この記事のまとめ
- 今後は英語力を重視する企業が増える見込み
- 英語力が見られる企業や職種と必要なレベルを解説
- 英語に自信がない人にもおすすめの就活の進め方がある
学生の中には、選考に向けて英語の資格を取ったり、語学力をアピールする人もいます。そんな周りを見て、「実際就活で英語力は求められるのかな」「どれくらいのレベルが必要なのだろう」と悩むことがあると思います。
実際、就活で英語が重視されるケースは一定あります。英語力がなければ応募資格がない企業もあり、それを知らずに就活を進めると、最悪の場合受ける企業を変更しなければなりません。そのような事態を避けるために、英語が求められる場面やレベルをあらかじめ把握して就活することが大切です。
記事では、キャリアアドバイザーの柴田さん、鈴木さん、隈本さんと一緒に、就活で求められる英語力やアピールの方法などを解説するので、ぜひ参考にしてください。
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英語力をつけると就活の選択肢が格段に広がる
英語力があると、それだけ受ける企業や職種の選択肢が広がります。入社後の好待遇も見込めるかもしれません。さらに、同じ企業を受けるほかの学生と差別化することもできます。つまり、就活において英語は強力な武器になるのです。
記事では、まず英語が就活でどれほど必要とされているのか解説します。そのうえで、英語が必要となる具体的なケースを説明するので、受けようと思っている企業が該当するか確認しましょう。
さらに、英語力をアピールする方法や、英語を避けて就活を進める方法も解説します。英語が得意な人も苦手な人も、就活における英語の位置付けや向き合い方をチェックし、自分に合った進め方を見つけましょう。
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就活で英語力は必要? 実態を徹底解説
まずは、英語力がどれほど必要とされているのか確認しましょう。英語力は就活において武器になると説明しましたが、必ずしもすべてのケースに当てはまるわけではありません。
場合によっては、英語を勉強しても選考に活かせないということもあります。就活における英語の位置づけを正しく理解して、心構えをしましょう。
一部の企業では英語力を採用条件としているところがある
就職みらい研究所の就職白書2024によると、選考基準として語学力を重視する企業は約12%にとどまっています。現時点では、採用活動で英語力を重視している企業は少ないのです。
理由としては、多くの企業では、業務で英語を使うケースは限られているためだと考えられます。もしくは業務で英語を使うとしても、入社までに力をつけられれば問題ないと判断している場合もあります。
しかし、裏を返すと1割程度の企業は英語力を重視しているということです。語学力を入社時の最低条件として設定している企業もあります。具体的な企業は後半で解説します。
必須ではないもののプラスの評価になる企業も多い
たとえ英語力がなくてもマイナス評価にはならないものの、あるとプラス評価になる企業もあります。「グローバルに活躍できそう」「何かを身に付ける努力ができるのだな」などと評価をされるケースです。
就活の後半のフェーズや、人気企業を受ける場合は、優秀な学生と比較されることになります。そのため、少しでもアピールできる要素を持っていた方が良いですよね。英語力がプラスの評価になる企業では、差別化するためのスキルの1つとなるのです。
今後は英語力を重視する企業が増える見込み
現状は英語力を重視する企業は少ないですが、今後は増える見込みです。国際ビジネスコミュニケーション協会の英語活用実態調査2019(企業・団体)によると、今後、人材採用時などに英語力を求める企業は、2割弱から4割弱に増える見込みとされています。
これは新卒採用に限った数値ではないものの、今後も英語力を重視する企業は増えることが予測されるため、就活時には英語力をつけておくと安心です。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る今後英語力は必須のスキルとして求められることが考えられる
特にグローバル化が進んでいる昨今においては、共通の言語で業務を進めていくことが必要不可欠になってきています。
そのため企業は、共通言語である英語については、当たり前のように使用できる人材を求めているケースが増えてきました。これは大企業でもベンチャー企業でも同様のようです。
海外進出をしている企業では英語を使えることが大前提
日々、限られた市場で同業他社との市場の奪い合いが起こっています。そのような中で、共通の言語である英語で取引をし、意思決定を進めることは、もはや当たり前の状況になっています。
たとえばタイなどの東南アジアの新興国と日本企業が契約を交わす際は、日本語と現地語の併記か、英語の契約書を取り交わすことが基本となっています。特に、最近は英語のみの契約が増えてきています。
英語という同一言語で仕事を進めることは、異国間で意思のずれや約束事のずれを解消するためには必要なことなのです。
今後も、英語で業務を遂行する機会や契約をおこなう機会は、ますます日本の企業で増加してくるものと考えられます。
英語に限らず、すべての成績に自信がない、もしくは自信はあるけどアピール方法がわからないという人もいると思います。企業は成績を重視しているのか、成績に自信がない人はどうすれば良いのか、自信がある人はどうアピールすれば良いのかなどは、こちらの記事を参考にしてくださいね。
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英語が採用条件もしくはプラス評価になる選考を受けるなら英語力をつけよう
就活で英語を重視する企業は少ないですが、英語を必須条件としている一部の企業や、英語力がプラス評価につながる企業を受けるならば、しっかりと身に付けることが大切です。
自分の志望する企業が海外展開をしていないから英語力などなくても大丈夫、と考えていないでしょうか。
近年は留学生もかなり増加しているため、事業内容にかかわらず新卒で外国人を採用しています。彼らと英語で話す必要はありませんが、英語を勉強してグローバル感覚を持つことが求められる傾向もありますよ。
入社したい企業があっても、英語力不足で不合格となってはもったいないですよね。英語力が必須になる、もしくはプラス評価になる選考を受ける前に、しっかりと実力をつけておきましょう。
ここからは、具体的に英語力が求められるケースとレベルを解説します。今後自分がどの程度英語を勉強する必要があるのか参考にしてくださいね。
英語が採用条件になるケース
英語が採用条件になるケース
- 業務の対象が英語となる職種を受ける
- 業務上英語が必須となる職種や企業を受ける
企業の中には、英語を最低限のスキルとして、採用条件に組み込んでいるところがあります。
英語力に自信がない人は、ここで解説する企業などを受けるのであれば必死に勉強しなければなりません。早めに対策できるよう、しっかりチェックしておきましょう。
①業務の対象が英語となる職種を受ける
英語そのものを業務の対象として使用する職種の場合は、英語力がなければ仕事にならないため、採用条件に含まれています。具体的には以下の職種です。
業務の対象が英語となる職種の例
- 児童英語教師
- 英語保育士
- 英会話スクール講師
- 中学校・高校の英語教師
- 語学系専門学校の講師
- 英文速記者(会議やインタビュー中の英会話を文章で記録する)
- 通訳者
- 翻訳家
- 英文事務(海外の企業との電話やメールの対応、英文の資料作成など、英語を用いた事務をおこなう)
- 英語の出版物をとりあつかう企業の企画職や営業職
採用時にはTOEICのスコアの基準を設けていることが多いです。就職後は、なんとなくコミュニケーションを取れるだけでなく、正確に英語を述べることが求められます。また、微妙なニュアンスの違いなども汲み取る必要があります。
このように、業務の対象が英語である職種を受けるならば、かなり高い水準の英語力が求められます。
TOEICのスコアを就活でアピールする方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて確認してくださいね。
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まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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②業務上英語が必須となる職種や企業を受ける
海外との取引があったり、海外から来た顧客に接する必要があったり、社内公用語として英語が定められていたりと、業務上英語が必須となる職種や企業では英語が採用基準になることがあります。
業務上英語が必須となる職種の例
- パイロット
- 客室乗務員
- ツアーコンダクター
- 海外投資部門などの海外企業と取引する職種
- 海外取引のある法務
業務上英語が必須となる企業の例
- 外資系企業
- 国際機関
上記の職種や企業でも、採用条件として「TOEIC〇点以上」などスコアを求められることがあります。具体的な例は記事の後半で解説するのでチェックしてくださいね。
ただ外資系企業であっても、日本の支社で英語を使っていなければ、英語が必須条件にならないこともあります。
外資系企業とは
本社が海外にある企業や、外国法人または外国人が一定以上出資している日本の企業
英語を採用条件に設定している職種の、上記以外の例としては、ホテルの受付などもあります。インバウンド需要は今後増えると予想されており、それに対応することが求められるためです。
また、貿易会社の事務職や営業アシスタントも、輸出入の手続きや電話、メールでのやり取りは英語でおこなわれるため、必須となります。
仕事で英語力を活かしたい人は以下の記事を参考にしてください。海外に行ける仕事を詳しく解説しています。
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海外に行ける仕事は多くあります。海外でしたいことを明確にし、納得のキャリアをつかみましょう。キャリアコンサルタントと、海外に行ける仕事を紹介し、また海外に行ける仕事に就く方法を解説するので、ぜひ参考にしてください。
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英語がプラス評価になりやすいケース
英語がプラス評価になりやすいケース
- 海外展開をしている企業を受ける
- 業務上英語を使う機会がある職種を受ける
英語力を必須とはしないものの、プラス評価になりやすいケースがあると解説しました。その具体的な内容をここで解説していきます。
平均以上の英語力を持っていればプラス評価につながることが多いので、特に苦手意識を持っていない人はチェックしてみてくださいね。
①海外展開をしている業界を受ける
昨今はグローバル化が推進されていますが、特に以下の業界はその傾向にあります。海外の取引先や子会社の社員とやりとりしたり、海外の顧客を相手に営業したりといった仕事内容があります。国内にいてそのような仕事をすることもあれば、海外に異動になることもあります。
海外への事業展開に注力している・海外とのやり取りが多い業界の例
- 商社業界
- メーカー業界
- マスコミ業界
- IT業界
- 金融業界
このような業界では、入社後に英語を身に付けられる制度が整っていることもありますが、すでに高い英語力を持っていれば、即戦力になる人材としてプラスの評価につながりやすくなります。
商社の中でも5大商社について興味を抱いている人は、以下の記事を参考にしてくださいね。5大商社について詳しくまとめています。
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海外とのやり取りのある業界として音楽業界もあります。近年海外進出をするアーティストも増えています。以下の記事では音楽業界について詳しくまとめているので参考にしてみてください。
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特に英語力がプラスに働きやすい業界は、商社や観光業界です。どちらも海外の現地とのやりとりをする機会が多く、英語を共通言語として使用して仕事を進めていくことが多い業界です。
次の記事では、商社が求める英語力についてより詳しく解説しています。ぜひあわせて読んでみてくださいね。
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②業務上英語を使う機会がある職種を受ける
常に英語を使用するわけではないものの、英語を使用する機会がある職種も、英語力があればプラス評価になりやすいです。たとえば、海外の企業や顧客とやりとりがあったり、使用する言語に一部英語があったりするものです。具体的には以下となります。
業務上英語を使う機会がある職種の例
- 秘書
海外の人と取引をしたり、海外の企業に電話をかけたり、ビジネス文書の翻訳をしたりするケースがある - 人事
海外事業をおこなう企業の人事では、海外現地法人の労務管理、ビザ発行手続きなどをおこなう。また、外国人採用を積極的にしている場合は、社員教育や人事考課においても英語を用いるケースがある - ファンドマネージャー
投資信託の運用をおこなう専門家として、海外企業のレポートや決算分析をおこなうことがある - エンジニア
プログラミング言語の技術書などは、英語で書かれているものが多く、英語力が必要になることがある - メディカルライター
医療や健康に関する情報を発信するライターであるが、情報元となる医学的論文が英語で書かれている場合は、英語力が必要となることがある - 研究開発
最先端の研究論文は英語であることが多いため、英語力があると良い - 接客
海外から来た顧客と接客する場合英語力が必要となる
グローバル化を推進している企業の職種や、海外からの顧客をターゲットにしているサービス業などの職種は、業務上英語が必要となる場合も対応できるという期待につながります。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見るメーカーの管理や技術職は英語力がアピールになりやすい
メーカー業界の生産管理や技術といった職種では、高い英語力が求められるケースがあります。
日本のメーカーの生産拠点はどんどん海外にシフトしており、生産工程の開発・整備や部品の管理などのノウハウを現地工場に根付かせる必要があるのです。
よって担当者は海外拠点とのやり取りも多く、出張や駐在などをすることが多いです。さまざまな土地の工場で、現地のオペレーターに直接教育をする機会もあるので、高い英語力は必須です。
また、海外工場の管理者とのオンラインミーティングも日常的におこなわれます。このように、メーカーの技術や管理をする職種では、英語力が必要になるので、あるとかなり評価されます。
管理や技術職は英語力を活かしたい人にとって穴場の職種
しかし、その実態はあまり知られておらず、英語力がある人からの人気も高いわけではありません。
つまり、もともと英語力のある人が積極的に志望してこないため、世界を舞台に仕事がしたい人にはチャンスが巡って来やすい職場です。英語力を武器にチャレンジしてみてはどうでしょうか。
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どれくらいの実力が必要? 求められる英語のレベル
では、実際にどの程度のレベルが求められるのでしょうか。ここからは、英語が採用条件となっているケースと、英語がプラス評価になりやすいケースそれぞれに求められる英語のレベルを、TOEICのスコアをもとに解説します。
企業選びの一つの基準としてぜひ参考にしてくださいね。
履歴書を書く際にTOEICでどのくらいの点数を取っていた場合から書けばいいか悩む人もいるはずです。企業によっても評価される点数は異なるため、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
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履歴書に書けるTOEICの最低点は? 書き方がわかる例文付き
TOEICのスコアを何点から履歴書に書けるか把握しておくことは、就活で重要なポイントです。この記事では、履歴書でアピールできるTOEICのスコアの基準や正しい書き方について、キャリアコンサルタントの視点にもとづき解説します。
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英語が採用条件になるケース
英語が採用条件になるケースでは、TOEICは700点以上の高いレベルを求められることが多く、確実な英語力が必要になります。TOEICの目安の点数は以下の通りです。
求める英語力のレベルは企業によりますが、1つの目安として念頭に置きましょう。
業務の対象が英語となる職種
- 英語教師(小学校・中学校・高校):785点程度~
- 通訳:ボーダーを設定している企業は少ないものの、目安は900点程度~
- 英語の教材や新聞などを取り扱う企業:書籍編集者であれば800点程度~
業務上英語が必須となる職種
- パイロット:700点程度~
- 客室乗務員:600点程度~
- ツアーコンダクター:600点程度~
- 海外投資部門などの海外企業と取引する職:600点程度~
- 海外取引のある法務:800点程度~
業務上英語が必須となる企業
- 外資系企業:700点程度~
- 国際機関:800点程度~
また上記以外にも、企業が英語を採用条件として設定していることがあるので注意してくださいね。たとえば以下の企業です。企業ホームページ(HP)記載の募集要項を見て、採用条件として設定していないか確認しましょう。
英語がプラス評価になるケース
英語力がプラス評価になる明確な基準はありませんが、目安としては以下の水準で評価につながりやすくなります。700点以下の点数であれば、英語力は面接などでアピールせずに他の強みを言うことが無難です。
評価になるTOEICの点数の目安
- 600点以上:最低限の英語力がある
- 700点以上:基本的な英語力がある
- 800点以上:英語が得意である
- 900点以上:英語をビジネスに使える即戦力がある
- 600点以下であれば、履歴書にもTOEICの点数を書かない方が良いのでしょうか?
400点以上あるならスコアを書いて学習意欲を示そう
400点を切るなど、あまりにも点数が低い場合は書く必要がありませんが、そうでなければ600点以下であっても履歴書には点数を記入しましょう。
何も書かなければ、そもそも英語などを含めて学ぶことに対する意欲がないと判断されかねません。
また、「最新のスコアを書かなければならない」と考えている人もいるかもしれませんが、これまで複数回TOEIC受験をしているなら、一番高い点数を記入してかまいません。
加えて、英語力アップに対する意欲をアピールするならば、「●月にTOEIC試験を受験予定」と、受験予定日を添えて記載することもおすすめです。
ここまでに準備しよう! 就活で英語が必要になる場面
ここまでに準備しよう! 就活で英語が必要になる場面
- 英語のWEBテスト
- 英語の書類選考や面接
英語力が問われる企業では、いつその力を証明する必要があるのか気になりますよね。ここでは、就活で英語力が問われるシーンを解説します。
特に、英語力を採用条件としているケースでは、ここで解説する場面までに英語力がなければ、問答無用で落とされてしまうことになります。
たとえ英語力に自信があったとしても、ここで解説する場面までに一度英語の復習をしておくと良いですね。
39点以下は危険!就活の弱点を克服するために今すぐ診断しよう
就活では気をつけるべきことが多いです。いざという時に「その対策はしていなかった…」と後悔したくないですよね。
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①英語のWEBテスト
就活では、WEBテストを課されることがあります。そのWEBテストにおいても、英語力を試される場合があり、SPI、玉手箱などの能力検査で出題されます。難易度は大学入学共通テストレベル以上となっており、長文読解では、TOEICにて課されるものと同じくらいのボリュームの長文を課されます。
英語のWEBテストを実施する企業や業界の例は以下の通りです。WEBテストはエントリーシート(ES)を送るタイミングと同時、またはその1週間後などに受ける必要があるので、心構えをしておきましょう。
英語のWEBテストを課す企業や業界の例
- 外資系企業
- 商社業界
- メーカー業界
- マスコミ業界
- インフラ業界
- IT業界
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る日常生活の中で英語に触れる機会を増やしておこう
英語力を重視する企業を受けるうえで、英語のWEBテストのための対策として、日々の生活の中で英語に触れる機会を増やすことが大切です。
日常的に英語に触れる機会が少ないのであれば、毎日少しずつで良いので勉強しましょう。
WEBテストの対策は、慣れれば案外簡単におこなうことができます。WEBテストは、企業がWEBテスト制作会社に外注して作成しており、難易度はそこまで高くありません。
自分が受けたい企業がどの会社のテストを採用しているかを調べましょう。よく使われる方式としては、玉手箱、TG-WEB、C-CABなどが挙げられます。このような方式を理解しておき、準備をすすめてください。
長期的なスケジュールを組んで「慣れる」ことを意識した学習をしよう
また、試験はいかに多くの問題に触れるかが重要です。
特に英語は何度も繰り返し使用すると慣れてくる言語なので、就活試験に合わせて短期集中しておこなうのではなく、長期的にスケジュールを作成して取り組むことをおすすめします。
玉手箱は適性検査の中でも難しいといわれています。英文が長いうえに時間も短いです。以下の記事では玉手箱を短時間で解くコツをまとめているので参考にしてみてください。
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玉手箱の英語は10分で解ける? スラスラ解くコツを例題付きで解説
玉手箱の英語問題を難しいと感じる人は、スラスラ解くコツや正しい勉強法を知らないだけかもしれません。この記事ではよく出る問題例を解き方とともに丁寧に解説。キャリアコンサルタントの視点から、合格に必要なボーダーラインやおすすめな問題集・アプリについても説明します。
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②英語の書類選考や面接
ESを英語で書くよう指示があったり、面接が英語でおこなわれる企業もあります。
ESでは、「半角英数字800文字以内で志望動機を教えてください」といったように指示されます。
面接では、面接官が海外の人であれば始めから英語面接になることがほとんどであり、日本人の面接官であっても「あなたは英語を話せますか?」という質問から、「では今から英語で話してみましょう」と英語面接が開始することがあります。
ES作成前に英作文の練習をしておいたり、面接前に英会話をしておいたりと、英語を使う感覚をつけておくと良いですね。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る英語のESや面接はそれぞれ異なる観点から対策をしよう
英語でのES記入と英語面接でのコツは他にも以下のようなものがあります。
英語のES:スペルミスをゼロにする
日本語のESでは、多少の書き間違いには寛容なケースが多いですが、英語のESでは完璧な内容を求められる場合がほとんどです。
いったんWordなどに入力し、スペルチェックをして、修正してからESに入力するようにしましょう。このとき、文法的なミスも同時に確認するようにしましょう。
英語の面接:自分が主導権を握る
英語に限らず外国語で話すとき、あまり慣れていない話題になるとボキャブラリーが不足しているため相手の言っていることがわからなかったり、言いたいことをどう話して良いのかわからなかったりします。
それを回避するためにも、面接ではできるだけ自分が会話の主導権を握る、という気持ちで臨みましょう。こちらからどんどん話題を提供して、自分が話しやすい内容に持っていけば、語彙の不足で話の流れが停滞するのを避けられます。
また、日本語で会話するときと異なり、英語では受け身にならず、主体性を持って話せることが評価につながりやすいので、自分から話を進めていくよう意識しましょう。
英語の面接の攻略法はこちらの記事で詳しく解説しているので、選考を控えている人はぜひチェックしてください。
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外資系企業などで課される英語の面接。「日本語の面接と何が違うの?」「どこまでの英語力が求められるの?」などと、日本語の面接以上に不安を感じるのではないでしょうか。記事では、キャリアコンサルタントと英語面接の攻略法を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
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英語の志望動機の書き方は、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。押さえるポイントをまとめています。
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英語の志望動機では、即戦力になる人材であることをアピールすることが肝心。志望動機を英語で作成するステップや伝え方のコツ、伝える際の注意点をキャリアコンサルタントが解説します。この記事を参考にして選考を突破しましょう。
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就活でアピールしやすい! 英語力をつけるおすすめの方法
就活でアピールしやすい! 英語力をつけるおすすめの方法
- 資格を取得する
- 留学をする
今から英語力をつけるのであれば、就活で役に立つ方法で勉強することがおすすめです。たとえば、もし英語の面接で上手くコミュニケーションできなくても、他になんらかの形で英語力を証明できていれば、多少考慮してもらえるかもしれません。
ここからは、今から英語力をつけようとしている人におすすめの勉強法を解説するので、就活までに余裕がある人はチェックしてくださいね。
資格を取得する
英語の資格の種類
- TOEIC
- TOEFL
- 実用英語技能検定(英検)
- IELTS
- Linguaskill Business
最もおすすめなのが、英語に関する資格を取得することです。英語力が客観的にわかるので、就活で資格の有無を見られることはよくあります。
また皆さんにとっても、資格を取得すると、自分の英語のレベルを明確に把握できたり、目標を定めやすくなるのでおすすめです。
ここからは、それぞれの資格について特徴や求められるレベルを解説するので、参考にしてくださいね。
①TOEIC
TOEICとは
英語によるコミュニケーションとビジネス能力を検定するための試験。評価はスコアの数値でおこなわれ、スコアの満点は990点。
皆さんに一番なじみのある資格はTOEICではないでしょうか。主にビジネス英語が出題される、といった特徴からTOEICのスコアを求める企業は多く、受けるべき資格を迷っているのであればまずはTOEICを受けることをおすすめします。
リスニング・リーディングテストまたは、スピーキング・ライティングテスト、スピーキングテストに分かれていますが、企業から求められるのはリスニング・リーディングテストのスコアであることが多いです。
TOEICには有効期限がないのも特徴です。ただ、「受験後◯年以内のスコアを認める」と企業が定めている場合もあるので注意しましょう。
平均点は580点から620点の間となっています。基本的な英語能力があるとして履歴書に書けるのは600点からと言われています。アピールするならば730点以上を目安にしましょう。
なお、TOEICの点数別の評価は以下の通りです。自分がどのレベルにいるのか、最終的にどのレベルを目指すべきなのか考えてみてくださいね。たとえば客室乗務員を受ける場合、採用基準は600点程度ですが、「入社後はどんな状況でもコミュニケーションを取れる実力が必要そうだな」と考えて、Bレベルを目指して勉強してみると良いですね。
レベル | TOEICスコア | 評価 |
---|---|---|
A | 860点~ | ネイティブレベルの十分なコミュニケーションができる。 |
B | 730点~ 855点 | どんな状況でも適切なコミュニケーションができる 素地を備えている。 |
C | 470点~ 725点 | 日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では 業務上のコミュニケーションができる。 |
D | 220点~ 465点 | 通常会話で最低限のコミュニケーションができる。 |
E | ~215点 | コミュニケーションができるまでに至っていない。 |
②TOEFL
TOEFLとは
非英語圏の出身者のみを対象として、留学のための学力を測るために用いるためにおこなわれる試験であり、スコアの満点は120点。
TOEFLは、留学経験のある人はなじみのある資格かもしれません。TOEICは主に就活のために受検する人が多いのに対し、TOEFLは留学を目的に受検する人がほとんどです。
リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能が課されます。特にスピーキングは、慣れていない人は難しく感じるでしょう。スコアの有効期限は受験日から2年であることにも注意が必要です。
国内では、TOEFLのスコアを考慮する企業は少ないですが、外資系企業や海外企業を受ける場合にはTOEICよりもはるかにアピールになりやすいです。日本人スコアの平均点は約70点であり、国内の一般企業であれば少なくとも70点以上、外資系企業などであれば80点以上を目安にしましょう。
- TOEFLのスコアを持っていても、TOEICを採用条件にしている企業を受けるのであれば、TOEICを受け直さなければなりませんか?
募集要項を確認したうえで採用担当者に聞いてみよう
企業によって判断が分かれるので、採用担当者に問い合わせることをおすすめします。
TOEICとTOEFLは、あくまで応募に際しての最低条件として設置しているため、基本的には同等のスコアレベルであることを証明できれば問題ないと思いますが、就職活動では募集要項に従う必要があります。
注意書きなどで「TOEFLスコアでも可」などと記載されていないのであれば、TOEICを受け直すことをおすすめします。
TOEICを受け直すことで応募期限に間に合わない場合などは、企業の採用担当者にその旨を伝えましょう。
③実用英語技能検定(英検)
英検とは
小学生から社会人まで幅広い人を対象とした英語検定試験であり、主に日常会話を問われる。
小学生や中学生のときに英検に挑戦したことがある人もいるのではないでしょうか。英検は、5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級とレベルが設定されているもので、1級が最も難易度が高くなります。就活では、2級を取得していれば「最低限の英語力がある」という評価になります。アピールになるのは準1級からだと考えましょう。
ただ、英検では、日常会話で使用する英語が出題されることが多いです。そのため就活では、ビジネス英語がメインのTOEICの方がアピールになりやすいです。英検を取得していても、TOEICも併せて受検することをおすすめします。
④IELTS
IELTSとは
英語圏の国々に留学や就労、移住するための英語力を測定する、イギリス発祥の英語試験。
IELTSは、TOEFLと同様に主に留学を目的とする人のための資格試験で、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの4技能が課されるものです。
一般的な国内企業ではIELTSの点数を考慮するところは少ないですが、外資系企業や国際機関といったような、英語力を重視する企業であればIELTSのスコアをアピールできます。有効期限が2年という点には注意しましょう。
TOEFLと似ている特徴を持つIELTSですが、IELTSの方がスコアを上げやすいと言われているので、TOEFLの点数が上がらないという人はIELTSに挑戦することをおすすめします。
基本的な英語力を証明するためには、スコアは6.0あることが望ましいです。英語力をアピールするなら、6.5以上が必要です。
⑤Linguaskill Business
Linguaskill Businessとは
ビジネスシーンでの、英語のコミュニケーションスキルを測定するための資格試験。
Linguaskill Businessは、ビジネスシーンで使う英語力を証明できる資格です。たとえば、ビジネスレターや報告書、企画書で使用するような英語の問題が課されます。
TOEICほど知名度は高くないものの、即戦力となる英語力を持つことをアピールすることができます。一般的な国内企業では認知されていないことも多いですが、海外企業や外資系企業では実力を伝えることができます。
基本的な英語力があることを証明するにはA2レベル、アピールするならB1レベルを取得することをおすすめします。
- 上記5つの中で1つを取得するとしたら、おすすめなのはどれですか?
入社後も使える資格であるTOEICがおすすめ
採用時の基準として用いられるだけでなく、入社後の待遇のことも考慮に入れると断然TOEICです。
学生の時はTOEFLや英検が重視される傾向がありますが、就職してから何かと語学力のスキル判定に用いられるのはTOEICです。
会社によっては海外業務へのかかわりの有無に関係なく、昇進の目安(課長は700点以上など)に用いているところもあります。
英語の以外にも、就活でアピールできる資格はさまざまなものがあります。こちらの記事で就職に有利な資格33選を紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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留学をする
英語力を証明できる勉強法としてもう1つおすすめなのは、留学をすることです。留学経験のみで英語力を証明できるものではありませんが、語学力があるということの裏付けにはなります。留学したうえで英語の資格を受けることをおすすめします。
留学経験は「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」などとして伝えることもできます。ただ、ガクチカとして伝える場合は、単なる留学経験では不十分です。以下の経験をした留学であればアピールになるということを覚えておきましょう。
ガクチカなどでアピールできる留学経験の特徴
- 半年以上留学した
- 語学力習得の過程で困難があり、それを解決した
- 語学力を習得するまでに学んだことが多くあった
- 語学力を習得するために、日本人と一切話さないようにしたなど人並み以上に努力した
- 語学力を使って何かを達成した
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留学経験のある学生に対して、企業としては、現地での生活、勉強、友人作りのために最低限度の英語が使えるであろうと、良い印象をもつことが多いです。
また、「海外の人と実際にコミュニケーションできる」として即戦力になる英語力を持っていることを期待します。
学生時代力を入れたことの作り方や伝え方はこちらで解説しているのでチェックしてみてくださいね。留学のエピソードを使った例文も紹介しています。
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就活で英語力をアピールするうえで注意すべき3つのこと
就活で英語力をアピールするうえで注意すべき3つのこと
- 英語力以外の強みも用意しておこう
- 企業の求める人物像に該当するか確認しておこう
- 書類選考が始まる前に結果が出る資格を受けよう
英語力はただアピールすれば良いのではなく、アピールするうえで注意しなければならないこともあります。その内容を頭に入れておかないと、あなたの実力を十分に伝えられなかったり、かえってマイナス評価につながってしまうこともあります。
せっかく努力して英語力を身に付けたとしても、それがアピールにならなければもったいないですよね。適切に伝えられるように、ここで解説する注意点をぜひチェックしてくださいね。
①英語力以外の強みも用意しておこう
英語そのものを取り扱う職業以外は、英語はコミュニケーションのための手段となります。そのため、英語力があったとしても、それを活用して何ができるのかを示さなければアピールにならないことがあります。
特に英語力を採用条件としている企業は、当然ですが英語ができることが前提となっており、スコアを取っていたとしてもアピールにはなりません。
また、履歴書に資格のスコアを書けば十分英語力の十分アピールになるため、面接などであえて英語力をアピールするのはもったいないといえます。英語力のみではなくほかの強みも見つけておきましょう。
ただ英語力があるというだけではアピールになりません。言語の背景にある文化や習慣など、自分の常識とはまったく異なる世界にも対応できる柔軟性がなければ、仕事に活かせる英語でのコミュニケーションはできません。
もし英語力をアピールするならば、英語というツールを手に入れたことで、国内外のさまざまな人と交流し、互いの違いを尊重しながら多様化社会に対応できるスキルが身についたことを伝えましょう。
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②企業の求める人物像に該当するか確認しておこう
企業が英語を使える人材を求めていなければ、英語力をアピールしても響かないことが多いです。
たとえば現在も将来も国内事業に専念する企業や、海外の顧客を想定していない企業の場合は、英語を使える人材を特別求めているわけではないので、英語力の高さはアピールになりにくいといえます。
履歴書に英語の資格のスコアを書いたりするのは問題ありませんが、ESや面接では英語力を身に付けたことを長々とアピールするのではなく、企業が求める人材に関連する強みなどを伝えるよう意識しましょう。
求める人材像は、企業HPや説明会などでチェックしてみてくださいね。
日本国内で事業が完結する、電気・ガス・水道などのエネルギー業界や鉄道業界、建設業界などのインフラ系企業は英語が必要とされないことが多いです。
国内のライフラインを海外企業に左右されるのは危険なため、積極的な海外との取引は避けているためです。
③書類選考が始まる前に結果が出る資格を受けよう
英語力を証明するためには、資格を取得することが効果的と解説しました。しかし、履歴書にスコアを書けなければ意味がないので、履歴書提出日までに結果が出る資格を取得しましょう。
たとえばTOEICは、結果が出るまでに約1か月かかります。就活のエントリー開始は、一般的に大学4年生の3月からです。そのためTOEICのスコアを使うのであれば、2月末に結果が出る1月の試験を受けておく必要があります。
英語力をつけたプロセスもアピールできる! ESや面接で伝える内容
ESや面接で英語力をアピールする場合の内容
- 身に付けようとした経緯を伝える
- 資格獲得までの努力や工夫を伝える
- 仕事で活かす方法を伝える
英語力は、その実力のみをアピールできるのではなく、学習したプロセスもアピールすることができます。英語力をつけるプロセスを通して、物事にどのように取り組むのかを伝えることができるのです。
たとえば「学生時代力を入れたこと」や自己PRのエピソードとして伝えることができます。
ESや面接で英語力をつけた過程を伝える方法を例文とともに解説するので、参考にしてくださいね。
①身に付けようとした経緯を伝える
まず、なぜ英語力をつけようと思ったのか、その経緯を伝えましょう。「将来英語を使いたいと思ったから」「海外の人とコミュニケーションすることで視野を広げたかったから」と人によって経緯はさまざまあると思います。
物事を始めるきっかけを伝えることで、どのようなことにモチベーションを感じるのか伝えることができます。
②資格獲得までの努力や工夫を伝える
英語力をつけるために努力した方法や、工夫したことを伝えるのも有効です。英語学習に取り組む姿勢から、入社後仕事に励む姿を想像してもらいやすいためです。
何を課題にし、どのように計画を立て、どのように勉強したのかその過程を伝えてみましょう。具体的な例文は後述するので参考にしてくださいね。
資格取得に向けた努力や工夫を面接官に伝えるコツとしては、なぜその資格を取ろうと思ったのかというきっかけと、何点を取得しようとしたかという目標設定について伝えることがおすすめです。
「自主的に物事に取り組むことができる学生」という良い印象を持ちますよ。
③仕事で活かす方法を伝える
英語力があったとしても、それが仕事で活かせなければ企業は評価できません。そのため、英語力をどのように企業で活かすのかについても伝えるようにしましょう。
たとえば「英語の楽しさを伝えたい」「商品の素晴らしさを海外の顧客にもアピールしたい」「海外事業部門で、経済学部で学んだ知識も活かして新興国への投資をしたい」など、英語の活かし方はさまざまあります。
英語力を仕事で活かす方法を伝え、企業で活躍できる人材であることをアピールしましょう。
企業でどう活かすか、つまり入社後何をやりたいかを回答する方法は、こちらの記事でも解説しているので参考にしてくださいね。
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企業が入社後にやりたいことを質問するのは、就活生の希望を知りたい意向が強いためです。入社後にやりたいことを見つけるための方法やどうしても見つからなかったときの対処法をキャリアコンサルタントが解説します。
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アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る経緯は「キャリアに活かせると考えたから」がベスト
英語力を付けた動機は、人によっては「英語ができたらカッコいいから」「海外に行きたいから」と極めて単純なものや、他者からの評価を意識したものであることがありますが、それは避けた方が良いです。
面接などで伝えるなら、「仕事で活かせると考えたから」といった回答がおすすめです。外国語で仕事をするということは、文化や習慣などが異なる相手とコミュニケーションを取らなければならないということであり、英語の勉強を通してそれを学ぼうとしたことがわかるように伝えましょう。
そしてガクチカでは、自分のキャリアプランの実現に英語力がどのように関係するのかを示すようにしましょう。
ガクチカでは、英語力を「活かした」経験をアピールしよう
また、英語力を身に付けたことそのものをガクチカで述べるよりも、英語を活かしたことを伝えた方が良いです。
英語はコミュニケーションのための手段であり、目的ではありません。大切なのは英語を学んだプロセスよりも、得られた結果をどう活用できたかです。
「〇〇に関するイベントを開催した。その際に英語が話せたことでオンラインで海外の学生と交流でき、グローバル規模での実施を実現させた」などと、成し遂げた事柄の背景に高い英語力があったということを示すと良いですよ。
「 ①身に付けようとした経緯を伝える」「②資格獲得までの努力や工夫を伝える」「 ③仕事で活かす方法を伝える」を踏まえた、「学生時代力を入れたこと」の例文は以下の通りなので、参考にしてくださいね。
英語力を付けた過程をアピールする例文(学生時代力を入れたこと)
私が学生時代力を入れたことは、語学の勉強です。
商社に勤務する父に憧れた経験から、私も将来は商社に勤務したいと考えました。そこで、即戦力になれるレベルとしてTOEICの点数を500点から830点に伸ばすことを目標にしました。
そこで私は人並み以上の努力が必要だと考え、1年間のカナダ留学に参加し、以下に励みました。
①現地の人と1日1回は自分から声をかけて一緒に食事をする
②現地のTV番組や映画などのコンテンツに1日1回触れる
①の結果、自ら英語で話しかけること、英語で長時間話すことが苦痛ではなくなりました。また授業でも積極的に質問できるようになるなど、英語でのコミュニケーション能力が上がりました。
②の結果、現地の文化や価値観も学びつつ英語を習得することができ、より現地の人とのコミュニケーションが円滑になりました。
また、この学習によりTOEICの点数を900点に伸ばすことに成功しました。私はこのように、自分なりに工夫しながらスキルを伸ばすことができます。
御社はさまざまな業界のトレンドを常に勉強し続けることを求められますが、工夫して勉強し高い成果を得られる私は、御社に貢献させていただけるのではないかと感じています。
上記の例文は、英語力を商社への入社に際して重要と意識したうえで、具体的に学ぶための行動を示すことができたいい例かと思います。
ただ、英語力のアップについては意欲的ですが、最後の「貢献させていただける」という部分については、日本語としては怪しい部分があるので、その点は注意が必要です。貢献したいと考えております、貢献できるよう尽力してまいります、などが良いですね。
次の記事では、英語力を活かしやすい仕事の一つである旅行業界について解説しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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英語力に自信がない人向け! 就活の進め方
英語力はアピールになりますが、英語力に自信がなくても落ち込む必要はありません。英語が苦手な人も、難なく就活を進める方法があるので、ぜひ参考にしてくださいね。
WEBテストに英語がない企業を受ける
WEBテストに英語を課していない企業は多く、そのような企業を受けることも1つの手です。WEBテストは落とす人を見極めるためのものとして設定されていることがほとんどで、英語が苦手な人が受けると、それが足を引っ張り落ちてしまうこともあります。
同業界であっても、企業によって英語のWEBテストの有無が異なることがあるので、就活サイトなどで試験科目をチェックしてみましょう。
ただ、WEBテストに英語がなかったとしても、職種や企業によっては英語力が必要になることがあるので注意してください。特にグローバル化を進めている企業は、いつでも海外との取引ができるように、英語力のある人材を求めているケースがあります。
国内事業が主である企業を受ける
海外に事業展開をしていない企業を受けるということも1つの手段です。たとえば以下の企業は、国内事業のみ、あるいはコストの大半を国内事業にかけている傾向にあります。
国内事業が主である企業や業界の例
- 中小企業
- ベンチャー企業
- インフラ業界
- 建築業界
企業によっては、近い将来海外進出を計画している場合もあるので、今後数年間海外進出する予定がないかは中期経営計画などを見て確認するようにしてくださいね。
部門別採用をしている会社だと、たとえば総務や経理、法務などでは、英語力よりもそれぞれの専門知識の素養があるかを見られます。もし英語が苦手であれば、英語以外の強みを生かせる部門別採用を受けてみましょう。
就活で英語が求められるケースを把握してより良いキャリアを選択しよう
一部の企業では英語力が採用条件として求められていたり、また英語力があることでプラスアルファの評価をされることがあります。
また、英語力があると採用時にメリットがあるだけでなく、入社後もより裁量のある仕事を任せてもらえたり、それにともない収入が上がったりするなど、より良いキャリアを築けるケースが多いです。
もしまだ就活までに余裕がある人は、ぜひ英語力をアップして備えましょう。就活中の人は、アピールする方法や英語を使わない道も頭に入れつつ自分に合ったキャリアを選択してくださいね。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る英語力があると学習意欲でライバルと差別化できる
英語力は市場のグローバル化にともなって、外資系企業はもちろん楽天のようなインターネット関連サービスなど、幅広い業界で求められるようになっています。
就職活動において英語力を求められる傾向にあるとはいえ、基本的には業務や今後の事業展開で必要とされない限りは、英語力がなければ就職できないことはありません。
ただし、TOEICスコアなどを履歴書でアピールする人が増えており、企業側もTOEICスコアなどを、スキルの習得や独学で学ぶことへの意欲があるかどうかの判断材料として活用しています。
英語力を、就職活動での自己アピール材料として使用するのはもちろん、ライバルとの差をつける意味でも、TOEICやTOEFLなどの英語力検定試験は積極的に受験しておきましょう。
英語が苦手な人も長期的な視野を持って勉強するのがおすすめ
英語力は一朝一夕で向上できるわけではないので、英語力に自信がない場合は、就職活動で不利にならないように、英語を必要とされない業界や業種を選択するのもいいでしょう。
ただし、英語を学ぶことがマイナスになることはありません。入社後の昇進やスキルアップに必要となることもあるので、継続的に学ぶ意識を持っておきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
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