この記事のまとめ
- 適性検査で落ちる確率を就職支援のプロが解説
- 適性検査で落ちる原因を理解して有効な対策をしよう
- 能力検査と性格検査に分けて落ちないための必須対策を解説
- WEBテストパーフェクト問題集
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この記事を読んでいる人におすすめ
就活において、多くの業界で避けては通れないといっても過言ではない適性検査。「適性検査で落ちることはないだろう」「適性検査よりも面接が不安」と思っている人はいませんか。
適性検査は選考の一環で実施されているため、もちろん落ちることもあります。しかし対策方法を理解して事前に準備しておくことで、適性検査で落ちてしまい悔しい思いをしなくて済みますよ。
この記事では、適性検査対策講師の中村さん、キャリアアドバイザーの板谷さん、平井さんのアドバイスを交えつつ、適性検査の実態や落ちないための事前対策を解説します。適性検査に落ちて後悔したくない人は、ぜひ参考にしてくださいね。
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油断大敵! 適性検査で落ちることもある
就活準備というと、エントリーシート(ES)や面接の対策に時間をかけがちで、適性検査まで手が回っていない人もいるのではないでしょうか。しかし、一定の基準を満たさなければ適性検査で落ちることもあります。適性検査も油断してはならない、重要な関門の一つなのです。
この記事では、まず適性検査の概要や落ちる人の特徴を確認します。気を付けるべきポイントを把握して、ミスのないように注意しましょう。
さらに後半では、適性検査で落ちないための必須対策を解説します。能力検査と性格検査に分けて解説するので、ポイントを押さえて準備してください。適性検査で落ちて後悔しないように、記事の内容を参考にして油断せずに対策しましょう。
能力検査だけ対策すれば良いと思っている人もいるかもしれませんが、性格検査はその後におこなわれる面接試験で重要な資料となります。
面接では、わずかな時間で自社の社風や求める人物像なのかを判断していかなければなりませんよね。性格検査はその際の客観的な資料となるのです。
そのため、能力検査のみならず性格検査も重要な試験であることを理解して、しっかり対策しましょう。
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まずは理解しておこう! 適性検査とは?
適性検査に落ちる人の特徴や突破するための対策方法を解説する前に、まずは適性検査について理解しておきましょう。
ここからは適性検査の出題科目と目的を解説します。試験の概要を押さえることで、取るべき対策が考えやすくなりますよ。
適性検査をもう少し詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。就活で使われている適性検査を12種類解説しているので、自分が受ける予定の適性検査の特徴を押さえられます。
適性試験完全ガイド|試験内容から合格必至の勉強方法まで解説
①適性検査の出題科目
適性検査の出題科目
- 能力検査
- 性格検査
適性検査とは、受検者の仕事に対する適性や人柄を定量的に測り、採用の判断材料に用いるテストのことです。実施する試験の種類によって異なりますが、一般的にどの適性検査も能力検査と性格検査の2つに大きく分類できます。
ここからは能力検査と性格検査それぞれの特徴を解説します。
能力検査
能力検査は業界や職種などを問わず、仕事をするうえで共通して必要な知的能力を測る検査です。一般的には、現代文のような問題が出される言語分野と、計算問題が出される非言語分野に分かれていることが多いでしょう。
加えて、適性検査の代表的な種類の一つであるSPI3では、オプションとして英語検査や構造的把握力検査が追加されることもあります。
適性検査の種類によって出題内容は異なりますが、それぞれの問題で測られる能力は基本的に共通しています。以下を参考に、何が判断されているのかも把握しておきましょう。
能力検査で判断されている内容
- 言語分野:言葉の意味や文章の要旨を正しく理解できるか
- 非言語分野:数的処理や論理的思考ができるか
- 英語検査:英語の語彙力・理解力・読解力があるか
- 構造的把握力検査:問題の本質を読み解く力があるか
「入社して何をやりたいのか」「将来どうなりたいのか」は、応募書類をもとに面接で見られます。一方で能力検査では、やりたいことを実現できる可能性の根拠を見ます。
たとえば海外ビジネスで貢献したいなら、語学力はあったほうが貢献できる可能性が高いと判断されるように、ある程度必要なスキルがあるのかを判断しているのです。
前述のように、SPIで英語検査や構造的把握力検査を追加する企業もあります。言語問題と非言語問題も含めた、それぞれの対策はこちらの記事を参考にしてください。
言語分野
SPIの言語の対策方法|短期間で高得点を取るコツを解説
非言語分野
SPI非言語は対策すれば怖くない! 出題傾向や例題を徹底解説
英語検査
SPI英語攻略ガイド|出題内容から勉強方法まで例題付きで解説
構造的把握力検査
構造的把握力検査ってなに? 勉強方法やコツを例題付きで解説!
性格検査
性格検査は受検者の価値観や性格を把握するためのテストです。企業の求める人物像や社風に合っているか、職場や仕事への適性があるかどうかを判断しています。
性格検査の結果は適性検査の合否だけでなく、面接時や配属時の参考資料にされる場合もあります。そのため事前にしっかり自己分析や企業分析をして、回答に矛盾が生じてミスマッチが起きないように準備しておきましょう。
性格診断は企業文化や組織に合っているかを判断する際に活用されます。
また部署への配置を考える際に、現場で活躍してもらえるよう、性格や部署の人との相性を考慮するために性格診断を活用するケースもあります。
性格検査に関して詳しく知りたい人は、こちらの記事も併せて参考にしてください。
性格適性検査マニュアル|問題例付きで選考を有利に進める対策を解説
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②適性検査を実施する目的
適性検査を実施する目的
- 志望者を絞り込むため
- 企業との相性を確認するため
- 面接や配属の参考資料にするため
そもそも企業はなぜ適性検査を実施するのでしょうか。適性検査は応募者の能力や性格を把握できるテストだと紹介しましたが、活用方法はそれだけではありません。
ここからは適性検査を実施する目的を解説します。企業側の視点を理解したうえで、適性検査の準備をしましょう。
志望者を絞り込むため
選考序盤で適性検査を実施する場合、面接に進む志望者を絞り込む目的があります。特に応募者の多い人気企業では、すべての学生と面接をするのは現実的ではないため、一定の基準を設けて人数を絞っているのです。
具体的には能力検査でボーダーライン以下の学生や、性格検査で自社と合わなそうな学生を不採用候補としている企業が多いでしょう。
いくら入社したい熱意があっても、適性検査で落ちてしまっては面接でアピールできません。だからこそ、適性検査の事前準備が必要なのです。
企業との相性を確認するため
限られた時間の面接で学生のすべてを把握するのは難しく、面接だけで判断をするとミスマッチが生じてしまう可能性があります。そこで、少しでも多く学生の情報を得るために適性検査を実施して、学生が企業と合っている人材かを確認しているのです。
また、面接ではどうしても面接官の主観が入ってしまう瞬間もあるため、時として公平な判断が難しくなってしまうことも考えられます。
そのため適性検査は、学生の性格や能力を客観的に把握する目的でも取り入れられています。
- 能力検査で良い点数を取っても、企業と合っていないと判断されると落ちてしまうのでしょうか?
社風にマッチしないと判断されれば落とされることもある
企業によりますが、基本的には適性検査の目的は「絞り込み」なので、基準を超える点数を取っていれば通過できるでしょう。
しかしながら、通過したからといって内定につながるかは別問題です。その後の選考では面接があり、その中で自社の社風などに合っていないと判断されれば落とされるでしょう。そのため、能力検査だけでなく性格検査も重要な試験であるといえます。
面接や配属の参考資料にするため
適性検査の性格検査では、受検者の性格や長所、短所、価値観などが客観的にわかるため、その内容をもとに面接で質問をすればより深く学生を理解できます。
さらに組織や職務の適応性も数値化されるため、その人に適した配属先を考える際にも役立ちます。
このように、選考の合否だけでなく、その先の入社後まで見すえて適性検査を導入している場合もあるのです。
企業によっては、各部門で成果を上げている社員に適性検査を実施して、似たパターンの検査結果の学生を採用することもあります。
そして入社後は同パターンの部署に配属することで、最初から活躍しやすい環境で成果を上げてもらえるようにサポートしようとしているのです。
適性検査に落ちる確率って実際どれくらい? キャリアコンサルタントが解説
適性検査で落ちることがあるといっても、「結局どれくらいの確率で落ちるのだろう」「落ちるのは少数では?」と考えている人もいるかもしれませんね。
ここからは適性検査対策講師の中村さん、キャリアコンサルタントの板谷さんに、能力検査と性格検査の落ちる確率について解説してもらいます。落ちてしまう人がどれくらいいるのかを把握して、後悔しないための対策をしましょう。
能力検査で落ちる人の確率はどれくらい?
前述したとおり能力検査の点数が一定水準に達しない場合、職務を遂行する能力に満たないと判断されて落とされてしまう可能性もあります。
どの程度の水準を求めるかは企業によって異なりますが、人気企業や大企業を志望している場合はボーダーラインも高くなる傾向にあります。
結局のところ能力検査で落ちる人はどれくらいいるのか、適性検査対策講師の中村さんに解説してもらいます。
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見る会社の規模にもよるが高確率で落ちるといえる
ボーダーラインの目安は7割が平均的です。実際の話ですが、「〇〇大学の学生さんは人柄や性格などは非常に良くて高評価だけど、適性検査の点数が低くて採用したくてもできない」と採用人事の人に聞いたこともありました。
このことからわかるように、一定の基準に達していない人は、いくら人柄や性格が良くても採用されないわけです。採用したくても、採用できないというのが正しいでしょう。
これは、大手に行けば行くほど当てはまるといえます。なぜなら、適性検査の結果がその後の仕事でどのような相関関係があるかなど、データ分析している企業もあるからです。適性検査で一定の基準を超えた人物の方が、その後の仕事に与える影響が大きいと判断できれば、そこを基準として採用するのは当たり前です。
「一定の基準への努力ができる」ということを伝えるために対策しよう
どの適性検査においても、大学入試のような難しい試験ではないことは明らかですよね。逆にそのような試験であるからこそ、ある一定の基準への勉強すら努力できないような人物であるならば、今後仕事においても努力することはできないだろうと判断されても仕方がないでしょう。
そのように思われないためにも、しっかり対策して基準点を上回っていきましょう。
WEBテストで落ちるのはもったいない
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性格検査で落ちる人の確率はどれくらい?
性格検査は面接や配属の際の参考資料として使われる場合もありますが、企業と合っていないと見なされた場合は適性検査の時点で落とされてしまう可能性もあります。
ここからはキャリアコンサルタントの板谷さんに、性格検査で落ちる人がどれくらいいるのかを解説してもらいます。
アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見る自社に合っていないと判断されれば落とされる
性格検査の結果が理由で落ちる確率に関しては、公表されている具体的なデータが少なく、正確な情報を伝えることは正直難しいです。
しかし、時間内に最後まで回答することができなかったり、正直に回答することをせず、矛盾が生じてしまっているような回答の場合には、落とされてしまう可能性が高まるでしょう。
たとえば、協働作業が多くチームでの協力が必須な企業では、特に協調性が重視されます。その場合に、独立性が高く自己主張が高い人は、入社後のトラブルなどを避けるために性格検査の段階で落とす可能性が高いといえます。
性格検査は応募者が企業や職種に合っているかどうかを見極める一つの指標
性格検査で落ちないようにするためには、まずはコーポレートサイトなどで情報を収集して企業が求める人材を把握し、企業理解を深めることが大切です。
そのうえで、自分の能力はどういったものでどんな業界や職種に合っているのか自己理解を深めて、企業理解と自己理解を一致させていくことで、性格検査の結果が理由で落ちる可能性を減らすことができるでしょう。
原因を把握しよう! 適性検査で落ちる人の特徴
キャリアコンサルタントの解説により、適性検査で落ちてしまう人が一定数いることがわかったかと思います。
しかし、危機感を感じて落ちないようにやみくもに対策したところで、効果は出づらくなってしまいます。まずはどのような人が適性検査で落ちてしまうのか、原因を明確にしましょう。
ここからは、適性検査で落ちる人の特徴を能力検査と性格検査に分けて解説します。原因を理解することで、対策する際に重要なポイントが見えてきますよ。
能力検査で落ちる3つの原因
能力検査で落ちる原因
能力検査は事前の対策を的確にできているか否かで、結果に差が生まれやすい試験です。そのため、能力検査で落ちてしまう人は対策が不十分であることが多いといえます。
ここからは能力検査で落ちる原因を詳しく解説します。
①問題の傾向が把握できていない
問題の傾向が把握できていないと、どこを重点的に勉強するべきかわからず、非効率的な勉強になってしまいます。
能力検査は毎回同じ問題が出題されるわけではありませんが、出題分野や問題の傾向はある程度決まっています。そのため問題傾向を押さえて対策することで、解き方に慣れて解法をすぐに導き出せるようになります。
適性検査の種類によって問題の種類や出題傾向が異なるため、志望企業はどの試験を導入しているのか、大学のキャリアセンターやインターネットの口コミサイトなどで確認し、事前に把握しておきましょう。
どの適性検査を導入しているのか調べてもわからない場合は、SPIを採用する企業が多いため、まずはSPIから勉強を始めると良いでしょう。
加えて、玉手箱の対策もおこなうことで、8〜9割近くの企業の適性検査に対応できるはずです。
②試験形式に慣れていない
準備不足で試験形式に慣れていないと、答えはわかっているのに解答の仕方に戸惑ってしまったり、時間配分がわからず最後まで解き終えられなかったりする可能性が高くなります。
試験の形式に慣れるためにも、ひととおり問題集での学習が終わった人は模擬テストの活用がおすすめです。実践練習を積むことで、試験形式に慣れて本番でスムーズな解答ができるようになります。無料でできるWeb模擬テストもあるため、ぜひ活用してみてください。
おすすめの模擬テスト
- 適性検査対策WEBテスト(マイナビ)
- 言語・非言語Webテスト(リクナビ)
- キャリアパークWEBテスト模試 (キャリアパーク)
適性検査にはSPIや玉手箱など種類も多いうえに試験形式もさまざまです。企業によってはパソコンではなくマークシートを使用するSPIペーパーテストを実施する場合もあります。以下の記事ではSPIペーパーテストについて解説しているので参考にしてみてください。
SPIペーパーテストの受検マニュアル|特徴や解き方のコツを解説
時間がない人におすすめ!
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志望度が高い企業にWEBテストで落ちてしまうのは本当にもったいないです。しかし何冊も問題集を解くのは時間が足りないですよね。
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③時間が足りていない
能力検査の問題自体の難易度は、どの適性検査でもそれほど高くないといわれていますが、短時間で多くの問題を解かなくてはなりません。
一つの問題にかけられる時間は限られているため、丁寧に計算したり問題をじっくり読み込んだりしてしまっては、時間内にすべての問題を解き終えることは難しいといえます。そのため、能力検査を突破するためには、時間を意識してテンポ良く解答するよう心掛けましょう。
具体的には、公式や語句の意味を暗記するなど、覚えれば解ける問題は暗記しておくのがおすすめです。
また、自分の得意な問題、不得意な問題を把握しておくことも、時間配分を決める際のヒントになります。得意な分野で時間を短縮して、苦手分野でミスをしないように時間を残すなど、自分なりの配分を考えてみてくださいね。
性格検査で落ちる4つの原因
性格検査で落ちる原因
能力検査に比べて、「性格検査は落ちないだろう」と対策を後回しにしがちですが、企業研究が不十分であったり、回答に懸念点があったりする場合は落とされてしまう可能性もあります。
ここからは性格検査で落ちてしまう原因を詳しく解説します。
①企業研究が不十分
性格検査では企業との相性が判断されているため、同じ回答をしたとしても、企業によって性格検査の合否は異なります。
企業研究が不十分だと、企業が求める人物像とかけ離れた回答をしてしまい、「優秀な学生だけど自社とは合わないだろう」と不採用になってしまう可能性があるのです。
性格検査は能力の高さではなく、自社とのマッチ度が重視されるケースが多いことを理解して、企業研究を入念にしましょう。
- 求める人物像と自分がマッチしていないように感じるのですが、求める人物像に寄せて回答するべきでしょうか?
入社後のミスマッチにつながるから避けよう
結論から言うと、求める人物に合わせて回答することはおすすめしません。
企業の中で働く時間は非常に長いです。そのため、仕事や企業文化が合っていない場所で長時間過ごさなければならないというのは、苦しくなってしまう可能性が高いといえます。
自分自身を偽らずに、本来の特性を活かした方が長い目で見て幸せになれる可能性が高まるので、求める人物像に寄せるのは避けてくださいね。
②極端な回答が多い
性格検査の選択問題で極端な回答ばかりをしていると、企業によっては落ちてしまうこともあります。特に「これまで一度も〇〇したことがない」のような強い否定表現が入った質問には注意してください。
「一度もない」というのは極端な表現であり、極端な選択肢ばかりを選ぶと、場合によっては虚偽の回答をしていると疑われてしまう可能性があるためです。
ほぼすべての性格検査で信頼性を測る項目があるため、自分を良く見せようと嘘をついたり、誇張したりすると逆に信用されなくなってしまうことを理解しておきましょう。
一方で、「どちらともいえない」のような曖昧な回答が多すぎるのも要注意です。優柔不断な印象を与えてしまうだけでなく、性格検査から適性が読み取りづらくなってしまいます。
③回答が矛盾している
性格検査の回答に矛盾がある場合も、極端な回答と同様に信用性が低いと判断されて、落ちてしまうこともあります。
性格検査では、判断したい本質は同じなのに、あえて質問の言葉を言い換えて出題されることがよくあります。たとえば「粘り強く努力できる」という質問と、「諦めが悪いほうだ」という質問が出題されるなどです。
似たような質問に対して異なる回答をしてしまうと、矛盾が生じてしまい嘘をついていると思われてしまうことがあります。
また性格検査は通過できても、その後の面接で回答に食い違いがある場合も、一貫性がないと判断されてしまうため注意しましょう。
④無回答などのミスが多い
問題を見落として無回答のまま提出してしまったり、選択肢の中から2つ選ぶ質問で1つしか選んでいなかったりとミスが多い場合も、落ちてしまう可能性が高くなります。
なぜなら、ミスが多いと正確に結果が測定できなかったり、仕事でもミスが多い人なのではないかと懸念されてしまったりするためです。
Webテスティングやテストセンターでの受検の場合は、ミスがある状態では先に進めないので気が付くことが多いですが、ペーパーテストの場合は気が付かずにそのまま提出してしまう可能性があるため要注意です。
適性検査を突破するために一番重要なのは「問題の傾向を知る」こと
ここまで適性検査で落ちてしまう人の特徴を解説しましたが、適性検査を突破するためには、問題の傾向を理解して対策することが最も重要です。
能力検査と性格検査どちらでもいえることですが、問題の傾向はある程度決まっています。
そのため傾向を押さえることで、重要な部分に時間をかけて対策できたり、ミスが生じやすい部分を注意して回答したりできるのです。
適性検査を受ける際は、まずは問題の傾向を把握して適切な対策を取りましょう。
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見る問題の傾向を知ることで3つのメリットがある
①効率的に対策できる
過去に出題された問題の傾向を把握することで、どのような問題が出題されやすいのか、どの部分が重要なのかを把握しやすくなります。これにより、効果的な計画を立てて試験に臨むことができます。
②メンタルの安定
問題の傾向を理解しそれに基づいた対策をおこなうことで、自信を持って試験に臨めます。自信があると本番でも落ち着いて問題に取り組むことができ、普段通りの力を発揮することができるでしょう。
逆に自信がない場合、解けない問題が出た途端にパニックに陥り、思うような結果を得ることができなくなってしまう可能性もありますよ。
③確実に正答できる
適性検査では必ず似たような問題が出題されます。「初めて見る問題」と「何回も見たことのある問題」とでは圧倒的に後者の方が正解する確率が高いですよね。
つまり、どんな問題が出題されるのかを事前に知っておくことで、確実に得点できる問題が増えるわけです。
以上のように、問題の傾向を知ることはさまざまな面で重要といえます。
合否を分ける! 適性検査で落ちないための必須対策
問題の傾向をつかむことが大切とはいえ、適性検査で落ちないために具体的にどのような対策をしたら良いのかわからないという人もいるかもしれません。
ここからは能力検査と性格検査に分けて、適性検査で落ちて後悔しないためにやっておきたい対策を解説します。ポイントを押さえることで、効率的に対策できるようになるので、ぜひ参考にしてくださいね。
やるだけ結果につながる! 能力検査の対策4選
ここからは能力検査の対策方法を解説します。限られた時間の中で、効率良く対策するためにポイントを理解していきましょう。
対策①適性検査ごとの特徴を理解する
企業によって採用している能力検査の種類は異なるため、まずは適性検査別の特徴を把握し、そのうえで対策をしましょう。
能力検査の種類によって出題傾向や回答方法が変わってくるため、すべて同じ対策で済ませようとするのは非常に危険です。
適性検査の特徴
- SPI:最も多くの企業で導入されており、テスト形式によって回答方法が異なる
- 玉手箱:制限時間が短いため、瞬発力が必要となる
- TG-WEB:SPIや玉手箱よりやや難易度が高く、なじみのない問題が多く出題される
より詳しく知りたい人は、適性検査ごとの問題集に頻出問題が載っていることが多いので参考にしてみてください。またインターネットで「〇〇(適性検査の種類) 頻出問題」などと調べて、自分なりに問題の傾向を把握する方法もおすすめです。
それぞれの適性検査の特徴は、以下の記事で詳しく解説しています。例題も併せて確認してみましょう。
SPI
SPI3とは? 例題付きで基本の対策から攻略のコツまで完全網羅
玉手箱
玉手箱とは? 出題内容や突破するための解き方のコツを徹底解説
TG-WEB
TG-WEBを突破する方法 | 例題付きで対策方法やコツを徹底解説
対策②問題集を繰り返し解く
正確に素早く問題を解くために、問題集を繰り返し解いて慣れましょう。
また問題集を繰り返し解くことで、出題傾向が把握でき、パターン別の解き方も覚えられます。出題パターンはそれほど多くないため、繰り返し練習するうちに効率的な解き方を習得できるでしょう。
中には、「何冊もの問題集で多くの問題に触れたほうが良いのではないか」と不安になる人もいるかもしれません。しかし販売されている問題集は網羅的な内容のものが多く、同じ問題集を反復学習した方が知識を定着させやすくなるので、問題集は一冊にしましょう。
- 適性検査の問題集はどのようなものを選べば良いでしょうか?
最新版の問題集を選ぶようにしよう
検査の傾向は毎年変わるため、必ず最新のものを選びましょう。
また、実物を見て選ぶことも大切です。問題集は毎年最新版が出版されますが、同出版社から同シリーズで発刊されるものがほとんどです。ネットで過去の口コミや評価点数を調べて参考にするのも良いですが、必ず書店で実物を手に取って決めましょう。
解説から入るものや練習問題が中心のもの、文字の大きさ、色使い、フォントの好みなど、選択基準はいろいろです。ネットだけで決めずに実際に手に取ってみて、自分に合ったものを選びましょう。
SPIの問題集の選び方については以下の記事を参考にしてください。SPI講師が最適な問題集の選び方を解説しています。
SPI3の問題集22選|SPI講師が最適な問題集の選び方を解説
玉手箱の練習方法については以下の記事を参考にしてください。プロが出題内容別に詳しく解説しています。
玉手箱はどう練習する? 対策のプロが出題内容別の対策方法を解説
対策③苦手分野をなくす
適性検査で高得点を獲得するためには、苦手な分野をなくすことが重要です。どんなに高難易度の問題が解けても、苦手な分野を落としてしまえば正答率が下がってしまいます。
また適性検査は短い時間で多くの問題を解く必要があるため、苦手な問題で時間を取られてしまってはもったいないです。
苦手だと思っていても、何度も問題を解くうちに自分なりの解き方や解答パターンを身に付けられるため、重点的に反復練習して苦手分野をなくしましょう。
苦手分野をなくすための勉強方法が知りたい人は、こちらの記事も併せて参考にしてください。SPIの記事ですが、ほかの適性検査の勉強法としても活用できます。
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
対策④時間配分を意識する
適性検査は1問30秒〜1分で解答しなくては時間切れになってしまうものもあり、かなり時間との勝負です。
そのため、練習の段階から時間を意識して問題に取り組むよう心掛けましょう。あらかじめ問題の種類ごとに時間配分を考えておき、即答できない問題は切り捨てるなどの判断も重要です。
問題集によっては一問ごとの目安の制限時間が載っているものもあるので、参考にしてみてください。
時間配分のコツを知りたい人は、こちらの記事も併せて参考にしてください。こちらもSPIの記事ですが、ほかの適性検査にも応用できますよ。
SPIの解答時間を受検方式別に解説! 時間切れを防ぐコツ10選も
素直に答える以外にも! 性格検査の対策4選
性格検査の対策は、必要性を感じられずに後回しにしてしまう人もいるかもしれません。
しかし準備をせずに性格検査に挑んでしまうと、回答が矛盾してしまったり、意図せず自分の考えに合わないものを選んでしまったりするケースもあります。
自分の性格や適性を正しく伝えるために、ここから解説する性格検査の対策方法を参考にしてみてくださいね。
性格検査の対策方法を詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。自分を偽らずに合格する対策を解説しています。
性格検査で落ちる可能性は? 採否への影響が大きい企業の特徴を解説
対策①自己分析を徹底する
そもそも自分自身をしっかり理解できていなくては、性格検査でも一貫性のある回答はできません。そのため自己分析を徹底し、事前に自分の内面を深く理解することが大切です。
前述したとおり、性格検査では同じ内容を違う角度で質問されることがあります。自分軸が定まっていないと回答にブレが生じてしまい、信頼性を疑われてしまう場合もあるのです。
自己分析を徹底し、自分の強みや行動傾向を明確にしておけば、迷わず回答できるようになり、矛盾のない回答にもつながりますよ。
自己分析のやり方を確認したい人は、こちらの記事を参考にしてみてください。効果的な自己分析のやり方について解説しています。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
対策②嘘をつかない
少しでも自分を良く見せようとしたり企業に合わせようとしたりして、本来の自分を偽って回答をしてしまうと、かえって評価を落とすことにつながる可能性もあります。
「合格のために企業が求めている人物像に合わせた回答がしたい」と学生が考えるのは、当然のことかもしれません。しかし本来の自分と異なる回答をして入社できても、企業とミスマッチが生じてしまい、将来的に後悔してしまうことにつながりなりかねません。
自分らしく活躍できる企業に内定を獲得するためにも、素直に回答して自分の良さを正しく伝えることを意識しましょう。
性格検査で自分を良く見せたおかげで入社したとしても、実際の職務や企業文化が合わず、職場で多くのストレス抱えながら仕事をする可能性が高いといえるでしょう。
性格検査を等身大の自分で正直に回答して、自分自身の本来の能力を存分に発揮できる企業と出会うことが、双方にとって幸せなのではないかと思います。
対策③常識的な回答をする
性格検査の質問の中には、学生の価値観や行動傾向を把握する質問だけでなく、常識やマナーが備わっているのかを確認する質問もあります。
常識やマナーが問われる質問例
- 期限は守らなくても構わない
- 嘘をよくつくほうだ
- イライラすると顔に出る
- 何事も長続きしない
- 相手によって態度を変える
上記のように、常識やビジネスマナーから外れた質問に「はい」と回答してしまうと、特に顧客とかかわる営業職や販売職などだと、マイナス評価につながってしまうでしょう。こうした質問を事前に理解して、瞬時に回答できるようにしておくと、時間短縮にもつながります。
対策④例題を解いて慣れておく
性格検査は、能力検査のように公式を覚えたり解法を身に付けたりする必要はありません。
しかし、回答数が多いのは同様で、短い時間で多くの問題に回答する必要があるため、当てはまるものを瞬時に判断して正確に回答する訓練が必要です。書籍や模擬診断テストを活用して、性格検査に慣れておきましょう。
性格検査の対策は、事前に問題を解いて慣れておくことが大切です。性格検査は確たる理論に基づいて作られており、解答時間も余裕はありません。自分をよく見せたり応募先の求める人材像になるように解くための対策は、ないと思います。
作為的な解答をすると、「嘘をついている」という結果になることもあるので注意してください。
適性検査で落ちても落ち込みすぎないで! 対策できない要因もある
これまで解説した対策をしっかり取り組んでいても、適性検査で落ちてしまうことはあります。落ちてしまった原因を分析して、次につなげることはもちろん大切ですが、対策不足ではない要因もあるため、落ち込みすぎる必要はありません。
ただ企業と相性が合わなかったのだと考えて、次の適性検査や面接に向けて気持ちを切り替えましょう。
適性検査に落ちてしまったというのは、その企業が合わなかったということが明確になっただけのことです。
自分一人で行き詰まってしまったら、友人やアルバイト先の先輩など信頼できる人と雑談をしたり、息抜きをしてみてください。いつも身の回りで見守ってくれている人との会話から、次へ進むヒントを見い出すことができるかもしれません。
適性検査に落ちたことで就活がつらくなってしまった人は、こちらの記事もおすすめです。つらい気持ちを受け入れる方法をキャリアコンサルタントが解説しています。
就活がつらい人必見! 心が軽くなる対処法を原因別に解説
適性検査に落ちた経験を次につなげるためにやってほしい2つのこと
前述したとおり、適性検査で良い評価を得られなくても落ち込みすぎる必要はありません。しかし後悔のない就活をするためにも、次の企業での適性検査に向けた対策はしておきましょう。
ここからは、適性検査に落ちた経験を次につなげるためにやってほしい2つのことを解説します。前向きに取り組み、自分に合う企業での選考突破を目指してくださいね。
①自己分析をし直して強みを再認識する
能力検査の対策はばっちりだったはずなのに落ちてしまったという人は、まずは自己分析をし直してみましょう。自己分析が不十分だと、性格検査で統一性のない回答をしてしまったり、面接やESの内容と矛盾してしまったりすることが考えられます。
今まで試したことがない方法で自己分析をしたり、他己分析をしたりして違う角度から自分を見つめ直すこともおすすめです。そうすることで、本当に自分に合った企業に応募することができ、その結果適性検査で落ちることも少なくなります。
自己分析と他己分析の方法は、以下の記事で具体的に解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
自己分析
簡単15分! 自己分析シートのフォーマット6選
他己分析
他己分析の質問例20選|やり方から選考への活かし方まで徹底解説
②業界・企業分析で求める人物像とのマッチ度を確認する
前述のとおり、性格検査では導き出されたあなたの特徴が、企業の求める人材と大きく異なっていないかが見られています。そのため自己分析だけでなく、業界分析や企業分析に再度取り組み、求める人材像と自分が合っているのかも確認しましょう。
業務内容だけでなく、経営計画や職場の雰囲気などを調べることで、求める人物像や目指す方向性が見えてくるので、多角的に調べることがおすすめです。
志望企業の求める人材や社風を意識しつつ回答すれば、大きく外れた回答をして評価を下げる可能性が低くなります。しかし入社後にミスマッチが生じてしまっては、自分にとっても良くない結果になってしまうため、嘘はつかずに素直に回答してくださいね。
企業研究をする際はノートにまとめるのがおすすめです。こちらの記事を参考に、企業研究ノートを作成してみてくださいね。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
適性検査で落ちたことが明確にわかっているなら、もう一度企業選び・職種選びを見直してみましょう。
働き続けるには、仕事に必要な知識やスキルを習得するだけでも不断の努力が必要です。そのうえ、合わない会社や仕事に自分を寄せ続けるのはかなり大変だと私は思います。
適性検査に落ちる理由を明確にして有効な対策をしよう!
就活は企業研究や面接対策などやることが多いですが、適性検査は選考の序盤で実施されることが多く、落ちてしまうと次の選考には進めないので重要な関門の一つといえます。
面接に進むことができれば内定を取れるような素質があるのに、対策不足でチャンスを逃してしまうのは非常にもったいないです。適性検査は対策をすればするほど高得点が狙えるので、しっかりポイントを押さえて有効な対策をしましょう。
今回解説した適性検査で落ちる理由を参考に対策して、選考突破を目指してくださいね。
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見るみんなが落ちた原因を把握することが適性検査突破への近道
就活は情報戦です。すなわち、適性検査においても問題の傾向や対策などの情報が極めて重要になってきます。
これから適性検査に挑む人は、「人のふり見て我がふり直せ」ではないですが、落ちている人が何が原因でダメだったのかを自分事として考え、そのようにならないようにしっかり対策をおこなっていきましょう。失敗する人には必ず共通点があります。
落ちてしまったことに落ち込みすぎずに前を向くことが大切
適性検査で落ちてしまった人は、これを機に反省をして、また前向きに取り組んでいきましょう。「失敗は成功のもと」という言葉があります。原因をつきとめて改善すれば、むしろ成功へ近付いていくという意味です。
能力検査が原因であるならば、どこが苦手で理解できていないのかを把握することが重要です。性格検査が原因であるならば、企業が求める人物像が何なのか、または改めて自己分析をおこない、より自身の考えを具体化できるようにしましょう。
落ち込むことなく、次に向けて前進してください。努力を惜しまずに続けてください。あなたの努力と粘り強さが、内定へとつながることでしょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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適性検査対策講師
Akira Nakamura〇学校事務や大学講座運営などの企業にて、営業や講師、キャリア相談など幅広い業務を担当。現在はフリーランスとして、面接指導や適性検査「SPI」の講師を務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
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