仕事でミスが続くときに有効な6つの行動|原因やミス後の対処法も

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  • キャリアコンサルティング技能士/C&Lデザイン合同会社代表

    Fumiko Yoshida〇全国60大学で、民間・公務員・看護師と幅広い志望の学生を支援。インストラクショナルデザイナーとして、キャリアコンサルタントに向けた研修設計・講師力向上研修もおこなう

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  • キャリアコンサルタント

    Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味

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  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Mifuyu Furihata〇23年間の企業勤めを経て、独立後は企業での採用・育成コンサルティングや研修に従事。個人向けの就活支援セミナーやキャリア相談における、個々の「強み」の掘り下げに定評がある

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この記事のまとめ

仕事でミスが続いてしまうと、自信を失ったり、今の仕事は向いていないかもしれないなど悩んでしまいますよね。特に社会人としての経験が浅い新卒、第二新卒で入社した人は強い不安を感じてしまうことも多いでしょう。

しかし、ミスが続いてしまうといったことは多くの人が経験することです。そして、それは乗り越えられる、対策できる問題であるという認識を持ちましょう。

この記事では、キャリアアドバイザーの吉田さん、高尾さん、降幡さんのアドバイスを交えつつ、ミスが続いてしまう原因や正しい対処法、ミスを防ぐ方法について解説します。仕事でミスが続いてしまう人、ミスをしたらどうしようと悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

目次

仕事でミスが続くときこそ冷静に振り返って乗り越えよう

仕事でミスが続くときは、パニックになったり落ち込んだりと、平常心を保つことが難しいかもしれません。しかし、ミスをしてしまったときこそ冷静に振り返ることが大切です。ミスしてしまった原因を正確に把握し、適切な対策を取れば今後のミスを防げる可能性が高くなります。

ミスをしてしまったとしても、次のミスを防ぐための経験や成長するための糧として捉えましょう。実際に、ミスからしか学べない、経験できないことは多くあります。ミスを実際に経験することにより、どのような意識・行動がミスにつながるか理解すると、同じミスや似たようなミスを防ぐことにつながるのです。結果として業務の質を向上させることにもつながります。

ミスをしてしまったときは、冷静に振り返り経験として活かし、ミスを乗り越えていきましょう。

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そもそもミスは誰でもするもの! 対処法の前に心構えを理解しよう

ミスは避けたいものですが、ミスをしない人はいないでしょう。業務経験が豊富なベテラン社員でも当然ミスをすることはあります。だからといって、ミスをしても開き直って良いということではありません。

大切なのはミスをしたときに悲観的、楽観的にならず真摯に受け止め、成長の機会として捉える心構えを持つことです。この心構えがなければ、適切な対処が取れずミスによる影響が大きくなってしまったり、同じミスを繰り返してしまうことにつながってしまいます。

仕事のミスが原因で会社を辞めさせられたり、著しく評価が下がって部署異動や減給になることはないのでしょうか?

高尾 有沙

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通常のミスは本人の成長のための機会として扱われる

一般的には、一度のミスや数回のミスで即座にそのような厳しい処分が下されることはまれです。多くの企業では、ミスそのものよりもミスの裏にある業務の仕組みに着目し、仕組みの改善を図るほうに力を入れます。企業は社員がミスをすることを前提に、ミスを未然に防ぐための体制やサポートを整えているからです。

また、ミス自体についても、社員に対してミスへの反省を促しつつ、適切なフィードバックや指導をおこなうことで社員の成長の機会にするべきと考える企業が多いでしょう。
ただし、注意点が2つあります。

1つ目はミスをしてしまった場合の対応です。これは、その後の会社や仲間との信頼関係にもつながる重要なポイントです。

ミスを隠したり、責任を他人に転嫁するのではなく、まずはミスを正直に報告しましょう。そしてミスの原因をしっかりと把握し、上司や同僚に改めて報告をおこない、積極的に対策を講じてください。

2つ目は、その後のパフォーマンスや意欲です。同じミスを繰り返したり、改善の意欲が見られない場合は、評価が下がったり、部署異動や減給といった措置が取られる可能性があります。

しかし、ミスが社内評価につながるのは改善の兆しが見られなかった場合です。まずは改善のためのフィードバックや指導がおこなわれることが通常の対応であり、会社を辞めさせられるほどのミスは、重大な過失や故意によるものくらいでしょう。

普通の業務上のミスで即解雇されることはまれであり、むしろ改善の機会が与えられることが一般的です。

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自分に当てはまるものは? 仕事でミスが続いてしまう原因を解説

仕事でミスが続いてしまうときは必ず原因が存在します。原因が明確でなければ、適切な対処法が取れないため改善は難しくなってしまいます。

ここからはミスが続いてしまう原因を「性格的特徴」と「環境的要因」の2つに分けて解説します。自分に当てはまるものがどれなのか、しっかりと確認してくださいね。

今の仕事が向いているかどうか悩んでいる人が、辞める前に試すべきことをこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてくださいね。

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ミスが続いてしまう人の5つの性格的特徴

寝坊や遅刻、ケアレスミスなどの多くのミスは、その人の性格的特徴が原因の場合がほとんどです。性格的特徴は環境的要因と違い、自分一人の意識や行動によって対策することができます。一つでもあてはまる特徴がある人は早急に対策しましょう。

自分自身の性格は気付きにくい面もあるので、家族や同僚、上司などに自分の特徴を聞いてみるのも良いかもしれませんね。

性格的特徴を把握することは難しく感じますが、効果的な自己分析法やおすすめなどはありますか?

降幡 美冬

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自分がミスを起こしやすい状況の共通点を探そう

今回はミスにまつわる自己分析なので、過去の失敗体験と成功体験をそれぞれできるだけ思い出して書き出してみることをおすすめします。

そのうえで、自分の傾向を分析すると良いでしょう。失敗したときの状況(急かされた、準備不足)や、自分のコンディション(寝不足、感情的など)を客観視することで、自分がどんなときにミスをしてしまう傾向にあるのかが浮き彫りになってきます。

また、成功体験も同じように参考にできます。成功したときの状況から、ミスを避ける方法が見えてくるかもしれません。

たとえば「課題と向き合ったらピンと来て、すぐに取りかかったことで早く仕上げることができた」といった成功体験を持っている人は、もしかしたらそのスピード感が、場合によっては確認不足や報告の不備といったミスの要因になっているかもしれないと考えることもできます。

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①集中力が欠けている

仕事をする時、人の話を聞くときに別のことを考えてしまう人は、集中力が欠けているといえます。集中力がない状態で仕事をしていると、入力ミスや聞き間違いなどのミスをする可能性が高くなってしまいます。生産性も落ちてしまうので、就業時間内に仕事が終わらないなどの問題も発生してきてしまいます。

集中力が欠けている人は、作業時間を短時間に区切ってメリハリをつけて取り組む方法がおすすめです。実際にさまざまな時間で試してみて、自分の集中力が維持できる時間を把握してみると良いですよ。

②スケジュール管理が苦手

スケジュール管理ができていないと、遅刻、ダブルブッキング、約束日の誤認、納期遅れなどさまざまなミスを引き起こしてしまいます。スケジュール管理が苦手な人は、カレンダーやメモに記録を取らない、口頭で約束する、優先順位をつけず仕事をしているなどの特徴が多く見られます。

スケジュール管理が苦手な人はまず、日程や納期、タスクなどを手帳やアプリなどに必ず記録することから始めましょう。それだけでもミスを減らすことができるでしょう。

③他責思考が強い

他責思考とは、ミスをしてしまったり問題が起こったときに、自分以外に責任があるという考え方です。ミスを繰り返さないためには、ミスの原因を正しく認識する必要があります。しかし、他責思考が強いと自分に原因がないと決めつけてしまうため、同じミスを繰り返してしまう可能性が高くなってしまいます。

仮に自分以外の原因で問題が発生したとしても、自分に落ち度はなかったのか、防げる方法はなかったのかなど振り返って考えましょう。自責思考を持つことが、ミスを防ぐことにつながるのです。

古田 文子

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他責思考が強いと、仕事でミスをしやすいだけでなく、同僚や上司といった一緒に働く人たちとの人間関係も悪化しやすくなります。そのうち「社内に自分の居場所がない」「職場に居づらい」と感じるようになるでしょう。

④自己判断で行動してしまう

仕事をするうえで自ら考え行動することは大切で、求められる行動でもあります。しかし、なにもかも自分で判断し行動してしまうのは危険です。それは、会社や顧客の方針とズレてしまう可能性があるからです。

何か重要な判断が必要な場合は、その都度確認するようにしましょう。「自分はこう認識していますが間違いないでしょうか」「こうしようと思いますがよろしいでしょうか」など具体的な確認は相手も返答しやすく、安心できます。またそういった確認をおこなう際は、メールなどの記録が残る形でおこなうのがおすすめです。後で見返すことができたり、言った言わないのトラブルが防げます。

高尾 有沙

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職場での信頼を築き、成功につなげるためには、能動的・主体的に行動することと自己判断で行動することを混同しないように注意しましょう。

能動的な行動とは、自ら進んで責任を持って取り組むことです。一方、自己判断の行動とは、すべての決定を自分だけでおこない、他人に確認や相談をせずに進めてしまうことです。

能動的・主体的に行動するためには、自分の考えやアイデアを持ちながらも、重要な判断や不確実な状況では必ず周囲への確認や相談をおこなうことが必要です。特に重要な判断や、影響範囲の広い業務においては、自己判断で行動することはリスクが高いので、上司や関係者に確認を取りましょう。

さらに、記録が残る形で相談することで、周囲からの誤解を防ぎ、自分自身の行動の正当性を証明することもできるため、安心して業務を進めることができます。


⑤ミスをしても対処するだけで振り返らない

ミスをしてしまったときに、まずしなければならないのが対処です。しかし、対処が済んだからといって満足していては、また同じミスを繰り返してしまう可能性があります。

対処した後は落ち着いて振り返り、ミスしてしまった原因を考えましょう。次に、ミスをしないための対策法を考え、実行する必要があるのです。ミスをしてしまったときは、この一連のサイクルをセットでおこなうことでミスの再発を防げます。

ミスが続いてしまう場合の3つの環境的要因

ミスが続いてしまう場合の3つの環境的要因

  1. 業務経験が少なく不慣れ
  2. 業務内容が複雑でマニュアルなどが不足している
  3. 労働時間が長い・休日が少ない

ミスが続いてしまう原因は、なにも人の性格的特徴によるものばかりではありません。職場の環境が原因でミスが続いてしまうこともあるのです。環境的要因は自分で対処できる要因から会社全体を巻き込まなければならないものまであります。記事では3つの環境的要因を解説します。どう対処すべきかも併せて参考にしてください。

古田 文子

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社員教育制度をどれほど整えているかは企業によってかなり差があります。「仕事は先輩の働き方を見て自分で学ぶもの」と考える体質の企業もあれば、現場に出るまで段階を踏んで教育する企業もあります。

各企業の教育制度については、求人票や企業ホームページ(HP)で確認しましょう。

①業務経験が少なく不慣れ

新入社員や部署異動で慣れない業務をおこなうときは、わからないことも多くミスが続いてしまうものです。この場合、業務に慣れてくると自然とミスは減ってきますが、慣れていない段階でも対策は可能です。

最も有効な方法はメモを取ることです。一度言われたこと、ミスしそうなところをまとめ、いつでも確認できるようにしておきましょう。そうすることで、ミスをする確率を下げることができるのです。

②業務内容が複雑でマニュアルなどが不足している

職場や部署によっては非常に複雑な業務をおこなう場合があります。業務が複雑なうえにマニュアルや引き継ぎなどでしっかりとした情報が手元になければ、ミスが起こりやすい環境といえます。

この場合自分でできることは、自分用のマニュアルを作成することです。作業手順や注意点、チェックリストなどをわかりやすくまとめておきましょう。また、マニュアルの改正や情報の共有を上司や会社に提案することで、会社全体、部署全体でのミスを減らすことにもつながります。

ただし、マニュアル作成などの業務は本来の業務ではないため、あまり時間をかけすぎず与えられている業務に支障をきたさないよう注意しましょう。

降幡 美冬

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職人の勘や長年の経験が求められる製造や建設にかかわる業種、時代の変化の影響を受けやすいIT業界などはマニュアルが不足している傾向にあるでしょう。

ほかにも、多様な顧客のニーズや状況に応じて臨機応変に対応するコンサルティング業界、緊急対応の多い医療業界などは、マニュアルに収まりきらない部分が多いといえます。


③労働時間が長い・休日が少ない

労働時間が長かったり休日が少ないと、身体の不調や集中力の低下からミスが続いてしまう可能性は高くなります。

これは、自分の意識や行動ではどうにかなる問題ではありません。会社の規定が変わらなければ、根本的な問題は解決しないでしょう。

あまりにもひどいと感じた場合は積極的に上司や責任者に相談するのも方法の一つです。仕事のミスだけではなく、通勤中の事故など命にかかわるものにもつながりかねないので、早急に対応する必要があります。

古田 文子

プロフィール

始業および終業の時刻、休憩時間、休日・休暇は、労働条件通知書での明示が義務付けられています。その内容が実態と異なる際は、証拠を集めてハローワークの窓口で相談しましょう。改善するよう企業に指導が入ります。

激務が多いといわれる業界はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてくださいね。

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対処法で明暗が分かれることも! ミスをしたときの正しい対処法とは

仕事でミスが続くときに有効な6つの行動|原因やミス後の対処法も


ミスをしたときにまず必要になるのが対処です。対処の方法次第で、ミスによる影響の大きさや社内・顧客からの信用度が大きく変化します。最悪の場合、契約を切られてしまう、降格させられてしまうなども考えられます。

記事では、影響を最小限に抑える、社内・顧客からの信用を維持するための、ミスをしたときの正しい対処法を5つのステップで解説します。どれも重要なポイントなので、しっかりと理解してくださいね。

①事実確認と被害状況を把握する

ミスをしたときに最初におこなうのが、事実確認と被害状況を正しく把握することです。ここで間違った認識をしてしまうと、その後の対処が的外れなものになってしまい、状況の悪化につながります。

どういったミスをしたのか、ミスによって社内・社外にどのような影響がどの程度出ているのかを正確に把握しましょう。また、上司へスムーズに伝えられるように、しっかりとまとめておくことも重要です。

②上司へ謝罪・報告・相談をする

事実と影響の把握をしたら、一刻も早く上司に伝えましょう。まずは、謝罪し現状を報告・相談します。ここで重要なのは、結論から端的に伝えることです。言い訳や説明をだらだらと述べるのは良くありません。

また、相談するにしても自分の考えや意見は持っておくべきです。新入社員なら「どうすれば良いでしょうか」でも仕方がありませんが、基本的にそれでは不十分です。ゼロベースでの相談ではなく、「こういう対処・対策を考えていますが、よろしいでしょうか」というような、相手がはい・いいえで答えられる聞き方をするように心掛けましょう

③ミスをしてしまった原因を明確にする

ミスの対処が済んだら問題は解決ではありません。同じミスをしないためにどうするかを考え行動するステップに移りましょう。

その第一段階は、ミスをしてしまった原因を明確にすることです。原因と対策法は、リンクしなければ効果を発揮しません。原因を正しく認識することが、次のミスを防ぐ鍵といえるのです。

④ミスを繰り返さないための対策を考える

原因を正しく認識したら、次は実際に対策法を考えていきます。対策法はチェックリストを作成する、マニュアルを作成する、確認作業を徹底するなど原因によってさまざまです

考えた対策は、業務で新たに気付きや注意点が発生した場合は、適宜最新のものに改良していくと、よりミスを防ぐことができるでしょう。

⑤上司へ改めて謝罪し対策案を報告する

最後のステップは上司への改めての謝罪と対策案の報告です。いきなり対策案を報告するのは失礼なので、最初に改めて謝罪することを忘れないよう注意しましょう。

対策案は考えていることを伝えるだけではいけません。マニュアルやリストを用いて対策する場合は、必ず実際に作成、持参して報告に行きましょう。自分では気付かない視点や抜け漏れに対してアドバイスがもらえることもあります。そうすると、対策案はより効果的なものになりますね。

降幡 美冬

プロフィール

ミスをしたことで、必要以上に落ち込んだり、過度に自分を責めたりする人がいます。しかし、それではますます自信を失くしてしまうだけでなく、業務効率も落ちる可能性があるので、気持ちを立て直すようにしましょう。

迅速かつ適切な対処ができれば、ミスは成長の機会になることを忘れないでください。

ミスをした際に絶対にやってはいけないことは? 企業目線で徹底解説

ミスの種類や対処の方法によっては、会社に大きな損害を与えてしまうこともあります。ミスは誰しもするものですが、上司や顧客に怒られるのでは、評価が下がってしまうのではと不安になりますよね。

しかし、ミスを隠蔽したり虚偽の報告をすると、状況はますます悪化してしまうものです。実際に、ミスをした際に絶対やってはいけないことや、誤った対処法をとると企業にどのような損失が発生するのかをキャリアコンサルタントの古田さんに企業側の目線から解説してもらいます。

アドバイザーコメント

社員も企業もミスには誠実に対応することが重要

自分のミスによって顧客や消費者に不安や損害を与えたにもかかわらず、そのミスを隠蔽しようとしたり、被害を受けた相手への謝罪が十分でなかった場合、社内での立場は厳しいものになります。

また、企業の対処も重要です。そのミスの原因を一人の社員の責任にするなどすると、状況はさらに悪化します。顧客や消費者からの批判にとどまらず、すぐにブラック企業としてインターネット上で悪評が拡散されるでしょう。

もしその企業がメーカーなら、不買運動が起こることもあります。最悪の場合、顧客が離れて経営が立ち行かなくなり、別の企業に買収されたり倒産に追い込まれるということもあるでしょう。

社員のミスが企業の立場を揺るがす可能性があると理解して、ミスは発覚し次第すぐに報告するようにしてください。

一つのミスが企業に多大な損失を与える可能性がある

過去に、ある企業から顧客の個人情報が流出した事件がありました。迷惑メールやいたずら電話などの二次被害も発生した結果、顧客一人当たり慰謝料30,000円、弁護士費用5,000円の支払いを企業に命じる判決が下されました。

もし顧客が10,000人を超えていれば、損害賠償金額は億を超えるだけでなく企業の信用も失うため、その損失は計り知れないでしょう。

自己分析をするなら自己分析ツールが一番おすすめ!

自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「それ、強みって言えないよ」と思われたくない人も多いはず。

そんな時は「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば簡単な質問に答えていくだけで、あなたの強み・弱みが簡単にわかります。

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対策でミスは防げる! 有効な6つの対策法を解説


ミスは誰にでも起こりうることではありますが、ミスを繰り返してしまうと社内・社外からの評価や信用度は下がってしまうでしょう。

ミスを防ぐための対策は難しくなく、ビジネスパーソンとして基本的なおこないや意識を徹底すること、作業の工程やルーティンを見直すだけで十分な効果が期待できます。

記事では上記の6つのミスを防ぐ有効な対策法を解説します。どれもすぐに実践できるものばかりなので、ミスが続いてしまう人は参考にして、業務の中に取り入れてみてください。

①わからない・疑問に思うことは確認する

業務を進めるうえで不明な点・疑問点がある場合は書類やマニュアルで確認するか、質問をして確認することが重要です。

曖昧な知識や認識で業務を進めてしまうと、ミスをしてしまう確率は高くなってしまいます。せっかく時間をかけたのにやり直しが必要だったりと時間を無駄にしてしまうことにもつながります

②報連相をしっかりおこなう

仕事をするうえで報連相は必須ですが、意外とできていない人やおろそかにしてしまうときがあるものです。報連相を適切なタイミング・頻度でおこなっていればミスは防ぐことができます。

誤った認識や知識に対して、行動に移す前に指摘がもらえるからです。また、自分以外の確認が入ることによって、ダブルチェックの機能も果たされます。

高尾 有沙

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報連相は、部下を管理する責任を持つ企業・上司にとって欠かせないものです。

部下の業務の進捗状況を把握して、必要なサポートを提供するために必要なだけでなく、リスクや問題の早期発見にも役立ちます。報連相により、上司は正確な情報にもとづいた迅速かつ適切な意思決定をおこなうことができ、チームの協力体制も整えられます。

報連相は、チーム内での信頼関係構築や、部下の問題解決能力や責任感の向上にも役立つのです。

逆に、報連相が不足していると、上司は情報が不足したまま判断を下すことになり、誤った対処や誤解を招く可能性が高くなります。

このように、適切なタイミングの報連相は、業務の効率化、リスク管理、信頼関係の構築など、さまざまなメリットが得られます。部下は報連相を徹底することで、上司からの信頼を得るとともに、自身の成長にもつながることを理解しましょう。

③確認作業を工程に組み込む

確認作業はミスを防ぐためには欠かせませんが、習慣化できている人は少ないのではないでしょうか。時間がないときや、慣れている業務の場合は確認作業を省いてしまいがちです。

しかし、忙しさや業務内容に関係なく確認作業はおこなう必要があるのです。業務工程の中に必ず確認作業を組み込み義務化するようにしましょう。

④ツールを利用してスケジュールやタスクを管理する

業種・職種問わずスケジュール・タスクに関するミスはしやすいものです。

しかし、ツールを利用することでミスが防げるようになります。最近では、無料で利用できるスケジュール・タスク管理ツールでも高機能なものが多くあります。周りの人におすすめのツールを聞いたり、試しに使ってみたりして自分に合ったツールを見つけて、すぐに利用しましょう。

古田 文子

プロフィール

「緊急性がある(納期が近い)もの」と「優先度が高いもの」という2つの軸でタスクを分けると、スケジュールを組みやすくなります。

管理ツールを活用しつつ、これら2つの軸でタスクを考え、スケジュールを作成してみましょう。

⑤過去のミスを記録・把握しておく

過去のミスを顛末書などで記録し把握しておくと、まず同じミスを繰り返しにくくなります。一度してしまったミスを把握しておくと、同じ作業や似たような作業をしていると注意しなければという意識が働きますよね。同じミスの繰り返しは信用度の低下につながるので絶対に避けなければなりません。

もう一つに、自分が起こしてしまうミスの傾向がわかってくるという利点があります。傾向がわかっていれば事前に注意することができます。また、ミスをしてしまう原因がより明確になるので適切な対策をとることができます。

アドバイザーコメント

顛末書はミスの再発防止に必要な情報を共有するもの

顛末書の書式に決まったものはありませんが、企業によっては指定の顛末書フォームがある場合もあるので、その内容にしたがってミスやトラブルについて明確にしていくと良いでしょう。5W2Hを意識して、特に以下は欠かさずに記載してください。

①発生日時、②発生場所、③関係者、④何が起きたのか、⑤原因分析、⑥時系列に沿った詳細な経緯、⑦ミスによる影響度・被害規模、⑧今回の対処法、⑨再発防止策、⑩本人の見解・反省、この10点は顛末書に必要不可欠です。

顛末書の目的は再発防止です。読み返したときやほかの人が読んでも理解できるように、正確で簡潔な内容を記すよう心掛けてください。

顛末書を書くことは社員や組織の成長にもつながる

顛末書は再発防止のみならず、組織の成長や発展にもつながるものです。そのため、ミスやトラブルについて考えられる原因を正しく分析することが求められます。「〇〇の不備や〇〇の確認不足」といったように、自責や他責に偏りすぎず客観的に書くよう努めてください。

また、事の顛末を言語化することで、今回のミスの対処法が内容的にも時間的にも適切であったか否かも振り返ることができます。ぜひ顛末書を活用し、今後の成長につなげてくださいね。

⑥業務の優先順位を明確にする

業務の優先順位が明確であれば、納期遅れなどのミスや機会損失が防げるばかりか、仕事の質の向上にもつながります。納期の迫っている業務を後回しにしてしまうと、納期に遅れたり、急いで仕上げることになりミスが生じたり、質が落ちてしまったりします。

また、競合対策・販促企画などの重要な業務を後回しにすると、損失・機会損失などにつながることも考えられるのです。

高尾 有沙

プロフィール

業務の優先順位をつける際は、以下の項目が有益でしょう。
・緊急度:納期が迫っているか度合い
・重要度:全体の目標や成果への影響度合い
・難易度:対応への工数や取り組み方
・影響範囲:他の部署や顧客への影響
・リソース:必要な人材や時間
・依存関係:他の業務の進行との関係性

これらを考慮し、緊急度と重要度を軸に、最終的な優先度を決定しましょう。緊急度と重要度を軸にした「優先度マトリックス」を活用し、下記の順番で取り掛かるのもおすすめです。

①緊急かつ重要な業務
②重要だが緊急ではない業務
③緊急だが重要ではない業務
④緊急でも重要でもない業務

優先順位を適切に設定することで、効率的に仕事を進め、ミスを減らし、成果を上げることができます。

あなたが受けない方がいい職業を確認して下さい

就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。

そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
・志望業種をまだ決めきれない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人


思い切った判断もときには必要! 環境的要因でミスが続く際は転職も視野に入れよう

環境的要因でミスが続いてしまう場合は、会社内で部署異動の希望を出す・転職を検討するなどの思い切った判断が必要になることもあります。

ミスが続いてしまう環境的要因の中には、自分の努力ではどうしても変えられないものもあります。長時間労働・休日が少ない環境、対人関係の悪化、必要以上に圧力をかけられるなどさまざまなものがあります。

ミスが続いてしまうような環境で仕事を続けていても、本来のパフォーマンスが発揮できず自己成長・キャリアアップできず無駄な時間を過ごしてしまうことにもなりかねないのです

転職理由が労働時間や休日だと、面接で印象が悪くなってしまいますか?

降幡 美冬

プロフィール

言い方の工夫で好印象を残すことは十分に可能

必ずしもネガティブな印象を与えるわけではありませんが、どのように伝えるかは重要です。

たとえば「労働時間が長過ぎたためにミスが続き、その状況に耐えられなかった」というような、前職に対する批判や否定的な言い方では悪い印象を持たれかねません。

仕事の生産性向上に結びつけて「自身の健康やプライベートを大切にすることで、より効率的に自分の力を発揮したい」「長く結果を出し続けるためにも、自分の時間管理を見直す必要を感じた」というように、キャリアや成長に前向きな姿勢を前面に出すと良いでしょう。

転職理由で好印象をつかむ方法はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてくださいね。

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原因の把握と対策で仕事で続くミスを予防して生き生きと働こう

仕事でミスが続くときでも、冷静に振り返って原因を明確にし、適切な対策をとることができればミスを減らすことができます。

ミスをしてしまっても、必要以上に落ち込まず成長するための機会だという心構えで仕事に臨みましょう。

この記事で解説した内容をもとに、ミスを予防して、ミスに引きずられ過ぎずに生き生きと働いてくださいね。

アドバイザーコメント

ミスを成長のチャンスにするための行動が大切

私も社会人になりたての頃から多くのミスを経験してきました。そのなかで、私が実践した方法や気付きを共有したいと思います。

まずは、仕事に取り掛かる前にタスクを書き出し、それを整理し、優先順位をつけることの重要性です。たとえば一日の終わりなどのなるべく記憶の新しいうちに、翌日におこなうべきタスクとその期限を確認し、メモしておくようにしました。

すべてを書き出しておくことで、一つひとつの業務を順番に確実に片付けていこうという意識を持つことができます。現在はその方法で、抜け漏れがかなり減りました。

次に、ダブルチェックや他人の力を借りることも大切です。自分一人で完璧にしようとせず、同僚や上司に確認を頼むことで、ミスを未然に防ぐことができます。特に責任の重い業務や初めて取り組む業務については、必ず誰かに確認を依頼し、フィードバックをもらうようにしています。

どれだけ自分だけで見直しても、完全なアウトプットは難しいです。第三者にフィードバックをもらうことで見落としや誤解が減り、安心して業務を進めることができます。

さらに、自分の弱みを補うために、フィードバックをもらう前から他人の力を借りることも欠かせません。私はどうしても単純作業が苦手なので、そういった業務については得意な同僚やアルバイトの人にサポートを頼みました。

その代わりに、自分が得意な業務では率先して他人の仕事を手伝い、あるいはチーム全体で効率化を促す方法を構築するよう努めました。結果、チーム全体の効率が向上し、自分自身もミスを減らすことができました。

お互いの強みを活かすことで、より良い結果を生み出すことができると気付いたのは、自分にとって大きな収穫だったと感じます。

ミスがあっても前向きな対処を取れる環境を作ろう

最後に、ミスは自分を萎縮させるのに十分な要素だと思いますが、それでも自分の強みを発揮するチャンスであることも忘れないでほしいです。私の場合、コミュニケーション力が強みだったため、ミスをした際には積極的に同僚や上司と情報共有をおこない、チーム全体の連携を強化しました。

自分の得意分野でチームに貢献すると、多少のミスがあってもお互いにカバーし合えると実感でき、自信を持って仕事に臨めるようになりました。皆さんも仕事に前向きに取り組み、ミスすら成長の糧としてください。応援しています。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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