「幸せに人生を送る」をゴールにイメージしているのが良いですね。自分が存在していい、生きていてもいいと感じる、穏やかな暮らしができるだけの収入が得られる生活、ぜひとも実現していきましょう。

今感じている課題は「どんな仕事ならできるのか」ですね。そのために役立つのが適職診断の中でも「能力」を検査するタイプです。新卒・若者ハローワークなどで、「GATB」という適性検査があれば、無料で受けられます。

「ここだったら」と思える相談機関があるはず

また、能力検査が普及しているのが、実は障害者分野です。「就労移行支援事業所」が全国各地にあります。働きすぎてメンタル疾患になった人などがよく行く施設です。

障害者でなくとも「いつも仕事がうまくいかない」「どんな仕事を選んだらいいかわからない」といった悩みの人に、まずは相談から乗ってくれます。調べてみて「ここだったら行ってもいいな」という施設があったら、問い合わせてみましょう。

目指すは「幸せに人生を送ること」。そのために使える施設やサービスはどんどん使ってみましょう。大学に在学中だったら、学生相談室も活用できますよ。

まずは質問の最後にある「こんな僕でもどうすれば幸せに人生を送ることができるでしょうか」という質問について考えてみたいと思います。こういうときに大切なのは、「根本的な問い」を自分自身に投げかけてみることです。

質問者さんにとって「幸せに生きる」とはどういう状態でしょうか。言い方を変えると、質問者さんの人生にとって「価値のあること」は何なのかということです。

仕事ができることでしょうか。給料を十分にもらって暮らすことでしょうか。これは簡単に答えが出ない問いです。

しかし、この問いは「どのように生きていくか」を決めるうえでとても大切です。「価値あること」がどうしても難しい場合は「自分が好きなことは何？」を考えてみましょう。「得意なこと」や「できること」ではなく「好きなこと」です。

ゲームなのか、映画なのか、漫画なのか、スポーツなのか、何でもいいのです。ひとまず「好きなことに触れながら生きる」方法を考えてみます。なぜなら、少なくとも好きなことに触れている時、人は幸せと感じることが多いからです。

生活のための仕事は、インターネットで請け負うものをしてみるのも良いでしょう。クラウドワークスなどは有名です。そこで、自分ができそうな仕事を見つけて、ひとまず収入を得る手段を確保し、そこで自分が好きなものに触れながら生きていくという選択です。

収入の少なさや仕事の能力で生き方を評価してもいいのか

質問の中で「安月給で無様に生きていくのか」ということも心配されていますね。「無様」とは何を持って「無様」なのかが問題です。

たとえば生活費のかからない地方に移住し、収入は最低限でも、自分の好きな生活スタイルで暮らす人もいます。収入だけをみると非常に低いですが、その人にとってそれは無様ではなく、非常に満足度の高い生き方です。

そして、自分の能力や知識はこれからもずっと同じではなく、変化していくものなので、現在自分ができる仕事をしながら、その範囲が広がっていくことはよくあります。

自分自身の価値を他人からの評価ではなく、自分が何に幸せを感じるのかを考え、それが実現するような生き方を模索してみると、少し今の気持ちが変化するかもしれません。

少なくとも「存在したらいけない人間」はいません。そのように自分で自分を否定的に捉えてしまうことはいったんストップしましょう。

辛い時、言葉だけでも「自分は大丈夫」と自分自身に言い聞かせる、もしくは紙に書いてみてください。心底そう思えなくても、言い聞かせるだけでもずいぶんと気持ちが変わります。