この記事のまとめ
- コミュニケーション能力は3つの力に分けられる
- コミュニケーション能力の自己PRはエピソードの具体性が大切
- コミュニケーション能力の自己PR例文12選を紹介
- ChatGPT 自己PR作成ツール
ChatGPTツールを活用すれば、選考通過率の高い自己PRができます!
この記事を読んでいる人に
おすすめな作成ツール(無料)
就活の自己PRでコミュニケーション能力を強みとして伝えたい場合、「具体的にどのようにアピールすればいいのか」「企業に評価される方法はあるのか」などと悩む人は多いのではないでしょうか。
コミュニケーション能力は企業が学生に強く求めている能力であるため、うまく伝えることができれば、志望先の企業から評価をされる可能性が高まります。ほかの学生と差別化できる伝え方を覚えて、志望企業の内定をつかみましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの柴田さん、吉田さん、横山さんとともに、企業がコミュニケーション能力のある人を評価する理由や、効果的に自己PRするコツを例文と一緒に解説していきます。就職活動でコミュニケーション能力を自己PRしたい人は、ぜひ参考にしてください。
コミュニケーション能力を自己PRするなら差別化が重要
コミュニケーション能力は仕事をしていくうえで役立つ場面が多いため、具体的なエピソードを交えて自己PRすることができれば企業に好印象を残すことができます。
ただし、コミュニケーション能力を自己PRとして使う学生は多いため、内容が抽象的で漠然としていると、企業にとって印象に残らないものとなってしまうことも。競合性の高い分野だからこそ、ほかの学生と差別化できる具体的な要素が必要になります。
この記事では、コミュニケーション能力とは具体的にどのような能力なのか、またどんな場面で役立つのかを説明していきます。その後、高評価につながるコミュニケーション能力の自己PR方法について3つのステップにわけて解説をします。
そして、良い例文と悪い例文も併せて紹介していくので、どのようにコミュニケーション能力を自己PRすればいいかイメージが湧かない人は、ぜひ参考にしてください。
コミュニケーションの例文とあわせて内定者ES100選<自己PR>を確認しよう!
・強みや経験別に見れる
・大手・一流企業が多数掲載
企業が学生にコミュニケーション能力を強く求めている理由
日本経済団体連合会が2018年におこなった新卒採用に関するアンケート調査結果によると、企業が就活の選考時に重視する能力はコミュニケーション能力が1位となっていて、続いて主体性、チャレンジ精神などが挙げられています。
どんな企業でも、一人で進められる業務は限られていて、ほとんどの仕事で人とコミュニケーションを取ることが必要になるため、コミュニケーション能力は重要視している企業は多いのです。
仕事において、あなたのライバルは同期や同僚ではありません。
最近Chat GPTが大いに話題になっていますが、多くの仕事は近いうちにAI(人工知能)に取って代わるかもしれません。
だからこそ、人間でないとできないコミュニケーション力がより重要になるのです。
社内外の人と良好な関係を築きやすくなる
仕事をしていくうえで、良好な人間関係を築いていくことは非常に重要です。
基本的に研修が終わったら、どこかの部署に配属され、チームメンバーと協力しながら仕事をしていきます。良いコミュニケーションがとれれば、メンバーと信頼関係ができて仕事の相談や意見などが言いやすくなります。
また職種によっては、社外の人とやり取りするケースも少なくありません。たとえば営業職の人は、取引先の人や一般顧客を相手に商談する必要がでてきます。
社外の人と良いコミュニケーションを取れれば、会社のイメージアップにもなり、良好な関係を築くことにもつながります。
仕事がスムーズに進みやすくなる
コミュニケーション能力が高いと、仕事を効率的に進めることにもつなげられます。
社会人に求められる能力として「ほうれんそう」があります。漢字にすると「報連相」となり、業務を円滑に進めるうえで非常に重要な要素となるのです。
報連相とは
社会人と基本的なスキルと言われる「報告」「連絡」「相談」のこと
たとえば、仕事をする際にミスをしてしまった時は、すぐ上司に報告することが大切になり、業務の変更事項などがあった際は、メンバーへその情報を正確に連絡する力も求められます。また、仕事における疑問点や不安な部分を事前に相談することも非常に重要です。
これらの要素は、すべてコミュニケーション能力に当てはまり、しっかりできれば業務を効率的に進める要因となるためとても重要です。
コミュニケーション能力は3つの力に分けられる
コミュニケーション能力は3つの力に分けられる
- 伝える力
- 聞く力
- 質問する力
コミュニケーション能力がある人=「話がおもしろい人」「友達が多く社交的な人」というようなイメージを持っている人は多いと思いますが、社会人に求められる要素はそれだけではありません。
社会人に求められるコミュニケーション能力は大きく分けて、伝える力、聞く力、質問する力の3つがあり、これらを具体的に自己PRできると企業に評価されやすくなります。
ここからは、社会人に求められる3つのコミュニケーション能力を具体的に解説していくので、どんな能力が大切なのかを理解しておきましょう。
仕事は一人でできないものがほとんどであり、基本的にチームや組織で動いていきます。そのためコミュニケーション力が高い人は企業にとって評価されやすいと言えます。
ただ、その分面接やエントリーシート(ES)でしっかりと伝えられていないと「この学生は本当にコミュニケーション力が高いのかな」と疑われてしまうので、注意が必要です。
文章を作るのが苦手な人でも『コミュニケーション能力』の自己PRができます!
自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
しかし、「自己PRが全然思いつかない......」「自己PRを考える時間がない......」対策が思うように進んでいない人も多いのではないでしょうか?
そこで活用してほしいのが、「Chat GPT 自己PR作成ツール」です。簡単な質問に答えるだけで、Chat GPTが選考で活用できる自己PRを自動で作成します。
自己PRが思いつかない人や、忙しくて自己PRを考える時間がない人は、まずはツールを使ってみることをおすすめします!
①伝える力
社会人は自分の意見を言葉に変換するのに必要な語彙力や、わかりやすく端的に伝えるために要約する力も重要になります。 伝える力が欠如していると、自分の意図しない形で相手に伝わってしまい、業務に支障がでる恐れがあります。
また、相手のレベルに合わせて伝えることも大切です。たとえば、システムエンジニアの人が違う業界で働いている営業の人に専門用語を多用して説明しても、ほとんど意味が伝わりません。
人は理解できない言葉が多いほどストレスを感じる生き物なので、わかりやすく物事を伝える力は重要になります。
②聞く力
聞く力とは、相手の言葉に耳を傾け、その考えを正しく理解する力です。
聞く力がある人は、まず相手の話を最後まで聞いたうえで、自分の意見を伝えたり質問をしたりします。相手が話している最中に会話をさえぎったり否定的な意見を言ったりはしません。
話している側からすると、途中で話をさえぎられ否定的な意見を言われれば、当然良い気持ちはしません。「この人は自分の話に興味がないのかな?」とマイナスなイメージを持たれ、相手が自分の意見を伝えづらい雰囲気にしてしまいます。
聞く力は相手の伝えたいことを理解する力であるため、理解しきれない場合は、適宜質問をしていくなどの工夫が大切です。
聞く力についてもっと具体的に知りたい人は、以下の記事でより詳細に解説しているので、参考にしてみてください。
14例文|傾聴力の自己PR作成に欠かせない必勝3ステップ
③質問する力
仕事をするうえで、わからないことを放置するのは避けなければならず、疑問点を質問する力が求められます。
仕事の疑問を解消するために適宜質問をしていくことで、相手が求めるものが明確にわかり、間違った方法で業務を進めるリスクを減らすことにもつながります。
また、取引先や顧客とのコミュニケーションで質問をうまく使うことで、相手の潜在的なニーズを汲み取ることができるようになります。
多く質問をすることで相手は「この人は自分に興味を持ってくれている」と感じるため、信頼関係の構築にも質問する力は活きてくるのです。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る「集約する力」「書く力」「言葉使い」も重要なコミュニケーション能力
社会人として必要なコミュニケーション力には、他にも以下のようなものがあります。
集約する力
会社にいる人材は学校とは違い、世代も背景もさまざまな人が集まって物事を議論します。そのため、なかなか結論がまとまらない、見解の相違や理解の差などの問題が発生しがちです。
関係者の声を隅々まで聞き取り、それらを整理して論じる点はどこかを示すなど、意見を取りまとめる力、すなわち集約する力も重宝されます。
書く力
ちょっとしたメモ書きもそうですが、メールでのやりとり、報告書など、「書くこと」は働くうえで避けられません。
また、話したことは録音しておかないと消えて流れていってしまうため、あらゆる出来事を記録に残しておかないと、あとでトラブルになることも少なくありません。
書く力はとても大切で、普段から文章を書くことに慣れていないと、話すよりも難しいと感じるでしょう。困らないように普段から意識して書く力を身に付けておいてください。
ボキャブラリー・言葉遣い
人の話に耳を傾け興味を引く話題を提供できても、言葉遣いが適切でなかったり、いつまでも学生言葉を用いたりしていると、相手はコミュニケーションを進んで取ってくれません。
ビジネスにふさわしい言葉で話せることも、コミュニケーション力の一部だと考え、普段から身に付けるよう意識しましょう。
コミュニケーション力を自己PRとする人のなかには、趣味が旅行の人もいるのではないでしょうか。次の記事では、旅行を趣味としてアピールする方法についてわかりやすく解説しているので、ぜひ読んでみてくださいね。
例文16選|就活で「趣味は旅行」はおすすめ! 自分らしくアピールする方法
自己PRのヒントになる! 3つのコミュニケーション能力が役立つ場面
3つのコミュニケーション能力が役立つ場面
- 伝える力は商談やプレゼンテーションに活きる
- 聞く力は商談や接客に活きる
- 質問する力は人の関係構築に活きる
ここからは、上記で説明した3つのコミュニケーション能力が、具体的に仕事でどのような場面で役立つのかを解説していきます。
どんなシチュエーションで活きるのか理解できるので、参考にしてみてください。
ChatGPTを活用すれば受かる自己PR文が作れます
自己PRは就活において必要です!
しかし、書こうしてもネタが思いつかなかったり、学業やアルバイトで忙しく手つかずの学生も多いのではないでしょうか?
そんな就活生に活用していただきたいのが、最新の「AI 自己PR作成ツール」です。作成ツールでは、AIが自己PRを自動生成してくれるためネタがなく悩んでいたり、忙しい就活生にはぴったりです!
(継続力が強みの場合)
伝える力は商談やプレゼンテーションに活きる
伝える力が具体的に必要となるシーンは商談やプレゼンテーション、会議などです。たとえば、商談では自社の製品・サービスの魅力や特徴を説明するだけでなく、相手の状況や立場を踏まえて適切に顧客や取引先に伝える必要があります。
ここで相手の状況からメリットなどを考えて、魅力的な伝え方ができれば、商品を売ることができ会社に大きく貢献することにつながります。
聞く力は商談や接客に活きる
聞く力が活きる具体的な場面は、相手の悩みを聞ける商談や接客などです。悩みを聞いたうえで、相手が求めるものを紹介できれば、信頼関係の構築にも貢献できます。
商談や接客は、相手のニーズを正しく理解して、悩みを解決したり要望に正しく答えたりすることが大切です。話していく中で、「この人にはどんな悩みがあるのか」「どの商品が合っているか」など適切に判断していくことが求められます。
接客業を志望していても志望動機がうまく書けない……と悩んでいる人は以下の記事をチェックしてください。志望動機の書き方とアピールポイントをまとめています。
接客業の志望動機はどう書く? 効果的なアピールポイント5つを解説
質問する力は人の関係構築に活きる
質問する力が活きる具体的な場面は、上司や同僚、社外の人との関係構築をするときです。的確に質問して相手のことを理解できれば、相手の信頼を得ることにつながります。
業務以外にも、アイスブレイクをうまく活用して、相手の趣味や興味のあることを質問するとお互いの理解が深まって、商談しやすい雰囲気になり、悩みを相談しやすくなる関係になっていけます。
コミュニケーション能力は、対人関係を構築するうえで、信頼を得るために最も重要な能力です。
コミュニケーションは言葉で伝えるということだけではありません。人と接する状況のすべてにおいてコミュニケーション能力が必要となります。
積極的に自己PRしよう! コミュニケーション能力が求められる職種
コミュニケーション能力の高い人は良好な人間関係を築きやすいといえます。そのためどの職種にもコミュニケーション能力は求められますが、特に活かせるのが上記の職種です。
これらの職種になぜコミュニケーション能力が活きるのか、具体的に解説していきます。
営業職
営業職は会社が取り扱う商品やサービスを売って、利益を生み出していくことが求められる職種であるため、顧客と信頼関係を築いていかなければいけません。
相手の悩みを聞いたうえで適切なサービスを提案していくことはもちろん、自社サービスの魅力を伝えるプレゼンテーション能力も求められます。
また既存顧客だけでなく、新規顧客とも商談するケースもあり、初対面の人と親睦を深めていく必要もあるため、営業職にはコミュニケーション能力が必要になります。
自己PRをする際、単に明るいとか元気があるとかだけでは、そのコミュニケーション力が仕事でどう役立つのか伝わりません。
「初対面でも物おじせず自身の考えを述べられる」「相手のニーズを読み取りながら会話を展開できる」など、持ち前のコミュニケーション力をどう営業職で活用するかを具体的に述べましょう。
販売職
販売職は自社で用意した店舗に顧客を招き、商品を選んでもらうスタイルであるため、購買意欲がある人に対して接客するケースが多くなります。
取り扱う商品やサービスが多いと、来店する顧客のニーズも多種多様になるため、適切に悩みを聞き出してその顧客に合った商品を提案しなければいけません。
さらに販売員は接客する際の挨拶や言葉遣いも重要になります。無表情で挨拶をしてこない店員と、明るく笑顔で挨拶をしてくる店員、どちらに接客をされたいかとなったら後者を選びますよね。「またこのお店に来たい」と思ってもらえるような接客力が販売職には求められるのです。
販売職は不特定多数の人とかかわり購買を促していくことになるので、初対面の人とでもコミュニケーションできる社交性も大事だと言えます。
ただそれだけだと売り上げにつながらないので、相手のニーズを聞き出す質問力や信頼関係構築力、提案力などが求められます。
自分はその中でもどういった強みを活かして貢献できるのか、しっかりと考えてアピールしていきましょう。
販売職の具体的な業務内容は以下の記事で説明しているので、販売職を検討している人はこちらも併せて読んで参考にしてみてください。
販売職を徹底調査! 仕事内容から就活を成功させるコツまで紹介
社交性をアピールしたい人はこちらの記事も参考にしてみてください。差別化する方法もまとめています。
関連記事
社交性の自己PRで差別化する5ステップ|言い換え別例文5選
自己PRで社交性をアピールしようとする学生は少なくありません。記事では、ほかの学生に埋もれてしまわないようにアピールする方法をキャリアコンサルタントとともに解説します。NG例と社交性の言い換え表現別の例文5選も紹介しているので、社交性の自己PRを作成する際の参考にしてみてくださいね。
記事を読む
自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう
ChatGPTを使った自己PR作成ツールはもう試しましたでしょうか?
簡単な質問に答えていくだけでChatGPTが自動で魅力的な自己PRを作成します。
作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
簡単な質問に答えるだけで、強みが伝わる自己PRが作れます。
作成スタート(無料)
事務職
事務職は、電話・メール対応や来客対応、他部署との連携など、他者とかかわる場面が多い職種です。たとえば営業事務であれば、顧客からきた電話の取り次ぎや営業資料を作成するなどの業務があります。
営業職や販売職と違い顧客と直接会ってやり取りするより、電話やメールでコミュニケーションを取るケースが多いため、声のトーンや言葉遣いなどに気をつけていかなければいけません。
資料作りを頼まれた際は、相手が求める資料はどんなものか細かくヒアリングしていかなければいけないので、質問する力も求められます。
事務職で要求されるコミュニケーション力とは、相手を説得するようなものよりも、相手に対する気遣いや配慮といったホスピタリティが大切です。自分の思いよりも相手への気配りを中心にアピールしてください。
事務職の業務内容を知りたい人、自分に適性があるかどうか気になる人は以下の記事を読んで、就職活動に役立ててみてくださいね
事務職の4つの誤解に要注意! 仕事内容・適性・選考対策を徹底解説
エンジニア職
エンジニアは、自社や顧客から求められたシステムを開発していくのが主な業務です。システム開発は1人ではなくチームでおこなっていくプロジェクトが多いため、メンバーの進捗確認や情報の伝達など、コミュニケーションを細かく取っていくことが求められます。
エンジニアは顧客とも細かくやり取りしていかなければいけません。相手が求めているシステムになっているかどうか都度確認していき、認識の齟齬が起きないようにしていく必要があるからです。
また、顧客はエンジニアの専門的な知識がないケースもあるため、相手のレベル感に合わせて説明する力も必要となります。
エンジニア職にはプレゼンテーションの機会が多くもたらされます。ここが、自己PRで一番の腕の見せ所なので、プレゼンテーションにおける成功事例をしっかり挙げておきましょう。
学会やゼミでの発表などで、過去にどのようなプレゼンテーションをおこない、それに対して高評価を得られたことを説明してください。
そして、エンジニア職の仕事に直結したコミュニケーション力があることをアピールしましょう。
ここまでコミュニケーション能力のある人におすすめな職種を解説しましたが、人とかかわる仕事をさがしている人は以下の記事も参考にしてみてください。
人とかかわる仕事19選|具体的な仕事内容や注意点まで徹底解説
他にもコミュニケーション能力が必要な仕事はたくさんあります。次の記事では、QAについて解説しています。QAもコミュニケーション能力が必要な職種ですので、読んでみてくださいね。
QAの仕事内容とは? 将来性や向いている人の特徴を徹底解説!
自己PRでコミュニケーション能力を効果的に伝えるための3ステップ
ここまで説明したコミュニケーション能力の説明を踏まえて、実際に自己PRを作っていきます。
3つのステップに分けて解説をしていくので、ほかの学生と差別化できる魅力的な自己PRを一緒に作っていきましょう。
コミュニケーション力を自己PRで伝える場合は、「コミュニケーション力」をどう認識しているかがポイントです。
「コミュニケーション力」と一言で言っても、伝える力、聞く力、質問する力などさまざまな要素があります。その中で、どのコミュニケーション能力があるのかを言語化することが大切になります。
①自己PRするコミュニケーション能力を決める
コミュニケーション能力は大きく分けると以下の3つになるので、この中から1つ選んで自己PRを作ってください。
3つのコミュニケーション能力
- 伝える力
- 聞く力
- 質問する力
コミュニケーション能力はいろんな意味で使われる言葉であるため、一言で「コミュニケーション能力があります」と伝えても、企業側は「具体的にどんな能力なのだろう?」と考えてしまいます。
「私は伝える力が優れています」というように、何のコミュニケーション能力が優れているのかを自己PRをしていくと、より印象に残りやすくなります。
3つの能力からどれを選んでいいかわからない人は、まだ自分の強みを把握しきれていないので、自己分析を一度やってみてから選ぶようにしてください。
自己分析のやり方がよくわからない人は、以下の記事を読んで実際に分析をしてみましょう。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
②コミュニケーション能力が発揮されたエピソードを具体的に伝える
自己PRする能力が決まったら、その能力が活かされた場面を具体的なエピソードに落とし込んでください。具体的な内容を伝えられれば、会社で活躍する場面を相手もイメージしやすくなるため、印象に残りやすくなります。
具体的なエピソードを作る際は以下3つの要素を入れるようにしてください。なぜなら、この3つの要素を意識して自己PRを作ると、話の説得力が増して企業側に伝わりやすい構成になるからです。
具体的なエピソードを伝える際に入れる要素
- なぜその行動をしようと思ったのか
- 実際にどんな工夫をしたのか
- その経験から得られた成果
- コミュニケーション能力を自己PRする際に、どこまで具体的に書けばいいかわかりません……。
その場にいなかった人でも想像できるように話そう
具体的なエピソードを書き込むときには、その場にいない人がそれを読んで(または聞いて)頭の中に再現ドラマのシーンが思い浮かべられる程度に物事を述べると良いでしょう。
何か困りごとや課題が起きた場面設定を説明し、それに対してあなたがどのようにコミュニケーションをとったのか、行動を示します。それによって何らかの成果が見られるはずです。
それを描写して、結果としてどのようなメリットを得られたかで締めくくれば、その状況を見たことがない人にも、なんとなく想像がつけられます。
最後に示すメリットが、応募先企業の仕事で再現性があるものだと、結論付けられるとより効果的です。
なぜその行動をしようと思ったのか
なぜその行動を取ったのか、理由をまず伝えるようにしましょう。
アルバイトの接客を例に挙げると、「商品を見て迷っている様子の顧客がいたから」「顧客に役立つ商品を伝えたかった」など、コミュニケーションを取ろうと思ったきっかけを明確にしてください。
きっかけを話せると、自分がどんな場面で長所を発揮できるのか相手に伝えることができますよ。
実際にどんな工夫をしたのか
次にコミュニケーション能力を発揮する際に、どのような工夫をして相手と話したのか伝えるようにしましょう。
「顧客の不安を取り除くために、まずは現状の悩みを聞くことに専念した」「顧客にこの商品がどんな場面で役立つのか詳細に説明した」など、コミュニケーションを取るうえで意識した点を明確にしてください。
その経験得られた成果
コミュニケーションを工夫したことで得られた成果も書きましょう。数字や成績などを使うとより明確なイメージを伝えられます。
たとえば、「接客の顧客満足度が店舗で1位になった」「顧客が自分のリピーターになって何度も店舗に来てくれるようになった」など具体的に話して、その経験から得られた成果併せて伝えられると、より印象に残るエピソードになります。
- コミュニケーション能力の自己PRでは、実績が大きいエピソードの方が評価されるのでしょうか?
実績も大切だが自信を持って自己PRすることの方が大事
「実績が出ていなくて不安」「他人と差別化できているかわからない」と悩んでいる人も多いでしょう。もちろん、ビジネスの場において結果を出すことは非常に重要です。
そのため実績が大きい方が、実績の出ていない人よりも評価されやすい一面はあります。
けど、大丈夫です。社会には、学生時代に結果が出ていなくても社会に出てから活躍している人や、結果を出す人をサポートするといった形で企業に貢献する人もたくさんいます。
あなたのコミュニケーション力が発揮できる場は必ずあります。自信を持って自己PRを伝えられるようにしましょう。
③最後に仕事にどのように活かすのかを伝える
入社後に自分のコミュニケーション能力は、どのような場面で役立つと考えているのか伝えてください。志望する職種の仕事内容と結びつけられると、より説得力が増す自己PRとなります。
コミュニケーション能力は幅広い意味で使われるので、より具体的なエピソードに落とし込む必要があります。入社後に活躍できる人材と思われるように、志望先の企業に合ったエピソードを準備しましょう。
- コミュニケーション能力をアピールしたいのですが、企業でどのように活かせるのか想像がつきません……。
志望する企業や職種によって答えを変えていこう
コミュニケーション能力にはさまざまな要素があります。
自分が志望する企業では、どのようなコミュニケーション能力が求められているのか。また、どのような職種、領域で自分がアピールしようとしているコミュニケーション能力を活かせるのか、じっくりと検討してください。
たとえば営業であれば、傾聴しつつ相手のニーズを引き出せるコミュニケーション力が求められ、戦略的な部署であれば、徹底的に議論ができる、熱いコミュニケーション力が求められます。
自己PRの際には、入社して自分がどのような仕事に就いているか想像して、どのようなコミュニケーション力を発揮しているかイメージしてみましょう。
自己PRでコミュニケーション能力を伝える際の注意点
自己PRでコミュニケーション能力を伝える際の注意点
- 抽象的な伝え方はNG
- 面接での言動や態度にも注意が必要
コミュニケーションを自己PRするうえでいくつか注意点があります。
間違った形でコミュニケーション能力を自己PRすると、マイナスなイメージになることもあるので、事前に注意点を理解しておきましょう。
抽象的な伝え方はNG
コミュニケーション能力は幅広い意味を持つ単語であるため、「私にはコミュニケーション能力があります」といった抽象的な表現を使うと、相手に伝えたい内容が適切に伝わりません。
コミュニケーション能力について自己PRする学生は多いため、抽象的なエピソードにしてしまうと、ほかの学生と差別化できず印象に残りづらいのです。
抽象的に伝えてしまってる例
私にはコミュニケーション能力があります。
具体的に伝えられている例
アパレルの接客を経験し、相手のニーズをうまく聞き出すことができるようになりました。
面接での言動や態度にも注意が必要
コミュニケーションを自己PRする場合は、面接での言動や態度にもいっそう気をつけなければいけません。
コミュニケーション能力があると自己PRしているのに、面接官の質問に答えられていなかったり、挙動不審だったりしたら矛盾が生まれてしまうからです。
このようなことにならないように、事前に面接練習は入念におこなってください。
- 質問に上手く答えられないと、面接官に「コミュニケーション能力がない」と判断されてしまうのでしょうか?
焦らず伝えたいことを言えれば大丈夫
面接中に噛んでしまったり早口になったりしても、「この人はコミュニケーション能力がない」と判断されることはあまりないかと思います。
皆さんはアナウンサー志望でもない限り、上手に話すことは特段求められていません。それよりも、しっかりと相手に伝えたいことを言えているかが重要です。
面接でも焦らず、落ち着いて自分の伝えたいことを話せるようにトレーニングをしていきましょう。
面接にまだ不安がある人は、以下の記事に効率的な練習方法が記載されているので、読んでみてください。
効果絶大な面接練習|最短で内定に近づく状況別練習法を紹介
コミュニケーション力をアピールポイントにする場合、回答の仕方次第では、相手に矛盾を感じさせてしまうかもしれません。次の記事では、質問別にちょうど良い長さの回答例を紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
面接は簡潔に答えすぎても問題なし? 質問別の的確な回答例7選
アドバイザーコメント
横山 慶一
プロフィールを見る最新のコミュニケーション能力について知っておこう
現在は予測不能な仮説を立てるのが難しい時代になっていて、VUCA時代と言われています。VUCA時代に求められているスキルはVUCAスキルと呼ばれていて、最新のリーダーシップの考え方が示されています。
特にコミュニケーションに関しては、次の内的思考力とコミュニケーションの明晰性の2点が指摘されています。
内的思考とは、枠組みのある論証ができ、さまざまなアイディアを論理的かつ現実に結びつけることができる思考能力。
コミュニケーションの明晰性とは、人の話をしっかりと聞き取れる傾聴力と、相手の本心を引き出せる的確な問いかけができることおよび、納得ができる議論ができることです。
このように、今の時代に合った最新の着眼点を意識して、日頃からしっかりと対話を図ることで、コミュニケーション能力をさらに向上させることができます。
コミュニケーション能力を自己PRする例文12選
コミュニケーション能力の自己PR例文
- 伝える力の自己PR例文
- 聞く力の自己PR例文
- 質問する力の自己PR例文
先ほど説明したコミュニケーション能力を自己PRに落とし込む3ステップがわかったら、次は実際に自己PRを作成してみましょう。
「伝える力」「聞く力」「質問する力」に分けて例文を作成したので、自分の自己PRと見比べながら参考にしてみてください。まだ自己PRの内容が固まっていない人は、例文を見て、どのコミュニケーション能力を自己PRに落とし込むか決めてみてください。
伝える力の自己PR例文
伝える力の自己PR例文
- アルバイト
- ゼミ
- サークル
- 部活
伝える力を自己PRする際は、「誰に向けて工夫したのか」とターゲット層を決めておいてください。販売のエピソードを使うのであれば、どんな顧客相手に工夫をしたのかという点を盛り込むと、話の内容が具体的に伝わりやすくなります。
また、志望企業の顧客ターゲットとエピソードを関連付けるのも一つのテクニックです。
たとえば、高齢者向けの商品やサービスを提供している企業に応募する場合は、高齢者の人相手に接客した話を自己PRとして使うと、再現性を感じられる効果的なエピソードになりますよね。
伝える力をアピールするときに、単に会話のテクニックを強調するだけではダメです。相手が興味関心を持てるようなトピックを選び、理解できる言葉を用いて話すなど、相手目線を意識しながら伝えられる点を強調しましょう。
例文①アルバイト
例文①アルバイト
私の強みはスポーツ用品店の接客で培った伝える力です。3年間接客業を続けたことにより、顧客が求める商品を適切に販売できる力を身につけられました。
始めたばかりのころは商品のメリットばかりを伝える接客で、押し売りのような形になっていました。商品知識も乏しかったので、具体的な説明ができず、なかなか商品を売ることができませんでした。
このままでは良くないと思った私は、商品知識を身につけるために勉強をして、店舗で一番売上実績を残していた先輩社員に接客のコツを聞いて、一から接客のスタイルを見直しました。
先輩から「メリットだけでなくデメリットも説明して、ほかの商品と何が違うかまで言えると納得感が増すよ」とアドバイスをいただきました。
その後、バスケットボールシューズを選んでいる顧客の接客をした際に、商品知識を身につけたことで、そのシューズのメリットやデメリット、ほかの商品との違いをわかりやすく説明することができ、商品を買っていただけました。
接客した顧客から「〇〇さんに相談して良かったです」と言っていただけたのが本当にうれしかったです。
この経験で自信をつけられた私は、接客で商品を売れるようになり、結果としてアルバイトの中で一番の売上を記録することができました。
貴社で営業する際も、顧客に納得していただける提案をしていきたいと思います。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
製品知識をしっかり身につけ、的確な情報提供をおこなっていることから、優れたコミュニケーション能力であることが伝わってきます。
加えて、相手の視点に立つ接客もできているように感じるので、顧客に対するねぎらい、気配り、感謝、尊敬など自分自身のマインドを効果的にアピールできていますね。
アルバイトの自己PRの作り方はこちらで詳しく解説しているので、これから自己PRを作る人は、参考にしてみてください。
例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
例文②ゼミ
例文②ゼミ
私の強みは人に物事を伝えることです。私が所属していたゼミでは毎年プレゼンテーション大会に出るのが恒例でした。
私は「フードロス削減に向けてできること」というテーマで出場することが決まり、毎日練習をしていました。しかし、本番に向けて教授の前で発表の練習をしたら、「何を伝えたいのかイマイチわからない」と言われてしまいました。
そこで私は何がいけなかったのか原因を探るために、YouTubeでプレゼンについて調べ、同じ大学生が参加しているプレゼンテーション大会の会場に足を運び、優秀な成績を収める人と自分は何が違うのかを研究しました。
研究して自分に足りないと思った要素は、「結論から話せていない」ことと「声のトーンが変わらない」部分でした。この学びから、結論を最初に持ってきて、一番伝えたい部分を話す際は声のトーンを上げるようにしました。
結果として、ゼミ内のプレゼンテーション大会で優勝することができ、教授からも「ここ数年で一番良いプレゼンテーションだったよ」と言っていただけました。
貴社に入社したらこの伝え方に磨きをかけて、商品を魅力的に提案できる販売員として成果を出していきたいと思います。
ゼミ経験はガクチカのテーマとしても有効です。アピールするときのコツや注意点は、こちらの記事で詳しく解説しています。
例文8選|ガクチカでゼミ経験を魅力的にアピールする8ステップ
教授から得た第三者からの評価を活かす点は、客観的な意見としてとてもgoodです。相当クオリティの高いプレゼンテーションをしたのだなとイメージできます。
プレゼンテーションがよりよくなるためのアクションも素晴らしいと思いますが、なぜそこまで力を入れて頑張ることができたのか、そのモチベーションの源泉にまで言及できると、再現性が強調できより良い自己PRになると思います。
例文③サークル
例文③サークル
私の強みは複雑なことでもわかりやすく伝えられることです。
私はバスケットボールサークルで部長をした経験があり、その期間に身に付けました。
私は幼少期から本や新聞を読むのが好きで、その中で語彙力も養えました。しかし、聞き手のことをまったく配慮せず、本や新聞に出てくる難しい言葉をそのまま使っていました。その結果、サークルのメンバーから「難しい言葉ばかりを使って、何を言っているかわからない」と指摘されました。
そのような状況で、論理的思考力を本で知り、複雑なことを簡潔にする能力を学びました。「メンバーに自分の考えが伝わるようにするにはこれを活用するしかない」と考え、普段から論理的思考力を意識して、難しい言葉でも噛み砕いて説明するようになりました。
そこからは、難しい言葉でも簡単に伝えられるようになり、聞き手にストレスをかけずに話せるようになりました。
貴社に入社後、専門分野が異なる顧客と話す機会があるかと思います。その際、自身の伝える力を活かして、簡単かつわかりやすく伝えられるようにしたいと考えております。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
わかりやすくかみ砕いて伝えるという相手本意の視点はすばらしいです。そのために「論理的思考力」が必要だということに気づいたのだと思います。
提示された文案ではつながりが弱いので、双方が補完しあい、より高いコミュニケーション能力を獲得したと伝えられると良いですね。
例文④部活
例文④部活
私の強みは、どんなことでも丁寧に伝えられることです。
私は大学のサッカー部に所属していて、主務という事務周りを担当する役割を担っておりました。
主務は部費の調整や、大会の参加手続きなど、部を運営するにあたって重要な役割を果たします。そして、100名ほどいるメンバーに向けて、部費を徴収したり、大会参加の同意書を書いてもらったりするなど、メンバーに向けてメッセージを送る機会が多々ありました。
最初は皆内容を理解しているだろうと思い、簡単な文章だけのメッセージを送っていました。その結果、まったく意味が伝わっておらず、結局一人ひとりに直接言いに行ったという出来事がありました。
そこから、本でメールの書き方を勉強して、何をどのように書けば伝わるのかを学びました。
結論ファースト、箇条書きの活用、必ず期限を伝えるなど、本で学んだことを実践したところ、期限内に対応してくれる部員が増えました。
貴社に入社後もメールを書く機会が多々あるかと思います。わかりやすい文章を書いて、スムーズにプロジェクトが進められるよう、貢献したいと考えております。
「丁寧に伝える」ようになったきっかけのエピソードは、社会人なら誰でも経験することでもあります。
このような「あるある」と相手に思わせる具体例は、相手の興味関心を引き、その解決策を述べることで「そうそう、そうすればいいんだよね」と想いを共有できるので、採用担当者の印象に残りやすくなります。
聞く力の自己PR例文
聞く力の自己PR例文
- アルバイト
- ゼミ
- サークル
- 部活
聞く力の自己PRを作る際は、受け身のエピソードで終わらないようにすることが大切です。
聞く行為は必然的に受け身となってしまうため、「話を聞くときにこんな工夫をしました」で終わってしまうと、自主的に動いてないイメージを持たれる可能性がでてきてしまうのです。そのため、自ら動いて聞いたエピソードを盛り込むのが重要になってきます。
聞く力を自己PRする際に意識してほしいのは、話を聞いた結果どうなったのかまで話すということです。
話を聞くだけではなく、その結果どうなったかがわからないと、あなたの聞く力が本当に仕事で役に立つのかが判断できません。
例文⑤アルバイト
例文⑤アルバイト
私の強みは人の話をひたすら聞けることです。私はコンビニのアルバイトで接客をしていました。
コンビニにはさまざまな人が来店し、顧客とコミュニケーションを取ることになります。その中には、いわゆるクレーマーと呼ばれる人もいました。
ある日、「商品の陳列がわかりにくい」と直接クレームをいただきました。私はそこで一切反論はせず、真摯にひたすら話を聞きました。その結果、その人の深層心理には「コンビニに来る前に家族と喧嘩をしてイライラしていた」という原因があることがわかりました。
この経験から、話を聞き続け、適度に質問を投げかけると、その人の本当に気持ちに辿り着けることに気づけたのです。
貴社に入社後は営業職を希望しております。得意の聞くことを活かして、真のニーズを聞き出して、適切な提案ができるように貢献いたします。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
聞くことは相手の本心を理解することですが、そのうえで的確な問いをして、相手の気持ちと行動を変化させなければなりません。
どのように踏み込んだのか記述できるとより説得力のあるPRになりそうです。
例文⑥ゼミ
例文⑥ゼミ
私の強みは人の話を聞き、本当にやりたいことを引き出せることです。私はゼミに所属していました。
私が所属していたゼミは比較的自由で、ゼミ長が主体となってメンバー全員で何をするかを決めています。しかし、「やりたいことがわからない」という状態になっているメンバーが多く、意見を積極的にもらえないことが多々ありました。
そこで、メンバー一人ひとりと話す時間を設け、「どんなことがやりたいか」「自分の興味のある分野は何か」「最近の関心ごと」など、さまざまな質問をして、メンバーの気持ちを知るために努力をしました。
その結果、皆やりたいことや思っていることがわかり、ゼミの活動が徐々に活発になっていきました。
貴社に入社後はゼミで培った聞く力を活かして、顧客のやりたいことを引き出し、その人に合った提案をして、顧客と自社の売上に貢献したいと考えております。
やりたいことがわからない人に「どんなことがやりたいか」と問いかけても回答が返ってくる可能性は低いため、興味関心を持ってもらうためにどんな質問をしたか、具体的な掘り下げについてもう少し詳しく述べておくと説得力がアップします。
例文⑦サークル
例文⑦サークル
私の強みは、他者の意見を聞いてそこから問題を解決できるところです。
私は落語研究サークルの部長として活動してきました。落語好きが集まるサークルだったものの、私を含めて人数は4人しかおらず、このままだと活動ができなくなる恐れがありました。
私は人を増やすためにどうするべきなのかを考えましたが、なかなか良い案が思い浮かばなかったため、ほかのサークルがどのように人数を集めているのか、聞いてみることにしました。
この行動からサークルに人数が集まらない一番の原因は、落語に興味のある人だけにアプローチをしていたことでした。つまり、落語に興味がない人に入ってもらう取り組みがなにもできていなかったのです。
それからは、落語をよくわからない人にも興味を持ってもらえるように、専門用語は使わずに落語の魅力を伝えるポスターを作ったり、落語初心者向けのイベントを企画して落語を披露してみたりと、今までやってこなかった取り組みをしてみました。
このような取り組みを続けると興味本位で話を聞いてくれる人が増え、結果として4人から12人までメンバーを増やすことができました。
この経験から私は周りの人の話をヒントにして、問題を解決できる力を身につけることができました。
貴社に入社したら、顧客の意見を柔軟に聞いて良いシステムを作れるシステムエンジニアになっていきたいと思います。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
うまくいっているサークルにヒアリングをおこない、アクションした結果、メンバーが4人から12人と3倍も増えているのはとても素晴らしいですね。
なぜ他のサークルに聞きにいこうとしたのか、そのきっかけがあるともっと良くなると思います。もしかすると、行動力や課題解決力といった別の強みもアピールできるかもしれませんよ。
例文⑧部活
例文⑧部活
私の強みは、相手の話を聞いて適切な改善策を立てられることです。
私はサッカー部のキャプテンとして50人の部員をまとめていました。私たちのチームは守備型のチームであったため、練習内容もディフェンスの練習が多い状況でした。
しかし、一部の部員から「もう少し攻撃的なサッカーがしたい」「ディフェンスの練習ばかりでつまらない」などの声が聞かれ、監督と部員の間に少し溝ができていました。
このままではチームが分裂してしまうと思った私は、部員全員を集めて話し合う機会を設けました。上級生、下級生問わず一人ひとりに話を聞くと、「もう少し攻撃の練習をしたい」と考える部員が圧倒的に多いことがわかったため、私は話し合いで出た意見をまとめて、監督に伝えました。
私は監督の意見も尊重しつつ、攻撃の重要性も話して練習内容の改善を提案したところ、監督は意見をくみ取ってくれて攻撃の練習時間を増やしてくれました。それにより、部員のモチベーションも上がり、チーム全員が同じ方向を向くことができたのです。
結果としてリーグ戦を無敗で優勝することができ、監督と部員から感謝の言葉を言ってもらい、あのときみんなの意見をまとめられて良かったと思えました。
貴社で働く際は、チームメンバーで協力して業務を進めていく形になると思うので、この部活の経験を活かして、メンバーの話を聞いて適切な対処法を提案できる人材になっていきたいと考えています。
もう少しアピールポイントを整理すると良くなりますね。
相手の話を聴いて、その内容から有効な解決策を導く論理的思考によって、課題を解決したことをアピールすれば、非常に良い自己PRになるでしょう。
質問する力の自己PR例文
質問する力の自己PR例文
- アルバイト
- ゼミ
- サークル
- 部活
質問する力を自己PRする際は、相手に質問をしようと思った背景や、質問をする際に意識した点を具体的に落とし込み、そこからどんな改善策を考えたのかまで考えるようにしてください。
「こう思ったからこんな質問をした」で終わるのではなく、質問をした結果どんな変化があったのか、具体的に盛り込むようにすると、エピソードに説得力が出てきます。
質問の内容が的確に伝わっていないと、聞かれた内容を理解してもらえずに的外れな回答を引き出してしまいます。
そのような誤解を生じさせないためにも、複数解釈を引き起こさないよう、簡潔でわかりやすくなるように心がけていくことが、質問力のアピールにつながります。
例文⑨アルバイト
例文⑨アルバイト
私の強みは相手のニーズを引き出す質問ができるところです。
私は携帯販売のアルバイトを3年間していました。料金プランが複雑だったこともあり、「どのプランが自分に合っているかわからない」という悩みを持った顧客の接客をするケースが多くありました。
そういった顧客に私は専門用語を使わず、誰にでもわかるような言葉選びを意識して悩みを聞き出すようにしました。プラン名をだして案内をすると頭が混乱してしまうため、質問項目を事前に用意して1つずつ質問に答えてもらい、最終的にその人に合うプランを紹介するようにしたのです。
その結果、顧客に褒めていただけたのはもちろん、店内の接客満足度で1位をとることができました。
社会人になったらこの強みを活かして、顧客の悩みや不安を適切に引き出し、ニーズに合った最善の改善策を提案したいと考えています。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
質問する力がアルバイトという実際のビジネスの現場で活かされている点はgoodです。今後のビジネスのシーンにおいても再現性がありそうだと評価してもらえる可能性は高いでしょう。
店内の接客満足度1位をとったという良い結果が出ているので、それがどれくらいすごいことなのかもっと具体的に伝えた方がいいと思います。何人中の1位だったのか、月間なのか年間なのか、よりわかりやすく伝えるようにしましょう。
例文⑩ゼミ
例文⑩ゼミ
私の強みは、本当の気持ちを引き出す質問力です。私はゼミに所属していて、ゼミ長を勤めていました。
私はゼミ長として、新しく加入したメンバーに「ゼミを通して何をやりたいか」「どんな状態で卒業したいか」などを聞く面談を実施しました。
最初は会話が弾まず、気まずさから自分のことを話す時間が多くなり、結局何も聞けていないことが多々ありました。このことを教授に相談したところ、「コーチングを学ぶのはどうか」と提案を受け、スクールに通うことにしました。
スクールに通った後の面談では間が開くことが怖くなくなったり、適切な質問ができるようになったりして、メンバーの本音を引き出せるようになりました。
貴社に入社後は営業職への配属を志望しております。顧客の本音を引き出して、課題を解決できるような提案をして貢献していきます。
得られたものをもう少し具体的に伝えられると良くなりますよ。
やった行動は記述されていますが、「その行動からどのように変化したか」まで書かれていないので、もう少し深掘りをしてみましょう。
行動変容についてアピールし、それが営業職に役立つことを伝えてみてください。
例文⑪サークル
例文⑪サークル
私は大学のボランティアサークルでおこなった、児童館の子どもとの交流を通して、質問力を身に付けました。
私は子どもたち全員が楽しめるように、みんなで参加できる鬼ごっこやドッジボールなどを企画して遊んでいたものの、あまり楽しめていない様子の子がいたのが気になりました。
そこで本人に話を聞いてみると、「部屋で遊ぶゲームもしたい」「運動が得意じゃないからおもしろくない」というような意見が出ました。私は「子どもは外でみんなを遊ばせてあげるのが一番喜ぶ」と勝手に決めつけていたので、この出来事をすごく反省をしました。
そこからは子どもたちにどんな遊びをしたいか個別で質問をしていき、外遊びだけでなく室内の遊びも取り入れるようにして、みんなが平等に楽しめる環境を作れたので良かったです。
このサークルでの経験を通して、自分の先入観で決めつけることはなくなり、周りの人がどう感じているのか質問するようになりました。
この姿勢を入社後も続けていき、顧客に満足してもらう提案力を身につけていきたいと思っています。
※「AI自己PR作成ツール」
選考通過率の高い自己PRをつくりたい人は「AI自己PR作成ツール」を活用しましょう!
具体的にどんな質問をしたのかまで詳細に伝えられると、もっと良くなりますね。
質問力を強みとして挙げるなら、聞き方に工夫をしてより率直で詳細な回答を得た、という内容が望ましいです。
例文⑫部活
例文⑫部活
私の強みは、目標達成に向けた行動ができるようになる質問力です。私は大学で柔道部に所属していて、昨年4年生が抜けてから最高学年として活動しています。
最高学年となった段階で今後の方針を同期と話し合ったところ、「このチームには明確な目標がないことが問題」という結果になりました。そこで、改めて目標を設定し、目標達成に向けた練習をしようと話をしました。
しかし、私が目標を決めるのは一方的な押し付けになります。そこでチーム全員で目標を決めることにしました。
メンバー一人ひとりと対話をし、そこで出た意見を抽出して、全員で話し合うということをやりました。話し合いの取りまとめは私が担当して、さまざまな質問を通して、それぞれの目標やチームで達成したいことなどを聞き出しました。
その結果、団体で全国大会入賞という目標を掲げて活動したところ、練習がこれまでよりも活発になり、現在も目標達成に向けて練習をしています。
貴社にもさまざまな目標があるかと思います。まずは自分に質問を投げかけて、どのようにしたら目標達成できるかを考え、実績を残して貢献したいと考えております。
部活動の仲間全員を巻き込んでいく姿勢はとても素晴らしいと思います。社会でも、このようにチームを巻き込みながら目標達成に向かっていくことが大切です。
一つ注意したい点は、あなたがどういう立場だったのかという点が描かれていないところです。リーダーなのか、一部員なのかで印象が変わってくるので、役割までしっかりと伝えられるようにしましょう。
コミュニケーション能力を自己PRするNG例文
コミュニケーションを自己PRするNG例文
- 具体例なエピソードがない
- 抽象的なエピソードになっている
「良い例文はわかったけど逆にNGの自己PRはどんな文なの?」と気になった人もいるのではないでしょうか。
そんな人に向けて、コミュニケーション能力を間違った方法で自己PRしているNG例文を作成したので、参考にしてください。
例文①具体例なエピソードがない
例文①具体例なエピソードがない
私の強みはスポーツ洋品店の接客で培った伝える力です。
私はスポーツ用品店でアルバイトをしていて、始めたばかりのころはなかなか商品が売れなかったのですが、最終的には月間の売上実績でトップになることができました。
この経験を貴社の営業にも活かしていきたいです。
具体的な内容が希薄です。伝える力とはどのような力で、なぜ最終的に売上実績がトップになったのでしょうか。この本文では、たまたま好成績だったと言う印象で、営業に活かしたい能力が伝わりません。
例文②抽象的なエピソードになっている
例文②抽象的なエピソードになっている
私の強みはテニスサークルで培ったコミュニケーション能力です。
所属していたテニスサークルでは、一人ひとりに話しかけてメンバーを理解して、友達をたくさん増やすことができました。さらに、率先していろんなイベントの企画をして、メンバー全員を楽しませることができたので良かったです。
また、方向性の違いからメンバーの仲が悪くなった際には、メンバー全員を集めて話し合う機会を設けました。納得するまで話し合いができて、結果としてメンバー全員が同じ方向を向けたので、とても良い機会を作れたと思っています。
貴社に入社したら、この学生時代に得たコミュニケーション能力を活かして、接客していきたいです。
最後に強調している「学生時代に得たコミュニケーション力」が具体的に何を指すのかよくわかりません。
メンバーを楽しませたこと、良い機会を作れたことが、どのようなコミュニケーション力と言えるのか、具体的に提示してください。
自分に合うものを選ぼう! コミュニケーション能力以外で使える自己PR
コミュニケーション能力以外で使える自己PR
- チャレンジ精神
- 協調性
- 適応力
コミュニケーションは重要な能力ですが、コミュニケーション以外の能力をアピールしてもまったく問題ありません。
大切なことは、企業に合わせた自己PRをすることではなく、自分の強みを伝えることです。自分の本当の強みは何なのか、しっかりと自己分析して言語化していきましょう。
ここまで、コミュニケーション能力を自己PRに落とし込む方法を一通り説明してきましたが、「コミュニケーション能力で自己PRを作る自信がない」と感じた人も一定数いると思います。
そのように感じているのであれば、無理にコミュニケーション能力を自己PRとして使う必要はありません。コミュニケーション能力以外にも自己PRとして使えるものはたくさんあるので、自分に合ったものを探してみてください。
チャレンジ精神、協調性、適応力以外の分野で自己PRを見つけたい人は以下の記事を読んでみてください。
自己PRがない人必見! 就活必勝の題材の見つけ方を例文付きで解説
チャレンジ精神
今までやっていない分野や、新しいことにどんどんトライしていけることをチャレンジ精神といいます。
社会人になったら、経験したことない仕事を託されるケースもあるので、失敗を恐れず困難に立ち向かえる人は企業に評価されやすいです。
学生時代に新しいことへ日々挑戦した経験がある人は、チャレンジ精神を自己PRとして使ってみてください。
チャレンジ精神のアピールをする際には、どんな逆境におかれてもあきらめない気概や、打たれても打たれてもへこたれない精神が現れているエピソードを加えられると、非常にインパクトがあります。
チャレンジ精神の効果的な自己PR方法は以下の記事に記載してあります。具体的な作成手順まで書いてあるので、ぜひ参考にしてみてください。
例文22選|チャレンジ精神の自己PRは4つのポイントで敵なし!
協調性
協調性とは、周囲と協力して物事を進める力のことです。入社した後は、年代や価値観が異なる人とかかわりながら仕事を進めなければなりません。
どんな仕事も一人では完結しないため、周りと協力しながら業務を効率よく進められる人は企業に評価されます。
部活やサークルなど、チームで目標に向かって周りと協力したエピソードがある人に協調性はオススメです。
協調性をアピールする際はリーダーシップと混同しないように注意しましょう。リーダーとしての役割を果たせるのは良いことで、協調性があるからこそ人がついてくるのはわかります。
しかし、それを「協調性」としてアピールしてしまうと、周囲と同じ目線で行動できないのでは、という疑念を抱かれる恐れがあります。
協調性を自己PRしたいと思った人は、以下の記事を参考にすれば、差別化できるコツがわかり、より魅力的な自己PRを作ることができますよ。
例文17選|協調性の自己PRで確実に差別化する8つのコツ
リーダーシップを強みとしてアピールしたい人は、こちらの記事で注意点や工夫の仕方を解説しているので参考にしてくださいね。
例文17選|自己PRでリーダーシップを最強の強みとして伝える方法
適応力
適応力とは環境に応じて速やかに適応できる能力です。
入社する会社や部署によって、ルールが異なったり仕事の進め方が違ったりするので、そのような環境の変化に慣れていく力が求められます。
学生時代に環境を変えて物事に取り組んだ経験がある人は、適応力を自己PRとして選ぶのがおすすめです。
テクノロジーが進歩している現代において、適応力はとても重要な能力になります。適用力を就活に活かしたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
適応力は現代の必須スキル! 高め方や就活でのアピール方法を解説
差別化したエピソードを考えて企業の印象に残る自己PRを作ろう
ここまで、コミュニケーションを自己PRするときの具体的な手順、注意点、例文を解説してきました。コミュニケーションの自己PR方法を間違えてしまうと、企業にマイナスのイメージにつながることもあります。
またコミュニケーション能力は幅広い意味を持つ単語なので、他の学生と差別化するためにも、より具体的なエピソードを交えて伝える必要があります。
コミュニケーション能力は企業が学生に強く求めている要素なので、この記事で紹介したポイントと例文を参考にして印象に残る自己PRを作って選考に臨みましょう。
アドバイザーコメント
吉田 隼人
プロフィールを見るコミュニケーション能力は就活で大きな武器になる
コミュニケーション能力は、社会人において必須能力となります。チームや顧客を巻き込んで、商品やサービスを提供していくことになるので、あなたのコミュニケーション力は必ず武器になるでしょう。
非言語コミュニケーションも重要
記事で説明している通り、コミュニケーション力と言ってもさまざまな要素が複合的に絡んでいます。
どんな内容を話すかも大事ですが、非言語のコミュニケーション力(態度、顔つき、喋り方、声、姿勢)も重要です。言語・非言語両方のコミュニケーション力を意識しましょう。
事実だけを話す自己PRにならないようにしよう
自己PRをするうえでの落とし穴は、「私は〇〇をしました」という事実を淡々と話しているだけになってしまっていないかという点です。
面接官によっては、「コミュニケーションがうまくできていたのは、その環境がよかっただけなのでは?」と勘ぐってしまう人もいます。
コミュニケーション力を自己PRする際は、「コミュニケーションが得意な理由」「その背景やきっかけ、環境」もセットで考えるようにしましょう。
そうすることによって、コミュニケーション能力がたまたま発揮されたわけではなく、会社に入っても再現性高くコミュニケーション力を発揮してくれそうだと面接官に印象付けることができます。
面接のときこそ、あなたのコミュニケーション能力の真価が問われる瞬間です。落ち着いて、自分のコミュニケーション力が100%発揮できるように準備していきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/インテグラルキャリア研究所所長
Keiichi Yokoyama〇20歳後半からカウンセリングの勉強を始め、キャリアに比重をおくコンサルティング、人材育成を企業内で推進。独立後は大学のキャリアセンターで学生の就職支援にもかかわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/就活塾「我究館」講師
Hayato Yoshida〇東証一部上場の人材会社で入社2年半で支店長に抜擢。これまで3,000名以上のキャリアを支援。現在はベストセラー書籍「絶対内定」シリーズを監修する我究館でコーチとして従事
プロフィール詳細