この記事のまとめ
- 就職を有利にするには経験が重要
- アルバイトの経験はガクチカと自己PRで役立つ
- 自分でアルバイトを探せるようになる方法4つ
大学生になってアルバイトを始めたいけれど、「せっかく始めるなら今後役に立つアルバイトを選びたい」という人は多いのではないでしょうか。
就活では大学で学んだことや資格など、大学生活のさまざまな経験が評価されます。そのなかでもアルバイトは、学生時代に打ち込んだことである「ガクチカ」の内容に組み込めたり、社会人として求められるスキルを学生のうちに身に付けられたりなど、就職に有利になる数多くの経験を積めます。
この記事ではキャリアコンサルタントの瀧本さん、杉原さん、吉野さんとともに就職に有利なアルバイトの一覧や、自分なりの探し方について解説します。アルバイトの経験は就活に大きく役立つため、今のうちに就職に有利になるアルバイトを探してみてくださいね。
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就職に有利なアルバイトとは? 大事なのはそこでの経験で何を身に付けるか
アルバイトの経験は就活でアピールポイントになりますが、ただ何となくでアルバイトを始めただけでは、就職に有利な経験になるとはいえません。
何も考えずにアルバイトを続けるのではなく、社会人に必要なスキルを身に付けられるよう意識して取り組むことで、就活でアピールできる強みになるのです。
記事の前半では、就活で注目されやすいスキルが身に付くアルバイトを12種類解説します。一つひとつのアルバイトを、身に付けられるスキルごとに分類して解説するため、この先求められるスキルと照らし合わせてアルバイトを探せる内容になっています。
記事の後半では、自分なりに就職に有利なアルバイトを見つける方法を解説します。12種類のアルバイト以外でも、「これは自分の就職に有利だ!」と判断できるようになるため、今後に活かせるアルバイトをたくさん知りたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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社会人に必要なスキルが身に付く! 就職に有利なアルバイト12選

就職に有利なアルバイト12選
本記事の「就職に有利なアルバイト」とは、就活で評価されやすいスキルが身に付くアルバイトのことを指します。
PCスキルやビジネスマナーなどは資格でも証明できますが、実際にアルバイトに取り組んだことで得られたスキルや学びをアピールすることによって具体性が増し、強みに説得力を持たせられるのです。
ここからは身に付けられるスキルごとに12種類のアルバイトを解説します。ぜひ興味のあるアルバイトを見つけてみてくださいね。
アルバイトで就職に有利なスキルを身に付けるには、接客業での対人対応や敬語、営業系での交渉力、ホテル業でのビジネスマナーが有効です。
また、アパレルや飲食業では提案力、コールセンターでは電話対応力が鍛えられ、面接や実務で強みになります。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
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PCスキルや文章力を身に付けられるアルバイト
PCスキルや文章力を身に付けられるアルバイト
- ライター
- 事務・アシスタント
PCスキルや文章力は、事務・管理系や営業系の仕事を目指す人にとって重要なスキルです。
上記のほかにも、基本的なPC操作は職種を問わず求められることが多く、文章力は就活で履歴書を書く際にも役立つため、これらのスキルが身に付けられるアルバイトは就職を有利にするものの一つといえます。
すでにMOSや日本語ワープロ検定などPCスキルに関する資格を持っている人や、文章を書くことに慣れている人でも、アルバイトを経験することでさらに実用的なスキルを身に付けられます。
就活で周りに差を付けられるようなアピールポイントがほしい人は、ぜひ2つのアルバイトを参考にしてみてください。
①ライター
ライターのアルバイトの内容
- 紙面・Web記事の執筆
- キャッチコピーの作成
- 編集
- 校正
- 取材
ライターと聞くと、取材した内容をわかりやすくまとめる仕事がメインになると思う人も多いでしょう。
しかし、大学生の募集が多いライターのアルバイトでは、Web上で公開される記事を執筆する「Webライター」や、書かれた文章に不備が無いかチェックする「校正」の作業まで、さまざまなライター業務があるのです。
ライター系の仕事に共通して求められているのは、書きたい文章をまとめる力と、その文章をPCに出力するスキルです。ライターのアルバイト中は文章を考える時間が長いため、これらのスキルは続けているうちに自然と身に付きやすいものでもあります。
文章力は履歴書やエントリーシート(ES)を記入するうえで活用できるだけでなく、自分の考えをわかりやすく伝えられるようになるため、就職後の仕事のさまざまな場面で役立ちます。在宅の求人も多いため、文章力に自信のない人はぜひ挑戦してみてください。
ライターはアルバイトのみでなく正社員でもなれる職業です。文章を考えることが好きな人や、正社員のライターとして活躍したいと考えている人は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。ライターの仕事内容や就職する方法が具体的に解説されています。
- ライターとして活動してみたいのですが、文章力がなければアルバイトで採用されることは難しいですか?
不採用になる可能性があるため採用されるレベルの文章力を身に付けよう
文章力不足で不採用になる可能性はあります。また、採用に際しては実技試験や文章作品の提出を求められる場合もあるでしょう。
それでもライターを目指したいのであれば、まず「アルバイトに採用されるだけの文章力」を目標にして実力を磨きましょう。たくさん文章を書き、多くの本を読み、文章術を身に付ける努力は、必ず自分の成長につながります。
文章力は、学生時代のみならず社会人として、一生役立つスキルです。
②事務・アシスタント
事務・アシスタントのアルバイトの内容
- データ入力
- 来客対応
- 電話対応
- 書類作成
事務・アシスタントとは、データ入力や来客対応など、一般的な実務のサポートをする仕事を指します。
事務の中にも給与や入出金の管理を担当する「経理事務」や、社員の情報を管理する「労務事務」などさまざまな種類がありますが、大学生の募集が多いアルバイトは一般事務のアシスタントです。
事務系のアルバイトは、正社員の一般事務と同程度の仕事を任せられることが多いため、実務的な経験を身に付けているというアピールになり、就職を有利にできる可能性が高まります。
事務の仕事が自分に向いているかを就職前に判断できる貴重な経験となるため、第一志望が事務職の人や人をサポートすることが好きな人などは、近隣でバックオフィスのアシスタントのアルバイトの募集がないか探してみましょう。
事務やアシスタントのようなアルバイトは雑用のような仕事も任せられたりするので、それが就職活動の際に強みとしてアピールできるのか不安な人もいるかもしれませんね。
私の実体験になりますが、新入社員の頃、日報に「雑用」と書いたら上司から厳しく注意されたことがあります。
名前がなくてもどれも必要な仕事、取り組む姿勢が大切ということです。コピーにしても「用途は何で、誰が使うかを考えて行動した」とアピールしてはどうでしょうか。
事務職への就職を目指している人は、こちらの記事もおすすめです。仕事内容や求められているスキルなど基礎的な内容から、志望動機・自己PRの書き方といった選考に直接役立つ内容まで細かく解説しています。
事務職
事務職の仕事内容が丸わかり! 必要なスキルや就職のコツも
事務職の志望動機
例文20選|事務職の志望動機を職種別・業界別に徹底解説
事務職の自己PR
例文17選|事務職の自己PRで差別化するなら4要素を盛り込もう
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既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
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正しい言葉遣いやマナーを身に付けられるアルバイト
正しい言葉遣いやマナーを身に付けられるアルバイト
- ブライダルスタッフ
- ホテルスタッフ
- コールセンタースタッフ
- 受付スタッフ
正しい言葉遣いやマナーは、どんな職種でも社会人には必ず求められるものであるため、学生のうちから身に付けておいて損のないスキルといえます。
就活の場でも正しい言葉遣いとマナーは当たり前とされることも多いですが、だからこそ不十分な点が出てしまうと評価に響きやすく、就職を有利にすることが難しくなってしまうかもしれません。
社会人にふさわしい言葉遣いや基礎的なマナーを自然に振る舞えるようにしたい人は、ここで解説する4つのアルバイトがおすすめです。
③ブライダルスタッフ
ブライダルスタッフのアルバイトの内容
- 会場設営
- 受付対応
- ホール業務
- 洗い場業務
- 写真撮影
ブライダルスタッフは、結婚式というおめでたい会場にふさわしい接客スキルが求められます。そのため、アルバイトに対しても研修制度が充実している会社が多く、ほかのアルバイトよりも正しい言葉遣いとマナーを身に付けやすいといえます。
アルバイトで培った言葉遣いとマナーを面接に活かすことで、丁寧な対応ができる人として評価されやすいのです。結婚式という、失礼があってはいけない場の雰囲気を経験することで、就職後に緊張感のある場面でも柔軟な対応ができるようになります。
またブライダルスタッフは、スーパーやコンビニの店員と比較すると高い接客スキルが求められるため時給が高く、結婚式という特性上、平日より土日のほうが仕事も多いことでスケジュールを合わせやすいことなどがメリットです。
しかし、一つのミスが大きなトラブルにつながる可能性のある仕事でもあるため、アルバイトであっても責任やプレッシャーが大きいことは覚えておきましょう。
ブライダル業界といえば結婚式場での仕事がイメージされやすいですが、実は式場以外でもさまざまな場所で働く選択肢があります。ブライダル業界に興味のある人は、業界の構造や今後について詳しく解説しているこちらの記事がおすすめです。
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④ホテルスタッフ
ホテルスタッフのアルバイトの内容
- チェックイン対応
- 電話対応
- 館内案内
- チェックアウト精算
- 客室清掃
ホテルスタッフもブライダルスタッフと同じく、正しい言葉遣いとマナーが求められます。
ホテルでのアルバイトを募集しているおもな仕事には、フロント業務や客室清掃業務などがありますが、言葉遣いとマナーを身に付けられるのはフロント業務です。
フロント業務では、幅広い年齢層や国籍の顧客にも柔軟に対応することが求められるため、マナーや言葉遣いだけでなく臨機応変な判断力も身に付きます。柔軟な対応力は、就職後も取引先や顧客とかかわる際などビジネスシーンで役立つはずです。
またホテルスタッフのような接客業は制服を着用して業務をおこなうため、顧客から見ると、正社員とアルバイトの違いがわかりにくいです。そのため、アルバイトであっても正社員に求められているものと同等のレベルの振る舞いや接客スキルが必要なのです。
ホテルスタッフはアルバイトに合格することも簡単ではない場合もありますが、その分そこでの業務経験や培われたスキルは、ガクチカや自己PRとして就活でも評価されやすく、就職を有利にできるアルバイトの一つといえます。
ホテルの正社員に興味がある人は、ホテルフロントの志望動機を解説しているこちらの記事がおすすめです。OK例文のみでなくNG例文も解説しているため、就活の時期に役立つ内容となっています。
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大学生のアルバイトにおすすめできる一つは「リゾートバイト」です。長期休暇を利用し、ホテルや旅館に住み込んで、ワンシーズン働いてみるのはいかがでしょうか。
ホテル業務の1日の流れを体験でき、多くのスタッフの働きによってホテルが運営されていることを肌で感じられます。
⑤コールセンタースタッフ
コールセンタースタッフのアルバイトの内容
- 営業電話の発信(アウトバウンド)
- 問い合わせの対応(インバウンド)
コールセンターの業務には、おもに売る側から顧客に電話して商品やサービスを提案する「アウトバウンド」と、顧客から問い合わせや申し込みの電話を受けて商品の購入や契約につなげる「インバウンド」の2種類があります。
いずれの営業スタイルであっても、正しい言葉遣いとハキハキとした喋り方で電話口の顧客と接することが必要です。
また、コールセンター窓口がある企業では、マニュアルや研修制度が整えられている場合が多いため、人と話すことが苦手な人でも話し方のマナーやコミュニケーション能力を磨くことができます。
ほかにもコールセンターの仕事は、相手の話をよく聞いて求められる対処をおこないます。そのため、このアルバイトに取り組むことで、言葉遣いやマナーだけでなく傾聴力や問題解決能力なども身に付けられるのです。
これらのスキルを自分のものとして培うことができれば、就職後も「上司や同僚と良好な関係を築ける人材」「業務における課題に対して適切な提案ができる人材」などと評価してもらえる可能性があります。
ただしコールセンターのアルバイトでは、理不尽なクレームへの対応も必要です。これについては多くの企業が、クレーム対応専用のマニュアルを作ったり、スタッフのストレス対策をおこなったりしているため、企業のルールや上長となる正社員の指示に従って適切に対処しましょう。
- クレーム対応に苦手意識を感じます。アルバイトは苦手な仕事を避けて探したほうが良いでしょうか?
コールセンターの仕事に興味がある理由を自分のなかで整理してみよう
苦手意識のある仕事にチャレンジして長続きするのか疑問です。そして、アルバイトの目的が苦手意識の克服なら、それは違います。
しかし、コールセンターの仕事自体には興味はあるのですよね。コールセンターの仕事のどこに魅力を感じていますか? コールセンターは、顧客とコミュニケーションを取る仕事です。
なかには強い口調の人や、不機嫌な声の人もいるでしょう。そうした人とのコミュニケーションはどうすれば良いのか考えてみましょう。
不特定に対するコミュニケーションに興味があるなら、工夫次第でコミュニケーションスキルはアップすると思います。
たとえ好きな仕事をしていてもすべてがやりたいこと、得意なことばかりではありません。それを含めて好きな仕事といえるのではないでしょうか。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
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⑥受付スタッフ
受付スタッフのアルバイトの内容
- 館内案内
- 手続き案内
- 電話対応
- 施設清掃
- 会計
受付スタッフはさまざまな業界で求められているため、大学生が探しやすいアルバイトの一つです。
仕事内容はアルバイト先によって異なります。たとえばスポーツジムの場合は入会手続きや清掃業務、電話対応などが仕事内容です。学習塾の場合は申し込みのの手続きから保護者の対応もおこないます。
どの分野の受付スタッフにも共通している点は、顧客と直接話す機会が多いことです。そのため、企業の印象を下げないようなマナーや身だしなみが求められます。
このような身だしなみは就活の場でも見られるポイントであるため、店舗の第一印象となりやすい立場を経験することで、自然で、かつ好印象な立ち振る舞いが身に付き、新卒ながらにマナーが備わっていると評価されやすくなるのです。
臨機応変な対応力を身に付けられるアルバイト
臨機応変な対応力を身に付けられるアルバイト
- アミューズメント施設スタッフ
- イベントスタッフ
臨機応変な対応力は、その場の状況に合わせた適切な行動が取れることを指し、このスキルが身に付きやすいアルバイトには上記のようなものが挙げられます。
上記のようなアルバイトは、設備トラブルや急なスケジュールの変更など、時にマニュアル外の対応を求められることもあり、何が良くて何が悪いのか自分で判断することが必要です。
これらのアルバイトを経験して瞬時に判断する力や行動力を身に付けることができれば、就活だけでなく、就職後にも大いに活かせるスキルになり得ます。臨機応変な対応力を身に付けたいと考えている人は、ここから解説する二つのアルバイトを、候補の一つとしてぜひ参考にしてみてください。
臨機応変な対応力を培うことで就職が有利になりやすい職種として、テレフォンオペレーター、アパレル販売、スポーツジムスタッフ、野球場などでのビール売り子などが挙げられます。
これらの仕事では、接客やクレーム対応を通じて瞬時の判断力や柔軟な対応力が求められるため、社会人としての基礎力を養うことができ、就職活動での評価も高まるでしょう。
「自分は冷静な判断力を持っている」と思う人は、その強みを就活に活かせます。こちらの記事では、臨機応変な対応力を強みとして自己PRに書く方法を解説しているため、自分の強みがどのように活かされるのかぜひ考えてみてください。
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例文8選|「臨機応変に対応する力」の自己PRを作る4ステップ
臨機応変に対応する力は、仕事において大変評価される強みです。そのため、自己PRでその良さをしっかり伝えましょう。記事では、キャリアコンサルタントが臨機応変の自己PRの作り方、伝え方を解説します。
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⑦アミューズメント施設スタッフ
アミューズメント施設スタッフのアルバイトの内容
- フロア巡回
- 問い合わせ対応
- 機器の点検
- 施設清掃
アミューズメント施設とは、ゲームセンターや遊園地、カラオケ店など、さまざまな娯楽施設を指します。なかでも大学生向けの求人が多いのはゲームセンターのスタッフで、フロアを巡回しながら顧客対応やゲーム機の点検をおこなうことがおもな業務です。
ゲームセンターではゲーム機のトラブルや景品に関するクレームへの対応が求められるため、顧客満足度を下げないために丁寧かつ柔軟に対処することが求められます。
不測の事態にも対処できたというエピソードがあれば、就活でも採用担当者から「顧客に合わせた柔軟な対応ができる人材かも」と評価され、就職が有利に運ぶかもしれません。
また、ゲームセンターに限らず、人を楽しませることが目的であるアミューズメント施設全般では明るい接客対応が必要不可欠です。そのため、対応力のみでなく笑顔でハキハキと話すコミュニケーション能力を身に付けたい人にもおすすめのアルバイトといえます。
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職業選択においてやりたいことはもちろんですが、その中でも適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうため適職への理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業と低い職業を診断できます。
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⑧イベントスタッフ
イベントスタッフのアルバイトの内容
- 館内案内
- 手続き案内
- 電話対応
- 施設清掃
- 会計
音楽ライブやコンサートなど、一つの場所に人が集まる催しでは、多数の人員を要します。イベントスタッフは単発・短期の募集が多く、大学生にとってはスケジュール調整もしやすいため、初めてのアルバイトにもおすすめです。
拘束時間が長く、ほとんどが立ち仕事であるため体力が必要ですが、時給や日給は比較的高く、イベントの臨場感を楽しめることが特徴です。
単発のイベントでは、その場で初めて会うスタッフと連携を取らなくてはいけません。指示通りに仕事をこなすことに加えて、ときには同じ単発スタッフと協力し合うことも求められます。
イベントスタッフとして培った協調性は、チームワークが求められる業務や、急な予定変更が発生するなど臨機応変な対応が求められる業務で活かされます。
また、イベントスタッフは大学生のうちからほどよい緊張感で働く状況に慣れることができ、面接でも臆することなく立ち向かえます。この点もイベントスタッフのアルバイトが就職を有利にできる可能性が高いポイントの一つです。
イベントスタッフの経験をガクチカに使用する場合は、経験があって場慣れしていることや、自主的に動けることをアピールポイントにしましょう。そのような人は、業務内容や指示もすぐに理解できると評価されます。
また、音楽ライブなど一ヶ所に大勢が集まるとき、一番の使命は安全確保です。安全を確保するためにどう考え行動していたのかなどをアピールしてはどうでしょうか。
プレゼンスキルやコミュニケーション力が身に付けられるアルバイト
プレゼンスキルやコミュニケーション力が身に付けられるアルバイト
- アパレルスタッフ・販売員
- 塾講師・家庭教師
コミュニケーション能力や、自分の意思を相手にわかりやすく伝えるプレゼンスキルは、面接での質疑応答に役に立ちます。自分の魅力をわかりやすく伝えたり、投げかけられた質問の意図を汲み取って答えたりなどは、就活のみでなく就職後も求められるため、学生のうちに身に付けるべきスキルです。
働きやすさを重視して、得意なことが活かされるアルバイトを探すのも良い方法ですが、アルバイトは苦手を克服するための方法にも活用できます。人と話したり自分の意思を伝えるのが苦手だという人も、ぜひここで解説する二つのアルバイトで苦手の克服にチャレンジしてみてください。
就活でコミュニケーション能力をアピールしたい人は、こちらの記事もおすすめです。自己PRが求められている職種や、コミュニケーション能力をマイナスの印象になりにくくするための言い換え方法について詳しく解説しています。
コミュニケーション能力を自己PR
例文12選|コミュニケーション能力の自己PRを3ステップで解説
コミュニケーション能力の言い換え
コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき
⑨アパレルスタッフ・販売員
アパレルスタッフ・販売員のアルバイトの内容
- コーディネートのアドバイス
- 電話対応
- 商品の陳列
- 会計
- 商品(在庫)管理
アパレルスタッフや商品・サービスの販売員は、まさにコミュニケーション能力が求められる職種です。仕事内容は商品の陳列や倉庫整理などさまざまですが、顧客からの質問に答えることや、顧客のニーズに沿った商品をおすすめすることなど、コミュニケーションがメインの業務となります。
アパレルスタッフで培ったコミュニケーション能力やプレゼンスキルは、面接でも自分の強みを伝えることに役立ち、面接官により高い評価につなげやすくなるのです。
ファッションが好きな人はもちろん、商品の勧め方やコミュニケーション能力を学べるため、今後サービス業や営業、マーケティング関連の仕事に就きたい人は、大学生のうちに経験しておきたいアルバイトの一つといえます。
⑩塾講師・家庭教師
塾講師・家庭教師のアルバイトの内容
- 生徒への指導
- 成績の管理
- 報告書の作成
塾講師や家庭教師は大学生に人気のアルバイトの一つです。ただ生徒に問題を解かせるのではなく、苦手を把握して対策を考えたりコミュニケーションをとって信頼関係を築いたりなど、成績を上げるためにさまざまなことを実践することが仕事内容です。
生徒一人ひとりの理解度に合わせた説明は、言葉を選んで相手に適切に伝える力を養います。就職後には取引先へのプレゼンや社内での報告など、物事を相手にわかりやすく伝える際に役立つのです。
また、塾講師や家庭教師は難しい問題をわかりやすく伝える必要があるため、顧客に商品やサービスを説明することが業務である営業職や販売職などでは特に重視されます。
塾講師や家庭教師などのアルバイトで身に付けた上記のようなスキルを企業側にも示すことができれば、高評価につながり、就職を有利にできる可能性があるのです。
また、大学生のうちから人に指導する仕事ができるのは、貴重な経験といえます。生徒の成績が上がればやりがいにもなり、感謝もされやすい仕事であるため、講師や教師など指導する仕事に興味がある人は、ぜひ求人を探してみてください。
塾講師は、人の人生にかかわるという責任感が大切です。受験は人生の一大イベントであり、合格か不合格かが明確に決まります。
その結果には、生徒本人だけでなく、保護者の大きな期待もかかっています。講師として何ができるのかを真剣に考え取り組みましょう。
マルチタスク力が身に付けられるアルバイト
マルチタスク力が身に付けられるアルバイト
- 飲食店スタッフ
- コンビニ店員
コミュニケーション能力やプレゼン力は、その人と話せば能力が高いことがわかりやすいですが、マルチタスク力はエピソードを伝えなければ目立たない能力です。
しかしその分、アルバイトでマルチタスク力が培われたエピソードや、マルチタスク力を活かして困難を乗り切ったというエピソードは、就活において大きな強みとなります。
ほかの学生とかぶらないようなエピソードがあると、選考でも目立ちやすくなるため、就活で差をつけて就職を有利にしたい人は、この二つのアルバイトのついてチェックしてみましょう。
マルチタスクが特に役立つ仕事としては、一般事務、接客・販売業、ホテル・宿泊業、カスタマーサポート、医療事務、イベント運営、コンサルタント、プロジェクトマネージャーなどが挙げられます。
特にホテル業界やサービス業では、複数の業務を同時にこなす能力が高く評価されます。また、広告・PR業界やIT業界のプロジェクト管理職でも、優れたマルチタスク能力が求められます。
⑪飲食店スタッフ
飲食店スタッフのアルバイトの内容
- 注文の確認
- 料理の配膳
- 会計
- 料理の仕込み
- 調理
- 食器洗い
- 店内清掃
飲食店のアルバイトでは、接客や配膳がメインであるホール担当と、調理がメインとなるキッチン業務の2種類があります。飲食店のアルバイトはホールでもキッチン担当でも、それぞれの場でいくつもの仕事をこなさなければならないため、マルチタスク力が身に付きやすいです。
たとえばホールの場合は、接客のかたわら困っている顧客がいないか、不足しているものはないかなど、常にホールの状態を観察する必要があります。
今後、飲食関連の仕事に就く予定がなくても、限られた時間内に複数の業務を効率良く処理していくことはどのような仕事でも求められる能力です。飲食店のアルバイトでマルチタスクをこなした経験は就職を有利にするエピソードとなり得ます。
また飲食店スタッフのアルバイトは求人数が多く、一度経験すればほかの飲食店でも経験者として扱われることから、大学生が働きやすいアルバイトの一つでもあります。汎用性の高いマルチタスク力を身に付けたい人は、ぜひ飲食店スタッフのアルバイトに挑戦してみましょう。
⑫コンビニ店員
コンビニ店員のアルバイトの内容
- 商品の陳列
- ホットスナックの調理
- レジ業務
- 店内清掃
コンビニのアルバイトはレジ業務一つとっても、宅急便の受け取り・発送、公共料金の支払い、チケットの発券など多岐にわたります。全国チェーンのコンビニであればマニュアルが完備されているため、マルチタスクに自信がない人でも一から学べるため、経験しやすい環境といえます。
コンビニ店員は限られた時間でレジ業務から品出し、簡易的な調理など複数の業務をおこなう必要があるため、取り組んでいるうちに自然とマルチタスク力が身に付きます。
顧客対応をしながら、運営に必要な業務を並行しておこなうマルチタスク力は、就活でも「物事を素早く適切に判断できる人材」「時間管理能力がありそう」と評価されやすく、就職を有利にできる可能性のあるアルバイトといえます。
しかし、コンビニ店員のアルバイトは、来店する顧客とコミュニケーションを取る機会が限定的であるため、接客スキルについてはアピールにならない可能性があります。
コンビニ店員の接客態度にあまり良い印象を持っていない採用担当者もいるため、接客スキルとマルチタスク力の両方を磨きたい場合には、飲食店スタッフのような顧客とのかかわりが多いアルバイトがおすすめです。
より就職後の実務に近い経験を積みたいなら企業インターンもおすすめ
企業インターンシップは、会社で実際に働く現場を見たり、実際に働いて業務を体験できたりする制度です。
一般的なインターンは数日~1週間以内と短い期間のみで無給であることが多いですが、2週間以上同じ会社で働く長期インターンの場合は、働いた分の賃金が発生することもあります。
インターンは賃金を得ることが一番の目的ではありません。アルバイトを募集していない企業で実際に働くことは、ほかのアルバイトでは得られない貴重な経験です。現場で求められているスキルや向いている人柄がわかるのみでなく、ガクチカの題材としても活用できるため、まさに就職に有利な経験といえます。
興味のある業界・業種が決まっている人はもちろん、まだどの仕事に就きたいか自分でもよくわからないといった人にもおすすめです。
- 就職したい業界や職種のイメージがないのですが、就職に有利なアルバイトはどう見つければ良いですか?
「有利かどうか」ではなく「やってみたい」という気持ちを優先しよう
目標がまだ定まっていないときは、「有利かどうか」という損得勘定よりも、「やってみたい! 」という素直な気持ちを大切にしましょう。
学生時代は、人からの誘いでアルバイトが決まることもよくあります。たとえば、「サークルで代々受け継がれているバイト先」などがそうです。
誘いを受けたときに「やってみたい」と思ったら、その偶然の出会いを活かして挑戦してみましょう。
どんな出会いが人生を変えるかはわかりません。キャリアにおいて「偶然」はとても重要な要素です。
まだインターンに参加したことがない人は、こちらの記事もおすすめです。インターンに参加するメリットや行動する時期、参加する前に知りたい気を付けるべきポイントなど、インターンの基礎について詳しく解説しています。
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就職支援の専門家に聞いた! 企業視点で見た就職に有利なアルバイトとは
記事前半では大学生が働きやすく、就職も有利になりやすいアルバイトを12種類解説しました。しかしそのなかでも、どのような経験やスキルが選考で評価されやすく、就職後も役立つのかは、学生側からはわかりにくいものです。
ここからはキャリアコンサルタントの杉原さんが、企業から見てどのようなアルバイトが就職に有利になるのか解説します。企業が大学生にどのような経験やスキルを求めているのか知って、選考で差を付けられるような強みを身に付けましょう。
アドバイザーコメント
杉原 美佐子
プロフィールを見るサービス業などの経験が有利に働く業界でスキルを身に付けよう
アルバイトが就職に有利に働くとすれば、経験値がものをいう業務でしょう。サービス業なら経験値が高いと、いろいろなお客様の要望に余裕をもって対応できるので企業側は嬉しいはずです。
また、アルバイトを通してその仕事の本質を理解していると就職に有利になります。たとえば花屋であれば、仏花は残された家族の気持ちを表し、ブライダルブーケは花嫁を引き立たせる役割があります。
花を売るのが仕事ではなく、心に寄り添う花を提供することが仕事です。このように花が好きなだけではなく、花屋の仕事を真に理解していることが大切です。
言葉遣いや立ち振る舞いなどのビジネスマナーが身に付く業界もおすすめ
就職を意識してアルバイトをするのなら、社会人として正しい言葉遣いや立ち居振る舞いが身に付く仕事はどうでしょうか。どの企業・どの職種でも通用する一生の宝となる力です。
冠婚葬祭を執りおこなう会社や高級料亭・旅館などで働くと非常に勉強になるでしょう。同じ接客系でも居酒屋など客単価の高くないところはおすすめしません。言葉遣いの良さをウリにしていないからです。
みなさんは、アルバイトを通して何を得たいでしょうか。
どこで役立つ? 就職に有利なアルバイトの経験が活かせる就活ポイント
就活の場では、学生時代に力を入れたことを伝える「ガクチカ」や、自分のことを知ってもらうための自己PRなどを介して、アルバイトで得た経験やスキルをアピールできます。
しかし、アルバイトの経験を就活に取り入れるといっても、何を履歴書に書くべきか、どのようなことを面接で伝えるべきかわからないという人も多いでしょう。
ガクチカと自己PRはどの面接でも聞かれる定番の質問であるため、必ず対策しておかなくてはいけません。ガクチカと自己PRにアルバイトの経験を加えることで、よりアピール内容に具体性や独自性が出せるため、以降の解説を参考にしながら対策に取り入れてみてください。
ガクチカ:アルバイトで試行錯誤した経験をアピールできる
アルバイト経験を効果的にアピールできる項目の一つは、学生時代に力を入れたこと、いわゆるガクチカです。
面接官は、ガクチカを聞くこと、物事に対して真剣に取り組んだり、トラブルにも立ち向かったりできる学生であるかを見極めようとています。そのため、ガクチカはアルバイトのなかで自分なりに試行錯誤したエピソードをアピールしましょう。
アルバイトとして働いていれば、予期せぬトラブルや困難に直面したときなど、自分なりに考えて行動すべきシーンは必ずあるものです。そのときに何が最善なのかを試行錯誤して行動した経験は、自分の成長に深く関係しているといえます。
たとえ好ましい結果につながらなかった経験だった場合でも、アルバイトのなかで工夫したことや学んだこと、成長できた部分などをガクチカで伝えられることで、企業から「自分なりに考えて対処できる人材」「経験から学び、成長できる人材」などと評価してもらえるはずです。
アルバイトの経験をガクチカに活かす方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。面接官に伝わりやすい構成の作り方から、アルバイトごとの例文を15個解説しているため、実際にESや履歴書を書く時期になった際もぜひ参考にしてみてください。
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例文15選|アルバイトのガクチカの作り方と印象に残すコツ
ガクチカでアルバイト経験を書くときは、ついありきたりな内容になりがち。だからこそ、周囲との差別化が高評価のポイントになります。魅力的に伝える基本構成や周囲と差をつけるコツ、アピールする際の注意点などを、キャリアコンサルタントと例文を交えて解説します。
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自己PR:アルバイトで培ったスキルや能力をアピールできる
自己PRは自分の強みをアピールして、企業に自分がいかに採用すべき人材かを示す項目です。そのため、アルバイト経験を活かして就職を有利にしたい場合は、アルバイト経験そのものよりも、アルバイトを経て身に付けた能力やスキルについて積極的にアピールしましょう。
これまでのアルバイト経験で自分がどんなスキルや能力を培ったのか、具体的に思い浮かばないこともあるかもしれません。
そんなときは、自分がおこなっているアルバイトを新人に説明するような場面を想像し、アルバイト内の各業務で求められるスキルや上手にこなすコツを客観的に考えてみましょう。そこで挙げられた業務に必要なスキルこそが、あなたがそのアルバイト経験で磨いてきた能力です。
どんなスキルを身に付けられたのか明確にできたら、次はそのスキルをどんな場面で、どのようにして習得できたのかを思い返してみます。
自分がアルバイト経験で培ってきたスキルと、それを習得できたエピソードを具体的に自己PRに盛り込むことができれば、そのスキルが入社後も発揮できる再現性の高い強みとして、企業から高く評価してもらえるのです。
- アルバイト経験を自己PRにする人は多いと思うのですが、どんなアピールを意識すれば差別化できますか?
業務のなかで直面した課題や解決方法などを具体的に伝えることが大切
アルバイト経験を自己PRで差別化するには、単に業務内容を述べるのではなく「どのような課題に直面し、それをどう解決したか」を具体的に伝えることが重要です。
たとえば、「飲食店のホールスタッフとして、お客様の待ち時間が長いという課題に気付き、スタッフ間の連携を改善するために◯◯の工夫をした結果、回転率が向上し売上が◯%アップした」といった成果を示せると強いアピールになります。
また、自身の役割を単なる業務遂行者ではなく、課題解決者・貢献者として位置付けることも差別化につながります。
さらに、その経験が志望企業の業務や求める人物像とどう関連するのかを結びつけることで、説得力が増します。
本記事では、正しい言葉遣いや臨機応変な対応力などのスキルが身に付くアルバイトを解説しましたが、自己PRに使えるスキルはまだたくさんあります。アルバイトを自己PRのテーマにする方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
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例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
アルバイト経験の自己PRは、かなり効果的です。入社後の活躍イメージを伝えやすくなります。アルバイト経験の自己PRの構成や、作成時の注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。例文10選も紹介するので、アルバイト経験を魅力的に伝え、内定を掴みましょう。
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ガクチカと自己PRで同じバイト先の話を使うことは問題ありませんが、同じテーマを使うと面接官に「さっきも聞いた話かな?」と思われてしまうため、テーマや視点は変えて話しましょう。ガクチカと自己PRの両方でアルバイトをテーマに使う場合は、こちらの記事もおすすめです。
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就職に有利なアルバイトは人と被る? 就活での差別化の秘訣をプロが解説
アルバイト経験は、ガクチカや自己PRなどの項目の定番テーマの一つであるため、選考の場でアルバイト経験を題材にする人は多いです。
面接官は数多くの応募者から話を聞くため、ほかの人がアルバイトをテーマにして売り上げアップやコストカットしたといった功績の話が出た場合は、自分のエピソードと比較されてしまうかもしれません。
しかし、具体的にどのような要素が差別化につながるのかわからないという人も多いのではないでしょうか。
ここではキャリアコンサルタントの吉野さんが、アルバイトの経験を差別化して伝えるコツについて解説します。功績や実績の有無にとらわれず、自分が成長できるようなアルバイトを意識してみてくださいね。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見るどのように成長・変化したかは人それぞれなため自信を持って伝えよう
アルバイト経験をアピールする際に最も大切なのは、「その経験を通じて自分がどのように成長・変化したか」を伝えることです。そのため、ほかの就活生と業種や職種が重なっても問題ありません。逆に、珍しい職種を経験したからといって、それが有利になるわけではありません。
就活でアルバイト経験を活かしたいと考えるなら、「大変だったけれど、その分大きく成長できた」と実感できる仕事に挑戦するのがおすすめです。楽そう・簡単そうな仕事よりも、あえて「大変そう」な仕事に飛び込み、やり遂げることで得られる経験は価値があります。
アルバイト先の先輩に聞いた自分の長所を盛り込むことでエピソードに具体性がでる
面接ではエピソードの珍しさや奇抜さよりも、実感のこもった言葉の方が印象に残ります。
また、自分の働きぶりを語る際には、上司や店長から褒められた言葉や評価されたエピソードを交えると効果的です。面接官に近い視点であなたを見ているのは職場の上司です。
アルバイト先で「就活に活かしたいので、私の長所を教えてください」とお願いしてみるのも良いでしょう。そんなお願いができる信頼関係づくりを心掛けることは、社会人としての力を磨くことにもつながります。
経験そのものが役立つ! アルバイトをすることで就活時に得られるメリット3選
アルバイトをすることで就活時に得られるメリット3選
- 自分に向いている職種や業界を見つけやすくなる
- 学生のうちに実務経験を身に付けられる
- 社会人との接点が増えて視野を広げられる
本記事で解説した12種類のアルバイトは、いずれも就活や就職後に役立つスキルが身に付けられるものでした。
しかし、ほかのアルバイトが就職するうえで役に立たないということではなく、「自分のためになるような経験を積む」といった目的を持って取り組むことで、アルバイトの種類に関係なく就職を有利にすることができるのです。
一般的にアルバイトは学費や生活費を稼ぐための手段ですが、ここで解説する3つのメリットを意識してアルバイトに取り組むことで、アルバイトがお金を稼ぐ手段としてだけではなく、将来を見すえた有意義な経験となります。大学生がアルバイトをするメリットを把握して、就活に役立てましょう。
アルバイトも立派な仕事です。労働契約に則って労働力を提供しその対価を受け取ります。正社員と何ら違いはありません。
アルバイトだからと軽く考えるのは止めましょう。アルバイト代を払うのは、社長ではなくその先の顧客です。
自分に向いている職種や業界を見つけやすくなる
将来どのような業界や業種に進むか決まっていない人は、就活の時期に入る前にアルバイトをすることで、自分の興味のある仕事が見つかる可能性があることがメリットの一つとして挙げられます。
たとえば、なんとなく自分は接客に向いていないと思っていても、実際に飲食店のアルバイトを始めてみると、自分なりの接客方法やモチベーションの上げ方などを学べて、意外と楽しく働けるということもあるかもしれません。
ほかにも、一人でおこなう作業に多く取り組んできた人でもイベントスタッフとしてアルバイトをしてみることで、仲間と協力して仕事を進めることの楽しさや達成感に気付くこともあります。
学生のうちから興味のある仕事を経験できたり、やりたい仕事や向いている仕事が見つけられたりする点は、就職を有利にすることにもつながるため、どんなアルバイトであっても学生のうちに取り組んでおくこと自体が大きなメリットといえます。
少しでも興味のある仕事があれば、関連する業種のアルバイトがないかぜひ探してみてください。
- 自分のやりたい仕事がわからない場合は、単発的に多くのアルバイトを経験したほうが良いでしょうか?
「自己分析」や「職業リサーチ」をおこなうことで自分に合う仕事がイメージできる
やりたい仕事がわからない場合、単発のアルバイトを経験するのも一つの方法ですが、より効果的なのは「自己分析」と「職業のリサーチ」を並行しておこなうことです。
アルバイトを通じて自分の適性を知ることは可能ですが、単発的な経験だけでは深い気付きにつながりにくいこともあります。
むしろ、過去に熱中したことや得意なことを振り返ることで、自分の興味や強みを整理することが重要です。
また、業界研究を進め、どのような職種があるのかを知ることで、自分に合う仕事を具体的にイメージしやすくなります。
さらに、インターンシップや企業説明会に参加し、実際の職場環境を体験することも有効です。
学生のうちに実務経験を積んで社会人に必要なスキルを身に付けられる
アルバイトは、やりたい仕事や向いている仕事を見つけられるメリットがある一方で、すでに将来就きたい仕事が決まっている人にとっては、学生のうちから実務経験を積める貴重な場です。
アルバイトと同じ職種に応募するのであれば、即戦力として評価されることもあり、就職後も「この仕事は思っていたものと違った……」といったミスマッチによって退職してしまうリスクを軽減できます。
また、別の業種でもアルバイトを経験することで「仕事に対する責任感がありそう」といった好印象につながり、アルバイトをしない人と比較すると評価されるポイントを増やせるのです。
アルバイトは、実務経験を通してスキルを身に付けられるだけでなく、社会の一員として働くという経験そのものが、社会人としての自己成長に活かされるため、就職を有利にできるポイントになり得ます。
社会人との接点が増えて視野を広げられる
大学生が社会人との接点を持つことは、一般的に教職員や家族など限定的です。インターンや説明会に参加するなど就活の準備に入ると、社会人と話す機会も増えますが、アルバイトでは早いうちから幅広い世代の社会人とかかわりを持てます。
より多くの人から働くうえでの考え方や価値観について間近で見たり、実際に聞いたりなどできるのは、アルバイトやインターンの大きなメリットです。より多くの社会人と接点を持ち話を聞くことで、仕事の選び方や働き方などの視野が広がりやすくなります。
自分なりの就職に有利なアルバイトを見つける方法4つ
自分なりの就職に有利なアルバイトを見つける方法4つ
- 進みたい業界に関連するアルバイトを探す
- 興味や関心のある職種のアルバイトを探す
- 自分が求めるスキルが身に付くアルバイトを探す
- 研修制度が整っているアルバイトを探す
本記事では就職に有利なアルバイトを12種類解説しましたが、自分なりのアルバイトの選び方を知ることで、12種類以外のアルバイトからでも役立つものを探せるようになります。
まだ自分に合いそうなアルバイトがわからない人も、この4つの選び方を理解すれば数多くの選択肢から絞れるため、適したアルバイトを見つけやすくなります。就活や就職後に役立つアルバイトを見つけて、自分の大きな強みを作りましょう。
時給だけでなく、「どんな人と一緒に働くか」も、仕事選びにおいて大切な視点です。
「このアルバイトでどんな人間関係が広がるだろうか」や「尊敬できるロールモデルとなる人に出会えるだろうか」といった点も考えてみましょう。
進みたい業界に関連するアルバイトを探す
就職したい業界や業種がすでに決まっている人は、その業界や関連する業種のアルバイトを探すことがおすすめです。
大学生の時点で、実際に自分の志望する業界や業種の仕事を経験することで、それが自分に適性のある仕事なのか判断がしやすかったり、就職後に必要なスキルや能力を事前に養うことができたりするなど、数多くのメリットがあります。
また、アルバイトと同じ業種に就職する場合、アルバイトで長期間勤めた経験を自己PRやガクチカでアピールできれば、即戦力になり得る人材として評価してもらえるかもしれません。
選考においてほかの大学生と差を付けられる大きな強みとなるため、進みたい業種でアルバイトの募集があれば積極的に応募してみましょう。
興味や関心のある職種のアルバイトを探す
まだ進みたい業界が決まっていない人や、将来について明確なイメージが湧かない人は、今の時点で少しでも興味のある業種をピックアップしてみてください。
たとえば、ざっくりと「人と接する仕事が良い」というイメージがある場合は、飲食店スタッフやアパレルスタッフ、アミューズメント施設スタッフなどの接客業を選んでみるのがおすすめです。
アルバイトで実務経験を積むなかで現場の雰囲気を見たり、正社員とコミュニケーションを取ったりすることで、よりその業界や職種への興味が強まるかもしれません。こうした興味・関心は、就活で自分に合う仕事を選ぶ際にも役立ちます。
将来就きたい仕事のイメージが何も湧かなくても、求人情報を見て「これは楽しそう!」「自分に合ってそう!」と思えるアルバイトがあれば、思い切って挑戦することも選択肢の一つです。
アルバイトを楽しいと思いながら続けられることは、長く勤めるうえで非常に重要なことです。仕事のなかで自分なりの楽しさを見つけられる人材は、「就職後もやりがいを持って長く働き続けてくれそう」と企業側から捉えられるため、結果的に就職も有利になる可能性があります。
自分が求めるスキルが身に付くアルバイトを探す
今自分に不足している能力や、身に付けたいスキルがある場合は、そのスキルを培える仕事内容や環境があるかどうかでアルバイトを選びましょう。
臨機応変な対応力を身に付けたいのであればイベントスタッフ、マナーや適切な言葉遣いを覚えたいのであればホテルやコールセンターなどが適しています。
ただお金を稼ぐだけでなく、スキルを身に付けるという目的があれば、自己PRやガクチカでも「目標を持ってアルバイトに取り組んだ」というアピールにもなるため、就活でも高評価につながる可能性があるのです。
仕事内容からどのようなスキルを身に付けられるか考えてみると、今回解説した12種類のアルバイト以外からでも、自分に適したアルバイトが探しやすくなります。
研修制度が整っているアルバイトを探す
なかなか経験したいアルバイトが見つからない場合は、研修制度が整っているアルバイトから優先して探すことも選択肢の一つです。アルバイトの研修制度では社内のルール以外にも、基本的な顧客対応や取り扱う商品知識など、業務に関することがマニュアル化されています。
たとえば、コールセンタースタッフは顧客と直接コミュニケーションを取ることになるため、顧客からの印象がとても重視されるのです。
そのため研修では、正しい敬語や電話対応の基礎を習得するためのものから、電話対応のトレーニング、商品知識に関する座学などといった、幅広い研修内容を経て一人前のスタッフとなります。
研修内容は企業により大きく異なりますが、顧客対応や言葉遣い、電話対応など社会人に求められるスキルやマナーが身に付けられるため、企業からも「有名な企業のアルバイトを経験しているなら、社会人として基本的な振る舞いはできそうだ」と評価されやすくなるはずです。
- 就職に有利なスキルを身に付けられる環境が整っているアルバイトか、どのように見極めれば良いですか?
研修制度や実際の業務内容を詳しく確認してみよう
アルバイト募集の際に業務内容を確認しましょう。電話対応にしても、1日の電話本数が10本と100本では大きな開きがあります。実際に携わる仕事について詳しく尋ねましょう。
「未経験OK! 優しく教えます」を鵜呑みにしてはいけません。OJTや研修、作業マニュアルがあるのか、これも確認したいですね。
アルバイトを通じて身に付けたいのは一体何でしょうか。そこをしっかり考えてください。
身に付けたいスキルは、どの業界でも通用するものか、特定の仕事で通用するものなのか。身に付けたいスキルを考えることは、同時に自分の将来も一緒に考えることになります。
また、スキルはすぐに身に付くものではありません。時間がかかったり段階を踏んだりするので、計画を立てて考えましょう。
就職に有利なアルバイトで有意義な経験を積んで内定につなげよう
就職に有利なアルバイトは人それぞれ異なります。自分の進みたい業界に関連する業種から選んだり、身に付けたいスキルから探したりなどの選び方を実践することで、数多くのアルバイトのなかから就活に役立つものを見つけられるようになります。
注意点は、ただ単純にアルバイトを続けているだけでは就職には有利にならないことです。アルバイトで何を経験して、どのようなスキルや能力を身に付けたかなどのエピソードがあるからこそ、就活でも強みとして輝きます。
まだ就活について具体的なことを考える時期ではなくても、せっかくアルバイトを始めるのであれば、就活で役立つ強みを作れるようなアルバイトを探しましょう。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見るアルバイトで得た経験やスキルが将来どう活かせるかの視点で考えてみよう
就職を有利に進めるためには、アルバイトの選び方が重要です。ただ単に時給が高い仕事を選ぶのではなく、そこで得られる経験やスキルが将来にどう活かせるかを考えることが大切です。
たとえば、有給の長期インターンなどの企業バイトは、実務経験やビジネススキルを磨く絶好の機会となり、企業の業務や働く環境を深く理解できるため、特におすすめです。
接客業や塾講師などのアルバイトでは、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力を鍛えられ、これらはどのような職種でも求められるスキルです。また、ホテルやブライダル業界のアルバイトでは、社会人としてのマナーや臨機応変な対応力を身に付けることができます。
仕事内容よりもどのように取り組んできたのかを企業は評価する
アルバイトを選ぶ際は、「どのようなスキルが身に付くか」「その経験が自身の就活の自己PRにつながるか」を基準に考えてみましょう。企業は「どんな仕事でも主体的に取り組める力」を評価します。
どのようなアルバイトをしていても、そこでの経験をしっかりと振り返り、学びを明確に言語化できるよう準備しておくことが重要です。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
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