この記事のまとめ
- 柔軟性をアピールするならネガティブ要素に配慮することが肝心
- 柔軟性をわかりやすく伝える構成
- 柔軟性の自己PR例文13選を紹介
自己PRの題材にする人も多い「柔軟性」。いざアピールしようと思っても、「柔軟性はそもそも自己PRになるのだろうか?」「どうやって柔軟性をアピールしたらいいかわからない」と悩んでいませんか。
柔軟性を効果的にアピールするには、柔軟性が与えるイメージを理解し、具体例を交えることが重要です。また、柔軟性をアピールすることでかえってマイナスイメージを与えてしまうこともあります。そうしたネガティブ要素を払拭する工夫も必要です。
この記事では、柔軟性の自己PRのやり方やマイナスイメージを与えないための注意点などを例文を交えて解説します。キャリアアドバイザーの谷所さん、大場さん、遠藤さんのアドバイスも交えて解説していくので、柔軟性の自己PRを検討している人は参考にしましょう。
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柔軟性の自己PRはネガティブ要素にも配慮してアピールしよう
柔軟性の自己PRは、どの業界や職種にも響く非常に有効なアピールです。しかし、柔軟性が与えるネガティブな印象を払拭しなければ、マイナス評価になることも。
記事では、まず柔軟性が与えるポジティブな印象、ネガティブな印象を解説します。そのうえで、ネガティブな印象をプラスにする伝え方を説明します。これを踏まえればマイナスな印象は防ぐことができますよ。
すぐに使える例文13選も紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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柔軟性は自己PRに有効?
結論から言えば、柔軟性を自己PRすることはやり方と業種によっては有効です。柔軟性とは一言でいえば、一つのことに執着せず、場面に合わせてより適切な判断をする性質のことです。
時代の変化が早い昨今では、企業も柔軟性のある人材を募集要項に挙げていることもあるので、重宝されるといえるでしょう。
一方で、柔軟性の意味を間違えてアピールしたり、具体性にかけることを伝えてしまうと逆効果にもなりえます。
効果的にアピールする方法をしっかりと習得してから柔軟性をアピールしましょう。
企業は固定観念に捉われず、状況に応じて柔軟に対応できる人材を求めているので、柔軟性は有効なアピール材料になります。また多くの企業は、自ら考え積極的に仕事に取り組む人材を求めているので、この点からも柔軟性が評価されます。
柔軟性を自己PRする学生は多い
柔軟性は資格や経験などと違ってアピールしやすいため、多くの学生が使いがちです。
多くの学生がアピールするがゆえに、安易に使うと面接官に見透かされ、逆効果となることもあります。
そのため、柔軟性を自己PRするうえで大切なことは、具体性を交えて説得力のあるアピールをすることです。具体的にエピソードを語ることで面接官にイメージしてもらいやすくなります。
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(チームワーク力が強みの場合)
柔軟性が自己PRにならない場面もある
柔軟性は必ずしもすべての企業や業種でアピールになるわけではありません。手順やマニュアルを重視する職場では柔軟な対応よりも正確性や丁寧さが求められます。
もちろん企業や職種によりますが、公務員や鉄道会社、インフラ系の企業などはその傾向にあります。
志望する業界のことをしっかりと研究し、柔軟性をアピールするか決めましょう。
- 柔軟性がアピールになりにくい業界や職種はありますか?
数字を扱う業務は要注意
数字の整合性などを要する職種では、柔軟性をアピールすると、時として優柔不断でマイナスな印象を与えるかもしれません。
企業の経理・財務の部署や、監査法人などでの会計業務が一例として挙げられます。
たとえば、あなたが企業の経理部に配属されているとしましょう。
他の部署から経費で落としてほしいとお願いされて、経費では落とせないとわかっていながら柔軟に対応して経費として処理することを繰り返していたら、責任を持って業務にあたっていることにはならないうえに、金額次第では後々大きな問題に発展することにもなりかねません。
就活で求められる柔軟性とは?
就活で求められる柔軟性
- 素直に受け入れる姿勢
- 既存のやり方に捉われない発想力
柔軟性はアピールの仕方次第で有効な自己PRとなる一方、安易に使用すると企業の求める柔軟性にマッチしない場合があります。
柔軟性といってもその特性はさまざま。ここでは企業が求める柔軟性について解説するので、自分の思い描く柔軟性と一致しているか確認していきましょう。
素直に受け入れる姿勢
自分のやり方に固執したり、上手くいくまで試し続けることもときには必要ですが、経験も知識も乏しい新入社員の武器はアドバイスを受け入れて改善していくことです。
また入社するのは自分だけではありません。同期がいて、先輩がいて、上司がいます。その人々は育ち方や考え方もそれぞれ違い、意見が分かれることもあるでしょう。そのような場面で柔軟性が高い人は他者の意見に耳を傾けることができます。
柔軟性が乏しいと人間関係を円滑に回すことも困難となるので、企業は柔軟性がある人を欲しているのです。
既存のやり方に捉われない発想力
時代の変化のスピードが以前と比較して格段に早くなった現代では、既存のやり方に捉われず、アイディアを出していく発想力も求められます。
より良い方法はないか、マーケティングで仕入れた情報でもっとサービスを向上させることはできるかなど、常にアンテナを張って工夫する姿勢が柔軟性です。
マーケティングであれば顧客からの意見などを商品開発に活かす、事務系であればより効率を高める方法を提案するなどが挙げられます。
既存のルールや慣例に捉われずに、常に考えることが企業が求める柔軟性といえます。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る企業は「変わることができる力」も求めている
自分の意見をしっかり持ち、相手に伝えるのは大切なことですが、複数の人で仕事に取り組むときに、一人ひとりが必要以上に自分の意見に固執してしまっては意見が割れ、物事が進まなくなってしまいます。
異なる意見にもきちんと耳を傾け、落としどころを探ったり、相手の考え方が良いと思ったら受け入れたりできるといったしなやかさが、チームワーク良く働くために必要な柔軟性です。
また、上司や先輩、周囲の人から「こうしたらどうか」と忠告やアドバイスをもらうこともあるでしょう。それを素直に受け入れ、実践に移せる柔軟性があると、成長することができます。
「本質を認識したうえで周囲に働きかける力」も重要
たとえば顧客から想定外の対応を求められた時に、「それはできません」と断るのではなく、「どうしたらできるのか」と考える。
あるいは今までのやり方ではうまくいかなくなった時や、さらなる打開策が必要となった時に、過去の成功体験にとらわれず新しいものの見方・考え方ができる。そういった柔軟性をぜひ仕事の場面で発揮してください。
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(主体性が強みの場合)
柔軟性を自己PRする際に与えるポジティブな印象
柔軟性を自己PRする際に与えるポジティブな印象
- 突発的な状況にも対応できる
- 異動などの環境変化に強い
- さまざまな手法を考えつく
企業からの評価にもつながりやすい柔軟性。具体的には、柔軟性をアピールすることでどのような印象を与えることができるのでしょうか。
ここでは、柔軟性を自己PRすることで企業に与えるポジティブな印象を解説していきます。企業の印象を知ることで、アピールの方向性をイメージしましょう。
突発的な状況にも対応できる
想定外の事態が起きたときに対応できるかどうかは柔軟性の高さがものをいいます。
たとえば昨今のコロナ禍では、リモートワークや事業方針の転換など、イレギュラーな事態への柔軟な対応が求められました。
こうした会社規模の事態でなくても、たとえば顧客からのクレームが発生したり、同僚の急な休みに対応する必要があったりと、ビジネスを進めていくうえで想定外の事態は避けられません。
マニュアルや指示なしでも、自分で考えて乗り越えられる柔軟な対応力は企業にとってもプラスの印象となります。
異動などの環境変化に強い
営業職など、業界や職種によっては転勤や配置転換など、場所や仕事内容をさまざまに変えながらキャリアを積んでいくケースもあります。
新しい職場に配属になった際に柔軟性が乏しいと、以前の職場のやり方を踏襲したり、なじむのに時間がかかってしまったりすることも考えられます。
一方で高い柔軟性があれば新しい環境にもすぐに慣れ、従来のやり方とは違う視点でものを見られるようにもなりますね。
柔軟性はキャリアを構築していくうえでも重要な要素といえるでしょう。
- 反対に、専門職や技術職、一般職など、異動の少ない職種や企業の場合は、柔軟性のアピールはあまり有効ではないのでしょうか?
どんな職種や企業でも柔軟性は求められる
異動の少ない専門職や技術職、一般職などの職種や企業でも、柔軟性は求められます。
異動後の環境に慣れて仕事をおこなう柔軟性も大切ですが、仕事のやり方が急速に変化していくなかで、柔軟性がなく変化に対応できなければ効率が悪くなるだけでなく、他部署や他社との連携がうまくいかず、業務がうまく遂行できなくなってしまう可能性があります。
特に専門職や技術職では、新たな技術や知識を積極的に取り入れていく柔軟性が求められます。
変化を柔軟に受け入れて業務に生かしていける人材として、職種や企業にかかわらず柔軟性のアピールは有効です。
さまざまな手法を考えつく
試合に勝つ、学園祭を成功させる、卒業研究をまとめるなど、何かを達成しようとするときに一つの方法だけに固執すると、失敗したときに立て直せないほど状況が悪くなってしまう危険性があります。
柔軟性がある人はさまざまな角度から見て意見を出すことができます。
チームで仕事をするときにも他者の意見を否定することなく参考にし、今までになかった方法やアイディアを出せるのも柔軟性が高い人の特徴です。
柔軟性があると、新規事業を立ち上げていく際などのコンセンサスが得にくい状況下でも、活躍をイメージできます。
柔軟な調整力を発揮して、まとめ上げて方向づけていくことができる、チームに必須の人材という印象にもつながります。
柔軟性がある人はポジティブともいえます。ポジティブな側面をアピールしたい人は、こちらの記事で差別化のコツや注意点を確認してみましょう。
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要注意! 柔軟性の自己PRで連想されるネガティブな印象
柔軟性の自己PRで連想されるネガティブな印象
- 流されやすい
- 優柔不断
- 長続きしない
柔軟性は物事に捉われず、発想が豊かな印象をあたえる一方で、捉え方によってはネガティブな印象をあたえることもあります。
事前にネガティブな要素を把握して、それを払拭できるようなアピールを考えていきましょう。
流されやすい
周囲との人間関係を円滑にしようとするあまり、自分の意見を抑えすぎてしまうと主体性がなく、流されやすいというマイナスのイメージにつながります。
自分の意見がない人間はリーダーや幹部には不向きなタイプと取られるので、主体性を持って行動していることをアピールしましょう。
流されやすい人だと思われないためには、裏付けとなるエピソードを説明する時に、「自分の意見をきちんと伝え、他の人の意見もじっくり聞き、最終的にチームにとってベストな選択をするために柔軟に対応した」と表現すると良いですよ。
優柔不断
最適な方法を考えすぎて、判断が遅くなると優柔不断な印象を残すことがあります。
机上の空論を練りすぎて優柔不断な印象を与えないように、一定の期間を設けて、それを過ぎたら一度行動したというエピソードにすると良いでしょう。
たとえば、部活での練習メニューなどを熟慮するのはいいことですが、いつまでもメニューが決まらないのも組織にとっては問題です。試してみてダメだったら修正することも柔軟性が必要な作業といえます。
長続きしない
臨機応変に対応するということは見限るのも早いと思われてしまうこともあります。都合が悪くなれば方法を変えるということは、裏を返せば上手くいくまで続けないという見方もできます。
粘り強く研究したり、成果が出るまで時間がかかるような業種では柔軟性よりも忍耐力が求められることもあります。
柔軟性をアピールするときは熱意を持って取り組める人間であるということも伝えるようにしましょう。
柔軟性とともにしっかり業務に取り組んでいく姿勢を伝えることを意識しましょう。
柔軟性のある仕事の取り組み方は、簡単に諦めて上手くいくまで続けないことではありません。
上手くいくために柔軟な発想で取り組んでいき、成果につなげる姿勢を示すことで、長続きしない人という印象が払拭できます。
積極的に自己PRしよう! 柔軟性が重視される職種
柔軟性が重視される職種
- プログラマー
- 営業職
- 接客業
柔軟性はネガティブな印象を与えてしまう可能性もありますが、柔軟性の求められる環境では有効なアピール材料となります。
ここでは、特に柔軟性が活きる職種を解説するので、志望職種に当てはまる人は積極的にアピールしていきましょう。
プログラマー
プログラマーの仕事とは、顧客の要件に合わせて最適で無駄のない仕組みを作ることです。
従来のコードでは上手くいかない、効率が悪いというときにさまざまな手法を試し、かつバグが少ないようにデザインしなければなりません。
1つの方法だけにこだわる人は別の考えや新しい方法を試すことができず、エラーで行き詰まりを感じることでしょう。
プログラマーは既成の概念に捉われず、次々と新しい発想でコードを塗り替えていける柔軟性が必要な職種です。
営業職
営業職はさまざまなタイプの顧客を相手にするので、マニュアル一辺倒の人間では務まりません。顧客のタイプ別に、どのアプローチ方法が有効か、探りながら仕事を進める必要があります。
自分のやり方を押し付けたり、誰にでも同じようなセールスをしていると成約率は下がります。
顧客のニーズに合わせた柔軟な対応が営業職で成功するポイントです。特に、顧客の状況に応じて仕様を変更するようなIT商材や広告営業などは柔軟性が求められるといえます。
新規開拓が多い個人向け営業は、相手が個人で、しかも多様な価値観があることを前提に、柔軟な態度で信頼関係を構築する必要があります。法人向けルート営業などよりも柔軟性を要するでしょう。
営業職への適性がわからない人、営業職が気になる人は以下の記事も参考にしましょう。
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接客業
接客業は想定外の場面に出くわす可能性が他の仕事に比べても高いのが特徴です。接客を受ける顧客は千差万別で、考え方や主張も人それぞれです。
レストランでメニューにない注文を受けた、ホテルの部屋は満席だが具合の悪い顧客が延泊したいと申し出てきたなど、マニュアルにはない対応を求められることが多くあります。
自分の頭で考え、どの対応がベストなのかを導き出すには柔軟性が高くなければ困難といえるでしょう。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見るあらゆる職種で柔軟性を活かせる場面がある
プログラマー・営業・接客以外にもさまざまな職種で柔軟性を発揮する場面があります。
企画・製品開発の仕事では、新しい市場を開拓し、既存の顧客にもより付加価値の高い商品やサービスを提供するために、柔軟な発想力でこれまでにないものを生み出すことが求められます。
PRや広報の仕事も、時代や環境の変化を受けて、新しい見せ方やわかりやすい伝え方を常に模索しています。
人事・総務の業務では基本的な制度やルールはあるものの、その枠組みの中で社員一人ひとり、案件ごとの事情を踏まえた適切な対応が必要な場面もあります。
軸を守りつつ柔軟に動けることが不可欠
先にも述べましたが、柔軟性はあらゆる職種・業種に必要です。マニュアル通りの対応が求められる職種でも、マニュアルにない事態が発生した時にはその時できる最善の策を急いで検討・実行しなければなりません。
絶対にブレてはいけない軸は守りつつ、基本的には変化を受け入れる姿勢のある企業や人材が、これからの時代に生き残っていくのだと思います。
柔軟性の自己PRをわかりやすく伝える構成
柔軟性の自己PRをわかりやすく伝える構成
- 強みが柔軟性という結論
- 柔軟性を発揮した具体的なエピソード
- 柔軟性によって得られた成果
- 柔軟性を仕事にどう活かせるか
柔軟性を自己PRするには強みが柔軟性であるという結論から伝えることが重要です。
結論を最初に伝えてから具体的なエピソードを加えて説得力のある内容にしていきます。
エピソードの中には柔軟性を発揮したことによって達成できたことも盛り込んでいきましょう。
具体的な構成を以下より解説するので、チェックしてくださいね。
柔軟性に限らず、基本的な自己PRの伝え方や考え方はこちらの記事を参考にしてください。
関連記事
面接官を惹きつける自己PRの答え方|例文12選
面接の自己PRは独自性のあるエピソードが求められます。キャリアコンサルタントが自己PRで盛り込むべき内容や作成方法を例文と解説。記事を参考に独自性のある自己PRを作成し、他の学生と差別化して面接を突破しましょう。
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①強みが柔軟性という結論
柔軟性に限らず、自己PRのときには結論を最初に伝えるよう心掛けましょう。
長々と説明して、「で、結局何が言いたかったの?」と面接官に思われてしまうと、コミュニケーション能力に懸念を持たれてしまいます。
アピールしたいポイントが柔軟性であるなら、まず最初に結論として伝え、その後に柔軟性を証明するためにエピソードを加えていきます。
結論から伝えることで主張が明確になり、その後の内容が多少ぶれても言いたいことが伝わります。一方結論を後回しにすると、よくわからない内容になり、理解を得られない可能性があります。
言い換え表現で具体化することもおすすめ
柔軟性とは抽象的な概念です。そのために本当に自分がアピールしたいポイントが面接官によっては違う解釈をされる危険性もはらんでいます。
たとえば自分は「臨機応変に対応できる」という意味で柔軟性をアピールしたのに、面接官には「協調性が高い」という意味で捉えられてしまうこともあります。
ただ柔軟性を伝えるのではなく、アピールしたいニュアンスを考え、合う表現に言い換えることも有効です。
柔軟性を言い換える言葉の例
- 臨機応変に対応できる
- 適応力が高い
- さまざまな手法を考えられる
- 違う意見にも耳を傾けられる
- 環境変化に強い
柔軟性の中でも適応力に自信がある人は、こちらの記事を参考にアピール方法を考えてみましょう。適応力の自己PRのコツを解説しています。
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適応力は就活や社会人生活で求められることの多い重要スキルの一つ。適応力がある人の特徴や適応力の高め方をキャリアコンサルタントが解説します。就活でのアピール方法も必見です。
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自己PRの書き出しを工夫するやり方は他にもさまざまあります。採用担当者の興味を引く自己PRとするために、以下の記事を参考に書き出しを考えてみましょう。
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②柔軟性を発揮した具体的なエピソード
どんな主張もそれを裏付ける根拠がなければ信用されません。単に「柔軟性があります」と伝えても、あなたがどのように企業で活躍できるのかイメージできないですよね。
柔軟性に限らず自己PRをするときは具体的なエピソードを付け加えましょう。
普段のサークル活動やアルバイト、ゼミでの活動などで、柔軟性が発揮されたと感じるエピソードを探してみましょう。
③柔軟性によって得られた成果
次に、柔軟性を発揮してどのような成果が出たのかを説明しましょう。
仕事では結果を出すことが求められます。柔軟性があると主張しても、それによって仕事で良い成果を挙げられなければ意味がありません。
実際に得られた成果を伝えることで、企業での活躍イメージにつなげましょう。
柔軟性によって得られた成果の具体例
・学園祭の出し物の食材がトラブルで時間通りに届かず、他の食材で代用して実行できた
・ゼミの研究内容を決めるときにリーダーとして全員の意見をすり合わせ、みんなで納得したテーマを選定することができた
- 柔軟性が強みだと思っていますが、これといって大きな成果を挙げたわけでもありません……。
成果にこだわらず、説得力のある具体的なエピソードを探そう
柔軟性を裏付けるエピソードに限ったことではないのですが、その内容は大きな成果が見て取れるものや、山あり谷ありのドラマティックなものである必要はまったくありません。
エピソードに求められるのは説得力です。説得力をどのように出すのかというと、それは具体性です。
自分の強みが柔軟性だと考えるのであれば、柔軟性が発揮されたと考えられるエピソードをいくつか思い出してみましょう。
中でも、客観的にみても柔軟性が発揮されたことがわかりやすく、具体的に示せるエピソードを使いましょう。
自分のことを知らない第三者にも納得感を与えるには、いかに具体的に説明できているかがカギを握ります。
④柔軟性を仕事にどう活かせるか
具体的なエピソードや成果について一通り伝えたら、最後に志望先の企業でどう活かせるかを伝えましょう。
営業職であれば、「柔軟性を活かして顧客の要望に対応していきたい」、プログラマーであれば、「臨機応変に対応した経験を活かしてより良いプログラムを作りたい」といったように、会社に入ってからのことを想像させるような内容を盛り込みます。
仕事内容にまで落とし込むことができれば、面接官はあなたの具体的な活躍イメージを持つことが可能です。
さらに企業理解や熱意も同時にアピールできるので、積極的に活用していきましょう。
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柔軟性を自己PRするなら必須の対策
柔軟性を自己PRするときはただアピールするのではなく、しっかりと対策を練ることが重要です。
無策にアピールしてしまうと、柔軟性の自己PRで連想されるネガティブな印象でも説明したとおり、マイナスの印象を持たれてしまう可能性もあります。
判断基準を持っておく
柔軟性を自己PRするときは、柔軟な判断にあたって持っていた判断基準を明確にしておきましょう。
周りの意見に耳を傾けるのは素晴らしいことですが、あっちこっちにブレてしまうとただの優柔不断な人になります。
自分が何かを決めるときは一定の根拠をもとに行動したことを強調しましょう。
また自己PRの内容に直接盛り込まなくても、「なぜその判断をしたのか」と面接官から聞かれた際に、軸がないとその場しのぎな印象を与えてしまうかもしれません。面接での深掘りにも対応できるよう、事前に判断軸を明確にしましょう。
想定外の質問にも答えられるようにしておく
機転が利く性格だとアピールしたあとに、面接官から少しひねった質問をされて答えれられないと、自己PRの信憑性が薄れてしまいます。
また、本当に柔軟性があるかどうかを見極めるために、面接官がわざと対応力を問う質問をするかもしれません。
もしこういう質問に答える自信がない場合は柔軟性以外のことをアピールするのも一つです。
柔軟性のアピールのためにも、あらゆる質問の対策をしておきましょう。こちらの記事では面接で聞かれる150の質問例を紹介しているので、参考にしてください。
関連記事
面接の質問150選! 回答例から答え方まで質問対策を完全網羅
面接の質問に回答するためには、事前準備が重要です。面接でよく聞かれる質問と回答例に加えて、質問に答えられない時の対処法についてもキャリアコンサルタントが解説します。伝え方を意識して、面接の質問対策をしましょう。
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アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る軸がないと思われないよう経緯をしっかりと伝えよう
「柔軟性」という言葉を聞いてパッと思い浮かべるイメージは人によって異なります。「私の柔軟性はこういうことです」と他の言葉で言い換えて説明したうえで、その具体例としてエピソードを伝えるとわかりやすくなります。
柔軟性がある反面、軸のない、八方美人な人だと誤解されないよう、なぜ柔軟に対応する至ったかをきちんと説明しましょう。
仕事で再現できるエピソードに自分らしさを交えて伝えよう
柔軟性は数値化しづらい強みなので、無理に数字や実績を持ってこようとしなくて構いません。そして、エピソードが弱いと気にする必要もありません。それよりは他の人との違いを意識して、自分らしい点を丁寧に伝えてみてください。
そして、自己PRで伝えたアピールポイントは、仕事の場面で再現できることが重要です。事例として出したエピソードと、共通要素のある実際の仕事の場面を想定しましょう。
たとえば「壁にぶつかった時に柔軟性を発揮して、さまざまな角度から解決策を模索して貢献した」とまとめると、「難しい仕事も柔軟に対応して活躍してくれそう」という印象につながります。
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表現に悩んでいても、AIがあなたの考えを汲み取り、わかりやすく効果的なPR文にまとめてくれます。
ぜひ効率的に自己PRを仕上げ、選考の準備を整えましょう。
経験別! 柔軟性の自己PRのOK例文
最後に、柔軟性を自己PRするときのOK例文を紹介していきます。
シチュエーション別に紹介するので、自分の経験に近いものから参考にしてみてください。
例文①サークル活動
例文①サークル活動
私の強みは柔軟な発想で機転を利かせられることです。
私はサークルの学園祭の出し物で企画を担当していたのですが、その年は団子を作ろうということになりました。
都内の団子屋さんに事前に発注をかけていたのですが、当日運搬する車が事故に遭ってしまい、時間通りに届けられないと一報を受けました。団子用のあんこ、ごま、きなこなどは業務用スーパーで仕入れていたので、団子だけがない状態です。このままでは学園祭の開始時間に間に合いません。
そこで私はだんごではなく、おはぎを作ることを考案しました。
学食に事情を話して炊飯器を使わせてもらえないか交渉し、少しだけなら良いと許可をもらいました。あとはサークル員に業務用スーパーでもち米を買ってきてもらい、すぐに炊飯を開始しました。午前中はなんとかおはぎで乗り切り、午後に改めて届いた団子を販売することができました。
団子ではなくおはぎに変わったことに対する不満の声も出ることなく、無事に学園祭を終えることができたのは非常に良い経験となりました。
御社に入社した暁には持ち前の機転の良さを活かしてさまざまな顧客との折衝を担当していきたいと考えています。
具体的な事例がわかりやすく、機転を利かせた柔軟な発想と行動力がアピールできています。顧客との折衝で、機転を利かせられることを活かしてどうしたいかまで伝えると、よりインパクトのあるアピールになります。
例文②ボランティア
例文②ボランティア
私の強みはより良い方法を思いつく発想力です。
私は学生時代、障がい児とキャンプに行くボランティアをしておりました。障がい児にも言うことを聞く子と自由に動き回ってしまう子どもがいて、リーダーの人も統率を取るのに苦労していました。
そこで手の空いているスタッフと協力し、自由に動き回ってしまう子どもたちにはゲーム形式で一緒に作業をしながら教える方式を採用し、無事にキャンプサイトを作り上げることができました。
キャンプファイヤーや花火もなるべく興味を持ってもらえるように歌を歌ったり、一緒に遊んであげることで輪から外れる子どもを出すことなくキャンプを終えることができました。
この経験を活かして、御社でもどんな状況でも柔軟な対応を心掛け、顧客のニーズに答えていきたいと思います。
障がい児のキャンプを柔軟な対応で成功させたエピソードについて、わかりやすくまとめていて良いですね。
ただ、子ども相手の状況下での柔軟性ではあるので、顧客のニーズに対応するときにどのように発揮できるのかを具体的にイメージしておくと良いでしょう。
ボランティアのアピールは、経験や学びを深掘りされることも多くあります。ボランティア経験の自己PRを考えている人は、こちらの記事にも目を通しておきましょう。
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ボランティアで学んだ事を効果的にアピールする方法|例文付き
ボランティア経験は、学んだ事を適切にアピールすることで高評価につながります。ボランティアで学んだ事を伝える構成やアピールするときの注意点を例文を交えて解説します。キャリアコンサルタントがプロ目線でアドバイスしているので参考にしてください。
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例文③留学
例文③留学
私の強みは周りの意見に耳をしっかりと傾ける柔軟性です。
私はアメリカに留学をしていたのですが、寮にはさまざまな人種の人がいて、文化や考え方の違いから皆がなじめるまでに時間がかかりました。
ある日、寮の部屋のエアコンの温度を巡って諍いが起きました。
「寒い! もっと温度を上げたい!」と主張するのはインド出身の人。
「暑いよ。今何℃だと思ってるんだ?」と話すのは中国の人でした。
私はどちらかというと暑いなと感じていましたが、折り合いがつかなそうなので、「寒い人は服を着ればなんとかなるんじゃないか」と提案しましたが、インド人の彼は自分だけが厚着しなければならないことに不満そうでした。
そこで、寮のスタッフにお願いして、寮の備品として毛布や防寒着を用意してもらいました。寒いと感じる人はそれらを使用するスタイルにしたことで、インド人の彼にも納得してもらい、それ以降室温で揉めることはなくなりました。
業務を進めていくときにはさまざまな意見が飛び交うことと推察します。この経験を活かして、一定の筋を持って意見をまとめながら業務遂行に貢献していきたいと考えています。
折り合いをつけるために工夫されたのですね。あなたの柔軟性は、耳を傾けるだけでなく、「さまざまな意見を聞き、皆が納得できるような状況を考える発想力」のように感じました。しっくりくる言い換え方法を探してみるとより良いですね。
例文④アルバイト(塾講師)
例文④アルバイト(塾講師)
私の強みは柔軟な発想で業務を改善していくことです。
私は塾講師としてアルバイトをしていますが、始めた当初は渡されたマニュアルに従って授業を進めていました。教えている内容は間違っているわけではないのですが、どうも機械的で生徒も関心が薄いように感じました。
そこで私は、事前に社員への了承を取ったうえで、世界史の授業を芝居形式で解説し始めました。突然授業スタイルが変わったことに最初は生徒も戸惑っていましたが、ただ教科書を解説していたときよりも明らかに反応が違っていました。最初はぎこちなかった芝居も笑いを取れるようにまで練り上げられ、今では塾の名物の一つとして扱われています。
塾オーナーには感謝の言葉をいただき、生徒も以前より集中して授業を聞くようになりました。
マニュアルに従った一辺倒なやり方ではなく、顧客一人ひとりに合った接客をしていきたいと考えています。
独自の判断で業務改善をおこなうのではなく、事前に社員の了承を取って実施している点が評価できます。改善結果について、集中して授業を聞くようになった結果、たとえば成績アップにつながったなど成果まで伝えるとさらに良くなるでしょう。
アルバイト経験を自己PRしようと考えている人は、こちらの記事も参考にしましょう。有効なアピールのポイントを解説しています。
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例文⑤アルバイト(飲食店)
例文⑤アルバイト(飲食店)
私の強みは臨機応変に対応できる柔軟性です。
私はカフェでのアルバイト時にメニューにはない注文を受けたことがあります。そのカフェではエスプレッソは出していないのですが、ある日お客さんの一人にエスプレッソがほしいと注文を受けました。
エスプレッソはメニューにはないものの、カプチーノとアメリカーノはメニューにあります。どちらもエスプレッソをベースにした飲み物なので、「大きめのカップになりますが、よろしいでしょうか?」とお客さんに聞きました。
それで構わないとの返答をいただいたので、マネージャーに料金などの相談をして、エスプレッソを顧客に提供しました。マニュアル通りに接客をすればエスプレッソをお断りしたところですが、できることならご要望にお答えしたいと考えたうえでの判断でした。
臨機応変に自分で考えて判断することで、顧客の細かいニーズに応えていけるような営業をしていきたいと考えています。
臨機応変に対応したエピソードで、入社後の仕事の姿勢がイメージできるので良いですね。
この対応に対するマネージャーのコメントなどがあると、自己満足な対応ではなく、客観的にも優れた対応であったことが伝わります。
例文⑥インターン
例文⑥インターン
私の長所は現状を改善するためのいろいろな方法を考える柔軟性です。
IT企業へのインターンに営業職として参加したときに、アポ取りのリストを整理していたのですが、他の社員が商談中の見込み客には当然アプローチできません。社内のシステムを利用して見込み客を探すのですが、ステータスがアプローチ中なのかはファイルの詳細を開いてみないことにはわからないため、非効率だと感じていました。
リストをExcelにして一括でダウンロードすることは可能で、そこには最終更新日が記載されていたため、最終更新日の古い順にソートをかければ商談中の可能性は低いと考え、先輩社員にリストのダウンロードを申請しました。
結果として私の提案が受け入れられ、通常のアポ取りよりも効率よく見込み客にアプローチすることが可能となり、社内全体としての1日当たりのアプローチ数は20%アップしました。
この経験から既存のシステムにも改善の余地があるかを常に検討し、売上に貢献したいと考えています。
柔軟性があることが伝わりますね。
しかし、「いろいろな方法を考える」というと、このほかにはどのような方法を? と聞かれるかもしれません。「従来のやり方にとらわれず、より良い方法を探すことができる柔軟性」と言い換えてみてはいかがでしょうか。
例文⑦ゼミ
例文⑦ゼミ
私の強みは大勢の意見をまとめる柔軟性にあると考えています。
私はゼミ長を務めていましたが、個性の強いゼミのメンバーが各々主張をするので対抗ゼミの討論テーマを決めるのに難儀したことがあります。
そこで、それぞれのやりたいことを一人ずつヒアリングし、討論として深堀りする余地がどれぐらいあるかを一覧にしてまとめました。また私の考えだけでは納得感に欠けると考え、教授にもそれぞれのテーマについてコメントをいただき、一覧と教授のコメントをゼミのメンバーに見せたうえで討論テーマを提案したことで、他のメンバーも納得して受け入れてくれました。
御社に入社した際にはこの柔軟性を発揮し、業務がスムーズに進むように貢献していきたいと考えています。
リーダーシップを発揮し、ほかのメンバーの納得を得られる手法で討論テーマを決めたことが評価できますね。これまでの決め方ではなく柔軟なやり方でおこなったことまで伝えると、既存のやり方に捉われない柔軟性がよりアピールできます。
例文⑧部活(プレイヤー)
例文⑧部活(プレイヤー)
私の強みはさまざまな手法を取り入れる柔軟性です。
私はサッカー部に所属していますが、持久力が低いことが課題でした。自己流でトレーニングを続けていましたが、なかなか成果が出なかったので、陸上部の友人とバスケット部の友人に持久力トレーニングのコツを聞きました。漫然とランニングをするのではなく、強弱をつけること、休息をとってしっかり体を休めることなど自分が知らなかったトレーニング方法を教わりました。
その結果として、試合終了までパフォーマンスを維持して良い結果を残すことにつなげることができました。
この柔軟性を活かして、自分のやり方に固執することなく成長して御社に貢献したいと考えています。
問題解決のために、ほかの部に所属する友人に異なる方法のアドバイスをもらい工夫する点で、柔軟性が伝わります。
業務の中でも、自分のやり方に固執せず周囲の人を巻き込み、最善の方法を模索していくという結論にまとめるとより良いでしょう。
部活経験を自己PRする学生は多いからこそ、差別化できるポイントがあります。部活経験のある人は、以下の記事も併せて参考にしましょう。
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例文⑨部活(マネージャー)
例文⑨部活(マネージャー)
私の強みはさまざまな意見に耳を傾け、新しい提案をする柔軟性です。
私はバスケ部のマネージャーをしていたときに、強化合宿の宿泊先の候補で部長、副部長、マネージャーで意見が分かれていました。環境を重視する部長とコストを重視する副部長どちらの意見も一理あり、なかなか候補地が決まらずにいました。
そこで私は部長が重視する項目と副部長が重視する項目の両方を数値化し、候補地をいくつかピックアップしました。今まで感覚的に話し合っていた両者の主張を数字にして見える化することで、話し合いに根拠が生まれ、最終的には両者が納得できる場所を見つけることができました。
御社での業務にこの柔軟性を活かし、新たな方法で問題を解決していきたいと考えています。
それぞれの意見を数字で説明するという新しい提案で議論に客観性が加わり、納得感が得られましたね。あなたの柔軟性は「問題解決のための落としどころを見つける調整力」とも言えそうです。
例文⑩習い事
例文⑩習い事
私の強みはさまざまな手法を試す切り替えの速さです。
私は総合格闘技のジムに通っていますが、アマチュアの試合でなかなか結果を出せずにいました。教えてくれているトレーナーが蹴り技などが得意なので、私もそれにならっていたのですが、試合で蹴りが有効打となる場面は少ないのが課題でした。
そこで自分は蹴りに向いていないのではないかと仮定し、パンチと組技を中心にスパーリングを繰り返した結果、アマチュアリーグにて初勝利することができました。一つのやり方に執着するのではなく、状況に応じて変化していくことも重要であると感じたエピソードの一つです。
この柔軟性を活かして、御社での業務においても一つのやり方にこだわることなく、スムーズに課題を解決していきたいと考えています。
柔軟性があることが伝わります。ただ、切り替えの速さという表現が、業務内容によっては簡単に諦めてしまう人材というイメージを与える可能性があるので、状況に応じて対応できる柔軟性といった表現でも良いでしょう。
当てはまっていたら注意! 柔軟性の自己PRのNG例文
今度はNGの例文を紹介します。
NGになる例文は具体性がなかったり、柔軟性の意味を間違えてアピールしているといった特徴があります。またせっかくアピールしたのに流されやすい人という印象を与えてしまうような内容もNGです。
自分の自己PRが当てはまっていないか確認してみましょう。
NG例文①具体性がない
NG例文①具体性がない
私の強みは柔軟性です。
臨機応変に対応することでサークルの会長として部員をまとめてきました。
御社の業務においても突発的な状況に対応し、売上に結びつく行動をしていく所存です。
具体性を高めるためには、数字を用いるやり方がおすすめです。サークルの規模などがイメージしやすくなります。
どんな想定外の突発的な状況が生じ、どのように臨機応変に部員とともに対応したのかを、第三者でもイメージできるよう説明してください。
NG例文②経験と柔軟性が結びつかない
NG例文②経験と柔軟性が結びつかない
私の強みはどんな環境にも対応できる柔軟性です。
5つほどアルバイトを経験しましたが、どの職場でも業務をいち早く吸収し、即戦力となれるよう努力してきました。
この経験を活かして、御社にてお役に立ちたいと考えています。
「どんな環境にも対応」とありますが、5つの職場で何がどう違ったのか、そして「いち早く吸収」するためにどのように柔軟性を発揮して対応したのかを説明すると、より説得力のある自己PRになりますよ。
NG例文③流されやすい印象を与える
NG例文③流されやすい印象を与える
私の強みは周囲の意見を聞き入れ、良好な関係性を作る柔軟性です。
私は広告代理店のインターンに参加しました。グループでのワークとなったときに、一部のメンバーの折り合いが悪くまとまらない状況に陥りました。
そこで私はそれぞれの意見をすり合わせ、仲違いを防ぐよう努力しました。
結果的にチームの出した案は、先輩社員に採用され、実行に移されました。
チームの意見がぶつかってもまとめることができた柔軟性を活かし、御社に貢献していきたいと思います。
この例文の場合、柔軟性を生かしながら良好な関係性を築いて、何ができるかまで伝えましょう。
グループをまとめる調整力はアピールできていますが、周囲の意見を聞き入れたうえで、自分の意見を含めてどのようなすり合わせをおこない採用される案になったかまで伝えると良くなります。
柔軟性の自己PRで好印象を残して選考を突破しよう!
ここまで、柔軟性を自己PRするときの方法、注意点、例文を解説してきました。柔軟性はアピールの方法を間違えてしまうと、マイナスのイメージにつながることもあります。
また柔軟性は抽象的な概念なので、具体的なエピソードを交えて伝えることが重要です。
柔軟性を求める企業は多くあるので、この記事で紹介したポイントと例文を参考に好印象を残して選考を突破しましょう。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る柔軟性は幅広い仕事でアピール可能! 自分らしさを意識し伝えよう
柔軟性は、程度の差はありますがどのような職種・業種でも必要な力です。制約条件や決められた枠組みの中でも、他にできることがないか考え、顧客や組織にとってより良い状況を実現しようと意識する中で発揮されます。
柔軟性をアピールしたいけれど、ほかの人より優れているという証明は難しいと悩む人もいるでしょう。人と比べてどうかではなく、自分の中で「柔軟」の反対である「硬直的」「固執しがち」といった性質ではないということを意識してエピソードを選ぶとわかりやすく伝わります。
軸があることも示しつつ自分の持つ柔軟性を最大限アピールしよう
また、「自分の軸がないのではないか」と聞かれたときに備えて、自分は何を大切にしているかという価値観や、物事を決める時の基準を言語化しておくと良いでしょう。
柔軟性をアピールできる人は、変化に強い、一つのことにこだわらず許容度が高い、対応力がある、発想力がある、素直であるといったいい点を持っています。
自己PRのキーワードとなる自分の特性は、良く言えば長所や強み、悪く言えば短所や弱みになります。自分で気に入っているのであれば自信をもってアピールポイントとして伝えてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー
Miyuki Oba〇大学などでカウンセリングや講義、企業や行政における新人研修・セミナーなどに多数登壇。ファイナンシャルプランナーおよび小論文講師としての知見も加味したアドバイスをおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
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