仕事をしていると、「ミスをしてどうしようもなく落ち込んでしまう」という場面に直面することもありますよね。周りと無意識に比較して、「どうしてこんなにダメなんだろう……」と思い詰めてしまい、どうすれば良いのかわからないという人もいるかもしれません。
仕事でミスをしたとしても、必要以上に落ち込んで自分を責める必要はありません。むしろ、気分が沈んでしまうことから、より多くのミスを引き起こしてしまうことにもつながりかねないでしょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの板谷さん、有馬さん、渡部さんとともに、仕事でミスをして落ち込んだときの気持ちの切り替え方や失敗から次につなげる方法、そしてミスを未然に防ぐ方法を解説します。「仕事のミスで落ち込んでしまってほかのことが手につかない……」と悩んでいる人は、ぜひ参考にしてくださいね。
仕事のミスは誰にでもある! 落ち込みすぎずに原因と対策を知ろう
仕事でミスをしてしまったときは、「ミスをした」という事実に引っ張られて落ち込んでしまうことがあるでしょう。しかし、ロボットでない限り、多かれ少なかれ仕事をするうえでのミスは付き物。誰でもミスはするということを大前提に、落ち込みすぎずに正しく対処することが重要なのです。
記事ではまず、仕事でミスをしたときに深く落ち込んでしまう原因について解説します。「なぜこんなに落ち込んでしまうのか?」「どうしてこんなつらい気持ちなのか?」を客観的な視点から知って、まずは現状を把握できるようにしましょう。
次に、落ち込んだときにやってしまいがちなNG行動と、落ち込んだ気持ちをそのままにしておくことのリスクについて説明します。今の気持ちをこれ以上つらいものにしてしまわないように、各項目をしっかり確認してください。
記事後半では、気持ちを切り替える方法と失敗を次に活かす方法、そしてミスを防ぐためのポイントについて解説します。失敗を糧に成長につなげて自分らしく過ごすためにも、最後まで読んで参考にしてくださいね。
仕事をしていく中でどうしてもミスをしてしまうことはあります。ミスをしたときには、次に同じミスをしないように、ミスをしたときとの「違い」を明確にしておくことが大切です。ミスをしたことを糧にして、次へと進んでいってくださいね。
面接が上手くいかないときは、面接回答集を活用してください
面接で聞かれる質問に答えられるか不安ですよね。ただ、何を質問されるか分からず対策しようにも出来ない人は多いはず。
そこで、活用したいのが無料の「面接回答例60選」です。この資料があれば、人気企業の面接でよく聞かれるような質問とその答え方60通りが一目でわかります。
どんな質問が来ても確実に回答できるようになれば、面接はもう怖くありません。今すぐ活用し、面接を突破するのに役立てましょう!
自分を責めすぎないで! 落ち込めるのは成長できる証拠
「誰でもミスをする」とはいっても、失敗をしてしまったときはどうしても落ち込んでしまうものですよね。しかし、実は落ち込むこと自体は悪いことではなく、むしろ良いことなのです。なぜなら、失敗に対して反省しているからこそ落ち込むという状況になっているからです。
逆に自分が犯した失敗やミスを一切反省せずに、「なんとかなる」「まあ大丈夫だろう」「ミスをしたのは偶然」などのように根拠もなしに楽観的に捉えてしまうことのほうが問題でしょう。反省せずに同じ場面に遭遇した際、また同様の失敗を繰り返してしまいます。
そのため、「落ち込める自分=成長できる自分」だと肯定的に捉え、前向きに進んでいきましょう。
- あまりにもミスが多く、自分に絶望しています。もう仕事をしたくないです……。
前に進みたいと思うからこそ「落ち込む」状況に陥る
もしあなたの親しい友人が同じように自分に絶望していたら、あなたはどう声をかけますか?
その人の良いところを見つけて伝えてあげたり、その人がミスを挽回できた経験を思い出させてあげたり、きっとポジティブな声かけをすると思います。どうぞ自分自身にも同じ言葉をかけてあげてください。
落ち込んでしまうというのは、考えている成功イメージと違う結果になったから。逆に言うと「本当だったらこうありたい」という成功イメージをすでに持っているので、そのイメージに向けて必ず前に進めるはずです。
「自分にはこの仕事は合っていない」と感じたときにすぐに辞めたくなってしまう人もいるかもしれませんが、思い立ったまま辞めてしまうと後悔してしまうことがあります。退職する前に考えるべきポイントを下記の記事で解説しているので参考にしてくださいね。
関連記事
専門家が解説|仕事をすぐ辞めることへの迷いを解消する7ステップ
仕事をすぐ辞めるのは甘えではありません。この記事ではキャリアコンサルタントが仕事をすぐ辞めるメリットとデメリットを解説します。そのうえで、仕事をすぐ辞めることを冷静に判断するための7ステップを取り上げています。
記事を読む
あなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
何が違う? 「深く落ち込む人」と「落ち込みすぎない人」の考え方を比較してみよう
失敗したときや落ち込んだときにぐるぐると同じことを考えてしまい、つらい状況から抜け出せないという人もいるでしょう。
一方で、同様な場面に直面してもそこまで落ち込まずにすぐに切り替えられる人もいます。それはなぜかというと、深く落ち込む人と落ち込みすぎない人は、そもそも考え方の癖や思考回路が違うからです。
落ち込みすぎない人も、もちろんミスや失敗に対して落ち込んだり反省をしたりしますが、その後にどうするべきかという切り替えが上手な人が多いです。
ここでは、失敗やミスに対して深く落ち込む人と落ち込みすぎずない人の考え方の違いを3つの視点から比較して解説します。落ち込みすぎない人の考え方や特徴を参考にして、物事をポジティブに捉えられる姿勢を目指してみましょう。
失敗経験をどのように考えるか
仕事でミスや失敗をしたときに、深く落ち込む人と落ち込みすぎない人では失敗経験の捉え方が異なります。
前者は「いつも失敗ばかりでどうしようもない……」と失敗に対して深く考えすぎる一方で、後者は「失敗経験を次に活かそう!」とポジティブに考えているため深く落ち込まずに済むのです。
もちろん失敗した事実に対して反省の心を持つことは大切ですが、いつまでも引きずってしまってはつらい気持ちを助長させるだけになってしまいます。落ち込みすぎない人の考え方を参考に、失敗を糧に次に活かそうと考えられると少し楽になりますよ。
失敗しない状況というものを考えてみてください。確かにやったことがある仕事や簡単な仕事ならば失敗は避けることができますが、それを続けて成長できるかといえば疑問ですよね。
成長のためには失敗はむしろ必要条件であると考えれば、ポジティブに捉えられるはずです。
仕事でミスをしてしまって、つらい気持ちでいっぱいな人もいるでしょう。こちらの記事ではそういったときの対処方法を解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
関連記事
仕事がつらいときに自分を責めないで! 心が楽になる10の対処法
仕事が辛い原因や、対処法をキャリアコンサルタントとともに解説。退職や転職を検討している人へ、辞めるべきかどうかを見極める方法も説明します。仕事が辛い状況は必ず好転させられます。自分を信じて、状況を好転させましょう。
記事を読む
周りと比較した結果をどう捉えるか
自分と周りを比べた結果の捉え方でも、「周りと比べて自分は全然ダメで何もできない」と悲観的になってしまうか、それとも「自分と違う点を参考にして力を身に付けよう」と客観的な視点で分析できるかで2パターンに分かれます。
人にはそれぞれ得意・不得意、強み・弱みがあり、すべてを完璧にこなせるわけではありません。自分ができないことを簡単にやってのける人が周りにいるかもしれませんが、その人の得意分野が、たまたまあなたの苦手なことなだけなのです。
客観的に観察して自分と何が異なるのかを明確にしてみることで、失敗への捉え方を変えられるようになります。
- 自分と周りと比較してどうしても落ち込んでしまいます……。
落ち込まないためには客観的に自分を分析することが大切
周りの人がすごく能力が高いと感じてしまうこともありますし、勝手に比較して落ち込んでしまうこともありますよね。
本来、人というのは「きちんと体温を持って人として生きている」、それだけで尊い存在です。心や身体が冷たくなってしまった人を温めることもできます。
客観的に自分を分析するには、肩書きや学歴など何もかもを漂白して、「一人の人として今まで何に時間やお金やエネルギーをかけてきたか」を振り返ってみましょう。
自分が夢中になれるものの中に、自分だけのユニークな価値が見いだせるはずです。
自分自身にかける言葉は自分で選択することができます。時にはダメ出しのような言葉が自動的に湧いてきてしまうことがあるかもしれません。
そんなときに気が付いたら、どうか温かく優しい言葉を選択して自分にかけてあげてほしいです。自分が一番自分のことを幸せにすることができるのです。
自己分析をするなら自己分析ツールが一番おすすめ!
自分の弱みはわかっていても、強みは思いつかないものですよね。「それ、強みって言えないよ」と思われたくない人も多いはず。
そんな時は「自己分析ツール」を活用しましょう。このツールを使えば簡単な質問に答えていくだけで、あなたの強み・弱みが簡単にわかります。
無料で使えるので、自分の強みを確かめたい人は今すぐ診断しましょう。
自分の長所を分析するなら「自己分析ツール」がオススメ
診断スタート(無料)
・自己PRや志望動機に使える長所を知りたい人
・自分にあった仕事を知りたい人
どんなスタンスで物事に取り組むか
新しいことや場面に挑戦する際、「何をやっても思い通りにいかない」という姿勢のまま取り組むか、それとも「完璧を目指しすぎずにとりあえずやってみよう」という姿勢で取り組むかで、失敗したときの落ち込みやすさは大きく変わります。
完璧主義である人ほど何事も最初から完璧にこなそうとして、いざ失敗したときに「全然うまくいかない」と考えてしまう傾向にあります。しかし、何事も初めから完璧にできるはずはありません。
新しい挑戦には失敗が付き物で、そこから学べることはたくさんあります。「失敗しても大丈夫」という気持ちでチャレンジしてみることも、前向きになれる一つの方法です。
初めて取り組むことでも、事前に失敗を小さくする準備はできます。
ミスしそうなポイントやわからないことの質問先を確認しておくなど、思いつく限りの下準備をしてから取り組むと、失敗したときに何が自分に足りなかったか振り返りやすくなりますよ。
無意識のうちにやっているかも? 落ち込み度を増幅させる3つのNG行動
落ち込み度を増幅させる3つのNG行動
- 自分を責める
- 周りの人や環境のせいにする
- 業務時間外でも仕事のことを考える
仕事でミスをして落ち込んだ時、視野が狭くなることで適切な対処ができず、無意識のうちに自分をよりつらい状況に追い込んでしまう人がいます。「同じミスをしないようにしなければ……」と無理に気負いすぎて、滅入ってしまうこともあるでしょう。
しかし、反省しないことと同様に、過度に落ち込みすぎることも有効な対処法とはいえません。ここでは落ち込んでいるときに無意識にやってしまいがちな行動を解説するので、つらい状況を加速させないためにも、まずは自分の行動を振り返ってみてくださいね。
①自分を責める
仕事でミスをしてしまったとき、「どうして自分はこんなにダメなんだ」と責めてしまう人もいるかもしれませんが、決して自分を責める必要はありません。ミスをして落ち込むのは、自分では気付いていなくても「うまくやりたい」「成功させたい」という気持ちが少なからずあるからです。
また、失敗してしまった原因がすべて自分にあるのではなく、もしかしたら取り巻く環境や仕事の進め方にも問題があるかもしれません。自分を責めてよりつらい状況に追い込んでしまうのではなく、現状や原因を客観的な視点で分析することが重要です。
②周りの人や環境のせいにする
自分を責めすぎるのは良くないということを説明しましたが、その一方で、ミスのすべてを周りの人や環境のせいにすることも、失敗の改善にはつながりません。
ミスに対して「誰も協力してくれなかったから」「教えてもらわなかったから」など周囲の人や環境のせいにして、自分は悪くないと思い込んでいると根本的な原因を改善できず、同じような失敗を繰り返してしまう可能性があります。
失敗に至った原因を改善するためには、自分の内と外のバランスを意識しながら客観的にミスを俯瞰することが大切です。
多くのミスは「自分」と「周り」、どちらにも原因があると考えるべきで、どちらかに偏りすぎても良くありません。
特に自分を責めすぎるのは、組織にとっても個人にとっても前向きな要素がないので、落ち込むよりも改善につなげる方が大事と考えましょう。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
③業務時間外でも仕事のことを考える
仕事のミスで落ち込んでしまった気持ちを忘れられず、業務時間外や家にいるときでも考えてしまうこともあるかもしれません。つい当時のことを思い出して落ち込んでしまう気持ちもわかりますが、それではほかのことに手が回らなくなってしまいます。
仕事のときとそれ以外の時間でのオンオフを意識してしっかりと切り替え、心の持ちようを変えることが大切です。下記の項目を参考にしてオンオフを意識すると、仕事とプライベートをうまく切り分けられるようになりますよ。
仕事とプライベートを切り分ける方法
- 仕事を家に持ち帰らない
- 帰ったら仕事のメールなどをチェックしない
- 職場から家に帰宅するまでに気分転換をする
- 帰ったらすぐに着替える
- お風呂にゆっくり入る
アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見るNG行動は業務と心身にもマイナスな影響を与える
仕事でのミスから上記の3つの行動に発展してしまうことで、業務の質が下がり新たなるミスを誘発してしまう可能性や心身の健康へも悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
そのほかのNG行動としては、ネガティブな自己暗示を繰り返してしまうことです。たとえば、「自分は何をやってもうまくいかない」という言葉を繰り返し自分自身にかけてしまうことで、呪いのように自己効力感を低下させてしまいます。
自己暗示や人を避けることもつらく苦しい状況を作り出す
人との接触を避けがちになって何日も誰とも話をせずに、一人でずっと家に閉じこもってしまっても、ミスの呪縛から逃れられなくなってしまいます。さらに、プライベートの活動すべてを停止してしまうことで、息抜きができずにミスが続き、悪循環に陥ってしまう可能性が高いです。
冷静にミスから学ぶべき点を振り返り、次に活かす計画を立てていきましょう。信頼できる職場の先輩や友人と会話することが心の負担を軽減させることにつながるかもしれません。
仕事のミスを思い出して、「どうしても仕事に行きたくない……」と思ってしまうこともあるかもしれません。こちらの記事ではそんなときの対処方法や心を軽くする方法について解説していますよ。
関連記事
仕事に行きたくないときの対処法22選|心が軽くなる方法を解説
仕事に行きたくない人は、原因を突き止めて対処しなければやがて精神的・身体的に支障が起きてしまうリスクもあります。記事では、キャリアコンサルタントと仕事に行きたくないと悩む人向けに原因と対処法を解説します。
記事を読む
「仕事に行きたくない」「家にいたい」と感じている人は以下の記事も参考にしてみてください。後悔しない対処法を解説しています。
関連記事
仕事に行きたくない・家にいたいときの後悔しない10の対処法
仕事に行きたくない・家にいたいという感情は誰しも抱くものです。この記事では、キャリアコンサルタントと仕事に行きたくない・家にいたいと感じる時の対処法を解説します。つらいときこそ自分を責めず、まずはいたわってあげたうえで前に進む方法を見つけましょう。
記事を読む
落ち込んだ気持ちを放置するのは危険! 対処しないとどうなる?
落ち込んだ気持ちを放置したときに起こり得ること
- 仕事で集中できずに余計にミスを多発してしまう
- 休みの日も引きずってしまいリフレッシュできない
- 仕事自体がつらくなる
仕事で失敗してしまった際、落ち込んだ気持ちの対処方法がわからず、沈んだ気持ちをそのままにしてしまう人も中にはいるのではないでしょうか。
落ち込んだ気持ちをそのままにしておくと、ネガティブな思考に覆われて気持ちを切り替えられず、さまざまなリスクを引き起こしてしまう可能性があります。
ここでは、落ち込んだ気持ちを対処せずにそのまま放置した場合に起こり得るリスクについて解説します。ネガティブな状況から脱却するために、落ち込みすぎることから引き起こされるリスクを理解して、自分のペースで落ち込んだ気持ちを解消していきましょう。
仕事で集中できずに余計にミスを多発してしまう
落ち込んだ気持ちをそのままにしてしまうと、ミスや失敗をずっと考えてしまうばかりに目の前の仕事に集中できず、余計にミスを増やしてしまうという状況を招きかねません。
そこからさらにミスが増えることで落ち込む要素が増えてしまい、どんどん改善からかけ離れて負の連鎖を引き起こしてしまうことになるのです。
気持ちの切り替えができないままほかのことに取り組むと、気持ちがミスをする方向に引っ張られてしまいます。人は自分が思っている通りに行動してしまうものです。「きっとまた失敗する」と思っていては次も失敗してしまいますよ。
休みの日も引きずってしまいリフレッシュできない
プライベートの時間や休みの日には自分の時間を過ごしたいものですが、仕事で落ち込んだ気持ちをそのままにしておくと、自分らしく過ごせる空間や時間ですら仕事のことばかりを考えてしまうようになります。
仕事がうまくいっていると感じていれば休日も切り替えて楽しめますが、心配事があると失敗やミスが気になってうまく切り替えられなくなる状況になってしまいます。また、リフレッシュするための休日ですら憂鬱な時間を過ごすようになることで、十分な休息を取れずに体調を崩すことにもつながってしまうでしょう。
仕事自体がつらくなる
ミスが続いて落ち込んだまま過ごしていると、ネガティブな気持ちが大きくなり「仕事をすること自体がつらい」「仕事をしたくない、やめたい」という状況にもなってしまう可能性があります。
こういったネガティブな気持ちを放置していると、「仕事をしなければならない」「次は絶対にミスできない」と考えてストレスが積み重なり、仕事をすることへの意欲が湧かなくなってしまうでしょう。
- ミスが多くて向いていないと感じて転職しましたが、今の仕事もつらくなっています……。
ミスを「成長のためのステップ」と考えてみよう
同じ仕事で同じミスを繰り返すようならば仕事が合わない可能性もありますが、そうでないなら、ミスが多いのはそれだけ新しいことに挑戦できている、という考え方もできます。
私たち人間は賢い生き物です。意欲を継続できさえすれば習得できないことはあまりありません。ミスを善悪だけで判断せず、成長のためのステップと考え、意欲を落とさないようにしてください。
「仕事がきつい」「この状況から抜け出したい」という人は、こちらの記事をチェックしてみてください。
関連記事
仕事がきつい人必見! きつい状態のまま働くリスクと対処法を解説
「仕事がきつい……」という状況を放置すると、過労死や心の病気につながる恐れがあるので注意が必要です。この記事では、「仕事がきつい」と感じたときの対処方法について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。
記事を読む
落ち込んだときはまず気持ちを切り替えよう! 対処法4選
落ち込んだときの気持ちを切り替える4つの方法
- ミスは誰でもするものだと割り切る
- 趣味や好きなことに没頭してリフレッシュする
- 尊敬できる人に相談する
- 今の仕事が自分に合っているのか振り返ってみる
落ち込んだ状態に対処しないことのリスクが理解できたら、早速気持ちを切り替えていきましょう。
「そんなに簡単に気持ちを切り替えられない」という人は、気持ちの正しい対処方法を知らないことが大半です。ここでは、落ち込んだときに気持ちを切り替える4つの方法を紹介するので、正しい対処方法を知って前向きな姿勢を目指しましょう。
①ミスは誰でもするものだと割り切る
どんなに仕事ができるように見える人でも、ミスをすることはあります。「完璧に見える人でもミスはするんだ」と割り切って過ごすことで、気持ちが少しは楽になるのではないでしょうか。
「誰でもミスをすることを理解していても落ち込んでしまう」という人は、職場の先輩や上司に過去の失敗談を聞いてみましょう。小さな失敗だけではなく、中には自分の想像以上に大きなミスを聞けるかもしれません。大きなミスをしていても、今はうまく仕事をやっている姿から、「対処すればなんとかなる」ということがより身近に感じられますよ。
②趣味や好きなことに没頭してリフレッシュする
仕事から帰った後や休日など、自分と向き合える時間では仕事を忘れて自分の好きなことや趣味に没頭することで、気持ちをリセットできます。
一度自分の時間を大いに楽しむことで気持ちを開放してネガティブな思いを消し去り、自分の気持ちを管理しましょう。
没頭できる趣味がないという人は、とりあえずたくさん寝てすっきりしたり、身体を動かして汗を流したりすることがおすすめです。自分の体をいたわって健康的な生活をすることで、リフレッシュにつながりますよ。
- そもそも運動は苦手だし寝ようとしてもずっとミスのことを考えてしまって、全然リフレッシュできません……。
日常から離れて環境を変えてみることもリフレッシュの方法
普段なかなか行かない美術館やカフェ、図書館に行ってみたり、新しいショッピングモールや川沿いの遊歩道などをお散歩したりするだけでも心がリフレッシュされますよ。
もしくは、自分が日々感謝しているものを10個書き出してみるということも気軽にできます。
この機会に新しいことをオンラインで学んだり、料理教室や興味ある分野の1日体験レッスンなどに参加してみることもリフレッシュにつながるかもしれません。日帰り入浴できる温泉でじっくり浸かったり、サウナに行くのもおすすめです。
このように自分ができる範囲で、いつもと違うことを一つでも良いので実践してみてくださいね。
③尊敬できる人に相談する
ミスをして落ち込んでいる気持ちを周りの人に話してみると、意外とすっきりするものです。自分が考えていることや悩んでいること、落ち込んでいることを気が済むまでとことん言葉にすることで、マイナスな気持ちが外に出されて気分が晴れるでしょう。
仕事の内容をよく知っている会社の上司や先輩、同僚に相談することも良いですが、家族や友人など気の置けない人に、気を遣わずに心のうちを話すことも、気持ちを整理するために効果的ですよ。
落ち込んだ気持ちを相談する際は、聞き上手な人を選びましょう。良かれと思って自分の経験談やアドバイスをたくさん話してくれる人もいますが、落ち込んだ気持ちを吐き出しきる前だと逆効果です。
まずはあなたの話を温かく聞いてくれる人に話してすっきりしましょう。
④今の仕事が自分に合っているのか振り返ってみる
必要以上にミスを繰り返してしまう場合は、今の仕事内容が得意ではないからこそミスが多発してしまうのではないか、という視点でも振り返ってみましょう。自分の性格や得意なことにマッチしていなかったり、苦手なことを無理して担当していたりすることからミスをしてしまっているのかもしれません。
たとえば、細かい作業が苦手な人にとって、業務で細かいことに対して正確にこなさなければならない環境は苦しく、ミスを引き起こしてしまうことがあるでしょう。「自分に合っていない」ということが明確にわかれば、必要以上に落ち込むこともなくなるはずです。
私自身も、書類提出時にアップロードはしたものの送信ボタンを押し忘れてしまい、期日を過ぎてしまったという失敗経験があります。先方からの連絡で気付き、その際は誠心誠意謝罪しました。
日頃から築いていた信頼関係のおかげで理解していただき、大きな問題には至りませんでした。
信頼関係で関係者の受け止め方や協力度に違いが出ると感じています。日頃から誠実に仕事をすることが、自分自身の「信頼残高」を築き、ミスをした際にも助けられる基盤になるのではないでしょうか。
「そもそも自分に向いている仕事がわからない」という人はこちらの記事をチェックしてみてくださいね。
関連記事
向いてる仕事がわからない……図解で読み解く適職の見つけ方
向いてる仕事がわからない人に向けて、図解でわかりやすく向いてる仕事を見つける方法を解説。向いてる仕事がわからない理由から見つけるための方法、性格別の向いてる仕事例を紹介します。仕事選びで悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
記事を読む
何をしても落ち込んでしまうという人へ|対処法をキャリアコンサルタントが解説
ここまでの解説を読んでも、「リスクや切り替え方を理解できてもどうしても落ち込んでしまう」という人もいるかもしれません。
「いつもであればミスをしなかったのに」「こんな初歩的なことで」「ミスが重なってしなってつらい」など、ミスをした当時のことを思い返すと落ち込んでいた気持ちを思い出してしまうことがあります。
ここでは、キャリアコンサルタントの有馬さんに、何をしても落ち込んでしまう場合の対処方法や考え方について解説してもらいます。アドバイスをもとに、今のつらい状況を乗り越えて楽しく過ごせるようにしましょう。
アドバイザーコメント
有馬 恵里子
プロフィールを見る事実・感情・捉え方に切り分けて書き出してみよう
たとえば「期日を忘れて取引先からクレームを受けた」という事実があった場合、「落ち込む」「怖い」という感情が最初に出てくるかもしれません。そして「もう二度と取引してくれないかも」「自分はダメだ」と捉えることもあるでしょう。
出来事に対して自然と湧くイメージや考えのことを自動思考といいます。その自動思考がネガティブな方に偏ると、何事もネガティブに捉えてしまいます。
ネガティブ思考になってしまったときには、ミスをした事実・落ち込んだ感情・ミスの捉え方の3つの視点に切り分けて、客観的に振り返ってみましょう。
自分だけがネガティブなのだと思い込まずに気持ちを切り替えよう
ネガティブ思考はあなただけの特別な捉え方ではなく、心理学で「認知の歪み」としてパターン化されているものです。
上記の例で言えば、「もう二度と取引してくれないかも=拡大解釈」「自分はダメだ=レッテル貼り」というように、パターン化できるほど一般的な捉え方です。
ネガティブに捉えるのは自分だけではないのだなと思うと楽な気持ちになりませんか? 自分の自動思考の癖を知っておくと、同じような捉え方に陥ったときに「あ、また自分の悪い思考の癖が出てきたぞ」と気持ちを切り替えられるようになりますよ。
こちらのQ&Aでは、仕事がつらくて辞めようか迷っている人に対してキャリアコンサルタントが回答しています。同じ悩みを抱えている人はぜひチェックしてみてくださいね。
仕事のミスは仕事で返す! 3つの観点で客観的にミスを振り返って改善しよう
客観的にミスを振り返るための3つの観点
- なぜミスが起きたのか
- ミスを起こさないためにどうするべきだったか
- 次起きないようにするにはどうするべきか
ミスをしたことを引きずってしまい、私生活でずっと考えたり思い悩んだりしていても、仕事でのミスは仕事でしか返せないため状況を変えることはできません。
そのため落ち込んだ気持ちをリフレッシュできたら、事実を受け入れてミスの原因を分析し、今後の成長につなげることが重要です。
3つの観点でミスや失敗を振り返り改善する方法を解説するので、一つずつ手順を踏んで振り返り、次に活かせるようにしましょう。
①なぜミスが起きたのか
まずは、なぜミスが起きてしまったのか、そしてなぜそのとき防げなかったのかの原因を追っていきましょう。
落ち込んでいるときは、「なぜこんなミスをしてしまったのだろう……」と、主観で考えてしまいがちですが、客観的な視点で冷静に「なぜミスが起きたのか」を分析することが重要です。そうすることでミスをした原因が明確に見えてくるようになります。
落ち込んだ気持ちに対処できた今、根本的な原因を見つけるために落ち着いてミスを振り返っていきましょう。
「なぜミスが起きたのか」の原因例
- 確認不足だった
- ほかの仕事のことを考えていて集中できていなかった
- 正しいやり方を知らなかった
ミスは多くの場合、個人に100%原因があることは少なく、環境などの要因が重なって起きています。ミスの原因を振り返ることで客観的な視点を持つことができ、感情に流されずに本質的な改善を考えることができるでしょう。
②ミスを起こさないためにどうするべきだったか
ミスが起きた原因がわかったら、次は「ミスを起こさないためにどうするべきだったのか」「どのような行動を取るべきだったのか」を考えてみましょう。
たとえば、何か行動を抜かしたり怠ったりしたことで、ミスを引き起こしてしまったとします。起きてしまったミスを取り消すことはできませんが、これからに活かすことはできます。当時の自分はどうするべきだったのか、という視点で具体的な行動を言語化することで、ミスを防ぐためのヒントが徐々に見えてきますよ。
「どうするべきだったのか」の例
- くまなく確認してから提出するべきだった
- 目の前の作業に集中して取り組むべきだった
- わからないことを相談・質問しておくべきだった
ミスを改善するために振り返ることで、再発防止策を策定することができます。チェックリストを作成したりチームで共有したりすることで組織全体の学びとし、今後同じミスをなくしていくことができるようになりますよ。
③次起きないようにするにはどうするべきか
最後に、次に同じような場面に直面したときに同様のミスをしないためにどうするべきなのかを考えましょう。過去を振り返って、「〇〇がダメだったから/足りていなかったから次は気を付けよう」と思うかもしれませんが、それだけでは不十分です。
もちろん「気を付けよう」という心持ちは大切ですが、「気を付ける」というだけではミスを完全になくすことができません。具体的な行動に落とし込んで対策することで、同様のミスを防ぐことにつながります。下記の例を参考に、対策方法を見つけてくださいね。
次の対策方法例
- チェックリストを作成して漏れなく作業できるようにする
- 〇〇さんの確認を挟んで自分以外の視点を活用する
- 行動する前にわからないことがあれば質問して不明点をなくす
ミスを改善するには、ミスの事象とセットでミスした理由を振り返るようにしましょう。
「メールを誤送信した」「資料を間違えた」などのように、ミスの事象は違っても、どちらも「確認不足」という理由であれば、その理由を改善する必要があると気付けます。
そもそもミスを減らすには? やってしまいがちなミスと対処法を解説
誰にでも間違えてしまうことはあるので、ミスを完全にゼロにすることは不可能に近いですが、ミスの数を減らして落ち込まないようにする方法もあります。
普段仕事をするうえで少し工夫をするだけでも防げるミスはたくさんあります。ここでは、まだ仕事に慣れていない新人と長年勤めているベテランに分けて、やってしまいがちなミスを回避する方法を紹介します。日常の意識を少し変えるだけでもミスは防げるので、しっかりと確認してくださいね。
新人がやってしまいがちなミスを回避する方法
新人がやってしまいがちなミスを回避する方法
新人や新入社員は、業務に慣れていないことから、基本的な作業や業務でミスをしてしまうことが多くあります。そういったミスは慣れれば減っていくものですが、「慣れるまでミスを放置しっぱなし」というわけにもいかないでしょう。
基本的なミスを防ぐための5つの方法を解説するので、「ちょっとしたミスが多い」と悩んでいる人はチェックしておきましょう。
新人の場合は、指示をよく理解できずに不足ややりすぎなど期待水準と違うことをしてしまうことがあります。
また、不慣れな職場と人間関係の中でマルチタスクをおこなうため、スケジュール管理のミスや、わからないことを聞きそびれたりして起こるミスも多くあるでしょう。
自己分析で自分の苦手を知る
自分が苦手なことでも、「仕事ではどうしてもやらなければいけない」という場面に直面することがあるでしょう。そういったときに、自分の苦手なことだとわかっていれば事前準備をしたり集中して取り組むように対策ができたりしますが、苦手だと知らずにそのまま取り組んでしまえば、高い確率でミスを起こしてしまいます。
自分の苦手を知るには、自己分析を深めることが大切です。自己分析では長所や得意なことだけでなく、短所や不得意なこと・苦手なことまで明確にすることができます。自分のマイナス面にも素直に向き合うことで、ミスを防ぐことにつながるのです。
自分の長所と短所がわからないと悩んでいる人は、こちらの記事をチェックしてみましょう。
関連記事
「長所と短所がわからない」の脱出方法10選|例文や伝え方も紹介
長所と短所がわからない場合は、まず原因を知ることが大切です。この記事では選考で伝えるべき長所と短所を見つける方法や基準、効果的に伝える方法などをキャリアコンサルタントがプロの目線で解説します。例文や注意点も紹介するので参考にしてください。
記事を読む
こちらの記事では自己分析の方法を詳しく解説しています。自己分析のやり方がいまいちわからないという人は参考にしてみてください。
関連記事
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
記事を読む
こまめにメモを取る
新しく入った職場や部署では、今までやったことがないことや慣れない業務に取り組む場面が多くあるでしょう。そういった業務に取り組む前に、先輩や上司がやるべきことややり方を説明してくれるはずです。
説明してもらったときには理解したつもりでも、いざ着手するとなったときには、説明してもらった内容を一言一句覚えている人はほとんどいないのではないでしょうか。また、慣れない業務を一度にたくさん頼まれることもあるかもしれません。やるべきことやわからないことが多い中で、頭の中だけで情報を整理するのはとても難しいでしょう。
そこで自分がやるべきことや説明してもらったことを細かくメモしておくことで、漏れなく作業できるようになります。いらない情報かもしれないと思っても、メモをしておいて損はないので、細かいことまでこまめにメモを取るようにしましょう。
ミスを減らすためにメモをする際は、手順(行動)と注意点(意識)の両方をメモしましょう。
具体的な手順のほかに「ここは間違えやすい」「ここは難しい」というポイントを聞いておくと、単純だと思っていた手順の中にもミスしやすいポイントがあることを知ることができますよ。
1つの仕事に集中して取り組む
業務に慣れないうちに、やるべきことがどんどん増えてしまい、混乱してしまうこともあるかもしれません。混乱した状態でやるべきことを整理せず一気に取り組もうとすると、注意力が散漫になり、ミスを多発してしまう可能性があります。
そういったときには、マルチタスクで頑張ろうとするのではなく、一つの仕事に集中して一つずつ片付けていくようにすることで、ミスを減らすことができます。「たくさんの業務が滞ってしまってどうすれば良いのかわからない」となってしまった場合には、業務に優先順位を付けてから取り組むことで、集中してこなすことができますよ。
ダブルチェックをする
作業を終えたときには、「やり切った!」という達成感から、見直しをせずに提出してしまう人もいるかもしれません。または、一度だけ流しでチェックをして終わりという人もいるでしょう。しかし、それだけではミスを見逃してしまいます。
作業を終えてからダブルチェックをすることで、1回目の確認では気付けなかったミスを見つけることができます。さらに、1回目のチェックを終えてからしばらく時間を置いてから2回目のチェックをすることで、ダブルチェックをより効果的におこなえます。
終えたばかりは無意識に「完璧だ」と思ってしまうことがあるため、時間を置くことで客観的に見直しができるのです。
ちょっとした不安や不明点も事前に解消しておく
仕事をしていくうちに、「こんな基礎的なことを聞いても良いのかな」「こんなこともわからないのかと思われそうで聞けない」と思うことがあるかもしれません。しかし、そういったちょっとした不安や不明点をそのままにして「たぶんこれで大丈夫」と自分の判断で作業を進めると、思わぬミスにつながってしまうことがあります。
上司や先輩などが忙しそうにしていて遠慮してしまう人もいるかもしれませんが、気になることは積極的に質問・報告をして、事前に不安を解消しましょう。
それでも気を遣ってしまって聞けないという人は、「わからないことがあるので15分後少しお時間をいただけますでしょうか」というように、事前に相談する旨を伝えておくことで、気兼ねなく質問できるようになりますよ。
ベテランがやってしまいがちなミスを回避する方法
ベテランがやってしまいがちなミスを回避する方法
- 慣れてもメモを取ることを怠らない
- 優先順位を付けてから着手する
- 第三者の確認を挟む
長年勤めている人でも、ミスをしてしまうことはあるでしょう。業務量が新人と比べて多いベテランは、慣れている業務でもミスをしてしまうということが多くあります。
ここではベテランがやってしまいがちなミスを未然に防ぐ3つの方法を解説します。「慣れているはずなのに基本的な業務でミスをしてしまった」と落ち込んでいる人は、3つの項目を参考にミスを防いでいきましょう。
長年勤めている社員やベテランは慣れているからといって、やるべき手順を省いたり、新しいシステムや体制になったにもかかわらず、自分のやり方に固執したりして、適応・改善が進まないなどのミスがありがちです。
これからの時代は、ベテランにも変化に対応する力が重要になるでしょう。
慣れてもメモを取ることを怠らない
やり方をよくわかっていたり長く勤めていたりする人は、新人の頃と比較してメモを取ることが減ったという人が多いのではないでしょうか。しかし、そういったベテランでもメモを取ることは大切です。
ベテランになると、業務量は自然と多くなっていきますよね。やるべきことが溢れている中で、やったこと・やってないこと・やらなければいけないことをすべて頭の中で正確に把握するのは難しいのではないでしょうか。
たくさんの業務に漏れなく対応するためにも、普段からやり慣れていることでもメモをして情報を整理しておくことが重要です。
優先順位を付けてから着手する
業務が溢れるほどあると何からやれば良いのかわからず、とりあえず目の前のことから順に対処していこうという人もいるでしょう。しかし、ひたすら目の前のことを片付けていくやり方では、対応が漏れてしまったり、対応漏れに気付いたときには期日をすぎてしまったりしているというミスを招いてしまいます。
そういったミスを防ぐには、着手する前にやるべきことに優先順位を付けることが効果的です。そうすることでいつまでにやるべきなのか、どれくらいの時間をかければ間に合うのかという情報を整理することができ、漏れなく業務に取り組めるでしょう。
第三者の確認を挟む
ベテランの場合、自分の判断が正しいと無意識に思い込んで業務を進めてしまうことからミスを見逃してしまうことがあります。対応が終わった業務への確認が甘くなったり、ダブルチェックをおこなったとしても流し見からミスに気付けないこともあるかもしれません。
これは、第三者の確認を挟むことで防ぐことができます。自分のミスはなかなか自分では気付きづらいものです。ほかの社員などに最終的な確認を依頼することで、自分では見逃してしまったり気が付けなかったりしたミスを発見できるでしょう。
第三者に確認を依頼する際、異なる経験レベルや専門分野の人に依頼することが効果的です。異なる専門分野の社員からであれば、その分野特有の視点でミスを指摘してもらえる可能性があるからです。
ベテラン同士よりも多様な視点を持つ人々に確認を依頼することで、広範囲にわたるミスを発見しやすく効果的ですよ。
仕事のミスで落ち込む状況を乗り越えて成長につなげよう!
仕事をするうえでミスは付き物だと理解していても、どうしてもミスをしたときに落ち込んでしまうこともありますよね。しかし、ミスをしてしまったからといって必要以上に落ち込む必要はありません。適度に落ち込んで現状を理解し、次に活かせるように意識しましょう。
記事では、仕事のミスで落ち込んだときの対処方法と改善策、ミスを防ぐ方法を解説しました。記事の内容を参考にして落ち込んだ気持ちを少しずつ溶かし、失敗で学んだことから今の自分をアップデートしていきましょう。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る改めて「ミスは誰にでも起こり得るものなのだ」と理解しよう
人為的なミスやトラブル要因を「ヒューマンエラー」と言いますが、過去の不祥事や労働災害の歴史を見ていくと驚くようなミスやエラーがたくさんあります。それらのミスをした人は決しておかしな人というわけではなく、ごく普通の人、または職場で優秀と評価されてきた人も珍しくありません。
つまりミスは個人の資質に関係なく、誰にでも起こりうるものであることがわかります。
ミスの原因をしっかりと分析して改善につなげていこう
では、ミスの背景にはどのようなものがあるでしょうか。最も大きなものは周囲とのコミュニケーション不足です。当事者が時間や責任に追われているなど、ストレスやプレッシャーにさらされている状態もあります。業績不振や無理な目標設定、教育の不足なども間接的な原因になります。
あなた以外の原因がこれだけあると考えるだけでも、自分が落ち込むより先に、やるべきことがあると考えてほしいです。
自分がミスをした場合、ミスの責任はもちろんありますが、ただ落ち込んでしまうだけでは組織にとってはマイナスにしかなりません。内面的な問題にしてしまうよりも、環境要因も含めてしっかり原因を分析し、改善につなげる機会と捉えて活かしていきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/NC Harmony代表
Eriko Arima〇大手人材紹介会社で約5年、転職者や若者、女性のキャリア支援を担当した。その後はIT企業の採用責任者を務め、現在は幅広い世代を対象にキャリアや就職活動の支援もおこなっている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
プロフィール詳細