
理想の社風や働き方を整理する際は、いつでも振り返られるようにノートに書き出しておくのがおすすめです。就活をするなかで、理想とする社風や働き方が変化することも考えられるためです。
自己分析は一度で終わりではなく、繰り返しおこなうことで新たな気づきが得られます。就活中に何度かこの3ステップ繰り返し、自分に合う社風を明確にしましょう。
理想とする社風といわれてもピンとこないかと思います。まずは「仕事において自分は何を大事にしたいのか」ということを考えてみると良いでしょう。
そこが明確になってくると自分に合う会社もイメージしやすくなり、どういったところに注目して企業研究すれば良いかわかってくるはずです。
理想的な社風や働き方を考えることは、企業選びの軸にもかかわりますよね。こちらの記事で紹介している具体例も参考にしてみましょう。
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今すぐ実践できる! 社風を調べる方法7選
ここまで読んで自分に合う社風を言語化できたかと思いますが、いざ興味のある会社を見つけた時、理想の働き方とマッチするかを調べる方法も確認しておきましょう。
社風は人それぞれ感じ方が違うため、正確に把握することは難しいですが、自分なりにできる限り調べてみることが大切です。今すぐ実践できる簡単な方法もあるので、時間がない人も、志望度の高い企業の社風は必ず確認するようにしましょう。
社風を調べる際は、ノートにまとめておくと便利です。こちらの記事では企業研究ノートの効果的な書き方を紹介しているので参考にしてみてください。
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簡単にできる方法2選
簡単にできる方法2選
- 企業のホームページを確認する
- 口コミサイトやSNSを確認する
まず、簡単にできる方法を紹介します。どちらも基本的な方法なので、企業研究の際に忘れずに実践してみてくださいね。
①企業のホームページを確認する
企業のホームページ(HP)は何度もアクセスし、隅々までくまなく読み込みましょう。企業理念や行動指針などから、企業のありたい姿や大切にしている価値観を知ることができます。これだけで社風がわかるわけではありませんが、社風に影響を与える重要な情報を知ることができます。
また、採用ページには社員インタビューや具体的な働き方の例が掲載されていることもあります。社風をイメージするヒントになるので、必ず確認してみましょう。
②口コミサイトやSNSを確認する
就活情報サイトやSNSなどに、社員やインターン経験者の口コミが掲載されていることもあります。その会社で働いたことのある人のリアルな声は、社風をつかむ大きなヒントになります。
企業のHPとは違い、良いところも悪いところも含めたリアルな体験談を知れることがメリットです。すべてを鵜呑みにするのは少し危険ですが、参考情報としてみておきましょう。
口コミサイトの例
社風を調査する際には、複数の情報源を活用することが重要です。特に企業の公式な発表と現場の声が異なることがあるため、客観的な評価を得るためには多角的に情報を集め、比較検討すると良いでしょう。
より正確に把握するための方法5選
より正確に把握するための方法5選
- 就職エージェントに聞く
- 会社説明会で聞く
- OB・OG訪問で会社を直接訪問する
- インターンシップに参加する
- 面接で聞く
インターネット上の情報のなかには信憑性に欠けるものもあり、少し不安ですよね。志望度の高い企業については、より正確に社風を知るためにもう少し踏み込んで調べてみましょう。
ここでは社風をさらに詳しく調べる方法を5つ紹介します。
①就職エージェントに聞く
就職エージェントのアドバイザーは多数の企業の求人を抱えているため、あなたが気になる企業についても、採用担当者などと直接かかわりがあるかもしれません。
そのため就職エージェントに登録することで、気になる企業について担当者に質問することが可能です。
エージェントに個人情報を登録したり、面談の予約をしたりする必要はありますが、採用にかかわる部分だけでなく、社内状況などの詳細を教えてくれることもあります。
さらに自分の希望する社風を伝えれば、企業選びのアドバイスをもらえたり、おすすめの企業を紹介してもらえたりすることもあるので、興味のある人は検討してみてください。
就職エージェントの例
・リクナビ就職エージェント:面談から内定まで1人の専任アドバイザーがサポートしてくれる
・マイナビ新卒紹介:データベースが豊富で、幅広い企業に対応している
・キャリアチケット:セミナーを多数開催していて、少人数形式で選考対策などを学べる
・キャリアパーク! 就職エージェント:経験豊富な就活のプロが内定まで全面サポートしてくれる
②会社説明会で聞く
会社説明会に参加する機会があれば、社風についても質問してみましょう。HPでわかる情報を質問するのではなく、事前にHPを見たうえで、よくわからなかったところ、詳しく知りたいところを聞くことが大切です。
次の例を参考にしてみましょう。
会社説明会での社風に関する質問の例
・上司と部下との関係性や社員同士のコミュニケーションにおいてはどのような特徴がありますか
・意思決定のフローにおいてはどのような点を重視していますか
・新入社員が活躍しやすい風土や環境はありますか
会社説明会では、学生でもイメージしやすいようにかみ砕いて具体的に話してもらえるので、理解が深まるはずです。
会社説明会に参加する際は、こちらの記事を読んで事前準備をしましょう。
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企業説明会で絶対に聞くべき質問30選! 聞かない方が良い質問も
多くの企業説明会で、学生から企業側に質問ができる機会があります。しかし、「何を質問すれば良いかわからない……」という人も多いでしょう。この記事では、企業説明会で聞くべきおすすめ質問120選について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。
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社風を悪く表現する会社はないと思うので実際とは異なる場合もあります。
そんなときは「社員の皆さんの働くモチベーションは何だと思われますか?」と質問を投げかけて回答をもらうのも一つの手段ですね。
少し回りくどいですが、さりげなく雰囲気を聞けるので社内のイメージもしやすいのではないでしょうか。
③OB・OG訪問で会社を直接訪問する
OB・OG訪問はやや億劫に感じるかもしれませんが、機会があればぜひ参加しましょう。実際に会社を訪問して話を聞くことができれば、社内の雰囲気もわかります。
OB・OG訪問に対応してくれる社員は、学生に近い存在の比較的若い人が多いので、社風に対する感覚も似ている可能性が高く、リアルな話が聞けることがメリットです。事前に質問をしっかり準備して臨みましょう。
また職種や部署が違うと、仕事の進め方や職場の雰囲気は違ってきます。できれば希望する職種の社員に話を聞いてみると良いですね。
OB・OG訪問は、企業の採用担当者が紹介してくれる場合もありますが、難しい場合は大学のキャリアセンターに相談してみましょう。
登録しているOB・OGの連絡先を教えてもらえます。人気企業で働いている人にはアポイントが集中することもあるので、早めに連絡を取るようにしたいですね。
- OB・OG訪問で社風をつかむコツを教えてください!
事前に質問内容を送付しより具体的な回答をもらおう
OB・OG訪問を利用して企業の社風をつかむためには、訪問前に具体的な質問をリストアップし、それを事前に送付することが効果的です。
訪問当日は、時間厳守で挨拶をし、準備した質問をもとに対話を深めます。
たとえば、「採用ページに記載されているグローバルな社風とは具体的にどのようなものか?」といった質問をすることで、表面的な情報を超えた深い理解を得ることができるでしょう。
これにより、企業の本質的な部分を把握することができます。
OB・OG訪問を予定している人はこちらの記事を参考に質問を準備してみましょう。
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OB・OG訪問は質問選びが非常に重要です。事前に聞きたいことを準備しておきましょう。この記事ではOB・OG訪問でのマナーや注意点をキャリアコンサルタントが解説します。また、OB・OG訪問でおすすめの質問100選も併せて紹介します。
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こちらのQ&Aでは、OB・OG訪問のメールの書き方をキャリアコンサルタントが解説しています。マナーに不安がある人は併せて確認してくださいね。
④インターンシップに参加する
インターンシップは、実際に仕事を体験できるだけでなく、社風を知るための絶好の機会です。社員同士のコミュニケーションの取り方や、社内の雰囲気、仕事の進め方など、実際にその空間にいないと把握できないことはたくさんあります。
同じ体験をしても、人それぞれ感じ方は違うので、自分で体験することは非常に重要です。インターン中に気になる点があれば、「こういうときはどのように対応しますか?」など、積極的に質問してみましょう。
インターンで実際に仕事を体験してみることで、自分が大事と思っていたことが意外にもそうでないとわかったり、逆に新しい観点を見つけられたりするので、自分に合う社風がまだはっきりわからない人もとりあえず参加してみるのがおすすめです。
インターンに参加することにはメリットがたくさんあります。こちらの記事で8つのメリットや選び方を解説しているので参考にしてみましょう。
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⑤面接で聞く
面接では最後に「質問はありますか?」と逆質問されることが多いので、その際に社風について聞いてみるのも良いです。
たとえば「HPでは、挑戦心を大切にしていると書いてあったのですが、仕事のなかでそのように感じたことはありますか?」など、具体的に聞くことが大切です。
面接中の話題と重複しないよう、違った切り口でいくつか質問を準備しておきましょう。
どんな質問を準備すれば良いか迷う人は、こちらの記事で逆質問を66例紹介しているので参考にしてみてください。
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そこでここでは、就活支援のプロであるキャリアコンサルタントの永田さんに、社風が合う会社を見極めるコツについて聞いてみました。併せて取り入れて、企業とのマッチ度を確かめましょう。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る実際に企業を訪れて細かい社風を肌で感じてみよう
社風というのは本来その会社に入ってみてから判明するものだと思うので事前にどれだけ調査してもなかなか完璧にはわからないと思います。外部に公開している情報だけでは、自分が入ろうとしている会社が本当に自分に合っている社風なのかということは誰にもわかりません。
しかしそのなかでもより自分に合う社風を確実に見極めたいのであれば、「実際に社内に入ってみる」という方法がおすすめです。
インターンや会社説明会、OB・OG訪問などを活用して敷地内に足を実際に踏み入れると、その会社が持つ独自の雰囲気というものを肌で感じることができます。
本当の社風は入社後にしかわからないからこそしっかり情報収集することが大切
社内の人間が話している雰囲気や、社内の様子、静けさやにぎやかさなどネットで調べているだけではわからないこともたくさんあるはずです。そういった点によく注目して過ごすことで「この会社は自分には合っているか」という理解が進むと思います。
もし、会社側がそのような場を設けていないのであれば、少し難しいかもしれませんがお客の立場を装って社内の人と話をしてみると良いかもしれません。いずれにしろ実際に足を運んで行動することでより確実な社風を感じることができるでしょう。
社風を研究すれば志望動機にもできる! 伝え方のコツを解説
社風をしっかり研究すれば、志望動機にすることも可能です。ただし、具体性に欠けたありきたりな内容を書いてしまうと、採用担当者には響きません。HPに記載されている情報をなぞっただけの志望動機は避けましょう。
社風を志望動機にする際は、どんな社風に魅力を感じたのかを自分の言葉で具体的に書くことが大切です。また、なぜその社風に魅力を感じたのかを説明することで、その企業でなければならない理由を伝えることができます。
自分なりに情報を咀嚼したうえでアピールできれば、企業研究をしっかりしたことも伝わり、差別化にもつながりますよ。
志望動機に社風を入れる例
・どんな社風に魅力を感じたのか:インターンシップに参加した際、貴社の自由闊達な社風や前向きな社内コミュニケーションがあることを実感し、魅力を感じました
・なぜその社風に魅力を感じたのか:私は大学時代の部活で、チームとして成果を出すためには、上下関係にとらわれず一人ひとりが意見を出し、活発にコミュニケーションを取ることが重要だと痛感したため、貴社の社風とマッチすると考えました
- 社風を志望動機にしたいのですが、ほかの学生と被りそうで不安です……。
企業の社風に対しての自分の思いや惹かれたきっかけで独自性を出そう
社風を志望動機にする際は、その会社にしかない独自の文化や価値観を具体的に理解し、それが自分の働く理由や将来像とどう結びつくかを明確に表現することが重要です。
ほかの学生との差別化を図るためには、自分がその社風に惹かれた具体的なエピソードや体験を探し、それらを伝えると良いでしょう。
さらに、その社風が自分の強みや将来のキャリアプランにどう貢献するかを示すことで、説得力のある志望動機を構築できます。
社風を志望動機にする際は、こちらの記事も参考にしてみてください。注意点とコツを例文付きでまとめています。
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安易に社風を志望動機にすると選考通過は難しくなります。社風を志望動機とするメリットを理解し、盛り込むべき内容を押さえて志望動機を作成しましょう。キャリアコンサルタント監修の例文も紹介するので参考にしてください。
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入社後に社風が合わないと感じたときにすべきこと
入社後に社風が合わないと感じたときにすべきこと
- 合わない理由を具体的に書き出して把握する
- 改善する方法を探して実践する
- 改善できない場合は転職を視野に入れて行動する
入社前に社風を調べていても、実際に働いて初めてわかることはたくさんあります。また、部署や働くメンバーによっても職場環境や雰囲気は異なるため、入社後に社風が合わないと感じてしまうこともあります。
すぐに退職を検討するのではなく、まずは改善できる方法を探してみることが大切です。ここで紹介するステップに沿って行動してみましょう。
合わない理由を具体的に書き出して把握する
漠然と社風が合わないと思っているだけではなかなか次の行動が取れないので、まずは具体的にどういう部分が合わないのか、なぜ合わないのかを書き出してみましょう。
「こういう点は合っているが、こういう点は合っていない」というように、合う・合わないを分けて書くと問題点を明確にできるためおすすめです。自分がどういう働き方をしたいのか、どういう雰囲気だと居心地が良いのかを改めて知ることで、解決策も見つかりやすくなります。
改善する方法を探して実践する
合わないと感じている部分を整理できたら、改善できる方法がないか探してみましょう。たとえば仕事の進め方が合わないと感じているのであれば、上司に相談してみるという手もあります。
声を上げなければ気づいてもらえない、対応してもらえないということはよくあるため、まずは周囲に相談するのが効果的です。
また同じ会社でも、担当業務や部署が変わると状況が一変することもあるため、自分に合いそうな業務・部署がないか探してみましょう。
改善できない場合は転職を視野に入れて行動する
どうしても改善方法が見つからない、試してみたけど改善しなかったという場合は、転職も視野に入れましょう。社風が合わないと感じながら働き続けるよりも、自分に合う会社に移る方が、より活躍できる可能性があるはずです。
転職を検討する場合は、同じ失敗を繰り返さないよう、自分に合う社風を考え、応募先の企業の社風もあらかじめしっかり研究しましょう。その際転職エージェントを利用すれば、担当のアドバイザーに自分に合う社風の企業を教えてもらえるため、より効果的です。
退職の前に、現職でやり残したことはないかを考えておきましょう。
業務スキルの習得だけではなく、人間関係の構築で自分が他人に合わせる力が低いと、どこに行ってもミスマッチが発生してしまいます。交渉・調整力の向上は、どの職場でも役立つため、次の場所に移る前に身に付けておきたいですね。
自分に合う社風を知って働きやすい会社を見つけよう
せっかく頑張って就活をしたのに、いざ入社したら全然合わなかった、という状況は避けたいですよね。働きやすい会社を見つけるためには、社風の理解が欠かせません。
社風に良し悪しはなく、その企業の社風が合うかどうかは人それぞれです。記事で解説した方法で自己分析を深め、その結果と照らし合わせて自分に合う社風の企業かどうかを見極めましょう。社風を意識して就活を進め、納得して働ける会社を見つけてくださいね。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る適切な情報収集と自己分析で自分に合った社風の企業を見つけよう
社風とは、企業の価値観や行動様式、職場環境などが融合した独自の文化のことを指します。自分に合う社風を見つけることは、就活において非常に重要です。合う環境であれば、自分の能力を存分に発揮でき、仕事の満足度も高まります。
まず、自分が働くうえで何を重視するのかを明確にしましょう。たとえば、チームワークを重んじる文化なのか、それとも個人の自由と責任を尊重する文化なのか、といったことです。
オフィスの雰囲気がフレンドリーでオープンなのか、それともフォーマルで静かなのかなども働き方の特徴の一つといえるでしょう。
さらに、情報収集を積極的におこなうことも大切です。企業のウェブサイト、社員のブログ、就職フェアでの直接的な対話、インターンシップの経験などから、その企業の実際の社風を探ります。面接では逆質問として社風についてたずねることも有効です。
社風への理解は入社後に後悔せず長期的なキャリアを築くことにつながる
自分に合った社風を見つけるためには、自己分析が必要不可欠といえます。自分の価値観や働き方の好みを理解することで、よりフィットする企業選びができるでしょう。
この過程は時間がかかるかもしれませんが、ミスマッチを減らし長期的なリターンが期待できます。前向きに自分自身と向き合い、最適な場所を見つけ出してください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
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