この記事のまとめ
- 給料の高さの基準は人によって異なる
- 給料が高い仕事TOP100を紹介
- 給料の高さだけで仕事を選ぶのは要注意
- 適職診断
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この記事を読んでいる人に
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仕事には必ず給料が発生し、そして誰しもできれば給料は高い方が望ましいと考えるのではないでしょうか。仕事に発生する給料はすべての仕事で同一ではなく、その額に高低は存在します。
とはいえ給料の高さが仕事の価値ではなく、給料の高い仕事=良い仕事というわけでもありません。そして給料の高さにはそれに見合った責任や経験が伴っています。生きていく以上給料は確かに大切ですが、仕事選びで大切なことはそれだけではありません。
この記事では、キャリアアドバイザーの鈴木さん、田邉さん、谷所さんと一緒に、給料の高い仕事やその就き方、逆に給料が高いことへのリスクを解説します。ぜひ最後まで読んでみてください。
給料が高い仕事が自分に最適な仕事とは限らない
給料が高いことはたしかに憧れることです。せっかく働くのですから、その対価として高い給料は欲しいですよね。しかし、給料が高い仕事はイコール自分に合った、就くべき仕事なのでしょうか。
給料が高いことにはそれ相応の理由があります。そしてその理由を知らないまま給料が高い仕事に就いたり、それだけを基準として就活を進めてしまうのは非常に危険です。
この記事では、まず給料が高い仕事とその特徴を紹介。そのうえで、給料が高い仕事にまつわるリスクやこれから起こる可能性があることについて解説します。自分は本当に「給料が高い仕事」だけを見据えて就活をしていいのか、考えるきっかけにしてください。
自分にとって最適な良い仕事を考える際にはこちらの記事も参考にしてみると良いでしょう。
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自分に合った仕事の見つけ方はこちらの記事でも解説しています。適性を見つつ後悔しないキャリアを築くために参考にしてください。
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就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
「給料が高い」の基準は人それぞれ! さまざまな基準を知ろう
給料の高さを考えるためのさまざまな基準
- 日本の平均年収から考える
- 理想の年収から考える
- 税制上の括りから考える
そもそも、皆さんにとって「高い給料」とはどれほどの額を指すのでしょうか。人によって、どの金額を「高い」「低い」と感じるかはそれぞれです。明確な基準はありません。
ここではさまざまな視点から給料について解説します。自分なりの「給料が高い」の基準を考えてみましょう。
日本の平均年収から考える
国税庁が発表している令和4年分 民間給与実態調査によると、日本人の平均年収は458万円となっています。そして同調査の過去11年間の平均年収の推移を見てみると上の画像のようになります。
見てわかる通り、11年間400万円台で推移しており、平均年収は約429万円。たとえば給料の高さを「日本人の平均より高い」ことと定義するならば、およそ500万円以上であれば「給料が高い」と言えるのではないでしょうか。
新卒の平均初任給は約23万円
年収に付随して、厚生労働省が発表した令和4年 賃金構造基本統計調査の概況によると、新卒の初任給の平均は22万8千円(通勤手当込み)でした。企業は給料について、募集要項などでは年収ではなく月給で表記しているところも多く、入社から1年経たなければ年収がどれだけかという感覚をつかむのは難しいかもしれません。
まずはわかりやすく初めの月給、初任給から考え、初任給が平均を上回っていればそれは「給料が高い仕事」に値するとみても良いでしょう。ただし、初任給が高くてもそこから給料が上がっていかないケースもあります。その場合、新卒時は給料が高い仕事といえても徐々にそうはいえなくなるかもしれないことは押さえておきましょう。
理想の年収から考える
総務省の令和3年分 家計調査報告(家計収支編)によると、単身世帯の住居を除く生活費の月の平均額は132,813円となっています。主な支出の内訳は以下の通りです。
食費 | 38,410円 |
水道光熱費 | 11,358円 |
生活用品費 | 5,687円 |
被服費 | 4,606円 |
保険医療費 | 7,625円 |
交通費・通信費 | 18,819円 |
娯楽費 | 17,082円 |
その他(理美容費・交際費など) | 29,226円 |
この金額はあくまでも日本全国の単身世帯、そして全年齢平均のものであり、年齢や性別、居住地によって差があります。たとえばこの平均額よりも食費が多い、娯楽費が多いという人もいるでしょう。
加えて、この値は住居費を抜いた額であるため、家賃や持ち家のローン支払いによって生活費は大きく変動します。また住居費はもちろん被服費・娯楽費・理美容費・交際費などは、個人の理想によって大きく額が変わるものでしょう。人によってはこれに加えて「月々○万円は貯金したい」という思いもあると思います。
こういった生活費を参考にしつつ、家賃・貯金したい額・そして自分がひと月のうちで自由に使いたい金額を設定し、そこから自分の理想の年収を割り出しましょう。それを満たす額が支給される仕事が「給料の高い仕事」と言えるのではないでしょうか。
就活準備は適職診断から始めてください!
適性がある仕事を選ぶ事は非常に重要です。適性が低い仕事に就職してしまうと、ミスマッチから早期退職につながる可能性が高まってしまいます。
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入社後のミスマッチを防ぐためにも、自分の適職を診断してみましょう。
税制上の括りから考える
給与所得控除額でみると、年収850万円以上の人は一括りとして計算されています。
給与所得控除額
額面の年収に応じて、企業から経費分として差し引かれるお金
この給与所得控除額ですが、引かれる金額は年収ごとにその割合が変わっていきます。たとえば年収が180万~360万円の人は「年収×30%+80,000円」で、年収が上がるとこのパーセントの数字も変わっていくといった次第です。しかし、年収850万円以上からは「一律195万円」が給与所得控除額として固定されるのです。
こういった税制上の括りから考えると、「年収850万円以上」が「給料が高い仕事」ともいえるのではないでしょうか。
ただし、年収が850万円以上を超えている人は、社会人全体で10%未満となっています。平均年収のおよそ2倍の額でもあり、この額に到達するのはかなり難しいことであるともわかりますね。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見るこれからの社会の動きや各々の理想により「高い給料」は変わる
新卒の初任給が23万円で年収850万円以上は社会人全体の10%未満という数字から、高い年収を希望している人の中には、現実は厳しく理想とは違うと諦めてしまうかもしれません。
しかしあくまでもこれらの数値は平均です。主観ベースの話や平均のデータに惑わされないでください。これから就職する人にとってはあらゆる可能性があります。
新卒採用では、総合職としてさまざまな仕事を経験していくメンバーシップ型雇用が多いのですが、今後スペシャリストとして企業貢献できる能力が、より評価されるようになっていきます。
また、これまでは新卒採用では一律の初任給が多かったのですが、企業で必要な技術や知識があることで、高待遇を支給する企業があります。
まずは自分で目標額を定めそのためのロードマップを作ることから!
高い給料を望む人は、これらのデータにとらわれず、まずは自分で目標となる額を設定しましょう。そしてその高い理想に向かってキャリアアップしていき企業でより必要な人材になることが大切です。
仕事で目指す目標は何か、そのために実践しなければいけないことは何かを考え行動してください。柔軟な発想で固定観念にとらわれず、なりたい自分を目指して踏み出していくことが大切です。
どんな仕事が給料が高いか知ろう! 高年収の職業TOP100
では、ここまでの話を踏まえて、厚生労働省の賃金構造基本統計調査の内容をもとに日本の職業の中から年収が高い仕事TOP100を紹介します。自分の基準と照らし合わせて、給料が高いと感じる仕事を探してみてください。
高年収の職業TOP100と平均年収(単位:千円)
- 航空機操縦士 17,252.4
- 医師 14,403.2
- 大学教授(高専含む) 10,733.3
- 公認会計士・税理士 9,584.2
- 法務従事者 8,786.8
- 大学准教授(高専含む) 8,749.4
- 歯科医師 7,875.1
- その他の経営・金融・保険専門職業従事者 7,738.5
- 小・中学校教員 7,139.6
- システムコンサルタント・設計者 6,900
- 高等学校教員 6,812.6
- 著述家・記者・編集者 6,742.8
- 大学講師・助教(高専含む) 6,719.6
- 輸送用機器技術者 6,619.7
- 研究者 6,604.8
- 鉄道運転従事者 6,532.5
- 獣医師 6,313.4
- 企画事務員 6,296
- 建築技術者 6,198.4
- 電気・電子・電気通信技術者(通信ネットワーク技術者を除く) 6,190.1
- 車掌 6,025.3
- 音楽家・舞台芸術家 5,992.9
- 不詳 5,989.6
- 発電員・変電員 5,939.9
- 機械器具・通信・システム営業職業従事者(自動車を除く) 5,857.5
- 機械技術者 5,827.1
- 化学技術者 5,815.9
- 電気工事従事者 5,772.9
- 金融営業職業従事者 5,702.6
- 助産師 5,699.5
- 土木技術者 5,681.7
- 薬剤師 5,651.3
- その他の情報処理・通信技術者 5,593.1
- 診療放射線技師 5,487.1
- その他の営業職業従事者 5,447.1
- 販売類似職業従事者 5,428.4
- 船内・沿岸荷役従事者 5,345.4
- 秘書 5,310.9
- 航空機客室乗務員 5,256.5
- 宗教家 5,251.3
- その他の機械整備・修理従事者 5,249.5
- 金属技術者 5,208.7
- 自動車営業職業従事者 5,192.6
- ソフトウェア作成者 5,119
- 美術家,写真家,映像撮影者 5,091.2
- ダム・トンネル掘削従事者,採掘従事者 5,082.5
- 他に分類されない技術者 5,080.1
- クレーン・ウインチ運転従事者 5,036.6
- はん用・生産用・業務用機械器具・電気機械器具整備・修理従事者 5,015.8
- 他に分類されない専門的職業従事者 4,968.2
- 総合事務員 4,934.2
- 臨床検査技師 4,927.3
- 看護師 4,918.3
- 化学製品製造従事者 4,776.6
- 製銑・製鋼・非鉄金属製錬従事者 4,776.1
- 保健師 4,757.8
- 機械検査従事者 4,746.7
- 自動車組立従事者 4,727.4
- 鋳物製造・鍛造従事者 4,692.3
- 運輸・郵便事務従事者 4,673.2
- 測量技術者 4,630.5
- その他の教員 4,618.7
- デザイナー 4,609.3
- 配管従事者 4,606.8
- 製図その他生産関連・生産類似作業従事者 4,606.7
- 生産関連事務従事者 4,602.9
- 庶務・人事事務員 4,597.8
- はん用・生産用・業務用機械器具組立従事者 4,553.7
- 営業用大型貨物自動車運転者 4,537.6
- その他の商品販売従事者 4,537.2
- 営業・販売事務従事者 4,523.4
- 建設・さく井機械運転従事者 4,522.2
- 会計事務従事者 4,444.7
- 他に分類されない輸送従事者 4,438.2
- その他の一般事務従事者 4,424.6
- 鉄工,製缶従事者 4,363.3
- 窯業・土石製品製造従事者 4,357.8
- 保険営業職業従事者 4,357.3
- その他の建設従事者 4,336.6
- 自動車整備・修理従事者 4,322.1
- バス運転者 4,277.2
- 金属工作機械作業従事者 4,273.9
- その他の保健医療従事者 4,263.9
- 金属プレス従事者 4,222.1
- その他の製品製造・加工処理従事者(金属製品) 4,216.8
- 営業用貨物自動車運転者(大型車を除く) 4,192
- 理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士 4,189.4
- 印刷・製本従事者 4,136.2
- 准看護師 4,130.1
- 板金従事者 4,113
- 建設躯体工事従事者 4,108.8
- 電気機械器具組立従事者 4,107.8
- その他の定置・建設機械運転従事者 4,087.7
- 画工,塗装・看板制作従事者 4,086.1
- 金属溶接・溶断従事者 4,085.5
- 製品検査従事者(金属製品) 4,078.3
- その他の自動車運転従事者 4,063.1
- 金属彫刻・表面処理従事者 4,047
- ゴム・プラスチック製品製造従事者 4,031.4
- その他の製品製造・加工処理従事者(金属製品を除く) 4,009.7
100位までを並べると、80位以下の職種は日本の平均年収を下回っていることがわかります。そして税制の括り上高年収ともいえる850万円を超えているのは6位まで。上記で紹介したような「給料が高い」職業に就くことは難しいと感じる人もいるかもしれませんね。
給料が高い仕事に就きたいと思っている女性は以下の記事を参考にしてみてください。女性の給料が高い仕事をまとめています。
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かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
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求める条件別にピックアップ! 業種別平均年収TOP15
続いて、同じく賃金構造基本統計調査の内容をもとに、職種ではなく業種別で平均年収の高さをランキングにしました。どの業種が平均年収が高いのか確認して、こちらも仕事選びに役立ててみてください。
業種別平均年収TOP15と平均年収(単位:千円)
- 電気・ガス・熱供給・水道業 6,623.2
- 学術研究、専門・技術サービス業 6,332.3
- 情報通信業 6,207.7
- 金融業、保険業 6,128
- 教育、学習支援業 5,815.7
- 鉱業、採石業、砂利採取業 5,702.3
- 建設業 5,403.1
- 不動産業、物品賃貸業 5,333.6
- 製造業 4,916.5
- 卸売業、小売業 4,780.4
- 複合サービス事業 4,662.8
- 運輸業、郵便業 4,522.7
- 医療、福祉 4,439.7
- サービス業(他に分類されないもの) 3,970.7
- 生活関連サービス業、娯楽業 3,787.6
体力的に余裕があり給料が高い業種
学生の中には、「給料が高い」かつ「なるべく楽に働きたい」という願望を持つ人もいるのではないでしょうか。上記で示した15業種の中で、体力的に余裕がある仕事をいくつか挙げます。
まずここでいう「体力的に余裕がある」の基準はこちらにしています。
「体力的に余裕がある」の基準
- 座ってできる
- 身体に危険が及ばない
- リモートワークが可能
- 残業が少なめ
上記の基準に近い業種は以下になります。
体力的に余裕がある傾向にある業種
- 学術研究、専門・技術サービス業
- 情報通信業
ものによりますが、「金融・保険業」や「教育・学習支援業」も肉体的に楽といえるかもしれません。どちらにせよ、給料が高いことと楽であることを満たす業種はかなり少なそうです。
年間休日が多く給料が高い業種
同様に、「給料が高い」かつ「なるべく休みは多い方がいい」と考える人もいるはずです。
厚生労働省が発表した令和3年 就労条件総合調査の概況によれば、社員1人あたりの平均休日日数は116. 1日とのこと。その日数が「休みが多い」の基準となりそうです。そしてこの基準に対し超える傾向が高い業種がこちらです。
平均休日日数が116.1日を超える業種
- 電気・ガス・熱供給・水道業
- 製造業
- 情報通信業
- 金融業、保険業
- 学術研究、専門・技術サービス業
- 不動産業、物品賃貸業
- 複合サービス業
休みを大事にしたい人はこちらの業種を狙ってみると良いでしょう。
金融業をピックアップして休みが多い理由を考えると、銀行法により土日、祝日、年末年始は休むように決められています。また、不祥事を防ぐために、連続1週間以上の休みを取るように義務付けられていることもあるのです。
こちらの記事では休みが多く給料のいい仕事をまとめています。選考に突破するコツもまとめているので参考にしてみてください。
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給料が高い仕事の5つの特徴
給料が高い仕事の5つの特徴
- 希少性が高い
- 専門性が高い
- 経験値が必要
- 生活に欠かせない
- 個人の成績が給料に反映される
ここまで給料が高い仕事を紹介してきましたが、これらの仕事が何の理由もなく給料が高いわけではありません。給料が高いのにはもちろん理由があります。そしてその理由とはこれらの仕事に共通した特徴であるともいえます。
ここからは給料が高い仕事の特徴をいくつか紹介していきます。給料が高い仕事に就きたい人は、自分がこの特徴をにマッチするか考えてみてくださいね。
①希少性が高い
希少性
需要に対して供給が少ないこと
具体的には、医療や介護、ITにかかわる仕事があてはまります。これらの仕事は世間で需要が高いものの、人材不足に悩まされています。たとえばIT業界。経済産業省が発表したIT人材需給に関する調査によると、2030年には社会におけるIT人材の不足数が最大で約79万人になるとされています。
先ほど提示した「高収入TOP100」では、エンジニアなどIT業界の職種がランクインしていますよね。しかも日本の平均年収は優に超えています。このことから、希少性の高い仕事は給料が高いことがわかります。
希少性が高い仕事では企業が求めている職務能力や適性がより問われており、通常技術や知識があることが前提になるので、希少性が高いからといって選考の難易度が低いわけではありません。特に高い給料であればより選考が厳しくなることもあります。
②専門性が高い
専門性の高い職業には、国家免許が必要になる医師や弁護士などがあてはまります。こういった仕事は誰でもなれるわけではありません。実際になるまでには莫大な時間をかけて勉強をし、専門的資格や免許の取得が必須です。
たとえば医師ならば、通常の大学在籍期間より長い6年もの時間をかけて大学で学ぶ必要があります。そこで得る知識は、一朝一夕で身につくものではありません。また、そもそも医師になるためには「医師免許」が必要であり、免許がなければ医師として働くことすらできません。そしてこの医師免許も、簡単に取れるものでは到底ないのです。
こういった専門性の高さが給料として表れているのです。これまでの努力や知識の積み重ねが給料の高さになっていると考えると良いでしょう。
- 医師や弁護士は国家免許が必要ですが、免許ではなく資格が必要で専門性が高い仕事は何がありますか?
MRも専門性が高い仕事のひとつ
免許ではなく資格が必要で専門性が高い仕事としては、MR資格が挙げられます。
このMR資格は製薬業界において、医師などに情報提供をするために立ち上げられている資格です。MR認定センターが毎年おこなっている資格になります。
そして製薬業界は、一般業界に比較して高い報酬を得られる業界とされています。こういった高度な資格が必要だからこそですね。
誰にでもできるような仕事ではなく専門的な知識が必要な仕事はかっこいい印象がありますよね。以下の記事ではほかにもかっこいい職業25選をまとめているので参考にしてみてください。
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「かっこいい職業に就きたい」と考える人は多いですが、一口にかっこいいといってもさまざまなタイプがあります。この記事では実際のランキングも交えて「かっこいい職業」25選をキャリアアドバイザーが解説するので、働き方や目指し方の参考にしてください。
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③経験値が必要
技術士と技術士補を例に挙げてみましょう。技術士とは高度な技術を用いて建物や機械などを造る人たちです。技術士になるには、技術士試験の第一次試験と第二次試験とに合格する必要があり、このうち、第一次試験を受検するための制限は特にありませんが、第二次試験を受検するには4年ほどの実務経験が必要となります。
第一次試験に合格し、公益社団法人 日本技術士会に登録を済ませた人たちは「技術士補」と呼ばれます。技術士補は実務経験がないため、もちろん技術士の方が給料も年収も高いです。
このように、経験値の有無が給料の高さに反映されていることも多くあります。
- 経験値が必要ならば、新卒から高い給料は目指せないのでしょうか?
難しいが、学生時代の経験が評価されることもある
企業の募集条件となっている経験値を満たしている学生が多い場合は、新卒から高い給料は難しいでしょう。
ただし必要な資格の取得者や求める条件を満たしている学生が少ない場合、経験値がなくても高い給料が提示されるケースがあります。
また技術の仕事などでは、学生として携わった経験や成果をアピールし評価されることで、高い給料を目指せることもありますよ。
④生活に欠かせない
給料が高いランキング上位の「電気・ガス・熱供給・水道業」や「情報通信業」は私たちの生活に欠かすことができません。電気やガス、水道が止まってしまえば生活するのが困難になります。スマートフォンを持っていることが当たり前の現代社会において、検索や人との連絡などの通信が途絶えてしまうことで引き起こる騒動も想像がつくでしょう。
こういった仕事は、無くなってしまうと私たちの生活を脅かすことになります。そのため、従事者に支払われる給料も高い傾向にあるのです。
またこれらの仕事は流行や景気に左右されることがなく、安定して高い需要があります。そのため、一気に給料が下がるといった心配がないのも特徴です。
⑤個人の成績が給料に反映される
わかりやすい例でいうと営業職が挙げられます。営業職には、たとえば月の契約件数など、自分の営業にかかわる数字に対して、インセンティブ(報酬)があることがあります。インセンティブは給料に反映されるため、自分が頑張れば頑張るほど給料が増えるということです。
インセンティブの例
- 新規契約1件につき5,000円付与、その後はプラス1件につき3,000円ずつ付与
- 月の個人売上の○%を付与
先ほど挙げたランキングで言えば、たとえば「自動車営業職業従事者」。この人たちのすべてにインセンティブがあるとは限りませんが、自動車を1台売るごとに何らかのインセンティブがあるとすれば、売った台数によって給料も上がっていきます。それが給料の高さに影響していることもあるでしょう。
営業職に興味のある学生はこちらの記事も読んでみてください。志望動機の作り方はもちろん、営業職についての詳しい説明もしています。
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例文18選|営業職の志望動機で採用担当者を惹きつけるコツ
営業職の志望動機では、仕事内容を理解したうえで、採用メリットまで伝えることが重要です。営業職の種類や仕事の流れ、求められる力を理解しましょう。この記事では志望動機の書き方や採用担当者を惹きつけるコツをキャリアコンサルタントが解説します。
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アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る成長産業は給料が高い傾向にある
給料が高い仕事に興味がある就活生は、職種ごとの年収にこだわって調べることが多いですよね。もちろん職種によっても給料が異なるため、リサーチをすることは大切です。
しかし、職種だけではなく業界によっても給料が異なることを知っていますか。この特徴を知らずに就職すると、就職後に後悔する可能性があるため注意が必要です。
結論から伝えると、成長産業の企業は給料が高い傾向があります。たとえば、衰退している産業の事務職に比べると、成長産業であるIT業界の事務職の方が給料が高い傾向があるということです。
給料が高い仕事探しのヒントは職種だけでなく業界にもあり
成長産業は業界に大きな金額が流れるため、給料も高くなる傾向があります。本文で紹介されているエンジニアは、DX化で成長を遂げているIT業界で活躍する仕事ですよね。また、成長産業で働くと昇給機会が多いため、さらに高い給料で働ける可能性が高いです。
このように、職種だけでなくマクロな視点で業界ごとの特徴を把握すると、希望する給料が高い仕事を見つけることができますよ。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
給料が高い企業の特徴
給料が高い企業の特徴
- 社員数の多い大企業
- 発展途上のベンチャー企業
- 成果主義の企業
ここまでは給料が高い仕事の特徴について解説をしてきました。
しかし同じ仕事でも、企業によってその給料はさまざま。同じ仕事なのに、A社の方が給料が高くB社の方が給料が低いなんてこともよくあるものです。つまり、給料が高い仕事に就くためには、仕事そのものだけではなく企業もきちんと見極めなければならないのです。ここからは給料が高い企業の特徴を解説していきます。
①社員数の多い大企業
先ほども紹介した民間給与実態統計調査によると、社員数が多い大企業の方が中小企業に比べて給料が高い傾向にあるとされています。
たとえば、従業員数10名未満の企業の平均年収は348万円、従業員数が5,000人を超える大企業の平均年収は509万円です。
大企業は、自社の製品を多く持ち、かつその多くがよく売れているからこそその規模まで成長できています。会社の利益が多く、その分社員に還元できるため給料が高いことが考えられます。
社員数が多い大企業は、社員組合という組織が毎年の給料ベースアップを企業に要望し、このベア交渉をおこなうことができるので、社員の給料を上げ続けることができています。
②発展途上のベンチャー企業
「従業員数が多い大企業は給料が高い」と解説しましたが、逆に発展途上のベンチャー企業においても給料が高くなりやすいです。
ベンチャー企業
新しいビジネスモデルや最先端の技術を用いて、社会に新しい価値をもたらすサービスや商品を提供している企業
つまりベンチャー企業は今までにないような新しい市場がビジネスの場であることも多いです。新しい市場であるということは同じ市場にいる競合他社がまだ少なく、あまり競争が激しくないということ。
なおかつ新しいサービスや商品は、社会にその価値が認められれば一気に需要が上がります。そしてベンチャー企業はその名の通り冒険的・野心のある企業や社員がメンバーであることが多く、さまざまな企業へ積極的にアタックし、どんどんと契約を取り付けていくような勢いがある傾向にあります。そのような企業なら、会社の業績もうなぎ上り、社員への利益還元がしやすいというのもうなずけるのではないでしょうか。
また、インセンティブがついている企業も多く、発展途上のベンチャー企業も給料が高い可能性があるのです。
ベンチャー企業は大手企業とは異なり最小限の人数で最大の成果を挙げています。会社の売り上げを少数精鋭の社員に還元するため、大手企業に比べると1人当たりの給料が高く設定される傾向があります。
③成果主義の企業
成果主義
社員の仕事の成果や成績に応じて待遇や給料が決められていくもの
成果主義の反対語としては、年功序列をイメージすると良いでしょう。年功序列とは、その企業での勤続年数が上がるにつれてエスカレーター式に給料やポジションが上がっていくものです。
逆に成果主義には年齢は関係ありません。挙げた成果を評価され、給料やポジションがどんどん上がっていきます。つまり自分の努力次第で給料が高くなるため、成果を挙げるために貪欲に頑張れる人にとっては給料が高くなりやすい企業であるといえます。
ただし、「成果主義の企業が給料が高い」ということではありません。あくまでも成果主義だからこそ、成果が出せれば給料が高くなっていくということであり、給料を高くするにはそれ相応の努力や意志が必要です。
- ここに挙がっていない中小企業などは給料が高くないということでしょうか?
中小企業だからこそ給料が高くなるケースも
ここに挙がっていない中小企業でも、高い給料を得ることが可能なケースがあります。
大手企業では経験が浅いと携われない仕事でも、中小企業で早期に携わり経験を積みスキルを高めていけば、給料が上がることがあります。
また大手企業であれば優秀な人材が多いため、昇格まで時間がかかる場合がありますが、中小企業でマネジメントに携わり実績を挙げることで、大手企業より早く昇格し給料が高くなるでしょう。
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給料が高い仕事に就くためには?
給料が高い仕事に就くためにできること
- 事前に知識やスキルをつける
- 年収と社員の平均年齢をチェックする
給料が高い仕事や企業について説明してきましたが、ここまでで給料が高い仕事はそれなりにハードルも高いこともわかったと思います。つまり給料が高い仕事に就くためにはその分努力が必要だということ。ここからは、そのハードルを飛び越えるためにできることを解説していきます。
事前に知識やスキルをつける
給料が高い仕事には、その仕事で使わなければならない知識やスキルがあります。知識やスキルの有無がその仕事に就けるか・就けないかを分けることも。特に持っておくべきものについて紹介します。
①語学スキル
近年グローバル化が進んでいる社会において、語学スキルは欠かせないものとなってきました。小学校から英語の授業が義務化されたのを考えるとその重要性がわかりやすいのではないでしょうか。
エンワールド・ジャパンがおこなった英語力が仕事・転職に及ぼす影響に関する調査によると、英語レベルが初級(挨拶レベル)から上級(流ちょう)になるにつれて年収が1,000万円を超える人の割合が増えていることがわかります。初級者のうち年収が1,000万円を超える人の割合は全体の12%、それが上級者になると年収が1,000万円を超える人の割合は全体の58%にまで上っています。
このデータからも、給料の高さと語学スキルの有無は密接に関係していることがわかるのではないでしょうか。できるだけ流ちょうに会話ができるようになるレベルまで語学スキルを高めておくことが給料が高い仕事に就くためには大切になります。
英語に限らず、志望企業や業界で必要とされている語学を学ぶことも大切です。グローバル化が進んでいる現在だからこその語学スキルです。自身のキャリアを考えて語学を習得しましょう。
英語力の大切さはこちらの記事でも解説しています。勉強方法などの参考にしてください。
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②専門資格やスキル
先ほど挙げたように、技術士の資格を取得すればその給料は格段に高くなります。公認会計士や税理士なども資格が必須になります。医師は医師免許がなければ医師を名乗ることもできず、医師免許の取得には知識やスキルが必要です。このように、給料が高い仕事には専門の資格やスキルが要るということはわかるのではないでしょうか。
給料が高い仕事に就きたいのなら、その仕事にかかわる専門資格やスキルを身につけることが大前提になります。もちろん、専門の学校や学部に入っていなければ取れない資格もいくつかありますが、今の自分でも取れるような資格はぜひ取得しましょう。
IT業界への就職を考えている学生であれば、国家試験である基本情報処理技術者試験を受検することがおすすめです。受検資格はなく誰でも試験に申し込むことができるため、学生におすすめの資格です。
取るべき資格に迷う人はこちらの記事を読んでみましょう。就職に有利なとるべき資格を紹介しています。
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年収と社員の平均年齢をチェックする
特に、早い段階から高い給料を実現したいという人は、その企業の年収と、社員の平均年齢とを確認しておくことが必須です。
たとえば、ある企業では年功序列制度を採用しているとします。なおかつ40~50代の社員の割合が高ければ、平均年収もそこに影響されて、平均年収は高いものの若手社員の給料は実はそこまで高くないということもあり得るのです。早い段階からの高収入を期待していた人にとってはイメージと違ったと感じてしまうのではないでしょうか。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る給料の高い仕事を選ぶ際は「昇給率」もチェックしよう
高い給料の仕事を選ぶためには、安定しながら高い給与の企業を選ぶのか、自分の努力次第で高い給与を得ることを目的とするのかでポイントが異なります。
安定しながら高い給与の企業を選ぶ場合のチェックポイントは、「昇給率」を見て決めることがおすすめです。この率が高ければ高いほど安定的に高い給与を得ることができるからです。
努力で給料を上げられる企業にはリスクもあり
また、自分の努力次第で高い給与を得るような企業を選択する場合の報酬は、個人プレイヤーとしての能力と実績によります。例としては、M&A業界や外資系金融機関系が挙げられます。
このような企業では教育制度がしっかりしている企業が多く、基礎をきちんと身につけたうえで個人の力で上を目指すことができます。
しかしながら個人の素養により給与が変動するため、高い給料のみを追いかけてこのような業界を安易に選択してしまうと、自分の能力が追い付いておらず、逆に収入を得ることができないという結果を招いてしまうこともあるので注意しましょう。
「給料が高い」は本当に良い? 考えておきたい3つの可能性
「給料が高い」に潜む3つの可能性
- 肉体的にきつい
- 精神的にきつい
- 人気が高く内定獲得が難しい
ここまで給料が高い仕事とはどんなものがあるかを紹介してきましたが、そもそも給料が高い仕事が「良い」のかは一概には言い切れません。給料の高さにはそれ相応の理由があるはずなので、給料が高い分その仕事や入社までの過程には何らかの面で自分に不都合があるかもしれません。
「給料が高い」に潜む3つのリスクを紹介します。給料が高い仕事に就きたいと考える人は、一度これらの内容を把握しておきましょう。
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①肉体的にきつい
現場作業などの肉体労働や夜勤があるなど、肉体的に負担がある仕事は給料が高い傾向にあります。たとえば夜勤はしたくないなど、仕事を選ぶうえでできれば避けたい条件の一つに入りやすいのが肉体的負担。そのため比較的エントリーされにくく、給料を高くすることで人を募っているのです。
もちろん、たとえば体力に自信があったり、仕事内容そのものに魅力を感じているのであれば問題はありません。
給料の高さだけに惹かれ、仕事内容や仕事の大変さを理解していないと、身体的に働けなくなってしまう恐れがあるということです。
②精神的にきつい
たとえば営業職にはインセンティブという報酬があることがありますが、会社の売上にダイレクトにつながる職種であるため、大きなノルマが課されていることがあります。ノルマを達成することにやりがいやモチベーションを感じる人もいると思いますが、それがプレッシャーとなりきつさややりづらさを感じる人もいるのではないでしょうか。
また肉体的な負担が精神的な負担へとつながることもあります。たとえばアルバイトでも部活動でも、疲労がたまり疲れが取れなくなってくると、「行きたくないな」と億劫になることもあったのではないでしょうか。アルバイトや部活に限らず、同じことが仕事でも起きてもおかしくありません。
給料が高い仕事は、その分精神的にも負荷がかかる可能性があると押さえておきましょう。
ここまでを読んで営業職に向いていないのではと感じた人にはこちらの記事がおすすめです。自分の営業職への適性を考えてみてください。
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③人気が高く内定獲得が難しい
先ほど、社員数の多い大企業は給料が高い傾向にあると解説しました。また、そこで併せて説明した大企業が大企業である理由から考えると、世間に名の知れた大手企業・有名企業であるとも考えられます。
人気企業はその分応募者数も多いため、必然的に倍率が高くなり、内定を獲得するのは至難の業といえます。給料の高い仕事に就く以前に、そもそも内定獲得が難しく就職までたどり着けない可能性があることも押さえておきましょう。
日本全体で大手企業が0.3%。中小企業が99.7%です。大手企業は採用人数が多いため一定数の学生が内定を取りますが、人気企業の内定確率は、就職を希望する学生の3%前後といった厳しい現状にあると言われています。
給料の高さだけで仕事選びをすると? 引き起こされる2つのリスク
給料の高い仕事に紐づく可能性について説明しましたが、ではこの可能性を踏まえて、「給料が高い」ことのみを軸として就活を進めるとどういう事態に陥ってしまうのでしょうか。
給料の高さだけで仕事選びをすることによって引き起こされるリスクについて説明します。自分の軸を給料の高さだけにしていた人は、一度軸を見直してみる機会にしてください。
①無い内定に陥る
先に伝えた通り、給料が高い企業はその分学生からの人気が高い大手企業であることが考えられます。学生からの人気が高いということはその分倍率も高いということであり、内定獲得のハードルも高くなります。そのような企業ばかりを狙っていると、なかなか内定を獲得するのは難しいでしょう。
また、「給料が高い」ことだけを軸としていると「それ以外はなんでもいい」というように、仕事に対する意志が薄く感じられてしまいます。どこでもいいのではないかと思われてしまえば、当然内定は獲得できません。
この結果、「給料が高い」ことが、最終的に内定が無いという状態を引き起こす可能性が高くなります。
無い内定が悪いということではありませんが、たとえば周囲が内定を持っている中、自分だけが内定が無いことで、過度に焦りや不安を感じてしまう人もいるかもしれません。給料が高いことだけを軸にしていると、このようなリスクが生まれる恐れがあるのです。
無い内定にならないためには、就活の軸を見直すことがおすすめです。内定獲得ができない就活生は、強みが活かせる仕事に応募していない可能性があります。自分が就活で優先する条件を見直し、給料が高いことは絶対条件なのか考えましょう。
無い内定についてはこちらの記事がより詳しいです。無い内定に陥りたくない学生や脱却したい学生はぜひ併せて読んでおきましょう。
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②入社後のミスマッチを生む
給料の高さだけを仕事にしていると、その仕事そのものからは目が逸れがちです。先に説明したように、実はその仕事は給料が高い分肉体的にハードであったり、自分には精神的にきつかったりすることもあるでしょう。
仕事に対して生まれたそのようなネガティブな思いは、働きにくさにつながります。
「自分にはこの仕事は合っていない」と思うと、意欲的に働こうとは思えなくなってしまいますよね。さらにそれが短期離職や、ひどい場合は心身の不調につながることも考えられます。
給料の高さだけに着目し、仕事そのものを無視した企業選びをしてしまうと、それは入社後のミスマッチを生み、働きづらさを生むことにつながるのです。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る浅い自己理解・仕事理解がリスクを生む
「高い給料のみ」を就職する判断基準として設定し、「自己理解」と「仕事理解」を十分に実施しない人は、入社後後悔することが多いです。
「自己理解」は自分自身を多角的に分析し、その結果を受け入れ、自分を客観的に認識することです。そしてこの自己理解についてきちんとできていない人が非常に多い現状があります。
また仕事を正しく理解せず「給料が高い」という切り口のみで選択してしまうと、本来仕事に就くまでに十分に調べておく必要がある、当たり前の企業分析がおざなりになりやすくなります。
仕事に関する職業・産業・雇用・経済・社会状況を理解していないために、仕事をしてから、自分ではなく、企業に対してこんなはずじゃなかったという不満が蓄積されることが多いです。
給与面を考える前に、やるべきことをきちんとやったうえで仕事選びをすることをおすすめします。
自分の基準を考えよう! 「給料が高い」以外の仕事や企業選びの軸
給料が高い以外の仕事や企業選びの軸
- 社風
- 共に働く人
- やりがい
- 自分のスキルが活かせる
- 自身の成長
- 社会貢献
「給料が高いこと」だけを企業選びの軸にするのは危険だと解説してきました。それでは、ほかにどのようなことを軸とすればいいのでしょうか。
ここからは、給料が高いこと以外に仕事や企業選びの軸となり得るものについて紹介していきます。一つひとつ読み込んで、自分にとって何が大切か考えてみてくださいね。
ここで挙げている以外の企業選びの軸についてはこちらの記事で紹介しています。ぜひ併せて読んでみましょう。
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意欲が伝わる「企業選びの軸」の回答例50選|見つけ方も解説
企業選びの軸は就活が成功するかどうかを左右する重要な要素です。企業選びの軸の見つけ方や選考でわかりやすく伝えるための構成をキャリアコンサルタントが解説します。例文を交えて解説するので、参考にして就活を成功させましょう。
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社風
社風
企業文化や伝統、風土
社風とは簡単にいうと企業の雰囲気のこと。働くうえでこの社風というのは意外と大切です。たとえば中学校から高校に進学する際、高校進学後も中学生のときと同じ部活に入ろうとしていたとします。ところが中学時代の部活は居心地が良かったのに、部活の色や雰囲気が違って高校の部活はあまり居心地よく感じなかったという経験はありませんでしたか。
会社もこれと同じことです。同じ事業をおこなっている企業でも、企業によって雰囲気は異なり、働きやすさ・働きにくさはばらばらです。
特に、これまで組織の空気によってモチベーションの高低があったという人は、企業選びの軸として社風を設定することをおすすめします。
社風を理解するためには、口コミのリサーチや社員へのインタビューがおすすめです。どのような人材が活躍しているかなどを把握すると、社風の理解につながりますよ。ただし、個人の主観的な意見もあるため注意してくださいね。
共に働く人
人も軸になり得る素材です。企業に所属する以上は人とのかかわりが必ずあるもの。そんな時、かかわる人によって自分の動きに影響が出る人であれば、その企業でともに働く人によってモチベーションが左右されるのではないでしょうか。
これまで、たとえば自分を奮い立たせてくれる先輩のおかげで頑張れた、共に並走してくれる先生のおかげで受験を乗り越えられたなど、人によって達成できた物事がある人は、自分の行動の軸となり得るものが「人」なのかもしれません。
人を基準や軸とする際、結果を出しているから凄いと上辺だけで判断せず、活躍している人がどのように仕事をしているのかしっかり見極めることが大切です。
人事に惹かれることもよくありますが、人事の人は配属部署の人と違うため注意しましょう。
やりがい
仕事そのもののやりがいが働くモチベーションにつながる人もいるのではないでしょうか。
人によっては、仕事を「お金を稼ぐ手段」としてとらえている人もいます。そういった人たちにとっては、手段となる仕事そのものに過度なこだわりはないでしょう。しかし、おこなう仕事に対し自分の興味関心がなければやる気が出ないという人もいるはずです。
そういった人たちは着眼点を仕事そのものにすべきだといえます。自分がおこなう仕事にやりがいを感じられれば、その仕事ができるというだけでモチベーションを上げることができるからです。今まで自分がやってきたこと・選んできたことが自分の興味関心にまつわるものだったという人は、やりがいを軸として考えるのも手です。
やりがいを軸とする場合、自分が選択しようとしている仕事について「将来も続けることができるかどうか」を自分に問いかけてみることが有効です。
長く続けられそうであれば、継続的に仕事での成果も得られそうですよね。
自分のスキルが活かせる
自分のスキルが活かせるということは、その分その仕事における自分の活躍可能性が高くなるということ。スキルが活かせれば仕事もあまりつまずかずに進められ、評価もされやすいです。
ただ仕事を「する」だけでなく、自分の仕事が「評価される」ことがモチベーションになる人は、自分のスキルが活かせるかどうかを軸にすると良いのではないでしょうか。
- 社会において学生経験しかない自分のスキルが活きることってあるんですか? あまりイメージつかないので教えてほしいです。
学生時代の経験も入社後に活かすことは十分できる
仕事で学生時代の経験の活かし方がわからない就活生は、仕事内容についてリサーチが足りていない可能性があります。具体的な仕事内容を把握すると、強みの活かし方をイメージできるようになりますよ。
一例を解説すると、飲食店のアルバイトで顧客が食べたいものを聞き出す傾聴力は、営業職で取引先のニーズを引き出すことに活かせます。営業職の仕事内容を把握していると、飲食店の経験がつながることがわかりますよね。
このようにまったく別の体験であっても、学生時代に発揮した強みは仕事にも活かすことができますよ。
自身の成長
成長できるかどうかを企業や仕事選びの軸にするのも手です。企業にいると、徐々にさまざまな業務を覚えていきます。そうすることで、敬語や接し方などで人としても、また覚えた業務の数々で一人のビジネスパーソンとしても、成長していけるはずです。
たとえば将来的に起業をしたい、その道のスペシャリストになりたい、自分のチームを持ってマネジメントをしたいなど、今の自分から一歩先を見据えた夢がある人は、自身が成長できるかどうかを軸とするべきです。そうすることでかなえたい夢が一歩近づくはずですよ。
- 自分がその仕事や企業で成長できそうかどうかは、どのように判断したらいいですか?
まずは情報収集をして環境を把握しよう
自分がそこで成長できそうかどうかを判断するためには、まずはその環境をよく知ることが必要です。
そのためにはインターンに参加したり、OB・OG訪問をして、実際の環境を知り、自分が将来描いているキャリアプランに合った資格取得制度の有無を確認したり、人的ネットワークの構築、実質の評価制度などの情報を収集しましょう。
そこで得た情報から、自分が将来その環境下で成長できるかを考えてみてくださいね。
社会貢献
企業の社会貢献とは、営利目的で収益を求めるだけでなく、社会や地域住民に対して環境活動、関係団体への寄付、教育活動などで貢献していく活動です。貧困問題や環境問題など地球全体の問題を解決していくSDGsが注目されています。
高い給料を得たいというのは、自分に矢印が向いている軸です。そうではなく、周囲に矢印を向け、自分のしたことによって人が喜んでくれていることにモチベーションの高揚を感じる人もいるのではないでしょうか。
こういった人たちは、社会に貢献できることを軸としても良いでしょう。逆に、自分目線の軸が自分を縛り付け働きにくさを生んでしまうかもしれません。たとえば給料は高いものの誰かの役に立てていることを実感できない人などは、仕事をしていても働きがいを感じにくいのではないでしょうか。
自分の行動で自分に良いことがあったとき、または周囲に良いことがあったとき、どちらに喜びを感じるでしょうか。後者の人は、社会貢献を軸とすることをおすすめします。
- 基準はいろいろあっても、やっぱり給料の高さも大事にしたいです。こんなときはどうしたらいいですか?
給料の高さを大事にする理由を考えよう
給料の高さを重視することは、もちろん悪いことではありません。しかし、なぜ給料が高い方が良いのかを説明できないままだと、ミスマッチにつながってしまう可能性があるため注意が必要です。
たとえば、「将来的に海外で暮らす貯金をするために高い給料で働きたい」と考えているとします。この理由をより深く考えると、海外転勤がある仕事に就職すると解決できるかもしれません。
また、本業だけでなく副業に挑戦することで、貯金ができるかもしれないですよね。このように考えると、必ずしも給料が高い仕事に就かなくても希望の年収を得られる可能性もあります。
自分が何を重視しているか考えて就職先に求める基準を設定しましょう。
自分の「基準」を見つけるためにできる3つのこと
自分の「基準」を見つけるためにできる3つのこと
- 自己分析をする
- 社会人と会う
- 理想の自分について考える
さまざまな基準があることはわかったものの、自分がどの基準にあてはまるのか・どの基準を持つべきなのかがわからない人も多いと思います。
そこでここからは、その基準を見つけるための方法をいくつか紹介します。この中から自分でできそうなものをぜひ実践して、自分だけの基準や軸を作りましょう。
①自己分析をする
自分がどんな基準や軸をもっているのかは自分にしかわかりません。とはいえ、意外と自分のことを自分はきちんと理解できていないもの。だからこそ自己分析をして、自分のことを深く理解することが大切です。自己分析にもいくつか種類があるので、ここでは代表的なものをいくつか紹介しますね。
モチベーショングラフを作る
モチベーショングラフ
横軸を時間、縦軸をモチベーションの高低として、モチベーションの浮き沈みをグラフ化したもの
モチベーショングラフを用いると、自分はどんなときにモチベーションが上がるのか、または下がるのかを知ることができます。たとえば、アルバイトで昇給したタイミングでモチベーションが高くなっていた人は、給料の高さがモチベーションとなっているのかもしれず、「昇給」という見える形で評価されることがモチベーションであるかもしれません。
モチベーションが上がった瞬間・下がった瞬間を視覚で理解し、その高低にかかわる出来事を書き出してみましょう。そうすることで、自分にとって何が真にモチベーション高く臨める環境であるかが理解できます。それが、あなたの軸となり得るものです。
モチベーショングラフは、自己分析をこれから始めようとしている人が向いています。自分の感情がどのようなことで高まるかを知ることができますよ。
WillとCanを考える
Willとは自分のやりたいこと。そしてCanができること。まずは自分にとってやりたいこと、それから自分にできることを考えてみましょう。これらの2つをもとに仕事や企業を考えることができ、実際そういった人が多いです。
Willを書き出したら、次に給料が高いこととそのWillを天秤にかけてみましょう。どちらに惹かれるでしょうか。給料が高いことよりもやりたいことを大切にしたいと思えた場合は、そのWillを軸として仕事や企業を選んでいくと良いですね。
Can、つまりできることはその分評価につながりやすくなります。何でもそうですが、自分ができることは褒められやすいですよね。Willを天秤にかけ給料の高さを大切にしたい場合は、Canで仕事選びをすると良いかもしれません。
それ以外の自己分析の方法はこちらの記事で紹介しています。興味のある人はぜひ読んでみてください。
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自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
記事を読む
②社会人と会う
軸や基準を作るのには、社会人と会うのも効果的です。社会人は実際に社会で働いている人たちであり、1年後の自分の姿です。本当に給料が高いことが働くうえですべてなのかを確かめることができます。実際の社会人の話を聞き、自分の軸の構成に役立ててくださいね。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る社会人に会うときは人選がカギを握る
社会人の話を聞き、自分の軸の構成に役立てるためには、どんな社会人になりたいのかイメージしたうえで話を聞く相手の人選をしてください。社会人と会う方法として、OB・OG訪問、大学の先輩の紹介、知人や親せきなどさまざまですが、会う相手を選択することで、より有効な情報を得ることができます。
①業界・企業研究をしたい人は年齢の近い社会人がおすすめ
業界研究や企業研究をおこないたい学生は、比較的年齢が近いOB・OG訪問が有効でしょう。会社に向いている人や配属制度などについて質問することで、その企業で働いている姿がイメージできるようになり、自分に合う業界や企業かどうか考えることができます。
②理系学生は卒業生に話を聞くのがおすすめ
理系の学生は、研究室の教授の紹介などで卒業生との面談の機会を作ってもらうことで、企業の研究や技術に特化した話が聞けるので、これまでの研究が活かせる仕事かどうか見極めることができます。
③夢がある学生は理想像に近い人がおすすめ
将来起業などを考えていてベンチャー企業に興味がある学生は、経営者から直接話を聞く機会を得て企業が目指す方向性などを聞くことがおすすめです。
管理職を目指している学生は、知人や親せきの紹介で管理職と会う機会を設けてもらうことも有効です。企業情報を得るだけでなく、管理職になるためにやるべきことなども聞きましょう。
OB・OG訪問をする
社会人の話を聞く機会の一つとして、OB・OG訪問があります。OB・OG訪問とは自分の大学の先輩(OB・OG)が所属している企業を訪問し、先輩に話を聞くというものです。
突然社会人に話を聞くといわれても少し緊張しますよね。しかしOB・OG訪問であれば見知った先輩を相手に話すことになるので、過度に緊張せずに質問などができます。
実際に働いてみてどんな感想を持っているか、またはもし今就活をし直すのであればどんな軸を掲げるのかなどを聞いてみましょう。働くうえでは実際どんなことがあり、その中で自分が何を大切にしたいのかが見えてくるはずですよ。
OB・OG訪問での質問例
- 働いている際、一番大切にしていることは何ですか?
- 就活をし直すならどんな軸を持って活動しますか?
- 実際、給料は働くモチベーションになりますか?
OBやOGを探す際は、まずは大学のキャリアセンターに行ってみましょう。キャリアセンターには卒業生の進路が保管されているので、自分の先輩をたどったり、自分が狙う業界に進んだ先輩を探すことができます。
OB・OG訪問を通じて自分の基準探しをしたい就活生は、訪問した社会人がどのような基準で企業を選んだのかを質問することがおすすめです。先輩から話を聞くとイメージが湧きやすく、自分の基準設定にも役立てられますよ。
OB・OG訪問のやり方はこちらの記事で詳しく解説しています。気になる人はぜひ目を通してみてください。
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OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
OB・OG訪問は社員のリアルな声を聞ける貴重な機会です。万全の準備をして最大限に活用しましょう。この記事ではOB・OG訪問の準備方法やマナーなどについてキャリアコンサルタントが解説します。OB・OG訪問を実施し、就活を成功させましょう。
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インターンシップに参加する
インターンでは、企業で実際に働く社員の人たちと接することができます。インターンでどんなことがおこなわれるかは企業によりけりですが、例として会社説明や業務にかかわるグループワーク、または実際に現場で社員の一人として働くなどが挙げられます。どの経験にしても、実際の会社や社会人の雰囲気を感じられるものばかりです。
自分がこれから働く「社会」と触れることで、働くうえで自分が重要視するもの、求めるものがわかるのではないでしょうか。たとえばインターンで実務を経験してみて、初めて働くからこそ、研修が充実しており都度周囲が教えてくれる環境下がいい・仲間と競い合える方が頑張れるなどのことに気づけるはずです。逆に、仕事そのものよりも給料が高ければそれがモチベーションになるという再確認の場になる人もいるかもしれません。
自分がこれから身を置く環境に飛び込むことで気づけることがきっとあるはずです。積極的にインターンに参加し、自分の考えのすり合わせをしてみてください。
仕事内容に加えて働いている社員の姿を観察することで、目指す社員像として共感できるか考えてみてください。共感できれば、具体的にどういった点に共感しているのか分析してみると、仕事で求める軸が明確になるでしょう。
インターンについてはこちらの記事で解説しています。インターンの選考対策やおすすめのインターンなど紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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インターンは就活に不可欠? 8つのメリットと選び方を詳細解説
インターンは、効率的な企業研究とスキルアップが可能な、一石二鳥の就活対策です。まずはインターンに参加するメリットデメリットを押さえましょう。この記事ではインターンの探し方や選考対策、おすすめのインターンなどをキャリアコンサルタントと解説します。
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③理想の自分について考える
これからの人生、社会人として過ごす時間はおよそ40年以上です。その道のりの中で、キャリア・ライフ共にさまざまなイベントがあることでしょう。そういったイベントも加味して、自分が今後どのような姿になりたいのかを考えるのも効果的です。
たとえば、早い段階から公私ともにやりたいことを自由にやりたいと考えていたとします。そうすると、年功序列で50代に年収がもっとも高くなるようではその夢はかなえられません。若いうちから自由な生活をしているためには、仕事の内容や環境などよりも給料の高さを選ぶべきですよね。
企業や仕事を見る際は、ロールモデルになる社会人がいるかどうかを注視すると良いでしょう。それが自分の軸や基準ともなり得ます。
- 理想の自分と言われても、社会人になったことがないし考えつきません……。もう少し具体的なヒントをください。
ロールモデルを見つけることがまず第一
理想の自分を想像することは、社会人となっても非常に難しいことです。このような場合、やはり自分が理想とする人物をロールモデルとして設定してみることがもっとも有効でしょう。
その人物に自分を照らし合わせてみてください。そして自分と同じような点、異なる点を書き出してみましょう。そうすることで理想像がさらに組み立てられていきますよ。
自分次第で給料は上げられる! 入社してからできる努力
入社してからできる努力
- 与えられた仕事に真摯に取り組もう
- 積極的に手を上げよう
- プラスアルファでできることを常に探そう
とはいえ、やはり「給料が高い」ことを諦めきれない人もいると思います。もちろん生きていくうえで給料が高いことは大切ではあります。しかし、給料とは変動性が高いもの。入社してからの自分の努力次第で、給料はいくらでも上げることができます。
高度なスキルも知識も何も必要ありません。新卒で入社してすぐにできることについて紹介していきます。
与えられた仕事に真摯に取り組もう
新卒に限らず、与えられた仕事について、時には「やりたくないな」と思うこともあるでしょう。希望の部署に配属されたとしても、すべてが自分のやりたい仕事とは限りません。
しかし、企業の中で新卒社員にできることは限られているのが実情です。まずは、仕事の選り好みをするよりも、もらった指示や依頼を一つひとつ真摯に丁寧にこなすことを第一に考えて取り組んでください。
仕事が完璧にこなせれば、それは上司や周囲からの信頼・評価へと変わっていきます。その結果、与えられる仕事が増え、結果的に給料のアップへとつながっていくのです。
仕事に真摯に向き合うことは大切ですが、周りが見えなくなり目の前の仕事だけに集中してしまい、納期が遅れてしまっては元も子もありません。仕事では全体像を見ながら、優先すべきことを認識して進めることが大切です。
積極的に手を上げよう
給料とは基本的に仕事に見合った額が渡されるものです。それならば、自分が受け持つ仕事を増やすことが給料を上げる近道ともいえます。
新卒のうちはまずは渡された仕事を完璧にこなしていくことで精一杯だと思いますが、少し余裕が出てきたら、自分の仕事以外にもアンテナを張り、身近なチャンスに積極的に手を挙げ挑戦していきましょう。
仮にその仕事に挑戦し、こなせた場合は今後もその仕事を任されるようになるかもしれません。それはつまりできる仕事が増えたということ。仕事が増えれば、その分評価も上がりるため給料が高くなりやすいでしょう。
- 手を挙げて失敗したら結局評価につながらないのではないでしょうか? そう考えると正直、新卒では挑戦できそうなことがよくわかりません。
失敗をしたとしても評価につながるので積極的に手を上げよう
いち社会人として言うと、失敗や成功など結果にかかわらず、手を上げるチャレンジ精神が上司からは評価されます。そのため、強みが活かせるかどうかなどは考えず、興味あるプロジェクトがあれば手を上げましょう。
応募したプロジェクトが新人にはハードルが高い内容の場合は、社内で選考落ちになることもあります。しかし、一度手を上げたことで別の機会に最初に声をかけてもらえる可能性もありますよ。
また、失敗したとしても、失敗を活かす機会は社会にはたくさんあります。失敗を通じて成長することで、給料が高い仕事に必要なスキルを身につけることができますよ。
プラスアルファでできることを常に探そう
やるべきことをきちんとこなすのが大前提として最重要ですが、それに加えて、自分にできる一工夫を加えられるとなお良しです。それには、指示や依頼の一歩先を考えてみると良いでしょう。
たとえば、エクセルで新規企業の架電リストを作るよう指示があったとします。見やすい架電リストを作ることは大前提ですが、このリストがこのあとどう使われるのか、どんな意図があって作成に至ったのかを考えましょう。
プラスアルファでできることを探す例
新規企業の架電リスト
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おそらくこれは営業チームが架電をしていく際に使われる
↓
架電結果などをシート内に記載するはず
↓
営業チームは忙しいから、なるべく手間を省き
架電結果などを簡単に記載できるようにすべき
↓
エクセルに操作を加えて、
・架電結果が選択できるようにしておく
・架電済みの企業や取引NG企業がすぐわかるよう色分けしておく
架電リストにこのような工夫ができるはずです。このような工夫がなされたシートが手に渡れば、営業チームとしても喜びや嬉しさを感じるのではないでしょうか。
この例でいう「架電リストの作成」そのものは企業としてのミッションや業務に関係がありません。その先にある業務やそれに紐づく意図などを理解したうえで、求められていることにプラスアルファの工夫をしてみましょう。新卒の段階からこれができる人はまずいません。自分にとって必ず良い方向に転がっていくはずですよ。
指示した内容の枠組みを考えたうえで仕事をしてくれると、やはり有難いですね。たとえば営業リストの作成を優先順位を決めて提示してくれる、などです。
給料の高さがすべてではない! 自分に合った企業を考えてみよう
そもそも「給料が高い」に明確な基準はないので、給料が高い仕事に就こうとしている際にはまずは自分なりの「給料の高さ」の基準を作る必要があります。
そして、その前に一度「給料が高いことを最優先すべきか」を再考すべきです。なぜならば、それだけを基準として就活を進めてしまうと、就活時においても入社後においてもうまくいかなくなってしまう可能性があるからです。
もちろん生きていくうえで給料が高いことは大切です。ただ、自分の社会人生活を実りある有意義なものにするために、今一度「給料が高いこと」の重要性を考えてみてくださいね。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る自分の基準を明確にして仕事を見つけよう
給料が高い仕事を志望することは、もちろん悪いことではありません。生活するうえでお金は欠かせず、むしろ誰もが考えるべき重要なことです。しかし、給料を条件に設定する理由を「即答できない状態」で就活をすると、就職後にミスマッチとなってしまう可能性があります。
給料は高ければ高い方が良いと考えてしまうと、給料を求めるあまりに忙殺されてしまうこともありますよね。すると、早期離職や精神疾患になってしまったり、プライベートの時間がなくなってしまったりする可能性もあります。
生活を充実させるために給料を重視していても、本来の目的を達成できないと元も子もありません。
このようなミスマッチにならないためにも、自分が働くうえでやりがいに感じることや重視したいことをきちんと言語化することが大切です。
そして、自分で考えた基準の適切な優先順位を考えて、ミスマッチが起こらないよう自分と向き合いましょう。すると、自分に合った働き方ができる条件が整った企業を見つけることができますよ。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
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